JPH11177185A - 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ - Google Patents
窒化ガリウム系化合物半導体レーザInfo
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- JPH11177185A JPH11177185A JP36220397A JP36220397A JPH11177185A JP H11177185 A JPH11177185 A JP H11177185A JP 36220397 A JP36220397 A JP 36220397A JP 36220397 A JP36220397 A JP 36220397A JP H11177185 A JPH11177185 A JP H11177185A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】半導体レーザのキャビティの反りを小さくして
端面の平行度を向上させ、発振しきい電流密度を低下さ
せ発光効率を向上させること。 【解決手段】サファイア基板1のa面上に窒化ガリウム
系化合物半導体から成る各層2〜9を形成した半導体レ
ーザ100において、キャビティRの長さ方向をサファ
イア基板のc軸に垂直な方向(m軸)とした。サファイ
ア基板1のa面上に窒化ガリウム系化合物半導体を結晶
成長させると、その半導体はその半導体のc軸に沿って
成長する。この時、基板は反るが、基板面の反りはm軸
方向が最も小さい。よって、a面上において、このm軸
方向に光軸が向くようにキャビティRを形成すれば、両
端面Sの平行度が高くなる。
端面の平行度を向上させ、発振しきい電流密度を低下さ
せ発光効率を向上させること。 【解決手段】サファイア基板1のa面上に窒化ガリウム
系化合物半導体から成る各層2〜9を形成した半導体レ
ーザ100において、キャビティRの長さ方向をサファ
イア基板のc軸に垂直な方向(m軸)とした。サファイ
ア基板1のa面上に窒化ガリウム系化合物半導体を結晶
成長させると、その半導体はその半導体のc軸に沿って
成長する。この時、基板は反るが、基板面の反りはm軸
方向が最も小さい。よって、a面上において、このm軸
方向に光軸が向くようにキャビティRを形成すれば、両
端面Sの平行度が高くなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発振しきい電流密
度を低下させた窒化ガリウム(GaN) 系化合物半導体レー
ザに関する。特に、キャビティの長さ方向の反りを防止
したレーザに関する。
度を低下させた窒化ガリウム(GaN) 系化合物半導体レー
ザに関する。特に、キャビティの長さ方向の反りを防止
したレーザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クラッド層、活性層等を窒化ガリ
ウム系化合物半導体(AlxGayIn1-x-yN)(0≦x ≦1,0 ≦y
≦1,0 ≦x+y ≦1)とした半導体レーザが知られている。
その半導体レーザは、サファイア基板のa面上に窒化ガ
リウム系化合物半導体を成長させ、キャビティの長さ方
向(光軸方向)がc軸の向きになるように形成してい
た。
ウム系化合物半導体(AlxGayIn1-x-yN)(0≦x ≦1,0 ≦y
≦1,0 ≦x+y ≦1)とした半導体レーザが知られている。
その半導体レーザは、サファイア基板のa面上に窒化ガ
リウム系化合物半導体を成長させ、キャビティの長さ方
向(光軸方向)がc軸の向きになるように形成してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】サファイア基板のa面
上には、a面に垂直な方向をc軸とする窒化ガリウム系
化合物半導体が成長する。この場合、サファイアと窒化
ガリウム系化合物半導体には熱膨張係数の結晶軸異方性
がある。このため、a面のサファイア基板を用いた場合
には、サファイア基板はc軸方向に沿って最も大きく反
り、m軸方向に沿った反りは最も小さい。このため、サ
ファイア基板のc軸方向に沿ってキャビティを形成する
と、そのキャビティの光軸が最大曲率を有する円弧に沿
って形成されることになる。このため、キャビティの両
端面の平行度が低下し、光路が反るために、端面間での
効率の良い多重反射が行なわれない。そのために、発振
しきい電流密度が低下すると共に発光効率が低いという
問題がある。
上には、a面に垂直な方向をc軸とする窒化ガリウム系
化合物半導体が成長する。この場合、サファイアと窒化
ガリウム系化合物半導体には熱膨張係数の結晶軸異方性
がある。このため、a面のサファイア基板を用いた場合
には、サファイア基板はc軸方向に沿って最も大きく反
り、m軸方向に沿った反りは最も小さい。このため、サ
ファイア基板のc軸方向に沿ってキャビティを形成する
と、そのキャビティの光軸が最大曲率を有する円弧に沿
って形成されることになる。このため、キャビティの両
端面の平行度が低下し、光路が反るために、端面間での
効率の良い多重反射が行なわれない。そのために、発振
しきい電流密度が低下すると共に発光効率が低いという
問題がある。
【0004】本発明は、この問題を解決するために成さ
れたものであり、キャビティの反りをなるべく小さくす
ることで、レーザの発振しきい電流密度を低下させると
共に発光効率を向上させることを目的とする。
れたものであり、キャビティの反りをなるべく小さくす
ることで、レーザの発振しきい電流密度を低下させると
共に発光効率を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、サファイア基
板のa面上に窒化ガリウム系化合物半導体から成る各層
を形成した半導体レーザにおいて、キャビティの長さ方
向をサファイア結晶のc軸に垂直な方向としたことを特
徴とする。
板のa面上に窒化ガリウム系化合物半導体から成る各層
を形成した半導体レーザにおいて、キャビティの長さ方
向をサファイア結晶のc軸に垂直な方向としたことを特
徴とする。
【0006】
【発明の作用及び効果】サファイア基板のa面{11−
20}上に窒化ガリウム系化合物半導体を結晶成長させ
ると、その窒化ガリウム系化合物半導体はその結晶体の
c軸<0001>に沿って成長する。この時、サファイ
ア基板は反る。この反り方は等方的ではなく、c軸に沿
った反りが最も大きく、m軸方向<10−10>の反り
は最も小さい。よって、a面上において、m軸方向に光
軸が向くようにキャビティを形成することで、両端面の
平行度が高くなり、キャビティにおいて効率の良い多重
反射が行なわれ、光増幅の効率が高くなる。よって、レ
ーザの発振しきい電流密度が低下すると共に発光効率
(内部量子効率)が増加する。
20}上に窒化ガリウム系化合物半導体を結晶成長させ
ると、その窒化ガリウム系化合物半導体はその結晶体の
c軸<0001>に沿って成長する。この時、サファイ
ア基板は反る。この反り方は等方的ではなく、c軸に沿
った反りが最も大きく、m軸方向<10−10>の反り
は最も小さい。よって、a面上において、m軸方向に光
軸が向くようにキャビティを形成することで、両端面の
平行度が高くなり、キャビティにおいて効率の良い多重
反射が行なわれ、光増幅の効率が高くなる。よって、レ
ーザの発振しきい電流密度が低下すると共に発光効率
(内部量子効率)が増加する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。なお、本発明は下記実施例に限定さ
れるものではない。図1は、本発明の具体的な実施例に
係る半導体レーザ100の構成を示した断面図である。
半導体レーザ100は、サファイア基板1を有してお
り、そのサファイア基板1上に50nmのAlN バッファ
層2が形成されている。
基づいて説明する。なお、本発明は下記実施例に限定さ
れるものではない。図1は、本発明の具体的な実施例に
係る半導体レーザ100の構成を示した断面図である。
半導体レーザ100は、サファイア基板1を有してお
り、そのサファイア基板1上に50nmのAlN バッファ
層2が形成されている。
【0008】そのバッファ層2の上には、順に、膜厚約
4.0μm、電子密度1×1018/cm3 、シリコン(S
i)ドープGaN から成るn層3、膜厚500nm、電子密
度1×1018/cm3 、シリコン(Si)ドープ Al0.1Ga
0.9Nから成るnクラッド層4、膜厚100nm、電子密
度1×1018/cm3 のシリコン(Si)ドープGaN からな
るnガイド層5、膜厚約35ÅのGaN から成るバリア層6
2と膜厚約35ÅのGa0.95In0.05N から成る井戸層61と
が交互に積層された多重量子井戸構造(MQW) の活性層6
が形成されている。バリア層62は6層、井戸層61は
5層である。そして、その活性層6の上に、膜厚100
nm、ホール密度5×1017/cm3 のマグネシウム(M
g)ドープGaN から成るpガイド層7、膜厚500nm、
ホール密度5×1017/cm3 、マグネシウム(Mg)ドー
プAl0.1Ga0.9N から成るpクラッド層8、膜厚200n
m、ホール密度5×1017/cm3 、マグネシウム(Mg)
ドープGaN から成るpコンタクト層9が形成されてい
る。そして、pコンタクト層9上にNi電極10が形成さ
れている。又、n層3上にはAlから成る電極11が形成
されている。
4.0μm、電子密度1×1018/cm3 、シリコン(S
i)ドープGaN から成るn層3、膜厚500nm、電子密
度1×1018/cm3 、シリコン(Si)ドープ Al0.1Ga
0.9Nから成るnクラッド層4、膜厚100nm、電子密
度1×1018/cm3 のシリコン(Si)ドープGaN からな
るnガイド層5、膜厚約35ÅのGaN から成るバリア層6
2と膜厚約35ÅのGa0.95In0.05N から成る井戸層61と
が交互に積層された多重量子井戸構造(MQW) の活性層6
が形成されている。バリア層62は6層、井戸層61は
5層である。そして、その活性層6の上に、膜厚100
nm、ホール密度5×1017/cm3 のマグネシウム(M
g)ドープGaN から成るpガイド層7、膜厚500nm、
ホール密度5×1017/cm3 、マグネシウム(Mg)ドー
プAl0.1Ga0.9N から成るpクラッド層8、膜厚200n
m、ホール密度5×1017/cm3 、マグネシウム(Mg)
ドープGaN から成るpコンタクト層9が形成されてい
る。そして、pコンタクト層9上にNi電極10が形成さ
れている。又、n層3上にはAlから成る電極11が形成
されている。
【0009】この半導体レーザ100の平面は、図2の
ように構成されている。図2の領域Aが層3の露出面で
ある。その層3の露出面Aに電極11が形成されてい
る。図2の線L1、L2が、キャビディRの端面Sを形
成するためのエッチングラインである。
ように構成されている。図2の領域Aが層3の露出面で
ある。その層3の露出面Aに電極11が形成されてい
る。図2の線L1、L2が、キャビディRの端面Sを形
成するためのエッチングラインである。
【0010】次に、この構造の半導体レーザ100の製
造方法について説明する。上記半導体レーザ100は、
有機金属化合物気相成長法(以下「MOVPE 」と示す)に
よる気相成長により製造された。用いられたガスは、NH
3 とキャリアガスH2又はN2とトリメチルガリウム(Ga(CH
3)3)(以下「TMG 」と記す)とトリメチルアルミニウム
(Al(CH3)3)(以下「TMA 」と記す)とトリメチルインジ
ウム(In(CH3)3)(以下「TMI 」と記す)とシラン(SiH4)
とシクロペンタジエニルマグネシウム(Mg(C5H5)2) (以
下「CP2Mg 」と記す)である。
造方法について説明する。上記半導体レーザ100は、
有機金属化合物気相成長法(以下「MOVPE 」と示す)に
よる気相成長により製造された。用いられたガスは、NH
3 とキャリアガスH2又はN2とトリメチルガリウム(Ga(CH
3)3)(以下「TMG 」と記す)とトリメチルアルミニウム
(Al(CH3)3)(以下「TMA 」と記す)とトリメチルインジ
ウム(In(CH3)3)(以下「TMI 」と記す)とシラン(SiH4)
とシクロペンタジエニルマグネシウム(Mg(C5H5)2) (以
下「CP2Mg 」と記す)である。
【0011】まず、有機洗浄及び熱処理により洗浄した
a面を主面とし、単結晶のサファイア基板1をMOVPE 装
置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、常
圧でH2を流速2liter/分で約30分反応室に流しながら
温度1100℃でサファイア基板1をベーキングした。
a面を主面とし、単結晶のサファイア基板1をMOVPE 装
置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、常
圧でH2を流速2liter/分で約30分反応室に流しながら
温度1100℃でサファイア基板1をベーキングした。
【0012】次に、温度を400℃まで低下させて、H2
を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMA を1.8×
10-5モル/分で約90秒間供給してAlN のバッファ層
2を約50nmの厚さに形成した。次に、サファイア基
板1の温度を1150℃に保持し、H2を20liter/分、
NH3 を10liter/分、TMG を1.7×10-4モル/分、
H2ガスにて0.86ppmに希釈されたシラン(SiH4)を
20×10-8モル/分で導入し、膜厚約4.0μm、電
子密度1×1018/cm3 、シリコン(Si)ドープGaN か
らなるn層3を形成した。
を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMA を1.8×
10-5モル/分で約90秒間供給してAlN のバッファ層
2を約50nmの厚さに形成した。次に、サファイア基
板1の温度を1150℃に保持し、H2を20liter/分、
NH3 を10liter/分、TMG を1.7×10-4モル/分、
H2ガスにて0.86ppmに希釈されたシラン(SiH4)を
20×10-8モル/分で導入し、膜厚約4.0μm、電
子密度1×1018/cm3 、シリコン(Si)ドープGaN か
らなるn層3を形成した。
【0013】上記のn層3を形成した後、続いて温度を
1100℃に保持し、H2を20liter/分、NH3 を10li
ter/分、TMA を5.0×10-6モル/分、TMG を5.0
×10-5モル/分、H2ガスにて0.86ppmに希釈さ
れたシラン(SiH4)を8×10-9モル/分で導入し、膜厚
500nm、電子密度1×1018/cm3 、シリコン(S
i)ドープAl0.1Ga0.9N からなるnクラッド層4を形成し
た。
1100℃に保持し、H2を20liter/分、NH3 を10li
ter/分、TMA を5.0×10-6モル/分、TMG を5.0
×10-5モル/分、H2ガスにて0.86ppmに希釈さ
れたシラン(SiH4)を8×10-9モル/分で導入し、膜厚
500nm、電子密度1×1018/cm3 、シリコン(S
i)ドープAl0.1Ga0.9N からなるnクラッド層4を形成し
た。
【0014】次に、温度を1100℃に保持し、H2を2
0liter/分、TMG を5×10-5モル/分、H2ガスにて
0.86ppmに希釈された(SiH4)を8×10-9モル/
分で導入し、膜厚100nm、電子密度1×1018/c
m3 のシリコン(Si)ドープGaNからなるnガイド層5を
形成した。
0liter/分、TMG を5×10-5モル/分、H2ガスにて
0.86ppmに希釈された(SiH4)を8×10-9モル/
分で導入し、膜厚100nm、電子密度1×1018/c
m3 のシリコン(Si)ドープGaNからなるnガイド層5を
形成した。
【0015】次に、N2又はH2、NH3 及びTMG を供給し
て、膜厚約35ÅのGaN から成るバリア層62を形成し
た。次に、N2又はH2、NH3 、TMG 及びTMI を供給して、
膜厚約35ÅのGa0.95In0.05N から成る井戸層61を形成
した。さらに、バリア層62と井戸層61を同一条件で
4周期形成し、その上にGaN から成るバリア層62を形
成した。このようにして5周期のMQW 構造の活性層6を
形成した。
て、膜厚約35ÅのGaN から成るバリア層62を形成し
た。次に、N2又はH2、NH3 、TMG 及びTMI を供給して、
膜厚約35ÅのGa0.95In0.05N から成る井戸層61を形成
した。さらに、バリア層62と井戸層61を同一条件で
4周期形成し、その上にGaN から成るバリア層62を形
成した。このようにして5周期のMQW 構造の活性層6を
形成した。
【0016】続いて、温度を1100℃に保持し、N2又
はH2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を0.
5×10-4モル/分、Cp2Mg を2×10-7モル/分で導
入して、マグネシウム(Mg)がドーピングされた、膜厚約
10nmのマグネシウム(Mg)ドープGaN からなるpガイ
ド層7を形成した。
はH2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を0.
5×10-4モル/分、Cp2Mg を2×10-7モル/分で導
入して、マグネシウム(Mg)がドーピングされた、膜厚約
10nmのマグネシウム(Mg)ドープGaN からなるpガイ
ド層7を形成した。
【0017】次に、温度を1100℃に保持し、N2又は
H2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMA を5×1
0-6モル/分、TMG を5×10-5モル/分、及び、Cp2M
g を2×10-7モル/分で導入して、マグネシウム(Mg)
がドーピングされた、膜厚約100nmのマグネシウム
(Mg)ドープのAl0.1Ga0.9N からなるpクラッド層8を形
成した。
H2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMA を5×1
0-6モル/分、TMG を5×10-5モル/分、及び、Cp2M
g を2×10-7モル/分で導入して、マグネシウム(Mg)
がドーピングされた、膜厚約100nmのマグネシウム
(Mg)ドープのAl0.1Ga0.9N からなるpクラッド層8を形
成した。
【0018】次に、温度を1100℃に保持し、N2又は
H2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を5×1
0-5モル/分、Cp2Mg を2×10-7モル/分で導入し
て、マグネシウム(Mg)がドーピングされた、膜厚約20
0nmのマグネシウム(Mg)ドープのGaN からなるpコン
タクト層9を形成した。
H2を20liter/分、NH3 を10liter/分、TMG を5×1
0-5モル/分、Cp2Mg を2×10-7モル/分で導入し
て、マグネシウム(Mg)がドーピングされた、膜厚約20
0nmのマグネシウム(Mg)ドープのGaN からなるpコン
タクト層9を形成した。
【0019】次に、電子線照射装置を用いて、pコンタ
クト層9、pクラッド層8及びpガイド層7に一様に電
子線を照射した。電子線の照射条件は、加速電圧約10
kV、試料電流1μA、ビームの移動速度0.2mm/
sec、ビーム径60μmφ、真空度5.0×10-5T
orrである。この電子線の照射により、pコンタクト
層9、pクラッド層8及びpガイド層7はそれぞれ、ホ
ール濃度5×1017/cm3 、5×1017/cm3 、5
×1017/cm3 となった。このようにして多層構造の
ウエハを形成することができた。
クト層9、pクラッド層8及びpガイド層7に一様に電
子線を照射した。電子線の照射条件は、加速電圧約10
kV、試料電流1μA、ビームの移動速度0.2mm/
sec、ビーム径60μmφ、真空度5.0×10-5T
orrである。この電子線の照射により、pコンタクト
層9、pクラッド層8及びpガイド層7はそれぞれ、ホ
ール濃度5×1017/cm3 、5×1017/cm3 、5
×1017/cm3 となった。このようにして多層構造の
ウエハを形成することができた。
【0020】次に、pコンタクト層9の上に、スパッタ
リングによりSiO2層を200nmの厚さに形成し、その
SiO2層上にフォトレジストを塗布した。そして、フォト
リソグラフにより、n層3に対する電極形成部位のフォ
トレジストを除去し、フォトレジストによって覆われて
いないSiO2層をフッ化水素酸系エッチング液で除去し
た。
リングによりSiO2層を200nmの厚さに形成し、その
SiO2層上にフォトレジストを塗布した。そして、フォト
リソグラフにより、n層3に対する電極形成部位のフォ
トレジストを除去し、フォトレジストによって覆われて
いないSiO2層をフッ化水素酸系エッチング液で除去し
た。
【0021】次に、フォトレジスト及びSiO2層によって
覆われていない部位のpコンタクト層9、pクラッド層
8、pガイド層7、活性層6、nガイド層5、nクラッ
ド層4及びn層3の一部を真空度0.04Torr、高
周波電力0.44W/cm2、BCl3ガスを10ml/分
の割合で供給しドライエッチングし、その後Arでドライ
エッチングした。この工程で、図1に示すように、n層
3に対する電極取り出しのための領域Aが形成された。
その後、SiO2層を除去した。
覆われていない部位のpコンタクト層9、pクラッド層
8、pガイド層7、活性層6、nガイド層5、nクラッ
ド層4及びn層3の一部を真空度0.04Torr、高
周波電力0.44W/cm2、BCl3ガスを10ml/分
の割合で供給しドライエッチングし、その後Arでドライ
エッチングした。この工程で、図1に示すように、n層
3に対する電極取り出しのための領域Aが形成された。
その後、SiO2層を除去した。
【0022】次に、一様にNiを蒸着し、フォトレジスト
の塗布、フォトリソグラフィー工程、エッチング工程を
経て、pコンタクト層9の上に電極10を形成した。一
方、n層3に対しては、アルミニウムを蒸着して電極1
1を形成した。
の塗布、フォトリソグラフィー工程、エッチング工程を
経て、pコンタクト層9の上に電極10を形成した。一
方、n層3に対しては、アルミニウムを蒸着して電極1
1を形成した。
【0023】次に、キャビティ端面Sを形成するための
ドライエッチングを次のように行った。ウエハの全上面
に一様にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ
により、m軸方向に幅、c軸方向に長さを有するストラ
イプ状の領域B(図2)が除去され、キャビティRの長
さLの幅でc軸に沿って覆われたレジストマスク12が
形成された。
ドライエッチングを次のように行った。ウエハの全上面
に一様にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ
により、m軸方向に幅、c軸方向に長さを有するストラ
イプ状の領域B(図2)が除去され、キャビティRの長
さLの幅でc軸に沿って覆われたレジストマスク12が
形成された。
【0024】次に、真空度1mTorr、高周波電力300WでCl
2 ガスを5 ml/ 分の割合で供給し、レジストマスク12
で覆われていないストライプ状の領域Bをサファイア基
板1が露出するまで、反応性イオンビームエッチング(R
IBE)によりドライエッチングした。
2 ガスを5 ml/ 分の割合で供給し、レジストマスク12
で覆われていないストライプ状の領域Bをサファイア基
板1が露出するまで、反応性イオンビームエッチング(R
IBE)によりドライエッチングした。
【0025】その後、上記の如く処理されたウエハをレ
ーザのキャビティRの長さ方向(m軸)(キャビティR
の端面Sに垂直な方向)に沿ってスクライビングしてス
クライブ溝を形成し、キャビティ端面Sに平行なc軸方
向にダイシンクして、短冊片を得た。(図3)次に、キ
ャビティ端面Sを保護するために、キャビティ端面Sに
SiO2をスパッタリングにより蒸着した。そして、各短冊
片をローラで押圧して、既に、m軸方向に沿って形成さ
れているスクライブ溝を利用して、各素子チップに分離
した。
ーザのキャビティRの長さ方向(m軸)(キャビティR
の端面Sに垂直な方向)に沿ってスクライビングしてス
クライブ溝を形成し、キャビティ端面Sに平行なc軸方
向にダイシンクして、短冊片を得た。(図3)次に、キ
ャビティ端面Sを保護するために、キャビティ端面Sに
SiO2をスパッタリングにより蒸着した。そして、各短冊
片をローラで押圧して、既に、m軸方向に沿って形成さ
れているスクライブ溝を利用して、各素子チップに分離
した。
【0026】このようにして、図4に示すような半導体
レーザ100を得た。図4では、各層の寸法と曲率が誇
張されて示されているが、図4はサファイア基板1がm
軸方向には反りがなく、c軸方向に反りがあることを示
している。このように、キャビティRは、その長さ方
向、即ち、光軸がm軸となるように形成されている。よ
って、キャビティRの光軸は直線であり、対向する2つ
のキャビティ端面Sは光軸に垂直となり、それらの平行
度は高い。
レーザ100を得た。図4では、各層の寸法と曲率が誇
張されて示されているが、図4はサファイア基板1がm
軸方向には反りがなく、c軸方向に反りがあることを示
している。このように、キャビティRは、その長さ方
向、即ち、光軸がm軸となるように形成されている。よ
って、キャビティRの光軸は直線であり、対向する2つ
のキャビティ端面Sは光軸に垂直となり、それらの平行
度は高い。
【0027】図5に示すように、キャビティRの長さL
が700μmの場合の最大変位Xを測定した。キャビテ
ィRの長さ方向をサファイア基板1のm軸の方向とした
場合には最大変位Xは300Åであり、キャビティRの
長さ方向をサファイア基板1のc軸の方向とした従来の
場合には最大変位Xは700Åである。これは、率(X
/L)にして、本実施例の場合が0.04であり、従来
の場合が0.14であり、著しい反りの改善が見られる
ことが分かる。
が700μmの場合の最大変位Xを測定した。キャビテ
ィRの長さ方向をサファイア基板1のm軸の方向とした
場合には最大変位Xは300Åであり、キャビティRの
長さ方向をサファイア基板1のc軸の方向とした従来の
場合には最大変位Xは700Åである。これは、率(X
/L)にして、本実施例の場合が0.04であり、従来
の場合が0.14であり、著しい反りの改善が見られる
ことが分かる。
【0028】このようにして、基板1に対する垂直度及
び端面間の平行度が高く、しかも、表面の平坦性が高く
鏡面性の高いキャビティ端面Sが得られた。これによ
り、キャビティ端面Sでの光の反射率が高くなり、光の
閉じ込め効果が高く、しきい値電流を低下させることが
できた。このようにして得たレーザダイオード100
は、駆動電流は1000mAにて発光出力10mW,発振ピー
ク波長 380nmであった。
び端面間の平行度が高く、しかも、表面の平坦性が高く
鏡面性の高いキャビティ端面Sが得られた。これによ
り、キャビティ端面Sでの光の反射率が高くなり、光の
閉じ込め効果が高く、しきい値電流を低下させることが
できた。このようにして得たレーザダイオード100
は、駆動電流は1000mAにて発光出力10mW,発振ピー
ク波長 380nmであった。
【0029】キャビティ端面Sには、SiO2の保護膜が形
成されているが、SiO2等の酸化珪素、Si3N4 等の窒化珪
素、その他のTiO2等の誘電体による多重層を端面Sに形
成しても良い。この多重層の各層の厚さを最適に設計す
ることで、端面Sでの反射率をさらに向上させることが
できる。
成されているが、SiO2等の酸化珪素、Si3N4 等の窒化珪
素、その他のTiO2等の誘電体による多重層を端面Sに形
成しても良い。この多重層の各層の厚さを最適に設計す
ることで、端面Sでの反射率をさらに向上させることが
できる。
【0030】上記実施例において、層2〜層9までの結
晶材料は窒化ガリウム系化合物半導体であれば良く、結
晶材料や組成比には特に限定されない。一般式、AlxGaY
In1- X-YN(0≦X ≦1,0 ≦Y ≦1,0 ≦X+Y ≦1)で表される
2元、3元、4元の任意の3族窒化物半導体を用いるこ
とができる。また、活性層6をMQW構造としている
が、SQW構造であっても良い。また、活性層6とクラ
ッド層4、8の組成比は、ダブルヘテロ接合を形成する
場合には、活性層6のバンドギャップがクラッド層4、
8のバンドギャップよりも狭くなり、格子定数が整合す
るように選択すれば良い。又、4元の任意の3族窒化物
半導体を用いる場合には、バンドギャップと格子定数を
独立変化させることができるので、各層での格子定数を
一致させたダブルヘテロ接合が可能となる。ダブルヘテ
ロ接合に構成するのが望ましいが、本発明はダブルヘテ
ロ接合に限定されるものではなく、シングルヘテロ接
合、ホモ接合等であっても良い。
晶材料は窒化ガリウム系化合物半導体であれば良く、結
晶材料や組成比には特に限定されない。一般式、AlxGaY
In1- X-YN(0≦X ≦1,0 ≦Y ≦1,0 ≦X+Y ≦1)で表される
2元、3元、4元の任意の3族窒化物半導体を用いるこ
とができる。また、活性層6をMQW構造としている
が、SQW構造であっても良い。また、活性層6とクラ
ッド層4、8の組成比は、ダブルヘテロ接合を形成する
場合には、活性層6のバンドギャップがクラッド層4、
8のバンドギャップよりも狭くなり、格子定数が整合す
るように選択すれば良い。又、4元の任意の3族窒化物
半導体を用いる場合には、バンドギャップと格子定数を
独立変化させることができるので、各層での格子定数を
一致させたダブルヘテロ接合が可能となる。ダブルヘテ
ロ接合に構成するのが望ましいが、本発明はダブルヘテ
ロ接合に限定されるものではなく、シングルヘテロ接
合、ホモ接合等であっても良い。
【0031】また、pガイド層、pクラッド層及びpコ
ンタクト層を電子線照射により低抵抗化したが、熱アニ
ーリング、N2プラズマガス中での熱処理、レーザ照射に
よって行ってもよい。上記の実施例において、電極11
の形成時のエッチング工程のマスクには、SiO2の他、金
属、レジスト等、ドライエッチングに対する耐エッチン
グ性があり、下層のGaN 系の半導体に対して選択的にエ
ッチング又は剥離できるものなら採用できる。さらに、
キャビティ端面を形成するためのエンチング工程のマス
クにはフォトレジストを用いたが、その他、 SiO2 等の
ドライエッチングに対する耐エッチング性があり、下層
の電極10、11に対して、選択的にエッチング又は剥
離できるものなら採用できる。
ンタクト層を電子線照射により低抵抗化したが、熱アニ
ーリング、N2プラズマガス中での熱処理、レーザ照射に
よって行ってもよい。上記の実施例において、電極11
の形成時のエッチング工程のマスクには、SiO2の他、金
属、レジスト等、ドライエッチングに対する耐エッチン
グ性があり、下層のGaN 系の半導体に対して選択的にエ
ッチング又は剥離できるものなら採用できる。さらに、
キャビティ端面を形成するためのエンチング工程のマス
クにはフォトレジストを用いたが、その他、 SiO2 等の
ドライエッチングに対する耐エッチング性があり、下層
の電極10、11に対して、選択的にエッチング又は剥
離できるものなら採用できる。
【図1】本発明の具体的な実施例に係る半導体レーザの
構成を示した断面図。
構成を示した断面図。
【図2】同実施例の半導体レーザの平面図。
【図3】同実施例の斜視図。
【図4】同実施例の半導体レーザの反りに関する斜視
図。
図。
【図5】半導体レーザの反りの程度を示した説明図。
100 …半導体レーザ 1…サファイア基板 2…バッファ層 3…n層 4…nクラッド層 6…活性層 7…pクラッド層 8…pガイド層 10、11…電極 61…井戸層 62…バリア層 12…フォトレジスト S…キャビティ端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 誠二 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 湧口 光雄 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】サファイア基板のa面上に窒化ガリウム系
化合物半導体から成る各層を形成した半導体レーザにお
いて、 キャビティの長さ方向をサファイア結晶のc軸に垂直な
方向としたことを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導
体レーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36220397A JPH11177185A (ja) | 1997-12-11 | 1997-12-11 | 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36220397A JPH11177185A (ja) | 1997-12-11 | 1997-12-11 | 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11177185A true JPH11177185A (ja) | 1999-07-02 |
Family
ID=18476257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36220397A Pending JPH11177185A (ja) | 1997-12-11 | 1997-12-11 | 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11177185A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001128925A (ja) * | 1999-11-02 | 2001-05-15 | Fuji Photo Film Co Ltd | 蛍光表示方法および装置 |
JP2001128926A (ja) * | 1999-11-02 | 2001-05-15 | Fuji Photo Film Co Ltd | 蛍光表示方法および装置 |
JP2003031895A (ja) * | 2001-07-13 | 2003-01-31 | Sharp Corp | 半導体発光装置およびその製造方法 |
JP2003101142A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 窒化物系半導体発光素子 |
-
1997
- 1997-12-11 JP JP36220397A patent/JPH11177185A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001128925A (ja) * | 1999-11-02 | 2001-05-15 | Fuji Photo Film Co Ltd | 蛍光表示方法および装置 |
JP2001128926A (ja) * | 1999-11-02 | 2001-05-15 | Fuji Photo Film Co Ltd | 蛍光表示方法および装置 |
JP2003031895A (ja) * | 2001-07-13 | 2003-01-31 | Sharp Corp | 半導体発光装置およびその製造方法 |
JP2003101142A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 窒化物系半導体発光素子 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20040210 |