JPH11180177A - 車両の変速装置 - Google Patents

車両の変速装置

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JPH11180177A
JPH11180177A JP9352962A JP35296297A JPH11180177A JP H11180177 A JPH11180177 A JP H11180177A JP 9352962 A JP9352962 A JP 9352962A JP 35296297 A JP35296297 A JP 35296297A JP H11180177 A JPH11180177 A JP H11180177A
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shift lever
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Takuya Okada
岡田  卓也
Hikari Osano
光 小佐野
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速レバーで油圧式変速機を操作するが、車
速の微速や停止への変速レバーの設定が困難である。 【解決手段】 エンジンの回転動力が油圧式変速機を経
由して推進装置に伝わり、油圧式変速機は「中立」とそ
の前後にこれから離れるに従って推進装置が増速する
「前進」域と「後進」域を備えてそれぞれが変速レバー
27で選択され、変速レバー27から油圧式変速機に伝
わる伝達はその比率が「中立」の近傍で他よりも小さく
なるように不等速伝動機構32を介して連結されている
車両の変速装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、HSTのような
油圧式変速機等の変速機が設けられている車両に用いる
ものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの回転動力が油圧式変速機(H
ST)を経由して推進装置(車輪)に伝わり、HSTは
「中立」とその前後にこれから離れるに従って車輪の回
転が増加する「前進」域と「後進」域を備えてこれらが
変速レバーの操作で選択されるようになっている。そし
て、上記の車輪の回転は変速レバーの操作量に対応して
直線的に上昇又は下降するようになっている(図6、図
7の「従来」)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、変速レバー
を「中立」から前後に操作すると、比較的大きな速度で
車両が前進または後進を開始し、微速での前進や後進の
選択が困難であった。また、「中立」位置に設定するた
めに特殊な構成を必要とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、エンジン11の回転動力が変速機13
を経由して推進装置9,10に伝わり、変速機13は
「中立」とその前後にこれから離れるに従って推進装置
9,10が増速する「前進」域と「後進」域を備えてそ
れぞれが変速レバー27で選択され、変速レバー27か
ら変速機13に伝わる伝達はその比率が「中立」の近傍
で他よりも小さくなるように不等速伝動機構32を介し
て連結されている車両の変速装置とした。
【0005】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施例を説明
する。走行車体(車両)1に苗植装置2が装着されて田
植機となっている(図1)。走行車体1がつぎのように
構成されている。主歯車箱3からフレーム4が後に伸
び、その後方に配置された横杆5(図2)の両端に後輪
歯車箱6L,6Rが固定されている。スリーブ7が主歯
車箱3から左右に突出し、それぞれの突端に前輪歯車箱
8L,8Rが縦軸の回りに回動するように取付けられて
いる。それぞれの前輪歯車箱8L,8Rと後輪歯車箱6
L,6Rの外側に前輪(推進装置)9L,9Rと後輪
(推進装置)10L,10Rが配置されている。エンジ
ン11がフレーム4に取付けられ、そのクランク軸11
aの回転動力がベルト12で油圧式変速機(HST)1
3の入力軸14に伝達されている。その出力軸15の回
転がベルト16で主歯車箱3の主軸17に達している。
入力軸14にポンプが設けられ、これから吐出した油で
モータが出力軸15を回転するようになっている。そし
て、縦向のトラニオン軸18から右に突出したレバー1
8aが図2の位置で「中立」となって出力軸15の回転
が停止し、これが前又は後に回動すると、出力軸15が
正転又は逆転を開始し、その回動角が大きくなるに従っ
てその回転数が増加するようになっている。
【0006】主軸17の回転が主変速機19を経由して
後輪差動装置20と前輪差動装置21に伝わっている。
後輪差動装置20で左右に分かれた回転が左右の伝動軸
22L,22Rで後輪歯車箱6L,6R内に導入された
のちそれぞれの後輪10L,10Rに到達するととも
に、前輪差動装置21で左右に分かれた回転が前輪9
L,9Rに到達し、これらの回転で走行車体1が進行す
るように出来ている。
【0007】座席23がエンジン11の上に設けられて
いる。その前のハンドルポスト24の上のステアリング
ハンドル25を操作すると、前輪9L,9Rが操縦され
て走行車体1の進路が変わるようになっている。カバー
26でハンドルポスト24の前部が被われ、その右に変
速レバー27が配置されている。変速レバー27は、こ
れと一体の下部の横軸27aがカバー26と一体の枠2
6aに回動自在に取付けられ、上部が前後に揺動するよ
うになっている(図3、図4)。扇形歯車28が変速レ
バー27に固定されている。軸29に移動歯車30が左
右に移動するように設けられ、左に移動すると上記の扇
形歯車28に咬み、右に移動するとモータ31の歯車3
1aに咬むように出来ている。軸29に固定された偏心
歯車32aが軸33に固定された偏心歯車32bに咬ん
で不等速伝動機構32が構成され、軸29の回転が軸3
3に不等速で伝わるようになっている。なお、図の偏心
歯車32a,32bは、歯数が同じ円形の歯車で構成さ
れて軸29,33に偏心して固定され、両者が常時咬み
合うようになっているが、これらを非円形歯車で構成す
ることができる。
【0008】軸33に固定した歯車34が作動軸35に
固定した歯車36に咬み、作動軸35から下に伸びたア
ーム37と前記のレバー18aがロッド38で連結され
ている。そして、移動歯車30が扇形歯車28に咬んで
いて、変速レバー27が図3の「停止」位置にあると
き、レバー18aが図2の「中立」位置にあって、出力
軸15の回転が停止して走行車体1の進行が停止するよ
うになっている。変速レバー27をこの位置から前又は
後に移動すると、その揺動が不等速伝動機構32を経由
してレバー18aに達し、これが前又は後に揺動する。
また、それぞれの揺動は、変速レバー27を一定の角速
度で揺動させたとき、レバー18aは、「中立」の近傍
で遅く、これから離れるに従って速くなるように出来て
いる(図6、図7の「手動」)。
【0009】ポテンショメータで構成された変速レバー
センサ39とトラニオンセンサ40がそれぞれの横軸2
7aと作動軸35に取付けられ、これらの回動を制御部
41に入力している。移動歯車30が歯車31aに咬む
と、制御部41の出力でモータ31がつぎのように作動
する。モータ31による歯車31aの回転が偏心歯車3
2a、偏心歯車32b、軸33、歯車34、歯車36、
作動軸35、アーム37およびロッド38をこの順に経
由してレバー18aに達している。そして、変速レバー
27が図3の「停止」位置にあると、レバー18aが図
2の「中立」に位置する。変速レバー27が、これから
前又は後に移動すると、レバー18aが前又は後に揺動
する。このときのそれぞれの揺動は、前記の「手動」の
場合と同様に、変速レバー27を一定の角速度で揺動さ
せたとき、レバー18aは、「中立」の近傍で遅く、こ
れから離れるに従って速くなる(図6、図7の「電
動」)。なお、「電動」の場合は、変速レバー27の前
ストロークが「手動」の場合よりも小さくなっている。
そして、変速レバー27とこれで変速される車速の曲線
が、図6のように、「電動」の場合が内側に寄ってい
る。なお、図7のように、「中立」から少し離れた位置
から内側に寄るようにすることが出来る。
【0010】上記の構成によると、変速レバー27が
「停止」の近傍にあるときは、その操作にもとずく走行
車体1の車速の変速量が小さく、これが前又は後に離れ
るに従って、その変速量が大きくなる。支柱42がフレ
ーム4の後部から上に伸び、これと後の昇降枠43に平
行リンク44の両端が回動自在に取付けられている。昇
降シリンダ45がフレーム4に取付けられ、ピストンロ
ッドがこれから斜後上に突出し、その突端が平行リンク
45と一体のアーム46の下端に接続し、ピストンロッ
ドの出没で昇降枠43が同じ姿勢を保って昇降するよう
に出来ている。
【0011】苗植装置2がつぎのように構成されてい
る。歯車箱47が昇降枠43の下部に取付けられ、これ
から5個(図2)の苗植フレーム48が後に伸びてい
る。横軸49がそれぞれの苗植フレーム48の後部に配
置され、小判型の回転ケース50がそれぞれの横軸49
の両端に固定されている。一対の植込杆51がそれぞれ
の回転ケース50に取付けられている。エンジン11の
動力で回転する伝動軸52が歯車箱47に横向きに配置
され、その動力がそれぞれの畦クラッチ53を経由して
横軸49に伝わり、回転ケース50がその動力で、図1
において反時計方向に回転し、植込杆51がその中の遊
星歯車で同じような姿勢を保って旋回するように出来て
いる。苗受板54が苗植フレーム48に固定され、上記
の旋回の下降の初期に植込杆51の先端がその苗取口を
通過するようになっている。一対の支柱55が左右の苗
植フレーム48の前部から斜前上に伸び、それぞれの上
端と苗受板54の前部で苗載台56が左右に移動するよ
うに支えられている。苗載台56は、ベルトコンベア5
7を備え、その上に6枚の集団苗が横並びに載る。それ
ぞれの集団苗の後端が苗受板54上に突出し、苗載台5
6のエンジン11の動力による往復駆動で苗取口の上に
来ると、植込杆51で一株分が欠がれる。欠がれた苗
は、植込杆51とともに下降して下端で泥土に差し込む
ようにして移植される。フロート58がそれぞれの苗植
フレーム48の下に配置され、走行車体1の前進で泥面
を滑走するようになっている。フロート58は、前部が
左右に張り出し、それぞれの張出部が前記の苗が移植さ
れる泥面を予じめ整地する。フロート58は、後部がピ
ンで歯車箱47に対して揺動自在に取付けられていて耕
盤の深浅で前部が上下に移動する。中央のフロート58
がセンサーフロートとなり、上記の上下動でフロートセ
ンサ59の出力が変化すると、図示していない昇降弁が
油路を切り替えて昇降シリンダ45が昇降枠43を昇降
し、耕盤に深浅があっても歯車箱47が泥面から同じ高
さに支持されて、植込杆51による苗の植込深さが均一
化するように出来ている。
【0012】田植機の自動直進装置がつぎのように設け
られている。ステアリングシャフト25aにハンドルセ
ンサ60が設けられ(図1)、ステアリングハンドル2
5の切れ角が制御部61に入力されている(図8)。角
速度センサ62がカバー26内に設けられ、走行車体1
の進路の変化が制御部61に入力されている。苗植装置
2の昇降がフロートセンサ59で制御部61に入力され
ている。車速センサ63が主変速機19と車輪9,10
の間の伝動軸に設けられ(図2)、走行車体1の前進速
度が制御部61に入力されている。ブレーキ64L,6
4Rがそれぞれの伝動軸22L,22Rに設けられ、制
御部61の出力でブレーキアクチュエータ65L,65
Rが作動すると、それぞれの後輪10L,10Rに制動
が与えられるようになっている。
【0013】そして、制御部61は、それぞれのセンサ
59,60,62の入力でアクチュエータ65L,65
Rを、図9のフローチャートのように作動させるように
出来ている。すなわち、図10(a)のように直進して
いる田植機が、耕盤の凹凸その他によって、図10
(b)のようにその進路が左に向くと、後輪10Rに制
動が与えられ、進路が図10(c)のように自動的に修
正される。
【0014】また、畦際を直進中に取水口を避けるため
に進路を変えることがあるが、このようなときにはステ
アリングハンドル25を操作しているので、ハンドルセ
ンサ60からの入力でブレキアクチュエータ65L又は
65Rには出力しない。マーカがつぎのように構成され
ている。左右対称のため、図11、図12でその左を説
明する。支杆66が車台から左に突出し、その先に基棒
67が前後方向の軸68で取付けられ、ワイヤー69を
引くと、上向きに折り曲がるようになっている(図1
2)。先棒70が軸71で基棒67の先に取付けられ、
一対のアーム66aと70aがそれぞれ支杆66の先端
部と先棒70の基部から上と下に突出し、両者がロッド
72で連結されて、ワイヤー69で引かれて基棒67が
上向きに折り曲がると、先棒70が下向きに折り曲がっ
て両者が折り畳まれる(図12)。線引きマーカ73と
畦マーカ74がそれぞれ基棒67と先棒70の先端部か
ら下に突出している。そして、両者を図11のように延
ばしたのち、畦マーカ74を畦に沿わせて田植機を前進
させると、苗植装置2が苗を移植しながら、その最終行
程で田植機の中心が通る位置の泥面に線引きマーカ73
が線を引くようになっている。走行車体1の前部の中央
にセンタマーカ75(図13)が設けられ、これを上記
の線に合せて田植機を前進させると、隣接する苗との条
間が他の条間にほぼ一致する。
【0015】この構成によると、畦マーカ74に泥が付
着しても、これを折り畳むときにその泥がオペレータに
飛散しない。また、畦マーカ74は、折り畳んだ時にオ
ペレータの頭上に来ないので、不安感がない。畦マーカ
74を、図13、図14、図15のように電動式に構成
することが出来る。すなわち、車台から左右に突出した
支杆66Aの先に基棒67Aが取付けられ、その先端部
から下に線引きマーカ73が下に伸びている。畦モータ
76が基棒67Aの先端部に取付けられ、先端部に畦マ
ーカ74が設けられた先棒70Aを左右に移動させるよ
うになっている。「伸」「停止」「縮」の位置を有する
伸縮スイッチ77がモニター部に設けられ、これを
「縮」にすると、制御部78が畦モータ76に出力し、
先棒70Aを内側に移動して、畦マーカ74が、移植さ
れる苗の2条間隔で内側に移動するようになっている。
クラッチモータ79がそれぞれの畦クラッチ53に設け
られ、畦マーカ74が最外端にあるときは、すべてが
「オン」になって全部の回転ケース50が回転するが、
その畦マーカ74が上記のように苗の2条分内側に寄る
と、外側の畦クラッチ53が「オフ」になって、外側の
一対の回転ケース50(外側2条分の植込杆51)の回
転が停止し、畦マーカ74がさらに2条分内側に寄る
と、つぎの一対の回転ケース50が停止するようになっ
ている。ランプ80やブザー81が設けられ、畦マーカ
74が上記の移動で線引きマーカ73の位置に来ると警
報を発するように出来ている。
【0016】上記のマーカは、つぎのように用いる。植
始めには、畦側の畦マーカ74を外側に突出させて用い
る。そして、図13のように、畦マーカ74を畦に沿わ
せて田植機を前進させると、田植機の中央が最終行程で
通る位置の泥面に線引きマーカ73が線を引く。図14
のように、田植が終り近くになって、田植機の進路に畦
が近寄って来るようなとき、畦マーカ74が畦に近寄る
と、伸縮スイッチ77を「縮」にする。すると、畦モー
タ76が先棒70Aを内側に移動し、畦マーカ74が苗
の2条分内側に寄った所で畦モータ76が停止する。こ
れに併せて、外側とその内側の2条分の植込杆51の旋
回が停止する。なお、これらに対応するベルトコンベア
57も停止する。田植機がさらに前進して畦マーカ74
が畦に近寄ると、上記と同様に伸縮スイッチ77を
「縮」にして畦マーカ74を2条分内に寄せる。する
と、同じように、つぎの2条分の植込杆51が停止す
る。
【0017】
【効果】以上のように、この発明によると、変速レバー
の「中立」近傍においてはその移動量に対して油圧式変
速機の変速量が小さいので、微速や、停止がたやすく選
択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を施した田植機の側面図
【図2】その伝動機構図
【図3】その一部の拡大した側面図
【図4】その切断正面図
【図5】その一部の拡大した側面図
【図6】その変速レバーと車速の関係を示すグラフ
【図7】他の実施例を示すグラフ
【図8】その一部のブロック回路図
【図9】そのフローチャート
【図10】その作動図
【図11】その一部の正面図
【図12】その折り畳んだ正面図
【図13】他の田植機の平面図
【図14】その使用状態を示す平面図
【図15】その一部のブロック回路図
【符号の説明】
9L,R 推進装置(前輪) 10L,R 推進装置(後輪) 11 エンジン 13 油圧式変速機(HST) 27 変速レバー 32 不等速伝動機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン11の回転動力が変速機13を
    経由して推進装置9,10に伝わり、変速機13は「中
    立」とその前後にこれから離れるに従って推進装置9,
    10が増速する「前進」域と「後進」域を備えてそれぞ
    れが変速レバー27で選択され、変速レバー27から変
    速機13に伝わる伝達はその比率が「中立」の近傍で他
    よりも小さくなるように不等速伝動機構32を介して連
    結されている車両の変速装置。
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