JPH11172388A - エアコン配管用アルミニウム合金押出管材およびその製造方法 - Google Patents

エアコン配管用アルミニウム合金押出管材およびその製造方法

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JPH11172388A
JPH11172388A JP9354188A JP35418897A JPH11172388A JP H11172388 A JPH11172388 A JP H11172388A JP 9354188 A JP9354188 A JP 9354188A JP 35418897 A JP35418897 A JP 35418897A JP H11172388 A JPH11172388 A JP H11172388A
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extruded
aluminum alloy
air conditioner
tube
extrusion
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Kazuo Taguchi
和夫 田口
Toshio Ota
俊夫 太田
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/04Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21CMANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES OR PROFILES, OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性と表面品質が改善されたポートホール
押出法にて製造されたエアコン配管用Al合金押出管材
を提供する。 【解決手段】 Mn0.8〜1.5wt%,Fe0.1〜0.7wt%, Si0.03〜
0.6wt%を含有し、Cu0.00〜0.45wt%, Mg0.0〜0.3wt%,Cr
0.0〜0.3wt%,Ti0.0〜0.1wt%,Zn0.0〜0.5wt%,Zr0.0〜0.3
wt%,Ni0.0〜0.3wt%のうち1種又は2種以上を含有し残
部Alおよび不可避不純物からなるAl合金鋳塊をポートホ
ール式連続熱間押出法により製造したエアコン配管用Al
合金押出管材であって、前記押出管材全長に亘る各部の
導電率が39.5IACS% 以上、押出管材長手方向の各部の導
電率差が1.0IACS%以下とする。 【効果】 ポートホール押出法にて押出される管材の溶
着部の優先腐食が改善されたエアコン配管用アルミニウ
ム合金押出管材で、抽伸工程等を行わないので、表面品
質にも優れ、しかも低コストである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車クーラーの
冷媒配管等に適したエアコン配管用アルミニウム合金押
出管材、及び前記押出管材の低コストな製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車には各種配管が装備されており、
その中の熱交換器用配管には従来から軽量化を目的とし
てアルミ合金管も使用されている。例えば、自動車クー
ラーの冷媒配管には、外部環境に対する耐食性、及び冷
媒圧力に耐え、エンジンやコンプレッサー等の振動に耐
える強度を有するJIS6063合金(代表組成Al−
0.5wt%Mg−0.35wt%Si)、又はJIS30
03合金(代表組成Al−1.0wt%Mn−0.1wt%
Cu−0.1wt%Si−0.4wt%Fe)が広く用いら
れている。
【0003】前記JIS6063合金は、特に耐振動疲
労強度が要求されるコンプレッサーに隣接する配管、所
謂フレックスホースに使用されており、前記JIS30
03合金は、自動車クーラーなどの金属配管部分に広く
採用されている。本発明は、特に、この金属配管部分に
適した管材に関する。
【0004】JIS3003合金からなる配管は、外径
16〜19mm程度、肉厚0.8〜1.2mm程度の円
管で、その製造は例えば下記工程により行われる。先
ず、JIS3003合金をDC鋳造法と呼ばれる半連続
縦型鋳造法により丸棒鋳塊に鋳造する。この鋳造にはホ
ットトップ鋳造法が適用される場合もある。次にこの丸
棒鋳塊を合金成分や不純物の偏析をなくす為に高温加熱
して均質化処理する。その後、鋳塊を所定長さに切断し
て押出ビレットとし、これを再加熱してマンドレル押出
法により素管とし、この素管を抽伸加工して所望形状の
管材に加工する。抽伸加工には短尺素管をドローベンチ
で引抜く方法と、長尺素管を浮きプラグを用いて連続抽
伸機で引抜く方法とがある。抽伸加工後の管材には焼鈍
が施され、加工歪みの除去と適当な加工性が付与され
る。
【0005】こうした製造工程にあって、現在では生産
性を確保する為に、外径14インチ以上の大型ビレット
をマンドレル押出法により大径で厚肉の素管に押出し、
これを連続抽伸機により10パス前後の抽伸加工を高速
度で施す方法が多く採られている。
【0006】ところで、前記均質化処理は加工性や最終
製品の品質に影響する為重要な工程であり、その条件は
合金成分、押出加工の容易性、製品の要求特性、均質化
処理に要するエネルギーコストや時間等の経済的要因等
を考慮して決定される。熱間押出しに供される実用アル
ミ合金の均質化処理条件(温度、保持時間)は概ね下記
の通りである。 JIS1050合金:520〜560℃、4〜10hr JIS1100合金:520〜560℃、4〜10hr JIS3003合金:570〜610℃、4〜10hr JIS3004合金:530〜580℃、4〜10hr JIS6063合金:520〜580℃、4〜10hr JIS7N01合金:450〜490℃、4〜10hr ここで、保持温度から常温に至るまでの冷却は、ファン
による空冷、放冷、スプリンクラーを用いた散水等によ
り行われる。
【0007】このようにして製造された管材は、更に端
末加工と曲げ加工が施され、自動車クーラー配管等とし
て使用される。前記端末加工は特に重要で、拡管加工、
縮管加工、転造加工等を組合わせて各種のビード(継手
部)を成形する。近年、ビードにはより高い信頼性が求
められるようになり、その一環として、軸シールビード
と称する新規なビードが広く採用されるようになった。
この軸シールビードは形状が複雑な為管材にはより高い
加工性が求められる。
【0008】又、この種の配管にはチャージポートと称
するアルミ合金製の冷媒補給用小部品がろう付けされる
ことがある。この為、自動車エアコン配管にはろう付け
性が良いことと、ろう付け加熱を受けても高品質が維持
されることが要求される。
【0009】クーラー配管等に使用されるアルミ管材に
は、冷媒圧力に耐える強度と、エンジンやコンプレッサ
ー等の振動に耐える強度が要求され、同時に塑性加工性
も要求される。従って強度と延性の適度なバランスが望
まれる。例えば、現在主流のJIS3003合金をマン
ドレル押出−抽伸−焼鈍工程で製造した配管の機械的特
性の規定値は、引張強さ95〜125N/mm2 、0.
2%耐力35N/mm2 以上、伸び30%以上である。
この他、自動車配管には、様々な自然環境の中を走行し
ても腐食しない十分な耐食性が求められている。前記耐
食性は管外面に要求され、管内面の耐食性は、冷媒に腐
食性の低い冷媒を用いる為、特に求められていない。
【0010】この他、管材には曲げ加工や端末加工で肌
荒れが生じない十分微細な結晶粒、端末加工が健全に行
える適正な外径と肉厚寸法、チャージポートの良好なろ
う付け性等が要求される。配管の許容公差は、現在主流
の前記配管に例をとると、外径±8/100mm、肉厚
±8/100mmである。
【0011】自動車配管用アルミ合金管の製造方法につ
いては、コスト低減の強い要求を背景に、下記製造方法
が一部で検討されている。即ち、鋳造、均質化処理、押
出、抽伸、焼鈍の一連の工程はそのままながら、マンド
レル押出しをポートホール式連続熱間押出法に変える方
法で、この方法によれば、押出ビレットにマンドレル挿
入孔を旋孔する必要がなく、歩留まり及び生産性が向上
し、コスト低減が図れる。
【0012】更に、前記ポートホール式連続熱間押出法
(以下ポートホール押出法と略記)は細径管の押出しに
適していることから、ポートホール押出管材をそのまま
管材とし、抽伸加工と焼鈍工程を省略する工程簡略化の
方法も検討されている。
【0013】ところで、ポートホール押出法は、押出素
材を複数のポート孔から分割体を押出し、前記分割体を
ポート孔出口で溶着して一体化する押出法で、長手方向
に複数の溶着部が形成される。即ち、4個のポート孔か
らなるポートホール押出しの場合、流動するアルミ合金
は一旦4個の分割体として押出され、各分割体は押出ダ
イス後部の溶着室にて一体に溶着するとともにダイスベ
アリング部とマンドレルにより形成されるクリアランス
を通過して所望形状の管材が得られる。従ってこの管材
には複数の溶着部が不可避的に形成される。この点がソ
リッド材の押出し、或いはマンドレル押出しによる管材
の押出しと異なる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このポートホ
ール押出法で製造されたJIS3003合金の管材を腐
食環境に晒すと溶着部が著しく腐食(以下これを溶着部
の優先腐食と称する)するという問題がある。例えば、
ポート孔が4個のポートホール押出法により押出された
管材の優先腐食は、図1に示すように、一般部(非溶着
部)に孔食が生じる以外に、長手方向に連続する4本の
溶着部に腐食が優先的に発生する。この溶着部の優先腐
食は腐食速度が極めて速く、短期間のうちに貫通孔が生
じる。例えば、肉厚1mmの自動車エアコン配管をCA
SS試験した場合、一般部の孔食は400hr経過後も
貫通しないのに対し、溶着部の孔食は200hr未満で
貫通することが明らかになっている。
【0015】この溶着部の優先腐食は、押出材の長手方
向全長に渡り同様に発生するのではなく、押出の頭側
(前半部)が尻側(後半部)より腐食し易く、場合によ
っては尻側は優先腐食しないこともある。従って、尻側
だけを選択使用すれば良い場合もあるが、歩留まりが低
下し、コスト低減の目的を達成できない。あくまで、押
出材長手方向全長に亘る溶着部の耐食性確保が必要であ
る。
【0016】また、従来の自動車エアコン配管用アルミ
合金管材には、抽伸加工で形成される長手方向に連続す
る微小筋(拡大観察にて明瞭に溝として確認される)が
多数存在し、この筋状欠陥は端末部の表面に筋状欠陥と
して顕在化するという不具合が慢性的に存在していた。
この筋状欠陥は、それ自体がシール性を害し、またシー
ル用Oリングゴムを傷付ける等して冷媒漏出の原因にな
る。この筋状欠陥は、抽伸加工条件の改善により低減さ
れてきているが根絶には至らず、その抜本的解消が希求
されている。
【0017】本発明は、耐食性と表面の微小筋とが改善
されたポートホール押出法にて製造されたエアコン配管
用アルミニウム合金押出管材、及び前記管材を低コスト
で製造する方法の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
Mn0.8〜1.5wt%、Fe0.1〜0.7wt%、S
i0.03〜0.6wt%を含有し、Cu0.00〜0.
45wt%、Mg0.0〜0.3wt%、Cr0.0〜0.
3wt%、Ti0.0〜0.1wt%、Zn0.0〜0.5
wt%、Zr0.0〜0.3wt%、Ni0.0〜0.3wt
%のうち1種又は2種以上を含有し残部Alおよび不可
避不純物からなるアルミニウム合金鋳塊をポートホール
式連続熱間押出法により製造したエアコン配管用アルミ
ニウム合金押出管材であって、前記押出管材全長に亘る
各部の導電率が39.5IACS%以上、押出管材長手
方向の各部の導電率差が1.0IACS%以下であるこ
とを特徴とするエアコン配管用アルミニウム合金押出管
材である。
【0019】請求項2記載の発明は、Mn0.8〜1.
5wt%、Fe0.1〜0.7wt%、Si0.03〜0.
6wt%を含有し、Cu0.00〜0.45wt%、Mg
0.0〜0.3wt%、Cr0.0〜0.3wt%、Ti
0.0〜0.1wt%、Zn0.0〜0.5wt%、Zr
0.0〜0.3wt%、Ni0.0〜0.3wt%のうち1
種又は2種以上を含有し残部Alおよび不可避不純物か
らなるアルミニウム合金鋳塊に均質化処理を施し、これ
をポートホール式連続熱間押出法により管材に押出すエ
アコン配管用アルミニウム合金押出管材の製造方法であ
って、前記鋳塊の均質化処理を、500〜630℃の所
定温度に0〜24hr保持した後、100℃/hr以下
の冷却速度で400〜500℃の所定温度に冷却し、こ
の温度に4〜48hr保持して施すことを特徴とするエ
アコン配管用アルミニウム合金押出管材の製造方法であ
る。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項2記載のア
ルミニウム合金鋳塊に均質化処理を施し、これをポート
ホール式連続熱間押出法により管材に押出すエアコン配
管用アルミニウム合金押出管材の製造方法であって、前
記鋳塊の均質化処理を、500〜630℃の所定温度
(T1)に0〜48hr保持した後、T1 温度から100
℃/hr以下の冷却速度で350℃ (T2)に冷却し、T
1 温度に到達後T2 温度に到るまでの時間を12〜48
hrとし、T2 温度から任意の冷却速度で室温に冷却し
て施すことを特徴とするエアコン配管用アルミニウム合
金押出管材の製造方法である。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項2記載のア
ルミニウム合金鋳塊に均質化処理を施し、これをポート
ホール式連続熱間押出法により管材に押出すエアコン配
管用アルミニウム合金押出管材の製造方法であって、前
記鋳塊の均質化処理を、400〜500℃の所定温度に
12〜48hr保持した後、室温に冷却して施すことを
特徴とするエアコン配管用アルミニウム合金押出管材の
製造方法である。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項2記載のア
ルミニウム合金鋳塊に均質化処理を施し、これをポート
ホール式連続熱間押出法により管材に押出すエアコン配
管用アルミニウム合金押出管材の製造方法であって、前
記鋳塊の均質化処理を、400〜500℃の所定温度に
0.5〜4hr保持した後、550〜630℃の所定温
度に昇温し、当該温度に0.5〜4hr保持したのち、
350℃に100℃/hr以下の冷却速度で冷却し、3
50℃から任意の冷却速度で室温に冷却して施すことを
特徴とするエアコン配管用アルミニウム合金押出管材の
製造方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の押出管材の合金成
分について説明する。合金成分は、自動車エアコン配管
用材料に必要な強度、耐食性、加工性等が確保され、ポ
ートホール押出が容易であることを加味して決定した。
【0024】Mnは耐食性を損なうことなく強度向上に
寄与する元素であり、0.8wt%未満ではその効果が小
さく、1.5wt%を超えるとその効果が飽和するととも
に、熱間加工時の変形抵抗が増大し、ポートホール押出
性が低下する。従ってその含有量は0.8〜1.5wt%
とする。
【0025】FeおよびSiは工業的アルミ合金の範疇
ではその経済性を勘案して、若干量含有されるが、これ
ら元素は、Mnの固溶量を減少させ、また鋳造時にAl
と金属間化合物を生成し、それらが影響して押出時に形
成される再結晶組織を微細化するという効果が期待でき
る場合がある。こうした点からも、FeおよびSiは適
度な量を含有させるのが望ましい。但し、Feで0.7
wt%、Siで0.6wt%を超えて含有した場合、巨大金
属間化合物が形成したり、成形性や耐食性が低下したり
する。従ってFe、Siの含有量は各々0.1〜0.7
wt%、0.03〜0.6wt%とする。
【0026】Cuは強度向上に寄与する。また素地に固
溶したCuは自然電位を貴にして耐食性を若干改善す
る。しかし、0.45wt%を超えて含有した場合は、押
出工程等でCuを含有する化合物が結晶粒界に選択的に
析出する傾向があり、粒界腐食が増大する。又熱間での
変形抵抗が増す為ポートホール押出性が低下する。従っ
てCuの含有量は0.0〜0.45wt%とする。
【0027】Mgは固溶して強度向上に寄与する。しか
しMgは熱間での変形抵抗を著しく増大させる為、前記
Mnに加えてMgを0.3wt%を超えて添加するとポー
トホール押出性が低下する。従ってMgの含有量は0.
0〜0.3wt%とする。
【0028】Crは結晶組織の微細化に効果があるが、
その含有量が0.3wt%を超えると粗大なAl−Cr化
合物が生成して成形性が損なわれる恐れがある。従って
Crの含有量は0.0〜0.3wt%とする。
【0029】Tiは微量の含有で結晶組織を微細化す
る。その含有量が0.1wt%を超えると押出性が低下
し、且つ成形性に有害な巨大金属間化合物を生じる恐れ
がある。従ってTiの含有は0.0〜0.1wt%とす
る。
【0030】Znは若干の強度向上効果が期待される
が、多量に含有されると耐食性の低下を誘引する。従っ
てZnの含有量は0.0〜0.5wt%とする。
【0031】Zrは結晶組織の微細化に効果があるが、
多量の添加は押出性、成形性を低下させる。従ってZr
の含有量は0.0〜0.3wt%とする。
【0032】Niは若干の強度向上効果があるが、多量
の添加は押出性、成形性を低下させる。従ってNiの含
有量は0.0〜0.3wt%とする。
【0033】前記成分からなるアルミ合金は、ポートホ
ール押出法により、エアコン配管に適用される所定形状
の管材に十分押出可能である。また前記アルミ合金は押
出過程(ダイスを出た直後)で従来の焼鈍後の管材と同
様な微細均一な再結晶組織となるので、従来の管材と同
等もしくはそれに近似した強度と延性が得られる。
【0034】本発明において、押出管材長手方向全長に
亘って各部の導電率とその最大と最小の差を規定した理
由は、溶着部の優先腐食を回避する為である。本発明者
が、溶着部に優先腐食が生じる原因について、これまで
に得た知見を以下に述べる。
【0035】前述のDC鋳造又はホットトップ鋳造で
は、凝固後、直ちに水冷され急速冷却される為Mnはそ
の大半がアルミ素地中に固溶した状態にある。鋳塊に施
す均質化処理は、ミクロ偏析の解消、晶出物の分断、球
状化等を目的として固相線温度に近い高温に保持して行
う為、Mnはあまり析出しない。高温保持後の冷却速度
は比較的大きい為ここでもMnは殆ど析出しない。従っ
て均質化処理有無に関わらず、鋳塊は次の再加熱、押出
工程に供される。尚、析出するMn含有化合物として
は、Al−Mn系化合物、Al−(Fe、Mn)系化合
物、Al−(Fe、Mn)−Si系化合物等である。
【0036】押出は、ビレットを400〜500℃程度
に再加熱して行うが、この温度範囲は過飽和固溶したM
nが析出し易い温度である。そして、押出加工時の析出
速度は加工を伴わない静的析出に比較して著しく大きい
ことが本発明者らの検討により判明している。すなわ
ち、押出加工のように大きな歪みが連続的に付与される
過程ではその拡散は著しく加速され、その結果、拡散に
依拠する現象である化合物析出も加速されるのである。
例えば、長さ数十cm程度の通常のビレットの押出時間
は高々数分であるが、この数分間に析出が著しく進行す
る。そして、押出では、ビレットの尻側の方が押出歪み
を長時間受ける為、押出頭側より析出量が多くなる。同
じ数分間の加熱でも加工を伴わない場合はMnは殆ど拡
散しない為Mn含有化合物も殆ど析出しない。
【0037】本来、Al中におけるMn等の遷移金属の
拡散はその拡散速度が極めて小さいが、歪みが連続的に
付与されることでアルミの結晶格子の不整、いわゆる転
位が増殖するとともに運動し、この転位がMnの拡散過
程を助長するものと考えられる。この為、拡散に依拠す
る析出現象も著しく進行すると考えられる。これはいわ
ゆる動的析出現象と呼ばれる現象であるが、Mnを含有
するアルミニウム合金の押出加工においては、この動的
析出現象を生じているものと推測される。
【0038】Mn含有化合物の析出が押出後半で多いこ
とは、透過電子顕微鏡観察によっても明らかにされてい
る。アルミ合金の固溶・析出状態を推し量る手段として
多用される導電率の測定においてもその傾向が顕著に認
められる。即ち、導電率は析出量が多いほど高くなる
が、Mn含有アルミ合金押出材の場合頭側から尻側にか
けて導電率は上昇する傾向がある。その頭側と尻側の導
電率差は通常2IACS%以上あり、大きい場合は数I
ACS%にも達する。
【0039】以上に述べたように、押出管材の頭側と尻
側とではMn含有化合物の析出状態に差があり、尻側の
方がより析出が進行するが、このような非定常な押出し
を複数ビレットについて連続的に行う為に、次に記すメ
カニズムにより溶着部と一般部との間に組織差が生じる
と推測される。即ち、アルミ合金のポートホールダイス
での連続押出し過程では、第一ビレットの押出しが終了
すると、ディスカード(押しヘタ)を切り放し、第二ビ
レットを装填して押出しを再開するが、この時点におい
てポートホールダイスのポート孔と溶着室(チャンバ
ー)に残存した第一ビレットのアルミニウム合金は押出
最後端にあって最もMnの析出が進行しており、これに
Mn固溶度の高い第二ビレットが隣接配置される。この
状態から第二ビレットの押出しが開始されるが、第二ビ
レットの押出極初期においては溶着室とポート孔に残存
した第一ビレットのアルミニウム合金が排出され、続い
て一般部に第二ビレットのアルミ合金が排出され、次第
に第二ビレットの占める部分が増大していく。
【0040】このように、ビレットの入れ替え部分で
は、押出管材は、溶着部が第一ビレットの後端のアルミ
ニウム合金で形成され、一般部が第二ビレットのアルミ
合金で形成される。この構成は、溶着部幅が狭小化しな
がら第二ビレットの押出終了まで継続する。前述のよう
に、押出中に析出が進行する為に押出後半には一般部も
析出が進行し溶着部と一般部の析出状態の差が小さくな
る。この構成は第二ビレットに続く第三ビレットの間で
も、又その後に続くビレットの押出し全てについて同様
となる。
【0041】このように、溶着部がMn含有化合物の析
出が多く、一般部がMn固溶度の比較的高いパターンは
押出頭側で顕著となる。ここで双方の電気化学的性質を
比較すると、Mn含有化合物の析出が進行しMn固溶度
が低下した溶着部の方が電位が卑な為、溶着部は比較的
貴な一般部に挟まれた形になっている。この状態では、
腐食環境下において溶着部が優先的に電位差腐食するた
め腐食不具合が必然的に生じるのである。
【0042】このような腐食機構を知見するに至り、本
発明者等は、溶着部の優先腐食を防止するには、押出前
に押出ビレットの頭側と尻側のMnの固溶量差を小さく
しておくことが有効と考え
【課題を解決するための手段】に述べた手段を想起した
のである。
【0043】このMnの固溶量差を小さくする手段とし
て、本発明者は均質化処理過程でMn含有化合物の析出
を進行させておくことが有効と気付いた。即ち、Mn含
有化合物の析出が既に進行した鋳塊では、押出過程で過
大な析出進行はあり得ないと考えた。そして各種の均質
化条件を検討した結果、均質化処理により適当にMn含
有化合物を析出させた場合に押出管材の導電率は比較的
高位に安定して押出管材の頭側と尻側の間、またその他
の部位間にて大きな導電率の差を生じない。こうした状
態の押出しにあっては、期待した通り溶着部の腐食は劇
的に抑制された。この溶着部の優先腐食の抑制効果が明
瞭となる段階の押出材にあっては、その押出材の各部の
導電率はいずれも39.5IACS%以上となる。言い
換えれば、押出材の長手各部がいずれも39.5IAC
S%以上を達成しないと溶着部の優先腐食は十分抑制で
きない。
【0044】また、押出管材の頭側と尻側のMn含有化
合物の析出状態は全く同様であることが理想である。し
かし、実際には差が僅かであれば溶着部の選択腐食は殆
ど起きないことが確認されている。この許容差は、請求
項1に示すように導電率差で1.0IACS%以下、更
には0.6IACS%以下なら、耐食性に対するより高
い信頼性が得られる。
【0045】さて、このようにMn含有化合物が多量に
析出した押出ビレットは、ただ析出物が多量であれば良
いというわけではない。つまり当該析出物が非常に微細
な場合は、この微細析出物は界面エネルギー減少の方向
として押出し、極初期段階で素地に固溶する場合がある
為、析出物は粗大に析出させておく必要がある。この粗
大なMn含有化合物の析出を形成する為の均質化処理条
件が請求項2から請求項5に記載の発明である。
【0046】請求項2の発明では、先ず、500〜63
0℃の比較的高温の所定温度に0〜24hr保持し、こ
の後100℃/hr以下の冷却速度で冷却する。この過
程における昇温過程並びに保持過程にて析出してくるM
n含有化合物が冷却過程にて比較的粗大に成長する。こ
こで、冷却速度を100℃/hrより大きくした場合先
行の析出物と無関係に新たに析出物が多量に析出する
が、この析出物は微細な為前述のように再固溶し易い。
また、これより速い冷却速度は炉中冷却では困難で工業
的観点からも現実的でない。冷却速度は50℃/hr以
下が特に望ましい。この後、400〜500℃の温度範
囲で保持するが、この温度範囲はAl−Mn系合金にお
いてMn含有化合物が最も析出し易く、この保持過程で
更に析出量が増加する。前記温度での保持時間は析出量
を稼ぐ目的で4hr以上は必要で、48hrを超えると
析出効果が飽和して不経済な為48hrを上限とする。
【0047】請求項2の発明は、高温保持後徐冷するこ
とで適当な析出状態を現出させ、その後最も析出し易い
温度範囲に保持して更に析出量を増加させる方法である
が、これに対し、請求項3の発明は高温からの徐冷過程
だけで析出を進行させる方法である。この発明で冷却速
度を100℃/hr以下とする理由は請求項2での理由
と同じである。T1 (500〜630℃) からT2
での徐冷過程でT2 を350℃に規定する理由は350
℃未満ではMn含有化合物は殆ど析出しなくなり冷却速
度を規定する意味がなくなる為である。この処理条件に
おいては、析出量および析出状態に影響するのは、主に
500℃ (T1)に達したときから350℃ (T2)に到る
までの過程であり、この過程の時間が短ければ所望の析
出状態が得難く、長すぎると効果が飽和して不経済であ
る。従ってT1 温度に到達後T2温度に到るまでの時間
は12〜48hrに規定する。
【0048】請求項4の発明は、最も析出が進行する4
00〜500℃の温度に長時間保持することで析出物量
を増加させる方法である。過飽和度の高い鋳塊をこの温
度範囲に保持した場合、当初微細析出物が析出し、その
後析出物が粗大化する。処理時間が12hr未満では析
出物の多くが微細で再固溶し易く、又48hrを超える
と析出物量の増加が飽和して不経済である。従って保持
時間は12〜48hrに規定する。
【0049】請求項5の発明は、400〜500℃の所
定温度に保持して微細な析出物を多数析出させ、次に5
50〜630℃の所定温度に保持後350℃に徐冷する
過程で、前記微細な析出物を粗大化する方法である。4
00〜500℃の所定温度に保持するのは微細析出物の
形成が目的な為、その保持時間は0.5〜4hrの短時
間に規定する。550〜630℃の所定温度での保持は
長時間保持すると核となる微細析出物が消失する為、こ
の場合も保持時間は0.5〜4hrの短時間に規定す
る。550〜630℃の所定温度に保持後の冷却速度
は、既存析出物のサイズ拡大に有効な100℃/hr以
下とする。冷却速度の規定を350℃までにする理由は
350℃未満では殆ど析出しなくなる為である。
【0050】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)表1に示す組成の合金AをDC鋳造法によ
り外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳造し、得られた鋳
塊に表2に示す均質化処理を施し、均質化処理後の鋳塊
について導電率を測定した。結果を表2に示す。前記均
質化処理は、本発明例として、600℃に8hr保持
後、冷却速度50℃/hrで450℃まで炉中冷却し、
続いて同温度で24hr保持し、450℃保持後の常温
まで空冷する方法と、比較例1として、600℃で8h
r保持後鋳塊を炉外に素早く出してスプリンクラーにて
常温まで散水冷却する方法と、比較例2として、600
℃で24hr保持後比較例2と同様にスプリンクラーに
て常温まで冷却する方法の3通りで行った。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】表2より明らかなように、本発明例で処理
した鋳塊は、比較例1、2で処理した鋳塊より導電率が
高く、Mn含有化合物の析出が進行している。均質化処
理前の導電率は36.5%であったことから、比較例
1、2では鋳塊の状態から析出が殆ど進行していない。
【0054】この鋳塊を所定長さに切断して押出ビレッ
トとし、これを各条件で5本づつ均質化処理後、この5
本を連続的にポートホール押出法により外径8mm肉厚
1mmの管材に4ポートの押出ダイスにより熱間押出し
た。押出管材には溶着部が円周方向に4箇所長手方向に
連続して存在した。ビレットは、押出時にインダクショ
ンヒーターを用いて420〜460℃に加熱した。管材
の押出速度は60m/分とした。押出直後の冷却は水冷
とし、付着水滴をブロウ除去して、インラインコイラー
で巻取った。前記外径8mm肉厚1mmの管材は自動車
エアコン配管として最も多用されている。
【0055】コイル状の押出材は、この後巻きほぐして
6m程度の定尺に切断しストレッチ(製直)し、その後
下記所要箇所をサンプリングした。連続押出ビレットの
3本目と5本目の部分については、それぞれ押出頭側
(押出頭側)から尻側(押出尻側)まで30m毎に7箇
所からサンプリングし、導電率、機械性能、及び耐食性
を調査した。導電率は4端子法により測定した。連続押
出ビレットの2本目と4本目の部分についてはエアコン
配管が具備すべき加工性を調査した。結果を表3に示
す。
【0056】
【表3】
【0057】表3より明らかなように、導電率は、本発
明例、比較例とも、均質化処理後の鋳塊より押出後にお
いて上昇している。いずれも押出頭側から押出尻側にか
けて導電率が上昇する傾向を示している。この傾向は均
質化処理後の鋳塊の導電率が低い比較例2で特に顕著で
ある。押出管材の長手方向の導電率を比較するため、押
出管材の頭側と尻側の導電率の差(ΔECと表記)を表
3に併記した。ΔECは、比較例1、2ではいずれも1
%を超え、本発明例では0.5〜0.6%に留まった。
このことは、押出過程で析出が進行し、その後半で析出
量が多くなる現象が、本発明における均質化処理により
抑制されることを如実に示すものである。
【0058】次に引張特性を調査した。押出管材の長手
方向の中央付近のサンプルについて、引張強さ(T
S)、0.2%耐力(YS)、伸び(El)を測定し
た。結果を表4に示す。
【0059】
【表4】
【0060】表4より明らかなように、本発明例、比較
例とも近似した引張特性となっており、いずれも現行管
材に規定された引張特性を満足する。従って、本発明の
管材は、現行材同様に所望の特性、加工性が得られる。
【0061】次に耐食性を調査した。ここでは特にポー
トホール押出管材で懸念される溶着部の腐食に着目し
た。腐食試験はJIS−H−8681に規定されるCA
SS試験方法にて行った。CASS試験時間は一様に2
40hrとした。自動車エアコン配管を想定した場合、
外部耐食性のみが問題となるため、供試管材の端末は封
止して管内部からの腐食は生じないないように配慮し
た。腐食試験後のサンプルを洗浄し、目視観察した結果
では、いずれも非溶着部(溶着部以外の部分)は貫通に
は至らない孔食を呈しており、そのレベルは、本発明例
と比較例との間で特に差は認められなかった。この孔食
状態は、別に試験した現行管材(押出、抽伸、焼鈍の工
程を経て製造される3003合金)と遜色ないレベルで
あった。溶着部の優先腐食は、その度合いを5段階に類
別して評価した。結果を表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】表5より明らかなように、本発明例と比較
例とも、溶着部の優先腐食は押出頭側で顕著であり、押
出尻側に掛けて生じ難くなるという共通する傾向はある
ものの、本発明例と比較例では優先腐食の発生度合いが
顕著に異なっている。即ち、比較例では押出管材の長手
方向の過半の溶着部が優先腐食を呈するのに対し、本発
明例では同腐食は押出頭側の一部に限られる。また各分
類のうち▲、×を付したものについては、溶着部の優先
腐食部に貫通孔が生じている場合が多かった。この点か
ら、比較例の管材は、自動車エアコン配管に適用した場
合、腐食により早期に漏れを生じる懸念があり望ましく
ない。他方、本発明例の管材は、押出頭側の極一部を除
けば、十分使用に耐えられるものと判断できる。
【0064】次に、自動車エアコン配管として具備しな
ければならない曲げ加工性と端末加工性を調べた。先ず
曲げ加工性について述べる。曲げ加工性は、NC曲げ加
工機を用い、曲げ角度は45度と90度の2水準とし、
曲げRは25mmで試験した。サンプルは、本発明例と
比較例1、2の押出管材のビレット2本目と4本目の部
分につき、それぞれ長手方向に等間隔あけて7箇所から
3本づつ長さ30cmのサンプルを採取した。結果を表
6に示す。
【0065】
【表6】
【0066】表6より明らかなように、本発明例、比較
例1、比較例2とも、割れ、ヘコミ、肌荒れ等を生じる
ことなく安定して曲げ加工ができた。このように、本発
明例の曲げ加工性が良いのは、従来から自動車エアコン
配管用として用いられている3003合金焼鈍管材と本
発明管材とは近似した特性を有しており、特に本発明管
材は曲げ加工で重要な伸び値が30%を超える十分な値
を有していることから当然と言える。また、曲げ加工部
に肌荒れが生じなかったのは、本発明例管材は結晶組織
が比較的微細均一なためである。
【0067】次に端末加工性について述べる。端末加工
性は、図2に示すタイプBとタイプCの端末加工は最近
その採用が著しい軸シールビードと称する新タイプのビ
ード加工である。タイプBとタイプCは加工方法が異な
っている。即ち、図3に示すようにタイプBは全工程を
パンチ成形(拡管加工、縮管加工の組合わせ)により加
工し、タイプCは途中までをパンチ成形し最後に転造加
工して溝部を形成する。サンプルは、本発明例の押出管
材のビレット2本目と4本目の部分につき、それぞれ長
手方向に等間隔あけて7箇所(加工が最も困難なタイプ
B)又は3箇所(タイプA、C、D)からそれぞれ3本
づつ長さ20cmのサンプルを採取した。端末加工性試
験は、現行管材(押出→抽伸→焼鈍の工程を経て製造さ
れる3003管)の試験に用いている端末加工機を用い
て行った。結果を表7に示す。
【0068】
【表7】
【0069】表7より明らかなように、本発明例管材は
A〜Dのいずれのタイプの端末加工でも、寸法、外観な
どで特に問題となる不具合を生じなかった。また、そう
した健全加工は押出材の長手方向のどの位置(頭〜中〜
尻)においても達成された。
【0070】端末加工部分の寸法精度は押出管材の寸法
バラツキに大きく影響されるため、押出管材の外径及び
肉厚のバラツキを本発明例管材のビレット2本目部分に
ついて調べた。その結果、押出管材の寸法は、外径が最
大8.05mm、最小7.92mm、肉厚が最大1.0
4mm、最小0.97mmであった。このレベルのバラ
ツキは現行管材と比べて遜色なく、本発明の管材は端末
加工で寸法不良を生じ難いことが裏付けられた。管材寸
法は、押出ダイスの製作時の加工精度、操業時の磨耗等
によりバラツキ易くなるため、ダイス管理やメンテナン
スを充実させれば、このレベルの管材寸法は維持でき、
本発明の押出管材は自動車エアコン配管などとして十分
使用できるものである。
【0071】次に、タイプBの加工端末部について、そ
の表面状態を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察
し、現行管材と比較した。現行管材の加工端末は、図4
(イ)の写真に示すように長手に平行に多数の筋模様が
顕著に存在するが、この筋模様は抽伸加工時に管材表面
に形成される微小な筋(溝状の欠陥)に起因するもので
あり、程度の差はあるが現行管材に不可避な表面不具合
である。これに対し、本発明例管材の加工端末部には、
図4(ロ)の写真に示すように前記不具合は観察され
ず、極めてスムーズな表面状態を呈している。
【0072】次に、タイプCの端末加工部の表面状態を
現行管材と比較調査した。現行管材の加工端末には、図
5(イ)の写真に示すように転造加工で形成された溝部
に素材アルミの剥離片が多数発生している。この転造剥
離は、実操業では転造条件等を詳細に調整して極力その
発生を抑えているが根絶にはほど遠い。この転造剥離は
抽伸加工時に発生するもので、前述の筋状欠陥と同根の
長手方向に連続した微小筋が影響しているものと推測さ
れる。これに対し、本発明例管材の加工端末部は、図5
(ロ)の写真に示すように転造剥離の全くない美麗な加
工表面を呈している。
【0073】以上、押出速度60m/分で押出した管材
について述べたが、100m/分の高速度で押出した本
発明例管材についても同様の調査、測定を行った。その
結果、100m/分の高速押出管材も、押出速度60m
/分の押出管材とほぼ同様な特性が得られた。即ち、本
発明の押出管材は、押出加工性も十分保証され、加工コ
ストの増大を心配する必要がない。
【0074】以上に述べたように、本発明の押出管材は
自動車エアコン配管として具備すべき強度性能、耐食
性、曲げ・端末加工性、押出加工性等を十分有しており
自動車エアコン配管として適用可能である。強度性能と
種々加工性に関しては、従来のポートホール押出管材で
も問題ないが、耐食性に関しては、従来の管材では溶着
部に優先腐食が生じるのに対し、本発明のポートホール
押出管材では、鋳塊に所定の均質化処理が施してあるの
で優先腐食などの不具合が生じない。本発明の管材は、
従来法では必須の抽伸加工と焼鈍が不要で、著しく工程
が簡略化され、製造コストが大幅に削減され、また抽伸
加工を行わないため端末加工部の表面品質が良好であ
る。従って、本発明の管材は、自動車エアコン配管材な
どとして極めて有用である。
【0075】(実施例2)表1に示す組成の合金BをD
C鋳造法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳造
し、均質化処理後、導電率を測定した。結果を表8に示
す。前記均質化処理は、本発明例として、600℃に4
hr保持後、冷却速度50℃/hrで450℃まで炉中
冷却し、続いて同温度で24hr保持し、450℃保持
後の常温まで空冷する方法と、比較例として、610℃
で24hr保持後鋳塊を炉外に素早く出してスプリンク
ラーにて常温まで散水冷却する方法する方法の2通りで
行った。
【0076】
【表8】
【0077】表8より明らかなように、本発明例で処理
した鋳塊は、比較例で処理した鋳塊より導電率が高く、
Mn含有化合物の析出が進行していることが示された。
【0078】均質化処理後の鋳塊を所定長さに切断して
押出ビレットとし、これを各条件で5本づつ均質化処理
し、この5本を連続的にポートホール押出法により外径
8mmφ×肉厚1mmt の管材に4ポートダイスにより
熱間押出した。溶着部は円周方向に4箇所長手方向に連
続して存在した。この他、外径12.7mmφ×肉厚
1.2mmt の管材もポート孔を3個(溶着部3箇所)
とした他は前記と同じ方法で押出した。押出時のビレッ
ト加熱はインダクションヒーターを用いて440〜46
0℃に加熱して行った。管材の押出速度は40m/分と
した。押出直後の冷却はファン空冷とし、押出材はコイ
リングせずに、直材のままで切断しストレッチした。得
られた押出管材について自動車エアコン配管に必要な各
種性能を調査した。調査には、ビレット3本目と5本目
の部分の押出管材を用いた。外径8mmφ×肉厚1mm
t の管材は、押出先端から約10mの非定常部を除外
し、残りの部分を9等分し、各々からサンプリングし
た。また外径12.7mmφ×肉厚1.2mmt の管材
は、押出先端から約10mの非定常部を除外し、残りの
部分を6等分し、各々からサンプリングした。本発明
例、比較例とも、頭側(No.1)と尻側(No.9:8mmφ
管材、No.6:12.7mmφ管材) について導電率を4端子
法により測定した。結果を表9に示す。
【0079】
【表9】
【0080】表9より明らかなように、いずれの場合も
頭側より尻側において導電率が上昇しており、押出過程
でのMn含有化合物の析出が窺われる。頭側と尻側の導
電率差ΔECは、本発明例はいずれも1%以内、比較例
はいずれも1%を超え、特に外径12.7mmφの管材
はΔECが2.5%前後にもなった。これは鋳塊の均質
化処理条件の違い、つまり押出前のMn含有化合物の析
出量の相違による。
【0081】次に頭側(No.1)と尻側(No.9:外径8mm
材、No.6:12.7mm材) のサンプルについて引張特
性を調査した。現行管材についても同様に調査した。結
果を表10に示す。
【0082】
【表10】
【0083】表10より明らかなように、引張特性は、
本発明例、比較例、及び現行管材(押出→抽伸→焼鈍)
とで近似している。これは、表9に示すように、Mn含
有化合物の析出量の差は導電率には影響するが、引張特
性には殆ど影響しない。このように、本発明例管材は、
引張特性に関しては、現行管材と同レベルで実用上全く
問題がない。
【0084】次に耐食性をCASS試験により調査し
た。試験時間は320hrとした。本発明例管材の他、
比較例管材と現行管材(3003合金の押出→抽伸→焼
鈍材)についても同様に調査した。耐食性は、腐食試験
後のサンプルを洗浄し、外観を目視観察により評価し
た。その結果、非溶着部は、いずれにも、貫通には至ら
ない孔食が生じており、孔食深さは3者で殆ど差がな
く、従って、本発明管材は現行管材と同様な耐食性を有
するものと評価された。溶着部の優先腐食評価は実施例
1と同様に行った。結果を表11に示す。
【0085】
【表11】
【0086】表11より明らかなように、外径8mm肉
厚1mmの管材では、比較例の押出頭側から中ほどまで
に溶着部の優先腐食が激しく生じており貫通する孔食が
多く存在した。これに対し、本発明例では、頭側(No.
1)の溶着部に優先腐食がわずかに認められたが、それ
以外には全く認められなかった。頭側の優先腐食部分の
孔食は非溶着部の孔食より浅く、この程度の腐食は管材
全体の耐食性には殆ど影響せず、実用上問題ないものと
判断された。外径12.7mmφ×肉厚1.2mmt の
管材の溶着部の優先腐食も同様な傾向であり、比較例で
は長手方向の過半に著しい優先腐食が生じたのに対し、
本発明例では長手方向の全長に亘って優先腐食は認めら
れなかった。以上の結果から、本発明の管材は、溶着部
の優先腐食を抑制しつつ、現行の3003抽伸材(押出
→抽伸→焼鈍)と同等の耐食性が押出材の全長で得られ
る。
【0087】管材の一部について、曲げ加工と軸シール
ビード加工(図2Bタイプの端末加工)について加工テ
ストを行ったが特に問題はなかった。
【0088】(実施例3)表1に示す組成の合金C、D
をDC鋳造法により外径9インチの押出用丸棒鋳塊に鋳
造し、又、合金E、FをDC鋳造法により外径6インチ
の押出用丸棒鋳塊に鋳造し、均質化処理後、導電率を測
定した。結果を表12に示す。前記均質化処理は、本発
明例として、600℃に4hr保持後、冷却速度50℃
/hrで450℃まで炉中冷却し、続いて同温度で10
hr保持し、450℃保持後の常温まで空冷する方法で
行った。
【0089】
【表12】
【0090】表12より明らかなように、いずれも、均
質化処理により導電率が上昇している。これは均質化処
理でMn含有化合物が析出したためである。
【0091】均質化処理後、所定長さに切断して押出ビ
レットとし、これを各5本づつ均質化処理し、この5本
を連続的にポートホール押出法によりw;材に押出した。
9インチビレットは外径16mmφ×肉厚1.2mmt
の管材又は外径8mmφ×肉厚1mmt の管材に押出し
た。この押出は4本同時押出で溶着部3箇所である。6
インチビレットは、外径12.7mmφ×肉厚1.2m
mt の管材又は外径8mmφ×肉厚1mmt の管材に押
出した。この押出は2本同時押出で溶着部は3箇所であ
る。押出時のビレット加熱は、9インチビレットはガス
バーナー式再熱炉により長時間かけて行い、6インチビ
レットはインダクションヒーターにより短時間で行っ
た。押出時のビレット加熱温度は440〜480℃の温
度範囲とした。押出速度は9インチビレットを外径8m
mの管材に押出す場合のみ、25m/分とし、その他は
40m/分とした。押出直後はいずれもファンで冷却
し、押出管材はコイリングすることなく、直材のまま切
断し、これをストレッチした。
【0092】得られた押出管材について自動車エアコン
配管に必要な各種性能を調査した。調査には、ビレット
3本目と5本目の部分の押出管材を用いた。すなわち、
9インチビレットでは、非定常部を除いた押出材全長約
180mから、外径8mmの管材の場合は等間隔で19
箇所、外径16mmの管材の場合は等間隔で押出材全長
約80mの9箇所からサンプリングし、6インチビレッ
トでは、実施例2と同様のパターンでサンプリングし
た。
【0093】押出管材の頭側(No.1)と尻側 (各最後尾N
o.6,19,9)について導電率を測定し、さらに頭側と尻側
の導電率差ΔECを求めた。結果を表13に示す。
【0094】
【表13】
【0095】表13より明らかなように、本発明例は、
管材寸法や合金成分等によって違いはあるが、いずれも
頭側と尻側で導電率に大きな差はなく、従ってΔECは
すべて1.0%以下である。このことは、本発明例管材
にあっては押出過程において生じる析出現象が過度に起
きることなく、押出管材の頭側も尻側も同様な組織にな
っていることを示している。ひいては、この頭側と尻側
の組織の違いに依拠して形成される溶着部と非溶着部の
組織差も充分に緩和されているものと考えられる。
【0096】機械性能については引張特性を調査した。
ここでは、各々ビレット3本目部分の押出管材(長手方
向で中程)を供試材とした。結果を表14に示す。
【0097】
【表14】
【0098】表14より明らかなように、いずれも引張
強さ(TS)約100N/mm2 、0.2%耐力(Y
S)約40N/mm2 、伸び(El)40%前後とな
り、現行管材とほぼ同等な性能である。この性能を維持
する限り、自動車エアコン配管としての使用は可能であ
る。
【0099】次に耐食性を試験時間400hrのCAS
S試験により調べた。また溶着部の優先腐食についても
実施例1、2と同じ方法で調べた。3003現行材(押
出→抽伸→焼鈍)についても同様の調査を行った。結果
を表15に示す。
【0100】
【表15】
【0101】表15より明らかなように、非溶着部につ
いては、本発明例管材と現行材とで差がなく、いずれも
典型的な孔食パターンを呈し、孔食は貫通するまでには
至らなかった。また溶着部の優先腐食は、外径8mmφ
×肉厚1mmtの管材の押出頭側の極一部にかすかに溶
着部の優先腐食が観察された(評価レベル○)以外は全
く認められなかった。その他のサイズの管材の押出頭側
近辺には溶着部の優先腐食は全く認められず、また、孔
食も非溶着部の孔食より明らかに浅く、実際上、この溶
着部が耐食性で問題になることはないと判断できる。従
って、実施例3の本発明例管材はいずれも現行材と同等
な耐食性を有しており、非溶着部、溶着部とも特に著し
く進行の速い腐食が生じることはない。
【0102】端末加工性は軸シールビード加工(図2B
タイプ)に絞って試験したが、特に問題なく加工でき
た。また実施例2と同じ方法により曲げ加工性を試験し
たが、特に問題がなかった。
【0103】以上述べたように、表12に示す本発明例
管材は自動車エアコン配管用として充分な性能を有して
いることが明らかとなった。更に、均質化処理条件だけ
を表12記載の条件から若干変更して管材を試作し、実
施例3と同じ方法で各種調査を行った。均質化処理条件
の変更のひとつは、600℃保持後450℃までの冷却
速度を25℃/hrにした点であり、もうひとつは45
0℃での保持時間を4hrと16hrにした点である。
その結果は、各種調査において、表12の均質化処理条
件で得た管材と大差のない性能が得られた。
【0104】(実施例4)本発明管材は、ポートホール
押出管材を自動車エアコン配管に適用する際に最も問題
となる溶着部の優先腐食に対し、十分な耐食性を有する
ことを説明する。表1に示す組成の合金GをDC鋳造法
により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳造し、均質化
処理後の鋳塊について導電率を測定した。結果を表16
に示す。本発明例1〜4の均質化処理は、最初に比較的
高温で保持した後、炉冷にて450℃乃至420℃の最
もMn含有化合物が析出する温度まで冷却し、同温度に
て保持したのち常温まで空冷した。本発明例5〜9で
は、比較的高温に保持した後350℃まで30℃/hr
の冷却速度で炉中冷却し、350℃以下は炉冷又は空冷
とした。本発明例10では、最初の段階に、析出が進行
し易い450℃にて2hr保持して、微細析出物を析出
させてのち、600℃まで昇温、短時間保持後30℃/
hrにて炉冷することにより同析出物を太径化すること
を意図して実施した。本発明例11では最も析出し易い
450℃前後に比較的長時間保持することで析出の進行
を図った。
【0105】表16の比較例のうち、比較例1、2はA
l−Mn系合金で良く用いられる均質化処理条件と同等
か近似した条件で高温保持後、比較例3では560℃で
3hr保持後、ともに比較的速い冷却速度で冷却した。
【0106】
【表16】
【0107】表16に示すように、本発明例と比較例で
はMn含有化合物の析出進行度がまったく異なるため、
均質化処理後の導電率は本発明例が41.0IACS%
以上であるのに対して比較例は39IACS%未満とな
っている。
【0108】次に、各鋳塊を、均質化処理後切断し、押
出ビレットを3本づつ採取し熱間で押出した。対象とし
たのは、実施例2、3でも対象とした外径12.7mm
φ×肉厚1.2mmtの管材であって、これを実施例
2、3と同様にポートホール押出したものである。この
押出では、いずれの鋳塊も実施例2と同様な条件にてビ
レットを430〜470℃の範囲に加熱し押出した。ビ
レットを各均質化条件材とも3本づつ押出したなかで、
いずれも3本目に押出した押出管材について評価した。
評価用サンプルは実施例2と同様に押出管材の全長から
等間隔で6箇所から採取した。採取したサンプルについ
て、押出管材の析出量の長手方向の変動を確認するため
に、長手方向の各位置にて導電率を測定した。結果を表
17に示す。表17には最も低い導電率となる頭側(No.
1)と最も高い導電率となる尻側(No.6)の測定結果と両者
の差(ΔEC)を表示した。
【0109】
【表17】
【0110】表17より明らかなように、本発明例では
41〜43IACS%の導電率に含まれ、尻側で高い導
電率上昇を示すことはなかった。これは、均質化処理段
階で既に析出が進行しているため、押出段階での析出の
影響が抑制され、頭尻の導電率差ΔECはいずれも1I
ACS%以下となった。他方、比較例では押出中の析出
の進行を裏付ける、頭側から尻側にかけて導電率が39
IACS%から40IACS%を超える値に増加した。
ΔECは1.6IACS%から2IACS%近い値にな
った。
【0111】次に耐食性をCASS試験(試験時間20
0hr)により調査した。ここでも、非溶着部に生じる
孔食状態に異常がないことを確認した上で、溶着部の優
先腐食を観察し、腐食程度を評価した。結果を表18に
示す。
【0112】
【表18】
【0113】溶着部の腐食状態は本発明例では大半が◎
判定(溶着部腐食皆無)であり、極一部(いずれも頭側
No.1)が○判定(非溶着部の孔食より浅い溶着部腐食が
僅かに存在)になる非常に優れた溶着部の耐食性を示し
た。○判定材は溶着部が腐食傾向にあることを示すもの
の、非溶着部より溶着部の腐食進行が特に速いというこ
とではなく、実際上は問題ないと考えられる。従って、
本発明例のポートホール押出管材は耐食性に優れる。他
方、比較例は、いずれも長手方向に顕著な溶着部優先腐
食が生じ、特に▲、×判定となった箇所では溶着部腐食
領域の殆どに貫通孔が生じた。この結果から、均質化処
理条件を適当に調整し、押出時の析出に起因した押出管
材の長手方向の導電率の差(析出状態差)を1IACS
%以下に抑制した本発明例では、溶着部の耐食性を確保
できることが判る。
【0114】機械性能として引張特性を調査したが、本
発明例管材11種ならびに比較例管材3種は、いずれも
引張強さ99〜108N/mm2 、0.2%耐力38〜
45N/mm2 、伸び38〜43%の範囲で、現行材と
同等な引張特性を示した。また、本発明例管材につい
て、曲げ加工性と軸シールビード加工(図2Bタイプ)
性を試験し、いずれの加工性にも優れることが確認され
た。
【0115】(実施例5)表1に示す組成の合金H〜P
をDC鋳造法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳
造し、得られた鋳塊に実施例3の場合と同じ均質化処理
(600℃×4hr+450℃×10hr空冷:600
℃→450℃の冷却速度50℃/hr)を施し、その
後、鋳塊を切断して押出ビレットとし、これを2本同時
押出のポートホール押出法により外径12.7mmφ×
肉厚1.2mmtの管材(溶着部3箇所)を押出した。
【0116】押出時のビレット加熱にはインダクション
ヒーターを用い、加熱温度は440〜480℃とした。
押出速度は50m/分を目標速度としたが、材質によっ
てはそうした速度での押出は不可能であった。結果を表
19に示す。
【0117】
【表19】
【0118】表19より明らかなように、合金H〜Mは
所定の押出速度での押出が可能であったが、合金N、P
では管材押出速度は高々5m/分程度と極めて低速で、
押出最終段階では押出不能となるビレットも生じた。こ
れは合金N、PはMn、Cuが過度に添加され、熱間で
の変形抵抗が上昇したためである。また合金Oは最初か
ら押出不能であった。これは最も変形抵抗を上げる傾向
を有するMgを過度に添加したためである。従ってこれ
らの合金は、自動車エアコン配管に用いられる比較的薄
肉の細径管の押出には適さないものである。
【0119】次に、押出可能な合金の押出管材につい
て、前記実施例と同様に押出管材の長手各部について導
電率を測定した。表19に頭側(No.1)と尻側(No.6)の測
定結果とΔECを併記するものであるが、各押出管材と
も、長手方向の導電率差ΔECは1.0IACS%以下
に納まった。
【0120】所定押出速度にて押出が可能であったもの
について、引張特性、耐食性、加工性を調査した。結果
を表20に示す。
【0121】
【表20】
【0122】表20より明らかなように、引張性能は各
押出管材の長手方向中央のサンプル(No.3) について試
験したものであるが、合金L以外の合金は現行管材と同
等以上の性能を示した。合金Lは、Mn量が少ないた
め、引張強度(TS)、0.2%耐力(YS)とも低い
値となった。
【0123】耐食性は、押出管材長手方向各部のサンプ
ルについて200hrのCASS試験により評価した。
この評価は他の実施例と同様に行い、◎又は○と評価し
たものは、表20では「一般部腐食異常なし、溶着部腐
食問題なし」と表記した。つまり、合金H、I、J、
K、Mのいずれの押出管材の非溶着部にも特に問題とな
る腐食状態は生じなかった。また溶着部は、表19のΔ
ECがすべて1IACS%を下回り、いずれも溶着部の
優先腐食は皆無か問題ないレベルであった。
【0124】次に、実施例4と同様に、曲げ加工性と端
末加工性(軸シールビード加工性:図2のタイプB)を
若干数づつ調査した。表20に示すように、合金L以外
は健全に加工できた。合金Lは、曲げ加工で肌荒れが、
端末加工で寸法外れが発生した。これは管材がやや軟質
な為で、現状のままでは、自動車エアコン配管に適用す
るのは困難である。
【0125】上記実施例より明らかなように、本発明に
て用いる合金H、I、J、K、Mの鋳塊に本発明の均質
化処理を施してポートホール押出した管材は、自動車エ
アコン配管に要求される種々の性能および加工性を具備
し、自動車エアコン配管に充分適用できるものである。
他方、比較例の合金L、N、O、Pはポートホール押出
が不可能か、可能としても極めて低速でしか押出せず実
用性に欠ける。又押出が可能でも性能が期待できない。
【0126】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明は、ポート
ホール押出法にて押出される管材の溶着部の優先腐食が
改善されたエアコン配管用アルミニウム合金押出管材
で、抽伸工程等を行わないので、表面品質にも優れ、し
かも低コストである。前記押出管材は鋳塊に所定の均質
化処理を施して合金元素のMnを含む化合物を粗大に析
出させておくことにより容易に製造できる。依って工業
上顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポートホール押出法にて製造された管材の溶着
部の優先腐食の説明図である。
【図2】(イ)〜(ニ) はエアコン配管用押出管材の端末加
工タイプの説明図である。
【図3】図2に示した (イ)タイプBと (ロ)タイプCの端
末加工の工程説明図である。
【図4】(イ)現行管材と (ロ)本発明例管材のタイプBの
端末加工部のSEM写真である
【図5】(イ)現行管材と (ロ)本発明例管材のタイプCの
端末加工部の写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C22F 1/00 612 C22F 1/00 612 626 626 640 640A 651 651A 660 660Z 682 682 683 683 691 691B 691C 692 692A 692B F28F 21/08 F28F 21/08 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn0.8〜1.5wt%、Fe0.1〜
    0.7wt%、Si0.03〜0.6wt%を含有し、Cu
    0.00〜0.45wt%、Mg0.0〜0.3wt%、C
    r0.0〜0.3wt%、Ti0.0〜0.1wt%、Zn
    0.0〜0.5wt%、Zr0.0〜0.3wt%、Ni
    0.0〜0.3wt%のうち1種又は2種以上を含有し残
    部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金鋳
    塊をポートホール式連続熱間押出法により製造したエア
    コン配管用アルミニウム合金押出管材であって、前記押
    出管材全長に亘る各部の導電率が39.5IACS%以
    上、押出管材長手方向の各部の導電率差が1.0IAC
    S%以下であることを特徴とするエアコン配管用アルミ
    ニウム合金押出管材。
  2. 【請求項2】 Mn0.8〜1.5wt%、Fe0.1〜
    0.7wt%、Si0.03〜0.6wt%を含有し、Cu
    0.00〜0.45wt%、Mg0.0〜0.3wt%、C
    r0.0〜0.3wt%、Ti0.0〜0.1wt%、Zn
    0.0〜0.5wt%、Zr0.0〜0.3wt%、Ni
    0.0〜0.3wt%のうち1種又は2種以上を含有し残
    部Alおよび不可避不純物からなるアルミニウム合金鋳
    塊に均質化処理を施し、これをポートホール式連続熱間
    押出法により管材に押出すエアコン配管用アルミニウム
    合金押出管材の製造方法であって、前記鋳塊の均質化処
    理を、500〜630℃の所定温度に0〜24hr保持
    した後、100℃/hr以下の冷却速度で400〜50
    0℃の所定温度に冷却し、この温度に4〜48hr保持
    して施すことを特徴とするエアコン配管用アルミニウム
    合金押出管材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のアルミニウム合金鋳塊に
    均質化処理を施し、これをポートホール式連続熱間押出
    法により管材に押出すエアコン配管用アルミニウム合金
    押出管材の製造方法であって、前記鋳塊の均質化処理
    を、500〜630℃の所定温度 (T1)に0〜48hr
    保持した後、T1 温度から100℃/hr以下の冷却速
    度で350℃ (T2)に冷却し、T1 温度に到達後T2
    度に到るまでの時間を12〜48hrとし、T2 温度か
    ら任意の冷却速度で室温に冷却して施すことを特徴とす
    るエアコン配管用アルミニウム合金押出管材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のアルミニウム合金鋳塊に
    均質化処理を施し、これをポートホール式連続熱間押出
    法により管材に押出すエアコン配管用アルミニウム合金
    押出管材の製造方法であって、前記鋳塊の均質化処理
    を、400〜500℃の所定温度に12〜48hr保持
    した後、室温に冷却して施すことを特徴とするエアコン
    配管用アルミニウム合金押出管材の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のアルミニウム合金鋳塊に
    均質化処理を施し、これをポートホール式連続熱間押出
    法により管材に押出すエアコン配管用アルミニウム合金
    押出管材の製造方法であって、前記鋳塊の均質化処理
    を、400〜500℃の所定温度に0.5〜4hr保持
    した後、550〜630℃の所定温度に昇温し、当該温
    度に0.5〜4hr保持したのち、350℃に100℃
    /hr以下の冷却速度で冷却し、350℃から任意の冷
    却速度で室温に冷却して施すことを特徴とするエアコン
    配管用アルミニウム合金押出管材の製造方法。
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