JP4011270B2 - Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造方法とその加工方法 - Google Patents

Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造方法とその加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、耐力値にバラツキがなく曲げ加工に適したAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
Al−Mg−Si系アルミニウム合金は、押出加工で所定形状に成形した後、Mg2Si等の金属間化合物を析出させる時効処理によって高強度が付与される。この長所を活用し、軽量で耐食性に優れていることと併せて、車輌用機材,建築資材,作業用機器等、広範な分野で使用されている。
Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造には、押出加工後に空冷,水冷等で常温付近まで冷却した後、整直し、160〜220℃で時効処理するT5処理や、時効処理に先立って溶体化処理及び焼入れするT6処理後に整直する方法等が採用されている。
時効処理されたAl−Mg−Si系アルミニウム合金は、合金組成,製造履歴,析出物の量等に応じて耐力値が変わる。そこで、合金組成,押出前の均質化処理条件,押出条件(ビレット温度,押出材温度,押出材の冷却速度等),時効処理条件(保持温度,保持時間等)等をできるだけ一定にすることにより、耐力値の安定化を図っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
合金組成,均質化条件,押出条件,時効処理条件を一定にしても、依然として押出材の耐力値にバラツキが生じることがある。耐力値にバラツキが生じる原因を調査したところ、同じように製造された押出材であってもMg2Si等の析出量が変動しており、析出量が多いものほど耐力値が高くなっていた。析出量のバラツキは、押出直後や焼入れ後の押出材の曲り具合や長さ等が押出材ごとに異なり、同じ設定で整直しても押出材ごとに塑性歪み量が異なることに原因があるものと推察される。塑性歪み量が異なると、時効処理時に析出核となる転位量にバラツキが生じ、結果として機械的強度に寄与するMg2Si等の析出量が変動する。
【0004】
耐力値のバラツキを考慮して要求特性を満足する製品として出荷するためには、変動幅を見込んでMg2Si等の析出量が若干多く、換言すれば目標値より高めの耐力値を付与する条件下で時効処理する方法が採用される。しかし、最近では、耐力値の下限だけでなく、上限の保証も求められるようになってきた。たとえば、曲げ加工用に使用される押出材では曲げ加工時のスプリングバックを一定にすることが曲げ製品の形状安定性に必要なことから、押出材の耐力値を一定範囲に収めることがユーザから求められている。また、車輌用スペースフレーム等の用途では、閾値以上の力が加わったときに壊れて衝撃を吸収することが乗員保護のために必要であり、この点でも押出材の耐力値を一定範囲に収めることが求められている。
耐力値の範囲に対する要求が厳しくなっている現状では、変動幅を見込んでMg2Si等を若干多量に析出させる従来の時効処理では対応できない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、Mg2Si等の析出量を変動させる原因である塑性歪みを一定にすることにより、時効処理によって一定の耐力値が付与されたAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材を提供することを目的とする。
本発明の製造方法は、その目的を達成するため、Al−Mg−Si系アルミニウム合金を押し出した後、塑性変形によって0.2%以上の塑性歪みを付与し、次いで時効処理を施すことを特徴とする。0.2%以上の塑性歪みは、たとえば押出後の整直で与えられる。
【0006】
Al−Mg−Si系アルミニウム合金としては、Si:0.2〜0.9重量%,Mg:0.4〜1.2重量%,Fe:0.1〜0.3重量%,Ti:0.005〜0.2重量%,B:0.001〜0.01重量%を含み、更に必要に応じてCu:0.01〜0.4重量%,Cr:0.05〜0.2重量%,Zr:0.05〜0.2重量%,Mn:0.05〜0.3重量%の1種又は2種以上を含むアルミニウム合金が使用される。
【0007】
具体的には、押出ダイスから出た直後の材温が500〜560℃となるようにAl−Mg−Si系アルミニウム合金を押し出し、450〜250℃の温度域を50℃/分以上で冷却した後、整直により0.2%以上の塑性歪みを与え、次いで時効処理を施す。
時効処理は、整直されたAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材を160〜220℃に保持するT5処理や、時効処理に先立って溶体化処理及び焼入れを施すT6処理等が採用される。T6処理の場合には、焼入れ後に塑性歪みが付与される。また、ダイス端焼入れを併用したT5処理も採用可能である。
【0008】
【作用】
耐力値にバラツキを発生させる原因が押出材の塑性歪み量にあるとの前提で、塑性歪みを一定にする方法を検討した。個々の押出材ごとに整直機の設定値を変更し、押出材の曲り具合や長さに応じた引張り力で押出材を整直することにより、塑性歪みを一定にすることができる。しかし、押出材ごとに設定値を変更することは現実的でない。
そこで、本発明者等は、整直によって押出材に付与される塑性歪み量と耐力値との関係を調査検討した。その結果、耐力値は、図1に示すように初期段階では塑性歪み量の増加に応じて上昇するが、0.2%以上(好ましくは、0.4%以上)の塑性歪み量が与えられた状態では変化率が小さくなることを見出した。
【0009】
変化率の低下は、塑性歪み量が0.2%以上になると多数の転位が発生し、時効処理時に析出核として働く転位が相互に打ち消し合うことによるものと推察される。したがって、0.2%以上の塑性歪みを付与すると、塑性歪みが多少異なっても時効処理で付与される強度が大きく変動せず、押出材ごとに整直機の設定値を変更する必要もない。ただし、過剰な塑性歪みは押出材の伸びを低下させ、肉厚や断面形状も悪化させる原因となるので、押出材に加える塑性歪み量を2%以下にすることが好ましい。
【0010】
次いで、本発明が対象とするAl−Mg−Si系アルミニウム合金の合金成分,含有量,製造条件等を説明する。
合金成分
Si:0.2〜0.9重量%
時効処理時にMg2Siとして析出し、押出材に強度を付与する合金成分である。十分な機械的強度を得るためには、0.2重量%以上のSi含有量が必要である。しかし、0.9重量%を超える過剰なSiが含まれると、押出直後に押出材が冷却される過程でMg2Siが析出し易くなり、時効処理時に強度向上に有効なMg2Siの析出量が減少する。
Mg:0.4〜1.2重量%
時効処理時にMg2Siとして析出し、押出材に強度を付与する合金成分である。十分な機械的強度を得るためには、0.4重量%以上のMg含有量が必要である。しかし、1.2重量%を超える過剰なMgが含まれると、押出直後に押出材が冷却される過程でMg2Siが析出し易くなり、時効処理時に強度向上に有効なMg2Siの析出量が減少する。
【0011】
Fe:0.1〜0.3重量%
Al−Fe−Si相を生成し、押出材の結晶粒を微細化することにより機械的性質を改善する合金成分である。このような作用は、0.1重量%以上で顕著になる。しかし、0.3重量%を超える過剰量のFeが含まれると、Al−Fe−Si相は量的に増加するものの、その分だけSiが減少し、時効処理時に析出するMg2Siが少なくなる。
Ti:0.005〜0.2重量%
鋳塊の結晶粒を微細化し、鋳造割れを抑制する作用を呈する合金成分であり、0.005重量%以上でTi添加の効果が顕著になる。しかし、0.2重量%を超える過剰量のTi含有は、粗大なAl−Ti系晶出物の生成を促進させ、押出性を劣化させる。
【0012】
B:0.001〜0.01重量%
鋳塊の結晶粒を微細化し、鋳造割れを抑制する作用を呈する合金成分であり、0.001重量%以上でB添加の効果が顕著になる。しかし、0.01重量%を超える過剰量のB含有は、Ti−B化合物を増加させ、押出性を劣化させる。
Cu:0.01〜0.4重量%
必要に応じて添加される合金成分であり、0.1重量%以上で機械的強度を向上させる効果が顕著になる。しかし、0.4重量%を超える過剰量のCuを添加すると、押出直後に押出材が冷却される過程でMg2Siが析出し易くなる。その結果、本発明で規定した冷却条件下でも機械的強度向上に寄与しないMg2Siが析出し、時効処理時に強度向上に有効なMg2Siの析出量が減少する。
【0013】
Cr:0.05〜0.2重量%
Zr:0.05〜0.2重量%
Mn:0.05〜0.3重量%
Cr,Zr及びMnは、必要に応じて添加される合金成分であり、ビレットを押出前に均質化処理するときに化合物として析出し、押出時に組織の再結晶や再結晶粒の粗大化を抑制する作用を呈し、押出材の軟化を防止する。また、耐食性の向上にも有効である。このような作用は、Cr及びZrでは0.05重量%以上、Mnでは0.05重量%以上で顕著になる。しかし、0.2重量%を超える過剰量のCrやZr、又は0.3重量%を超える過剰量のMnを添加すると、押出直後に押出材が冷却される過程でMg2Siが析出し易くなる。その結果、時効処理時に強度向上に有効なMg2Siの析出量が減少する。
【0014】
押出工程
押出加工では、押出ダイスから出てきた直後の押出材が材温500〜560℃となるように熱管理し、450〜250℃の温度域の冷却速度が50℃/分以上となるように冷却する。押出直後の材温及び冷却速度は、押出材のマトリックスを過飽和固溶状態に維持する上で重要である。過飽和固溶状態によって、強度付与に有効な析出物を後工程の時効処理段階で析出させることができる。また、Cu,Cr,Mn,Zrを含む押出材では析出物が発生し易いので、水焼入れ,ミスト冷却等で冷却速度を1000℃/分以上にすることが好ましい。
【0015】
整直工程
押出材は、整直機で引っ張られ、曲りが矯正される。このとき、整直機に加わる荷重が急激に変化したとき、押出材がまっすぐになったと判断され、その時点での押出材の長さを本来の押出材長さとすることができる。更に引張り力を加えると押出材が伸びるが、押出材本来の長さに対する伸び量の比を塑性歪み量とし、塑性歪み量が0.2%以上になるまで整直する。これにより、時効処理によって付与される耐力値が所定範囲になる状態に押出し材が調整される。
整直は、材温が80℃以下に低下した押出材に施すことが好ましい。材温が80℃を超えると、押出材の位置によっては材温が大きく異なり、均一な歪みが付与できないことがある。
【0016】
時効処理
整直された押出材に対して、160〜220℃で2〜12時間保持するT5処理が施される。T5処理によってMg2Si等が析出し、押出材が時効硬化する。このときの時効条件は、押出材の要求特性に応じて160〜220℃及び2〜12時間の範囲で加熱温度及び保持時間が適宜設定される。
また、480〜580℃に1〜8時間保持する溶体化処理後に焼入れし、整直を経て、次いで同様な条件下で時効処理するT6処理も採用可能である。押出材のマトリックスは、溶体化処理によって過飽和固溶状態になり、焼入れ後に整直機で引張られることにより焼入れ時に生じた曲りが矯正されると共に、0.2%以上の塑性歪みが付与される。整直の終了した押出材は、160〜220℃で2〜12時間保持することにより、Mg2Si等の析出によって時効硬化する。この場合も、押出材の要求特性に応じて160〜220℃及び2〜12時間の範囲で加熱温度及び保持時間が適宜設定される。
【0017】
曲げ加工
押出材とほぼ同じ形状の挿通口を有する固定金型と可動金型とを各々の挿通口が一直線になるように配置し、押出材を固定金型の挿通口から可動金型の挿通口に向かって押し込む。押出材の先端が可動金型の挿通口を通過したら、押出材の押し混みを継続しながら徐々に可動金型を移動させることにより、押出材に自在な曲げ加工が施される。
可動金型の移動量はスプリングバック量を考慮して決定されるが、この曲げ加工方法は一般にマルチベンディングと呼ばれる方法であり、ドローベンディングやストレッチベンディング等の他の曲げ加工方法より、スプリングバック量およびそのバラツキが大きいため、より押出材の耐力を一定にしておく必要性があるが、0.2%以上の塑性歪みを与えたAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材を使用した曲げ加工では、押出材の耐力が一定であるため、寸法精度の優れた曲げ加工材が得られる。
【0018】
【実施例1】
組成を表1に示したAl−Mg−Si系アルミニウム合金1のビレットを9本用意し、580℃×2時間で均質化処理した後、450℃に加熱し、100mm×100mm,肉厚2mmの中空矩形断面をもつ長さ40mの押出材を製造した。次いで、ファン空冷により平均冷却速度70℃/分で30℃まで押出材を冷却した。
【0019】
Figure 0004011270
【0020】
得られた各押出材を整直機にかけて引っ張り、種々の塑性歪み量を付与した後、180℃に4時間保持するT5処理を施した。なお、時効処理の実施時期は、押出終了から30時間経過した時点に設定した。
表2は、T5処理された各押出材の耐力及び伸びを測定した結果を示す。表2から明らかなように、塑性歪み量が0.2%までは時効処理で付与された耐力が急激に上昇しているが、0.2%以上の塑性歪み量では耐力の増加割合が少なくなった。しかし、塑性歪み量の増加に伴って、時効処理された押出材の伸びが漸減した。
【0021】
Figure 0004011270
【0022】
【実施例2】
Al−Mg−Si系アルミニウム合金2のビレットを9本用意し、580℃×2時間で均質化処理した後、480℃に加熱し、押出ダイスから出てきた直後の材温が520℃になる条件下で100mm×100mm,肉厚2mmの中空矩形断面をもつ長さ40mの形状に押し出し、得られた押出材を水焼入れで1000℃/分以上の冷却速度で室温まで冷却した。
ダイス端焼入れされた各押出材を整直機にかけて引っ張り、種々の塑性歪み量を付与した後、180℃に4時間保持する時効処理を施した。なお、時効処理の実施時期は、押出終了から30時間経過した時点に設定した。
表3は、時効処理された各押出材の耐力及び伸びを測定した結果を示す。表3から明らかなように、この場合にも塑性歪み量が0.2%までは時効処理で付与された耐力が急激に上昇しているが、0.2%以上の塑性歪み量では耐力の増加割合が少なくなった。
【0023】
Figure 0004011270
【0024】
【実施例3】
Al−Mg−Si系アルミニウム合金2のビレットを9本用意し、580℃×2時間で均質化処理した後、450℃に加熱し、100mm×100mm,肉厚2mmの中空矩形断面をもつ長さ40mの押出材を製造した。得られた各押出材を540℃で2時間溶体化処理した後、水焼入れした(T6処理)。
T6処理された各押出材を整直機にかけて引っ張り、種々の塑性歪み量を付与した後、180℃に4時間保持する時効処理を施した。なお、時効処理の実施時期は、押出終了から30時間経過した時点に設定した。
表4は、時効処理された各押出材の耐力及び伸びを測定した結果を示す。表4から明らかなように、この場合にも塑性歪み量が0.2%までは時効処理で付与された耐力が急激に上昇しているが、0.2%以上の塑性歪み量では耐力の増加割合が少なくなった。
【0025】
Figure 0004011270
【0026】
【実施例4】
実施例1〜3で製造された押出材(100×100mm,肉厚2mmの中空材)を,23℃の雰囲気において図2に示すように固定金型1と可動金型2に押通し方向Dに通過速度90cm/分で通しながら、可動金型2の曲率半径Rが200mmとなるように移動させ、押出材Mを曲げ加工した。加工後に押出材の形状を測定し、曲率半径rを求めた。
表5の結果にみられるように、塑性歪み量が0%,0.1%の場合、実施例1のT5処理材では78.2mm(48.6+29.6mm),実施例2の水焼入れ材では73.6mm(40.6+33mm),実施例3のT6処理材では60.7mm(41.7+19mm)と、曲げ加工された押出材の曲率半径rに大きな差が生じていた。このことから、0.2%未満の塑性歪み量では、僅かに塑性歪み量が異なるだけでスプリングバック量が大きく異なってしまうことが判る。
【0027】
これに対し、0.2%,0.4%の塑性歪み量を与えると、実施例1のT5処理材では30.9mm,実施例2の水焼入れ材では37.5mm,実施例3のT6処理材では21.5mmと、同じ歪み量の変化でも加工された押出材の曲率半径rの差が小さくなっている。また、塑性歪み量が大きくなるほど曲率半径rの差が小さくなる傾向が顕著になっている。このことから、0.2%以上の塑性歪み量を与えるとき、塑性歪み量の変化に拘わらずスプリングバック量が大きく変化せず、形状が良好な曲げ加工品が得られることが判る。
【0028】
Figure 0004011270
【0029】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、押出加工で製造された押出材に時効処理を施す前に、2%以上の塑性歪み量を押出材に与えている。塑性歪みの導入によって、時効処理時にMg2Si等の析出核となる転位が相互に打ち消し合う程度に増加するため、時効処理後に過度の強度上昇が抑えられ、耐力値を所定範囲に収めた押出材が得られる。このようにして、ユーザが要求する下限と上限との範囲に耐力値を収めることができるため、曲げ加工用,車輌用機材を始めとして広範な分野で使用される押出材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 整直で与えた塑性歪み量が時効処理後の耐力値に及ぼす影響を示したグラフ
【図2】 押出材の曲げ加工を説明する図
【符号の説明】
1:固定金型 2:可動金型 M:押出材 D:押通し方向

Claims (7)

  1. Al−Mg−Si系アルミニウム合金を押し出した後、塑性変形によって0.2%以上の塑性歪みを付与し、次いで時効処理を施すことを特徴とするAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造方法。
  2. Si:0.2〜0.9重量%,Mg:0.4〜1.2重量%,Fe:0.1〜0.3重量%,Ti:0.005〜0.2重量%,B:0.001〜0.01重量%を含み、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成をもつAl−Mg−Si系アルミニウム合金を使用する請求項1記載のAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造方法。
  3. 更にCu:0.01〜0.4重量%,Cr:0.05〜0.2重量%,Zr:0.05〜0.2重量%,Mn:0.05〜0.3重量%の1種又は2種以上を含むAl−Mg−Si系アルミニウム合金を使用する請求項2記載のAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造方法。
  4. 押出後の整直により0.2%以上の塑性歪みを付与する請求項1〜3の何れかに記載のAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造方法。
  5. 押出ダイスから出た直後の材温が500〜560℃となるようにAl−Mg−Si系アルミニウム合金を押し出し、450〜250℃の温度域を50℃/分以上で冷却した後、整直により0.2%以上の塑性歪みを与え、次いで時効処理を施すことを特徴とするAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造方法。
  6. 時効処理の前にAl−Mg−Si系アルミニウム合金を溶体化処理し、焼き入れた後、0.2%以上の塑性歪みを付与する請求項1〜4の何れかに記載のAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の製造方法。
  7. 請求項1〜6何れかの方法で製造されたアルミニウム合金押出材を固定金型と可動金型に通しながら可動金型を移動させることにより、押出材を曲げ加工することを特徴とするアルミニウム合金押出材の加工方法。
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