JP2007031905A - 防炎性を有するインクジェット捺染用布帛及びそれを得るための前処理剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 防炎性に優れ、型際が良好で、品質のよいインクジェット捺染を可能とする、インクジェット捺染用布帛の前処理剤を提供する。
【解決手段】 固形分で、防炎剤13.0〜20.0重量%と水溶性糊剤0.3〜2.3重量%を含有する水性組成物を、ポリエステル布帛に、インクジェット捺染可能な、防炎性を付与するための前処理剤とする。この前処理剤は、ポリエステル布帛に、乾燥重量で3〜25g/m2 の割合で塗布するのがよい。
【選択図】 なし
【解決手段】 固形分で、防炎剤13.0〜20.0重量%と水溶性糊剤0.3〜2.3重量%を含有する水性組成物を、ポリエステル布帛に、インクジェット捺染可能な、防炎性を付与するための前処理剤とする。この前処理剤は、ポリエステル布帛に、乾燥重量で3〜25g/m2 の割合で塗布するのがよい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、防炎剤を含むインクジェット捺染用布帛の前処理剤及びそれを使用した製品に関する。
従来、ポリエステル布帛に難燃性を付与するためには、防炎剤混合液を浸漬処理し、乾燥後、熱処理し、ソーピング、水洗・乾燥という工程を実施する必要があり、このようにして処理した布帛に、インクジェット捺染すると絵柄がブリードし易く、問題となっていた。
また、別途、特許文献1に示されるように、防炎剤を含む捺染糊を印刷するという方法が実施されていたが、捺染に使用する個々の色糊に、それぞれ防炎剤を添加混合する必要があり、非常に手数がかかるものであり、また、この場合、防炎剤を含む色糊を印刷しない箇所には、防炎性が付与できないので、別に防炎剤を含む無色の糊を準備し、これに印刷する必要があり、実用化し難いものであった。
特開平11-1870号公報
本発明は、防炎性に優れ、型際が良好で、品質のよいインクジェット捺染を可能とする、インクジェット捺染用布帛の前処理剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意、検討を重ねた結果、特定の防炎剤と糊剤を組み合わせて使用することにより、所望の効果が得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明では、固形分で、防炎剤(又は難燃剤)13.0〜20.0重量%と水溶性糊剤0.3〜2.3重量%を含有する水性組成物を、ポリエステル布帛に、インクジェット捺染可能な、防炎性を付与するための前処理剤とする。
防炎剤としては、繊維処理用として市販されるもの、例えば燐酸エステル、ハロゲン系燐酸エステル、ハロゲン系有機化合物、チオ尿素、スルファミン酸アンモニウム、燐酸グアニジン、ポリ燐酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等がいずれも使用できるが、クロロエチルホスホン酸エステル、トリクレジルホスフェート、テトラブロモビスフェノールA又はその誘導体、トリス(2,3ジブロモプロピル)イソシアヌレート、ハロゲン化シクロアルカン類などが一般に好適に使用でき、特に、ハロゲン系防炎剤、例えばヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン等のハロゲン化シクロオクタン化合物を使用するのが好ましい。
また、水溶性糊剤としては、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、CMC及びその誘導体、澱粉類、グアガム、アルギン酸ソーダ、タマリンドガム及びローカストガムからなる群から選ばれる少なくとも一種を使用するのが好ましい。
かかる前処理剤は、パッディング法、浸漬法、スプレー法、その他各種コーティング法で、ポリエステル布帛に、塗布し、乾燥すればよいが、この際、この前処理剤のポリエステル布帛への付着量は、乾燥重量で3〜25g/m2 となるようにするのがよい。
本発明の前処理剤において、防炎剤の量が20重量%を越して多く成りすぎると、処理布の風合いが悪くなり、逆に、13重量%より少なくなると、所望の防炎効果を得難くなる。また、水溶性糊剤が少なすぎると、インクジェット捺染における染着性が悪くなり、逆に、2.3重量%を越して多くなりすぎると、防炎剤を適当量使用しても、所望の防炎効果を得ることができなくなる。
なお、前処理剤の布帛への塗布量(乾燥重量で3〜25g/m2)は、後のインクジェット捺染時に、確実に染液が滲みなく、鮮明に染着するための条件である。塗布量が少なすぎると、防炎効果に問題があり、多すぎると、染着性及び/又は風合いに問題が生じる。
本発明の前処理剤は、インクジェット捺染を施す前の布帛に、簡単に適用でき、布帛全体を、その後のインクジェット捺染によって、耐久性よく防炎性を発揮する鮮明な捺染布とすることができる。即ち、布帛に一度に有効な防炎性を付与でき、しかも、インクジェット捺染の染液組成物としては、通常のものがいずれも使用可能となる。
次に、本発明の実施例を示す。
防炎剤として、ヘキサブロモシクロドデカンを使用し、水溶性糊剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を使用し、表1に示すような組成からなる13種類の前処理剤を製造した。各成分の割合は重量%を示す。
防炎剤として、ヘキサブロモシクロドデカンを使用し、水溶性糊剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を使用し、表1に示すような組成からなる13種類の前処理剤を製造した。各成分の割合は重量%を示す。
ポリエステルタフタに、これらの前処理剤を乾燥重量で8g/m2となるように塗布し、120℃で2〜3分間、乾燥し、得られた布帛に、分散染料を用いてインクジェット捺染し、190〜200℃で1〜2分間、熱処理し、水洗・脱糊、ソーピング、水洗・乾燥した。得られた製品の風合い、防炎性、染着性を比較試験した結果を、表1に示す。
本発明に従ったNo.3,4,8〜11の前処理剤では、風合い、防炎性及び染着性いずれも良好な製品を得ることができた。しかし、防炎剤が少ないNo.1〜2の前処理剤及び水溶性糊剤の使用量が多いNo.12〜13では、十分な防炎性を得ることができず、また、防炎剤が多いNo.5〜6では風合いのよい製品を得ることができず、更に水溶性糊剤を使用しないNo.7では、良好な染着性を得ることができなかった。
Claims (5)
- 固形分で、防炎剤13.0〜20.0重量%と水溶性糊剤0.3〜2.3重量%を含有する水性組成物からなることを特徴とするポリエステル布帛に、インクジェット捺染可能な、防炎性を付与するための前処理剤。
- 前記防炎剤がハロゲン系防炎剤を主体とするものである請求項1の前処理剤。
- 前記防炎剤がハロゲン化シクロアルカン化合物である請求項1の前処理剤。
- 前記水溶性糊剤がポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、CMC及びその誘導体、澱粉類、グアガム、アルギン酸ソーダ、タマリンドガム及びローカストガムからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜3いずれか1項の前処理剤。
- ポリエステル布帛に、請求項1〜4いずれか2項の前処理剤を乾燥重量で3〜25g/m2 の割合で塗布してなることを特徴とする防炎性を有するインクジェット捺染用布帛。
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2005
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