JPH11172387A - アルミニウム合金中空材及びその製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金中空材及びその製造方法

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JPH11172387A
JPH11172387A JP33339197A JP33339197A JPH11172387A JP H11172387 A JPH11172387 A JP H11172387A JP 33339197 A JP33339197 A JP 33339197A JP 33339197 A JP33339197 A JP 33339197A JP H11172387 A JPH11172387 A JP H11172387A
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extruded
ingot
aluminum alloy
porthole
hollow material
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Kazuo Taguchi
和夫 田口
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポートホール押出法により押出された、高耐
食性の、Mn含有アルミニウム合金中空材を提供する。 【解決手段】 少なくともMnを0.3〜1.5wt%含
有するアルミニウム合金鋳塊をポートホール押出して、
又はポートホール押出と抽伸加工して製造されるアルミ
ニウム合金中空材において、前記中空材の長手方向の各
部の導電率差を1.0IACS%以下とする。 【効果】 ポートホール押出材に固有の溶着部と非溶着
部との組織上(Mnの析出量)の差がないので、溶着部
の優先腐食が防止される。このような中空材はポートホ
ール押出前に鋳塊に所定の均質化処理を施して容易に製
造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポートホール押出
法を用いて製造された、建材等として有用な、高耐食性
のMn含有アルミニウム合金中空材及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】建材等に用いられる断面角形の中空形材
や、冷媒用の断面円形の管材等のアルミニウム合金中空
材は、従来よりポートホール押出法により製造されてい
る。前記ポートホール押出法による中空材は、押出ビレ
ットを組合わせダイスに開けられた複数のポート孔から
分割体として押出し、この分割体をポート孔出口で溶着
させつつ雌ダイスとマンドレル間の間隙を通過させて押
出させる。得られる中空材には複数の溶着部が長手方向
に形成される。ポートホール押出法は、1000系(純
Al系)、3000系(Al−Mn系)、6000系
(Al−Mg−Si系)、銅を含有しない7000系
(Al−Zn−Mg系)等の比較的軟質なアルミニウム
合金中空材等の製造に用いられる。
【0003】前記押出ビレットは、所定のアルミニウム
合金を、通常のDC鋳造法(半連続縦型鋳造法)又はホ
ットトップ鋳造法により鋳塊に鋳造し、この鋳塊に均質
化処理を施して偏析を低減し、この鋳塊を所定長さに切
断して作製される。この後、押出ビレットは低周波誘導
炉(インダクションヒーター)又はガス加熱炉により再
加熱して中空材に熱間押出される。再加熱温度は押出性
や押出材の品質を考慮して370〜530℃、多くは4
00〜500℃の温度範囲で決められる。
【0004】均質化処理条件は、合金成分、押出加工
性、製品の特性と品質、均質化処理に要するエネルギー
コストや時間等の経済的要因等を考慮して決められる。
熱間押出しに供される実用アルミ合金の均質化処理条件
(温度、保持時間)は概ね下記の通りである。 JIS1050合金:520〜560℃、4〜10hr JIS1100合金:520〜560℃、4〜10hr JIS3003合金:570〜610℃、4〜10hr JIS3004合金:530〜580℃、4〜10hr JIS6063合金:520〜580℃、4〜10hr JIS7N01合金:450〜490℃、4〜10hr 均質化処理後の冷却は、ファンによる空冷、放冷、スプ
リンクラーによる散水冷却等により行われる。1000
系合金は均質化処理を省略することが多い。
【0005】前記のポートホール押出中空材は、寸法精
度を上げる為、或いは更に小径化する為に抽伸加工され
る場合がある。抽伸加工を行う場合、押出中空材は若干
大径、厚肉とする。抽伸加工には、短尺の押出中空材を
ドローベンチで引抜く方法と、長尺の押出中空材を浮き
プラグを用いて連続抽伸機で引抜く方法とがある。抽伸
加工後の中空材は、用途により、溶体化処理、時効処
理、焼鈍処理等が施されて強度や加工性が付与される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ポート
ホール押出法により押出される中空材には長手方向に連
続する溶着部が複数存在しており、この溶着部は抽伸加
工後も残る。この溶着部は、押出温度が不適正なときや
溶着部にブローホールや異物が存在するとき接合不良と
なる。又溶着部と非溶着部(溶着部以外の部分)とで色
相や光沢が異なるとき外観不良となる。この他、溶着部
と非溶着部とが異質な場合、様々な不具合が生じる。
【0007】この他、一部のアルミ合金には、腐食環境
下に晒すと溶着部が優先腐食する不具合がある。この優
先腐食は、図1に示すように、溶着部に沿った幅狭で直
線状の腐食形態をとり、耐食性合金で非溶着部が腐食し
難い場合でも、腐食は厚さ方向に急速に進行し早期に貫
通孔が生じる。このような溶着部の優先腐食はAl−M
n系合金に生じ易く、Mnの含有量が0.3wt%以上で
発生し、0.8wt%を超えると急速に進行する。尚、M
nは変形抵抗を増大させ押出性を低下させる為、ポート
ホール押出する場合のMnの含有量の上限は1.5wt%
程度である。
【0008】Al−Mn系合金は比較的耐食性に優れ、
強度も有するので、JIS3003(Mn量1.0〜
1.5wt%)、JIS3203(Mn量1.0〜1.5
wt%)、JIS7N01(Mn量0.2〜0.7wt%)
等の合金が工業的に広く使用されている。しかしポート
ホール押出中空材は、前記優先腐食の問題がある為、耐
食性が重視される用途には、その適用が差し控えられる
場合が多かった。
【0009】ポートホール押出法で複数の押出ビレット
を連続して押出す場合、溶着部の優先腐食は押出材の長
手方向に一様に発生するのではなく、1押出ビレットの
押出材の頭側で腐食傾向が強く、尻側で弱まる傾向があ
る。この傾向は合金成分や押出材の形状等に左右され、
前記優先腐食は尻側に向けて徐々に緩和され、尻側では
殆ど生じない場合もある。
【0010】本発明者は、前記優先腐食について詳細に
調査した。その結果、押出過程でMn含有化合物が多量
に析出し、このときの析出量は溶着部と非溶着部とで差
があり、この為溶着部が優先腐食することを知見した。
そしてこの析出量の差が押出前の鋳塊の均質化処理でM
n含有化合物を予め析出させておくことにより低減でき
ることを見いだし、更に研究を進めて本発明を完成させ
るに至った。本発明は、ポートホール押出法を用いて製
造され、溶着部の優先腐食が改善されたAl−Mn系合
金中空材及びその製造方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
少なくともMnを0.3〜1.5wt%含有するアルミニ
ウム合金鋳塊をポートホール押出して、又はポートホー
ル押出と抽伸加工して製造されるアルミニウム合金中空
材において、前記中空材の長手方向の各部の導電率差が
1.0IACS%以下であることを特徴とするアルミニ
ウム合金中空材である。
【0012】請求項2記載の発明は、少なくともMnを
0.3〜1.5wt%含有するアルミニウム合金鋳塊に均
質化処理を施し、次いでこの鋳塊をポートホール押出し
て、又はポートホール押出と抽伸加工して中空材を製造
する方法において、前記均質化処理を、500〜630
℃の所定温度に0〜24hr保持した後、100℃/h
r以下の冷却速度で400〜500℃の所定温度に冷却
し、この温度に4〜48hr保持して施すことを特徴と
する請求項1記載のアルミニウム合金中空材の製造方法
である。
【0013】請求項3記載の発明は、少なくともMnを
0.3〜1.5wt%含有するアルミニウム合金鋳塊に均
質化処理を施し、次いでこの鋳塊をポートホール押出し
て、又はポートホール押出と抽伸加工して中空材を製造
する方法において、前記鋳塊の均質化処理を、500〜
630℃の所定温度 (T1)に0〜16hr保持した後、
1 温度から100℃/hr以下の冷却速度で350℃
(T2)に冷却し、T1温度に到達後T2 温度に到るまで
の時間を10〜48hrとし、T2 温度から任意の冷却
速度で室温に冷却して施すことを特徴とする請求項1記
載のアルミニウム合金中空材の製造方法である。
【0014】請求項4記載の発明は、少なくともMnを
0.3〜1.5wt%含有するアルミニウム合金鋳塊に均
質化処理を施し、次いでこの鋳塊をポートホール押出し
て、又はポートホール押出と抽伸加工して中空材を製造
する方法において、前記鋳塊の均質化処理を、400〜
500℃の所定温度に12〜48hr保持した後、室温
に冷却して施すことを特徴とする請求項1記載のアルミ
ニウム合金中空材の製造方法である。
【0015】請求項5記載の発明は、少なくともMnを
0.3〜1.5wt%含有するアルミニウム合金鋳塊に均
質化処理を施し、次いでこの鋳塊をポートホール押出し
て、又はポートホール押出と抽伸加工して中空材を製造
する方法において、前記鋳塊の均質化処理を、400〜
500℃の所定温度に0.5〜4hr保持した後、55
0〜630℃の所定温度に昇温し、当該温度に0.5〜
4hr保持したのち、350℃に100℃/hr以下の
冷却速度で冷却し、350℃から任意の冷却速度で室温
に冷却して施すことを特徴とする請求項1記載のアルミ
ニウム合金中空材の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の中空材の合金成分
について説明する。Mnは耐食性を損なうことなく強度
向上に寄与する。その含有量が0.3wt%未満ではその
効果が十分に得られず、1.5wt%を超えるとその効果
が飽和し、又熱間加工時の変形抵抗が増大してポートホ
ール押出性が低下する。従ってその含有量は0.3〜
1.5wt%に規定する。
【0017】Fe及びSiは工業的アルミ合金の範疇で
はその経済性を勘案して、不純物として若干量含まれ
る。これら元素はMnの固溶量を減少させ、また鋳造時
にAlと金属間化合物を生成し、それにより押出材を微
細な再結晶組織にする。尚、析出するMn含有化合物
は、Al−Mn系化合物、Al−(Fe、Mn)系化合
物、Al−(Fe、Mn)−Si系化合物等である。
【0018】以下に、本発明者がこれまでに得た溶着部
の優先腐食に関する知見を述べる。前述のDC鋳造又は
ホットトップ鋳造では、凝固後、鋳塊は直ちに水冷され
る為、Mnはその大半がアルミ素地中に固溶した状態に
なる。鋳塊に施す均質化処理は、ミクロ偏析の解消、晶
出物の分断、球状化等を目的として固相線温度に近い高
温に保持して行い、その後急速冷却する為Mnは殆ど析
出しない。
【0019】押出ビレットは、Mnが析出し易い400
〜500℃程度の温度で押出される為、Mnは押出過程
で急速且つ大量に析出する。即ち、押出加工では大きな
歪みが連続的に付与される為、合金元素の拡散が著しく
加速され、拡散に依拠する化合物の析出が加速される。
例えば、長さ数十cm程度の押出ビレットの押出時間は
高々数分であるが、この数分間に析出が著しく進行す
る。そして、押出では、ビレットの尻側の方が押出歪み
を長時間受ける為、押出頭側より析出量が多くなる。本
来、Al中におけるMn等の遷移金属の拡散速度は極め
て小さく、同じ数分間の加熱でも加工を伴わない場合は
Mnは殆ど拡散しない。従ってMn含有化合物の析出も
極めて少ない。歪みが連続的に付与されると、アルミの
結晶格子の不整、所謂転位が増殖し、これが運動すると
Mnの拡散が促進し、その結果、拡散に依拠する析出現
象が著しく進行する。これは動的析出現象と呼ばれる現
象で、Mnを含有するアルミニウム合金の押出加工では
この動的析出現象が生じているものと推測される。
【0020】Mn含有化合物の析出が押出尻側で多いこ
とは透過電子顕微鏡により観察されている。アルミ合金
の固溶・析出状態を推し量る手段として多用される導電
率の測定によってもその傾向が確認されている。即ち、
導電率は析出量が多いほど高くなるが、Mn含有アルミ
合金押出材の場合、頭側から尻側にかけて導電率が上昇
する。その頭側と尻側の導電率差は通常2IACS%程
度であるが、大きい場合は数IACS%にも達する。
【0021】以上に述べたように、押出管材の頭側と尻
側とではMn含有化合物の析出量に差があり、尻側の方
が多いが、このような非定常な押出しを複数のビレット
について連続的に行うと、押出材の溶着部と非溶着部と
の間で組織に差が生じる。次にそのメカニズムを説明す
る。即ち、アルミ合金のポートホール押出法では、第一
ビレットの押出しが終了すると、ディスカード(押しヘ
タ)を切り放し、第二ビレットを装填して押出しを再開
する。この時点でポートホールダイスのポート孔と溶着
室(チャンバー)には析出が最も進行した第一ビレット
の押出最後端が残存し、これに比較的Mn固溶度の高い
第二ビレットが隣接配置される。この状態から第二ビレ
ットが押出されるが、第二ビレットの押出極初期におい
ては溶着室とポート孔に残存した第一ビレットのアルミ
ニウム合金が押出され、続いて非溶着部に第二ビレット
のアルミ合金が押出され、次第に第二ビレットの占める
押出部分が増大していく。
【0022】このように、ビレットの入れ替え部分で
は、押出管材は、溶着部が第一ビレットの後端部分で形
成され、非溶着部が第二ビレットで形成される。この状
況は第一ビレットが占める溶着部幅の狭小化を伴いなが
ら、第二ビレットの押出終了まで継続する。押出中に析
出が進行する為、押出後半では非溶着部(第二ビレッ
ト)も析出が進行し、溶着部と非溶着部の析出状態の差
が小さくなる。この現象は第二ビレットと第三ビレット
間、第三ビレットと第四ビレット間等全ての押出ビレッ
ト間に同様に起きる。
【0023】このように、溶着部でMnが多く析出し、
非溶着部でMnの析出が少ない状態は押出頭側で顕著に
なる。ここでMnが多く析出しMn固溶度の低い溶着部
の方が電位が卑な為、溶着部は電位が比較的貴な非溶着
部に挟まれた形になっている。この状態では、腐食環境
下において溶着部が優先的に電食するのは必定で、前記
優先腐食が必然的に生じるのである。
【0024】このようなことを踏まえ、本発明者等は、
溶着部の優先腐食の防止には、鋳塊の均質化処理でMn
を予め析出させておくことにより、その後の押出工程で
の析出を抑えるのが有効と気付き、以て溶着部の優先腐
食を劇的に抑制することに成功したのである。本発明者
は、種々実験を行って、溶着部の優先腐食を十分抑制す
るのに必要な押出中空材、又は押出後抽伸加工した抽伸
中空材の析出量は、前記両中空材の各部の導電率差が
1.0IACS%以下であれば良いことを明らかにし
た。前記各部の導電率差は0.6IACS%以下が特に
望ましい。本発明において、中空材の各部の導電率差と
は、中空材を長手方向に分断した全サンプルの導電率の
最大値と最小値の幅である。ポートホール押出材の場
合、導電率は押出頭側が最小、尻側が最大となる。
【0025】請求項2〜5記載の発明は、前記アルミ合
金中空材の製造方法である。これら発明によれば、Mn
含有化合物は粗大に析出し、再固溶の恐れが少ない。即
ち、Mn含有化合物が非常に微細に析出した場合は、こ
の微細析出物は界面エネルギー減少の方向として押出し
の極初期段階で素地に固溶する場合がある。この為析出
物は粗大に析出させておく必要がある。
【0026】請求項2の発明では、先ず、500〜63
0℃の比較的高温の所定温度に0〜24hr保持し、こ
の後100℃/hr以下の冷却速度で冷却する。この過
程における昇温過程並びに保持過程にて析出してくるM
n含有化合物が冷却過程にて比較的粗大に成長する。こ
こで、冷却速度を100℃/hrより大きくした場合先
行の析出物と無関係に新たに析出物が多量に析出する
が、この析出物は微細な為前述のように再固溶し易いも
のである。また、これより速い冷却速度は炉中冷却では
困難で工業的観点からも現実的でない。冷却速度は50
℃/hr以下が特に望ましい。この後、400〜500
℃の温度範囲で保持するが、この温度範囲はAl−Mn
系合金においてMn含有化合物が最も析出し易く、この
保持過程で更に析出量が増加する。前記温度での保持時
間は析出量を多くする目的で4hr以上は必要である。
又48hrを超えると析出効果が飽和して不経済な為4
8hrを上限とする。
【0027】請求項2の発明は、高温保持後徐冷するこ
とで適当な析出状態を現出させ、その後最も析出し易い
温度範囲に保持して更に析出量を増加させる方法である
が、請求項3の発明は高温からの徐冷過程だけで析出を
進行させる方法である。この発明で冷却速度を100℃
/hr以下とする理由は請求項2での理由と同じであ
る。T1 (500〜630℃)からT2 までの徐冷過程
でT2 を350℃に規定する理由は350℃未満ではM
n含有化合物は殆ど析出しなくなり冷却速度を規定する
意味がなくなる為である。この処理条件においては、析
出量及び析出状態に影響するのは、主に500℃ (T1)
に達したときから350℃ (T2)に到るまでの過程であ
り、この過程の時間が短ければ所望の析出状態が得難
く、長すぎると効果が飽和して不経済である。従ってT
1 温度に到達後T2 温度に到るまでの時間は10〜48
hrに規定する。
【0028】請求項4の発明は、最も析出が進行する4
00〜500℃の温度に長時間保持することで析出物量
を増加させる方法である。過飽和度の高い鋳塊をこの温
度範囲に保持した場合、当初微細析出物が析出し、その
後析出物が粗大化する。処理時間が12hr未満では析
出物の多くが微細で再固溶し易く、又48hrを超える
と析出物量の増加が飽和して不経済である。従って保持
時間は12〜48hrに規定する。
【0029】請求項5の発明は、400〜500℃の所
定温度に保持して微細な析出物を多数析出させ、次に5
50〜630℃の所定温度に保持後350℃に徐冷する
過程で、前記微細な析出物を粗大化する方法である。4
00〜500℃の所定温度に保持するのは微細析出物の
形成が目的な為、その保持時間は0.5〜4hrの短時
間に規定する。550〜630℃の所定温度での保持は
長時間保持すると核となる微細析出物が消失する為、こ
の場合も保持時間は0.5〜4hrの短時間に規定す
る。550〜630℃の所定温度に保持後の冷却速度
は、既存析出物のサイズ拡大に有効な100℃/hr以
下とする。冷却速度の規定を350℃までにする理由は
350℃未満では殆ど析出しなくなる為である。
【0030】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)表1に示す組成の合金No1〜8をDC鋳造
法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳造し、その
うちNo1〜5、8の合金鋳塊は600℃で4hr加熱
後、350℃まで冷却速度30℃/hrで炉冷し、その
後炉外へ取出しスプリンクラーで散水冷却した。No6、
7の合金鋳塊は585℃で4hr加熱後350℃まで炉
冷し、その後炉外に取出しスプリンクラーで散水冷却し
た。
【0031】(実施例2)表1に示す組成の合金No1〜
8をDC鋳造法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に
鋳造し、得られた合金鋳塊は530℃で6hr加熱し、
その後350℃まで冷却速度30℃/hrで炉冷し、そ
の後炉外へ取出しスプリンクラーで散水冷却した。
【0032】(比較例1)表1に示す組成の合金No1〜
8をDC鋳造法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に
鋳造し、そのうちNo1〜5、8の合金鋳塊は600℃で
16hr加熱後、炉外に素早く移送しスプリンクラーで
散水して100℃/hrを超える速度で冷却した。No
6、7の合金鋳塊は585℃で8hr加熱後、炉外に素
早く移送しスプリンクラーで散水して100℃/hrを
超える速度で冷却した。
【0033】実施例1、2および比較例1で鋳造した鋳
塊を冷却後、鋳塊を所定長さに切断して押出ビレットと
し、これをポートホール押出法により一辺12.0mm
肉厚1.40mmの断面正四角形の中空形材に押出し
た。同時押出本数は1本、ポート孔は2箇所とし、溶着
部は対向辺の各中央とした。押出ビレットはインダクシ
ョンヒーターを用い440℃に再加熱し、押出材はファ
ンにより強制空冷した。押出ビレットは各合金毎に3本
づつ用意し、これを連続的に押出した。各種評価には3
本目の押出ビレット部分の中空形材を供した。この中空
形材の頭から5mまでの部分は2本目のビレット部分が
多く混入し、また種々の汚染を受けている為除外し、残
りの部分の頭側と尻側からサンプリングし、各々のサン
プルについて4端子法により導電率を測定し、中空形材
の頭側と尻側の導電率差ΔECを求めた。又前記サンプ
ルについて、CASS試験(JIS−H−8681)を
200hr行い、試験後の溶着部の優先腐食状況を目視
観察し3段階評価した(A:優先腐食なし、B:優先腐
食若干あり、C:優先腐食多い)。中空形材の頭側と尻
側で差があるときは腐食の進行した方を評価対象にし
た。結果を表2〜4に示す。
【0034】
【表1】 (注)単位:wt%。
【0035】
【表2】 (註)A:溶着部に優先腐食発生せず。
【0036】
【表3】 (註)A:溶着部に優先腐食発生せず。
【0037】
【表4】 (註)B:溶着部に優先腐食若干認められる。 C:溶着部に優先腐食明瞭に認められる。
【0038】表2〜4より明らかなように、本発明例は
いずれもΔECが1.0IACS%以下で、Mnの析出
量は中空形材の頭側と尻側で殆ど差がないことが判明し
た。導電率は、いずれも、ビレット毎の押出頭側より尻
側で大きかった。CASS試験は頭側と尻側について行
ったが、いずれも、溶着部に優先腐食は認められなかっ
た。これは、鋳塊の均質化処理でMnが粗大に析出した
為である。比較例はいずれもΔECが1.0IACS%
を超えた。導電率は、いずれも、頭側より尻側で高かっ
た。これはMnが多量に固溶した押出ビレットを押出し
た為、押出の先後でMnの析出量に差が生じた為であ
る。CASS試験は頭側と尻側について行ったが、いず
れも、頭側の方が尻側より激しく腐食した。従って表2
〜4には頭側の評価結果を記載した。溶着部の腐食がC
ランクに該当するもののうち、一部は肉厚が1.4mm
と厚いにも関わらず腐食が貫通するものがあった。
【0039】(実施例3)表1に示す組成の合金No2を
DC鋳造法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳造
し、この合金鋳塊を610℃で8hr加熱後、350℃
まで冷却速度25℃/hrで炉冷し、その後炉外へ移送
しスプリンクラーで散水冷却した。
【0040】(実施例4)表1に示す組成の合金No2を
DC鋳造法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳造
し、この合金鋳塊を460℃で36hr加熱後、炉外へ
移送し放冷した。
【0041】(実施例5)表1に示す組成の合金No2を
DC鋳造法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳造
し、この合金鋳塊を580℃で6hr加熱後、40℃/
hrの冷却速度で420℃まで炉冷し、420℃で18
hr加熱後、炉外へ移送し放冷した。
【0042】(比較例2)表1に示す組成の合金No2を
DC鋳造法により外径6インチの押出用丸棒鋳塊に鋳造
し、得られた鋳塊に610℃×16hrの均質化処理を
施し、その後、鋳塊を炉外に移送し、ファンにより短時
間冷却し、次いでスプリンクラーにより冷却速度160
℃/hr以上で散水冷却した。
【0043】実施例3〜5および比較例2で得られた得
られた各々の鋳塊を所定長さに切断して押出ビレットと
し、これをインダクションヒーターにより440℃に加
熱して、外径18.6mm肉厚2.3mmの断面円形の
管材に熱間押出し、押出製出材はファンにより強制空冷
した。押出は、同時押出本数2本、円周方向4箇所に溶
着部が形成されるポートホール押出法によった。押出ビ
レットは各合金毎に5本づつ用意し、これを連続的に押
出した。サンプルは、3本目の押出ビレット部分は押出
管材として、4本目の押出ビレット部分は押出後1パス
の抽伸加工を施して1パス抽伸管材として、5本目の押
出ビレット部分は押出後2パスの抽伸加工を施して2パ
ス抽伸管材としてそれぞれ採取し、各種評価に供した。
【0044】前記1パス抽伸管材は、外径18.6mm
肉厚2.3mmの押出管材を外径16.0mm肉厚2.
0mmに抽伸加工(加工率25.3%)し、前記2パス
抽伸管材は、前記1パス抽伸加管材を更に外径13.8
mm肉厚1.75mmに抽伸加工(加工率25.0%)
して作製した。2パス抽伸管材の合計抽伸加工率は4
4.0%である。前記抽伸加工にはドローベンチを用い
た。
【0045】このようにして得られた押出管材及び抽伸
管材は、実施例1、2の場合と同様に前端から5mを除
外し、残りの頭側、尻側及びその中間部の3箇所からサ
ンプルを採取した。このサンプルの頭側と尻側の導電率
を4端子法により測定し、実施例1と同様にΔECを求
めた。
【0046】又サンプルの頭側、中間部、尻側の耐食性
を200hrのCASS試験により調べた。試験後の外
観を目視観察し実施例1と同じ基準で評価した。結果を
表5に示す。
【0047】
【表5】 (註)下段は、頭側/中間部/尻側のCASS試験結果。
【0048】表5より明らかなように、本発明例(実施
例3、4、5)は押出管材及び両抽伸管材ともΔECが
1.0IACS%以下であり、CASS試験結果はいず
れもAランクで溶着部の優先腐食は全く認められなかっ
た。1パス抽伸材と2パス抽伸材の間で特に差はなかっ
た。これに対し、従来法で均質化処理した比較例(2)
は、押出管材及び両抽伸管材ともΔECが1.0IAC
S%を超え、CASS試験では各押出ビレットの頭側と
中間部で溶着部に激しい優先腐食が認められた。
【0049】実施例1、2で製造した押出中空形材、実
施例3〜5で製造した押出管材又は抽伸管材について機
械的性質を調べたが、いずれも引張強さ、伸び等所要の
特性を具備するものであった。
【0050】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明は、Mnを
含有するアルミニウム合金鋳塊をポートホール押出し
て、又はポートホール押出と抽伸加工して製造されるア
ルミニウム合金中空材の長手方向の各部の導電率差が
1.0IACS%以下で、溶着部と非溶着部とで組織上
(Mnの析出量など)の差がない為、溶着部の優先腐食
が防止される。前記中空材は鋳塊に所定の均質化処理を
施してMnを粗大な化合物に析出させておくことにより
容易に製造できる。依って工業上顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポートホール押出法で製造された中空材の溶着
部の優先腐食の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 660 C22F 1/00 660Z 682 682 683 683 691 691B 691C 692 692A 693 693A 693B F28F 21/08 F28F 21/08 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともMnを0.3〜1.5wt%含
    有するアルミニウム合金鋳塊をポートホール押出して、
    又はポートホール押出と抽伸加工して製造されるアルミ
    ニウム合金中空材において、前記中空材の長手方向の各
    部の導電率差が1.0IACS%以下であることを特徴
    とするアルミニウム合金中空材。
  2. 【請求項2】 少なくともMnを0.3〜1.5wt%含
    有するアルミニウム合金鋳塊に均質化処理を施し、次い
    でこの鋳塊をポートホール押出して、又はポートホール
    押出と抽伸加工して中空材を製造する方法において、前
    記均質化処理を、500〜630℃の所定温度に0〜2
    4hr保持した後、100℃/hr以下の冷却速度で4
    00〜500℃の所定温度に冷却し、この温度に4〜4
    8hr保持して施すことを特徴とする請求項1記載のア
    ルミニウム合金中空材の製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくともMnを0.3〜1.5wt%含
    有するアルミニウム合金鋳塊に均質化処理を施し、次い
    でこの鋳塊をポートホール押出して、又はポートホール
    押出と抽伸加工して中空材を製造する方法において、前
    記鋳塊の均質化処理を、500〜630℃の所定温度
    (T1)に0〜16hr保持した後、T1温度から100℃
    /hr以下の冷却速度で350℃ (T2)に冷却し、T1
    温度に到達後T2 温度に到るまでの時間を10〜48h
    rとし、T2 温度から任意の冷却速度で室温に冷却して
    施すことを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金
    中空材の製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくともMnを0.3〜1.5wt%含
    有するアルミニウム合金鋳塊に均質化処理を施し、次い
    でこの鋳塊をポートホール押出して、又はポートホール
    押出と抽伸加工して中空材を製造する方法において、前
    記鋳塊の均質化処理を、400〜500℃の所定温度に
    12〜48hr保持した後、室温に冷却して施すことを
    特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金中空材の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 少なくともMnを0.3〜1.5wt%含
    有するアルミニウム合金鋳塊に均質化処理を施し、次い
    でこの鋳塊をポートホール押出して、又はポートホール
    押出と抽伸加工して中空材を製造する方法において、前
    記鋳塊の均質化処理を、400〜500℃の所定温度に
    0.5〜4hr保持した後、550〜630℃の所定温
    度に昇温し、当該温度に0.5〜4hr保持したのち、
    350℃に100℃/hr以下の冷却速度で冷却し、3
    50℃から任意の冷却速度で室温に冷却して施すことを
    特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金中空材の製
    造方法。
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