JP3254483B2 - 電極材 - Google Patents
電極材Info
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Description
の導子として人体に貼付けて使用する電極材に関する。
としては、例えば図4に示すような構造のものが知られ
ている。この電極材は、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(PETフィルム)を支持体101として、その
下面にカーボン等よりなる導電層102を積層し、この
導電層102と接触する端子103を支持体101の上
方へ突出させて設けると共に、導電層102の下面全体
に導電性粘着層104を積層したものである。
してポリエチレン発泡体、1,2−ポリブタジエン発泡
体、ポリウレタンフィルム等を使用した電極材も知られ
ている。
101としてPETフィルムを用いた上記の電極材は、
PETフィルムが40000kg/cm2 以上の高い弾
性率を有し、柔軟性や屈曲性に劣るものであるため、人
体の屈曲部の肌に貼付けたときPETフィルムが肌の動
きに追従して変形、屈曲しにくく、そのため電極材が肌
から剥がれやすいという問題があった。また、PETフ
ィルムの端部が硬さを有するため、該端部が肌に当たる
と肌を刺激するという問題もあった。
泡体や1,2−ポリブタジエン発泡体を用いた電極材
は、支持体が発泡体であるためソフトな感触を有してい
る。しかし、この電極材は発泡体の厚みを薄くできない
ため、PETフィルムほど硬くはないけれども、柔軟性
があまり良い方ではなく、やはり肌の動きに追従して変
形、屈曲しにくいという問題があった。しかも、この電
極材は発泡体の引裂き強度が弱いため、取扱い時に大き
い引張力等が発泡体や端子に作用すると、発泡体が破断
したり発泡体の端子取付け部分がちぎれたりする恐れが
あった。
を用いた電極材は、支持体が優れた柔軟性を有するた
め、上記の各電極材に比べると変形性、屈曲性が一段と
良好であり、肌の動きに追従して変形、屈曲しやすいも
のである。けれども、支持体下面に積層される導電層が
柔軟性に劣るものであると、変形性や屈曲性が低下して
肌から剥がれやすくなるという問題や、支持体と導電層
とが剥離しやすいという問題や、導電層に亀裂が入って
導電不良を起こすという問題があり、この点で未だ改良
の余地が残されていた。
ので、その目的とするところは、肌の動きに十分追従し
て変形、屈曲し、簡単に肌から剥がれ落ちる心配がな
く、しかも支持体と導電層が強く接合して剥離や導電層
の亀裂を生じない電極材を提供することにある。
め、本発明の電極材は、ポリウレタンフィルムよりなる
柔軟な支持体の下面に、カーボン粉を含有させたポリウ
レタン樹脂よりなる柔軟な導電層を積層し、該導電層に
接触する端子を支持体の上方又は側方へ突出させて設け
ると共に、該導電層の下面に導電性粘着層を積層したこ
とを特徴とするものである。
積層体の厚みを50〜250μmとすると共に、該積層
体の弾性率を30〜370kg/cm2 とし、導電層を
キャスト法で形成したものである。
ンフィルムであり、支持体下面の導電層もカーボン粉を
含有させたポリウレタン樹脂の柔軟な層であるから、支
持体と導電層との積層体が柔軟性に富む。従って、本発
明の電極材を導電性粘着層の粘着力で人体の肌に貼付け
ると、支持体と導電層との積層体が肌の動きに十分追従
して容易に変形、屈曲し、導電性粘着層を介して肌との
密着状態を維持するので、指で剥がさない限り電極材が
簡単に肌から剥がれ落ちることはない。
50〜250μmとし、該積層体の弾性率を30〜37
0kg/cm2 としたものは、この種の電極材に要求さ
れる優れた柔軟性と十分な引裂き強度、引張り強度を併
せ持つため、最適の電極材となる。
じポリウレタン樹脂であるから、支持体と導電層の接合
強度が大きく、キャスト法等により導電層を支持体下面
に強固に接合させて形成することができる。従って、本
発明の電極材は、支持体と導電層との積層体が肌の動き
に追従して変形、屈曲しても、支持体と導電層が剥離す
る恐れはない。しかも、導電層はカーボン粉を含有させ
たポリウレタン樹脂よりなる柔軟な層であるから、亀裂
が入って導電不良を起こす恐れがない。
する。
視図、図2は図1のA−A線拡大断面図である。
レタンフィルムよりなる略長方形の支持体であり、この
支持体1の下面には、カーボン粉を含有させたポリウレ
タン樹脂よりなる柔軟な導電層2が積層されている。こ
の支持体1の形状は長方形に限らず、正方形、円形、楕
円形、長円形など所望の形状とすることができる。
ナー部には、端子挿通孔3が穿孔されており、凸型の端
子4が該挿通孔3から支持体1の上方へ突出するように
挿着されている。この端子4は、端子上部4aを略球形
とし、端子下端に鍔部4bを形成したものであって、こ
の鍔部4bが端子挿通孔3の周囲の導電層2に下方から
係止されて導電層2と電気的に接続されている。尚、端
子挿通孔3の穿孔位置はコーナー部に限らず、中央部な
ど所望の位置とすることができる。
は、端子の下面より面積の大きい絶縁性フィルム5が接
着剤等で貼着されている。そして、この絶縁性フィルム
5と導電層2の下面全体に導電性粘着層6が積層され
て、電極材が構成されている。
支持体1として厚さが45〜200μm、弾性率が20
〜350kg/cm2 のポリウレタンフィルムを使用
し、その下面にカーボン粉を含有させたポリウレタン樹
脂の導電層2を5〜50μmの厚さに積層して、積層体
全体の厚さが50〜250μm、弾性率が30〜370
kg/cm2 となるように構成することが好ましい。こ
のような積層体を用いた電極材は、積層体が優れた柔軟
性を有するため、導電性粘着層6の粘着力で人体の肌に
貼付けると、該積層体が肌の動きに十分追従して容易に
変形、屈曲し、導電性粘着層6を介して肌に密着した状
態を維持する。従って、電極材を指で剥がさない限り、
電極材が肌から簡単に剥がれ落ちる心配はない。しか
も、このような積層体は十分な引裂き強度や引張り強度
を併せ持つため、取扱い時にかなり大きい引張力等が積
層体や端子4に作用しても、積層体が簡単に破断したり
積層体の端子取付部分がちぎれたりすることはない。
性率が30kg/cm2 より小さくなると、引裂き強度
や引張り強度が低下して破損しやすくなり、また、柔ら
かすぎるので取扱いも不便となる。一方、積層体の厚さ
が250μmより厚くなり、弾性率が370kg/cm
2 より大きくなると、強度や取扱い性は向上するけれど
も、柔軟性が低下して電極材が肌から剥がれ落ちやすく
なる。
ルムは、黄変しないように酸化防止処理を施した透明も
しくは着色透明又は不透明な熱可塑性の無架橋ポリウレ
タンフィルムが好ましい。このようなポリウレタンフィ
ルムは、黄変することがないので清潔感があり、この種
の電極材には最適である。
ーボン粉を20〜80重量%程度含有させ、表面抵抗
(四端子法で測定した表面抵抗)が5〜500Ω程度と
なるように形成することが実用上必要であり、特に5〜
50Ωの表面抵抗を有する導電層2は、この種の電極材
には最適である。
ンダー成形法やキャスト法等によって形成することでき
るが、カーボン粉を20〜80重量%程度含有させて押
出成形法やカレンダー成形法で導電層(導電シート)を
成形しようとすると、その成形性が悪くなり、また、満
足する表面抵抗が得難くなるので、キャスト法によって
成形することが望ましい。
のいずれを採用することもできる。即ち、溶媒方式の場
合は、ジメチルホルムアミドやジオキサン等の有機溶媒
にポリウレタン樹脂を溶解すると共に、カーボン粉を混
合してキャスト液を調製し、このキャスト液をポリウレ
タンフィルムの支持体1に所定の厚さに塗布して溶媒を
気散させればよい。また、無溶媒方式の場合は、常温で
液体のポリオールプレポリマーにジイソシアネートとカ
ーボン粉を配合して調製したキャスト液を、まだ液体状
態のときにポリウレタンフィルムの支持体1又は剥離フ
ィルムに所定の厚さに塗布し、加温してポリオールプレ
ポリマーとジイソシアネートを反応させればよい。キャ
スト液を塗布するフィルムとして、ポリウレタンフィル
ムの支持体1を用いると、支持体1との積層が同時に行
えるので好ましい。
して支持体1の下面に積層すると、導電層2の基材樹脂
が支持体1と同じポリウレタン樹脂であるため、導電層
2と支持体1が強固に接合し、変形や屈曲によって両者
が剥離することのない積層体が得られる。しかも、この
導電層2はポリウレタン樹脂を基材樹脂とする柔軟な層
であるから、変形や屈曲によって導電層2に亀裂を生じ
ることがない。特に、無溶媒方式のキャスト法で導電層
2を形成すると、有機溶媒の影響がなく、積層体に反り
を生じないといった利点があるので好ましい。
としては、上記の他に、二段キャスト法、ラミネート
法、転写法などを採用することができる。二段キャスト
法には二つの方法がある。一つは、剥離性フィルムの片
面に支持体1となるポリウレタンフィルムをキャスト法
で形成し、更にその表面にカーボン粉を含有したポリウ
レタン樹脂の導電層2をキャスト法で形成して、剥離性
フィルムを剥離除去する方法であり、もう一つは、剥離
性フィルムの片面に、カーボン粉を含有したポリウレタ
ン樹脂の導電層2をキャスト法で形成し、更にその表面
に支持体1となるポリウレタンフィルムをキャスト法で
形成して、剥離性フィルムを剥離除去する方法である。
また、ラミネート法は、導電層2となるカーボン粉を含
有したポリウレタンフィルムをキャスト法等で作製し、
これをポリウレタンフィルムの支持体1に接着又は熱圧
着して積層体を得る方法である。また、転写法は剥離性
フィルムの片面にカーボン粉を含有したポリウレタンフ
ィルムの導電層2をキャスト法等で形成し、これをポリ
ウレタンフィルムの支持体1に転写した後、剥離性フィ
ルムを剥離除去して積層体を得る方法である。これらの
方法のうち、カーボン粉を含むポリウレタンフィルムを
キャスト法で作製した後、支持体1に積層するようにす
れば、溶媒が気散しているので支持体1のポリウレタン
フィルムに反り等の悪影響を与えることがないから好ま
しい。
好ましくは、電気抵抗が1Ω以下の導電性非金属より成
る端子4が使用される。このような導電性非金属の端子
4を使用すると、導電性粘着層6に含まれる水分やイオ
ン化合物と接触しても、金属製の端子のように腐食する
心配がないからである。導電性非金属よりなる端子4の
具体例としては、塊状のカーボンを図示のような端子形
状に切削加工したもの、或は、電気抵抗が1Ω以下とな
るようにカーボン粉やグラファイト粉を多量に混合した
樹脂で射出成形したもの等が挙げられる。なお、端子4
の上部4aの形状は図示のような略球形でなくてもよい
が、略球形にすると端子4を端子挿通孔3に挿通しやす
くなり、また低周波治療器等の導子コード先端のコネク
タに端子4を差込み接続しやすくなる等の利点がある。
の下端から導電性粘着層6を通って人体に流れる直下電
流を防ぎ、直下電流による刺激をなくすために貼着され
るものであって、例えば10〜200μm程度の厚さを
有する電気絶縁性の良好なポリエチレンフィルムやポリ
エステルフィルム等の合成樹脂フィルムが使用される。
このような絶縁性フィルム5を貼着すると、端子4が固
定されるので、導電性粘着層6を積層する前に端子4が
端子挿通孔3から脱落したり、端子4の位置ずれや傾き
を生じることがなくなり、電極材の組立作業を容易且つ
精度良く行えるという利点もある。
合物(例えば塩化ナトリウム、過塩素酸リチウム、塩化
カリウム、塩化リチウム等)を含有させたポリヒドロキ
シエチルメタクリレート等のヒドロゲルや、イオン化合
物を含有させたポリウレタンゲルなどから成るもので、
その電気抵抗が0.5〜200kΩ・cm程度となるよ
うにイオン化合物の含有量を調整したものが使用され
る。特に、ポリウレタンゲルは粘着力が良いため人体の
皮膚にしっかりと貼付けることができ、しかも皮膚を刺
激するモノマーを含まないため皮膚のかぶれ等を起こす
心配がなく、また無色透明で清潔感もあるので、導電性
粘着層4を形成する粘着剤として最適である。このよう
なポリウレタンゲルは、アルキレンオキサイド鎖を有す
るポリオールとアルキレンオキサイド鎖を有するポリウ
レタンポリイソシアネートプレポリマーを反応させる
か、或はアルキレンオキサイド鎖を有するポリウレタン
ポリオールプレポリマーとアルキレンオキサイド鎖を有
するポリウレタンポリイソシアネートプレポリマーを反
応させることによって得られる。
ら突出した端子4の上部4aを、例えば低周波治療器等
の導子コード先端のコネクタに差込み接続し、導電性粘
着層6の粘着力で人体に貼付けて使用する。そして、治
療器の電源をいれると、導子コードを通じて供給される
低周波微電流が端子4から導電層2、導電性粘着層6を
通って人体に流れ、筋肉や循環系の低周波治療が行われ
る。このとき、端子4の下端からの直下電流は絶縁性フ
ィルム5によって遮断されるので、直下電流による電気
刺激を受ける心配はない。
あって、この電極材は、下端に鍔部7aを設けたアルミ
ニウム等の金属製のキャップ7を、導電性非金属よりな
る端子4の上部4bに被着し、キャップ7の鍔部7aと
端子4下端の鍔部4bによって、端子挿通孔3の周囲の
積層体(基材シート1と導電層2)を上下から挟持させ
た構造をしている。このように金属製のキャップ7を被
着すると、端子上部4aが保護、強化されるので、導子
コードのコネクタを接続したり外したりするときに、端
子上部4aの破損や磨耗を生じる心配がなくなり、ま
た、キャップの鍔部7aと端子の鍔部4bで積層体を挟
持させると、その挟持力によって端子4をガタツキなく
強固に取付け固定することが可能となる。なお、このキ
ャップ7に代えて鍔部のない金属製キャップを端子上部
4aや端子4の鍔部4bより上側部分に被着してもよ
い。この電極材の他の構成は前記実施例と同一であるの
で、図3において同一部材に同一符号を付し、説明を省
略する。
端子挿通孔3から支持体1の上方に突出させて設けてい
るが、偏平な端子を側方に突出させて設けるように構成
してもよい。また、絶縁性フィルム5を省略して、導電
性粘着層6を端子4と導電層2の下面全体に積層するよ
うに構成してもよい。
の電極材は、支持体と導電層との積層体が柔軟性に富む
ため、人体に貼付けたとき肌の動きに十分追従して容易
に変形、屈曲し、簡単に肌から剥がれ落ちることがな
く、このように変形、屈曲しても支持体と導電層との接
合強度が大きいので両者が剥離せず、柔軟な導電層に亀
裂が入ることもないといった顕著な効果を奏する。特
に、支持体と導電層との積層体の厚みを50〜250μ
mとし、弾性率を30〜370kg/cm2 とした電極
材は、変形性や屈曲性が極めて良好な上に、十分な引裂
き強度や引張り強度を有するため、取扱い時に大きい引
張力等が作用しても、破断したり端子取付部分がちぎれ
たりすることがないといった顕著な効果を奏する。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】ポリウレタンフィルムよりなる柔軟な支持
体の下面に、カーボン粉を含有させたポリウレタン樹脂
よりなる柔軟な導電層を積層し、該導電層に接触する端
子を支持体の上方又は側方へ突出させて設けると共に、
該導電層の下面に導電性粘着層を積層したことを特徴と
する電極材。 - 【請求項2】支持体と導電層との積層体が50〜250
μmの厚みを有し、30〜370kg/cm2 の弾性率
を有する請求項1に記載の電極材。 - 【請求項3】導電層がキャスト法で形成された層である
請求項1又は請求項2に記載の電極材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07969994A JP3254483B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 電極材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07969994A JP3254483B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 電極材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07255859A JPH07255859A (ja) | 1995-10-09 |
JP3254483B2 true JP3254483B2 (ja) | 2002-02-04 |
Family
ID=13697464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07969994A Expired - Fee Related JP3254483B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 電極材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3254483B2 (ja) |
-
1994
- 1994-03-25 JP JP07969994A patent/JP3254483B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH07255859A (ja) | 1995-10-09 |
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