JPH11169854A - 膜ろ過装置及びその運転方法 - Google Patents

膜ろ過装置及びその運転方法

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JPH11169854A
JPH11169854A JP9346605A JP34660597A JPH11169854A JP H11169854 A JPH11169854 A JP H11169854A JP 9346605 A JP9346605 A JP 9346605A JP 34660597 A JP34660597 A JP 34660597A JP H11169854 A JPH11169854 A JP H11169854A
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unit
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    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】膜面の全体を洗浄することができ、良好な運転
を長期間継続して行うことができるようにする。 【解決手段】処理槽31と、該処理槽31に浸漬(せ
き)され、平膜状の膜エレメントを積層することによっ
て形成された膜ユニット50と、該膜ユニット50の底
部に配設された筒状のスカート部71と、該スカート部
71の下方に配設され、気体を噴射するばっ気装置61
と、前記膜ユニット50の底部に配設され、前記スカー
ト部71内において該スカート部71との間に区画室7
4〜76を形成する仕切り72、73と、前記区画室7
4〜76に気体を供給する気体供給手段とを有する。前
記気体供給手段によって各区画室74〜76に気体が供
給されるので、各膜間における膜ユニット50の両側縁
部を流れる気泡の量を多くすることができる。膜面52
の全体を洗浄することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸漬(せき)型の
膜ろ過装置及びその運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、廃水処理、水中の有価物回収処理
等においては、多くの場合、固液分離が行われ、その手
法の一つとして精密ろ過膜、限外ろ過膜等の複数の膜エ
レメントによって形成された膜ユニットを使用する膜ろ
過装置が提供されている。この場合、前記膜エレメント
において、被処理水側に圧力を加えたり、処理水側に吸
引力を発生させたりすることによって処理水が透過させ
られ、処理水だけが膜を透過する。
【0003】ところが、前記膜エレメントにおいては、
膜の表面、すなわち、膜面に懸濁物質等の固形物が付着
すると、膜を構成する素材自身の抵抗以外にろ過抵抗が
発生し、増大して膜エレメントの透過性能を低下させて
しまう。そして、定量ろ過方式の場合は、被処理水側の
圧力と処理水側の圧力との差、すなわち、ろ過差圧が大
きくなり、ろ過に要するエネルギーが増大する。また、
定圧ろ過方式の場合は、透過水量、すなわち、処理水の
量が減少する。そこで、前記膜面の流速を大きくした
り、スポンジボール、担体等による洗浄を行ったりし
て、膜面への固形物の付着を極力少なくするようにした
膜ろ過装置も提供されている。
【0004】そして、水中に膜ユニットを浸漬してろ過
を行う浸漬型の膜ろ過装置においては、膜エレメントの
下方にばっ気装置を配設し、該ばっ気装置によって空気
を噴射してばっ気を行い、エアリフト作用によって膜面
に剪(せん)断力を加え、膜面を気液混合流によって洗
浄するようにしている(特公平4−70958号公報参
照)。
【0005】また、前記ばっ気装置によって噴射された
空気を各膜間に均一に、かつ、効率的に供給するため
に、上端及び下端が開放された包囲体内に膜ユニットを
配設し、前記包囲体内の下部にばっ気装置を配設(特公
平7−20592号公報参照)したり、上端及び下端が
開放された包囲体内に膜ユニットを配設し、前記包囲体
内の下部にばっ気装置を配設し、かつ、膜ユニットとば
っ気装置との間に整流手段を配設(特開平8−2810
80号公報参照)したり、膜ユニットの下端にスカート
部を配設(特開平8−281083号公報参照)したり
した装置が提供されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の浸漬型の膜ろ過装置においては、前記ばっ気装置に
よって噴射された空気を各膜間に均一に供給することは
できるが、膜間を上昇するのに伴って気泡が徐々に膜面
の中央側を流れるようになってしまう。図2は従来の浸
漬型の膜ろ過装置の概念図である。
【0007】図において、10はラインL1を介して供
給された被処理水を収容する処理槽、11は膜エレメン
ト、12は膜、13はフレームであり、該フレーム13
の上端に集水ノズル14が取り付けられ、該集水ノズル
14に処理水を排出するためのラインL2が接続され
る。そして、該ラインL2に、吸引力を加えるためにポ
ンプPが配設される。なお、前記膜エレメント11は、
複数個隣接させ、積層して配設され、膜ユニットを構成
する。
【0008】また、膜面を洗浄するために、前記膜ユニ
ットの下方にばっ気装置15が配設され、該ばっ気装置
15は図示されない空気供給源にラインL3を介して接
続される。そして、前記ばっ気装置15によって噴射さ
れた空気が、多数の気泡16になって膜エレメント11
の下端S1の全体に均一に供給され、膜間を被処理水と
共に流れて上昇させられる。なお、前記膜ユニットとば
っ気装置15との間には、該ばっ気装置15によって噴
射された空気を上方に案内するためのスカート部17が
配設される。
【0009】ところで、前記膜エレメント11が処理槽
10内において所定の長さにわたって延びるので、各膜
12間を上昇しようとする気泡16に対して膜エレメン
ト11の両側縁部のフレーム13、その近傍の被処理水
等が抵抗になる。したがって、前記気泡16は、各膜間
を上昇するのに伴って、徐々に膜面の中央側に移動し、
膜エレメント11の上端S2の前記両側縁部において
は、気泡16の量が低下する。すなわち、前記気泡16
は、台形状の領域AR1において多く流れ、三角形状の
領域AR2、AR3において相対的に少なくなる。その
結果、領域AR1においては、気泡16によって汚泥が
除去されるが、領域AR2、AR3においては、洗浄効
果が低下するので汚泥が付着しやすくなり、最終的に、
膜面の全体を洗浄することができなくなる。そして、各
膜面間が汚泥、SS、コロイド等によって閉塞(そく)
し、良好な運転を長期間継続して行うことができなくな
ってしまう。
【0010】本発明は、前記従来の膜ろ過装置の問題点
を解決して、膜面の全体を洗浄することができ、良好な
運転を長期間継続して行うことができる膜ろ過装置及び
その運転方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の膜
ろ過装置においては、処理槽と、該処理槽に浸漬され、
平膜状の膜エレメントを積層することによって形成され
た膜ユニットと、該膜ユニットの底部に配設された筒状
のスカート部と、該スカート部の下方に配設され、気体
を噴射するばっ気装置と、前記膜ユニットの底部に配設
され、前記スカート部内において該スカート部との間に
区画室を形成する仕切りと、前記区画室に気体を供給す
る気体供給手段とを有する。
【0012】本発明の他の膜ろ過装置においては、処理
槽と、該処理槽に浸漬され、平膜状の膜エレメントを積
層することによって形成された膜ユニットと、該膜ユニ
ットの底部に配設された筒状のスカート部と、該スカー
ト部の下方に配設され、気体を噴射するばっ気装置と、
前記膜ユニットの底部に配設され、前記スカート部内に
おいて該スカート部との間に区画室を形成する仕切りと
を有する。
【0013】そして、該仕切りは、下端をスカート部の
中央に向けて傾斜させられる。本発明の更に他の膜ろ過
装置においては、さらに、前記区画室に気体を供給する
気体供給手段を有する。本発明の膜ろ過装置の運転方法
においては、処理槽に、平膜状の膜エレメントを積層す
ることによって形成された膜ユニットが浸漬され、該膜
ユニットの底部にスカート部が配設され、該スカート部
の下方にばっ気装置が配設されるとともに、前記スカー
ト部内に複数の区画室が形成されるようになっている。
【0014】そして、前記各区画室に選択的に気体を供
給する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態における膜ろ過装置の概念図、図3は
本発明の第1の実施の形態における膜ろ過装置の斜視
図、図4は本発明の第1の実施の形態における膜ユニッ
トの斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態における
膜エレメントの要部斜視図である。
【0016】図において、31はラインL1を介して供
給された被処理水を収容する処理槽、50は該処理槽3
1中の被処理水に浸漬された膜ユニットであり、該膜ユ
ニット50は、膜面52が垂直方向に延びるように所定
の間隔を置いて配設された複数の平膜状の膜エレメント
51を積層することによって形成される。なお、前記膜
52間の間隔は通常5〜15〔mm〕程度にされる。
【0017】前記膜エレメント51は、例えば、精密ろ
過膜、限外ろ過膜等の膜から成り、周縁に中空のフレー
ム51aを備え、該フレーム51aに膜を透過した後の
処理水が集められるようになっている。なお、各膜面5
2にはスペーサ51cが配設される。そして、前記フレ
ーム51aの上端は集水ノズル51bを介してラインL
2に接続されるとともに、該ラインL2にポンプP1が
配設され、図示されない制御装置によって前記ポンプP
1を駆動することにより、前記膜エレメント51内に負
圧が発生させられ、処理水が吸引される。この場合、前
記制御装置によってポンプP1の回転数を調整すること
により、吸引される処理水の量を調整し、透過流束を変
更することができる。
【0018】前記構成の膜ろ過装置において、被処理水
をラインL1を介して供給し、前記ポンプP1を駆動す
ると、被処理水中の処理水だけが吸引され、前記膜エレ
メント51の膜を透過させられる。このとき、前記膜面
52に懸濁物質等の図示されない固形物が付着すると、
膜を構成する素材自身の抵抗のほかにろ過抵抗が発生
し、増大してろ過差圧が大きくなり、膜エレメント51
の透過性能を低下させてしまう。
【0019】そこで、膜面52を気液混合流によって掃
流し、洗浄することにより、膜面52への固形物の付着
を極力少なくするようにしている。そのために、前記膜
ユニット50の下方にばっ気装置61が配設され、該ば
っ気装置61は図示されない空気供給源にラインL3を
介して接続される。そして、前記ラインL3に調整弁6
3が配設され、前記制御装置によって、例えば、調整弁
63の開度を変更し、ばっ気装置61によって噴射され
る気体としての空気の量を調整し、膜面流速を変更する
ことができる。本実施の形態においては、膜間における
空気の供給量は0.05〜3〔m/min〕程度にされ
る。
【0020】したがって、膜エレメント51によって被
処理水がろ過される間にばっ気装置61によって空気を
噴射すると、該空気が多数の気泡16になって膜エレメ
ント51の下端S1の全体に均一に供給され、各膜間を
被処理水と共に上昇させられる。その結果、エアリフト
作用によって膜面52に剪断力が加えられ、該膜面52
を洗浄することができる。その後、気泡16は処理槽3
1の上端から大気中に放出され、被処理水は処理槽31
の周縁部を下降して還流させられる。
【0021】ところで、前記膜エレメント51が処理槽
31内において所定の長さにわたって延びるので、各膜
間を被処理水とともに流れて上昇しようとする気泡16
に対して膜エレメント51の両側縁部のフレーム51
a、その近傍の被処理水等が抵抗になる。したがって、
前記気泡16は、各膜間を上昇するのに伴って、徐々に
膜面52の中央側に移動しようとする。
【0022】そこで、前記膜ユニット50とばっ気装置
61との間に、該ばっ気装置61によって噴射された空
気を上方に案内するとともに、整流するための四角筒状
のスカート部71が配設される。該スカート部71は、
前記膜ユニット50の下側の投影面の外周部分のわずか
に内側に配設され、上端及び下端が開放される。また、
前記スカート部71によって形成された空間内には、膜
ユニット50の幅方向における両側の2箇所に長手方
向、すなわち、膜エレメント51の積層方向に仕切り7
2、73が配設される。該仕切り72、73は、前記ス
カート部71の側壁71a、71bと平行になるように
延在させられ、前記側壁71a、71bと仕切り72、
73との間にそれぞれ区画室74、75を、仕切り7
2、73間に区画室76をそれぞれ形成する。なお、7
9は架台である。また、前記スカート部71及び仕切り
72、73によって区画ユニットが構成される。
【0023】この場合、必要に応じて仕切りの数を多く
し、区画室の数を多くすることもできるが、区画室が多
くなると膜ろ過装置の構造が複雑になる。また、被処理
水と空気との混合性及び流動性を良好に保つために、各
仕切りは、膜ユニット50の中心に対して対称に配設す
るのが好ましい。そして、前記スカート部71と仕切り
72、73との間隔は、膜エレメント51及び膜ユニッ
ト50の寸法に対応させて決定され、例えば、幅が1
〔m〕程度の膜ユニット50においては、1〜10〔c
m〕程度にされる。
【0024】また、区画室74にラインL4を介して、
区画室75にラインL5を介してそれぞれ図示されない
空気供給源が接続され、各区画室74、75にそれぞれ
独立して空気を供給することができるようになってい
る。そして、前記ラインL4、L5にそれぞれ調整弁7
7、78が配設され、前記制御装置によって、例えば、
調整弁77、78の開度を変更し、各区画室74、75
に供給される空気の量を調整することができる。なお、
空気に代えて他の気体を各区画室74、75に供給する
こともできる。そして、前記ラインL4、L5、調整弁
77、78及び空気供給源によって気体供給手段が構成
される。
【0025】また、前記ラインL4、L5は、ラインL
3と独立させて配設することができるが、ラインL3か
ら分岐させて配設することもできる。さらに、前記各区
画室74、75の下方又は内部に別の図示されないばっ
気装置を配設し、該ばっ気装置にラインL4、L5を接
続することもできる。このように、前記スカート部71
によって形成された空間内の周縁部に区画室74、75
が、中央部に区画室76がそれぞれ形成されるので、ば
っ気装置61によって噴射された空気は、気泡16にな
って仕切り72、73によって案内されて区画室74〜
76内を上昇する。したがって、区画室74、75の上
部から各膜間に進入したときの気泡16の上昇力を大き
くすることができるので、各膜間を上昇するのに伴って
気泡16が徐々に膜面52の中央側に移動するのを防止
することができる。なお、仕切り72、73は、気泡1
6が区画室74、75と区画室76との間で連通して流
れることがないように、膜ユニット50の底部に密接さ
せて配設される。
【0026】また、各区画室74、75に空気が供給さ
れるので、各膜間における膜エレメント51の両側縁部
を流れる気泡16の量を多くすることができる。したが
って、膜面52の全体を洗浄することができ、各膜面5
2間が汚泥、SS、コロイド等によって閉塞することが
なくなるので、ろ過抵抗が大きくなることがなく、良好
な運転を長期間継続して行うことができる。
【0027】しかも、ろ過に必要な動力を小さくするこ
とができ、人手による定期的な洗浄、薬品による洗浄等
の頻度を低くすることができる。なお、この場合、膜ユ
ニット50を図示されない包囲体内に収容する必要がな
いので、膜ろ過装置の寸法を小さくすることができる。
また、膜ろ過装置の構造を簡素化することができる。
【0028】次に、前記構成の膜ろ過装置の運転方法の
動作について説明する。図6は本発明の第1の実施の形
態における膜ろ過装置の第1の態様図、図7は本発明の
第1の実施の形態における膜ろ過装置の第2の態様図、
図8は本発明の第1の実施の形態における膜ろ過装置の
第3の態様図、図9は本発明の第1の実施の形態におけ
る膜ろ過装置の第4の態様図である。
【0029】この場合、調整弁63、77、78を開放
することによって、各区画室74〜76に空気を供給す
ると、図6に示されるように、気泡16は膜面52の全
体を流れ、調整弁63を閉鎖し、調整弁77、78を開
放することによって、各区画室74、75だけに空気を
供給すると、図7に示されるように、気泡16は主とし
て膜面52の両側縁部を流れ、調整弁63、77を閉鎖
し、調整弁78を開放することによって、区画室75だ
けに空気を供給すると、図8に示されるように、気泡1
6は主として膜面52一方の側縁部を流れ、調整弁7
7、78を閉鎖し、調整弁63を開放することによっ
て、各区画室74〜76に空気を供給すると、図9に示
されるように、気泡16は主として膜面52の中央を流
れる。
【0030】したがって、前記各態様を組み合わせるこ
とによって、膜面52の任意の箇所を洗浄することがで
きる。例えば、連続洗浄時においては、調整弁63、7
7、78が連続的に開放される。また、連続・間欠付加
洗浄時においては、調整弁63が連続的に開放され、調
整弁77、78が間欠的に開放される。この場合、調整
弁77、78を、同時に開閉しても、独立させて開閉し
てもよい。
【0031】そして、定期的間欠洗浄時においては、調
整弁63を一時的に閉鎖し、この間、調整弁77、78
の少なくとも一方を開放する。この場合、ばっ気装置6
1からの空気の噴射が一時的に停止させられるので、膜
ユニット50の中心部における洗浄が不十分になるの
で、この操作はなるべく短時間で行う方がよい。例え
ば、1回当たりの調整弁63の閉鎖時間は5秒〜5分程
度とし、1日当たりの実施頻度は1〜1500回程度と
する。なお、L3〜L5はライン、P1はポンプであ
る。
【0032】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図10は本発明の第2の実施の形態における
区画ユニットの平面図、図11は本発明の第2の実施の
形態における区画ユニットの斜視図である。この場合、
スカート部71によって形成された空間内には、膜ユニ
ット50(図4)の幅方向における両側の2箇所に、膜
エレメント51の積層方向に仕切り101、102が配
設される。該仕切り101、102は、前記スカート部
71の側壁71a、71bと平行になるように延在させ
られ、側壁71a、71bと仕切り101、102との
間に区画室106、107を区画ユニットの中心に対し
て対称に形成する。
【0033】また、仕切り101、102によって形成
された空間内には、膜エレメント51の積層方向におけ
る両側の2箇所に、膜ユニット50の幅方向に仕切り1
03、104が配設される。該仕切り103、104
は、前記スカート部71の側壁71c、71dと平行に
なるように延在させられ、側壁71c、71dと仕切り
103、104との間に区画室108、109を区画ユ
ニットの中心に対して対称に形成する。
【0034】さらに、前記仕切り101〜104の内側
に区画室105が形成される。したがって、膜ユニット
50の幅方向における両側縁部だけでなく、膜エレメン
ト51の積層方向における両側縁部において膜面52を
十分に洗浄することができる。次に、本発明の第3の実
施の形態について説明する。
【0035】図12は本発明の第3の実施の形態におけ
る区画ユニットの平面図、図13は本発明の第3の実施
の形態における区画ユニットの斜視図である。この場
合、スカート部71によって形成された空間内には、方
形の筒状の仕切り111が前記スカート部71の側壁7
1a〜71dと平行になるように配設される。そして、
スカート部71と仕切り111との間に区画室112が
区画ユニットの中心に対して対称に形成される。また、
仕切り111の内側に区画室113が形成される。
【0036】したがって、膜ユニット50(図4)の幅
方向における両側縁部だけでなく、膜エレメント51の
積層方向における両側縁部において膜面52を十分に洗
浄することができる。次に、本発明の第4の実施の形態
について説明する。図14は本発明の第4の実施の形態
における膜ろ過装置の概念図、図15は本発明の第4の
実施の形態における膜ろ過装置の要部斜視図である。な
お、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについて
は、同じ符号を付与することによってその説明を省略す
る。
【0037】この場合、スカート部71によって形成さ
れた空間内には、膜ユニット50の幅方向における両側
の2箇所に、膜エレメント51(図4)の積層方向に仕
切り172、173が配設される。該仕切り172、1
73は、前記スカート部71の側壁71a、71bに対
して傾斜させて延在させられ、前記側壁71a、71b
と仕切り172、173との間にそれぞれ区画室17
4、175を、仕切り172、173間に区画室176
をそれぞれ形成する。
【0038】そして、前記仕切り172、173は、下
端をスカート部71の中央に向けて傾斜させられるの
で、前記区画室174、175は下方から上方になるほ
ど狭くなる。したがって、区画室174、175内にお
いて気泡16及び被処理水が上昇する速度を高くするこ
とができる。また、ばっ気装置61によって空気を噴射
すると、多くの気泡16が区画室174、175に供給
されることになる。したがって、膜面52の両側縁部を
気泡16が多く流れるので、膜面52を十分に洗浄する
ことができる。この場合、調整弁77、78を閉鎖する
こともできる。
【0039】次に、本発明の第5の実施の形態について
説明する。図16は本発明の第5の実施の形態における
膜エレメントの要部斜視図である。図において、151
は中空糸膜又は管状膜を平板状にモジュール化した膜エ
レメント、151aはフレーム、151bは前記フレー
ム151aの上端に形成された集水ノズル、152は膜
面である。
【0040】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、膜ろ過装置においては、処理槽と、該処理槽に浸
漬され、平膜状の膜エレメントを積層することによって
形成された膜ユニットと、該膜ユニットの底部に配設さ
れた筒状のスカート部と、該スカート部の下方に配設さ
れ、気体を噴射するばっ気装置と、前記膜ユニットの底
部に配設され、前記スカート部内において該スカート部
との間に区画室を形成する仕切りと、前記区画室に気体
を供給する気体供給手段とを有する。 この場合、ばっ
気装置によって噴射された気体が気泡になり、該気泡
が、各区画室に供給され、各区画室内を上昇するので、
各膜間に進入したときの気泡の上昇力を大きくすること
ができる。
【0042】また、前記気体供給手段によって各区画室
に気体が供給されるので、各膜間における膜ユニットの
両側縁部を流れる気泡の量を多くすることができる。し
たがって、膜面の全体を洗浄することができ、各膜面間
が汚泥、SS、コロイド等によって閉塞することがなく
なるので、ろ過抵抗が大きくなることがなく、良好な運
転を長期間継続して行うことができる。
【0043】しかも、ろ過に必要な動力を小さくするこ
とができ、人手による定期的な洗浄、薬品による洗浄等
の頻度を低くすることができる。本発明の他の膜ろ過装
置においては、処理槽と、該処理槽に浸漬され、平膜状
の膜エレメントを積層することによって形成された膜ユ
ニットと、該膜ユニットの底部に配設された筒状のスカ
ート部と、該スカート部の下方に配設され、気体を噴射
するばっ気装置と、前記膜ユニットの底部に配設され、
前記スカート部内において該スカート部との間に区画室
を形成する仕切りとを有する。そして、該仕切りは、下
端をスカート部の中央に向けて傾斜させられる。
【0044】この場合、前記区画室は下方から上方にな
るほど狭くなる。したがって、区画室内において気泡及
び被処理水が上昇する速度を高くすることができる。ま
た、ばっ気装置によって気体を噴射すると、多くの気泡
が区画室に供給されることになる。したがって、膜面の
両側縁部を多く気泡が流れるので、膜面を十分に洗浄す
ることができる。
【0045】本発明の更に他の膜ろ過装置においては、
さらに、前記区画室に気体を供給する気体供給手段を有
する。この場合、前記気体供給手段によって各区画室に
気体が供給されるので、各膜間における膜ユニットの両
側縁部を流れる気泡の量を一層多くすることができる。
【0046】本発明の膜ろ過装置の運転方法において
は、処理槽に、平膜状の膜エレメントを積層することに
よって形成された膜ユニットが浸漬され、該膜ユニット
の底部にスカート部が配設され、該スカート部の下方に
ばっ気装置が配設されるとともに、前記スカート部内に
複数の区画室が形成されるようになっている。そして、
前記各区画室に選択的に気体を供給する。
【0047】この場合、ばっ気装置によって噴射された
気体が各区画室に供給され、各区画室内を上昇するの
で、各膜間に進入したときの気泡の上昇力を大きくする
ことができる。また、前記各区画室に気体が供給される
ので、各膜間における膜ユニットの両側縁部を流れる気
泡の量を多くすることができる。
【0048】したがって、膜面の全体を洗浄することが
でき、各膜面間が汚泥、SS、コロイド等によって閉塞
することがなくなるので、ろ過抵抗が大きくなることが
なく、良好な運転を長期間継続して行うことができる。
しかも、ろ過に必要な動力を小さくすることができ、人
手による定期的な洗浄、薬品による洗浄等の頻度を低く
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における膜ろ過装置
の概念図である。
【図2】従来の浸漬型の膜ろ過装置の概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における膜ろ過装置
の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における膜ユニット
の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における膜エレメン
トの要部斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における膜ろ過装置
の第1の態様図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における膜ろ過装置
の第2の態様図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における膜ろ過装置
の第3の態様図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における膜ろ過装置
の第4の態様図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における区画ユニ
ットの平面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における区画ユニ
ットの斜視図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態における区画ユニ
ットの平面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における区画ユニ
ットの斜視図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態における膜ろ過装
置の概念図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態における膜ろ過装
置の要部斜視図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態における膜エレメ
ントの要部斜視図である。
【符号の説明】
31 処理槽 50 膜ユニット 51、151 膜エレメント 61 ばっ気装置 71 スカート部 72、73、101〜104、111、172、173
仕切り 74〜76、105〜109、112、113、174
〜176 区画室 77、78 調整弁 L4、L5 ライン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)処理槽と、(b)該処理槽に浸漬
    され、平膜状の膜エレメントを積層することによって形
    成された膜ユニットと、(c)該膜ユニットの底部に配
    設された筒状のスカート部と、(d)該スカート部の下
    方に配設され、気体を噴射するばっ気装置と、(e)前
    記膜ユニットの底部に配設され、前記スカート部内にお
    いて該スカート部との間に区画室を形成する仕切りと、
    (f)前記区画室に気体を供給する気体供給手段とを有
    することを特徴とする膜ろ過装置。
  2. 【請求項2】 (a)処理槽と、(b)該処理槽に浸漬
    され、平膜状の膜エレメントを積層することによって形
    成された膜ユニットと、(c)該膜ユニットの底部に配
    設された筒状のスカート部と、(d)該スカート部の下
    方に配設され、気体を噴射するばっ気装置と、(e)前
    記膜ユニットの底部に配設され、前記スカート部内にお
    いて該スカート部との間に区画室を形成する仕切りとを
    有するとともに、(f)該仕切りは、下端をスカート部
    の中央に向けて傾斜させられることを特徴とする膜ろ過
    装置。
  3. 【請求項3】 前記区画室に気体を供給する気体供給手
    段を有する請求項2に記載の膜ろ過装置。
  4. 【請求項4】 処理槽に、平膜状の膜エレメントを積層
    することによって形成された膜ユニットが浸漬され、該
    膜ユニットの底部にスカート部が配設され、該スカート
    部の下方にばっ気装置が配設されるとともに、前記スカ
    ート部内に複数の区画室が形成された膜ろ過装置の運転
    方法において、 前記各区画室に選択的に気体を供給することを特徴とす
    る膜ろ過装置の運転方法。
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