JPH11188318A - 綿 棒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 精密機器などの細部に難なく入り込ませら
れ、繊維が周辺の凹凸箇所に引っ掛かって分離散在しな
い。 【解決手段】 線状の軸棒端部に繊維体を極細円柱状に
捲着し、該繊維体の側面に繊維質シートを巻付けて清掃
部を設けることにより、該清掃部を精密機器などの細部
に難なく入り込ませられ、繊維質シートを設けていない
繊維体の先端部を目指す微細部分に命中接触させ、汚れ
を繊維体に付着させ、又かかる際に軸棒を回転させて清
掃しても、側面に設けた繊維質シートで繊維体の繊維が
周辺の凹凸箇所に引っ掛かって分離散在することはな
く、繊維質シート自体も回転によって周辺の汚れを付着
させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主に精密機器細部
の掃除用具として使用する綿棒に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、綿棒は軸棒の端部に設けた綿球
が、精密機器の内部部品に少し引っ掛かっただけでも手
応えなく容易に綿繊維が分離散在し、この散在した綿繊
維が精密機械の故障原因となる危険性があった。そこ
で、上記欠点を解消するために、綿球全体にスポンジを
被覆して清掃部を設けたものが見受けられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、綿棒の
標準的なサイズは、全長は約８０ｍｍ、軸径は約２．５
ｍｍ、先端の綿球の外径は約５ｍｍであり、綿球にスポ
ンジを被覆すれば、上記綿球より清掃部の外径が当然大
きくなるため、例えば、パーソナルコンピュータと外付
けの周辺機器を連結するコネクタ部分などの緻密な部位
に清掃部が入り込めず、埃や油分などの汚れを除去でき
なかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
み、線状の軸棒の端部に繊維体を極細円柱状に捲着し、
該繊維体の側面に繊維質シートを巻付けて清掃部を設け
ることにより、該清掃部を精密機器などの細部に難なく
入り込ませられ、繊維質シートを設けていない繊維体の
先端部を目指す微細部分に命中接触させ、汚れを繊維体
に付着させ、又かかる際に軸棒を回転させて清掃して
も、側面に設けた繊維質シートで繊維体の繊維が周辺の
凹凸箇所に引っ掛かって分離散在することはなく、繊維
質シート自体も回転によって周辺の汚れを付着させる。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。１はアルミニウム等の金属製、紙
製、プラスチック製、又は木製などの適宜材質により線
状に形成した軸棒であり、該軸棒１の端部に清掃部２を
設けている。軸棒１は長さを約１５０ｍｍ、軸径を約１
ｍｍ以内に形成し、その全長にわたり一様な丸棒状、角
棒又はその他の多角形棒状に形成したり、又かかる断面
形状の軸棒１の端部を図に示す様に先細り状に形成して
いる。

【０００６】清掃部２は捲縮した綿繊維、化学繊維（ス
テープルファイバー）、又はこれらの混合繊維などから
成る繊維体３を軸棒１の端部に捲着して、その外形を極
細円柱状に形成し、かかる繊維体３の側面に接着剤を塗
布し、吸水性を有する繊維質シート４を巻き付けてい
る。そして、清掃部２の外径を約１乃至１．５ｍｍ以内
としている。繊維体３は極細円柱状に形成されているの
で、軸棒１の断面形状をその長さにわたって一様に形成
したものに比し、軸棒１の端部を先細り状に形成したも
のの方が、より多くの繊維体３を捲着させられる。

【０００７】繊維質シート４は、紙パルプと綿繊維の化
学合成によって形成された化学繊維、紙、不織布、又は
フエルトなどを極めて薄く形成して成り、繊維体３の側
面の長さ方向全域に巻き付けるか、又は図に示す様に繊
維体３の先端部の約０．１乃至０．２ｍｍ程度残して巻
き付けている。又、上記繊維質シート４は、繊維体３の
円周分の長さに等しい幅と、繊維体の長さに等しい方形
状のものを示したが、細長い帯状の繊維質シート４を繊
維体３の側面に螺旋状に巻き付けても良い。この場合、
繊維質シート４の重なり部分に若干の段差５、5a…を有
する。尚、螺旋の方向は左右のいずれでも良い。

【０００８】次に本発明に係る綿棒の作用について説明
する。清掃部２は、線状の軸棒１に極細円柱状に形成し
た繊維体３と極めて薄い繊維質シート４から成るため、
精密機器などの細部に難なく入り込ませられ、目指す微
細部分に命中接触させられる。清掃部２の先端部は、繊
維質シート４を設けていないため、塵、埃、油分、水分
等の汚れを繊維体３に付着させられ、繊維体３の先端部
が突出しているものは特に顕著に汚れを付着除去させら
れる。又、かかる際に軸棒１を回転させて清掃しても、
繊維体３の側面を繊維質シート４で巻き付けているた
め、繊維体３の繊維が周辺の凹凸箇所に引っ掛かって分
離散在することはなく、繊維質シート４自体も回転によ
って周辺の汚れを付着させられる。又、繊維体３に繊維
質シート４を螺旋状に巻き付けた清掃部２では、繊維質
シート４の重なり部分に螺旋状の段差５、5a…が形成さ
れるため、かかる清掃部２を前後動又は回転させること
で、汚れを掻き起こしたり、引っ掛けて汚れを付着させ
られる。

【０００９】

【発明の効果】要するに本発明は、線状の軸棒１の端部
に繊維体３を極細円柱状に捲着したので、従来の様に略
球状に膨出していないため、細部に入り込ませることが
容易で、目指す微細部分に命中接触させ易く、良好な操
作ができる。又、繊維体３の側面に繊維質シート４を巻
付けたので、清掃部２の先端部は、繊維質シート４を設
けていないため、塵、埃、油分、水分等の汚れを繊維体
３に付着できると共に、繊維体３の先端部や繊維質シー
ト４から浸透した水分、油分などの液体を繊維体３に吸
水保持できる。又、軸棒１を回転させて清掃しても、繊
維体３の側面を繊維質シート４で巻き付けているため、
繊維体３の繊維が周辺の凹凸箇所に引っ掛かって分離散
在することはなく、繊維質シート４自体も回転によって
周辺の汚れを付着させることができる。

【００１０】又、繊維体３の側面に帯状の繊維質シート
４を螺旋状に巻付けたので、繊維質シート４の重なり部
分に螺旋状の段差５、5a…を形成でき、これにより清掃
部２を前後動又は回転させることで、汚れを掻き起こし
たり、引っ掛けて汚れを付着させ、汚れの除去を容易に
行える。

【００１１】又、繊維体３の先端部を残して繊維体３の
側面を繊維質シート４で巻付けたので、繊維体３の先端
部が突出させられ、繊維体３の先端部で上記のものより
顕著に汚れを付着除去させられる。

【００１２】又、軸棒１の端部を先細り状に形成したの
で、極細円柱状に形成された繊維体３では、軸棒１の断
面形状をその長さにわたって一様に形成したものに比
し、より多くの繊維体３を捲着させられ、水分、油分な
ど液体の吸水保持量を増大させることができる。

【００１３】又、軸棒１の軸径を約１ｍｍ以内とし、繊
維体３と繊維質シート４から成る清掃部２の外径を約１
乃至１．５ｍｍ以内としたので、従来の綿棒や、かかる
綿棒の綿球にスポンジを被覆したものでは、入り込めな
かった精密機器などの細部に難なく清掃部２を入り込ま
せ、汚れを除去できる等その実用的効果甚だ大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】綿棒の拡大正面図である。

【図２】図１のＡーＡ断面図である。

【図３】変形例を示す拡大正面図である。

【図４】図３のＢーＢ断面図である。

【符号の説明】

１ 軸棒 ２ 清掃部 ３ 繊維体 ４ 繊維質シート

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 線状の軸棒の端部に繊維体を極細円柱状
   に捲着し、該繊維体の側面に繊維質シートを巻付けたこ
   とを特徴とする綿棒。
2. 【請求項２】 繊維体の側面に帯状の繊維質シートを螺
   旋状に巻付けたことを特徴とする請求項１記載の綿棒。
3. 【請求項３】 繊維体の先端部を残して繊維体の側面を
   繊維質シートで巻付けたことを特徴とする請求項１又は
   ２記載の綿棒。
4. 【請求項４】 軸棒の端部を先細り状に形成したことを
   特徴とする請求項１、２又は３記載の綿棒。
5. 【請求項５】 軸棒の軸径を約１ｍｍ以内とし、繊維体
   と繊維質シートから成る清掃部の外径を約１乃至１．５
   ｍｍ以内としたことを特徴とする請求項１、２、３又は
   ４記載の綿棒。