JPH11170876A - 管理機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料補給など取扱い操作性の向上を容
易に図れると共に、エンジン（１）温風によってガスボ
ンベ（２５）の加温を行える。 【解決手段】 ガスエンジン（１）を搭載する管理機に
おいて、前記エンジン（１）を覆うボンネット（２１）
下面とエンジン（１）前部とで形成する機体前部空間に
ガスボンベ（２５）を配設させたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は例えばロータリ作業
機を装備させて耕耘作業などを行う管理機に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】従来、ガソリン（混合
油）を燃料とするエンジン、またはバッテリを電源とす
る電動モータを動力源として耕耘作業を行っていたが、
補給用のガソリンを保管する必要があり、またバッテリ
を充電する必要がある等の取扱い上の問題がある。

【０００３】

【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、ガス
エンジンを搭載する管理機において、前記エンジンを覆
うボンネット下面とエンジン前部とで形成する機体前部
空間にガスボンベを配設させたもので、補給用のガスボ
ンベの保管を容易に行えてガスボンベの交換による燃料
補給など取扱い操作性の向上を容易に図り得ると共に、
ボンネット下面側でエンジン前部のスペースを利用して
ガスボンベを取付けることにより、機体全高を低くして
低重心化を図り得、またエンジン周辺に発生する温風に
よってガスボンベの加温を行い得、ガスの気化熱によっ
てガスボンベが冷却されてガスボンベの温度低下により
気化効率が低下するのを容易に防止し得るものである。

【０００４】また、ガスエンジンを搭載する管理機にお
いて、中空パイプ製の操向ハンドルをガスタンクとして
兼用してガスボンベのガスを注入貯蔵するように構成し
たもので、ガスボンベの装填スペースを本機側に確保す
る必要がなく、農作業に必要な量のガスを容易に注入貯
蔵し得ると共に、作業者がハンドルを握ることによって
充填されたガスが加温されて気化を効率良く行わせ得る
ものである。

【０００５】また、ガスエンジンを搭載する管理機にお
いて、操向操作用のハンドル部材にガスボンベを着脱交
換自在に内設させたもので、前記ハンドル部材の中空部
を利用してガスボンベをコンパクトに装填し得ると共
に、エンジン周辺に発生する温風を前記ハンドル部材に
導入してガスボンベを容易に加温し得、気化熱などによ
るガスボンベの冷却によって気化効率が低下するのを容
易に防止し得るものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述する。図１は全体の側面図、図２は同平面
図、図３はエンジン部の側面図、図４は同平面図であ
り、図中（１）はプロパンガスを燃料とするガスエンジ
ン、（２）は前記エンジン（１）を載せるエンジン台、
（３）は前記エンジン台（２）を前側に固定させるミッ
ションケース、（４）は前記ミッションケース（３）両
側に車軸（５）を介して取付ける左右一対の走行輪、
（６）は前記ミッションケース（３）にヒッチ（７）を
介して牽引連結させるロータリ作業機、（８）は前記ミ
ッションケース（３）上部にハンドルベース（９）を介
して連設させる操向ハンドル、（１０）は前記ミッショ
ンケース（３）に支持させる主変速レバー、（１１）は
前記操向ハンドル（８）に設ける副変速レバー、（１
２）は同左右一対のサイドクラッチレバー、（１３）は
走行クラッチレバーであり、エンジン（１）の出力プー
リ（１４）とミッションケース（３）の入力プーリ（１
５）の間に走行クラッチテンションローラ（１６）を介
して駆動Ｖベルト（１７）を張設させ、エンジン（１）
出力をミッションケース（３）に伝達させると共に、ロ
ータリ作業機（６）のロータリ爪（６ａ）を回転させて
耕耘作業を行わせるように構成している。

【０００７】また、前記ミッションケース（３）上部に
ベースフレーム（１８）を介してハンドルベース（９）
を取付け、ミッションケース（３）の入力軸（１９）に
入力プーリ（１５）を軸支させ、前記プーリ（１４）
（１５）及びベルト（１７）の機外側をベルトカバー
（２０）によって覆うと共に、前記エンジン（１）上部
をボンネット（２１）によって覆い、ボンネット（２
１）を支点軸（２２）回りに開閉自在に取付けている。

【０００８】さらに、前記エンジン（１）前側にステー
（２３）を介してボンベ装填台（２４）を取付け、プロ
パンガス（または天燃ガス）を封入した携帯コンロ用の
一般市販の小型のガスボンベ（２５）を前記ボンベ装填
台（２４）に交換自在に固定させ、エンジン（１）周辺
及びマフラー（２６）周辺に発生する温風によって前記
装填台（２４）のガスボンベ（２５）を加温し、ガス気
化熱の冷却並びに冬季の低外気温などによるガスボンベ
（２５）の温度低下を防ぎ、エンジン（１）及びマフラ
ー（２６）の排熱によってガスボンベ（２５）を加温し
てガス気化効率を向上させ、エンジン（１）の出力低下
による馬力不足の発生を阻止すると共に、農作業などを
行って前記装填台（２４）のガスボンベ（２５）が空に
なったとき、支点軸（２２）回りにボンネット（２１）
を開閉し、空のガスボンベ（２５）を新しいガスボンベ
（２５）と交換するように構成している。

【０００９】上記から明らかなように、ガスエンジン
（１）を搭載する管理機において、前記エンジン（１）
を覆うボンネット（２１）下面とエンジン（１）前部と
で形成する機体前部空間にガスボンベ（２５）を配設さ
せ、補給用のガスボンベ（２５）の保管を容易に行えて
ガスボンベ（２５）の交換による燃料補給など取扱い操
作性の向上を図れると共に、ボンネット（２１）下面側
でエンジン（１）前部のスペースを利用してガスボンベ
（２５）を取付け、機体全高を低くして低重心化を図
れ、またエンジン（１）周辺に発生する温風によってガ
スボンベ（２５）の加温を行え、ガスの気化熱によって
ガスボンベ（２５）が冷却されてガスボンベ（２５）の
温度低下により気化効率が低下するのを防ぐように構成
している。

【００１０】さらに、図１，図５に示す如く、着脱自在
なキャップ（２７）で閉塞する操向ハンドル（８）後部
の握部（２８）後端内部にガス注入口（２９）を設け、
ガスボンベ（２５）のプロパンガスを操向ハンドル
（８）の密閉中空部に注入口（２９）から注入貯蔵し、
ハンドル（８）に貯蔵したプロパンガスをエンジン
（１）に燃料として送給して駆動させるもので、ガスエ
ンジン（１）を搭載する管理機において、中空パイプ製
の操向ハンドル（８）をガスタンクとして兼用してガス
ボンベ（２５）のガスを注入貯蔵させ、ガスボンベ（２
５）の装填スペースを本機側に確保する必要がなく、農
作業に必要な量のガスを注入貯蔵できると共に、作業者
がハンドル（８）を握ることによって充填されたガスが
加温されて気化を効率良く行わせるように構成してい
る。

【００１１】さらに、図１，図３，図５に示す如く、前
記ハンドルベース（９）上面にボンベ室カバー（３０）
を開閉自在に取付け、前記カバー（３０）を開操作して
ハンドルベース（９）の中空内部にガスボンベ（２５）
を着脱交換自在に装填させると共に、前記ボンネット
（２１）後側とハンドルベース（９）の間に導風カバー
（３１）を固定させ、エンジン（１）及びマフラー（２
６）の周辺に発生する温風を導風カバー（３１）の案内
によってハンドルベース（９）の中空内部に送給してガ
スボンベ（２５）を加温するもので、ガスエンジン
（１）を搭載する管理機において、操向操作用のハンド
ル部材であるハンドルベース（９）にガスボンベ（２
５）を着脱交換自在に内設させ、前記ハンドルベース
（９）の中空部を利用してガスボンベ（２５）をコンパ
クトに装填させると共に、エンジン（１）周辺に発生す
る温風を前記ハンドルベース（９）に導入してガスボン
ベ（２５）を加温し、気化熱などによるガスボンベ（２
５）の冷却によって気化効率が低下するのを防ぐように
構成している。

【００１２】さらに、図１，図２に示す如く、前記操向
ハンドル（８）の握部を持つ作業者（Ａ）の腰部にバン
ド（３２）によってボンベケース（３３）を取付け、ボ
ンベケース（３３）にガスボンベ（２５）を入れて持ち
歩くと共に、前記ボンネット（２１）上面にガス供給口
（３４）を取付け、ボンベケース（３３）のガスボンベ
（２５）に一端側を接続させたガスパイプ（３５）他端
側をワンタッチ着脱カプラ（３６）によってガス供給口
（３４）に連結させ、ボンベケース（３３）のガスボン
ベ（２５）のプロパンガスをガスパイプ（３５）及びガ
ス供給口（３４）を介してエンジン（１）に送給するも
ので、ボンベケース（３３）のボンベ（２５）か゛作業
者（Ａ）の体温によって加温され、ガスボンベ（２５）
のガスを効率良く気化させてエンジン（１）に送給でき
る一方、本機または作業者（Ａ）の転倒などによって本
機から作業者（Ａ）が離れることにより、ガスパイプ
（３５）が引張られてカプラ（３６）が外れてプロパン
ガスの供給が中止され、エンジン（１）が停止するよう
に構成している。

【００１３】さらに、図６に示す如く、前記エンジン
（１）のガス噴射バルブに一端側を接続させる燃料供給
用ガスパイプ（３５）の他端側にワンタッチ着脱構造の
ボンベカプラ（３７）を取付けると共に、前記操向ハン
ドル（８）の握部またはハンドルベース（９）上面また
はボンネット（２１）上面など作業者が見易い位置に取
付ける残量圧力メータ（３８）を前記カプラ（３７）に
ガスパイプ（３９）を介して接続させる。

【００１４】また、前記ガスボンベ（２５）の口金（４
０）に係脱自在に係止させるロックアーム（４１）と、
該ロックアーム（４１）の係合を解除する解除レバー
（４２）を、前記カプラ（３７）に設けると共に、前記
口金（４０）を弾圧当接させる可撓性の弾性ゴム製パッ
キン（４３）を前記カプラ（３７）に設けるもので、ガ
スボンベ（２５）のノズル（４４）をパッキン（４３）
を介してカプラ（３７）に差込み、カプラ（３７）を口
金（４０）に弾圧させることにより、ノズル（４４）押
込み圧力によってロックアーム（４１）が口金（４０）
に自動的に係止し、かつノズル（４４）がボンベ（２
５）に押込まれ、カプラ（３７）に内蔵する逆止弁（４
５）を介してボンベ（２５）内部のプロパンガスがノズ
ル（４４）からガスパイプ（３５）に噴出すると共に、
ガスボンベ（２５）内部に液体状態で封入されているプ
ロパンガスの残量がメータ（３８）に表示されるように
構成している。

【００１５】さらに、前記カプラ（３７）を介してガス
ボンベ（２５）にガスパイプ（３５）を接続して農作業
を行い、ガスボンベ（２５）のガスを消費したとき、解
除レバー（４２）を握って押込むことにより、ロックア
ーム（４１）が口金（４０）から外れ、空のガスボンベ
（２５）がカプラ（３７）から取外され、プロパンガス
が充填されている別のガスボンベ（２５）をカプラ（３
７）に取付け、農作業を継続するように構成している。

【００１６】

【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、ガスエンジン（１）を搭載する管理機において、前
記エンジン（１）を覆うボンネット（２１）下面とエン
ジン（１）前部とで形成する機体前部空間にガスボンベ
（２５）を配設させたもので、補給用のガスボンベ（２
５）の保管を容易に行えてガスボンベ（２５）の交換に
よる燃料補給など取扱い操作性の向上を容易に図ること
ができると共に、ボンネット（２１）下面側でエンジン
（１）前部のスペースを利用してガスボンベ（２５）を
取付けることにより、機体全高を低くして低重心化を図
ることができ、またエンジン（１）周辺に発生する温風
によってガスボンベ（２５）の加温を行うことができ、
ガスの気化熱によってガスボンベ（２５）が冷却されて
ガスボンベ（２５）の温度低下により気化効率が低下す
るのを容易に防止できるものである。

【００１７】また、ガスエンジン（１）を搭載する管理
機において、中空パイプ製の操向ハンドル（８）をガス
タンクとして兼用してガスボンベ（２５）のガスを注入
貯蔵するように構成したもので、ガスボンベ（２５）の
装填スペースを本機側に確保する必要がなく、農作業に
必要な量のガスを容易に注入貯蔵できると共に、作業者
がハンドル（８）を握ることによって充填されたガスが
加温されて気化を効率良く行わせることができるもので
ある。

【００１８】また、ガスエンジン（１）を搭載する管理
機において、操向操作用のハンドル部材（９）にガスボ
ンベ（２５）を着脱交換自在に内設させたもので、前記
ハンドル部材（９）の中空部を利用してガスボンベ（２
５）をコンパクトに装填できると共に、エンジン（１）
周辺に発生する温風を前記ハンドル部材（９）に導入し
てガスボンベ（２５）を容易に加温でき、気化熱などに
よるガスボンベ（２５）の冷却によって気化効率が低下
するのを容易に防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体の側面図。

【図２】同平面図。

【図３】エンジン部の側面図。

【図４】同平面図。

【図５】操向ハンドル部の側面図。

【図６】ボンベカプラの説明図。

【符号の説明】

（１） エンジン （８） 操向ハンドル （９） ハンドルベース（ハンドル部材） （２１） ボンネット （２５） ガスボンベ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガスエンジンを搭載する管理機におい
   て、前記エンジンを覆うボンネット下面とエンジン前部
   とで形成する機体前部空間にガスボンベを配設させたこ
   とを特徴とする管理機。
2. 【請求項２】 ガスエンジンを搭載する管理機におい
   て、中空パイプ製の操向ハンドルをガスタンクとして兼
   用してガスボンベのガスを注入貯蔵するように構成した
   ことを特徴とする管理機。
3. 【請求項３】 ガスエンジンを搭載する管理機におい
   て、操向操作用のハンドル部材にガスボンベを着脱交換
   自在に内設させたことを特徴とする管理機。