JP2000332357A - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体素子の製造方法

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JP2000332357A
JP2000332357A JP11139718A JP13971899A JP2000332357A JP 2000332357 A JP2000332357 A JP 2000332357A JP 11139718 A JP11139718 A JP 11139718A JP 13971899 A JP13971899 A JP 13971899A JP 2000332357 A JP2000332357 A JP 2000332357A
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gan
resist
film
semiconductor laser
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JP11139718A
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Isao Kidoguchi
勲 木戸口
Ryoko Miyanaga
良子 宮永
Takeshi Sugawara
岳 菅原
Masakatsu Suzuki
政勝 鈴木
Masahiro Kume
雅博 粂
Yuzaburo Ban
雄三郎 伴
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 GaN系半導体レーザのリッジストライプ形
成工程をより簡便なものとする。 【解決手段】 基板上に窒化物半導体から成るダブルヘ
テロ構造を積層した後、レジストマスクを用いてリッジ
ストライプパターンを形成し、Si34などの誘電体膜
を電子サイクロトロン共鳴プラズマとSiターゲットお
よび窒素ガスによって堆積し、しかる後にリフトオフに
よってリッジ上のレジストおよびSi34を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光情報処理分野など
への応用が期待されている半導体レーザなどのGaN系半
導体発光素子および製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】V族元素に窒素(N)を有する窒化物半
導体は、そのバンドギャップの大きさから、短波長発光
素子の材料として有望視されている。中でも窒化ガリウ
ム系化合物半導体(GaN半導体:AlxGayInz
(0≦x,y,z≦1、x+y+z=1)は研究が盛ん
に行われ、青色発光ダイオード(LED)、緑色LED
が実用化されている。また、HD−DVDなどの光ディ
スク装置の大容量化のために、400nm帯に発振波長
を有する半導体レーザが熱望されており、GaN系半導
体を材料とする半導体レーザが注目され現在では実用レ
ベルに達している。
【0003】図21はレーザ発振が達成されているGa
N系半導体レーザの構造断面図である。このレーザの製
造方法は以下の通りである。
【0004】サファイア基板3001上に有機金属気相
成長法(MOVPE法)によりGaNバッファ層300
2、n−GaN層3003、n−Al0.07Ga0.93Nク
ラッド層3004、n−GaN光ガイド層3005、G
1-xInxN/Ga1-yInyN(0<y<x<1)から
成る多重量子井戸(MQW)活性層3006、p−Ga
N光ガイド層3007、p−Al0.07Ga0.93Nクラッ
ド層3008、p−GaNコンタクト層3009が積層
される。そしてp−GaNコンタクト層3009上にp
電極3010を堆積し、p電極3010、p−GaNコ
ンタクト層3009およびp−Al0.07Ga0.93Nクラ
ッド層3008の一部を幅3ミクロンのリッジストライ
プ状に加工する。また、積層体の一部はn−GaN層3
003が露出するまでエッチングされ、主面に絶縁膜3
011を堆積する。p電極3010の上はフォトリソグ
ラフィー技術によって約1ミクロンのコンタクトホール
を形成し、その上に配線電極3012が形成される。ま
た、n−GaN層3003にもn電極3013が形成さ
れる。
【0005】この素子においてn電極3013を接地
し、配線電極3012に電圧を印加すると、MQW活性
層3006にキャリアが注入され、前記MQW活性層3
006内で光学利得を生じ、発振波長400nmでレー
ザ発振を起こす。現在室温以上での連続発振が実現され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のレーザはリッジ
ストライプの幅と高さを制御することで、水平横モード
において基本モードでレーザ発振するように工夫がなさ
れている。基本モードでのレーザ発振のためにはリッジ
の幅は3ミクロンと非常に狭くする必要がある。
【0007】さらに、導通をとるために、リッジに1ミ
クロンのコンタクトホールを形成する必要がある。その
結果、デバイスの歩留まり、量産性に課題を残してい
る。
【0008】本発明は上記の事情を鑑みてなされたもの
であり、水平横モードが安定で、かつ量産性に優れた窒
化物半導体素子の製造方法を提供するものである。特に
光ディスクを目的としたGaN系半導体レーザの量産に
効果的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体素子の製
造方法は、基板上に半導体膜を堆積した後、レジストマ
スクを用いてリッジストライプパターンを形成し、電子
サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマと固体(金属)
ターゲットおよび反応性ガスによって誘電体膜を堆積
し、しかる後にリフトオフによってリッジ上のレジスト
およびレジスト上の誘電体膜を除去する工程を有してい
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。
【0011】(実施の形態1)図1から図6は第1の実
施の形態を示すGaN系半導体レーザの製造方法を工程
順に示した構造断面図である。
【0012】図1において、まず、サファイア基板10
1上に500℃で有機金属とアンモニア(NH3)とを
供給してバッファ層102を堆積する。その後、102
0℃まで昇温させ、トリメチルガリウム(TMG)、モ
ノシラン(SiH4)、トリメチルアルミニウム(TM
A)等を供給してn−Al0.15Ga0.85N層103、n
−Al0.07Ga0.93Nクラッド層104、n−GaN光
ガイド層105、多重量子井戸(MQW)活性層10
6、p−GaN光ガイド層107、p−Al0.07Ga
0.93Nクラッド層108、p−GaNコンタクト層10
9を順次堆積する。MQW活性層106は3.5nmの
Ga0.15In0.85N井戸層と7.0nmのGaNバリア
層から構成されている。
【0013】(図2)フォトリソグラフィーによってパ
ターン形成後、レジストをマスクとして塩素を主成分と
する反応性ドライエッチング(RIE)によってn−A
0. 07Ga0.93Nクラッド層104の下部までエッチン
グする。
【0014】(図3)次に、再びフォトリソグラフィー
によってストライプパターン形成後、レジストをマスク
としてRIEによってp−GaNコンタクト層109と
p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層108の一部をリッ
ジ状にエッチングする。ここで、ストライプ幅は2.5
ミクロン、p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層108の
残し厚(エッチングによって薄くなっている部分の厚
さ)は1000オングストロームである。このストライ
プ幅とクラッド層の残し厚によって、水平横モードにお
いて基本モードでのレーザ発振を得ることができる。
【0015】リッジ形状へのエッチングと同時にn−A
0.15Ga0.85N層103も一部エッチングされるが、
この層は十分に厚いので問題はない。
【0016】(図4)次に、電子サイクロトロン共鳴
(ECR)プラズマとSiターゲット、およびAr、N
2ガスによってSi34膜401を1500オングスト
ローム堆積する。この時のレートは、約80オングスト
ローム/分である。
【0017】(図5)次に、アセトンを用いたリフトオ
フによってレジスト301およびレジスト301上のS
34を除去し、p−GaNコンタクト層109の上部
にp側電極501を形成する。
【0018】(図6)最後に、露出させたn−Al0.15
Ga0.85N層103上にn側電極601を形成する。
【0019】以上の工程により作製されたGaN系半導
体レーザにおいて、n側電極601を接地し、p側電極
501に電圧を印加すると、MQW活性層106にキャ
リアが注入され、前記MQW活性層106内で光学利得
を生じ、発振波長405nmでレーザ発振を起こす。M
QW活性層106の材料であるGaInN薄膜の組成や
膜厚によって発振波長を変えることができる。
【0020】この製造方法の特徴は、リフトオフ工程
と、絶縁膜の堆積方法にECRスパッタ法を用いたこと
にある。用いたECRスパッタ装置の概略図を図20に
示す。
【0021】ECRスパッタ装置は2つの部屋から構成
されている。ひとつは、マイクロ波と磁気コイル200
3によってECRプラズマを生成するプラズマ生成室2
001で、もうひとつが被堆積物2007を配置し膜を
堆積する堆積室(スパッタチャンバー)2002であ
る。プラズマ生成室と堆積室が空間的に分離されている
ので、過剰なイオンの衝突によるダメージやチャージア
ップダメージなどを回避することができる。プラズマ生
成室から引き出されるプラズマ流2006の一部は、R
F電源によってバイアスされたSiターゲット2004
に引き込まれ、スパッタリングによってSi(窒素リッ
チな条件の場合はターゲットのごく表面が窒化されてい
るのでSiNxの形となっている)が叩き出される。飛
ぶ出したSiは、活性な窒素と反応し被堆積物2007
表面にSi34膜401が堆積される。
【0022】プラズマ流2006は、程よいエネルギー
(数十eV)を有しており、被堆積物表面での反応を促
進し、緻密な絶縁膜(すなわち、窒素抜けが無くて吸収
のない、また、絶縁破壊レベルの非常に高いなどのメリ
ットを有する膜)を得ることができる。
【0023】被堆積物2007は0℃のエチレングリコ
ールを循環させた冷却器を被堆積物に接触させており、
プラズマの過剰な輻射熱による被堆積物の温度上昇を抑
制し、レジスト301の焦げ付きを抑制している。この
構成とすることで、容易にリフトオフの作業を行なうこ
とができる。
【0024】本発明では、Si34膜401の堆積時に
2の分圧をArの分圧の約1/4とした。この条件で
堆積することで、屈折率2.0で吸収のないSi34
401を得ることができる。さらに、プラズマの生成効
率が高く、反応性が高いECRを用いることで、緻密な
膜が得られ、耐圧が高く、リーク電流の非常に少ない膜
を形成することが可能となる。これ結果、デバイスの耐
圧を上げることができる。特に、図6に示す構造では、
p側電極501とn側電極601はSi34膜401を
介しており、Si34膜401の耐圧が高いことが大切
である。
【0025】N2の分圧を約1/10以上、望ましくは
約1/6以上とすることで良好なSi34膜を得ること
ができる。
【0026】Si34などの誘電体膜の形成には、熱C
VDやプラズマCVDがよく用いられる。これらの方法
で良好な(すなわち、吸収がない、耐圧が高いなどの特
徴を持つ)膜を形成するには、300℃以上の温度が必
要となる。しかし、この温度ではレジストが焦げ、リフ
トオフが不可能となる。ECRでは室温近傍でも良好な
誘電体膜が得られ、リフトオフ工程と組み合わせること
で、初めて良好な特性のGaN系半導体レーザを作製す
ることができる。
【0027】(実施の形態2)図7から図11は第2の
実施の形態を示すGaN系半導体レーザの製造方法を工
程順に示した構造断面図である。
【0028】(図7)まず、SiC基板701上に有機
金属とNH3とを供給してバッファ層702を堆積す
る。その後、1020℃で、TMG、SiH4、TMA
等を供給してn−Al0.15Ga0.85N層703、n−A
0.07Ga0.93Nクラッド層704、n−GaN光ガイ
ド層705、MQW活性層706、p−GaN光ガイド
層707、p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層708、
p−GaNコンタクト層709を順次堆積する。MQW
活性層706は4.0nmのGa0.15In0.85N井戸層
と7.0nmのGaNバリア層から構成されている。
【0029】(図8)次に、フォトリソグラフィーによ
ってストライプパターン形成後、レジストをマスクとし
てRIEによってp−GaNコンタクト層709とp−
Al 0.07Ga0.93Nクラッド層708の一部をリッジ状
にエッチングする。ここで、ストライプ幅は2ミクロ
ン、p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層708の残し厚
(エッチングによって薄くなっている部分の厚さ)は1
500オングストロームである。このストライプ幅とク
ラッド層の残し厚によって、水平横モードにおいて基本
モードでのレーザ発振を得ることができる。
【0030】(図9)次に、電子サイクロトロン共鳴
(ECR)プラズマと金属Alターゲット、およびA
r、O2ガスによってAl23膜901を2000オン
グストローム堆積する。この時のレートは、約150オ
ングストローム/分である。
【0031】(図10)次に、アセトンを用いたリフト
オフによってレジスト801およびレジスト801上の
Al23を除去し、p−GaNコンタクト層709を露
出させる。
【0032】(図11)最後に、露出したp−GaNコ
ンタクト層709とAl23膜901の上部にp側電極
1101を、SiC基板の裏面にn側電極1102を形
成する。
【0033】以上の工程により作製されたGaN系半導
体レーザにおいて、n側電極1102を接地し、p側電
極1101に電圧を印加すると、MQW活性層706に
キャリアが注入され、前記MQW活性層706内で光学
利得を生じ、発振波長410nmでレーザ発振を起こ
す。MQW活性層706の材料であるGaInN薄膜の
組成や膜厚によって発振波長を変えることができる。
【0034】用いたECRスパッタ装置は、実施の形態
1と同じである。ただし、反応性ガスとしてO2を用い
ている。
【0035】図20に示すようなECRスパッタ装置に
おいて、プラズマ生成室から引き出されるプラズマ流2
006の一部は、RF電源によってバイアスされたAl
ターゲット2004に引き込まれ、スパッタリングによ
ってAlが叩き出される(酸素リッチな成膜条件ではタ
ーゲットのごく表面が酸化されているのでAlOxの形
で出てくる)。飛ぶ出したAlは、活性な酸素と反応し
被堆積物2007表面にAl23膜901が堆積され
る。
【0036】本発明では、Al23膜901の堆積時に
2の分圧をArの分圧の約1/5とした。この条件で
堆積することで、屈折率1.66で吸収のないAl23
膜901を得ることができる。さらに、プラズマの生成
効率が高く、反応性が高いECRを用いることで、緻密
な膜が得られ、耐圧が高く、リーク電流の非常に少ない
膜を形成することが可能となる。これ結果、デバイスの
耐圧を上げることができる。特に、GaN系半導体レー
ザでは、駆動電圧が5V程度と高く、電流ブロック層と
して機能させている絶縁膜の耐圧が高いことが重要であ
る。
【0037】O2の分圧を約1/10以上、望ましくは
約1/6以上とすることで良好なAl23膜を得ること
ができる。
【0038】(実施の形態3)図12から図15は第3
の実施の形態を示すGaN基板の製造方法を工程順に示
した構造断面図である。
【0039】(図12)まず、基板1201上にフォト
リソグラフィーによってパターン形成する。基板はサフ
ァイアでもSiCでも、またこれらにGaNなどの層を
堆積したものでもよい。
【0040】(図13)次に、ECRプラズマとSiタ
ーゲット、およびAr、O2ガスによってSiO2膜13
01を2000オングストローム堆積する。この時のレ
ートは、約200オングストローム/分である。
【0041】(図14)次に、アセトンを用いたリフト
オフによってレジストマスク1201およびレジストマ
スク1201上ののSiO2を除去する。
【0042】(図15)その後、MOVPE法によって
TMGとNH3を原料とし、GaN結晶1501を約1
0ミクロン再成長させる。
【0043】以上の工程によって、簡便に(工程数を減
らして)選択成長用のSiO2マスクを作製することが
できる。
【0044】GaN結晶を再成長させSiO2表面を埋
め込む時、SiO2の品質が悪いと高温の成長に耐えら
れず熱分解してしまう。その結果、再成長GaN結晶中
に不純物として取り込まれたり、小傾角境界を形成した
り等の不具合が生じる。ECRスパッタで堆積したSiO2
は緻密であり、温度への耐性が高いために、良好なGa
N結晶が得られる。
【0045】図12から図15に示す工程により作製さ
れたGaN基板は転位等の欠陥の少ない良好なものであ
った。
【0046】用いたECRスパッタ装置は、実施の形態
1と同じである。ただし、反応性ガスとしてO2を用い
ている。
【0047】図20に示すようなECRスパッタ装置に
おいて、プラズマ生成室から引き出されるプラズマ流2
006の一部は、RF電源によってバイアスされたSi
ターゲット2004に引き込まれ、スパッタリングによ
ってSiが叩き出される(酸素リッチな成膜条件ではタ
ーゲットのごく表面が酸化されているのでSiOxの形
で出てくる)。飛ぶ出したSiは、活性な酸素と反応し
被堆積物2007表面にSiO2膜1301が堆積され
る。
【0048】SiO2膜1301の堆積時にO2の分圧を
Arの分圧の約1/5とした。この条件で堆積すること
で、屈折率1.48で酸素抜けの非常に少ないSiO2
膜1301を得ることができる。さらに、プラズマの生
成効率が高く、反応性が高いECRを用いることで、緻
密な膜が得られる。
【0049】O2の分圧を約1/10以上とすることで
良好なSiO2膜を得ることができる。本発明では、マ
スクとしてSiO2を用いて説明したが、他の絶縁膜、
例えば、Al23、Si34などECRスパッタで堆積し
たものであれば良い。
【0050】(実施の形態4)実施の形態1から3で
は、GaN系の素子について説明した。ここでは、Al
GaInP系半導体レーザについて説明する。
【0051】図16から図19は第4の実施の形態を示
すAlGaInP系赤色半導体レーザの製造方法を工程
順に示した構造断面図である。
【0052】(図16)まず、n型GaAs基板160
1上にMOVPE法により、n型GaAsバッファ層1
602、n型AlGaInPクラッド層1603、MQ
W活性層1604、p型AlGaInP第1クラッド層
1605、p型GaInPエッチング停止層1606、
p型AlGaInP第2クラッド層1607、p型Ga
InP層1608、p型GaAsコンタクト層1609
を積層させる。MQW活性層は、Ga0.5In0.5Pで5
nmの膜厚の井戸層と、(Al0.5Ga0.50. 5In0.5
Pで5nmの膜厚のバリア層から成る。また、n型およ
びp型クラッド層はともに、(Al0.7Ga0.30.5
0.5Pである。
【0053】(図17)次に、フォトリソグラフィーに
よってストライプパターン形成後、レジストをマスクと
して塩酸系のウエットエッチングによってp−GaAs
コンタクト層1609とp型GaInP層1608とp
型AlGaInP第2クラッド層1607をリッジ状に
エッチングする。ここで、ストライプ幅は3.5ミクロ
ンである。このストライプ幅と第1クラッド層の厚さ
(1500オングストローム)によって、水平横モード
において基本モードでのレーザ発振を得ることができ
る。
【0054】(図18)次に、ECRプラズマと金属T
iターゲット、およびAr、O2ガスによってTiO2
1801を1500オングストローム堆積する。この時
のレートは、約60オングストローム/分である。
【0055】(図19)次に、アセトンを用いたリフト
オフによってレジスト1701およびレジスト1701
上のTiO2を除去し、露出したp−GaAsコンタク
ト層1609とTiO2膜1801の上部にp側電極1
901を、GaAs基板の裏面にn側電極1902を形
成する。
【0056】作製されたAlGaInP系赤色半導体レ
ーザにおいて、n側電極1902を接地し、p側電極1
901に電圧を印加すると、MQW活性層1604にキ
ャリアが注入され、MQW活性層1604内で光学利得
を生じ、発振波長655nmでレーザ発振を起こす。
【0057】従来は、横モード制御型の赤色レーザの作
製に、少なくとも2回のMOVPE成長が必要であり、
作製プロセスが複雑であった。図16から図19で示す
工程によって、横モード制御されたAlGaInP系赤
色半導体レーザを簡便に作ることができる。
【0058】このレーザの作製に用いたECRスパッタ
装置は、実施の形態1から3と同じである。反応性ガス
としてO2を用いている。
【0059】図20に示すようなECRスパッタ装置に
おいて、プラズマ生成室から引き出されるプラズマ流2
006の一部は、RF電源によってバイアスされたTi
ターゲット2004に引き込まれ、スパッタリングによ
ってTiが叩き出される(酸素リッチな成膜条件ではタ
ーゲットのごく表面が酸化されているのでTiOxの形
で出てくる)。飛ぶ出したTiは、活性な酸素と反応し
被堆積物2007表面にTiO2膜1801が堆積され
る。
【0060】TiO2膜1801の堆積時にO2の分圧を
Arの分圧の約1/4とした。この条件で堆積すること
で、屈折率2.58で吸収のないTiO2膜1801を
得ることができる。そのために、活性層で発光するレー
ザ光をほとんど吸収しないことから、微分量子効率を大
きくでき、高出力の光出力を実現できる。
【0061】さらに、プラズマの生成効率が高く、反応
性が高いECRを用いることで、緻密な膜が得られ、耐
圧が高く、リーク電流の非常に少ない膜を形成すること
が可能となる。これ結果、デバイスの耐圧を上げること
ができる。O2の分圧を約1/10以上、望ましくは約
1/6以上とすることで良好なTiO2膜を得ることが
できる。
【0062】本発明では、GaN系やAlGaInP系
の半導体レーザを例に取って説明したが、他の材料、例
えばAlGaAs系やInGaAsP系のレーザにも適
用できる。
【0063】上記の実施の形態では、ECRスパッタを
用いて堆積する誘電体膜として、Si34、Al23
SiO2、TiO2を例に挙げた。用いる誘電体膜は、レ
ーザの材料や設計に合わせて屈折率を選択する必要があ
り、目的に合わせて堆積する膜を変える必要がある。E
CRスパッタの反応性ガスを酸素と窒素の混合ガスと
し、ターゲットをSiとした場合、Si34とSiO2
の中間の屈折率(1.48から2.0の間)を有するS
iNOを堆積することも容易にできる。また、Al23
とAlNの中間の性質を持つAlNOも容易に堆積でき
る。
【0064】本発明では、GaN系やAlGaInP系
の半導体レーザを例に取って説明したが、発光ダイオー
ドや電子デバイス等の製造方法にも適用でき、本発明の
効果は大きいことは言うまでもない。特に、電子デバイ
スでは短ゲート長の素子作製に有効である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体素
子の製造方法は、基板上に半導体膜を堆積した後、レジ
ストマスクを用いてリッジストライプパターンを形成
し、ECRスパッタによって誘電体膜を堆積し、しかる
後にリフトオフによってリッジ上のレジストおよびレジ
スト上の誘電体膜を除去する工程を有していることか
ら、簡便にリッジストライプを形成でき、さらに、EC
Rスパッタによって種々の屈折率を有する誘電体膜を必
要に応じて堆積することができ、水平横モードの安定な
半導体レーザを容易に作製することが可能となる。この
方法は、GaN系半導体レーザのみならず、AlGaI
nP系、AlGaAs系、InGaAsP系レーザへも
適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図2】本発明の第1の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図3】本発明の第1の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図4】本発明の第1の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図5】本発明の第1の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図6】本発明の第1の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図7】本発明の第2の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図8】本発明の第2の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図9】本発明の第2の実施の形態を示すGaN系半導
体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図10】本発明の第2の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図11】本発明の第2の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図12】本発明の第3の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図13】本発明の第3の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図14】本発明の第3の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図15】本発明の第3の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図16】本発明の第4の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図17】本発明の第4の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図18】本発明の第4の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図19】本発明の第4の実施の形態を示すGaN系半
導体レーザの製造方法を工程順に示した構造断面図
【図20】本発明で用いたECRスパッタ装置の構造断
面図
【図21】従来のGaN系量子井戸半導体レーザの素子
断面図
【符号の説明】
101 サファイア基板 102 バッファ層 103 n−Al0.15Ga0.85N層 104 n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層 105 n−GaN光ガイド層 106 MQW活性層 107 p−GaN光ガイド層 108 p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層 109 p−GaNコンタクト層 201 レジストマスク 301 レジストマスク 401 Si34 501 p側電極 601 n側電極 701 SiC基板 702 バッファ層 703 n−Al0.15Ga0.85N層 704 n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層 705 n−GaN光ガイド層 706 MQW活性層 707 p−GaN光ガイド層 708 p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層 709 p−GaNコンタクト層 801 レジストマスク 901 Al23 1101 p側電極 1102 n側電極 1201 基板 1202 レジストマスク 1301 SiO2 1501 再成長GaN結晶 1601 GaAs基板 1602 GaAsバッファ層 1603 n−(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッ
ド層 1604 GaInP/AlGaInPMQW活性層 1605 p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第1ク
ラッド層 1606 p−Ga0.5In0.5Pエッチング停止層 1607 p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第2ク
ラッド層 1608 p−Ga0.5In0.5P層 1609 p−GaAsコンタクト層 1701 レジスト 1801 TiO2 1901 p側電極 1902 n側電極 2001 プラズマ生成室 2002 堆積室(スパッタチャンバー) 2003 磁気コイル 2004 ターゲット(Si、Al、Tiなど金属ター
ゲット) 2005 電源 2006 プラズマ流 2007 被堆積物(ウエハなど) 2008 冷却器 3001 サファイア基板 3002 GaNバッファ層 3003 n−GaN層 3004 n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層 3005 n−GaN光ガイド層 3006 MQW活性層 3007 p−GaN光ガイド層 3008 p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層 3009 p−GaNコンタクト層 3010 p電極 3011 絶縁膜 3012 配線電極 3013 n電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 岳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 政勝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 粂 雅博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 伴 雄三郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA13 AA74 BA06 CA04 CA05 CA07 CA13 CA14 CB04 CB05 DA05 DA25 EA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にレジストを用いてパターンを形
    成する工程と、電子サイクロトロン共鳴スパッタによっ
    て誘電体膜を堆積する工程と、リフトオフによってレジ
    ストおよび該レジスト上の該誘電体膜をを除去する工程
    を有している半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に半導体膜を堆積する工程と、レ
    ジストを用いてリッジストライプパターンを形成する工
    程と、ECRスパッタによって誘電体膜を堆積する工程
    と、しかる後にリフトオフによってリッジ上のレジスト
    および該誘電体膜を除去する工程を有している半導体レ
    ーザの製造方法。
  3. 【請求項3】 半導体レーザの構成材料がAlGaIn
    N系である請求項2に記載の半導体レーザの製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体レーザの構成材料がAlGaIn
    P系である請求項2に記載の半導体レーザの製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上にレジストを用いてパターンを形
    成する工程と、ECRスパッタによって誘電体膜を堆積
    する工程と、リフトオフによってレジストおよび該レジ
    スト上の誘電体膜を除去する工程と、しかる後に半導体
    層を成長する工程とを有している基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 誘電体膜がSi34、SiO2、Al2
    3、TiO2である請求項1に記載の半導体素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 誘電体膜がSi34、SiO2、Al2
    3、TiO2である請求項2から請求項4の何れかに記載
    の半導体レーザの製造方法。
  8. 【請求項8】 誘電体膜がSi34、SiO2、Al2
    3、TiO2である請求項5に記載の基板の製造方法。
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