JPH04276258A - 血液バッグ - Google Patents

血液バッグ

Info

Publication number
JPH04276258A
JPH04276258A JP3057978A JP5797891A JPH04276258A JP H04276258 A JPH04276258 A JP H04276258A JP 3057978 A JP3057978 A JP 3057978A JP 5797891 A JP5797891 A JP 5797891A JP H04276258 A JPH04276258 A JP H04276258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
anticoagulant
bag
tube
connector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3057978A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3130547B2 (ja
Inventor
Nobutaka Hoshi
星 順隆
Noboru Ishida
石田 登
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP03057978A priority Critical patent/JP3130547B2/ja
Publication of JPH04276258A publication Critical patent/JPH04276258A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3130547B2 publication Critical patent/JP3130547B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、採血された血液を貯留
する血液バッグおよびこれを用いた血液処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】輸血や成分輸血を行う場合、血液バッグ
が広く使用されている。この血液バッグは、可撓性を有
する樹脂シートよりなる袋状のバッグ本体と、これに連
通する血液導入用のチューブとを有し、血液導入用チュ
ーブの先端に装着された採血針から採血された血液を前
記チューブを経てバッグ本体内へ導入するようになって
いる。
【0003】ところで、このような血液バッグでは、バ
ッグ内に導入した血液が凝固するのを防止するために、
バッグ内に予めACD液、CPD液、ヘパリン等の抗凝
固剤が入れられている。
【0004】抗凝固剤の必要量は、血液の量に比例して
おり、現在では大人1人1回200〜400mlの採血
が認められているため、血液バッグ内に入れられている
抗凝固剤の量は、この採血量を予想した量(28〜30
ml/200mm全血または56〜60ml/ 400
ml全血)となっている。
【0005】一般に、採血は、成人または青年(日本で
は、16歳以上)であって、規定の体重を有する健常人
より行われる。
【0006】一方、他人の血液を輸血することによる種
々の感染症の危険性や、リンパ球輸血によるGVHD(
移植組織対宿主症候群)等の輸血副作用を避けるため、
近年自己の血液を採取・保存(貯蔵)しておき、手術等
に際し、これを自己に輸血する、いわゆる自己血輸血が
臨床において多用されるようになってきている。これに
伴い、健常者でない患者や、小児、乳幼児からも採血を
行なうことの必要性が生じてきている。
【0007】しかしながら、採血可能な量は被採血者の
年令、体重、体調等にも左右され、体重が少ない場合や
体調が悪い場合には、1回の採血量が200ml未満と
なることが多々生じる。特に、小児からの採血では、採
血量は10〜180ml程度となることがある。また、
採血中に貧血状態となり、採血を途中で中止したため、
採血量が予定量に満たない場合もある。
【0008】このような場合、血液バッグ内には200
または400mlの採血量を想定した量の抗凝固剤が入
れられているため、抗凝固剤が過剰となり、血液に対す
る抗凝固剤の比率が不適切となる。このため、抗凝固剤
がACD液、CPD液、CPDA−1液の場合、血液の
pHが低くなり、保存中の溶血が亢進するという危険性
が高まり、また、通常の輸注速度で、輸血を行なうと、
上記抗凝固剤では、含有されるクエン酸により輸血者に
急性クエン酸中毒を生じさせるおそれがある。
【0009】また、バッグ遠心分離法またはバッグフィ
ルター法による成分輸血に際し、例えば1回200また
は400mlの採血血液からそれぞれ100または20
0mlの血漿が得られるが、より多量の血漿を必要とす
る場合には、1つの血液バッグで2回以上採血を行わね
ばならない。
【0010】このような場合には、1つの血液バッグで
の当初設定採血量を超えるため、前記とは逆に抗凝固剤
が不足することとなり、血液の凝固防止が十分に図れな
い。
【0011】そこで、このような欠点を解消するものと
して、本願出願人は、バッグ本体と、抗凝固剤を貯留す
る容器とを有し、この容器とバッグ本体とをチューブを
介して接続してなる血液バッグを開示している(特願平
01−250941号)。
【0012】この血液バッグによれば、採血量に応じた
量の抗凝固剤を容器から供給することができるため、採
血量の変動に対応することができる。
【0013】しかしながら、この血液バッグでは、可撓
性の容器を押圧するかまたはしごいて抗凝固剤を取り出
すため、抗凝固剤の供給量を微妙に調整することができ
ない。
【0014】特に、自己血輸血の対象とされる者に対し
ては、落差や減圧吸引式装置により所定量の血液を一度
で採血することができない場合が多く、この場合には、
被採血者の状態を見ながら、少量(例えば、5〜30m
l)ずつの採血を複数回にわたって行なうことが必要で
ある。この場合、抗凝固剤の供給も採血の度に行なう必
要があり、その供給量は微量となるが、上記血液バッグ
では、抗凝固剤の供給量の定量性が劣るので、このよう
な事態に十分対応できない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、採血
量に応じた量の抗凝固剤を供給することができ、しかも
その供給量の精度が高い血液バッグおよび血液処理方法
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。
【0017】(1)血液を貯留するバッグ本体と、前記
バッグ本体内部に連通する流路を有する血液導入用チュ
ーブと、前記血液導入用チューブの血液導入側端部に設
けられた、採血器具と接続可能な血液導入コネクタと、
前記血液導入用チューブより分岐コネクタを介して分岐
した分岐チューブと、前記血液導入用チューブおよび/
または前記分岐チューブの流路を閉塞・開通しうる閉塞
部材と前記分岐チューブの流路に連通する可撓性材料で
構成された収容部を有する容器と前記分岐コネクタの流
路と連通するテーパ状の内腔を有し、外部の注入・吸引
手段と接続可能な管体と、未使用時に前記管体の内腔を
無菌状態に維持しうる密封手段とを有することを特徴と
する血液バック。
【0018】(2)前記密封手段は、前記管体の内腔を
封止するとともに、破断して開封可能なものである上記
(1)に記載の血液バッグ。
【0019】(3)前記血液導入コネクタは、先端に向
ってその外径が、漸減するテーパ状をなすものである上
記(1)または(2)に記載の血液バッグ。
【0020】(4)前記血液導入コネクタを被包するカ
バー部材を有する上記(1)ないし(3)のいずれかに
記載の血液バッグ。
【0021】(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記
載の血液バッグを用いて採血血液を処理する血液処理方
法であって、前記管体に注入・吸引手段を接続し、該注
入・吸引手段を作動して、前記容器内の抗凝固剤を前記
注入・吸引手段の貯留空間に、導入する工程と、前記注
入・吸引手段を作動して、採決血液を前記貯留空間に導
入採血する工程と、前記注入・吸引手段を作動して、前
記貯留空間において混合された血液および抗凝固剤をバ
ッグ本体内へ移送する工程とを有することを特徴とする
血液処理方法。
【0022】(6)前記貯血空間に所定量の抗凝固剤を
導入する工程の後、抗凝固剤導入量に応じた量の採血血
液を前記貯血空間に導入する工程を行う上記(5)に記
載の血液処理方法。
【0023】(7)前記各工程を複数回繰り返し実行す
る上記(5)または(6)に記載の血液処理方法。
【0024】
【実施例】以下、本発明の血液バッグおよび血液処理方
法を添付図面に示す好適実施例について、詳細に説明す
る。
【0025】図1は、本発明の血液バッグの構成例を示
す平面図である。同図に示すように、血液バッグ1は、
可撓性を有する樹脂シートよりなる袋状のバッグ本体2
を有する。
【0026】このバッグ本体2は、例えば2枚の樹脂シ
ートを重ね、その周縁のシール部3において、融着(熱
融着または高周波融着)または接着したものである。
【0027】このシール部3で囲まれる内側の空間に血
液または血液成分が収納される血液収納部4が形成され
ている。
【0028】バッグ本体2の樹脂シートの好適な材料と
しては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、PET、PB
Tのようなポリエステル、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、またはこれらの2以上の積層体が
挙げられるが、そのなかでも、特にポリ塩化ビニルが好
ましい。ポリ塩化ビニルは、遠心分離操作に耐える柔軟
性および滅菌に対する耐熱性を有するからである。
【0029】また、このポリ塩化ビニルにおける可塑剤
としては、例えばジ(エチルヘキシル)フタレート(D
EHP)、ジ−(n−デシル)フタレート(DnDP)
等が使用されるが、そのなかでも、特に、DEHPを用
いるのが好ましい。その理由は、DEHPは、血液収納
部4の血液中に溶出し、血液保存中に赤血球の膜を保護
する作用を持っているからである。
【0030】このような可塑剤DEHPの含有量は、ポ
リ塩化ビニル100重量部に対し、30〜70重量部程
度とするのが好ましい。
【0031】バッグ本体2の図中上部中央および右側に
は、ピールタブ51を備える排出口5が2個形成されて
いる。輸血を行なうに際しては、ピールタブ51を引っ
張って開封し、排出口5に輸血回路の瓶針を刺通し、血
液収納部4内の血液を輸血回路の他端に装着された静脈
針を介して輸血者に輸血する。また、排出口5は、採血
血液またはこれを遠心分離して得られた血液成分(血漿
、バフィーコート、血小板、赤血球等)の排出にも使用
される。
【0032】なお、このような排出口5は、1個または
3個以上形成されていてもよい。
【0033】排出口5の図中左側には、血液導入用チュ
ーブ6の基端が、シール部3を貫通して血液収納部4に
連通するよう固着されている。この血液導入用チューブ
6は、採血した血液を血液収納部4へ導入するためのも
のである。
【0034】この血液導入用チューブ6の途中には、分
岐コネクタ7が設置されている。この分岐コネクタ7は
、図2および図3に示すように、管状をなす4つのポー
ト71、72、73および74を有し、その内のポート
71および72には、それぞれ血液導入用チューブ6が
接続されている。
【0035】ポート73および74は、それぞれ、血液
導入用チューブ6に対し、所定角度(例えば、5〜70
°、好ましくは5〜35°)傾斜した方向に突出してい
る。また、ポート73および74の分岐部(基部)75
および76は、近接した位置に設置されている。すなわ
ち、分岐部75および76間の距離は、好ましくは、0
〜50mm程度、より好ましくは、0〜15mm程度と
される。
【0036】ポート73には、血液導入用チューブ6か
ら分岐する分岐チューブ8の一端が接続され、この分岐
チューブ8の他端は、容器9に接続されている。この容
器9は、その収容部に抗凝固剤を貯留するものである。
【0037】この容器9は、好ましくは可撓性材料、特
に可撓性樹脂で構成されている。この場合、容器9が可
撓性を有しているので、容器9内から抗凝固剤が流出す
るのに伴って、容器9が収縮し、抗凝固剤の残留等が防
止される。
【0038】図1に示す容器9は、前記バッグ本体2と
同様に、例えば2枚の樹脂シートを重ね、その周縁部を
融着(熱融着または高周波融着)または接着して袋状と
したものである。
【0039】容器9の構成材料の具体例としては、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
シリコーンまたはこれらの2以上の積層体が挙げられる
が、バッグ本体2との接合性(チューブによる連結)が
良好であるという点で、バッグ本体2と同材料、特にポ
リ塩化ビニルが好ましい。
【0040】また、容器9内の抗凝固剤の量が見えるよ
うに、容器9は、透明または半透明であるのが好ましい
【0041】容器9の容積は、採血量の最大値(例えば
、血液収納部4に血液が満量入れられた状態)に対し、
十分な抗凝固作用を得られる量の抗凝固剤を供給しうる
程度のものとするのが好ましい。従って、容器9の容積
は、バッグ本体2の血液収納部4の容積と関連し、通常
、400ml採血用バッグの場合は56〜60ml程度
以上、200ml採血用バッグの場合は28〜30ml
程度以上、450ml採血用バッグの場合は63〜68
ml程度以上、500ml採血用バッグの場合は70〜
75ml程度以上とするのが好ましい。
【0042】なお、容器9の形状や製造方法は特に限定
されず、例えば金型成形、射出成形、ブロー成形等によ
り得られた成形品であってもよい。
【0043】本発明においては、血液バッグ1の未使用
の状態で、抗凝固剤が、容器9のみ、バッグ本体2のみ
、またはバッグ本体2と容器9の両方に入れられている
場合がある。
【0044】抗凝固剤は、通常、液体であり、例えばA
CD液、CPD液、CPDA−1液、ヘパリンナトリウ
ム液等が挙げられる。これらの組成を下記表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】これらの抗凝固剤の適正使用量は、通常、
全血200mlに対し、ACD液30ml、CPD液お
よびCPDA−1液28ml、ヘパリン30mlである
【0047】本発明では、複数の分岐チューブ8および
容器9を備えていてもよい。このような血液バッグでは
、例えば、2つの容器9のうちの一方は、主に抗凝固剤
を供給する容器として用い、他方は、採血量が予定量に
達して前記一方の容器が空になったとき等に、さらに採
血を続行するために抗凝固剤を供給する予備の容器とし
て用いることができる。
【0048】また、複数の容器9のそれぞれに異なる種
類の抗凝固剤を入れ、必要に応じ、それらのうちから適
宜選択使用するような構成とすることもできる。この場
合、各容器9内の抗凝固剤の種類を特定できるように、
各容器9の形状、色彩等を異ならせておくか、あるいは
、各容器9に抗凝固剤の種類を示す表示を施しておくの
が好ましい。
【0049】また、抗凝固剤を構成する成分を複数の容
器9にパーツ剤として分けて入れておき、採血に際し、
各容器9から各パーツ剤を供給し、シリンジ14の貯留
空間142等において各パーツ剤が混合され、抗凝固剤
となるようにすることもできる。このような構成は、例
えば抗凝固剤として保存すると劣化、変質が生じ易いが
、パーツ剤に分けて保存しておけば劣化等が生じ難いと
いう場合に有利である。
【0050】なお、複数の容器9内に同一種の抗凝固剤
が入れられているものが本発明に含まれることは言うま
でもない。
【0051】ポート(管体)74の内腔77の先端部7
8は、ポート74の先端へ向って内径が漸増するテーパ
状をなしている。これにより、後述するシリンジ14の
先端突出部141の嵌入を容易かつ確実に行なうことが
できる。
【0052】内腔77の先端部78のテーパ角度(ポー
ト74の軸線に対する角度)は、接続するシリンジ14
の先端突出部141等の形状により設定され、通常、1
〜3°程度とするのが好ましい。
【0053】ポート74の先端には、未使用時にポート
74の内腔77を無菌状態に維持しうる密封手段として
、栓体10が設置されている。この栓体10は、ポート
74の先端開口を封止するように、ポート74の先端に
対し、一体成形、好ましくは、二色成形による一体成形
にて形成されている。
【0054】また、栓体10は、すべり止めのための凹
凸102が形成された把持部101を有する。
【0055】ポート74の使用に際し開封するときは、
把持部101にて栓体10を把持し、折り曲げるかねじ
る等して、ポート74の先端と栓体10とを境界面10
3にて破断、分離し、栓体10を除去する。この場合、
ポート74の先端と栓体10とが境界面103にて容易
に破断されるように、ポート74と栓体10とを異る材
料で構成すること、特に、栓体10の材料をポート74
の材料より軟質の材料で構成することが好ましい。
【0056】分岐コネクタ7の構成材料としては、例え
ばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、P
ET、PBTのようなポリエステル、ポリアミド、ポリ
カーボネート、ポリアセタール等が挙げられる。
【0057】栓体10の構成材料としては、例えばポリ
塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET、
PBTのようなポリエステル、酢酸ビニル、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリアセタール、ポ
リウレタン、ポリエステルエラストマー、スチレン−ブ
タジエン−スチレン共重合体、シリコーン等の各種エラ
ストマー等が挙げられる。
【0058】上記のようにしてポート74の先端から栓
体10を破断除去した後は、注入・吸引手段であるシリ
ンジ(注射器)14の先端突出部141をポート74の
内腔77の先端部78に嵌入する。これにより、シリン
ジ14の貯留空間142とポート74の内腔77とが連
通する。
【0059】なお、シリンジ14以外の注入・吸引手段
としては、例えば、シリンジポンプ、その他の電動式の
加圧・吸引装置と管体74の先端部78に嵌合できる雄
型コネクタとをチューブで連結したもの等を用いること
ができる。
【0060】前記血液導入用チューブ6および分岐チュ
ーブ8は、可撓性を有するチューブであり、その構成材
料としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、P
ET、PBTのようなポリエステル、ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリエ
ステルエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン
共重合体等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0061】図4に示すように、血液導入用チューブ6
の先端(血液導入側端部)には、血液導入コネクタ11
が装着されている。この血液導入コネクタ11は、採血
器具13と接続するためのものであり、先端に向ってそ
の外径が、漸減するテーパ状の雄型コネクタである。こ
のように、血液導入コネクタ11の外周面がテーパ状を
なしているため、後述する雌型コネクタ131との嵌合
を容易かつ確実に行なうことができる。
【0062】血液導入コネクタ11の外周面のテーパ角
度(血液導入コネクタ11の軸線に対する角度)は、接
続する雌型コネクタ131の形状により設定され、通常
、1〜3°程度とするのが好ましい。
【0063】血液導入コネクタ11の周囲には、血液導
入コネクタ11を被包するカバー部材12が設置されて
いる。このカバー部材12は、例えば、ポリ塩化ビニル
のような樹脂製のシート材を袋状にしたものであり、血
液導入用チューブ6の先端部に融着(熱融着または高周
波融着)または接着により、気密状態で固着されている
【0064】また、カバー部材12は、ピールタブ12
1を備えている。血液導入コネクタ11に採血器具13
を接続する際には、ピールタブ121を把持して引っ張
り、脆弱部(融着部)122を剥離することにより、カ
バー部材12を開封する(図4に示す状態)。これによ
り、カバー部材12内の血液導入コネクタ11が露出す
る。
【0065】なお、本発明においては、カバー部材は、
図示のごとき袋状のカバー部材12に限らず、例えば、
血液導入コネクタ11を被包するキャップのようなもの
でもよい。
【0066】採血器具13は、雌型コネクタ131と、
翼付針133と、これらを接続するチューブ132とで
構成されている。この採血器具13の雌型コネクタ13
1を血液導入コネクタ11と嵌合することにより、採血
が可能となる。
【0067】このような採血器具13は、図示のものに
限らず、多くの種類があり、被採血者の条件や状態に応
じて、最適なものが選択され、使用される。すなわち、
翼付針133の穿刺針134には、種々の径のものがあ
り、被採血者の血管の状態に応じた最適のものを使用す
る。また、翼付針133に代え、タコ管付針等の他の種
類のものを使用する場合もある。
【0068】本発明の血液バッグ1は、採血器具13と
別体であり、血液導入コネクタ11と雌型コネクタ13
1とが着脱自在であるため、適正な採血器具13を選択
して使用することができる。特に、血液導入コネクタ1
1に一旦接続した採血器具13の穿刺針134にて血管
の確保ができず、他の採血器具13に交換する場合に、
血液導入コネクタ11と雌型コネクタ131とを脱着し
てこれを行なうことができるので好ましい。
【0069】血液導入用チューブ6の分岐コネクタ7と
バッグ本体2との間、血液導入用チューブ6の分岐コネ
クタ7と血液導入コネクタ11との間および分岐チュー
ブ8の途中の3箇所には、それぞれ、チューブの流路を
閉塞・開通しうる閉塞部材であるクレンメ15A、15
Bおよび15Cが設置されている。このクレンメ15A
、15Bおよび15Cは同一の構成であり、図5および
図6にクレンメ15Aの構成例を代表的に示す。
【0070】クレンメ15Aは、弾性的に変形可能な部
材であって、自然状態(外力を加えない状態)では、図
5に示すように、C字状に開いた形態をしている。
【0071】クレンメ15Aの一端には、クレンメ15
Aのもう一方の端部150が係止する係止部151が形
成されている。
【0072】クレンメ15Aの湾曲内側には、2つの山
型の突出部152および153が形成されている。また
、2つの突出部152、153間、および突出部153
と係止部151との間には、それぞれ、クレンメ15A
の長手方向に沿って延在する長孔154が形成されてい
る。これらの長孔154に血液導入用チューブ6が挿通
される。
【0073】図6に示すように、クレンメ15Aの2つ
の長孔154に血液導入用チューブ6を挿通した状態で
、クレンメ15Aの端部150を係止部151に係止す
る。これにより、血液導入用チューブ6は、突出部15
2および153に圧閉され、その流路が閉塞される。
【0074】端部150と係止部151との係止を解除
すると、クレンメ15Aは、その弾性力により開脚し(
図5に示す状態)、血液導入用チューブ6の圧閉が解除
され、その流路が開通する。
【0075】このようなクレンメ15Aの構成材料、特
に、弾性変形部の構成材料としては、例えば、ポリ塩化
ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、
ポリアセタール、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン
等の樹脂、鉄、ステンレス等の金属等が挙げられる。
【0076】なお、閉塞部材の構成は、図示のごときク
レンメに限定されず、例えば、ローラクランプ、コッヘ
ル、破断して流路を開通可能な部材(例えば、テルモ社
製、商品名クリックチップ)等、あるいは、これらの組
み合わせであってもよい。
【0077】次に、本発明の血液処理方法の一例につい
て説明する。
【0078】上述した血液バッグ1を用い、下記の工程
1〜工程6を順次実行する。
【0079】<工程1>ピールタブ121を引っ張って
カバー部材12を開封するとともに、被採血者の血管に
適した穿刺針134を有する採血器具13を選択し、こ
の採血器具13の雌型コネクタ131を露出した血液導
入コネクタ11に嵌合する。なお、この工程1は、下記
の工程2、工程3または工程4の後に行なってもよい。
【0080】<工程2>把持部101を把持、操作して
栓体10を破断除去し、露出したポート74の先端部7
8にシリンジ14の先端突出部141を嵌入する(図3
参照)。
【0081】<工程3>抗凝固剤がバッグ本体2内に入
れられている場合には、まず、クレンメ15Bおよび1
5Cを閉じ、クレンメ15Aを開いた状態として、シリ
ンジ14のプランジャーを操作し、バッグ本体2内の抗
凝固剤全量をシリンジ14の貯留空間142内に導入す
る。次に、クレンメ15Aおよび15Bを閉じ、クレン
メ15Cを開いた状態として、シリンジ14のプランジ
ャーを操作し、貯留空間142内の抗凝固剤全量を容器
9内へ移送する。なお、予め、容器9内に抗凝固剤が入
れられている場合には、この工程3は省略され、下記の
工程4を行なう。
【0082】<工程4>クレンメ15Aおよび15Bを
閉じ、クレンメ15Cを開いた状態として、シリンジ1
4のプランジャー(図示せず)を操作し、後述する1回
の採血予定量に対応する量の抗凝固剤をシリンジ14の
貯留空間142内に導入する。
【0083】<工程5>クレンメ15Aおよび15Cを
閉じ、クレンメ15Bを開いた状態として、採血器具1
3の穿刺針134を被採血者の血管に穿刺し、シリンジ
14のプランジャーを操作し、1回の採血予定量に相当
する量の血液をシリンジ14の貯留空間142内に導入
する。シリンジ14の貯留空間142内には、既に適正
量の抗凝固剤が入れられており、採血された血液とこの
抗凝固剤とが混合される。なお、採血予定量は、成人健
常者の場合、合計200mlまたは400mlであり、
通常これを1回で採血するが、被採血者の年令、体重、
体調等の条件によっては、これより少ない場合もあり、
また、採血を複数回に分けて行なう場合もある。これら
の場合には、1回の採血予定量は、例えば、5〜100
ml程度である。
【0084】<工程6>クレンメ15Bおよび15Cを
閉じ、クレンメ15Aを開いた状態として、シリンジ1
4のプランジャーを操作し、貯留空間142内の抗凝固
剤含有血液をバッグ本体2の血液収納部4へ移送する。 その後、必要に応じ、上記工程4〜工程6を繰り返し実
行する。例えば、50mlの採血を4回行なって、合計
200mlの血液をバッグ本体2の血液収納部4に貯留
することができる。
【0085】このような採血方法では、シリンジ14の
ような注入・吸引手段を用いて、抗凝固剤や採血血液の
定量を行なうため、その精度が高く、血液と抗凝固剤と
の混合比率を適正に保持することができる。特に、微量
の抗凝固剤をも正確に定量し、供給することができるた
め、乳幼児のような採血量が少ない者の場合や、被採血
者の状態を見ながら少量(例えば、5〜50ml)ずつ
の採血を複数回にわたって行なう場合でも、適正量の抗
凝固剤を供給することができる。
【0086】以上、本発明の血液バッグおよびこれを用
いた採血方法を図示の構成例に基いて説明したが、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の血液バッグ
および採血方法によれば、採血量に応じた適正量の抗凝
固剤を供給することができ、その供給量の精度が高い。 特に、微量の抗凝固剤をも正確に定量し、供給すること
ができるため、少量の採血にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の血液バッグの構成例を示す平面図であ
る。
【図2】本発明の血液バッグにおける分岐コネクタの未
使用時における拡大縦断面図である。
【図3】本発明の血液バッグにおける分岐コネクタの使
用時における拡大縦断面図である。
【図4】本発明の血液バッグにおける血液導入用チュー
ブの血液導入側端部付近の構成を示す部分断面平面図で
ある。
【図5】本発明の血液バッグにおける閉塞部材の構成例
を示す斜視図である。
【図6】図5に示す閉塞部材のチューブ閉塞時の構成を
示す側面図である。
【符号の説明】
1            血液バッグ2      
      バッグ本体3            シ
ール部 4            血液収納部5      
      排出口 51          ピールタブ 6            血液導入用チューブ7  
          分岐コネクタ71、72、73、
74    ポート75、76    分岐部 77          内腔 78          先端部 8            分岐チューブ9     
       容器 10          栓体 101        把持部 102        凹凸 103        境界面 11          血液導入コネクタ12   
       カバー部材 121        ピールタブ 122        脆弱部 13          採血器具 131        雌型コネクタ 132        チューブ 133        翼付針 134        穿刺針 14          シリンジ 141        先端突出部 142        貯留空間 15A、15B、15C    クレンメ150   
     端部 151        係止部 152、153    突出部 154        長孔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  血液を貯留するバッグ本体と、前記バ
    ッグ本体内部に連通する流路を有する血液導入用チュー
    ブと、前記血液導入用チューブの血液導入側端部に設け
    られた採血器具と接続可能な血液導入コネクタと、前記
    血液導入用チューブより分岐コネクタを介して分岐した
    分岐チューブと、前記血液導入用チューブおよび/また
    は前記分岐チューブの流路を閉塞・開通しうる閉塞部材
    と前記分岐チューブの流路に連通する可撓性材料で構成
    された収容部を有する容器と前記分岐コネクタの流路と
    連通するテーパ状の内腔を有し、外部の注入・吸引手段
    と接続可能な管体と、未使用時に前記管体の内腔を無菌
    状態に維持しうる密封手段とを有することを特徴とする
    血液バック。
  2. 【請求項2】  前記密封手段は、前記管体の内腔を封
    止するとともに、破断して開封可能なものである請求項
    1に記載の血液バッグ。
  3. 【請求項3】  前記血液導入コネクタは、先端に向っ
    てその外径が、漸減するテーパ状をなすものである請求
    項1または2に記載の血液バッグ。
  4. 【請求項4】  前記血液導入コネクタを被包するカバ
    ー部材を有する請求項1ないし3のいずれかに記載の血
    液バッグ。
  5. 【請求項5】  請求項1〜4のいずれかに記載の血液
    バッグを用いて採血血液を処理する血液処理方法であっ
    て、前記管体に注入・吸引手段を接続し、該注入・吸引
    手段を作動して、前記容器内の抗凝固剤を前記注入・吸
    引手段の貯留空間に導入する工程と、前記注入・吸引手
    段を作動して、採決血液を前記貯留空間に導入する工程
    と、前記注入・吸引手段を作動して、前記貯留空間にお
    いて混合された血液および抗凝固剤をバッグ本体内へ移
    送する工程とを有することを特徴とする血液処理方法。
  6. 【請求項6】  前記貯血空間に所定量の抗凝固剤を導
    入する工程の後、抗凝固剤導入量に応じた量の採血血液
    を前記貯血空間に導入する工程を行う請求項5に記載の
    血液処理方法。
  7. 【請求項7】  前記各工程を複数回繰り返し実行する
    請求項5または6に記載の血液処理方法。
JP03057978A 1991-02-28 1991-02-28 血液バッグ Expired - Fee Related JP3130547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03057978A JP3130547B2 (ja) 1991-02-28 1991-02-28 血液バッグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03057978A JP3130547B2 (ja) 1991-02-28 1991-02-28 血液バッグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04276258A true JPH04276258A (ja) 1992-10-01
JP3130547B2 JP3130547B2 (ja) 2001-01-31

Family

ID=13071096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03057978A Expired - Fee Related JP3130547B2 (ja) 1991-02-28 1991-02-28 血液バッグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3130547B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006346289A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Terumo Corp 血液成分採取装置
JP2010286438A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Kawasumi Lab Inc 血液成分のサンプリングシステム及び血液成分のサンプリング方法並びに採血管
CN103385712A (zh) * 2013-07-31 2013-11-13 河南科技大学第一附属医院 两用式动脉采血针
CN104107054A (zh) * 2013-04-15 2014-10-22 贝克顿·迪金森公司 用于收集生物样品的医学装置
JP2020185200A (ja) * 2019-05-15 2020-11-19 株式会社朋友メディカル コネクタを用いたドレナージ装置
US11291393B2 (en) 2013-04-15 2022-04-05 Becton, Dickinson And Company Medical device for collection of a biological sample

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006346289A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Terumo Corp 血液成分採取装置
JP2010286438A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Kawasumi Lab Inc 血液成分のサンプリングシステム及び血液成分のサンプリング方法並びに採血管
CN104107054A (zh) * 2013-04-15 2014-10-22 贝克顿·迪金森公司 用于收集生物样品的医学装置
US10238325B2 (en) 2013-04-15 2019-03-26 Becton, Dickinson And Company Medical device for collection of a biological sample
US11291393B2 (en) 2013-04-15 2022-04-05 Becton, Dickinson And Company Medical device for collection of a biological sample
US11974846B2 (en) 2013-04-15 2024-05-07 Becton, Dickinson And Company Biological fluid transfer device and biological fluid sampling system
CN103385712A (zh) * 2013-07-31 2013-11-13 河南科技大学第一附属医院 两用式动脉采血针
JP2020185200A (ja) * 2019-05-15 2020-11-19 株式会社朋友メディカル コネクタを用いたドレナージ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3130547B2 (ja) 2001-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6520948B1 (en) Sampling tube holder for blood sampling system
US8079997B2 (en) Apparatus for collecting blood samples
AU2007253884B2 (en) Intravascular line and port cleaning methods, methods of administering an agent intravascularly, methods of obtaining/ testing blood, and devices for performing such methods
AU2005292258A1 (en) Method and apparatus for blood sampling
JPH11197236A (ja) 採血用器具および採血用器具を用いた血液処理方法
CN108136105B (zh) 输液组
JPH04276258A (ja) 血液バッグ
JP4180669B2 (ja) 輸液用器具
JP3904636B2 (ja) 医療用針および医療用具
JP2555452B2 (ja) 血液バッグ
JP2546731B2 (ja) 血液バッグ
JPH0576581A (ja) 体液バツグ
AU2018204820B2 (en) Intravascular Line Port Cleaning Methods and Devices
AU2005202959B2 (en) Blood processing set including an integrated blood sampling system
AU2013273850A1 (en) Intravascular Line Port Cleaning Methods and Devices

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081117

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081117

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees