JP2001121982A - クローラ走行車 - Google Patents

クローラ走行車

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JP2001121982A
JP2001121982A JP30511199A JP30511199A JP2001121982A JP 2001121982 A JP2001121982 A JP 2001121982A JP 30511199 A JP30511199 A JP 30511199A JP 30511199 A JP30511199 A JP 30511199A JP 2001121982 A JP2001121982 A JP 2001121982A
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speed
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motor
turning
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Shigemi Hidaka
茂實 日高
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧伝動ポンプ(23)構造の簡略化
並びに油圧構造の重量軽減、並びに油圧構造の小型化及
び製造コスト低減などを図る。 【解決手段】 左右走行クローラ(2)を同一方向に
同一速度で駆動する油圧変速モータ(24)と、左右走
行クローラ(2)を逆方向に同一速度で駆動する油圧操
向モータ(27)を設けるクローラ走行車において、エ
ンジン(21)によって駆動する単一の油圧伝動ポンプ
(23)に前記変速モータ(24)及び操向モータ(2
7)を油圧接続させたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば圃場の穀稈を
連続的に刈取って脱穀するコンバインまたは耕耘トラク
タまたは土工建機などのクローラ走行車に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、走行変速レバー
の操作によって走行速度を無段階に変更自在な油圧無段
変速機構を介して左右走行クローラに駆動力を伝えて任
意の車速で移動させると共に、操向ハンドルによって操
向用の無段変速機構を操作して差動機構を制御し、左右
走行クローラの駆動速度の差を無段階に変化させ、走行
進路を変更させる技術がある。しかし乍ら、走行変速用
の油圧ポンプ及び油圧モータと、操向用の油圧ポンプ及
び油圧モータを設け、油圧力によって走行クローラを駆
動することにより、2つの油圧ポンプを組込む必要があ
り、油圧ポンプ構造の簡略化並びに油圧構造の重量軽減
などを容易に図り得ない等の問題がある。また、走行変
速レバー操作によって車速を変更したとき、左右走行ク
ローラがともに同量だけ増速または減速されると、操向
ハンドルの操向操作角度が一定維持されていても、旋回
半径が増速によって大きくなったり、減速によって小さ
くなる不具合があり、走行変速操作によって旋回半径が
変化する等の問題がある。また、操向ハンドル操作によ
って旋回半径に比例して車速が減速されたり、直進走行
時に変速操作が行われても左右走行クローラ速度を等速
維持したり、走行変更が中立時に操向操作が行われても
左右走行クローラが停止維持されることが望ましい。
【0003】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、左右
走行クローラを同一方向に同一速度で駆動する油圧変速
モータと、左右走行クローラを逆方向に同一速度で駆動
する油圧操向モータを設けるクローラ走行車において、
エンジンによって駆動する単一の油圧伝動ポンプに前記
変速モータ及び操向モータを油圧接続させたもので、変
速モータと操向モータに同一の伝動ポンプを介してエン
ジン駆動力を変速駆動力及び操向駆動力として出力し
得、走行変速と操向用に各別に油圧回路を形成する構造
に比べ、油圧伝動ポンプ構造の簡略化並びに油圧構造の
重量軽減などを容易に図り得ると共に、油圧構造の小型
化及び製造コスト低減などを容易に図り得、またエンジ
ンを常に大出力維持させるコンバインなどの農作業車に
おいて伝動ポンプ出力を容易に確保し得、左右走行クロ
ーラの変速駆動及び操向駆動を安定して行わせ得るもの
である。
【0004】また、変速具操作によって変速部材を作動
させて左右走行クローラの両方を増速または減速させる
と共に、操向具操作によって操向部材を作動させて左右
走行クローラの駆動速度に差を生じさせ、旋回外側走行
クローラの回転数と旋回内側走行クローラの回転数の比
を略一定に保ち乍ら左右走行クローラを変速制御するよ
うに構成したもので、操向具操作によって左または右方
向に旋回しているとき、変速具操作によって左右走行ク
ローラを増速または減速させて車速を変更しても旋回半
径が略一定に維持され、四輪自動車と略同様の運転感覚
で操向及び変速の各操作を行い得、走行変更操作に伴う
進路の修正などを不要にし、例えば作物列に沿わせる走
行または圃場枕地での次作業工程位置への方向転換など
を容易に行い得、取扱い操作の簡略化並びに操縦性の向
上などを容易に図り得るものである。
【0005】また、操向部材の操向量の変更によって変
速部材の変速量を自動的に変化させるように構成したも
ので、旋回半径に比例して車速を自動的に減速または増
速し得、操向操作だけで旋回半径に適した車速を容易に
得られ、操向操作の簡略化並びに変速及び操向制御機能
の向上などを容易に図り得るものである。
【0006】また、操向ハンドル及び変速レバーの操作
に基づき変速部材及び操向部材を電気的に制御するコン
トローラを設けたもので、操向ハンドル操作または変速
レバー操作に基づき、前記変速部材と操向部材を制御し
得、走行変速動作による車速制御並びに操向動作による
旋回制御の機能向上などを容易に図り得るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述する。図1はコンバインの全体側面図、図2
は同平面図であり、図中(1)は左右一対の走行クロー
ラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記ト
ラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィー
ドチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴
(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び
穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は
刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させ
る油圧シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を
臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀
粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(1
7)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出
オーガ、(18)は丸形操向ハンドル(19)及び運転
席(20)などを備える運転台、(21)は運転席(2
0)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取
って脱穀するように構成している。
【0008】さらに、図3に示す如く、前記走行クロー
ラ(2)を駆動するミッションケース(22)は、油圧
伝動ポンプ(23)と、油圧変速モータ(24)を備え
て走行主変速用の油圧式無段変速機構を形成する変速部
材(25)と、旋回出力軸(26)を有する油圧操向モ
ータ(27)を備えて旋回用の油圧式無段変速機構を形
成する操向部材(28)とを備え、前記エンジン(2
1)の出力軸(29)に伝動ポンプ(23)の入力軸を
伝達ベルト(30)によって連結させ、前記伝動ポンプ
(23)をエンジン(21)によって駆動するように構
成している。
【0009】また、前記変速モータ(24)の変速出力
軸(31)に、副変速機構(32)及び差動機構(3
3)を介して左右走行クローラ(2)の各駆動輪(3
4)を連動連結させると共に、前記差動機構(33)は
左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有
し、各遊星ギヤ機構(35)のキャリヤ軸を延設して車
軸(36)を形成して走行クローラ(2)の駆動輪(3
4)を軸支させるもので、走行用の油圧式無段変速部材
(25)は、変速モータ(24)の出力調節により変速
出力軸(31)の正逆回転と回転数の制御を行い、左右
走行クローラ(2)を同一方向に同一速度で駆動するよ
うに構成している。なお、(37)はPTO出力プー
リ、(38)は駐車ブレーキである。
【0010】さらに、旋回用の油圧式無段変速機構で形
成する操向部材(28)は、操向モータ(27)の出力
調節により操向出力軸(26)の正逆回転と回転数の制
御を行うと共に、操向ブレーキ(39)と、操向クラッ
チ(40)と、左右走行クローラ(2)逆転用の操向ギ
ヤ(41)を設け、操向モータ(27)を正転(逆転)
時、左右同一回転数で、左側の遊星ギヤ構造(35)に
逆転(正転)入力し、かつ右側の遊星ギヤ構造(35)
に正転(逆転)入力させるもので、旋回用の操向モータ
(27)を停止させた状態で、走行用の変速モータ(2
4)を駆動すると、変速モータ(24)の回転出力によ
って左右遊星ギヤ機構(35)を介して左右の走行クロ
ーラ(2)が左右同一回転方向で同一回転数によって駆
動され、機体の前後方向直進走行が行われる一方、走行
用の変速モータ(24)を停止させた状態で、旋回用の
操向モータ(27)を正逆回転駆動すると、左側の遊星
ギヤ機構(35)が正或いは逆回転、また右側の遊星ギ
ヤ機構(35)が逆或いは正回転し、左右走行クローラ
(2)を逆方向に駆動し、機体を左或いは右に旋回させ
る。また、変速モータ(24)を駆動させながら、操向
モータ(27)を駆動することにより、機体が左右に旋
回して進路が修正されるもので、機体の旋回半径は操向
モータ(27)の出力回転数によって決定される。
【0011】さらに、図2、図4乃至図11に示す如
く、前記運転台(18)のフロントコラムまたはサイド
コラムなどに取付けるステアリングケース(42)を設
け、ステアリングケース(42)上面に操向操作軸(4
3)を縦軸回りに回転自在に取付けると共に、運転台
(18)のサイドコラム下方にミッションケース(2
2)を配設させ、主変速レバー(44)、副変速レバー
(45)、刈取クラッチレバー(46)、脱穀クラッチ
レバー(47)を上方に取付けるもので、前記ステアリ
ングケース(42)は、アルミニウム合金鋳物を成形加
工して形成し、左右に分割自在な2つ割れ構造で複数の
ボルトで締結して箱形に形成している。また、ステアリ
ングケース(42)上部に操向入力軸(48)上端部を
回転自在に軸支させ、操向操作軸(43)のギヤ(4
9)と操向入力軸(48)のセクタギヤ(50)を噛合
させて各軸(43)(48)を連結させ、ステアリング
ケース(42)内部の略中央で上下方向に操向入力軸
(48)を延設させる。
【0012】さらに、前記ステアリングケース(42)
の左側面で上下幅略中間に軸受部材(51)を着脱自在
に固定させ、変速入力軸(52)の一端部を軸受部材
(51)にベアリング(53)を介して回転自在に片持
ち支持させ、変速入力軸(52)を左右方向に略水平に
軸支させると共に、操向入力軸(48)下端に自在継手
(54)を介して入力支点軸(55)上端側を連結さ
せ、入力支点軸(55)に操向入力部材(56)を固定
させ、操向入力部材(56)に入力連結体(57)を着
脱自在に固定させ、連係ボルト(58)によって前記操
向入力部材(56)と入力連結体(57)を連結させる
と共に、変速入力軸(52)にベアリング(58)を介
して操向入力部材(56)を回転自在に軸支させ、操向
入力部材(56)を操向入力軸(48)回りに回転自在
に支持させる。また、前記操向入力軸(48)の正逆転
によって操向入力部材(56)を略垂直な入力軸(4
8)芯線回りに正逆転させると共に、前記変速入力軸
(52)の正逆転によって略水平な左右方向の入力軸
(52)芯線回りに入力支点軸(55)及び操向入力部
材(56)を前後方向に傾動させるもので、垂直方向の
操向入力軸(48)芯線と左右水平方向の変速入力軸
(52)芯線とが直角交叉する交点に自在継手(54)
を取付け、操向ハンドル(19)に連結させる操向入力
軸(48)の正逆転操作により操向入力軸(48)芯線
回りに操向入力部材(56)と入力連結体(57)を正
逆転させる。
【0013】さらに、前記ステアリングケース(42)
の下部前側に主変速軸(59)を回転自在に軸支させ、
左右方向に略水平に横架させる主変速軸(59)の左側
端をステアリングケース(42)の左側外方に突設させ
ると共に、運転台(18)左側の機台(3)に回転自在
に設ける中介軸(60)に、リンク(61)(62)並
びにロッド(63)を介して主変速軸(59)を連結さ
せ、前記中介軸(60)に連結させる主変速レバー(4
4)を前後方向に揺動させる変速操作によって主変速軸
(59)を正逆転させる。また、ロッド形主変速部材
(64)及び上連結板(65)及び下リンク(66)を
介して変速入力軸(52)に主変速軸(59)を連結さ
せ、主変速レバー(44)の主変速軸(59)正逆転操
作により前記操向入力部材(56)を変速入力軸(5
2)芯線回りに前後に傾動させる。
【0014】さらに、筒軸形の操向出力軸(67)を前
記主変速軸(59)に回転自在に取付け、リンク形操向
出力部材(68)を操向出力軸(67)に固定させると
共に、ロッド形操向結合部材(69)の上端部を前記入
力連結体(57)に自在継手形操向入力連結部(70)
を介して連結させ、球関継手形操向出力連結部(71)
を介して操向結合部材(69)の下端部を操向出力部材
(68)に連結させ、走行進路を変更させる操向機構
(72)を構成している。
【0015】さらに、前記操向出力軸(67)の上方で
該軸(67)と略平行に変速出力軸(73)をステアリ
ングケース(42)内部に回転自在に軸支させ、リンク
形変速出力部材(74)を変速出力軸(73)に固定さ
せると共に、ロッド形変速結合部材(75)の上端部を
前記入力連結体(57)に自在継手形変速入力連結部
(76)を介して連結させ、球関継手形変速出力連結部
(77)を介して変速結合部材(75)の下端部を変速
出力部材(74)に連結させ、走行速度の変更並びに前
後進の切換を行う変速機構(78)を構成している。
【0016】さらに、互に回転自在な二重軸構造の内側
の操向操作軸(79)並びに外側の変速操作軸(80)
をステアリングケース(42)の下部後側で左右幅中央
の軸受部(81)に回転自在に取付けるもので、長さ調
節自在な球関継手軸(82)及び変速リンク(83)
(84)を介して前記変速出力軸(73)に変速操作軸
(80)上端部を連結させると共に、長さ調節自在な球
関継手軸(85)及び操向リンク(86)(87)を介
して前記操向出力軸(67)に操向操作軸(79)上端
部を連結させる。
【0017】また、前記各操作軸(79)(80)は同
一軸芯上に略垂直にステアリングケース(42)底部に
立設させ、各操作軸(79)(80)上端部をステアリ
ングケース(42)内部に延設させて各出力軸(67)
(73)に連結させると共に、ステアリングケース(4
2)底面下方に各操作軸(79)(80)下端部を突設
させ、前記変速部材(25)の出力制御軸(88)に車
速制御アーム(89)を固定させ、ターンバックル付き
長さ調節自在車速ロッド(90)及び車速リンク(9
1)を介して前記変速操作軸(80)下端部に車速制御
アーム(89)を連結させ、出力制御軸(88)の正逆
転操作により変速モータ(24)の回転数制御及び正逆
転切換を行い、走行速度(車速)の無段階変更並びに前
後進の切換を行う。また、前記操向部材(28)の出力
制御軸(92)に操向制御アーム(93)を固定させ、
ターンバックル付き長さ調節自在旋回ロッド(94)及
び旋回リンク(95)を介して操向操作軸(79)下端
部に操向制御アーム(93)を連結させ、出力制御軸
(92)の正逆転操作により操向モータ(27)の回転
数制御及び正逆転切換を行い、操向角度(旋回半径)の
無段階変更並びに左右旋回方向の切替を行う。
【0018】また、図4、図5などから明らかなよう
に、操向入力部材(56)と操向結合部材(69)を連
結させる操向入力連結部(70)を変速入力軸(52)
芯線上に配設させ、入力連結体(57)と変速結合部材
(75)を連結させる変速入力連結部(76)を、変速
入力軸(52)中心線と交叉する直線(A)上に配設さ
せ、操向入力軸(48)及び変速入力軸(52)を中心
とする操向入力部材(56)の相対的な運動を容易に設
定でき、設計及び組立及び構造の簡略化並びに動作の信
頼性向上などを図れると共に、変速入力軸(52)中心
線と操向入力軸(48)中心線が交叉する軸芯交点
(B)を中心とする円周(C)上に、変速入力連結部
(76)並びに操向入力連結部(70)を配設させ、操
向入力部材(56)などの構造の簡略化及びコンパクト
化などを図るもので、変速出力部材(74)と変速結合
部材(75)を連結させる変速出力連結部(77)と、
操向出力部材(68)と操向結合部材(69)を連結さ
せる操向出力連結部(71)を、操向入力軸(48)芯
線上に配設させ、前進時と後進時の変速切換による逆ハ
ンドル現像を防止し、変速出力部材(74)及び操向出
力部材(68)の設計及び組立及び構造の簡略化並びに
動作の信頼性向上などを図ると共に、変速入力軸(5
2)と操向入力軸(48)の軸芯交点(B)に対する変
速出力連結部(77)の距離と、操向出力連結部(7
1)の距離を異ならせ、変速出力連結部(77)と操向
出力連結部(71)を同一直線(D)上で離間させるこ
とによって各連結部(71)(77)の干渉防止並びに
移動範囲の設定などを容易に行え、変速結合部材(7
5)及び操向結合部材(69)を狭少場所に設置できる
ように構成している。
【0019】また、変速入力連結部(76)と、操向入
力連結部(70)を、変速入力軸(52)と操向入力軸
(48)の軸芯交点(B)を中心とする円周(C)上で
約90度離間させ、変速入力軸(52)の回転によって
操向入力連結部(70)を一定位置に維持させかつ変速
入力連結部(76)の変位量を最大にして走行変速を行
わせると共に、前記各入力連結部(70)(76)を移
動させる平面上に変速入力軸(52)を配置させる構造
で各連結部(70)(76)の移動量を容易に確保し、
コンパクトで機能的に操向入力部材(56)を配置させ
るもので、操向入力軸(48)回りに約65度の範囲内
で変速入力連結部(76)及び操向入力連結部(70)
を移動させ、前後進切換による逆ハンドル現像の防止並
びに各入力連結部(70)(76)の移動量の確保と共
に、操向入力軸(48)を回転させる操向角度に応じて
変速入力連結部(76)を減速方向に移動させる動作
と、旋回内側の走行クローラ(2)を中心に方向転換さ
せるスピンターン動作を容易に行わせ、コンパクトな構
造で機能的に構成している。また、前記スピンターン動
作は、操向部材(28)の出力により差動機構(33)
を介して左右走行クローラ(2)の一方を正転させかつ
もう一方を逆転させ、左右走行クローラ(2)の前後及
び左右中心点回りに旋回させる動作であり、前後進走行
と旋回とが同時に行われて前後進出力である変速部材
(25)の回転と旋回出力である操向部材(28)の回
転の割合により旋回半径が決定される。さらに、変速出
力軸(73)及び操向出力軸(67)を変速入力軸(5
2)と略平行に設け、前記各出力軸(67)(73)を
複数に分割自在なケース(42)に高精度で軸支させる
と共に、変速入力軸(52)並びに前記各出力軸(6
7)(73)を左右方向に延設させることによって機体
前後方向の連結構造を容易に得られ、主変速レバー(4
4)と変速入力軸(52)の連結、並びに変速部材(2
5)及び操向部材(28)と前記出力軸(67)(7
3)との連結を容易に行え、操作構造の簡略化並びに取
扱い性向上などを図れるように構成している。
【0020】さらに、図9、図11に示す如く、前記旋
回ロッド(94)中間部に伸縮ダンパ(96)を設ける
もので、操向ハンドル(19)の操向操作による押し方
向と引き方向の双方向で前記ロッド(94)に一定以上
の押引力が作用したとき、即ち、操向ハンドル(19)
の切角116度(85パーセント)操作により、操向制
御アーム(93)が最高出力位置に移動したとき、前記
ダンパ(96)が圧縮してロッド(94)を伸縮させ、
操向モータ(27)を最高出力維持した状態で操向ハン
ドル(19)をさらに旋回方向に回転操作させ、操向ハ
ンドル(19)を切角116度から切角135度まで操
作して旋回内側走行クローラ(2)を逆転駆動させるス
ピンターン動作を行わせるように構成している。
【0021】さらに、図10に示す如く、前記車速制御
アーム(89)を車速ロッド(90)に長孔(97)を
介して連結させると共に、デテント機構によって中立位
置に自動的に復動させる前記アーム(89)の中立支持
によって変速モータ(24)を停止維持し、主変速レバ
ー(44)の中立操作位置を中心に前記ロッド(90)
の押引による前後進変速の両方に略等しいストロークが
形成され、前後進変速の両方で前記アーム(89)を略
対称(正逆転)に動作させるもので、中立位置の主変速
レバー(44)を変速操作して不感帯ゾーンを移動させ
て変速開始位置に移動させることにより、車速ロッド
(90)の押引によって主変速レバー(44)と車速制
御アーム(89)を連結させると共に、主変速レバー
(44)をさらに変速操作して変速ゾーンを移動させて
変速部材(25)の最高出力位置までの間に傾倒支持さ
せることにより、中立位置の車速制御アーム(89)を
最高出力位置までの変速ゾーンに主変速レバー(44)
操作量に比例させて移動させ、変速部材(25)の変速
モータ(24)を無段階に変速出力させ、左右走行クロ
ーラ(2)を等速度で同一方向に駆動して前後進させる
ように構成している。
【0022】さらに、図11及び図12に示す如く、前
記軸受部材(51)を切欠いて凹部(98)を形成し、
操向ハンドル(19)を左旋回最大切角(135度)操
作したとき、変速入力連結部(76)及び変速結合部材
(76)を前記凹部(98)に入り込ませ、操向ハンド
ル(19)を左旋回操作したときの最大車速減速率を拡
大させるもので、操向ハンドル(19)の直進位置を中
心に、操向ハンドル(19)の切角15度以内の操向操
作によって機体中心速度を略一定に保って進路を修正す
る。また、操向ハンドル(19)をさらに操向操作して
旋回ゾーンを移動させて操向部材(28)の最高出力位
置までの間に操向ハンドル(19)切角116度以内で
回転させることにより、操向ハンドル(19)回転角度
に比例して操向制御アーム(93)を最高出力位置まで
の間で移動させ、操向部材(28)の操向モータ(2
7)を無段階に変速出力させ、左右走行クローラ(2)
の速度差を無段階に変更させると共に、操向ハンドル
(19)回転角度に比例して車速ロッド(90)及び車
速制御アーム(89)を変速中立方向に復動させ、左右
走行クローラ(2)の走行速度を無段階に減速させ、操
向ハンドル(19)切角を大きくすることにより、旋回
半径が小さくなり、走行速度が遅くなり、左右旋回動作
が行われる。また、切角116度の操向ハンドル(1
9)をさらに操向操作してスピンターンゾーン内を切角
135度の最大操向位置までの間に回転させることによ
り、ダンパ(96)の伸縮吸収動作によって旋回ロッド
(94)を伸縮させ、操向制御アーム(93)を最高出
力位置に維持した状態で、車速ロッド(90)及び車速
制御アーム(89)をさらに変速中立方向に復動させ、
左右走行クローラ(2)を均等に減速させ、かつ旋回内
側走行クローラ(2)を逆転させ、左右走行クローラ
(2)の左右幅中間に形成される旋回中心回りに方向転
換するスピンターン動作を行わせるように構成してい
る。
【0023】また、車速ロッド(90)と車速制御アー
ム(89)を長孔(97)によって連結させ、主変速レ
バー(44)の変速操作ストロークを実変速ストローク
よりも大きく形成すると共に、変速入力連結部(76)
の左旋回方向に設ける軸受部材(51)に凹部(98)
を形成して前記連結部(76)を凹部(98)に出入さ
せ、主変速レバー(44)最大出力操作時に操向ハンド
ル(19)最大切角(135度)で車速減速率を25パ
ーセントに設定し、車速を最大で4分の1に減速させて
スピンターン動作を行わせ、圃場枕地で機体を約180
度方向転換させて次の未刈り穀稈刈取り工程に移動させ
るように構成している。なお、主変速レバー(44)最
大出力時、操向ハンドル(19)の切角116度でダン
パ(96)が作動して操向部材(28)が最高出力維持
されると、操向ハンドル(19)の切角116度乃至1
35度の範囲で左右走行クローラ(2)の減速率が略等
しく保たれるもので、操向ハンドル(19)の切角11
6度の位置で左右走行クローラ(2)速度差が最大とな
り、操向ハンドル(19)の切角116度乃至135度
の範囲で、左右走行クローラ(2)の速度差が略一定に
維持され、走行速度がハンドル(19)切角に比例して
減速される。
【0024】さらに、前記主変速レバー(44)の不感
帯ゾーンの操作によって前記操向入力部材(56)を変
速入力軸(52)回りに中立位置から変速開始位置に移
行させ、操向ハンドル(19)の直進位置を中心とする
定速ゾーンでのハンドル(19)切角に対する操向制御
アーム(93)の動作比を大きくし、主変速レバー(4
4)を変速ゾーンに移行させて微速走行させたとき、操
向ハンドル(19)の定速ゾーンでの操作で、操向制御
アーム(93)の動作量を多くし、操向モータ(27)
の回転変化率をハンドル(19)切角変化に対して大き
くし、操向モータの微速出力での旋回動作時間を短縮
し、前記モータ(27)微速出力域で旋回動作が行われ
るのを阻止し、主変速レバー(44)微速走行状態での
操向ハンドル(19)による旋回動作が操向モータ(2
7)出力を一定以上大きくして行われるもので、操向モ
ータ(27)の微速回転出力での旋回動作を防ぎ、操向
モータ(27)が微速出力域で低効率であっても、操向
モータ(27)の出力を一定以上確保して旋回動作を行
わせ、微速移動時の操向部材(28)の旋回力不足を防
止し、操向部材(28)など製造コストの低減並びに左
右走行クローラ(2)の旋回性能向上などを図る。
【0025】また、前記主変速レバー(44)が中立の
とき、操向ハンドル(19)の正転(逆転)操作によ
り、操向入力軸(48)芯線回りに前記操向入力部材
(56)及び各結合部材(69)(75)が円錐軌跡上
で移動し、前記操向及び変速出力部材(68)(74)
及び各出力軸(67)(73)が停止した状態が維持さ
れる。さらに、主変速レバー(44)を前方(後方)に
倒す前進(後進)操作により、前記操向入力部材(5
6)が変速入力軸(52)芯線回りに前方(後方)に傾
き、操向入力連結部(70)が一定位置に停止した状態
を維持し乍ら、変速入力連結部(76)を上方(下方)
に移動させ、変速出力部材(74)の上方(下方)揺動
によって変速出力軸(73)を正転(逆転)させ、変速
モータ(24)を正転(逆転)させ、変速モータ(2
4)の出力軸(31)の正転(逆転)によって左右走行
クローラ(2)を前進(後進)駆動する。また、主変速
レバー(44)の倒し角に比例して出力軸(31)の回
転数が変化し、走行クローラ(2)の前進(後進)速度
が無段階に変速される。
【0026】さらに、主変速レバー(44)を前方(後
方)に倒して前進(後進)操作を行っている状態下で、
操向ハンドル(19)を左方向(右方向)に回転させる
ことにより、変速入力軸(52)芯線回りに操向入力部
材(56)が前方(後方)に傾いた姿勢で操向入力軸
(48)芯線回りに正転(逆転)し、操向入力連結部
(70)が下方(上方)に移動し、操向出力部材(6
8)の下方(上方)揺動によって操向出力軸(67)を
正転(逆転)させ、操向モータ(27)を正転(逆転)
させ、操向モータ(27)の旋回出力軸(26)の正転
(逆転)により、左走行クローラ(2)を減速(増速)
させ、かつ右走行クローラ(2)を増速(減速)させ、
左方向(右方向)に機体を旋回させて左方向(右方向)
に進路を修正する。また、前記の進路修正動作と同時
に、操向ハンドル(19)の左方向(右方向)回転によ
り、変速入力軸(52)芯線回りに操向入力部材(5
6)が前方(後方)に傾いた状態で操向入力軸(48)
芯線回りに正転(逆転)し、変速入力連結部(76)が
下方(上方)に移動し、変速出力部材(74)の下方
(上方)揺動によって変速出力軸(73)を逆転(正
転)させ、変速部材(25)を中立方向に戻す制御を行
って出力軸(31)の回転数を低下させ、走行速度(車
速)を減速させる。このように、走行移動中の操向ハン
ドル(19)の左右操向操作により、操向ハンドル(1
9)の回転角度に比例して、進路を修正する旋回半径
(角度)と、走行速度の減速量が変化し、操向ハンドル
(19)を大きく回転させることによって左右走行クロ
ーラ(2)の速度差を大きくして旋回半径を小さくする
と同時に、走行速度の減速量が多くなって車速が遅くな
ると共に、前進時と後進時とでは、操向ハンドル(1
9)の回転に対して操向入力連結部(70)の動きを逆
方向にし、前後進の何れにおいても操向ハンドル(1
9)の回動操作方向と機体の旋回方向とを一致させ、回
転操作する丸形の操向ハンドル(19)の回転操作によ
って例えばトラクタまたは田植機など四輪自動車と同様
の運転感覚で進路修正及び方向転換などを行う。
【0027】さらに、図13、図14に示す如く、前記
変速モータ(24)及び操向モータ(27)を伝動ポン
プ(23)に分流弁(99)と変速バルブ(100)及
び操向バルブ(101)を介して並列に油圧接続させる
と共に、変速モータ(24)及び操向モータ(27)の
両方の駆動に必要な容量よりも伝動ポンプ(23)の容
量を大きくし、エンジン(21)の定速回転駆動により
伝動ポンプ(23)の油圧出力を各モータ(24)(2
7)出力よりも大きい一定出力に維持するもので、主変
速レバー(44)または操向ハンドル(19)操作によ
って変速バルブ(100)を切換えて変速モータ(2
4)を出力制御すると共に、操向ハンドル(19)また
は主変速レバー(44)操作によって操向バルブ(10
1)を切換えて操向モータ(27)を出力制御する。
【0028】上記から明らかなように、左右走行クロー
ラ(2)を同一方向に同一速度で駆動する油圧変速モー
タ(24)と、左右走行クローラ(2)を逆方向に同一
速度で駆動する油圧操向モータ(27)を設けるクロー
ラ走行車において、エンジン(21)によって駆動する
単一の油圧伝動ポンプ(23)に前記変速モータ(2
4)及び操向モータ(27)を油圧接続させる。そし
て、変速モータ(24)と操向モータ(27)に同一の
伝動ポンプ(23)を介してエンジン(21)駆動力を
変速駆動力及び操向駆動力として出力し、走行変速と操
向用に各別に油圧回路を形成する構造に比べ、油圧伝動
ポンプ(23)構造の簡略化並びに油圧構造の重量軽減
などを図ると共に、油圧構造の小型化及び製造コスト低
減などを図り、またエンジン(21)を常に大出力維持
させるコンバインなどの農作業車において伝動ポンプ
(23)出力を確保し、左右走行クローラ(2)の変速
駆動及び操向駆動を安定して行わせる。
【0029】さらに、図15は操向ハンドル(19)の
切れ角(最大135度)または操向入力部材(56)の
操向回転角度(最大65度)と、操向入力連結部(7
0)の入力支点軸(55)中心線方向の変位である操向
入力操作量(実線)、並びに変速入力連結部(76)の
入力支点軸(55)中心線方向の変位である変速入力操
作量(二点鎖線)との関係を示す。主変速レバー(4
4)を前進(後進)方向に傾ける操作により、前記各入
力連結部(70)(76)が形成する円錐形底辺軌跡で
ある円周(C)が変速入力軸(52)回りに前方(後
方)に回転し、円周(C)で形成される軌跡が前傾(後
傾)し、前進(後進)変速が行われて前進(後進)移動
する。このように、主変速レバー(44)を操作してい
る状態で、操向ハンドル(19)を左(右)側に回転さ
せて左(右)旋回操作を行うことにより、入力支点軸
(55)中心線方向に中立側に戻る変速入力連結部(7
6)の変速入力操作量が二点鎖線で示す二次曲線形に変
化すると共に、変速入力連結部(76)に対して90度
の位相差で入力支点軸(55)中心線方向に直進位置を
起点に操向入力連結部(70)の操向入力操作量が実線
で示す二次曲線形に変化する。また、図5、図15から
明らかなように、円周(C)で形成される各連結部(7
0)(76)の操向ハンドル(19)回転時の軌跡が、
主変速レバー(44)操作によって変速入力軸(52)
回りに回転して前後に傾斜することにより、立上りが緩
傾斜の二次曲線となる操作量で変速入力連結部(76)
がハンドル(19)操向角度に比例して減速方向に移動
すると共に、立上りが急傾斜の二次曲線となる操作量で
操向入力連結部(70)がハンドル(19)操向角度に
比例して増速方向に移動する。
【0030】また、図16は、主変速レバー(44)の
前(後)進操作量が最大のとき並びに2分の1のとき並
びに4分の1のときの操向ハンドル(19)の操作によ
り、操向入力連結部(70)が入力支点軸(55)中心
線方向に移動する変位量を操向増速操作量として表わし
たもので、操向ハンドル(19)の回転と操向入力連結
部(70)の変位量の関係を示している。
【0031】また、図17は、主変速レバー(44)の
前(後)進操作量が最大のとき並びに2分の1のとき並
びに4分の1のときの操向ハンドル(19)の回転と、
操向部材(28)の油圧モータ(27)の旋回出力回転
数との関係を示すもので、主変速レバー(44)の操作
(車速の変更)に対して操向ハンドル(19)操作量が
一定のときに操向部材(28)の旋回出力回転数を比例
して変化させるから、図16のように、旋回内側走行ク
ローラ(2)の速度(V1)と旋回外側走行クローラ
(2)の速度(V2)との比が、操向ハンドル(19)
回転角度が一定のとき、主変速レバー(44)操作によ
って車速が変更されても一定に保たれ、主変速レバー
(44)の車速変更に対して旋回半径(R)が一定に保
たれる。即ち、図3のように、変速部材(25)の回転
出力を左右遊星ギヤ機構(35)を介して左右走行クロ
ーラ(2)に伝えて左右走行クローラ(2)を同一方向
に同一速度で駆動すると共に、操向部材(28)の回転
出力を操向ギヤ(41)によって左右逆転させて左右遊
星ギヤ機構(35)に伝え、左右走行クローラ(2)を
反対方向に同一速度で駆動する(強制差動構造)場合、
主変速レバー(44)操作によって変速部材(25)の
回転出力を変化させて車速を変更したとき、仮りに操向
部材(28)の回転出力が一定に保たれていると、車速
の変更に対して左右走行クローラ(2)の速度差(V2
−V1)が一定に保たれることになり、車速の増速(減
速)によって旋回半径(R)が拡大(縮少)され、操向
ハンドル(19)の回転角度を一定に保っていても、車
速の変更によって旋回半径(R)が変化する。これに対
し、図4,図15,図16,図17から明らかなよう
に、操向ハンドル(19)の回転角度を一定に保ってい
るとき、変速部材(25)の回転出力を変化させて車速
を変更する主変速レバー(44)の操作により、操向部
材(28)の回転出力が比例して変化し、左右走行クロ
ーラ(2)の旋回半径(R)が一定に保たれるもので、
四輪自動車のアクセルペダル及びハンドル操作と略同一
操作感覚で主変速レバー(44)の変速と操向ハンドル
(19)の操向の各操作を行える。
【0032】上記のように、左右走行クローラ(2)を
同一方向に同一速度で駆動する変速部材(25)と、左
右走行クローラ(2)を逆方向に同一速度で駆動する操
向部材(28)を設けるクローラ作業車において、図
6、図7のように、前記変速部材(25)の変速量の変
更によって操向部材(28)の操向量を自動的に変化さ
せ、車速の変更だけで旋回内側走行クローラ(2)と旋
回外側走行クローラ(2)の速度差を変化させ、増速に
伴う旋回半径の拡大量だけ左右走行クローラ(2)の速
度差を大きくする一方、減速に伴う旋回半径の縮少量だ
け左右走行クローラ(2)の速度差を小さくし、旋回半
径を変化させることなく車速を変更し、四輪自動車の車
速増減速と略同様の運転感覚で走行クローラ(2)の車
速変更を行い、走行クローラ(2)の走行変速及び操向
機能の向上などを図る。
【0033】また、変速部材(25)の変速量に比例さ
せて操向部材(28)の操向量を自動的に変化させ、操
向操作が一定のとき、変速操作だけで、旋回半径を一定
に保って、車速を増減速変化させ、車速の変更に対して
旋回内側走行クローラ(2)の速度と旋回外側走行クロ
ーラ(2)の速度の比が一定に保たれ、走行クローラ
(2)の走行変速及び操向機能の向上並びに走行変速及
び操向制御の簡略化などを図ると共に、車速を変更する
変速操作によって主変速センサ(53)に基づき操向部
材(28)の操向量を自動的に変化させ、操向操作を行
うことなく、旋回半径を略一定に保ち乍ら車速を変更
し、四輪自動車のアクセルペダルに近似した走行クロー
ラ(2)の変速操作と旋回動作を行わせ、走行クローラ
(2)の車速制御及び操向制御機能の向上並びに変速操
作及び操向操作の簡略化などを図る。
【0034】また、変速具である主変速レバー(44)
操作によって変速部材(25)を作動させて左右走行ク
ローラ(2)の両方を同一方向に同一速度で駆動して増
速または減速させると共に、操向具である操向ハンドル
(19)操作によって操向部材(28)を作動させて左
右走行クローラ(2)を逆方向に同一速度で駆動して駆
動速度に差を生じさせるクローラ作業車において、旋回
外側走行クローラ(2)の回転数と旋回内側走行クロー
ラ(2)の回転数の比を略一定に保ち乍ら左右走行クロ
ーラ(2)を変速制御する。そして、操向ハンドル(1
9)操作によって左または右方向に旋回しているとき、
主変速レバー(44)操作によって左右走行クローラ
(2)を増速または減速させて車速を変更しても旋回半
径が略一定に維持され、四輪自動車と略同様の運転感覚
で操向及び変速の各操作を行え、走行変更操作に伴う進
路の修正などを不要にし、例えば作物列に沿わせる走行
または圃場枕地での次作業工程位置への方向転換などを
行え、取扱い操作の簡略化並びに操縦性の向上などを図
る。
【0035】また、図19、図20のように、操向部材
(28)の操向量の変更によって変速部材(25)の変
速量を自動的に変化させ、旋回半径に比例して車速を自
動的に減速または増速し、操向操作だけで旋回半径に適
した車速を得られ、操向操作の簡略化並びに変速及び操
向制御機能の向上などを図ると共に、操向ハンドル(1
9)に連結させる操向軸である入力支点軸(55)と、
主変速レバー(44)に連結させる変速軸である変速支
点軸(52)を十字方向に延設させ、入力支点軸(5
5)の回転を操向部材(28)に伝える操向連結部であ
る操向入力連結部(70)と、変速入力軸(52)の回
転を変速部材(25)に伝える変速連結部である変速入
力連結部(76)を、入力支点軸(55)を中心とする
略同一円周上に設け、かつ変速入力軸(52)の略軸芯
線上に操向入力連結部(70)を設け、操向ハンドル
(19)によって前記操向及び変速入力連結部(70)
(76)を回転移動させる操向動作と、主変速レバー
(44)によって前記操向及び変速入力連結部(70)
(76)を摺動移動させる変速動作とに区別して行わ
せ、操向及び変速構造の簡略化並びに操向及び変速機能
の向上などを行い、組立及び調整など取扱い操作の簡略
化並びに操向及び変速構造のコンパクト化などを図り、
しかも直進走行時に変速操作が行われても左右走行クロ
ーラ(2)速度を等速維持し、直進性の向上などを図
る。
【0036】また、変速部材(25)による走行クロー
ラ(2)変速制御が中立時に操向部材(28)による走
行クローラ(2)操向制御を直進状態に保ち、走行変速
が中立の状態で走行クローラ(2)を停止させていると
き、操向部材(28)が単独で操作されても、操向部材
(28)による走行クローラ(2)の駆動を防止し、操
向操作の簡略化並びに操向制御機能の向上などを図ると
共に、操向入力連結部(70)と変速入力連結部(7
6)を略90度離間させて設け、支点入力軸(55)が
直進位置のときに変速入力軸(52)の回転によって操
向入力連結部(70)を略一定位置に保持し乍ら変速入
力連結部(76)を移動させ、前進時並びに後進時の変
速入力連結部(76)の移動量を中立位置に対して略等
しく形成し、操向量に比例させる車速減速量が前後進と
もに略等しくなり、操向操作によって旋回半径に比例し
て車速を減速させる構造の簡略化並びに組立作業性の向
上などを図る。
【0037】また、入力支点軸(55)の軸芯線上に設
ける操向出力連結部(71)と変速出力連結部(77)
を中心に、変速入力軸(52)が中立のときに入力支点
軸(55)の回転によって操向入力連結部(70)と変
速入力連結部(76)を移動させ、操向及び変速出力連
結部(71)(77)を頂点とする円錐形の底辺を軌跡
として操向及び変速入力連結部(70)(76)が移動
し、走行変速が中立時に操向操作が行われても左右走行
クローラ(2)が停止維持され、操向及び変速構造の簡
略化並びに組立及び調整作業性の向上などを図る。
【0038】さらに、図19は、主変速レバー(44)
の前(後)進操作量が最大のとき並びに2分の1のとき
並びに4分の1のときの操向ハンドル(19)の操作に
より、変速入力連結部(76)が入力支点軸(55)中
心線方向に移動する変位量を変速減速操作量として表わ
したもので、操向ハンドル(19)の回転と変速入力連
結部(76)の変位量の関係を示している。
【0039】また、図20は、主変速レバー(44)の
前(後)進操作量が最大のとき並びに2分の1のとき並
びに4分の1のときの操向ハンドル(19)の回転と、
変速モータ(24)の変速出力回転数との関係を示すも
ので、主変速レバー(44)の操作量が一定のとき、操
向ハンドル(19)操向操作に対して変速部材(25)
の変速出力回転数を比例して変化させるから、図21に
示す如く、副変速レバー(45)が一定位置で副変速が
同一速度に保たれているとき、直進位置の操向ハンドル
(19)を左方向(右方向)に約15度回転させる刈取
り進路修正範囲では、操向入力部材(56)の回転に対
して変速入力連結部(76)が入力支点軸(55)中心
線方向に微少移動し、変速出力部材(74)が直進と略
同一位置に維持されると共に、操向モータ(27)を正
転(逆転)させる操向出力によって左方向(右方向)に
旋回させ、未刈り穀稈(作物)列の湾曲に合せる進路修
正を行う。このとき、旋回内側の走行クローラ(2)の
減速量と、旋回外側の走行クローラ(2)の増速量が略
等しくなり、機体中心速度が直進と略同一速度に保たれ
る。また、操向ハンドル(19)を直進位置から15度
以上回転させると、操向入力部材(56)の回転によっ
て変速結合部材(75)が押引動作され、変速出力部材
(74)が左旋回及び右旋回のいずれでも減速動作し、
変速モータ(24)の走行変速出力を減速させ、左右走
行クローラ(2)を同一方向に回転駆動させて前進(ま
たは後進)させ、左右走行クローラ(2)の走行速度差
により左方向(右方向)に旋回するブレーキターン動作
を行わせ、未刈り穀稈(作物)列から外れたときに元の
列に戻したり隣の列に移動させる進路修正を行う。さら
に、操向ハンドル(19)を約116度回転させると、
ダンパ(96)が作動して旋回出力が最高出力維持さ
れ、135度の切角範囲で機体中心速度が直進時の約4
分の1に減速され、旋回内側の走行クローラ(2)が逆
転駆動され、左右走行クローラ(2)の間の旋回中心回
りに機体が旋回するスピンターン動作が行われ、左右走
行クローラ(2)の左右幅だけ旋回方向にずらせて機体
を180度方向転換させるもので、ハンドル切角0度か
らハンドル切角135度の範囲で操向ハンドル(19)
を回転させて左または右方向の旋回操作を行い、直進位
置を中心とした左右15度のハンドル(19)回転範囲
で未刈り穀稈(作物)列に沿って移動する条合せ進路修
正を、直進時の走行速度を維持し乍ら行うと共に、左右
116度乃至135度のハンドル(19)回転により、
旋回部材(28)を最高出力維持し乍ら、圃場枕地で機
体を方向転換させて次作業工程に移動させるスピンター
ン動作を、直進時の約4分の1の走行速度(減速率25
パーセント)に自動的に減速して行う。
【0040】また、主変速レバー(44)の変速基準値
を切換える副変速レバー(45)副変速操作の低速及び
標準及び高速切換に比例させて旋回半径を小径乃至大径
に変化させ、変速モータ(24)と走行クローラ(2)
間の減速比並びに操向モータ(27)と走行クローラ
(2)間の減速比の設定、或いはスピンターン動作に必
要な小半径旋回に必要な走行駆動力の確保などを図るも
ので、図22及び図23に示す如く、副変速レバー(4
3)を操作して副変速機構(32)を高速または標準
(刈取作業)または低速に切換えたとき、左右走行クロ
ーラ(2)の速度差が略一定に保たれ、車速が変更され
ると共に、車速の変更にともなって左右走行クローラ
(2)の旋回半径(R)も変化するもので、操向ハンド
ル(19)がスピンターン(135度)の位置で副変速
高速走行のときに、左右走行クローラ(2)の中心幅
(T)と旋回半径(R)が略等しくなり、低速走行のと
きに中心幅(T)の約2分の1に旋回半径(R)が変化
する。
【0041】さらに、図24は上記図13の変形例を示
すもので、前後進切換ソレノイド(102)を有する電
磁型前後進切換バルブ(103)を介して伝動ポンプ
(23)に変速モータ(24)を油圧接続させ、変速モ
ータ(24)の斜板(104)角度を車速制御アーム
(89)操作によって制御し、かつ主変速レバー(4
4)の前後進操作によって前記ソレノイド(102)を
介してバルブ(103)を切換え、変速モータ(24)
の出力回転数制御と正逆転切換を行って上記と同様に走
行クローラ(2)を前後進駆動する。また、左右旋回切
換ソレノイド(105)を有する左右旋回切換バルブ
(106)を介して伝動ポンプ(23)に操向モータ
(27)を油圧接続させ、操向モータ(27)の斜板
(107)角度を操向制御アーム(93)操作によって
制御し、かつ操向ハンドル(19)の左右旋回操作によ
って前記ソレノイド(105)を介してバルブ(10
6)を切換え、操向モータ(27)の出力回転制御と正
逆転切換を行って上記と同様に走行クローラ(2)を旋
回駆動する。
【0042】さらに、図25、図26は、操向ハンドル
(19)及び主変速レバー(44)操作に基づいて変速
部材(25)及び操向部材(28)を電気的に制御する
もので、主変速レバー(44)手動操作によって作動さ
せる電動車速モータ(108)と、前記出力軸(31)
を制動する変速ブレーキ(109)を操作する変速ブレ
ーキシリンダ(110)を設ける。そして、前記主変速
レバー(44)を操作して車速モータ(108)を作動
させて変速モータ(24)の斜板(104)角度を変更
させ、変速出力軸(31)の回転数を無段階に変化させ
る変速動作と、変速出力軸(31)を逆転させる前後進
切換動作を行わせると共に、前記主変速レバー(44)
の中立操作によって変速ブレーキシリンダ(110)を
作動させて変速出力軸(31)を制動し、中立操作時の
出力軸(31)の前後進回転を阻止するように構成して
いる。
【0043】さらに、前記操向ハンドル(19)手動操
作によって作動させる電動旋回モータ(111)と、操
向ハンドル(19)の直進操作並びに副変速機構(3
2)中立切換によって作動させる直進バルブ(112)
と、該バルブ(112)に接続させる操向ブレーキシリ
ンダ(113)及びクラッチシリンダ(114)を設け
る。そして、前記操向ハンドル(19)を操作して旋回
モータ(111)を作動させて操向モータ(27)の斜
板(107)角度を変更させ、操向出力軸(26)の回
転数を無段階に変化させたり、逆転させる左右操向動作
を行わせ、走行方向を左右に変更して圃場枕地で方向転
換したり進路を修正すると共に、前記操向ハンドル(1
9)の直進操作並びに副変速機構(32)の中立操作に
よって直進バルブ(112)が自動的に切換わり、操向
ブレーキシリンダ(113)を作動させて操向出力軸
(26)を制動し、直進操作時の操向出力軸(26)の
左右操向回転を阻止する一方、クラッチシリンダ(11
4)を作動させて操向クラッチ(40)を切動作させ、
操向ギヤ(41)に伝える操向駆動出力を中止させるよ
うに構成している。
【0044】さらに、図25に示す如く、前記主変速レ
バー(44)の変速操作位置及び中立位置及び前後進切
換動作を検出するポテンショメータ型主変速センサ(1
15)と、前記副変速機構(32)を切換える副変速レ
バー(45)の変速操作位置及び中立位置を検出するポ
テンショメータ型副変速センサ(116)と、操向ハン
ドル(19)の左右操向操作位置及び直進位置を検出す
るポテンショメータ型操向角度センサ(117)と、作
業者が切換える撮形手元操作部材(118)の操作によ
って操向ハンドル(19)の切れ角(操向量)に対する
車速の増減速量(第1油圧モータ(24)の変速出力
比)を変更させるボリューム形減速感度設定器(11
9)と、作業者が切換える撮形手元操作部材(120)
の操作によって主変速レバー(44)の変速量(変速モ
ータ(24)の変速出力)に対する操向モータ(27)
の操向出力(左右走行クローラ(2)の速度比)を変更
させるボリューム形旋回感度設定器(121)と、前記
左右車軸(36)の回転数を検出する左右車速センサ
(122)(123)を、マイクロコンピュータで形成
する変速操向コントローラ(124)に入力接続させ
る。
【0045】さらに、前記車速モータ(108)を正転
または逆転させる増速及び減速回路(125)(12
6)を前記コントローラ(124)に接続させ、主変速
レバー(44)操作量(操作角度)に対して車速モータ
(108)による変速モータ(24)の斜板(104)
角を略正比例させて変化させ、主変速レバー(44)の
傾き操作に応じた車速を得ると共に、前記変速ブレーキ
シリンダ(110)を作動させる主変速回路(132)
を前記コントローラ(124)に接続させ、主変速レバ
ー(44)中立時に変速モータ(24)の出力軸(3
1)を停止維持させ、主変速レバー(44)中立操作状
態下での変速モータ(24)による走行クローラ(2)
の駆動を阻止している。
【0046】さらに、前記旋回モータ(111)を正転
または逆転させる左右旋回回路(127)(128)を
前記コントローラ(124)に接続させ、操向ハンドル
(19)の操向操作量(左右回転角度)に対して旋回モ
ータ(111)による操向モータ(27)の斜板(10
7)を略正比例させて変化させ、また主変速レバー(4
4)の前進操作時と後進操作時とでは、操向ハンドル
(19)の左右回転に対して左右旋回出力を逆にし、前
進時と後進時とで逆ハンドルになるのを防ぎ、四輪自動
車と同じ操向動作を行わせて前後進させる。また、主変
速レバー(44)が中立のときは、操向モータ(27)
の斜板(107)角を零に保ち、操向出力軸(26)を
停止維持し、主変速中立状態下でのハンドル(19)操
作による旋回動作を阻止すると共に、操向ハンドル(1
9)切れ角に応じて大きくなる操向モータ(27)の斜
板(107)角の絶対値を主変速レバー(44)操作角
度の絶対値と比例するように制御し、操向ハンドル(1
9)切れ角が一定のときに車速を変化させても旋回半径
を一定に保ち、四輪自動車と同じ操向動作で旋回させ
る。また、直進バルブ(112)を切換えて操向ブレー
キシリンダ(113)及びクラッチシリンダ(114)
を作動させる直進回路(129)を前記コントローラ
(124)に接続させ、副変速中立またはハンドル(1
9)直進によって操向出力軸(26)を自動的に停止さ
せ、操向出力を中止させる。また、未刈り穀稈列に対す
る刈取部(8)の位置を検出させる操向センサ(13
0)と、前記センサ(130)の検出結果に基づき旋回
モータ(111)を自動制御する操向回路(131)を
設け、操向ハンドル(19)の手動操作による操向角度
センサ(117)入力を優先させ乍ら操向センサ(13
0)入力によって旋回モータ(111)を作動させ、未
刈り穀稈列に沿わせて進路を自動的に修正させ、収穫作
業を行わせる。
【0047】また、操向ハンドル(19)及び主変速レ
バー(44)の操作に基づき変速部材(25)及び操向
部材(28)を電気的に制御する変速操向コントローラ
(133)を設け、操向ハンドル(19)操作または主
変速レバー(44)操作に基づき、前記変速部材(2
5)と操向部材(28)を制御し、走行変速動作による
車速制御並びに操向動作による旋回制御の機能向上など
を図る。
【0048】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、左右走行クローラ(2)を同一方向に同一速度で駆
動する油圧変速モータ(24)と、左右走行クローラ
(2)を逆方向に同一速度で駆動する油圧操向モータ
(27)を設けるクローラ走行車において、エンジン
(21)によって駆動する単一の油圧伝動ポンプ(2
3)に前記変速モータ(24)及び操向モータ(27)
を油圧接続させたもので、変速モータ(24)と操向モ
ータ(27)に同一の伝動ポンプ(23)を介してエン
ジン(21)駆動力を変速駆動力及び操向駆動力として
出力でき、走行変速と操向用に各別に油圧回路を形成す
る構造に比べ、油圧伝動ポンプ(23)構造の簡略化並
びに油圧構造の重量軽減などを容易に図ることができる
と共に、油圧構造の小型化及び製造コスト低減などを容
易に図ることができ、またエンジン(21)を常に大出
力維持させるコンバインなどの農作業車において伝動ポ
ンプ(23)出力を容易に確保でき、左右走行クローラ
(2)の変速駆動及び操向駆動を安定して行わせること
ができるものである。。
【0049】また、変速具(44)操作によって変速部
材(25)を作動させて左右走行クローラ(2)の両方
を増速または減速させると共に、操向具(19)操作に
よって操向部材(28)を作動させて左右走行クローラ
(2)の駆動速度に差を生じさせ、旋回外側走行クロー
ラ(2)の回転数と旋回内側走行クローラ(2)の回転
数の比を略一定に保ち乍ら左右走行クローラ(2)を変
速制御するように構成したもので、操向具(19)操作
によって左または右方向に旋回しているとき、変速具
(44)操作によって左右走行クローラ(2)を増速ま
たは減速させて車速を変更しても旋回半径が略一定に維
持され、四輪自動車と略同様の運転感覚で操向及び変速
の各操作を行うことができ、走行変更操作に伴う進路の
修正などを不要にし、例えば作物列に沿わせる走行また
は圃場枕地での次作業工程位置への方向転換などを容易
に行うことができ、取扱い操作の簡略化並びに操縦性の
向上などを容易に図ることができるものである。
【0050】また、操向部材(28)の操向量の変更に
よって変速部材(25)の変速量を自動的に変化させる
ように構成したもので、旋回半径に比例して車速を自動
的に減速または増速でき、操向操作だけで旋回半径に適
した車速を容易に得ることができ、操向操作の簡略化並
びに変速及び操向制御機能の向上などを容易に図ること
ができるものである。
【0051】また、操向ハンドル(19)及び変速レバ
ー(44)の操作に基づき変速部材(25)及び操向部
材(28)を電気的に制御するコントローラ(133)
を設けたもので、操向ハンドル(19)操作または変速
レバー(44)操作に基づき、前記変速部材(25)と
操向部材(28)を制御でき、走行変速動作による車速
制御並びに操向動作による旋回制御の機能向上などを容
易に図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】同平面図。
【図3】ミッションケースの説明図。
【図4】操向及び変速機構の説明図。
【図5】操向及び変速入力連結部の説明図。
【図6】ステアリングケースの側面図。
【図7】同正面図。
【図8】同平面図。
【図9】操向及び変速機構の平面説明図。
【図10】変速操作説明図。
【図11】操向操作説明図。
【図12】左右走行クローラの左右旋回出力線図。
【図13】油圧回路図。
【図14】伝動ポンプ及び変速モータ及び操向モータの
出力線図。
【図15】操向ハンドルと操向及び変速連結部の動作線
図。
【図16】操向ハンドルと操向入力連結部の動作線図。
【図17】操向ハンドル回転時の操向部材出力線図。
【図18】左右走行クローラの旋回説明図。
【図19】操向ハンドルと変速入力連結部の動作線図。
【図20】操向ハンドル回転時の変速部材出力線図。
【図21】操向及び主変速時の走行クローラ駆動出力線
図。
【図22】操向及び副変速時の走行クローラ駆動出力線
図。
【図23】副変速切換と旋回半径の変化を示す出力線
図。
【図24】図13の変形例を示す油圧回路図。
【図25】変速操向制御を電気的に行うミッションケー
スの説明図。
【図26】変速操向制御回路図。
【符号の説明】
(2) 走行クローラ (19) 操向ハンドル (21) エンジン (23) 伝動ポンプ (24) 変速モータ (25) 変速部材 (27) 操向モータ (28) 操向部材 (44) 主変速レバー(変速具)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 20/02 B60K 20/02 H 3J067 B62D 11/08 B62D 11/08 M 11/10 11/10 F16H 61/28 F16H 61/28 63/06 63/06 Fターム(参考) 2B043 AA04 AB02 AB08 AB11 BA02 BA05 BB14 DA04 DB18 DB22 EA02 EA13 EB01 EB02 EB09 EB14 EC12 2B076 AA03 CC02 CD04 DA03 DA15 DB10 EA04 EC09 EC17 EC23 ED01 ED16 ED27 3D040 AA01 AA22 AB04 AC17 AC24 AC28 AC30 AC36 AC43 AC50 AC51 AC56 3D042 AA01 AA06 AB10 AB12 BA02 BA07 BA08 BA09 BA12 BA13 BA19 BA20 BC03 BC07 BC08 BC09 BC15 BC16 BC17 BD04 BD08 BD09 3D052 AA06 AA17 AA18 BB08 DD04 EE01 FF02 GG03 HH03 JJ08 3J067 AA02 AA21 AA27 AB01 AB23 AC41 AC51 AC53 BA54 BA56 BB07 CA09 CA24 CA32 DB08 DB09 FB61 FB83 FB90 GA13 GA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右走行クローラを同一方向に同一速度
    で駆動する油圧変速モータと、左右走行クローラを逆方
    向に同一速度で駆動する油圧操向モータを設けるクロー
    ラ走行車において、エンジンによって駆動する単一の油
    圧伝動ポンプに前記変速モータ及び操向モータを油圧接
    続させたことを特徴とするクローラ走行車。
  2. 【請求項2】 変速具操作によって変速部材を作動させ
    て左右走行クローラの両方を増速または減速させると共
    に、操向具操作によって操向部材を作動させて左右走行
    クローラの駆動速度に差を生じさせ、旋回外側走行クロ
    ーラの回転数と旋回内側走行クローラの回転数の比を略
    一定に保ち乍ら左右走行クローラを変速制御するように
    構成したことを特徴とする請求項1に記載のクローラ走
    行車。
  3. 【請求項3】 操向部材の操向量の変更によって変速部
    材の変速量を自動的に変化させるように構成したことを
    特徴とする請求項1に記載のクローラ走行車。
  4. 【請求項4】 操向ハンドル及び変速レバーの操作に基
    づき変速部材及び操向部材を電気的に制御するコントロ
    ーラを設けたことを特徴とする請求項1に記載のクロー
    ラ走行車。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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