JPH111871A - 防炎性能を備えた幟,幕,旗等の製作方法 - Google Patents

防炎性能を備えた幟,幕,旗等の製作方法

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JPH111871A
JPH111871A JP9149419A JP14941997A JPH111871A JP H111871 A JPH111871 A JP H111871A JP 9149419 A JP9149419 A JP 9149419A JP 14941997 A JP14941997 A JP 14941997A JP H111871 A JPH111871 A JP H111871A
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JP
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JP9149419A
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Inventor
Takamasa Saito
隆正 斉藤
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MARUBISHI OIL CHEMICAL
SAPUTEII KK
Marubishi Yuka Kogyo KK
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MARUBISHI OIL CHEMICAL
SAPUTEII KK
Marubishi Yuka Kogyo KK
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  • Decoration Of Textiles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】網点印刷にも適している防炎性能を備えた幟,
幕,旗等の製作方法を提供すること。 【解決手段】先ず、所定量の防炎薬剤を混合した顔料捺
染色糊を準備する。次に、前記捺染色糊を用い、スクリ
ーン印刷方式によって、ポリエステル等の生地に所定の
絵柄等を印刷して乾燥させ、その後に、前記生地の少な
くとも片面全体に浸漬法などによって再度防炎薬剤を塗
布して乾燥させ、最後に縫製して幟,幕,旗等を完成さ
せる。そして、その場合に塗布される防炎薬剤の固形分
の合計は、単位面積当たりで、前記生地の印刷前の重量
に対して略10〜40%になるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防炎性能を備えた
幟,幕,旗等の製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】店頭や各種催し物会場等に掲げられる
幟,幕,旗等については、行政指導によって防炎加工を
施すことが奨励され、特にガソリンスタンドで使用され
るものについては、それが義務づけられるようになって
きた。そのため、最近では、防炎性能を備えたものが可
成り普及している。他方、印刷についても、最近では、
高級感を与えるために、それらの絵柄や文字を網点で構
成するものが増えてきている。そのため、幟,幕,旗等
の製品の防炎加工は、網点印刷のものにも有効であるこ
とが望まれている。
【0003】ところで、このような防炎性能を備えた
幟,幕,旗等の製品を製作する場合には、従来、二つの
方法が用いられていた。その第1の方法は、色糊をポリ
エステル等の生地にスクリーン印刷方式を用いて印刷
し、乾燥した後に、防炎薬剤をディッピング(浸漬)等
の方法で製品表面全体に塗布する方法である。そして、
その場合の防炎加工液としては、通常、燐酸エステル,
ハロゲン系燐酸エステル,ハロゲン系有機化合物,ポリ
燐酸アンモニウム,燐酸クアニジン,硫酸アンモニウ
ム,スルファミン酸アンモニウム,チオ尿素等の防炎薬
剤を組み合わせ、必要に応じて防炎助剤としてアンチモ
ン系化合物を添加したもの、又は前記の防炎薬剤に、ア
クリル酸エステル,塩化ビニル,塩化ビニリデン,ポリ
ウレタン等のエマルジョン樹脂を混合したものなどが用
いられている。
【0004】また、第2の方法は、予め防炎薬剤を色糊
に混合しておき、その色糊をポリエステル等の生地にス
クリーン印刷方式で印刷する方法である。そして、その
場合に、色糊に混合される防炎薬剤としては、一般に、
ハロゲン系有機化合物が用いられたり、又はハロゲン系
有機化合物に防炎助剤としてアンチモン系化合物を添加
したものなどが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の第1
の方法の場合には、印刷された生地の部分が、乾燥工程
において色糊によって固められてしまっているため、防
炎薬剤の塗布工程においては、所定の防炎性能を得るた
めに、多量の防炎薬剤を塗布しなければならなくなる。
しかも、そのことによって、印刷されていない部分に
も、必要以上の防炎薬剤が塗布される結果になってしま
う。そのため、防炎薬剤が必要以上に多量に消費され、
製造コストの面で好ましくないという問題点があった。
また、そのように、印刷されていない部分には必要以上
の防炎薬剤が塗布されるため、常温で液体である防炎薬
剤を用いた場合には、製品がべとついてしまうし、粉体
の防炎薬剤をバインダーを用いて塗布した場合には、ご
わごわになってしまうという問題点があった。更に、そ
のようなことが生じることから、厚い生地の場合には、
実際上、印刷された部分に、所定の防炎性能を付与する
のが困難であった。
【0006】また、上記の第2の方法の場合には、例え
ば自動車のタイヤのようにハイライト部分があるものを
網点で印刷したような場合、ハイライト部分には網点が
少なく、防炎薬剤を混入した色糊で印刷されていない部
分が多くなるため、その部分は所定の防炎性能を発揮で
きないという問題点がある。また、スクリーン印刷方式
の場合には、単位面積当たりに塗布できる色糊量に限度
があるため、生地が厚い場合には、所定の防炎性能を得
るのが困難になる。即ち、色糊に混入させる(練り込
む)防炎薬剤量の割合を多くすると、風雨にさらされた
場合の色落ち等が顕著になって製品価値が下がり、逆
に、色落ち等が生じないようにしようとすると、防炎薬
剤量の添加量が少なくなって、所定の防炎性能が出せな
いという問題点がある。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、厚
い生地であっても、網点柄であっても充分な防炎性能を
容易に付与し得る、幟,幕,旗等の製作方法を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明における防炎性能を備えた幟,幕,旗等の
製作方法は、先ず所定量の防炎薬剤を混合した顔料捺染
色糊を準備し、スクリーン印刷方式を用いて前記捺染色
糊により幟,幕,旗等を形成すべき生地に所定の絵柄等
を印刷し、それを乾燥させた後、前記生地の少なくとも
片面全体に防炎薬剤を塗布し前記捺染色糊に混入した防
炎薬剤と合わせて防炎薬剤の固形分の塗布量が単位面積
当たり前記生地の印刷前の重量に対して略10〜40%
になるようにし、最後に乾燥させるようにする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の製作方法においては、先
ず、必要量の防炎薬剤を混合した顔料捺染色糊を用意す
ることになる。それには、最初に、水とターペンを乳化
増粘剤によって適度に乳化増粘させた後、アクリル酸エ
ステル,塩化ビニル,塩化ビニリデン,ポリウレタン等
の合成樹脂エマルジョンを混ぜ合わせる。そこに、燐酸
エステル,ハロゲン系燐酸エステル,ハロゲン系有機化
合物,ポリ燐酸アンモニウム,燐酸クアニジン,硫酸ア
ンモニウム,スルファミン酸アンモニウム,チオ尿素等
の防炎薬剤を添加し、必要に応じて、防炎助剤としての
アンチモン系化合物を添加する。そして、更に、所定の
色が得られるように着色剤(水性顔料)を入れ、必要に
応じて、増粘剤,保湿剤,硬化剤,光安定剤,熱安定
剤,酸化防止剤,蛍光剤,可塑剤,帯電防止剤,浸透
剤,紫外線吸収剤等を添加する。
【0010】次に、所望の文字、図形等をスクリーン印
刷方式によって印刷し、乾燥させることになるが、ここ
で、スクリーン印刷用の刷版の製作方法について簡単に
説明しておく。刷版は、版枠に張られた紗に感光乳剤を
塗り、乾燥後、そこに捺染する所望の文字,図形等を焼
き付けたポジフィルムを張り付け、露光してからポジフ
ィルムを剥がし、水洗し、乾燥した後に、補強のために
ポリウレタン樹脂をコーティングして得られる。また、
紗としては、一般には、70〜180メッシュのポリエ
ステル製のものが使用されている。
【0011】幟,幕,旗等の製品の生地としては、通
常、ポリエステルのような合成繊維を織って製作したも
のが多用されている。そこで、そのような生地に、上記
のようにして準備された色糊と刷版を用い、所望の文
字,図形等を捺染させることになる。その捺染方法とし
ては、手刷り捺染、又は自動捺染機を用いた自動捺染が
あるが、それらの手順は何れも周知であるため説明を省
略する。そして、捺染後、生地を熱風によって乾燥させ
る。
【0012】本発明においては、このようにして印刷し
乾燥させた後、更に、浸漬法,ロールコーティング法,
噴霧吹き付け法,刷毛塗り法等の任意の方法を用いて、
生地の少なくとも片側表面全体に防炎薬剤を塗布する。
そして、防炎薬剤の塗布量は、その固形分が、上記の色
糊に混入した防炎薬剤と併せて、単位面積当たり、生地
の印刷前の重量に対して略10〜40%の範囲になるよ
うにする。その場合の防炎薬剤としては、前述の燐酸エ
ステル,ハロゲン系燐酸エステル,ハロゲン系有機化合
物,ポリ燐酸アンモニウム,燐酸クアニジン,硫酸アン
モニウム,スルファミン酸アンモニウム,チオ尿素等を
用い、必要に応じて、アンチモン系化合物を加えてもよ
い。また、必要があれば、合成樹脂エマルジョン,増粘
剤,保湿剤,硬化剤,光安定剤,熱安定剤,酸化防止
剤,蛍光剤,可塑剤,帯電防止剤,浸透剤,紫外線吸収
剤等を添加しても差し支えない。このようにして、防炎
薬剤を塗布した後、熱風を吹きつける等の適宜な手段に
よって乾燥させ、防炎印刷加工が終了する。
【0013】次に、実施例の説明をする。本実施例は、
ポリエステル100%の織物トロピカル生地(目付10
0g/m2 )に、絵柄としてはハイライト部とシャドウ
部を有するタイヤを選び、それを網点で印刷することに
よって防炎性の幟を製作した例である。先ず、刷版は、
135メッシュの紗(村上スクリーン(株)製、品番TN
O 135S )に、公知の写真製版法を用いてタイヤの絵柄
を施し、補強のために表面にポリウレタン樹脂をコーテ
ィングして製作した。
【0014】色糊を製作するに当たっては、攪拌タンク
に水を入れて、そこに乳化増粘剤を混ぜ、攪拌しながら
ターペンを徐々に加えてエマルジョン化し、これにアク
リル酸エステル樹脂を加え、更に水性顔料を加えて調色
し、そこに防炎薬剤としてデカブロムジフェニルエーテ
ルの分散物を加え、次に硬化剤とアンモニアを加え、最
後にポリアクリル酸ナトリウム系増粘剤を加えることに
よって、粘度を1200CPSに調整した。この色糊の
処方は表1の通りである。
【0015】
【表1】
【0016】このようにして準備した刷版と色糊を用
い、自動捺染機にて生地に絵柄を印刷し、その後、14
0°Cの熱風で2分間乾燥した。このとき、平均ウェッ
ト塗布量は60g/m2 であり、そのうちの防炎薬剤の
固形分の塗布量は6.3g/m 2 であった。次に、浸漬
法によって、印刷された生地全体に、防炎薬剤を塗布し
た後、140°Cの熱風で30秒間乾燥した。この場合
の防炎加工液としては、トリクレジルホスフェード乳化
物(TCP50%含有物)と水を6:4の重量比で混合
したものを用い、また、平均ウエット塗布量を90g/
2 にしたため、防炎薬剤の固形分は27g/m2 であ
った。そして、最後に、このようにして加工された印刷
後の繊維を、縫製処理等を行うことによって幟を完成さ
せた。従って、本実施例において、製品に使用された防
炎薬剤の固形分の平均塗布量は、合わせて33.3g/
2 であり、これは、印刷前の生地に対して重量比で3
3.3%ということになる。
【0017】次に、本実施例に対する三つの比較例を説
明する。これらのうち、比較例1と比較例2とは、既に
説明した従来の第1の方法を用いたものであり、比較例
3は従来の第2の方法を用いたものである。尚、これら
の比較例においては、生地と刷版については、いずれも
上記した実施例の場合と同じものを使用した。
【0018】先ず、比較例1と比較例2について説明す
る。これらの比較例1,2における色糊処方には、上記
した実施例の場合とは異なり、防炎薬剤が含まれていな
い。そこで、実施例における他の成分とその割合をその
ままにして、デカブロムジフェニルエーテルの分散物に
代えて、その分だけ水を増量し、合計で水の割合が53
%になるようにした色糊を準備した。また、ディッピン
グ用の防炎加工液の成分としては、実施例と同様に、ト
リクレジルホスフェート乳化物を水で希釈したものを用
いたが、比較例1と比較例2とでは希釈濃度を変え、比
較例1の場合には、実施例の場合と同様に、重量比が
6:4のものを使用し、比較例2の場合には、重量比が
8:2となるようにしたものを使用した。
【0019】いずれも加工工程は上記の実施例の場合に
準じて行われ、防炎加工液の平均ウエット塗布量も、実
施例と同じに90g/m2 とした。従って、製品に使用
された防炎薬剤の固形分の平均塗布量は、比較例1の場
合は27g/m2 であり、比較例2の場合は36g/m
2 となる。その結果、印刷前の生地に対する重量比は、
比較例1の場合は27%であり、比較例2の場合は36
%ということになる。このことから、使用される防炎薬
剤の量は、比較例1の場合は、実施例の場合の合計量よ
り少なく、比較例2の場合は、実施例の合計量より多い
ことになる。
【0020】次に、比較例3について説明する。この比
較例3において準備した色糊の処方は、表2に示された
通りであり、上記した従来の第2の方法において、一般
的に使用されている処方である。そのため、実施例と同
様に防炎薬剤が含まれているが、実施例におけるデカブ
ロムジフェニルエーテルの分散物に加え、防炎助剤とし
て3酸化アンチモンが含まれている。この3酸化アンチ
モンも、防炎薬剤としての効果を発揮するものであるこ
とは言うまでもない。
【0021】
【表2】
【0022】この比較例3の加工工程は、印刷後に防炎
薬剤を塗布しないだけであり、その他は上記の実施例の
場合に準じて行われた。そして、色糊の平均ウエット塗
布量は60g/m2 であった。従って、製品に使用され
た防炎薬剤の固形分の平均塗布量は16.8g/m2
あり、印刷前の生地に対する重量比は16.8%という
ことになる。
【0023】以上、説明したようにして得られた4例の
加工済み生地につき、消防法令に基づく防炎性能試験を
行った。試験は、夫々、絵柄のシャドウ部(S)とハイ
ライト部(H)について行ってみた。試験結果は、表3
に示す通りである。尚、薄手布のシート類や幕類の評価
基準は、45度ミクロバーナー法の場合には、1分加熱
と着炎後3秒加熱を行って、残炎時間が3秒以下、残じ
ん時間が5秒以下、炭化面積が30cm2 以下となって
いる。また、45度コイル法の場合には接炎回数が3回
以上となっている。
【0024】
【表3】
【0025】この試験結果から明らかなように、実施例
の場合には、基準値を達成することができたのに対し
て、比較例1の場合には、実施例の場合と同じ濃度の防
炎加工液でディッピング処理をしたにもかかわらず、シ
ャドウ部の残炎時間と残じん時間が、両方共、基準値の
3秒を大きくオーバーしており、濃度を上げた比較例2
の場合にもクリアーすることができていない。また、比
較例3の場合には、網点が少なく、色糊で印刷されてい
ない部分の多いハイライト部において、基準値をクリア
ーすることができていない。このことは、従来の方法で
は、防炎加工基準をクリアーすることが不可能であるこ
とを意味しているのではなく、絵柄等の印刷条件によっ
て防炎性能が大きく左右されることを意味している。従
って、従来は、その都度、加工方法を使い分けたり、防
炎薬剤を代えたり、防炎薬剤の量を必要以上に加えたり
して、基準値をクリアーするようにしていた。
【0026】このようにして、実施例の方法の有効性が
確認できたので、次に、所定の防炎性能をクリアーする
のに最適な防炎薬剤の量について、処方の異なる複数の
色糊と加工液を用いて検討した。刷版は、全面べた刷り
の柄を選んで、実施例の場合と同様にして作成した。ま
た、生地は、ポリエステル100%の織物ポンジ生地
(目付60g/m2 )を使用した。防炎加工は、勿論、
実施例の場合に準じて行った。
【0027】色糊は、防炎薬剤の量を変えて、表4に示
すように、A,B,Cの3種類を用意した。数値は、い
ずれもウエット重量を%で示したものである。また、自
動捺染機による印刷時の平均ウエット塗布量は60g/
2 であった。
【0028】
【表4】
【0029】次に、ディッピングの防炎加工液は、防炎
薬剤の量を変えて、表5に示すように、,の2種類
を用意した。数値は、いずれもウエット重量を%で示し
たものである。また、生地全体に塗布した平均ウエット
塗布量は54g/m2 であった。
【0030】
【表5】
【0031】このように、色糊が3種類、加工液が2種
類用意されたことにより、それらを組み合わせて加工す
ることによって印刷済みの6種類の防炎生地が作成され
た。その結果、その6種類の生地に塗布された単位当た
りにおける防炎薬剤の固形分の重量と、生地の印刷前の
重量に対する割合とは、表6のようになる。尚、この表
6において、Xは色糊への添加分、Yは加工液への添加
分である。
【0032】
【表6】
【0033】そこで、このような6種類の加工済み生地
に対して、45度ミクロバーナー法によりテストした結
果が表7に示されている。
【表7】
【0034】この結果から明らかなように、所定の防炎
性能を得るためには、色糊と加工液の両者による防炎薬
剤の固形分の重量が、印刷前の生地の重量に対して、最
低でも略10%は必要であることが分かった。また、こ
のことから、印刷時に、色糊によって印刷されなかった
生地部分があるときには、ディッピングの加工液には固
形分が略10%以上になるように防炎薬剤を添加しなけ
ればならないことが分かった。
【0035】更に、防炎薬剤の固形分の重量を、印刷前
の生地の重量に対して、略40%以下に抑えることが可
能であることが分かった。即ち、防炎性能は、一般に
は、防炎薬剤の添加量を多くすればするほど良くなる傾
向にある。しかし、必要以上に多くすると、過剰品質に
なってコスト高になり、生産性は悪くなる。実施例にお
いては、色糊に、上記のようにウレタン樹脂を用いずア
クリル酸エステル樹脂を用いているが、このときには防
炎薬剤の固形分の合計が33.3%となっており、着炎
後3秒加熱のときタイヤ柄シャドウ部の残炎時間が2.
4秒であり、基準値の3秒に比較的近い結果となってい
る。このように、防炎薬剤の添加量は、防炎薬剤以外の
成分の違いによっても影響を受けるが、アクリル酸エス
テル樹脂はエマルジョン樹脂としては炭化し易い樹脂で
あることから、他の成分による変動分を考慮したとして
も、防炎薬剤の固形分の合計添加量の割合は、40%以
上を必要としないことが判明した。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法によれば、
べた刷りの場合でも網点刷りの場合でも防炎薬剤の割合
を、その都度、大きく変えたり、塗布方法を使い分けた
りする必要がなく、しかも防炎薬剤を必要以上に消費せ
ずに、適正な防炎性能を有する幟,幕,旗等を製作する
ことが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06M 13/26

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定量の防炎薬剤を混合した顔料捺染色
    糊を準備し、スクリーン印刷方式を用いて前記捺染色糊
    により幟,幕,旗等を形成すべき生地に所定の絵柄等を
    印刷し、それを乾燥させた後、前記生地の少なくとも片
    面全体に防炎薬剤を塗布し前記捺染色糊に混入した防炎
    薬剤と合わせて防炎薬剤の固形分の塗布量が単位面積当
    たり前記生地の印刷前の重量に対して略10〜40%に
    なるようにし、最後に乾燥させるようにしたことを特徴
    とする防炎性能を備えた幟,幕,旗等の製作方法。
JP9149419A 1997-06-06 1997-06-06 防炎性能を備えた幟,幕,旗等の製作方法 Withdrawn JPH111871A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001316987A (ja) * 2000-05-09 2001-11-16 Seiren Co Ltd 高耐候性テント地およびその製造法
JP2007193002A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Tokyo Neo Print Kk 防炎性を具えた広告幕・幟などのポリエステル製品

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