JPH1119180A - 栄養剤バッグ - Google Patents

栄養剤バッグ

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JPH1119180A
JPH1119180A JP9199447A JP19944797A JPH1119180A JP H1119180 A JPH1119180 A JP H1119180A JP 9199447 A JP9199447 A JP 9199447A JP 19944797 A JP19944797 A JP 19944797A JP H1119180 A JPH1119180 A JP H1119180A
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JP
Japan
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bag
nutritional supplement
bag body
nutrient
opening
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JP9199447A
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English (en)
Inventor
Eiji Watanabe
英二 渡邊
Itaru Sakaguchi
至 坂口
Tasaku Tamura
太作 田村
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】栄養剤バッグに開口を容易に形成し、栄養剤の
希釈、栄養剤バッグやチューブ等の洗浄等の作業を容易
かつ簡素化する。 【解決手段】本発明の栄養剤バッグ1は、軟質材料で構
成され予め栄養剤が密封されている袋状のバッグ本体2
を有し、バッグ本体2には該バッグ本体2を開封可能な
開封手段4a、吊り下げ部9が設けられている。この開
封手段4aは、ピールタブで構成され、これを引張って
バッグ本体2を開封したとき、吊り下げ部9がバッグ本
体2から分断されないよう構成されている。排出口3に
は破断することにより内部流路を連通可能にし得る連通
機構7と、管体を接続可能な接続部8とを備える排出口
形成部材6が設けられ、排出口形成部材6は瓶針または
穿刺針により穿刺しても連通し得ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、栄養剤バッグに関
するものであり、特に経管用栄養剤バッグに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】術前・術後であって、食物の経口摂取が
不可能あるいは不十分な場合の栄養補給や、消化管手術
後の患部の安静のため、または吸啜・嚥下できない新生
児や乳児に対する授乳や投薬を目的として経管栄養が行
われる場合がある。
【0003】経管栄養とは、栄養剤を収容した栄養剤バ
ッグに接続された管体(例えばカテーテル等)を鼻腔、
口腔等から胃、十二指腸等まで挿入し、かかる管体を介
して液状の栄養剤を注入することをいう。
【0004】ところで、経管栄養の際、予め栄養剤の濃
度を調節するために蒸留水等の希釈液をバッグ内に注入
する場合がある。
【0005】また、栄養剤を注入した後、バッグの内部
や管内に付着・残留した栄養剤や挿管内に逆流してくる
胃液・腸液等の体液を流去し、または、水分を補給する
目的やバッグ等を洗浄する目的で、蒸留水、洗浄液等を
バッグや管内に注入する必要が生じる場合がある。
【0006】しかし、通常、栄養剤バッグは、内部に収
容されている栄養剤の細菌汚染や内容成分の変質等を防
止するため、クローズドバッグ方式になっている。
【0007】したがって、経管栄養用ラインへの液体の
注入は、栄養剤バッグからラインを取り外し、代わりに
希釈液、洗浄液等の液体が入った瓶等へ取り付けて導通
する等により行われており、一方、栄養剤バッグを洗浄
等するためには、バッグ本体を鋏等で切断して開封しな
ければならず、作業が煩雑で、処置・処理の迅速化が図
れないという問題があった。
【0008】そこで、経腸栄養用ラインの途中に注射筒
を接続可能にする接続部材を設け、液体を管注する方法
や、栄養剤バッグに混入口を設け、かかる混入口から注
射筒によりバッグ内に液体を注入する方法も考えられる
が、これらの方法では、多量の希釈液を要する場合、希
釈液を迅速に注入することは困難となるおそれがある。
【0009】また、洗浄を目的とする場合には、特に接
続部材、混入口よりも上流側の洗浄が不十分になり易
く、したがって、使用済みのバッグやチューブを廃棄し
た後、そのバッグ等内に残留した栄養剤が腐敗し悪臭を
放つ等の問題が生じるおそれがある。
【0010】また、栄養剤バッグやラインに、上記の接
続部材や混入口を設けることは取扱上、製造上または経
済的に不利である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、必要
時に、例えばバッグの洗浄等のために栄養剤バッグに開
口部を容易に形成することができる栄養剤バッグを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(11)の本発明により達成される。
【0013】(1) 軟質材料で構成され予め栄養剤が
密封されている袋状のバッグ本体を有する栄養剤バッグ
であって、前記バッグ本体に該バッグ本体を開封可能な
開封手段が設けられていることを特徴とする栄養剤バッ
グ。
【0014】(2) 上記バッグ本体の一端部にはバッ
グ本体を吊り下げるための吊り下げ部が設けられてお
り、前記開封手段はバッグ本体を開封した後に前記吊り
下げ部がバッグ本体から分断されないよう構成された上
記(1)に記載の栄養剤バッグ。
【0015】(3) 前記バッグ本体はシート材を重
ね、その外縁をシールすることにより袋状としたもので
ある上記(1)または(2)に記載の栄養剤バッグ。
【0016】(4) 前記開封手段は前記バッグ本体の
片面のみを破断してを開封するものである上記(3)に
記載の栄養剤バッグ。
【0017】(5) 前記バッグ本体の一端部に栄養剤
の排出口が設けられており、前記開封手段は前記排出口
と長手方向の反対側の端部付近に設けられている上記
(1)ないし(4)のいずれかに記載の栄養剤バッグ。
【0018】(6) 前記バッグ本体を構成するシート
材が引張強度について方向依存性を有する層を含むもの
である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の栄養
剤バッグ。
【0019】(7) 前記シート材は前記バッグ本体の
長手方向よりも幅方向に対する引張強度が強いものであ
る上記(6)に記載の栄養剤バッグ。
【0020】(8) 前記シート材は少なくとも1層の
一軸延伸フィルムからなる層を有する上記(6)または
(7)に記載の栄養剤バッグ。
【0021】(9) 前記排出口には破断することによ
り内部流路を連通可能にし得る連通機構と、管体を接続
可能な接続部とを備える排出口形成部材が設けられてい
る上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の栄養剤バ
ッグ。
【0022】(10) 前記排出口形成部材は瓶針また
は穿刺針により穿刺して連通し得ない上記(1)ないし
(9)のいずれかに記載の栄養剤バッグ。
【0023】(11) 前記栄養剤は経管用である上記
(1)ないし(10)のいずれかに記載の栄養剤バッ
グ。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の栄養剤バッグを添
付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明の栄養剤バッグの実施例を
示す部分縦断面図、図2は図1に示す栄養剤バッグの開
封手段(ピール・タブ)を示す拡大平面図、図3は栄養
剤バッグの他の実施例を示す部分縦断面図である。図4
〜図9は図1または図3に示す栄養剤バッグの接続状態
を示す部分断面図である。
【0026】図1に示すように、本発明の栄養剤バッグ
1は、軟質材料で構成され、予め栄養剤が密封されてい
る袋状のバッグ本体2を有し、該バッグ本体2にバッグ
本体を開封可能な開封手段4aを有している。
【0027】以下、これらの各構成要素について順次説
明する。バッグ本体2は軟質材料(例えば樹脂材料)で
構成された袋状をなし、栄養剤を予め収容され密封され
た容器である。
【0028】このバッグ本体2は、例えば軟質樹脂材料
により構成されている。これにより、バッグ本体2の外
部から後述する連通機構7の開封操作が容易となる。
【0029】バッグ本体2は、柔軟な樹脂製シート材を
重ね、その外縁をシール(例えば熱融着若しくは高周波
融着等または接着)することにより袋状に成形したもの
が好ましい。これにより、シール部4に後述する開封手
段4aを設けることがより容易となる。
【0030】このようなバッグ本体2を構成する軟質樹
脂材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)のようなポリオレフィン、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート
(PBT)のようなポリエステル、軟質ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ポリウレタン、
ポリアミドエラストマー等の各種熱可塑性エラストマー
あるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹
脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。
【0031】さらに、栄養剤中成分の経時劣化・分解等
を抑制し品質保持を図るために、上記材料で構成された
シート材表面上に、酸素バリア性や遮光性等を付与する
ためにアルミ箔等のフィルムをさらに積層したり、また
は酸素バリア性付与のために、酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化ケイ素等の酸化物からなる蒸着膜等の薄膜
を形成することも可能である。
【0032】または、バッグ本体2の強度を向上させ耐
落下性、耐レトルト加工性を確保するために前記シート
材は、同一または異なる材料からなる層(補強層)を複
数積層したものであってもよい。
【0033】また、バッグ本体2を構成するシート材
は、引張強度について方向依存性を有する層を含むもの
が好ましい。これにより、バッグ本体2を破断して開封
する際、予め決められた方向・位置・大きさの開口を形
成することが容易になる。
【0034】ここで、引張強度についての方向依存性と
は、シート材においてある一方向に対する引張強度は強
いが、その方向と一定の角度(例えば直角方向)にある
方向に対する引張強度は弱くかつ裂け易いという性質の
ことをいう。
【0035】さらに、シート材は、バッグ本体2の長手
方向よりも幅方向に対する引張強度が強いものであるこ
とがより好ましく、これを達成するために少なくとも1
層の一軸延伸フィルムからなる層を有するものがさらに
好ましい。
【0036】一軸延伸フィルムは、延伸方向の引張強度
は増大するが、それと直角方向においては引張強度が弱
いという性質を有する。このフィルムの延伸方向とバッ
グ本体2の幅方向とを一致させることにより、バッグ本
体2を幅方向に破断して開封することが容易になり、洗
浄液等の液体をバッグ内に注入することがより簡単にな
る。
【0037】このようなバッグ本体2として、例えば、
片面(開封される側)が内側から一軸延伸ポリプロピレ
ン/アルミニウム箔/ポリエステルからなる積層体で構
成され、他方面が、未延伸ポリプロピレン、ポエステル
からなる積層体で構成されたバッグ本体等で構成された
ものが挙げられる。
【0038】周囲をシール部4によって囲まれたその内
側には、栄養剤バッグ1の内容物である栄養剤を収容す
る収容部5が形成されている。
【0039】収容部5に収容される栄養剤としては、例
えば、半消化態栄養剤、消化態栄養剤、成分栄養剤(E
D)、流動食、ミキサー食等が挙げられる。
【0040】また、シール部4の後述する排出口3と長
手方向に対面する部分に、栄養剤バッグ1をスタンドに
吊り下げるための孔等が形成された吊り下げ部9が設け
られているのが好ましい。
【0041】さらに、収容部5は、排出口3に向けてバ
ッグ本体2の幅が漸減するテーパ部10を有することが
好ましい。このような構造とすることにより、収容部5
から栄養剤を効率的に排出することができ、また、栄養
剤バッグ1を吊り下げたままでも栄養剤が収容部5に残
らず、無駄なく経管栄養等の栄養剤の供給を行うことが
できる。
【0042】バッグ本体2には、該バッグ本体2を開封
可能な開封手段4aが設けられている。これによりバッ
グ本体2の破断・開封が容易になり、液体等のバッグ内
への注入がより容易に行うことができる。
【0043】開封手段4aは、図2に示すようにバッグ
本体2を幅方向に破断するための帯状物であるピールタ
ブ40を有している。このピールタブ40は、シール部
4の一部をシールしないで残し、かつバッグ本体2の幅
方向に所定長さの2本の切込み42を設けて形成したも
のである。このピールタブ40を把持して開封手段4a
を幅方向に引くことにより、両切込み42の延長線上の
部分に応力が集中し、バッグ本体2の片側のシート材を
破断線43に沿って容易に破断できるので、開封操作が
より簡単かつ確実に行うことができる。
【0044】開封手段4aは、バッグ本体2を開封した
後に吊り下げ部9がバッグ本体2から分断されないよう
構成されていることが好ましい。このような構成とする
ことにより、開封手段4aによるバッグ本体2の開封前
後にわたって栄養剤バッグ1を吊り下げた状態のままで
維持することができる。このため、例えば、栄養剤の希
釈、栄養剤の注入、バッグ等の洗浄等の一連の操作の度
にバッグ本体2の取り外しやラインの付け替えを必要と
しないため、作業が簡素化でき、効率的に経腸栄養およ
びその前後の処置・処理を行うことができる。
【0045】また、開封手段4aは、本実施例のように
バッグ本体2の片面のみを破断して開封するものが好ま
しい。これにより、上述したように、破断線43が図示
のような形状の場合は勿論、破断線43のパターンがど
のようなものであってもバッグ本体2を開封した後に吊
り下げ部9がバッグ本体2から分断されないようにする
ことができる。
【0046】さらに、開封手段4aは排出口3と長手方
向の反対側の端部付近に設けられていることが好まし
い。これにより、栄養剤バッグを洗浄する場合バッグ内
部の隅々まで洗浄液を流すことができるため、バッグ内
に付着・残留した栄養剤を残らず流去することができ、
洗浄を効率的かつ効果的に行うことができる。
【0047】なお、バッグ本体2の開口部の形状を予め
特定するために、開封リボン等が開封側のシート材に設
けられていてもよい。
【0048】バッグ本体2の一端部には排出口3が設け
られており、本実施例ではシール部4の幅方向の略中央
部に設けられている。排出口3により、前記栄養剤を排
出することができる。
【0049】排出口3には、排出口形成部材6が装着さ
れている。排出口形成部材6は破断することにより内部
流路を連通可能にし得る連通機構4と、管体を接続可能
な接続部8と、これらの間に位置する固着部62とを有
している。
【0050】この排出口形成部材6により、排出口3は
開封操作を行わない限り封止され、また、栄養剤バッグ
1と挿管用チューブまたはこれと接続される延長チュー
ブとを接続することができ、経管栄養の投与経路を形成
することができる。
【0051】排出口形成部材6は、図1に示すように排
出口3付近のシート材の間に固着部62を挟み、これを
融着または接着することにより排出口3に液密に装着さ
れている。
【0052】排出口形成部材6には、連通機構7の少な
くとも破断部72から接続部8の開口部821まで連通
した孔が設けられ、流路711を形成している。これに
より栄養剤が流通可能になる。
【0053】また、排出口形成部材6は、瓶針または穿
刺針により穿刺して連通し得ないものが好ましい。この
ような構成とすることにより、栄養剤バッグ1に輸液ラ
インが誤接続されることを防止でき、医療事故の発生を
未然に回避することができる。
【0054】排出口形成部材6は、硬質材料で構成され
ていることが好ましい。これにより、連通機構7の開封
操作がより容易に行うことができる。また、前述したよ
うに、穿刺針等による刺通を防止することができる。
【0055】このような硬質材料としては、例えば、硬
質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、
ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネー
ト、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアリレー
ト、、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、
アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリブチレンテレフタレート(PTB)のようなポリエ
ステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または
脂肪族ポリアミド等の各種樹脂、あるいはこれらを任意
に組み合わせたもの等が挙げられる。
【0056】連通機構7は、図1および図3に示すよう
に固着部62のほぼ中央部に設けられた前記孔上から収
容部5内へ突出するように設けられた管体71と、管体
71の基端部に設けられた破断部72とから構成されて
いる。
【0057】管体71の先端部73は閉じられている。
これにより、開封操作を行わない限り流路711は封止
されるため、収容部5内の栄養剤はバッグの外に漏れる
ことはなく、また外部から収容部5内への細菌や空気等
の侵入を防止することができる。
【0058】また、管体71の基端部には管体71の薄
肉脆弱部からなる破断部72が設けられている。これに
より、管体71に力を加えて開封操作を行ったとき、管
体71が破断部72において確実に破断されるため、栄
養剤の流路を容易に形成することができる。
【0059】連通機構7を破断した後に生じる破断片は
栄養剤中に浮上するものが好ましい。これにより、破断
片が固着部62付近に沈降することにより流路を塞ぎ、
栄養剤排出の妨げとなることを回避できる。
【0060】栄養剤中に浮上する破断片とするために
は、収容部5内の栄養剤よりも比重の軽い材料を用いる
方法、あるいは破断片の一部に中空部を設ける方法等が
挙げられる。
【0061】固着部62の前記連通機構7が設けられて
いる面と反対側の面には、管体を接続可能な接続部8が
設けられている。
【0062】本実施例の接続部8は、弾性または柔軟性
を有するチューブ16に嵌入可能な第1の接続部81お
よびコネクタ12を液密に接続可能な第2の接続部82
とを有している。このような構成とすることにより、従
来用いられてきた経管栄養剤バッグに取付可能な接続部
材、例えばゴム管(または塩化ビニル製管等)やルアー
ロック付きコネクタ等を備えた挿管用チューブまたはこ
れと接続される延長チューブをそのまま使用することが
できるため、接続部分の構造が特定の構造に制約されず
汎用性に優れている。
【0063】さらに、接続部8を前記第1の接続部8
1、第2の接続部82の両方を備えたものとすることに
より、接続部材を上記ゴム管等およびルアーロック付き
コネクタのいずれも選択することができ、さらに汎用性
に優れたものとすることができる。
【0064】第1の接続部81は、図4〜図6に示すよ
うに、拡径部813から固着部62側へ幅が漸減するテ
ーパ部を有する肩部812と、その肩部812の下流側
に開口部821側から拡径部813へ幅が漸増するテー
パ部を有する胴部811とからなる筒体80から構成さ
れている。
【0065】ゴム管14を第1の接続部81に被嵌する
と、胴部811は開口部821から拡径部813へ向け
て幅が漸増しているため、弾性を有するゴム管14は胴
部811の形状にしたがって変形し、ゴム管14のもつ
復元力により胴部811のテーパ部に密着する。さらに
ゴム管14を上流側へ被嵌すると、拡径部813で管体
の前記密着力が最も強くなり、次いで、肩部812では
ゴム管14の開孔端は徐々に元の形状に縮径していく。
【0066】このため、ゴム管14は第1の接続部81
からの抜けが抑制されるため、接続が確実となり、ま
た、接続部分からの栄養剤の漏れや、空気・細菌等の侵
入が防止できる。
【0067】第2の接続部82は、コネクタ12と係合
可能なフランジ83を備えている。また、接続部8の少
なくとも開口部821付近の内腔は、フランジ83に向
かって、その内径が漸増するテーパを有している。
【0068】コネクタ12は、図7〜図9に示すように
外筒121と内筒123の二重筒構造であって、外筒1
21は内筒123の周囲に回転可能に取り付けられてい
る。
【0069】外筒121の内壁面には螺旋状にねじ山1
22が設けられており、フランジ83に係合可能な構造
とされている。
【0070】内筒123は先端側から基端側に向かって
径が漸増するテーパを有している。この場合、内筒12
3のテーパは、前記接続部8の内腔のテーパとほぼ同じ
テーパ角度を有している。
【0071】これによりコネクタ12を接続する際、内
筒123を開口部821に挿入することが容易で、かつ
接続された状態にあるとき内筒123の外周面と接続部
8の内壁面とが密着するため、液密な接続が確実とな
り、接続部分からの栄養剤の漏れや、空気・細菌等の侵
入が防止できる。
【0072】例えば、図7に示すようなコネクタ12の
第2の接続部82への取付けは、コネクタ12の内筒1
23を開口部821から挿入し、外筒121を内筒12
3に対し時計回りに回転操作する。すると、外筒121
の内壁面に螺旋状に設けられたねじ山122とフランジ
83とが係合していることにより、内筒123は開口部
821を軸方向に沿って侵入していく。
【0073】内筒123が開口部821に強固に嵌入し
たとき接続操作が完了する。このときフランジ83とね
じ山122が互いに係合しているので、コネクタ12が
固定され、抜けが防止される。
【0074】上記連通機構7、固着部62および接続部
8は一体成形されたものであっても、各々別部材であっ
てもよいが、硬質材料で構成されていることが好まし
い。
【0075】これにより、連通機構7の開封操作がより
容易になり、また接続部8と管体との接続をより確固な
ものにすることができる。そして、誤って穿刺針等によ
り接続しようとしても該針によって刺通されることはな
い。
【0076】図3は、本発明の栄養剤バッグの他の実施
例を示す部分縦断面図である。本実施例の栄養剤バッグ
においては、開封手段4bがバッグ本体2の吊り下げ部
9が設けられている側のシール部4に設けられている。
この開封手段4bはV字状の切欠き41で構成されてい
る。
【0077】バッグ本体2内に液体を注入する際、切欠
き41からバッグ本体2の一部を破断線43に沿って切
断することによりバッグ本体2を開封するものである。
【0078】このような構成とすることによってバッグ
本体2の角部を分離・除去し、開封することができるた
め、液体の注入を容易・迅速に行うことができるととも
に、液体を開口部から排出する場合にも液ダレ等がなく
衛生的である。
【0079】この場合も前記実施例と同様に、バッグ本
体2を開封した後に前記吊り下げ部9がバッグ本体2か
ら分断されることはない。
【0080】以上、本発明の栄養剤バッグを図示の各実
施例について説明したが、本発明は、これらに限定され
るものではない。
【0081】例えば、開封手段の態様、形状、位置、大
きさおよび設置数等については、図示のごときものに限
定されず、また、接続部の有無や構造等についても実施
例で示したものに限定されるものではない。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の栄養剤バッ
グによれば、経管栄養の前後において、バッグ内に液体
を容易に注入することができるため、例えば、栄養剤の
希釈、栄養剤バッグやチューブ等の洗浄等の作業が容易
かつ簡素化でき、また、経管栄養の前後にわたって処理
・処置の迅速化を図ることができる。
【0083】特に開封した後、吊り下げ部がバッグ本体
から分断されない場合には、バッグ本体を吊り下げた状
態のままバッグ本体を開封し、液体を注入等することが
できるため、作業性が低下することがない。
【0084】また、バッグに設けられた開口から液体を
注入するため、栄養剤バッグ等を洗浄する場合、すみず
みまで洗い流すことができるため使用済みのバッグやチ
ューブ等を廃棄した後、そのバッグ等内に付着・残留す
る栄養剤が腐敗し、悪臭を放つ等の問題が生じるのを回
避することができる。
【0085】さらに、栄養剤バッグに排出口形成部材を
設けた場合には、栄養剤バッグに輸液ラインを接続する
ことができないため、医療事故の発生を未然に防止する
ことができる。そして、接続のための専用キットを必要
としないため、汎用性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の栄養剤バッグの実施例を示す部分縦断
面図である。
【図2】図1に示す栄養剤バッグの開封手段を示す部分
平面図である。
【図3】本発明の栄養剤バッグの他の実施例を示す部分
断面図である。
【図4】図1に示す栄養剤バッグの接続部を示す部分断
面図である。
【図5】図1に示す栄養剤バッグの接続部を示す部分断
面図である。
【図6】図1に示す栄養剤バッグの接続部を示す部分断
面図である。
【図7】図1に示す栄養剤バッグの接続部を示す部分断
面図である。
【図8】図1に示す栄養剤バッグの接続部を示す部分断
面図である。
【図9】図1に示す栄養剤バッグの接続部を示す部分断
面図である。
【符号の説明】
1 栄養剤バッグ 2 バッグ本体 3 排出口 4 シール部 4a 開封手段 4b 開封手段 40 ピールタブ 41 切欠き 42 切込み 43 破断線 5 収容部 6 排出口形成部材 62 固着部 7 連通機構 71 管体 711 流路 72 破断部 73 先端部 8 接続部 81 第1の接続部 80 筒体 811 胴部 812 肩部 813 拡径部 82 第2の接続部 821 開口部 83 フランジ 9 吊り下げ部 10 テーパ部 12 コネクタ 121 外筒 122 ねじ山 123 内筒 14 ゴム管 16 チューブ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟質材料で構成され予め栄養剤が密封さ
    れている袋状のバッグ本体を有する栄養剤バッグであっ
    て、 前記バッグ本体に該バッグ本体を開封可能な開封手段が
    設けられていることを特徴とする栄養剤バッグ。
  2. 【請求項2】 前記バッグ本体の一端部にはバッグ本体
    を吊り下げるための吊り下げ部が設けられており、前記
    開封手段はバッグ本体を開封した後に前記吊り下げ部が
    バッグ本体から分断されないよう構成された請求項1に
    記載の栄養剤バッグ。
  3. 【請求項3】 前記バッグ本体はシート材を重ね、その
    外縁をシールすることにより袋状としたものである請求
    項1または2に記載の栄養剤バッグ。
  4. 【請求項4】 前記開封手段は前記バッグ本体の片面の
    みを破断してを開封するものである請求項3に記載の栄
    養剤バッグ。
  5. 【請求項5】 前記バッグ本体の一端部に栄養剤の排出
    口が設けられており、前記開封手段は前記排出口と長手
    方向の反対側の端部付近に設けられている請求項1ない
    し4のいずれかに記載の栄養剤バッグ。
  6. 【請求項6】 前記バッグ本体を構成するシート材が引
    張強度について方向依存性を有する層を含むものである
    請求項1ないし5のいずれかに記載の栄養剤バッグ。
  7. 【請求項7】 前記シート材は前記バッグ本体の長手方
    向よりも幅方向に対する引張強度が強いものである請求
    項6に記載の栄養剤バッグ。
  8. 【請求項8】 前記シート材は少なくとも1層の一軸延
    伸フィルムからなる層を有する請求項6または7に記載
    の栄養剤バッグ。
  9. 【請求項9】 前記排出口には破断することにより内部
    流路を連通可能にし得る連通機構と、管体を接続可能な
    接続部とを備える排出口形成部材が設けられている請求
    項1ないし8のいずれかに記載の栄養剤バッグ。
  10. 【請求項10】 前記排出口形成部材は瓶針または穿刺
    針により穿刺して連通し得ない請求項1ないし9のいず
    れかに記載の栄養剤バッグ。
  11. 【請求項11】 前記栄養剤は経管用である請求項1な
    いし10のいずれかに記載の栄養剤バッグ。
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