JPH11178533A - 具材入り豆腐の製造方法 - Google Patents

具材入り豆腐の製造方法

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JPH11178533A
JPH11178533A JP9367248A JP36724897A JPH11178533A JP H11178533 A JPH11178533 A JP H11178533A JP 9367248 A JP9367248 A JP 9367248A JP 36724897 A JP36724897 A JP 36724897A JP H11178533 A JPH11178533 A JP H11178533A
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JP
Japan
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ingredients
temperature
soybean milk
container
bean curd
Prior art date
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Withdrawn
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JP9367248A
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English (en)
Inventor
Kazushi Makino
一志 牧野
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HINOSHOKU KOGYO KK
Original Assignee
HINOSHOKU KOGYO KK
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Publication date
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Publication of JPH11178533A publication Critical patent/JPH11178533A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 豆腐本来の風味や安全性を損なうことなく、
豆腐中に均一に具材を混在させ、温度や振動による型く
ずれを確実に防止する。市場への流通および管理上の煩
雑を解消し、需要拡大を図る。 【解決手段】 0℃以上20℃以下の低温豆乳を、冷却
機能をもった減圧ミキサーに入れて所期温度を保ちつつ
高速撹拌可能とし、ニガリを投入して若干秒の撹拌を行
い、その直後にカードランを投入して30分を目安とす
る撹拌を行ってから、殺菌処理を施してある具材を投入
して1分を目安とする撹拌を行い、この低温豆乳を商品
容器に移して減圧下で各容器の封入処理を行い、いわゆ
る真空封入した容器を加圧殺菌釜に入れ、95℃を目安
とする加圧高温下で30分以上加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、具材入りの豆腐の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】具材入り豆腐、例えば枝豆、カニ身、ウ
ニ、炒り胡麻等の食材を豆腐に入れた食品は、豆腐が本
来的にもつ滑らかで淡泊な食感と、具材のもつ特有の風
味が一体となった優れた調理品である。
【0003】従来、このような具材入り豆腐は、製造が
困難であるという理由で一般には市販されておらず、極
めて限定された料理店(高級料亭等)において食するこ
とが出来るものであった。
【0004】具材入り豆腐の製造が難しいのは、豆腐の
原材料である豆乳と具材の比重が異なるために、単純に
具材を入れて豆乳を固めると具材が下方に沈澱し、均一
な具材風味をもった食品(豆腐)にならないからであ
る。一方、高級料理店において作られる具材入り豆腐は
次のようにして作られる。まず具材の沈澱を防止するた
めに通常の豆腐を細かく崩し、そこに具材を入れ、破砕
豆腐と具材を均一に撹拌してから固定用食品添加剤、例
えば寒天またはゼラチンを入れ、容器に入れて冷やし所
定形状の具材入り豆腐を得る。
【0005】このような調理方法をとると、各種の具材
は豆腐中に均一に混じり合い、それを食したときには豆
腐の風味と具材特有の風味が口腔中に穏やかに展がっ
て、単純な豆腐料理では得られない独特の食感を楽しむ
ことが出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の具材入
り豆腐は、一品料理として作られることはあっても大量
生産をすることは難しかった。出来上がっている豆腐を
崩して調理した具材を入れ、寒天やゼラチンによって再
固形化するので、時間の経過とともに離水が生じたり、
僅かな温度上昇によって寒天/ゼラチンの保持力が失わ
れ、また振動によって崩れが生じるなど、商品管理が難
しく、またトラックによる搬送が難しいという問題があ
ったからである。
【0007】そこで本発明の目的は、豆腐本来の風味や
安全性を損なうことなく、豆腐中に均一に具材を混在さ
せ、温度や振動による型くずれを確実に防止することに
よって大量生産を可能とする点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る具材入り豆腐の製造方法は、0℃以上
20℃以下の低温豆乳を、冷却機能をもった減圧ミキサ
ーに入れて所期温度を保ちつつ高速撹拌可能とし、 ニ
ガリを投入して若干秒の撹拌を行い、その直後にカード
ランを投入して30分を目安とする撹拌を行ってから、
殺菌処理を施してある具材を投入して1分を目安とする
撹拌を行い、この低温豆乳を商品容器に移して減圧下で
各容器の封入処理を行い、いわゆる真空封入した容器を
加圧殺菌釜に入れ、95℃を目安とする加圧高温下で、
30分以上加熱する。
【0009】
【作用】豆腐の製造は周知のように、60〜75℃に加
熱した豆乳に凝固剤である塩化マグネシウムやニガリを
添加し、型枠に入れて重石をかけながら脱水を図ること
によって製造される。一方、本発明に係る豆乳は0℃以
上20℃以下の低温豆乳を使用する。理由は次の通りで
ある。
【0010】豆乳の凝固剤として使用される塩化マグネ
シウムやニガリは、豆乳温度が高くなって初めて効果的
に豆乳中の蛋白質や脂肪を凝固させる。このため一般に
豆腐として観念される食品を製造するには、豆乳温度は
少なくとも60℃以上、好ましくは70〜75℃の温度
に加熱しておく必要がある。ところが、このように高い
温度の豆乳にニガリを加えると添加後すぐに豆乳の凝固
が始まるため、たとえニガリと同時に具材をいれても具
材は沈澱しながら固まることになる。このため、豆乳の
温度はニガリによる速やかな凝固を避けることのできる
温度、すなわち0℃〜20℃の温度範囲、より好ましく
は5℃〜10℃の温度範囲に設定する必要がある。尚、
温度が低すぎるとニガリの凝固作用が遅れ、逆に高すぎ
るとニガリの作用が早まって後段処理が難しくなる。
【0011】一方、豆乳温度が低いと、ニガリを入れて
も凝固は遅く、撹拌しても十分に固まることがない。そ
こで本発明では、ニガリ投入後、若干秒(例えば2〜3
秒)の撹拌を行い、豆乳中の蛋白や脂肪成分が僅かな凝
固を呈した段階でカードラン(微生物産生多糖類;商品
名「カードラン」;武田薬品工業株式会社)を添加す
る。カードランは、加熱により水懸濁液を不可逆的に凝
固させる作用を営むが、本発明ではカードランを投入し
てから直ちに加熱せず、そのまま30分前後の撹拌を行
う。
【0012】比較的長い撹拌を行う理由は、ニガリを入
れることによって僅かながらの凝固(ぶよぶよとした、
いわゆる汲み出し豆腐のような状態)を示した豆乳中に
カードランをまんべんなく均一に混在させるためであ
る。豆乳中に添加したカードランは、水分を吸収して膨
張するが、この膨張した粒子を高速ミキサーによって破
砕し、より微細な状態となったカードラン粒子を豆乳中
に均一混在させるわけである。このような撹拌を行わな
いと、ニガリの作用で不均一な凝固をはじめた蛋白や脂
肪、糖類に、カードランが均一に行き渡らず、その後の
加熱処理による凝固を不完全ならしめる。
【0013】尚、ミキサーの回転数は、例えば3000
回転/分程度が好ましい。また豆乳の撹拌は、減圧下で
行う。膨張を抑える為である。また撹拌装置は、容器全
体を例えば水冷式で冷却できるものを使用し、豆乳温度
が室温等の影響により所期温度(例えば20℃)以上に
上昇しないよう配慮する。またカードラン添加時に他の
適当な調味料、例えばオリゴ糖、塩などを添加しても良
い。
【0014】カードランをいれた後、約30分の撹拌を
行うと、豆乳は主としてニガリの作用によって乳化し、
若干の粘性(とろっとした状態)をみせる。この段階
で、目的の具材を投入し、約1分程度の撹拌を行う。こ
の段階の撹拌は、具材をまんべんなく混在させれば良い
ので、それ以上長く撹拌することに意味はない。また回
転数が高ければ1分以内でも良い。ミキサーの回転数と
具材の種類に応じて適宜撹拌時間は調整できる。
【0015】こうして得た粘度のある具材入りの豆乳を
商品容器に充填する。豆乳はすでに粘性を呈しているの
で具材はそれほど沈澱はしないが、充填のために豆乳を
ミキサーから他の貯留容器に移し変えるときは、貯留容
器においても緩やかに撹拌を継続させることが好まし
い。豆乳充填後、商品容器はいわゆる真空パック等の手
段により封入する。この後の加熱処理による液洩れを確
実に防止し、またそのまま商品として搬送、管理、販売
可能にするためである。
【0016】具材入りの豆乳を充填した容器は、加圧殺
菌釜に入れ、100℃以下の高温、好ましくは95℃
で、30分以上の加熱を行う。加熱するとカードランの
作用により、容器中の豆乳は刻々と凝固してゆき、およ
そ15分経過後には商品として十分な固さをもった豆腐
になる。加熱後は具材の沈澱はまったく生じない。また
カードランの作用により最終製品は離水が殆ど生じない
という優れた特性をみせる。具材との関係で十分な殺菌
を行うため最低30分程度の加熱は必要である。尚、加
熱時間は、具材の種類によって異なる。殺菌の確実性の
問題でいえば、ホタテ、カニ、ウニなどの魚介を使用す
るときは前処理としての殺菌を行っていたとしても60
分程度の加熱殺菌を行うことが望ましい。
【0017】
【実施例】本発明に係る具材入り豆腐の製造に際して
は、5℃程度の安定低温で一昼夜(例えば24時間)豆
乳をねかせることで最終製品の味に深みや旨みを引き出
すことが出来る。また使用する添加剤の配合は、豆乳に
対する重量比で、ニガリを例えば0.3%、カードラン
を例えば2.6〜2.8%程度使用することが望まし
い。これらの配合比は、販売地域の趣向や、具材によっ
て適宜変更することが望ましい。使用できる具材として
は、例えば本カニ、鶏そぼろ、砕いた枝豆、砕いた大
豆、炒りゴマ、本ウニなどが挙げられる。当然である
が、枝豆や大豆のように比重の重い食材を使用する場合
には適当な大きさに砕いた方が製造が容易であり、また
食感も好ましいものとなる。また最終製品となる個別容
器の容量は自由であるが、例えば230g容器、160
g容器などを使用する。
【0018】また本発明では、最終段階で加圧加熱釜を
使用して十分な加熱が可能であるから、殺菌には問題が
ない。しかしながら製品の安全を確実とし、日持ちの良
さをさらに向上させるには、とくに魚介類については前
処理として十分な殺菌を施すべきである。この場合の殺
菌ステップとしては、例えば、流水洗浄、下処理ボ
イル(75℃程度;10分)、詰め込み真空パック、
加圧加熱殺菌(75℃前後;50分)、冷却、とい
う手順を採る。とくに真空パックを施した上での加圧加
熱殺菌が重要であり、このような処理を施すことによっ
て、最終製品である魚介入りの豆腐も、1カ月以上〜4
5日程度の賞味期限を確実に保証することが可能とな
る。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る具材入
り豆腐の製造方法によれば、豆腐本来の風味や安全性を
損なうことなく、豆腐中に均一に具材を混在させ、温度
や振動による型くずれを確実に防止することが出来るの
で、市場への流通および管理上の煩雑を解消でき、需要
拡大に伴う大量生産が可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0℃以上20℃以下の低温豆乳を、冷却機
    能をもった減圧ミキサーに入れて所期温度を保ちつつ高
    速撹拌を可能とし、 まずニガリを投入して若干秒の撹拌を行い、 その直後にカードランを投入して30分を目安とする撹
    拌を行ってから、 殺菌処理を施してある具材を投入して1分を目安とする
    撹拌を行い、 この低温豆乳を個別の容器に移して減圧下で当該各容器
    の封入を行い、 この封入容器を加圧殺菌釜に入れ、95℃を目安とする
    加圧高温下で30分以上加熱することを特徴とする具材
    入り豆腐の製造方法。
  2. 【請求項2】前記具材は、真空パックを施した上で、7
    5℃を目安とする温度条件で40分以上の加圧加熱殺菌
    を行い、冷却させたものを使用することを特徴とする請
    求項1記載の具材入り豆腐の製造方法。
JP9367248A 1997-12-24 1997-12-24 具材入り豆腐の製造方法 Withdrawn JPH11178533A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001333722A (ja) * 2000-05-24 2001-12-04 Kenji Nogai 副食材が混入されてなる豆腐及びそれの製造方法
KR100822165B1 (ko) 2004-12-17 2008-04-16 한미에프티 주식회사 전성분 두유 및 두부의 제조방법
JP2020525024A (ja) * 2017-07-07 2020-08-27 シージェイ チェイルジェダン コーポレーションCj Cheiljedang Corporation 大豆以外の原物を含む加工豆腐、及びその製造方法

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