JPH11176795A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法および基板処理装置

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JPH11176795A
JPH11176795A JP33858997A JP33858997A JPH11176795A JP H11176795 A JPH11176795 A JP H11176795A JP 33858997 A JP33858997 A JP 33858997A JP 33858997 A JP33858997 A JP 33858997A JP H11176795 A JPH11176795 A JP H11176795A
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inert gas
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Akira Izumi
昭 泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬液処理、洗浄処理、および乾燥処理を含む
一連の基板処理過程で、基板の周囲の雰囲気を清浄に維
持するために必要な不活性ガスの消費量を少なくする。 【解決手段】 基板Wに、遮断部材としてのベース部材
5および遮断部材22を近接させて、基板Wの上下に空
間S1 、S2 を生成し、この状態で基板Wを回転させな
がら、上下のノズル7、26から薬液と洗浄液とを順に
供給し、続いて、基板Wを高速回転させて基板Wを乾燥
させる。上記の処理の間、空間S1 、S2に開口17、
36から不活性ガスを導入することにより、基板Wの周
囲を清浄に維持する。不活性ガスで雰囲気置換される空
間S1 、S2 は限られた空間であるので、不活性ガスの
消費量を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ、液
晶表示器用のガラス基板、フォトマスク、光ディスク用
の基板などの各種の基板に、薬液処理、洗浄処理、およ
び乾燥処理を含む一連の処理を同一の処理チャンバ内で
行う基板処理方法および基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体ウエハなどの基板を基板
単位で処理する、いわゆる枚葉式の基板処理装置では、
薬液処理のときに生じた薬液雰囲気によって乾燥処理中
の基板が汚染されないようにするために、薬液処理を行
う処理チャンバと、乾燥処理を行う処理チャンバとが個
別に設けられている。前者の処理チャンバ内で薬液処理
および純水リンス(洗浄処理)が行われた基板は、搬送
ロボットで後者の処理チャンバに搬送され、この処理チ
ャンバ内で再び純水リンスされた後にスピンドライによ
って乾燥処理される。
【0003】しかし、上記のように個別の処理チャンバ
を備えた基板処理装置では、次のような種々の不都合が
ある。 (a)基板処理装置が大型化する。 (b)洗浄処理後の濡れた基板を乾燥用の処理チャンバ
に搬送するので、搬送ロボットに防滴機能や耐腐食機能
を備える必要があり、それだけ装置のコストアップにつ
ながる。 (c)搬送中に基板が汚染されるおそれがある。 (d)基板の薬液処理から乾燥処理までの一連の処理時
間(タクトタイム)が、基板搬送に要する時間だけ延び
る。
【0004】ところで、薬液処理から乾燥処理までの一
連の処理を単一の処理チャンバで行うようにした基板処
理装置として、例えば特開平7−14817号に開示さ
れたものがある。この基板処理装置は、基板を水平姿勢
に保持するチャックと、このチャックに保持された基板
上に薬液や洗浄液を供給するノズルとを、密閉された洗
浄槽内に配置して構成されている。基板処理の際には、
基板を回転させながら、基板上に薬液を供給して薬液処
理を行い、続いて、薬液処理された基板上に純水を供給
して洗浄処理を行い、その後、基板を回転させることに
より洗浄液を振り切って基板の乾燥処理を行っている。
このような一連の処理の間、洗浄槽の上部から洗浄槽内
へ不活性ガスを導入するとともに、この不活性ガスのダ
ウンフローを洗浄槽の下部から排気することによって、
洗浄槽内の雰囲気を清浄に保とうとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平7−14817号で提案された基板処理装置に
は、次のような問題がある。この基板処理装置は、不活
性ガスのダウンフローによって洗浄槽内の雰囲気を清浄
に保とうとしているが、基板の周囲に漂っている薬液や
洗浄液のミストを迅速に排気して基板に再付着させない
ようにするためには、不活性ガスのダウンフローを強め
なくてはならず、そうすると不活性ガスの消費量が増大
して、基板処理のコストが嵩むという問題が生じる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、薬液処理、洗浄処理、および乾燥処理
を含む一連の基板処理過程で、基板の周囲の雰囲気を清
浄に維持するために必要な不活性ガスの消費量を少なく
することができる基板処理方法および基板処理装置を提
供することを主たる目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、薬液処理、洗浄処理、お
よび乾燥処理を含み、基板単位で行われる一連の処理
を、同一の処理チャンバ内で連続的に行う基板処理方法
であって、前記処理チャンバ内で基板の上面および下面
の少なくとも一方の面に遮断部材を近接して、基板と前
記遮断部材との間に空間を形成し、この状態で以下の各
過程、すなわち、基板を回転させながら基板に薬液を供
給して基板に薬液処理を行う薬液処理過程と、前記薬液
処理された基板を回転させながら基板に洗浄液を供給し
て基板に洗浄処理を行う洗浄処理過程と、前記洗浄処理
された基板を回転させることによって基板から洗浄液を
振り切って基板を乾燥させる乾燥処理過程とを行い、か
つ、前記薬液処理過程から前記乾燥処理過程までの各過
程において、前記空間内に不活性ガスを導入しながら、
各々の処理を行うことを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の基板処理方法において、前記処理チャンバ内で基板の
上面および下面のそれぞれに遮断部材を近接して、基板
の上面側および下面側にそれぞれ空間を形成するもので
ある。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の基板処理方法において、前記遮断部材の中央
部から前記空間内に不活性ガスを導入するとともに、前
記処理チャンバの上方から清浄気体のダウンフローを処
理チャンバ内に取り込み、前記空間の周囲から流出する
不活性ガスを、前記処理チャンバ内に取り込んだ清浄気
体のダウンフローとともに前記処理チャンバの下方から
排気するものである。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の基板処理方法において、前記薬液
処理過程では、前記空間内に比較的少量の不活性ガスを
導入し、前記洗浄処理過程から前記乾燥処理過程まで
は、前記空間内に比較的多量の不活性ガスを導入するも
のである。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の基板処理方法において、前記薬液
処理過程から前記洗浄処理過程の途中までは、前記空間
内に比較的少量の不活性ガスを導入し、前記洗浄処理過
程の途中から前記乾燥処理過程までは、前記空間内に比
較的多量の不活性ガスを導入するものである。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の基板処理方法において、前記薬液
処理過程から前記洗浄処理過程までは、前記空間内に比
較的少量の不活性ガスを導入し、前記乾燥処理過程で
は、前記空間内に比較的多量の不活性ガスを導入するも
のである。
【0013】請求項7に記載の発明は、基板を回転させ
ながら基板に薬液を供給して行う薬液処理と、薬液処理
された基板を回転させながら基板に洗浄液を供給して行
う洗浄処理と、洗浄処理された基板を回転させることに
よって基板から洗浄液を振り切って行う乾燥処理とを含
み、基板単位で行われる一連の処理を、同一の処理チャ
ンバ内で連続的に行う基板処理装置であって、前記処理
チャンバ内で基板を保持する基板保持手段と、前記基板
保持手段に保持された基板を回転させる回転手段と、前
記基板保持手段に保持された基板の上面および下面の少
なくとも一方の面に近接配置されて、基板との間に空間
を形成する遮断部材と、前記基板保持手段に保持された
基板に薬液を供給する薬液供給手段と、前記基板保持手
段に保持された基板に洗浄液を供給する洗浄液供給手段
と、前記空間内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入
手段と、前記薬液処理、洗浄処理、および乾燥処理の各
処理に応じて、前記空間内に導入される不活性ガスの導
入量を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の基板処理装置において、前記遮断部材は、前記基板保
持手段に保持された基板の上面および下面のそれぞれに
近接配置されて、基板の上面側および下面側にそれぞれ
空間を形成するものである。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。薬液処理過程、洗浄処理過程、および乾燥処理過程
を含む一連の処理過程で、基板の上面および下面の少な
くとも一方の面に遮断部材が近接して、基板と遮断部材
との間に空間が形成される。この状態で基板を回転させ
ながら、基板に薬液や洗浄液が順に供給される。基板上
に供給された薬液や洗浄液は、基板の回転に伴う遠心力
によって基板の周囲に向かって拡がり、基板の周縁から
飛散する。基板の洗浄処理が終わると、基板を回転させ
ることによって、基板上の洗浄液を振り切って基板を乾
燥させる。上記の各処理過程で、基板と遮断部材との間
に形成された空間内に不活性ガスが導入される。空間内
に導入された不活性ガスは、狭い空間内を速い速度で流
通するので、空間内の薬液や洗浄液の雰囲気が不活性ガ
スで迅速に置換される。また、各処理過程で基板の周縁
から飛散した薬液や洗浄液のミストが基板と遮断部材と
の隙間から空間内に侵入しようとしても、これらのミス
トは空間の周囲から流出する不活性ガスの流れによって
押し戻され、空間内に薬液や洗浄液のミストが侵入する
こともない。しかも、この空間は空間的に限られている
ので、比較的に少量の不活性ガスでもって、空間内を清
浄に維持することができる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、基板の上
面と下面のそれぞれに遮断部材を近接して、基板の上面
側および下面側にそれぞれ空間を形成し、これらの空間
に不活性ガスを導入しながら、薬液処理、洗浄処理、お
よび乾燥処理を行うので、基板の上面側および下面側の
各雰囲気を比較的に少量の不活性ガスでもって清浄に維
持することができる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、薬液処理
過程、洗浄処理過程、および乾燥処理過程を含む一連の
処理過程で、遮断部材の中央部から空間内に導入された
不活性ガスは、空間の中央部から外に向かって放射状に
流通し、空間の周囲から処理チャンバ内に流出する。こ
の流出した不活性ガスは、処理チャンバの上方から取り
込んだ清浄気体のダウンフローとともに、処理チャンバ
の下方から排気されるので、空間および処理チャンバ内
の各雰囲気が清浄に維持される。
【0018】請求項4〜請求項6に記載の発明によれ
ば、薬液処理過程を含む前半の過程では、空間への不活
性ガスの導入量を比較的に少なくし、薬液や洗浄液のミ
ストの影響が大きい乾燥処理過程を含む後半の過程で
は、空間への不活性ガスの導入量を比較的に多くするこ
とにより、空間を清浄に維持するために必要な不活性ガ
スの消費量を一層少なくしている。
【0019】請求項7に記載の発明の作用は次のとおり
である。基板保持手段は、処理チャンバ内で基板を保持
する。この基板保持手段に保持された基板の上面および
下面の少なくとも一方の面に遮断部材が近接配置され
て、基板との間に空間を形成する。この状態で回転手段
が基板を回転させながら、薬液供給手段から基板に薬液
が供給され、続いて、洗浄液供給手段から基板に洗浄液
が供給される。洗浄処理が終わると、回転手段が基板を
回転させることにより、基板に付着していた洗浄液を振
り切って基板を乾燥させる。このような薬液処理過程、
洗浄処理過程、および乾燥処理過程を含む一連の処理過
程において、不活性ガス導入手段が、基板と遮断部材と
の間の空間に不活性ガスを導入することにより、空間へ
の薬液や洗浄液のミストの侵入を阻止する。また、制御
手段は、空間に導入される不活性ガスの導入量を各処理
に応じて制御することにより、比較的に少量の不活性ガ
スでもって空間を清浄に維持する。
【0020】請求項8に記載の発明によれば、基板保持
手段に保持された基板の上面および下面のそれぞれに遮
断部材が近接配置され、これらの遮断部材と基板との間
に形成された上下の空間に、不活性ガス導入手段が不活
性ガスをそれぞれ導入するので、基板の上面側および下
面側の各雰囲気を比較的に少量の不活性ガスでもって清
浄に維持することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係る基
板処理装置全体の概略構成を示す縦断面図であり、図2
は、遮断部材及びスピンチャックの概略構成を示す斜視
図である。
【0022】この実施例装置は、半導体ウエハなどの基
板Wに対して、薬液処理、洗浄処理、および乾燥処理を
含む一連の処理を、同一の処理チャンバ1内で連続的に
行うように構成されている。
【0023】処理チャンバ1内に基板Wを水平姿勢に保
持するスピンチャック2が設けられている。このスピン
チャック2は、図示しないモーターが内設された回転ブ
ロック3により回転自在に支持された回転軸4の上端に
遮断部材を兼ねた円盤状のベース部材5が連結され、基
板Wの外周端部の少なくとも3箇所以上を保持する、3
個以上の保持部材6をベース部材5の外周端部付近に設
けて構成されている。この実施例では、基板Wの表面を
上側にして基板Wがスピンチャック2に保持される。そ
して、回転ブロック3内のモーターを駆動することで、
スピンチャック2に保持された基板Wは、基板Wの中心
周りに回転されるようになっている。なお、通常、スピ
ンチャック2は、図に示す処理位置と、処理チャンバ1
の上方の基板搬入出位置との間で昇降自在に構成され、
この昇降動作は、図示しないエアシリンダのロッドの伸
縮によって回転ブロック3を昇降させることで実現され
る。
【0024】保持部材6は、基板Wの外周端部を下方か
ら載置支持する支持部6aと、基板Wの外周端縁の位置
を規制する規制部6bとを備えている。そして、規制部
6bは、基板Wの外周端縁に接触して基板Wを保持する
作用状態と、基板Wの外周端縁から離れて基板Wの保持
を解除する非作用状態とを採り得るように構成されてい
る。なお、この保持部材6(規制部6b)の動作は、例
えば、特開昭63-153839 号公報に開示されているリンク
機構などで実現することができる。
【0025】ベース部材5の中央部にはノズル7が設け
られている。ノズル7は、中空の回転軸4の中心軸に沿
って内設された管8や、管9を介して三方弁10のコモ
ンポートCPに連通接続されている。三方弁10の第1
の切り替えポートP1には、開閉弁11を介装した管1
2を介して薬液供給部13が連通接続されている。ま
た、三方弁10の第2の切り替えポートP2には、開閉
弁14を介装した管15を介して洗浄液供給部16が連
通接続されている。開閉弁11、14の開閉、および三
方弁10の切り替えにより、ノズル7から基板Wの下面
の中心に向けて薬液と洗浄液(例えば、純水)とが切り
替え供給できるようになっている。
【0026】また、ベース部材5の中央部にはノズル7
と同軸に開口17が設けられている。この開口17は、
管8と同軸に回転軸4内に設けられた中空部18や、流
量調整弁19を介装した管20を介して不活性ガス供給
部21に連通接続されている。流量調整弁18を操作に
することにより、遮断部材としてのベース部材5と基板
Wの下面との間の空間S1 に導入される不活性ガス(例
えば、窒素ガス)の流量を調整できるようになってい
る。
【0027】スピンチャック2の上方には遮断部材22
が近接して設けられている。この遮断部材22は、鉛直
方向に配設された懸垂アーム23の下端部に取り付け
ら、懸垂アーム23は、水平方向に配設された支持アー
ム24の先端部に回動自在に支持されている。支持アー
ム24の先端部にはモーター25が設けられ、モーター
25を駆動することにより、懸垂アーム23を介して遮
断部材22が鉛直軸周りに回転されるようになってい
る。なお、スピンチャック2の回転軸4の回転軸芯と懸
垂アーム23の回転軸芯とは一致されていて、遮断部材
としてのベース部材5、スピンチャック2に保持された
基板W、遮断部材22は同軸周りに回転されるようにな
っている。また、モーター25は、スピンチャック2と
同じ回転方向で、かつ略同じ回転速度で遮断部材22を
回転させるように構成されている。
【0028】支持アーム24は、図示しない昇降機構
(例えば、エアシリンダのロッドの伸縮)により昇降さ
れるように構成されている。支持アーム24が下降して
遮断部材22がスピンチャック2に保持された基板Wの
上面に近接した状態で(図1の状態)、基板Wの上面と
遮断部材22との間に空間S2 が形成されるようになっ
ている。すなわち、スピンチャック2に保持された基板
Wは、遮断部材としてのベース部材5と遮断部材22と
の間に挟まれた状態となり、この状態で、後述する薬液
処理、洗浄処理、乾燥処理が行われる。
【0029】遮断部材22の中央部にはノズル26が設
けられている。ノズル26は、中空の懸垂アーム23の
中心軸に沿って内設された管27や、管28を介して三
方弁29のコモンポートCPに連通接続されている。三
方弁29の第1の切り替えポートP1には、開閉弁30
を介装した管31を介して薬液供給部32が連通接続さ
れている。また、三方弁29の第2の切り替えポートP
2には、開閉弁33を介装した管34を介して洗浄液供
給部35が連通接続されている。スピンチャック2に保
持された基板Wの上面に遮断部材22が近接した状態
で、開閉弁30、33の開閉、および三方弁29の切り
替えにより、ノズル26から、基板Wの上面の中心に向
けて薬液と洗浄液(例えば、純水)とが切り替え供給で
きるようになっている。
【0030】また、遮断部材22の中央部にはノズル2
6と同軸に開口36が設けられている。この開口36
は、管27と同軸に懸垂アーム23内に設けられた中空
部37や、流量調整弁38を介装した管39を介して不
活性ガス供給部40に連通接続されている。スピンチャ
ック2に保持された基板Wの上面に遮断部材22が近接
された状態で、流量調整弁38を操作することにより、
遮断部材22と基板Wの上面との間の空間S2 に導入さ
れる不活性ガス(例えば、窒素ガス)の流量を調整でき
るようになっている。
【0031】上述したスピンチャック2が配設されてい
る処理チャンバ1は、スピンチャック2の周囲に配設さ
れて薬液や洗浄液の飛散を防止するカップ41を備え、
このカップ41の底部に、カップ41で回収された薬液
や洗浄液を装置外へ回収するとともに、カップ41内の
排気を行うための排液・排気管42が連通接続されてい
る。処理チャンバ1の上部からは清浄気体(例えば、清
浄空気、あるいは窒素ガス)のダウンフローDFが取り
込まれ、上述した空間S1 、S2 の周囲から流出する不
活性ガスを、処理チャンバ1に取り込んだダウンフロー
DFとともに排液・排気管42を介して装置外へ排出す
るようになっている。
【0032】コンピュータ機器などで構成された制御部
43は、ベース部材5や遮断部材22の回転を制御する
とともに、三方弁10、29および開閉弁11、14、
30、33を操作して薬液や洗浄液をノズル7,26へ
選択的に送液する。また、制御部43は、流量調整弁1
9、38を操作して、空間S1 、S2 への不活性ガスの
導入量を薬液処理、洗浄処理、および乾燥処理に応じて
変える。不活性ガスの導入量の変化パタンーは後述する
動作説明において詳しく説明する。
【0033】次に、上述した実施例装置の動作を、薬液
処理過程、洗浄処理過程、および乾燥処理過程の順に説
明する。 (A)薬液処理過程 まず、遮断部材22をスピンチャック2に保持された基
板Wの上面に近接させて基板Wをベース部材5と遮断部
材22とで挟むことにより、基板Wの上下に空間S1
2 を形成する。この状態で、回転ブロック3内のモー
ターを駆動してスピンチャック2と一体に基板Wを回転
させるとともに、モータ25を駆動して遮断部材22を
スピンチャック2と略同じ回転数で回転させる。開閉弁
11を開放するとともに、三方弁10を第1の切替えポ
ートP1側に切り換えて、薬液供給部13からノズル7
へ薬液を送る。同様に、開放弁30および三方弁29を
操作して、薬液供給部32からノズル26へ薬液を送
る。ノズル7およびノズル26のそれぞれから吐出され
た薬液は基板Wの下面および上面の中心に供給される。
【0034】薬液処理中、基板Wの上下面の中心に供給
される薬液は、基板Wの回転によって基板Wの上下面に
拡がり、基板Wの上下面全面に対する薬液処理が行われ
る。そして、薬液は基板Wの端縁から振り切られ、遮断
部材としてのベース部材5と遮断部材22との隙間から
カップ41方向に飛散していく。この薬液がカップ41
で跳ね返ってきても、遮断部材としてのベース部材5お
よび遮断部材22に遮断されるので、その跳ね返ってき
た薬液の液滴が基板Wに再付着するのが防止される。
【0035】上述した薬液処理中、不活性ガス供給部2
1から所定流量の不活性ガス(例えば、窒素ガス)が管
20および中空部18を介して送られ、ベース部材5の
開口17から基板Wの下側の空間S1 に導入される。同
様に、不活性ガス供給部40から所定流量の不活性ガス
が送られて、遮断部材22の開口36から基板Wの上側
の空間S2 に導入される。空間S1 、S2 に導入された
不活性ガスは、空間S 1 、S2 の中心部から外側に向か
って放射状に流れて、空間S1 、S2 の周囲からカップ
41内へ流出する。その結果、薬液処理中、基板Wを取
り囲む空間S1、S2 は不活性ガス雰囲気に維持され
る。また、薬液のミストがカップ41内に浮遊していて
も、空間S1 、S2 から絶えず不活性ガスが流出してい
るので、薬液のミストがベース部材5と遮断部材22と
の隙間から空間S1 、S2 に侵入して基板Wに再付着す
ることもない。
【0036】なお、カップ41から跳ね返った液滴やカ
ップ41内に浮遊しているミストが、ベース部材5と遮
断部材22との隙間から、空間S1 、S2 へ侵入するの
を効果的に防止する上で、ベース部材5と基板Wの下面
との間隔および遮断部材22と基板Wの上面との間隔を
それぞれ10mm以下に設定するのが好ましい。
【0037】(B)洗浄処理過程 上述した薬液処理を所定時間行った後、基板Wの回転を
継続しつつ、ノズル7、26から供給される処理液を薬
液から、純水などの洗浄液に切り替える。具体的には、
ノズル7から供給される処理液を薬液から洗浄液に切り
替える場合は、開閉弁11を閉状態に、開閉弁14を開
状態にするとともに、三方弁10を第2の切り替えポー
トP2側に切り換える。同様に、開閉弁30、33およ
び三方弁29が操作されることにより、ノズル26から
供給される処理液が薬液から洗浄液に切り替えられる。
【0038】薬液処理から洗浄処理に切り替えた当初
は、空間S1 、S2 内に薬液が残留しているが、その残
留薬液は次第に洗浄液に置換される。すなわち、残留薬
液は、基板Wの回転とともに基板Wの上下面を拡がり基
板Wの端縁から振り切られる洗浄液とともに、空間
1 、S2 の外に排出されていく。この洗浄処理の間
も、上述した薬液処理の場合と同様に、空間S1 、S2
内に不活性ガスが導入され、先の薬液処理過程で空間S
1 、S2 に残留している可能性のある薬液雰囲気を不活
性ガスで完全に置換して、空間S1 、S2 を不活性ガス
雰囲気に維持する。その結果、上記薬液処理過程の場合
と同様に、カップ41で跳ね返った洗浄液の液滴やカッ
プ41内に浮遊している洗浄液のミストが基板Wに再付
着するのを防止することができる。
【0039】(C)乾燥処理過程 上述した洗浄処理を所定時間行った後、開閉弁11、1
4および開閉弁30、33を閉状態にして、ノズル7、
26からの洗浄液の供給を停止する。そして、空間
1 、S2 に所定流量の不活性ガスを導入しながら、基
板Wを高速回転させることにより、基板Wに付着してい
る洗浄液を振り切って、基板Wを乾燥させる。このとき
カップ41内に薬液や洗浄液のミストが浮遊していて
も、ベース部材4や遮断部材21により遮断されて、乾
燥処理中の基板Wに再付着するのが防止でき、薬液や洗
浄液のミスト(外部雰囲気)による影響を受けずに乾燥
処理を行うことができる。また、ベース部材5などに付
着していた薬液は洗浄過程で洗い流されており、さらに
空間S1 、S2 内は不活性ガスによって完全に置換され
ているので、空間S1 、S2 内に残留した薬液雰囲気に
よって基板Wが汚染されることもない。
【0040】乾燥処理を所定時間行うと、スピンチャッ
ク2の回転を停止させて乾燥処理を終了する。続いて、
支持アーム24を上昇させて遮断部材22を退避させた
後、スピンチャック2を所定高さまで上昇させ、図示し
ない搬送ロボットによって処理済みの基板Wを搬出す
る。なお、上述した薬液処理過程、洗浄処理過程、乾燥
処理過程の間、処理チャンバ1の上方から処理チャンバ
1内に清浄気体のダウンフローDFが取り込まれ、空間
1 、S2 の周囲から流出した不活性ガスが清浄気体の
ダウンフローDFとともに排液・排気管42から装置外
へ排出されているので、処理チャンバ1内は常に清浄な
雰囲気に維持されている。したがって、処理済みの基板
Wが搬出される際に処理チャンバ1内の雰囲気で基板W
が汚染されることもない。
【0041】以上の説明から明らかなように、本実施例
装置によれば、薬液処理過程、洗浄処理過程、および乾
燥処理過程の間、遮断部材としてのベース部材5と遮断
部材22とを基板Wにそれぞれ近接させて基板Wの上下
に空間S1 、S2 を形成し、この空間S1 、S2 に不活
性ガスを導入しながら各処理を行っているので、薬液や
洗浄液のミストが基板Wに再付着して基板Wを汚染する
ことがない。したがって、本実施例装置は、薬液処理、
洗浄処理、および乾燥処理を含む一連の処理を同一の処
理チャンバ内で好適に実施することができる。
【0042】特に、従来装置のように清浄気体のダウン
フローだけで基板の周囲の雰囲気を置換した場合、基板
Wの下方にダウンフローが流れ込みにくいので、基板W
の下方に残った薬液雰囲気によって基板Wが汚染されや
すいが、本実施例装置によれば、基板Wの下方の空間S
1 も清浄に維持されるので、従来装置のような不都合を
生じることもない。
【0043】また、空間S1 、S2 は空間的に限られた
狭いものであるので、比較的に少量の不活性ガスでもっ
て空間S1 、S2 を置換することができる。さらに、空
間S 1 、S2 の中心部から不活性ガスを導入した場合に
は、空間S1 、S2 の中心部から外側に向かって不活性
ガスが放射状に円滑に流通し、しかも、この狭い空間S
1 、S2 を流通する不活性ガスの流速は比較的に速くな
るので、空間S1 、S 2 を迅速かつ効果的に置換するこ
ともできる。
【0044】さらに、薬液が例えばフッ化水素酸の場
合、酸素が含まれる空気雰囲気で薬液処理を行えば基板
Wの表面に自然酸化膜が形成されるが、遮断部材22と
基板Wの上面(表面)との間の空間(空間S2 )を不活
性ガス雰囲気にパージすれば、基板Wの表面に自然酸化
膜が形成されるのを抑制できる。また、空間S2 を不活
性ガス雰囲気にパージして、洗浄処理、乾燥処理を行え
ば、基板Wの表面にウォーターマークが形成されるのが
抑制できる。自然酸化膜や、ウォーターマークは、基板
Wの表面側に成長、形成されるので、そのような不都合
を回避するには、遮断部材22と基板Wの表面との間の
空間のみを不活性ガス雰囲気にパージすればよい。ま
た、不活性ガスを導入しながら不活性ガス雰囲気で乾燥
処理を行えば、乾燥時間の短縮を図ることができる。従
って、乾燥時間の短縮を図るためには、空間S1 、S2
の両方に不活性ガスを導入することで、基板Wの上下面
の乾燥時間を短縮することができる。
【0045】次に、薬液処理から乾燥処理までの各処理
過程で、空間S1 、S2 に導入する不活性ガスの流量の
制御例を図3を参照して説明する。図3の(a)〜
(d)は薬液処理、洗浄処理、乾燥処理がその順に実行
される処理過程において、上述した基板処理装置の空間
1 、S2 に導入される不活性ガス(例えば、窒素ガ
ス)の流量の変化を示している。不活性ガスの流量は、
図1に示した制御部43が、予め決められたプログラム
に従って流量調整弁19、38を操作することにより調
整される。
【0046】図3の(a)は、薬液処理過程から乾燥処
理過程にかけて空間S1 、S2 に導入する不活性ガスの
流量を一律に高めに設定(例えば、100リットル/
分)したものである。図3の(b)から(d)は、本実
施例の特徴的な流量制御例であり、薬液処理過程を含む
前半の過程では不活性ガスの流量を比較的に低く設定し
(例えば、10リットル/分)、薬液や洗浄液のミスト
の影響を最も受けやすい乾燥処理過程を含む後半の過程
では不活性ガスの流量を高く設定してある。すなわち、
図3の(b)のものは薬液処理過程では不活性ガスの流
量を低く設定し、洗浄処理過程以降では流量を高く設定
してある。また、図3の(c)のものは洗浄処理過程の
途中までは不活性ガスの流量を低く設定し、それ以降で
は流量を高く設定してある。また、図3の(d)のもの
は薬液処理過程から洗浄処理過程が終わるまでは不活性
ガスの流量を低く設定し、乾燥処理過程に入ると同時に
流量を高く設定してある。図3の(b)〜(d)のいず
れの制御例を採用するかは、使用する薬液が薬液雰囲気
として残留しやすいか否かなどに応じて決定される。図
3の(b)〜(d)の例によれば、薬液処理過程を含む
前半の過程で空間S1、S2 に導入する不活性ガスの流
量を少なくしているので、不活性ガスの消費量を一層少
なくすることができる。
【0047】図1に示した例では、ノルズ7、26に薬
液を供給する系統は、それぞれ1系統(薬液供給部13
と薬液供給部32)であったが、各ノルズ7、26に複
数種類の薬液系統をそれぞれ接続して、一連の処理過程
の中で異なる種類の薬液処理を行えるようにすることも
可能である。図3の(e)は、このような複数種類の薬
液系統が接続された基板処理装置における不活性ガスの
流量制御例である。すなわち、この例の場合、薬液処理
A、洗浄処理、薬液処理B、洗浄処理、および乾燥処理
からなる一連の処理過程が同一の処理チャンバ1内で連
続的に行われる。この例の場合、薬液処理過程Aおよび
薬液処理過程Bで、不活性ガスの流量を低く設定するこ
とにより、不活性ガスの消費量を抑えている。
【0048】なお、本発明は上述した実施例に限らず、
次のように変形実施することができる。 (1)上記の実施例では、遮断部材22をスピンチャッ
ク2と同じ速度で回転させて一連の処理を行った。遮断
部材22、基板W、およびベース部材5の速度差を無く
すと、空間S1 、S2 への薬液や洗浄液のミストの侵入
を一層軽減できるからである。しかし、本発明におい
て、遮断部材22は必ずしも回転させる必要はない。空
間S1 、S2 への不活性ガスの導入量を適切に設定する
ことにより、遮断部材22を静止させた状態で一連の処
理を行っても、薬液や洗浄液のミストが基板Wに付着す
るのを有効に防止することができる。
【0049】(2)また、図4に示すように、基板Wに
薬液を供給する薬液供給位置と、例えば、カップ41の
外側の退避位置との間で変位可能に構成された薬液供給
用のノズル50を別に備えてもよい。この例によれば、
遮断部材22を基板Wの表面から離してノズル50を薬
液供給位置(例えば、図の実線で示す位置)に位置さ
せ、このノズル50から薬液を基板Wの表面に供給(基
板Wの裏面にはノズル7から薬液を供給)するように動
作させてもよい。また、このノズル50を、薬液に超音
波を付加して基板Wに供給する超音波ノズルで構成すれ
ば、基板Wの表面に対する薬液処理を精度良く行うこと
ができる。このような薬液処理の間、基板Wの下側の空
間S1 に不活性ガスを導入して、基板Wの下方の雰囲気
を置換する。薬液処理が終了すると、ノズル50を退避
位置に変位させ、遮断部材22を基板Wの表面に近接配
置させ、ベース部材5と遮断部材22との間に基板Wが
挟まれた状態で、空間S1 、S2 に不活性ガスを導入し
ながら、以後の洗浄処理、乾燥処理が行われる。なお、
図4において、上記実施例と共通する部分は、図1と同
一符号を付している。
【0050】(3)図5に示した変形例は、図1に示し
たスピンチャック2と遮断部材22とを上下逆に配置し
たような構成を備えている。すなわち、垂設されたスピ
ンチャック60に基板Wを保持して薬液処理や洗浄処
理、乾燥処理を行うように構成されている。スピンチャ
ック60の保持部材61は、図5の矢印で示す方向に揺
動され、基板Wの保持とその解除を行うように構成され
ている。その他、図5の構成において、上記実施例と共
通する部分については、図1と同一符号を付している。
この構成の装置の場合は、通常、基板Wの表面は図の上
面側になるが、基板Wの表面が図の下面側になる場合に
は、例えば、図4と同様の薬液供給用の(超音波)ノズ
ル50を備え、遮断部材22を下面側の基板Wの表面か
ら離して、基板Wの表面にノズル50から薬液を供給し
て薬液処理するようにしてもよい。また、この図5の構
成においても、薬液処理、洗浄処理、および乾燥処理の
間、基板Wの上下の空間S1 、S2 に不活性ガスを導入
して雰囲気を置換する。
【0051】(4)上記の各実施例では、スピンチャッ
ク2、60のベース部材5に遮断部材としての機能を持
たせるように構成したが、基板保持機構を備えた例えば
放射状の板部材でスピンチャックを構成し、このスピン
チャックの下面に円板形の遮断部材を近接配置するよう
に構成してもよい。
【0052】(5)例えば図1に示した実施例におい
て、スピンチャック2に基板Wが保持されていない状態
で、ベース部材5と遮断部材22とを対向配置させ、ス
ピンチャック2(遮断部材としてのベース部材5)と、
遮断部材22とを回転させ、ノズル7、26から互いに
対向する面に向けて洗浄液を供給することで、互いに対
向する面(スピンチャック2に基板Wが保持された状態
で、基板Wの上下面に近接して対向される面)を洗浄
し、スピンチャック2、遮断部材22の回転を継続させ
て洗浄液の供給を停止させて乾燥させることで、ベース
部材5、遮断部材22の洗浄・乾燥を行うように動作さ
せてもよい。このようにベース部材5、遮断部材22の
洗浄・乾燥を行えば、基板Wの上下面に近接して対向さ
れる面が常に清浄な状態で薬液処理や洗浄処理、乾燥処
理を行うことができる。さらに、図1のベース部材5の
下面側や遮断部材22の上面側に洗浄液を供給するノズ
ルを設け、ベース部材5の下面側や遮断部材22の上面
側の洗浄・乾燥も行うようにしてもよい。また、このよ
うに、遮断部材の洗浄・乾燥を行うことは、図4および
図5に示した装置についても同様に実施してもよい。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば次の効果を奏する。請求項1に記載の発明方法
によれば、薬液処理過程、洗浄処理過程、および乾燥処
理過程を含む一連の処理過程において、基板の上面およ
び下面の少なくとも一方の面に遮断部位を近接すること
よって形成された、基板と遮断部材との間の空間に不活
性ガスを導入しているので、薬液や洗浄液のミストが基
板に付着して基板を汚染することがない。また、不活性
ガスが導入される空間は狭い空間であるので、この空間
を清浄に維持するための不活性ガスの消費量を少なくす
ることができる。
【0054】請求項2に記載の発明方法によれば、基板
の上面および下面のそれぞれに遮断部材を近接して形成
した基板の上下の空間に不活性ガスをそれぞれ導入して
一連の処理を行っているので、基板の上下の雰囲気を比
較的に少ない不活性ガスの消費量で清浄に維持すること
ができる。
【0055】請求項3に記載の発明方法によれば、空間
から処理チャンバ内へ流出した不活性ガスを、処理チャ
ンバの上方から取り込んだ清浄気体のダウンフローとと
もに処理チャンバの下方から排気するので、処理チャン
バ内の雰囲気を清浄に維持することができる。
【0056】請求項4〜請求項6に記載の発明方法によ
れば、薬液処理過程を含む前半の過程では、空間への不
活性ガスの導入量を比較的に少なくし、薬液や洗浄液の
ミストの影響が大きい乾燥処理過程を含む後半の過程で
は、空間への不活性ガスの導入量を比較的に多くしてい
るので、空間を清浄に維持するために必要な不活性ガス
の消費量を一層少なくすることができる。特に、請求項
4では、洗浄処理過程以降の過程、すなわち早い段階で
不活性ガスの導入量を多くしているので、ミストとして
滞留しやすい薬液を使って処理する場合に好適である。
また、請求項5では、乾燥処理過程に入ってから不活性
ガスの導入量を多くしているので、ミストとして滞留し
にくい薬液を使って処理する場合に、不活性ガスの消費
量をより一層少なくすることができる。
【0057】請求項7に記載の発明装置によれば、請求
項1に記載の発明方法を好適に実施することができると
ともに、制御手段が薬液処理、洗浄処理、および乾燥処
理の各処理に応じて、空間内に導入される不活性ガスの
導入量を制御するので、空間の清浄性を効率よく維持す
ることができる。
【0058】請求項8に記載の発明装置によれば、請求
項2の発明方法を好適に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る基板処理装置全体の概
略構成を示す縦断面図である。
【図2】遮断部材およびスピンチャックの概略構成を示
す斜視図である。
【図3】各処理過程における不活性ガスの導入量の変化
を示す図である。
【図4】別実施例の要部の概略構成を示す縦断面図であ
る。
【図5】さらに別実施例の要部の概略構成を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1…処理チャンバ 2、60…スピンチャック 5…ベース部材 6…保持部材 7、26…ノズル 13、32…薬液供給部 16、35…洗浄液供給部 19、38…流量調整弁 21、40…不活性ガス供給部 22…遮断部材 43…制御部 W…基板 S1 、S2 …空間

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液処理、洗浄処理、および乾燥処理を
    含み、基板単位で行われる一連の処理を、同一の処理チ
    ャンバ内で連続的に行う基板処理方法であって、 前記処理チャンバ内で基板の上面および下面の少なくと
    も一方の面に遮断部材を近接して、基板と前記遮断部材
    との間に空間を形成し、この状態で以下の各過程、すな
    わち、 基板を回転させながら基板に薬液を供給して基板に薬液
    処理を行う薬液処理過程と、 前記薬液処理された基板を回転させながら基板に洗浄液
    を供給して基板に洗浄処理を行う洗浄処理過程と、 前記洗浄処理された基板を回転させることによって基板
    から洗浄液を振り切って基板を乾燥させる乾燥処理過程
    とを行い、 かつ、前記薬液処理過程から前記乾燥処理過程までの各
    過程において、前記空間内に不活性ガスを導入しなが
    ら、各々の処理を行うことを特徴とする基板処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理方法におい
    て、 前記処理チャンバ内で基板の上面および下面のそれぞれ
    に遮断部材を近接して、基板の上面側および下面側にそ
    れぞれ空間を形成する基板処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の基板処理方法
    において、 前記遮断部材の中央部から前記空間内に不活性ガスを導
    入するとともに、前記処理チャンバの上方から清浄気体
    のダウンフローを処理チャンバ内に取り込み、前記空間
    の周囲から流出する不活性ガスを、前記処理チャンバ内
    に取り込んだ清浄気体のダウンフローとともに前記処理
    チャンバの下方から排気する基板処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の基
    板処理方法において、 前記薬液処理過程では、前記空間内に比較的少量の不活
    性ガスを導入し、 前記洗浄処理過程から前記乾燥処理
    過程までは、前記空間内に比較的多量の不活性ガスを導
    入する基板処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の基
    板処理方法において、 前記薬液処理過程から前記洗浄処理過程の途中までは、
    前記空間内に比較的少量の不活性ガスを導入し、 前記洗浄処理過程の途中から前記乾燥処理過程までは、
    前記空間内に比較的多量の不活性ガスを導入する基板処
    理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれかに記載の基
    板処理方法において、 前記薬液処理過程から前記洗浄処理過程までは、前記空
    間内に比較的少量の不活性ガスを導入し、 前記乾燥処理過程では、前記空間内に比較的多量の不活
    性ガスを導入する基板処理方法。
  7. 【請求項7】 基板を回転させながら基板に薬液を供給
    して行う薬液処理と、薬液処理された基板を回転させな
    がら基板に洗浄液を供給して行う洗浄処理と、洗浄処理
    された基板を回転させることによって基板から洗浄液を
    振り切って行う乾燥処理とを含み、基板単位で行われる
    一連の処理を、同一の処理チャンバ内で連続的に行う基
    板処理装置であって、 前記処理チャンバ内で基板を保持する基板保持手段と、 前記基板保持手段に保持された基板を回転させる回転手
    段と、 前記基板保持手段に保持された基板の上面および下面の
    少なくとも一方の面に近接配置されて、基板との間に空
    間を形成する遮断部材と、 前記基板保持手段に保持された基板に薬液を供給する薬
    液供給手段と、 前記基板保持手段に保持された基板に洗浄液を供給する
    洗浄液供給手段と、 前記空間内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段
    と、 前記薬液処理、洗浄処理、および乾燥処理の各処理に応
    じて、前記空間内に導入される不活性ガスの導入量を制
    御する制御手段とを備えたことを特徴とする基板処理装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の基板処理装置におい
    て、 前記遮断部材は、前記基板保持手段に保持された基板の
    上面および下面のそれぞれに近接配置されて、基板の上
    面側および下面側にそれぞれ空間を形成する基板処理装
    置。
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