JP2001128926A - 蛍光表示方法および装置 - Google Patents
蛍光表示方法および装置Info
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- JP2001128926A JP2001128926A JP31294399A JP31294399A JP2001128926A JP 2001128926 A JP2001128926 A JP 2001128926A JP 31294399 A JP31294399 A JP 31294399A JP 31294399 A JP31294399 A JP 31294399A JP 2001128926 A JP2001128926 A JP 2001128926A
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Abstract
クトルの形状の違いが顕著に現れる検出波長の組み合わ
せを検討し、適切な2つの検出波長で蛍光を切り出して
光強度を検出し、両者の比率に応じ信頼度の向上した情
報を表示する。 【解決手段】 GaN系半導体レーザ114 から励起光L2
を生体測定部10に照射する。測定部10から発せられる蛍
光L3は、イメージファイバ103 を介して、透過帯域48
0nm±70nmのフィルタと透過帯域630nm±70nmの
フィルタが組み合わされたモザイクフィルタ123 がオン
チップされたCCD撮像素子125 に受光される。R/B
算出部128 では、CCD撮像素子125 の画素毎に、48
0nm±70nm帯域の光強度Bと630nm±70nm帯域の
光強度Rの比であるR/Bを算出する。比較部131 で
は、予め正常組織と病変組織から検出した蛍光に基づい
て設定された基準値REとR/Bを比較する。比較結果
はモニタ180 に表示される。
Description
起光を照射し、生体内在色素から発せられる自家蛍光の
特性に応じた情報を表示する蛍光表示方法および装置に
関するものである。
にある励起光を生体に照射した場合に、正常組織と病変
組織では、発する蛍光強度が異なることを利用して、生
体観察部に所定波長の励起光を照射し、生体内在色素が
発する蛍光を受光することにより病変組織の局在・浸潤
範囲を蛍光画像として表示する技術が提案されている。
は強い蛍光が発せられ、病変組織からは微弱な蛍光が発
せられるため、蛍光強度を測定することにより、病変状
態を判定できる。
在色素の励起波長領域にある励起光を生体に対して照射
する励起光照射手段と、生体内在色素が発する蛍光を検
出して生体の蛍光像を撮像する撮像手段と、この撮像手
段の出力を受けて上記蛍光像を表示する画像表示手段と
からなるものであり、多くの場合、体腔内部に挿入され
る内視鏡や、コルポスコープあるいは手術用顕微鏡等に
組み込まれた形に構成される。
いては、生体の部位に凹凸があるため励起光照射系から
生体観察部までの距離が均一ではなく、生体の励起光照
射部分における励起光照度は一般に不均一である。蛍光
強度は励起光照度にほぼ比例し、励起光照度は距離の2
乗に反比例して低下する。そのため、光源から遠くにあ
る正常組織よりも近くにある病変組織の方が強い蛍光を
発したり、励起光に対して傾斜した位置にある正常組織
からの蛍光が極端に低下したりする。このように励起光
照度が不均一であると、励起光照度の高低に応じて蛍光
強度が変化するので、それによって病変状態の判定を誤
ることもあり得る。
LUNG CANCER」(Annual International Conference of
the IEEE Engineering and Biology Society, Vol.12,
No.3,1990) に示される装置においては、励起光が照射
されることにより生体観察部の生体内在色素から生じる
蛍光を緑色の波長帯域の強度(以下、緑色帯域強度Gと
記載)と赤色の波長帯域の強度(以下、赤色帯域強度R
と記載)とに分離して、この赤色帯域強度Rと緑色帯域
強度Gとの除算に基づく画像演算を行って、除算結果を
表示する。これは、正常組織と病変組織とで蛍光のスペ
クトルが異なること、すなわち正常組織部における生体
内在色素の発する蛍光スペクトルが、病変組織では正常
組織と比較して特に緑色帯域の強度が極端に低下するた
め、病変組織では蛍光の緑色帯域強度Gの減少率が赤色
帯域強度Rの減少率に比較して非常に大きいことを利用
するもので、R/Gなる除算により病変組織からの蛍光
を特異的に抽出して画像表示することができる。
源および蛍光受光部と生体観察部との距離に依存する蛍
光強度の項はキャンセルされ、蛍光スペクトルの形状の
違いのみが反映された表示が得られる。
は正常組織と病変組織から発せられた蛍光スペクトルの
形状の違いが顕著に現れる検出波長の組み合わせに関し
て十分な検討が行われず、望ましい検出波長の組み合わ
せが数値として提示されていないという問題があった。
組織から発せられた蛍光スペクトルの形状の違いが顕著
に現れる検出波長の組み合わせに関して検討し、数値が
提示された適切な2つの検出波長で蛍光を切り出して光
強度を検出し、両者の比率に応じた情報を表示する信頼
度の向上した蛍光表示装置を提供することを目的とす
る。
法は、励起光を照射された生体の測定部から発せられた
蛍光から、スペクトル形状の差異が顕著に顕れる、48
0nmを含む所定の波長帯域の光強度と630nmまたは7
00nmを含む所定の波長帯域における光強度を検出し
て、両者の比率に応じた情報を表示することを特徴とす
るものである。
光を生体の測定部に照射する励起光照射手段と、前記励
起光の照射により前記測定部から発せられた蛍光から、
480nmを含む所定の波長帯域の光強度を検出する第1
の蛍光強度検出手段と、前記測定部から発せられた蛍光
から、630nmまたは700nmを含む所定の波長帯域の
光強度を検出する第2の蛍光強度検出手段と、前記第1
の蛍光強度検出手段で検出された光強度と、第2の蛍光
強度検出手段で検出された光強度の比率に応じた情報を
表示する表示手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
1の蛍光強度検出手段が、前記励起光の照射により前記
測定部から発せられた蛍光から、480nmを含む所定の
波長帯域の蛍光を選択する第1の波長選択手段と、該第
1の波長選択手段で選択された蛍光の光強度を検出する
第1の光強度検出手段とから構成され、上記第2の蛍光
強度検出手段が前記励起光の照射により前記測定部から
発せられた蛍光から、630nmまたは700nmを含む所
定の波長帯域の蛍光を選択する第2の波長選択手段と、
該第2の波長選択手段により選択された蛍光の光強度を
検出する第2の光強度検出手段とから構成されることが
望ましい。
される所定の波長帯域が480nm±70nm以下であり、
前記第2の波長選択手段により選択される所定の波長帯
域が630nm±70nm以下または700nm±70nm以下
であることが好ましい。
ては、励起光として、正常組織の特徴的な光強度ピーク
から外れた、380nmから420nmの波長の光を用いる
ことが望ましい。上記励起光照射手段としては、GaN
系の半導体レーザが好適である。
を2次元的に検出するものでも、あるいは生体部位の1
点毎に蛍光強度を検出するものでも適用可能である。
ば、ダイクロイックミラー等により、所望の波長帯域を
切り出すものや、光学フィルタ等を切り替えることによ
り時分割的に所望の波長帯域を切り出すものでもよい。
また蛍光像を2次元的に検出するものであれば、波長選
択手段として、光学フィルタをモザイク状に繋ぎ合わせ
たモザイクフィルタを用いて所望の波長帯域を切り出す
ものでもよく、すなわち所望の波長範囲を選択できるも
のであればよい。
は、如何なるものでも良く、例えば、480nmを含む所
定の波長帯域の光強度と630nmまたは700nmを含む
所定の波長帯域における光強度を検出して、両者の比率
をモニタやプリンタ等に表示する方法でもよく、また単
に光強度の比率に応じて、表示色の色合いまたは輝度を
変化させる方法でもよく、その種別を問わない。
き、生体組織からは、図5にスペクトルを示すような蛍
光が発せられる。この蛍光は、FAD、コラーゲン、フ
ァイブロネクチン、ポルフィリン、等の種々の生体内在
色素からの蛍光が重畳したものと推測されている。図5
には、発明者等により測定された、正常組織から発せら
れた蛍光と病変組織から発せられた蛍光の代表的な蛍光
スペクトルが記載されている。
トルの大きさが異なると共に形状も異なり、正常組織は
蛍光が全体的に大きいが病変組織は蛍光が全体的に減少
する。正常組織では、青色帯域である480nm近傍にス
ペクトル強度のピークを有し、病変組織では、赤色帯域
である630nm近傍と700nm近傍でスペクトル強度
のピークを有している。
強度を1とした場合の各波長毎の強度比を求めた蛍光ス
ペクトル強度比分布を図6に示す。スペクトル強度比分
布では、正常組織から発せられた蛍光と病変組織から発
せられた蛍光のスペクトル形状の違いが一層明確に示さ
れている。
病変組織から発せられた蛍光スペクトルの形状の違いが
顕著に現れる検出波長の組み合わせに関して検討した。
と、630nm近傍または700nm近傍の光強度を検出す
ると、その比率が、正常組織と病変組織の蛍光スペクト
ル形状の差異を顕著に表すことが明らかとなった。
出した蛍光から、正常組織で特徴的な光強度が大きくな
る480nmを含む所定の波長帯域の光強度と、病変組織
で特徴的に光強度が大きくなる630nmまたは700
nmを含む所定の波長帯域における光強度を検出し、その
比率に応じた情報を表示することにより、観察者は、そ
の表示から測定部位が正常組織であるか病変組織である
かを推測可能となる。
装置によれば、励起光の照射により測定部から発せられ
た蛍光から、480nmを含む所定の波長帯域と630
nmまたは700nmを含む所定の波長帯域における光強
度を検出し、両者の比率に応じた情報を表示することに
より、信頼度の向上した情報を表示できる。
の検出は、励起光の照射により前記測定部から発せられ
た蛍光から、480nmを含む所定の波長帯域の蛍光を選
択する第1の波長選択手段と、該第1の波長選択手段で
選択された蛍光の蛍光強度を検出する第1の光強度検出
手段と、測定部から発せられた蛍光から、630nmまた
は700nmを含む所定の波長帯域の蛍光を選択する第2
の波長選択手段と、該第2の波長選択手段により選択さ
れた蛍光の光強度を検出する第2の光強度検出手段とを
用いることにより、容易に検出できる。
ペクトルの分析結果から、各波長帯域の帯域幅が±70
nmを越えると、480nm近傍では、正常組織から検出し
た所定帯域幅の光強度に対する病変組織から検出した所
定帯域幅の光強度の比率が増加してしまい、630nm近
傍または700nm近傍の波長帯域では、正常組織から検
出した所定帯域幅の光強度に対する病変組織から検出し
た所定帯域幅の光強度の比率が減少してしまうことがあ
った。したがって、上記第1の波長選択手段により選択
される所定の波長帯域が480nm±70nm以下であり、
上記第2の波長選択手段により選択される所定の波長帯
域が630nm±70nm以下または700nm±70nm以下
であれば、望ましい信頼度を有する光強度の比率を得る
ことができることが明らかになった。
特徴的に光強度が大きくなる480nm近傍から外れた3
80nmから420nmの波長の励起光を用いることによ
り、望ましい波形の蛍光スペクトルを備える蛍光が発せ
られ、表示される情報の信頼度が向上する。また、上記
励起光照射手段としてGaN系半導体レーザを用いるこ
とにより、装置の小型化および低価格化が可能となる。
施の形態を詳細に説明する。まず、図1および図2を参
照して、本発明による蛍光表示装置を適用した第1の具
体的な実施の形態である内視鏡装置について説明する。
図1は本発明による蛍光表示装置を適用した内視鏡装置
の概略構成図であり、生体測定部に励起光を照射して、
測定部から発せられた蛍光をイメージファイバにより2
次元的に検出し、高感度撮像素子で受光して、波長帯域
480nm±70nmの光強度Bと波長帯域630nm±70
nmの光強度Rを検出し、R/Bを算出し、表示するもの
である。
装置は、患者の病巣と疑われる部位に挿入される内視鏡
100 、通常像観察用白色光および蛍光測定用励起光を発
する光源を備える照明ユニット110 、蛍光表示時に前記
励起光により生体測定部から生じた蛍光を受光し、R/
Bを算出するR/B算出ユニット120 、予め記憶されて
いる基準値と、算出したR/Bを比較して、比較結果に
応じた信号を出力する比較ユニット130 、通常画像およ
び比較結果を可視画像として表示するための画像処理を
行う画像処理ユニット140 、各ユニットに接続され、動
作タイミングの制御を行うコントローラ150 、画像処理
ユニット140 で処理された通常画像情報を可視画像とし
て表示するモニタ170 、比較結果結果を表示するモニタ
180 から構成されている。
トガイド101 、CCDケーブル102およびイメージファ
イバ103 を備えている。ライトガイド101 およびCCD
ケーブル102 の先端部、即ち内視鏡100 の先端部には、
照明レンズ104 および対物レンズ105 を備えている。ま
た、イメージファイバ103 は石英ガラスファイバであ
り、その先端部には集光レンズ106 を備えている。CC
Dケーブル102 の先端部には、CCD撮像素子107 が接
続され、該CCD撮像素子107 には、ミラー108が取り
付けられている。ライトガイド101 は、多成分ガラスフ
ァイバである白色光ライトガイド101aおよび石英ガラス
ファイバである励起光ライトガイド101bがバンドルさ
れ、ケーブル状に一体化されており、白色光ライトガイ
ド101aおよび励起光ライトガイド101bは照明ユニット11
0 へ接続されている。CCDケーブル102 の一端は、画
像処理ユニット140 に接続され、イメージファイバ103
の一端は、R/B算出ユニット120 へ接続されている。
光L1を発する白色光源111 、該白色光源111 に電気的に
接続された白色光源用電源112 、蛍光観察用の励起光L2
を発するGaN系半導体レーザ114 および該GaN系半
導体レーザ114 に電気的に接続されている半導体レーザ
用電源115 を備えている。
イバ103 を経た蛍光L3から励起光近傍の波長をカットす
る励起光カットフィルタ121 、2種類の光学フィルター
がモザイク上に組み合わされたモザイクフィルタ123 が
オンチップされたCCD撮像素子125 、該CCD撮像素
子125 で受光された蛍光信号をデジタル化するA/D 変換
回路126 、蛍光画像を記憶する蛍光画像メモリ127 、蛍
光画像メモリ127 に記憶された値からR/Bを算出する
R/B算出部128 を備えている。
うな、2種類の光学フィルタ124aおよび124bから構成さ
れ、光学フィルタ124aは480nm±70nmの光を透過さ
せるバンドパスフィルタであり、光学フィルタ124bは6
30nm±70nmの光を透過させるバンドパスフィルタで
ある。
れている記憶部131 と、R/B算出部127 で算出された
R/Bと記憶部131 に記憶されている基準値REとを比
較する比較部132 を備えている。
織であることが明らかである生体組織から算出したR/
Bに基づいて設定された値である。
107 で得られた映像信号をデジタル化するA/D 変換回路
141 、デジタル化された通常画像信号を保存する通常画
像メモリ142 、該通常画像メモリ142 から出力された画
像信号および比較部132 の比較結果をビデオ信号に変換
するビデオ信号処理回路143 を備えている。
た上記構成の内視鏡装置の作用について説明する。最初
に、本内視鏡装置の通常像観察時の作用を説明する。
信号に基づき白色光源電源112 が駆動され、白色光源11
1 から白色光L1が射出される。白色光L1は、レンズ113
を経て白色光ライトガイド101aに入射され、内視鏡先端
部まで導光された後、照明レンズ104 から測定部22へ照
射される。
て集光され、ミラー108 に反射して、CCD撮像素子10
7 に結像される。CCD撮像素子107 からの映像信号は
A/D変換回路141 へ入力され、デジタル化された後、通
常画像メモリ142 により保存される。該通常画像メモリ
142 により保存された通常画像信号は、ビデオ信号発生
回路143 によってDA変換後にモニタ170 に入力され、該
モニタ170 に可視画像として表示される。上記一連の動
作は、コントローラ150 によって制御される。
いて説明する。コントローラ150 からの信号に基づき、
励起光源電源115 が駆動され、GaN系半導体レーザ11
4 から波長410nmの励起光L2が射出される。励起光L2
は、レンズ116 を透過し、励起光ライトガイド101bに入
射され、内視鏡先端部まで導光された後、照明レンズ10
4 から測定部22へ照射される。
定部22からの蛍光L3は、集光レンズ106 により集光さ
れ、イメージファイバ103 の先端に入射され、イメージ
ファイバ103 を経て、励起光カットフィルタ121 に入射
する。
CD撮像素子125 にオンチップされたモザイクフィルタ
123 を透過後、CCD撮像素子125 で受光され、CCD
撮像素子125 からの映像信号はA/D 変換回路126 へ入力
され、デジタルデータに変換された後、蛍光画像メモリ
127 により保存される。
クフィルタ123 の各光学フィルタを透過した蛍光の映像
信号は各々異なる領域に保存される。従って、波長帯域
480nm±70nmの蛍光のデータと波長帯域630nm±
70nmの蛍光のデータが交互に保存される。
7 の隣合う領域に保存されたデータを用いて、各領域毎
にR/Bを算出する。
された各領域のR/Bと記憶部131に記憶されている基
準値REを比較する。
る。R/Bが基準値RE以下である場合と、R/Bが基
準値REより大きい場合とで、測定された領域の表示色
を変えることにより、測定者は、比較結果を瞬時に認識
可能となる。
CD撮像素子125 のビニング処理に対応する画素単位で
比較処理を行ったり、測定者の所望する任意の範囲の画
素領域単位で比較を行っても良い。あるいは、測定者の
指定した領域のみの比較を行ったり、適宜画素を間引い
て比較を行うこともできる。
は、その領域の表示色を所定の色で表示することによ
り、比較領域を明確に表示できる。比較画素を間引いた
場合などには、近傍の比較結果により補完表示を行う。
から発せられた蛍光から、480nm±70nmの波長帯域
と630nm±70nmの波長帯域とを切り出し、その光強
度の比率R/Bを基準値REと比較して、比較結果を表
示することにより、信頼度の向上した情報を表示でき
る。
のGaN系半導体レーザを用いることにより、光強度の
検出に支障なく、装置の小型化および低価格化が可能と
なる。
の波長を透過させる光学フィルタ124aと630nm±70
nmの波長帯域を透過させる光学フィルタ124bに加え全波
長帯域を透過させるブランクからなるモザイクフィルタ
をCCD撮像素子125 の前面に配設すれば、CCD撮像
素子125 を通常像検出と蛍光検出に兼用する事も可能と
なる。
チップされたCCD撮像素子を内視鏡先端に配設すれ
ば、同様に通常像検出と蛍光検出に兼用する事ができ
る。
値REより大きいかまたは小さいかの比較を行い、表示
するようにしたが、このような比較を行なうことなく、
検出した2つの波長帯域の光強度の除算による比率をそ
のまま表示したり、あるいは各光強度を加色混合法によ
り表示し、光強度の比率を表示画面の色合いの変化とし
て表すこともできる。
る蛍光表示装置を適用した第2の具体的な実施の形態で
ある内視鏡装置について説明する。図3は本発明による
蛍光表示装置を適用した内視鏡装置の概略構成図であ
り、生体測定部に励起光を照射して、これにより生じた
蛍光を石英ファイバにより検出することにより、生体部
位の一点から発せられた蛍光から、波長帯域480nm±
30nmの光強度B’と波長帯域630nm±30nmの光強
度R’を検出し、R’/B’を算出し、表示するもので
ある。
は、患者の病巣と疑われる部位に挿入される内視鏡200
、通常像観察用白色光および蛍光測定用励起光を発す
る光源を備える照明ユニット210 、励起光と測定した蛍
光の光路を分ける光路分離部220、蛍光表示時に前記励
起光により生体測定部から生じた蛍光を受光し、R’/
B’を算出するR’/B’算出ユニット230 、予め記憶
されている基準値と、算出したR’/B’を比較して、
比較結果に応じた信号を出力する比較ユニット240、通
常画像をおよび比較結果を可視画像として表示するため
の画像処理を行う画像処理ユニット250 、各ユニットに
接続され、動作タイミングの制御を行うコントローラ26
0 、画像処理ユニット250 で処理された通常画像情報を
可視画像として表示するモニタ170 、比較結果を表示す
るモニタ180 、励起光および蛍光を導光する石英ファイ
バ290 から構成されている。
トガイド201 、CCDケーブル202および石英ファイバ2
90 が貫通している鉗子口203 を備えている。ライトガ
イド201 およびCCDケーブル202 の先端部、即ち内視
鏡200 の先端部には、照明レンズ204 および対物レンズ
205 を備えている。CCDケーブル202 の先端部には、
CCD撮像素子206 が接続され、該CCD撮像素子206
には、ミラー207 が取り付けられている。ライトガイド
201 の一端は照明ユニット210 へ接続され、CCDケー
ブル202 の一端は、画像処理ユニット250 に接続されて
いる。
光L4を発する白色光源211 、該白色光源211 に電気的に
接続された白色光源用電源212 、蛍光観察用の励起光L5
を発する励起光源としてのGaN系半導体レーザ214 お
よび該GaN系半導体レーザ214 に電気的に接続されて
いる半導体レーザ用電源215 を備えている。
4 から出力される励起光L5を石英ファイバ290 へ入射さ
せ、また逆に石英ファイバ290 を通ってくる蛍光L6を仮
主成分得点算出ユニット230 へ透過させるダイクロイッ
クミラー221 を備える。
イバ290 を経た蛍光L6から励起光近傍の波長をカットす
る励起光カットフィルタ231 、該励起光カットフィルタ
231を透過した蛍光L6から所望の波長帯域を切り出す切
換フィルタ233 、該切換フィルタ233 を回転させるフィ
ルタ回転装置235 、切換フィルタ233 を透過した蛍光の
光強度を測定する光検出器236 、該光検出器236 に記憶
された測定データを記憶する測定データメモリ237 およ
び測定データメモリ237 に記憶された値からR’/B’
を算出するR’/B’算出部238 を備えている。
な、2種類の光学フィルタ234aおよび234bから構成さ
れ、光学フィルタ234aは480nm±30nmの光を透過さ
せるバンドパスフィルタであり、光学フィルタ234bは6
30nm±30nmの光を透過させるバンドパスフィルタで
ある。
されている記憶部241 と、R’/B’算出部237 で算出
されたR’/B’と記憶部241 に記憶されている基準値
RE’とを比較する比較部242 を備えている。
組織であると認められた生体組織から求めたR’/B’
に基づいて設定され、記憶部241 に記憶されている。
206 で得られた映像信号をデジタル化するA/D 変換回路
251 、デジタル化された通常画像信号を保存する通常画
像メモリ252 、該通常画像メモリ252 から出力された画
像信号および比較部242 の比較結果をビデオ信号に変換
するビデオ信号処理回路253 を備えている。
た上記構成の内視鏡装置の作用について説明する。最初
に、本内視鏡装置の通常像観察時の作用を説明する。通
常観察時には、コントローラ260 からの信号に基づき白
色光源電源212 が駆動され、白色光源211 から白色光L4
が射出される。白色光L4は、レンズ213 を経てライトガ
イド201 に入射され、内視鏡先端部まで導光された後、
照明レンズ204 から測定部11を含む観察部20へ照射され
る。
て集光され、ミラー207 により、光路を直角に反射さ
れ、CCD撮像素子206 に結像される。CCD撮像素子
206 からの映像信号はA/D 変換回路251 へ入力され、デ
ジタル化された後、通常画像メモリ252 により保存され
る。該通常画像メモリ252 により保存された通常画像信
号は、ビデオ信号発生回路253 によってDA変換後にモニ
タ270 に入力され、該モニタ270 に可視画像として表示
される。上記一連の動作は、コントローラ260 によって
制御される。
明する。コントローラ260 からの信号に基づき、励起光
源電源215 が駆動され、GaN系半導体レーザ214 から
波長410nmの励起光L5が射出される。励起光L5は、レ
ンズ216 を透過し、ダイクロイックミラー221 に向か
う。ダイクロイックミラー221 で反射された励起光L5
は、レンズ222 によって石英ファイバ290 に入射され、
内視鏡の鉗子口203 内を経て、測定部11近傍まで導光さ
れ、石英ファイバ290 先端から測定部11へ照射される。
定部11からの蛍光L6は、石英ファイバ290 の先端に入射
され、石英ファイバ290 およびレンズ222 を経て、ダイ
クロイックミラー221 へ向かう。このダイクロイックミ
ラー221 は、図中左側から入射した光線は、透過させる
構造を備えているものである。該ダイクロイックミラー
221 を透過した蛍光L6は、励起光カットフィルタ231 お
よびレンズ232 を透過し、切換フィルタ233 へ入射す
る。なお、励起光カットフィルタ231 は、波長420nm
以上の全蛍光を透過するロングパスフィルタである。励
起光L5の波長は410nmであるため、測定部11で反射さ
れた励起光L5は、この励起光カットフィルタ231 でカッ
トされ、切換フィルタ233 へ入射することはない。
回転装置235 が駆動され、蛍光L6は、順次光学フィルタ
234aまたは234bを透過した後、光検出器236 に入射し、
光強度が検出される。同時に、測定データメモリ237 で
は、コントローラ260 からの制御により、光学フィルタ
234aを透過した蛍光の光強度B’は、測定データメモリ
237 内の所定領域に保存し、光学フィルタ234bを透過し
た蛍光の光強度R’は、異なる領域に保存する。
モリ237 内に保存された蛍光の光強度データからR’/
B’を算出する。
いる基準値RE’と、R’/B’算出部238で算出され
たR’/B’を比較する。
り導光された蛍光の蛍光スペクトルから波長帯域480
nm±30nmの蛍光と、波長帯域630nm±30nmの蛍光
を切り出し、その光強度の比率であるR’/B’を算出
し、基準値RE’と比較して、比較結果を表示すること
により、信頼度の向上した情報を表示できる。
バ290 の先端部との距離を小さくすることができ、検出
帯域幅を30nmにしても十分な光強度が得られる。この
ため切り出し波長帯域の狭帯域化により、一層信頼度の
向上した情報を表示することができる。
のGaN系半導体レーザを用いることにより、光強度の
検出に支障なく、装置の小型化および低価格化が可能と
なる。
値RE’より大きいかまたは小さいかの比較を行い、表
示するようにしたが、このような比較を行なうことな
く、検出した2つの波長帯域の光強度の除算による比率
をそのまま表示したり、あるいは各光強度を加色混合法
により表示し、光強度の比率を表示画面の色合いの変化
として表すこともできる。
かかる各装置に使用されるモニタは、通常画像情報を表
示するモニタ170 および比較結果を表示するモニタ180
を別個の構成としているが、一つのモニタで兼用するこ
ともできる。その際の表示の切換方法は、時系列的に自
動的に切り替えられる方法でもよく、また測定者が切換
手段を用いて、任意に切り替える方法でもよい。
80nm近傍の波長帯域と630nm近傍の波長帯域の蛍光
を切り出して光強度の比率を求めたが、630nm近傍の
波長帯域の蛍光の代わりに700nm近傍の波長帯域に蛍
光を切り出して光強度の比率を求めてもよい。
源を別個の構成としたが、適当な光学透過フィルタを利
用して、単一の光源を励起光と白色光源とで兼用するこ
ともできる。
用のファイバを分離することや、通常像をイメージファ
イバにより取得する等の本発明の基本構成内での変更が
可能であることは言うまでもない。
体的な実施の形態である内視鏡装置の概略構成図
使用されるモザイクフィルタの概略構成図
体的な実施の形態である内視鏡装置の概略構成図
使用される切換フィルタの概略構成図
図
Claims (6)
- 【請求項1】 励起光を照射された生体の測定部から発
せられた蛍光から、480nmを含む所定の波長帯域の光
強度と、630nmまたは700nmを含む所定の波長帯域
の光強度を検出して、両者の比率に応じた情報を表示す
ることを特徴とする蛍光表示方法。 - 【請求項2】 励起光を生体の測定部に照射する励起光
照射手段と、 前記励起光の照射により前記測定部から発せられた蛍光
から、480nmを含む所定の波長帯域の光強度を検出す
る第1の蛍光強度検出手段と、 前記測定部から発せられた蛍光から、630nmまたは7
00nmを含む所定の波長帯域の光強度を検出する第2の
蛍光強度検出手段と、 前記第1の蛍光強度検出手段で検出された光強度と、前
記第2の蛍光強度検出手段で検出された光強度の比率に
応じた情報を表示する表示手段とを備えたことを特徴と
する蛍光表示装置。 - 【請求項3】 前記第1の蛍光強度検出手段が、前記励
起光の照射により前記測定部から発せられた蛍光から、
480nmを含む所定の波長帯域の蛍光を選択する第1の
波長選択手段と、該第1の波長選択手段で選択された蛍
光の光強度を検出する第1の光強度検出手段とから構成
され、 前記第2の蛍光強度検出手段が前記励起光の照射により
前記測定部から発せられた蛍光から、630nmまたは7
00nmを含む所定の波長帯域の蛍光を選択する第2の波
長選択手段と、該第2の波長選択手段により選択された
蛍光の光強度を検出する第2の光強度検出手段とから構
成されることを特徴とする請求項2記載の蛍光表示装
置。 - 【請求項4】 前記第1の波長選択手段により選択され
る所定の波長帯域が480nm±70nm以下であり、前記
第2の波長選択手段により選択される所定の波長帯域が
630nm±70nm以下または700nm±70nm以下であ
ることを特徴とする請求項3記載の蛍光表示装置。 - 【請求項5】 前記励起光の波長が380nmから420
nmであることを特徴とする請求項2から4何れか1項記
載の蛍光表示装置。 - 【請求項6】 前記励起光照射手段がGaN系の半導体
レーザであることを特徴とする請求項2から5何れか1
項記載の蛍光表示装置。
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- 1999-11-02 JP JP31294399A patent/JP3881143B2/ja not_active Expired - Lifetime
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