JPH11189120A - 車両の助手席用エアバッグ装置及びそのケーシング - Google Patents

車両の助手席用エアバッグ装置及びそのケーシング

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JPH11189120A
JPH11189120A JP9358215A JP35821597A JPH11189120A JP H11189120 A JPH11189120 A JP H11189120A JP 9358215 A JP9358215 A JP 9358215A JP 35821597 A JP35821597 A JP 35821597A JP H11189120 A JPH11189120 A JP H11189120A
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JP
Japan
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casing
wall
walls
opening
divided
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Application number
JP9358215A
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English (en)
Inventor
Masahiro Taguchi
田口  正広
Masayasu Kato
雅康 加藤
Masayuki Ohashi
正幸 大橋
Kiyoshi Sekimoto
清 関本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanto Jidosha Kogyo KK
Denso Corp
Toyota Motor East Japan Inc
Original Assignee
Kanto Jidosha Kogyo KK
Denso Corp
Kanto Auto Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーシングの主たる構成を一枚の金属板の折
り曲げでもって形成するにあたり、当該折り曲げ構造
に、乗員のドアへの衝突による衝撃を吸収し得るような
工夫を凝らしてなる車両の助手席用エアバッグ装置及び
そのケーシングを提供することを目的とする。 【解決手段】 左側壁21の前側分割壁21Aは、前側
部21aから重ね合わせ部21bは、分割壁21Bの外
面前部に重ね合わされて、当該外面前部にスポット溶接
により固着されている。重ね合わせ部21bは、左側側
壁21の前後方向幅の中心線Pよりも、前側に位置して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の助手席用エ
アバッグ装置及びそのケーシングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の助手席用エアバッグ装置に
おいては、エアバッグ及びインフレータを収容したケー
シング及びドアを備えたものがある。ここで、上記ケー
シングは、その開口部にて、車室内のインストルメント
パネルの開口部にその裏面側から組み付けられている。
また、ドアは、インストルメントパネルの開口部を介
し、ケーシングの開口部を閉じるように組み付けられて
いる。
【0003】そして、上記エアバッグ装置では、当該車
両の障害物との衝突時に、エアバッグが、インフレータ
の作動に伴い展開して、ドアを開き助手席の着座乗員を
保護するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記エアバ
ッグ装置では、当該車両におけるエアバッグの展開不要
な低速衝突時に乗員がその身体の一部、例えば頭部にて
ドアに衝突した場合、この衝突に伴い生ずる衝撃から乗
員を保護する必要がある。このため、上記衝撃を吸収で
きる形状に変形し得るような形状上の特性をケーシング
に備えさせることが法規制されている。
【0005】従って、一枚の金属板の折り曲げでもって
形成するケーシングを有するエアバッグ装置であって
も、上記法規制をクリアしなければならない。そこで、
本発明は、このようなことに対処するため、ケーシング
の主たる構成を一枚の金属板の折り曲げでもって形成す
るにあたり、当該折り曲げ構造に、乗員のドアへの衝突
による衝撃を吸収し得るような工夫を凝らしてなる車両
の助手席用エアバッグ装置及びそのケーシングを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、請求項1に記載の発明によれば、ケーシング(C)
のケーシング本体(20)の左右両側壁(21、22)
は、それぞれ、前後両側分割壁(21A、21B)から
なる。また、ケーシング本体の左右両側壁の各々におい
て、前後両側分割壁の一方が、左右両側壁の前後方向中
央よりも前側にて、他方の分割壁に部分的に重ね合わさ
れて固着されている。
【0007】このように、前後両側分割壁の重ね合わせ
固着部が左右両側壁の前後方向中央よりも前側に位置し
ている。このため、当該重ね合わせ固着部がケーシング
本体の後部から遠く離れて位置することとなる。よっ
て、車両の低速衝突時に助手席の着座乗員がエアバッグ
装置のドアの後部に衝突しても、この衝突による衝撃
は、上記重ね合わせ固着部に向けて伝わることなく、ケ
ーシング本体の後部の内部に向けて伝わる。
【0008】このため、上記重ね合わせ固着部の剛性が
ケーシング本体の後部よりも高くても、これに影響され
ることなく、上記衝撃により、剛性の低いケーシング本
体の後部がその内部に潰れるように変形していき、当該
衝撃が吸収される。その結果、乗員の保護が上記低速衝
突による衝撃から適正になされ得る。また、請求項2に
記載の発明によれば、ケーシング(Ca)のケーシング
本体(70)の左右両側壁(71、72)は、それぞ
れ、前後両側分割壁(71A、71B)からなる。ま
た、ケーシング本体の左右両側壁の各々において、前後
両側分割壁の一方の上部(71b)が、左右両側壁の前
後方向中央或いはこれによりも前側にて、他方の分割壁
の上部に部分的に重ね合わされて固着されている。
【0009】このように、前後両側分割壁の重ね合わせ
固着部が、前後両側分割壁の上部に限定されているか
ら、その剛性は、請求項1の場合よりも低い。従って、
当該重ね合わせ固着部が左右両側壁の前後方向中央或い
はこれによりも前側にあれば、請求項1と同様の作用効
果を達成できる。ここで、請求項3に記載の発明によれ
ば、請求項1又は2に記載の発明において、ケーシング
本体の左右両側後部及びその中央には、それぞれ、複数
のスリット(20b、20c、20d、70c)が形成
されている。
【0010】これにより、各スリットは、ケーシング本
体の開口部の後部の近傍にあって、上記各重ね合わせ部
から離れている。このため、ケーシング本体の後部の剛
性は、上記重ね合わせ部の剛性に比べて、大幅に低くな
る。その結果、請求項1又は2に記載の発明の作用効果
をより一層向上できる。
【0011】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項1乃至3のいずれか一つに記載の発明において、ケ
ーシング本体は、その左右両側側壁の各々にて、インス
トルメントパネルの開口部に固定されるフランジであっ
て前側分割壁と一体に形成したフランジ(21f)を備
えている。これにより、フランジを独立の部品にて採用
する場合に比べて、部品点数の減少を確保しつつ請求項
1乃至3のいずれか一つに記載の発明の作用効果を達成
できる。
【0012】また、請求項5に記載の発明によれば、ケ
ーシングのケーシング本体(20)の左右両側壁(2
1、22)は、それぞれ、前後両側分割壁(21A、2
1B)からなる。また、ケーシング本体の左右両側壁の
各々において、前後両側分割壁の一方が、左右両側壁の
前後方向中央よりも前側にて、他方の分割壁に部分的に
重ね合わされて固着されている。
【0013】これにより、請求項1に記載の発明に係る
エアバッグ装置に採用するに適したケーシングの提供が
可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。 (第1実施形態)図1乃至図3は、本発明に係る車両の
助手席用エアバッグ装置Sの第1実施形態を示してい
る。
【0015】このエアバッグ装置Sは、図1にて示すご
とく、当該車両の車室内に設けたインストルメントパネ
ル10に組み付けられるている。なお、図1にて、符号
Wは当該車両のフロントウインドシールドを示す。エア
バッグ装置Sは、ケーシングCと、ドアDとを備えてい
る。ケーシングCは、ケーシング本体20を備えてお
り、このケーシング本体20は、一枚の金属板を折り曲
げて、図1乃至図3にて示すような形状に形成されてい
る。
【0016】具体的には、ケーシング本体20は、左右
両側壁21、22、前後両側壁23、24及び底壁25
を備えており、左右前後側壁21、22、23、24
は、その上端にて、四角状の開口部20aを形成してい
る。左側壁21は、図2にて示すごとく、前後両分割壁
21A、21Bを備えている。前側分割壁21Aは、前
側部21aから重ね合わせ部21bを一体に外方へかつ
後方へクランク状に折り曲げるように延出させて構成さ
れている。
【0017】また、前側分割壁21Aの前側部21a
は、その後縁にて、後側分割壁21Bの前縁と接合され
て、左側壁21を形成しており、重ね合わせ部21b
は、分割壁21Bの外面前部に重ね合わされて、当該外
面前部にスポット溶接により固着されている。ここで、
重ね合わせ部21bは、左側側壁21の前後方向幅の中
心線P(図2参照)よりも、前側に位置している。ま
た、上記スポット溶接により重ね合わせ部21bの剛性
は、その左側側壁21の周囲領域の剛性に比べて高くな
っている。
【0018】一方、右側壁22も、左側壁21と同様に
構成されている。また、左右両側壁21、22の後側分
割壁の各外面には、開口部20a近傍にて、L字状の各
フランジ21cが、図1乃至図3にて示すごとく、固着
されており、これらフランジ21cは、各ボルト21d
の締着でもって、インストルメントパネル10の開口部
11の左右両側縁部に組み付けられている。
【0019】ここで、このケーシング本体20の開口部
20aは、インストルメントパネル10の開口部11に
その裏面側から対向している。左側壁21と後壁24と
の間の隅角上部には、3つのスリット20bが、図2及
び図3にて示すごとく、左側壁21の後縁部から後壁2
4の左縁部にかけて互いに並行に形成されている。一
方、右側壁22と後壁24との間の隅角上部には、3つ
のスリット20cが、後壁24の左右方向幅中央を基準
に3つのスリット20bとは対称的に、右側壁22の後
縁部から後壁24の右縁部にかけて互いに並行に形成さ
れている。
【0020】ここで、各両スリット20b、20cのケ
ーシング本体20における形成位置は次のように設定さ
れている。即ち、当該車両の障害物との低速衝突(後述
するエアバッグ60の展開を必要としない衝突)により
助手席の着座乗員の頭部がドアDの図1にて図示後部に
図示矢印A方向から衝突したとき、ケーシング本体20
がその内部に向け開口部20aの後部(図1及び図2に
て符号Q参照)から変形し易いように、各両スリット2
0b、20cのケーシング本体20における形成位置が
設定されている。
【0021】また、後壁24には、両スリット20d
が、図3にて示すごとく、各両スリット20b、20c
の間にて、後壁24の左右方向中央に形成されており、
これら両スリット20dは、ケーシング本体20の上記
変形をさらに促進させるように、各両スリット20b、
20cの補助的役割を果たす。また、後壁24には、両
コ字状支持板部24aが、図1乃至図3にて示すごと
く、形成されており、これら両コ字状支持板部24a
は、当該車両の各リインホースメントRに支持されてい
る。
【0022】なお、両支持板部24aは、後壁24の上
下方向の略中央に位置しており、上記各スリット20
b、20c、20dは、両支持板部24aよりも開口部
20a側に寄って位置している。また、後壁24は支持
板Prを備えており、この支持板Prは、当該後壁24
の外面にその左右方向に沿い、各両スリット20b、2
0cの間及び開口部20aと両スリット20dとの間に
て固着されている。
【0023】支持板Prは、図2及び図3にて示すごと
く、左右両一対のフック26と、左右一対のフック27
とを備えている。両一対のフック26は、一対のフック
27と共に、支持板Prの上縁から上方に向けて長手状
に延出するように互いに間隔をおいて形成されている。
また、フック26は、図1及び図2にて示すごとく、爪
26aを備えており、この爪26aは、フック26の上
部を図2にて例示するごとく外方へ逆U字状に折り曲げ
て形成されている。
【0024】また、フック27は、図3にて示すごと
く、爪27aを備えており、この爪27aは、フック2
7の上部を略へ字状に外方へ屈曲して形成されている。
ケーシング本体20の前壁23は、図2にて示すごと
く、支持板Pfを備えており、この支持板Pfは、前壁
23の外面に、開口部20aの左右方向に沿い固着され
ている。なお、支持板Pfは、支持板Prの左右両一対
のフック26及び左右一対のフック27の各々にそれぞ
れ対応するフックを備えており、これら各対応フック
は、各フック26、27とそれぞれ対称的な形状にて形
成されている。
【0025】ドアDは、図1乃至図3にて示すごとく、
蓋板30と、この蓋板30の裏面側から延出する環状壁
40とを備えている。環状壁40は、前後両壁41、4
2の下端から前後両突出壁部43、44を下方に向け突
出形成して構成されている。突出壁44は、図3にて示
すごとく、左右両一対の係合穴部45と、左右一対の係
合穴部46とを備えている。
【0026】左右両一対の係合穴部45の各々は、ケー
シング本体20の左右両一対のフック26の各爪にそれ
ぞれ対応するように、突出壁44に形成されている。ま
た、左右一対の係合穴部46の各々は、ケーシング本体
20の左右一対のフック27の各爪にそれぞれ対応する
ように、突出壁44に形成されている。そして、左右両
一対の係合穴部45の各々には、左右両一対のフック2
6の各爪がそれぞれ係合している。また、左右一対の係
合穴部46の各々には、左右一対のフック27の各爪が
それぞれ係合している。
【0027】突出壁43は、突出壁44の左右両一対の
係合穴部45の各々及び左右一対の係合穴部46の各々
にそれぞれ対応する各係合穴部を有しており、これら各
係合穴部には、左右両一対のフック26及び左右一対の
フック27にそれぞれ対応する前壁23側の左右両一対
のフックの各爪及び左右一対のフックの各爪がそれぞれ
係合している。
【0028】これにより、ドアDはケーシング本体20
に対し相対移動不能に組み付けられている。なお、図1
及び図3にて、各符号31は、インストルメントパネル
10の開口部11の内周壁部に係止する蓋板30の係止
部を示す。また、エアバッグ装置Sは、インフレータ5
0及びエアバッグ60を備えている。インフレータ50
は、ケーシング本体20の底壁25に沿い左右両壁2
1、22の各開口部20e(図2では、左側壁21の開
口部を示す)介し挿入されており、このインフレータ5
0は、各ナット51により底壁25及び左右両壁21、
22に固定されている。エアバッグ60は、ケーシング
本体20内に収納されている(図1参照)。
【0029】このように構成した本第1実施形態におい
て、当該車両がその前方に位置する障害物と低速衝突し
たとき、当該車両の助手席の着座乗員が、その頭部に
て、図1にて図示矢印A方向からドアDの後部に衝突し
たものとする。このとき、当該衝突によりドアDの後部
を介しケーシング本体20の後部Qに衝撃が加わる。
【0030】ここで、上述のように、ケーシング本体2
0の左側壁21において、重ね合わせ部21bが、右側
側壁22の重ね合わせ部と共に、法線Pよりも前側に形
成されているから、これら両重ね合わせ部はケーシング
本体20の開口部20aの後部Qから遠い位置にある。
しかも、ケーシング本体20には、上述のごとく、左右
の両スリット20b、20cが、矢印Aの方向における
開口部20aの後部の近傍にあって、上記各重ね合わせ
部から離れている。
【0031】このため、ケーシング本体20の後部の剛
性は、上記各重ね合わせ部の剛性に比べて、大幅に低く
なっている。従って、上述のように乗員の頭部がドアD
の後部に衝突することで、その衝撃がインストルメント
パネル10の開口部11の後部を介しケーシング本体2
0に矢印A方向に加わると、ケーシング本体20の開口
部20aの後部が左右の各スリット20b、20cを押
し潰すように変形させながらケーシング本体20の内部
に向けて潰れるように変形していく。
【0032】この場合、上述のごとく、両スリット20
dが各スリット20b、20cの補助として形成されて
いるから、上記ケーシング本体20の変形がより一層容
易に実現されていく。このことは、上記衝撃がタイミン
グよく円滑にかつ確実にケーシング本体20の上記変形
により吸収されていくことを意味する。その結果、上記
低速衝突時には、乗員が上記低速衝突による衝撃から良
好に保護され得る。
【0033】図4は、上記第1実施形態の変形例の要部
を示している。この変形例では、上記第1実施形態にて
述べた左側フランジ21cが左側壁21の重ね合わせ部
21bと一体になるように、これら左側フランジ21c
及び重ね合わせ部21bに代えて、左側フランジ21f
を有する重ね合わせ部21eが、図4にて示すごとく、
上記金属板の一部を利用して折り曲げ形成されている。
但し、重ね合わせ部21eのうち左側フランジ21f以
外の部分が、分割壁21Bの外面前部にスポット溶接さ
れており、重ね合わせ部21eの当該スポット溶接領域
は、上記第1実施形態と同様に法線Pよりも前側に位置
している。
【0034】一方、上記第1実施形態にて述べた右側壁
22のフランジ及び重ね合わせ部も、同様に変更されて
いる。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本変形例によれば、上述のように、
各フランジ21fが左右両壁21、22の各重ね合わせ
部に一体に形成されているので、上記第1実施形態の作
用効果を、部品点数の減少を確保しつつ、達成すること
ができる。 (第2実施形態)図5は本発明の第2実施形態の要部を
示している。
【0035】この第2実施形態では、エアバッグ装置S
aが、上記第1実施形態にて述べたエアバッグ装置Sに
代えて、インストルメントパネル10に代わるインスト
ルメントパネル10Aに組み付けられている。エアバッ
グ装置Saは、ケーシングCaと、ドアDaとを備えて
いる。ケーシングCaは、ケーシング本体70を備えて
おり、このケーシング本体70は、一枚の金属板を折り
曲げて、図5にて示すような形状に形成されている。
【0036】ケーシング本体70は、その開口部70a
にて、インストルメントパネル10Aの開口部12にそ
の裏面側から対向するように、後壁74に形成した支持
部材73aを介しリインホースメントRに支持されてい
る。ケーシング本体70は、左右両側壁71、72(図
5では、左側側壁71のみを示す)、前後両側壁73、
74及び底壁75を備えており、左右前後両側壁71乃
至74は、その各上端にて、四角状の開口部70aを形
成している。
【0037】左側壁71は、図5にて示すごとく、前後
両分割壁71A、71Bを備えている。前側分割壁71
Aは、前側部71aの図示上部から重ね合わせ壁71b
を一体に外方へかつ後方へクランク状に折り曲げ延出さ
せて構成されている。一方、後側分割壁71Bは、後側
部71cの図示下部から重ね合わせ部71dを一体に外
方へかつ前方へクランク状に折り曲げ延出させて構成さ
れている。
【0038】前側分割壁71Aの前側部71aは、その
後縁にて、後側分割壁71Bの前縁上部と接合されてお
り、重ね合わせ部71bは、分割壁71Bの外面前側上
部に重ね合わされて、当該外面前側上部にスポット溶接
により固着されている。ここで、重ね合わせ部71b
は、左側壁71の前後方向幅の中心線Pa(図5参照)
上に位置しているが、この重ね合わせ部71bの面積
は、重ね合わせ部71dの面積分だけ狭くなっている。
このため、重ね合わせ部71bのスポット溶接に起因す
る剛性の増大も重ね合わせ部71dの面積分だけ少なく
なっている。
【0039】後側分割壁71Bの前側部71cは、その
後縁下部にて、前側分割壁71Aの前縁下部と接合され
ており、重ね合わせ部71dは、分割壁71Aの外面後
側下部に重ね合わされて、当該外面後側上部にスポット
溶接により固着されている。ここで、重ね合わせ部71
dは、上記中心線Paよりも、後側に位置しているが、
この重ね合わせ部71dの面積は、重ね合わせ部71b
の面積分だけ狭くなっている。このため、重ね合わせ部
71dのスポット溶接に起因する剛性の増大も重ね合わ
せ部71bの面積分だけ少なくなっている。
【0040】また、エアバッグ装置Saは上記第1実施
形態にて述べたインフレータ50及びエアバッグ60を
備えており、インフレータ50は、ケーシング本体70
の底壁75に沿い左右両壁71、72の各開口部70b
(図5では、左側壁71の開口部を示す)介し挿入され
ており、このインフレータ50は、各ナット51により
底壁75及び左右両壁71、72に固定されている。エ
アバッグ60は、ケーシング本体70内に収納されてい
る(図5参照)。
【0041】また、エアバッグ装置Saはドア80を備
えており、このドア80は、インストルメントパネル1
0Aの開口部12(ケーシング本体70の開口部70a
に対向する部分)に一体的に形成されている。このドア
80は、鉄や強化プラスチック等からなる補強板81の
表面に、発泡ウレタン等の発泡樹脂からなる中間層及び
塩化ビニル等の表皮からなる積層体82を積層して形成
されている。なお、インストルメントパネル10Aのう
ちドア80以外の部分も、ドア80と同様に構成されて
いる。
【0042】なお、ケーシング本体70は、その前壁7
3にて、フランジ73aを介し、インストルメントパネ
ル10Aの開口部12の周縁部から裏面側へ延出するフ
ランジ13に、ボルトとナットにより締着されている。
また、本第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べ
た各3つのスリット20b、20cに対応する各3つの
スリット70c(図5ではスリット20bに対応するス
リットのみを示す)が、上記第1実施形態と同様に、形
成されている。また、上記第1実施形態にて述べた両ス
リット20dに対応する両スリットが後壁74に形成さ
れている。
【0043】このように構成した本第2実施形態におい
て、当該車両がその前方に位置する障害物と低速衝突し
たとき、当該車両の助手席の着座乗員が、その頭部に
て、図1にて図示矢印Aa方向からドアDaの後部に衝
突したものとする。このとき、当該衝突によりドアDa
の後部を介しケーシング本体70の後部Qa(図5参
照)に衝撃が加わる。
【0044】ここで、上述のように、ケーシング本体7
0の重ね合わせ部71bは法線Pa上に位置している
が、この重ね合わせ部71bはケーシング本体70の開
口部70aの後部Qaから遠い位置にあり、かつ、重ね
合わせ部71dのスポット溶接に基づく剛性を除いた剛
性となっている。また、ケーシング本体70の重ね合わ
せ部71dは法線Paよりも後側に位置しているが、重
ね合わせ部71bよりも下方に位置している。従って、
この重ね合わせ部71dもケーシング本体70の開口部
70aの後部Qaから遠い位置にある。
【0045】しかも、ケーシング本体70には、上述の
ごとく、左右の両スリット70bが、矢印Aaの方向に
おける開口部70aの後部の近傍にあって、重ね合わせ
部71bから離れている。このため、ケーシング本体7
0の後部の剛性は、重ね合わせ部71b、71dの剛性
に比べて、大幅に低くなっている。
【0046】従って、上述のように乗員の頭部がドアD
aの後部に衝突することで、その衝撃がドアDaの後部
を介しケーシング本体70に矢印Aa方向に加わると、
ケーシング本体70の開口部70aの後部が左右の各ス
リット70bを押し潰すように変形させながらケーシン
グ本体70の内部に向けて潰れるように変形していく。
【0047】この場合、上述のごとく、上記第1実施形
態にて述べた両スリット20dに対応する両スリットが
各スリット70bの補助的役割を果たす。このため、上
記ケーシング本体70の変形がより一層容易に実現され
ていく。このことは、上記衝撃がタイミングよく円滑に
かつ確実にケーシング本体70の上記変形により吸収さ
れていくことを意味する。その結果、上記低速衝突時に
は、上記第1実施形態と同様に、乗員が良好に保護され
得る。
【0048】なお、本第2実施形態では、上記作用効果
は、重ね合わせ部71bが、中心線Pa上に限ることな
く、当該中心線Paよりも前側にあれば、達成され得
る。また、本発明の実施にあたり、上記各実施形態にて
述べたスリットの数や形状は適宜変更してもよい。ま
た、本発明の実施にあたり、上記第2実施形態にて述べ
たフランジ73aに代えて、ケーシング本体70の左右
両側壁に、上記第1実施形態或いはその変形例と同様に
フランジをそれぞれ備えるようにしてもよい。
【0049】また、本発明の実施にあたり、上記各実施
形態にて述べたケーシング本体の左右両側壁の前後両側
分割壁の重ね合わせは、上記各実施形態とは逆にするよ
うにしてもよい。また、本発明の実施にあたり、上記各
実施形態にて述べた各スリットは、前後両分割壁の重ね
合わせ溶接部の位置との関係でケーシング本体の後部の
剛性を適正に低くできる場合には、廃止して実施しても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエアバッグ装置の第1実施形態を
示す部分破断左側面図である。
【図2】当該エアバッグ装置の拡大左側面図である。
【図3】当該エアバッグ装置の拡大後側面図である。
【図4】上記第1実施形態の変形例を示す左側面図であ
る。
【図5】本発明の第2実施形態を示す部分破断左側面図
である。
【符号の説明】
10、10A…インストルメントパネル、11、12…
開口部、20、70…ケーシング本体、21A、21
B、71A、71B…分割壁、20a、70a…開口
部、20b、20c、20d、70c…スリット、21
b、21e、71b、71c…重ね合わせ部、21c、
21d…フランジ、24a、73a…支持板部、50…
インフレータ、60…エアバッグ、C、Ca…ケーシン
グ、D、Da…ドア。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 正幸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 関本 清 神奈川県横須賀市田浦港町無番地 関東自 動車工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車室内のインストルメントパネル
    (10)の裏面側にて支持されたケーシングであって前
    記インストルメントパネルの開口部(11)にその下方
    から対向する開口部(20a)を有するように一枚の金
    属板を折り曲げて形成したケーシング本体(20)を備
    えたケーシング(C)と、 前記ケーシング本体の開口部を上方から閉じるドア
    (D)と、 インフレータ(50)と、 前記ケーシング本体内に収納されるエアバッグ(60)
    とを備える助手席用エアバッグ装置であって、 前記ケーシング本体の左右両側壁(21、22)は、そ
    れぞれ、前後両側分割壁(21A、21B)からなり、 前記左右両側壁の各々において、前記前後両側分割壁の
    一方が、前記左右両側壁の前後方向中央よりも前側に
    て、他方の分割壁に部分的に重ね合わされて固着されて
    いる車両の助手席用エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 車両の車室内のインストルメントパネル
    (10A)の裏面側にて支持されたケーシングであって
    前記インストルメントパネルの開口部(12)にその下
    方から対向する開口部(70a)を有するように一枚の
    金属板を折り曲げて形成したケーシング本体(70)を
    備えたケーシング(Ca)と、 前記ケーシング本体の開口部を上方から閉じるドア(D
    a)と、 インフレータ(50)と、 前記ケーシング本体内に収納されるエアバッグ(60)
    とを備える助手席用エアバッグ装置であって、 前記ケーシング本体の左右両側壁(71、72)は、そ
    れぞれ、前後両側分割壁(71A、71B)からなり、 前記左右両側壁の各々において、前記前後両側分割壁の
    一方の上部(71b)が、前記左右両側壁の前後方向中
    央或いはこれによりも前側にて、他方の分割壁の上部に
    部分的に重ね合わされて固着されている車両の助手席用
    エアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記ケーシング本体の左右両側後部及び
    その中央には、それぞれ、複数のスリット(20b、2
    0c、20d、70c)が形成されていることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の車両の助手席用エアバッグ
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ケーシング本体は、その左右両側側
    壁の各々にて、前記インストルメントパネルの開口部に
    固定されるフランジであって前記前側分割壁と一体に形
    成したフランジ(21f)を備えていることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか一つに記載の車両の助手席
    用エアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 車両の車室内のインストルメントパネル
    (10)の裏面側にて支持されたケーシングであって前
    記インストルメントパネルの開口部(11)にその下方
    から対向する開口部(20a)を有するように一枚の金
    属板を折り曲げて形成したケーシング本体(20)を備
    えた助手席用エアバッグ装置のためのケーシングであっ
    て、 前記ケーシング本体の左右両側壁(21、22)は、そ
    れぞれ、前後両側分割壁(21A、21B)からなり、 前記左右両側壁の各々において、前記前後両側分割壁の
    一方が、前記左右両側壁の前後方向中央よりも前側に
    て、他方の分割壁に部分的に重ね合わされて固着されて
    いる車両の助手席用エアバッグ装置のためのケーシン
    グ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011065128A1 (ja) * 2009-11-24 2011-06-03 タカタ株式会社 助手席用エアバッグ装置

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