JP3418443B2 - 膜モジュール - Google Patents
膜モジュールInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機性廃水の活性汚泥
処理などにおいて固液分離に使用される膜濾過装置の膜
モジュールに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、有機性廃水の活性汚泥処理におい
ては、特開平2−86893号、特公平4−70958
号、特開平4−265128号、特開平4−28182
8号に提案されたような種々の膜濾過装置が使用されて
いる。この種の膜濾過装置は一般に、処理槽の内部に複
数個の浸漬型膜モジュールを一定間隔をおいて並列に配
置し、膜モジュールの下方に散気装置を設けている。 【0003】たとえば、特開平2−86893号や特開
平4−281828号に記載された膜濾過装置は、箱枠
内に複数個の膜モジュールを一定間隔をおいて並列に配
置して膜ユニットを構成し、この膜ユニットを処理槽内
の被処理水に浸漬して設けるとともに、膜ユニットの下
方に散気装置を設けている。そして、散気装置より供給
される気体の気泡のエアリフト作用によって生じる膜面
に平行な上昇流により、濾過膜から膜面堆積物を離脱さ
せている。膜モジュールは膜支持体を濾過膜で覆ったも
のであり、膜支持体には、膜透過液流路が形成されると
ともに、この膜透過液流路内を負圧とする手段が連結さ
れている。この手段で膜透過液流路内に吸引負圧を与え
ることにより、被処理水中の微生物粒子、無機物粒子な
どの懸濁物質を濾過膜で捕捉し、濾過膜を透過して膜透
過液流路内に流入した清浄な膜透過液を処理槽の外部へ
取り出している。 【0004】また、特公平4−70958号には、2枚
の平膜間にフェルト状の透過水路用スペーサを介在させ
た平板型膜を、一対の透過水集水管に連通して設けた膜
モジュールが開示されている。 【0005】また、特開平4−265128号には、濾
過機能を有する多孔体で板状に形成したスペーサに平面
状分離膜を設けた膜モジュールが開示されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の膜モジュールは、膜を膜支持体(または
スペーサ)に固定する接着・融着部分が多いため、製作
コストが高くなるという問題がある。 【0007】また、特公平4−70958号に記載の膜
モジュールは剛性が不十分であり、水流によって膜モジ
ュールどうしの間の被処理水流路幅が不規則に変化する
ため、全膜面に対して膜面堆積物の掃流効果が均等に得
られず、高い濾過速度が得られないばかりでなく、局部
的に膜面堆積物が蓄積してしまうという問題がある。 【0008】また、特開平4−265128号に記載の
膜モジュールの場合、上記の剛性の問題は解消されるも
のの、多孔体内を濾液が流れるときの抵抗が大きく、高
い透過流束が得られないという問題がある。 【0009】本発明は上記問題を解決するもので、膜モ
ジュールの全膜面に対して膜面掃流が均等に得られると
ともに、高い透過流束が得られ、かつ低コストで製作で
きる膜濾過装置を提供することを目的とするものであ
る。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の膜モジュールは、処理槽内の被処理水に浸
漬して複数の膜モジュールを配列し、この膜モジュール
の膜透過側を膜透過液吸引管を通じて負圧として膜透過
液を取り出す手段と膜モジュールに対して膜面平行流を
供給する手段を設けた膜透過装置の膜モジュールであっ
て、剛性を有する膜支持骨材を複数本並列に配置し、各
膜支持骨材の一端を、これらの膜支持骨材と交わる方向
の膜支持骨材で連結するとともに、各膜支持骨材の他端
を、膜透過液吸引間に連通する集水キャップに脱着自在
に連結して、各膜支持骨材の間に膜透過液流路を形成し
た膜支持体を構成し、膜支持体の表面を覆って袋状に形
成した有機濾過膜を配置し、有機濾過膜を水密を保つよ
うに集水キャップの周縁部に接着もしくは融着により固
定したものである。 【0011】 【0012】 【作用】上記構成において、剛性を有する膜支持骨材で
膜支持体を構成したことにより、膜モジュールは剛性を
持って製作され、膜モジュールどうしの間の被処理水流
路幅が流れの影響を受けて不均等になることが防止され
る。これにより、全膜面に対して掃流が均等に得られ、
局部的に膜面付着物が堆積することが防止されるため、
高い濾過速度が確保される。また、膜透過液は膜支持体
を構成する複数の膜支持骨材どうしの間に流れ込み、次
いで集水キャップに流入するため、その摩擦抵抗は小さ
く、これによっても高い濾過速度が得られる。 【0013】また、膜支持骨材の他端を、集水キャップ
に脱着自在に連結したため、この膜支持骨材で構成され
た膜支持体を集水キャップから容易に取り外し、膜支持
体を再利用することができる。 【0014】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の膜モジュールが配置される一実施
例の膜濾過装置の全体構成を説明する断面図であり、曝
気槽1の内部に、浸漬型膜濾過装置2と散気管3が設け
られている。曝気槽1は、原水供給管4から供給される
原水5の浄化処理を行うものであり、底部に汚泥引抜ポ
ンプ6が汚泥引抜管7を介して接続されている。 【0015】膜濾過装置2は、原水5の活性汚泥処理な
どで生じた曝気槽混合液8の固液分離を行うものであ
り、上下両面が開放された方形の箱枠9の内部に複数個
の膜モジュール10が垂直に一定間隔をおいて並列に設
けられ、膜モジュール10は頂部を水没せしめて浸漬さ
れている。 【0016】散気管3は、空気などの酸素を含有する曝
気用気体11を膜モジュール10の間に吹き込むもので
あり、膜濾過装置2の直下に配置され、給気管12を介
してブロワー13に接続されている。 【0017】また、膜モジュール10は膜透過液吸引管
14を介して膜透過液槽15に連通しており、膜透過液
吸引管14の途中には膜透過液16を吸引する吸引ポン
プ17が介装されている。 【0018】図2〜図5は本発明の一実施例の膜モジュ
ールを示し、図2、図3は膜モジュールの縦断面図、図
4はその横断面図、図5は図3の一部拡大図である。膜
モジュールは、膜支持体18と多孔質材19と濾過膜2
0で構成されている。 【0019】膜支持体18は、プラスチックまたはステ
ンレスなどからなる剛性を有する膜支持骨材21を複数
本並列に配列し、その一端を、これらの膜支持骨材21
と交わる方向の別の膜支持骨材22で連結することによ
り、剛性を有する枠体として構成されている。膜支持骨
材21,22の断面形状は図示したような円形、または
楕円形、方形などに形成されている。 【0020】複数本の膜支持骨材21の他端は、図1に
示した膜透過液吸引管14に連通するプラスチックまた
はステンレスなどで形成された集水キャップ24の端面
の開口25に挿入され、融着または接着または溶接固定
されていて、これにより、膜支持骨材21,22の間
に、集水キャップ24に至る膜透過液流路が形成されて
いる。集水キャップ24には、膜透過液16を膜モジュ
ール10の外部に導く吸引ノズル26が設けられてい
て、この吸引ノズル26が上で説明した膜透過液吸引管
14に接続している。 【0021】精密濾過膜または限外濾過膜である濾過膜
20は、図4に示したように、袋状に形成されて膜支持
体18の両側の表面を覆って設けられており、水密を保
つように集水キャップ24の周縁部において接着あるい
は融着により固定されている。膜支持体18と濾過膜2
0との間には、膜支持体18の膜支持骨材21,22を
取り囲んでフェルトまたは不織布またはラシャ等、3次
元方向に微小連通孔を有する素材からなる多孔質材19
が設けられて濾過膜20を保護している。 【0022】以下、上記構成における作用を説明する。
原水供給管4から曝気槽1内に送られた原水5は、ブロ
ワー13から給気管12および散気管3を経て膜モジュ
ール10の間に吹き出される曝気用気体11により曝気
され、活性汚泥処理された混合液8となる。 【0023】この混合液8は、吸引ポンプ17より、膜
透過液吸引管14を通して膜支持骨材21,22の間に
形成された膜透過液流路内に与えられる吸引負圧によ
り、濾過膜20によって固液分離される。濾過膜20を
透過した清浄な膜透過液16は順次、膜支持骨材21,
22間の膜透過液流路、集水キャップ24、吸引ノズル
26、膜透過液吸引管14を通って膜透過液槽15に送
られる。 【0024】また、膜モジュール10の間を上昇する曝
気用気体11は、その気泡のエアリフト作用により膜モ
ジュール10の間に膜面に平行な上昇流を生じさせ、こ
の上昇流によって濾過膜20の膜面付着物が離脱され
る。 【0025】このとき、膜透過液16は、上記したよう
に、膜支持骨材21,22間に形成された膜透過液流路
に流れ込んだ後に、この断面形状の大きい流路を通って
膜透過液吸引管14に送られるため、大きな摩擦抵抗を
受けることなく流動し、濾過効率の向上が図られる。ま
た、濾過膜20は多孔質材19によって膜支持体18と
濾過膜20の間に常に所定の間隙が維持される状態にお
いて膜支持体18に保持され、濾過膜20の全面に吸引
力が作用するので、有効濾過面積の減少が防止され、こ
れによっても濾過効率の向上が図られる。 【0026】また、剛性を有する膜支持骨材21,22
で膜支持体18を構成したことにより、膜モジュール1
0は剛性を持って製作され、膜モジュール10どうしの
間の被処理水流路幅が流れにより不均等になることが防
止される。これにより、全膜面に対して掃流が均等に得
られ、局部的に膜面付着物が堆積することが防止される
ので、これによっても高い濾過速度が確保される。 【0027】さらに、濾過膜20を袋状に形成して集水
キャップ24に固定する構成としたため、容易に接着ま
たは融着固定でき、製作コストが低くなる。図6および
図7は本発明の他の実施例の膜モジュールを示し、図6
は膜モジュールの集水部を示した正面図、図7はその縦
断面図である。この実施例の膜モジュールは上で図2〜
図5を用いて説明した膜モジュールとほぼ同じなので、
同一構成および同一作用を有する部材に同じ符号を付し
てその説明を省略し、構成の異なる集水部について説明
する。 【0028】集水キャップ27は、内側面に、弾性を有
する段部28を開口の周縁部に沿って設けており、両内
側面の段部28,28に挟み込んで複数本の膜支持骨材
21を脱着自在に設けている。膜支持骨材21の一端2
9は、段部28,28間に挿入されるため、その他の部
分よりも小さい外径で形成されている。 【0029】この実施例の構成によっても、上記実施例
と同じ作用が得られるとともに、集水キャップ27と膜
支持体18の膜支持骨材21とを嵌合わせ構造として、
集水キャップ27に固定して濾過膜20を設けたため、
濾過膜20が寿命に達したときは、集水キャップ27は
廃棄して膜支持体18を容易に取り外し、この膜支持体
18を再利用できる。 【0030】さらに、上記した実施例の構成に代えて、
膜支持骨材と集水キャップを一体成形してもよい。 【0031】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、膜支持体
を剛性を有する枠体として膜モジュールに剛性を持たせ
たことにより、膜面に沿った被処理水の流れが激しくな
っても膜モジュール間の被処理水流路幅に変化を生じる
ことなく、全膜面に対して均等に掃流を供給することが
でき、局部的な膜面付着物の堆積を防止できる。また、
膜透過液は、膜支持骨材どうしの間に確保される空間を
流れるため、流動するときの摩擦抵抗は小さくなる。こ
れらの結果、高い濾過速度、透過流束が得られる。ま
た、このとき、濾過膜を袋状とすることにより、膜モジ
ュールの製作を容易にし、コストを低減することができ
る。 【0032】さらに、集水キャップと膜支持体を嵌合わ
せ構造として、集水キャップに固定して袋状の濾過膜を
設けることにより、濾過膜が寿命に達したときは、集水
キャップは廃棄して膜支持体を容易に取り外し、この膜
支持体を再利用できる。
処理などにおいて固液分離に使用される膜濾過装置の膜
モジュールに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、有機性廃水の活性汚泥処理におい
ては、特開平2−86893号、特公平4−70958
号、特開平4−265128号、特開平4−28182
8号に提案されたような種々の膜濾過装置が使用されて
いる。この種の膜濾過装置は一般に、処理槽の内部に複
数個の浸漬型膜モジュールを一定間隔をおいて並列に配
置し、膜モジュールの下方に散気装置を設けている。 【0003】たとえば、特開平2−86893号や特開
平4−281828号に記載された膜濾過装置は、箱枠
内に複数個の膜モジュールを一定間隔をおいて並列に配
置して膜ユニットを構成し、この膜ユニットを処理槽内
の被処理水に浸漬して設けるとともに、膜ユニットの下
方に散気装置を設けている。そして、散気装置より供給
される気体の気泡のエアリフト作用によって生じる膜面
に平行な上昇流により、濾過膜から膜面堆積物を離脱さ
せている。膜モジュールは膜支持体を濾過膜で覆ったも
のであり、膜支持体には、膜透過液流路が形成されると
ともに、この膜透過液流路内を負圧とする手段が連結さ
れている。この手段で膜透過液流路内に吸引負圧を与え
ることにより、被処理水中の微生物粒子、無機物粒子な
どの懸濁物質を濾過膜で捕捉し、濾過膜を透過して膜透
過液流路内に流入した清浄な膜透過液を処理槽の外部へ
取り出している。 【0004】また、特公平4−70958号には、2枚
の平膜間にフェルト状の透過水路用スペーサを介在させ
た平板型膜を、一対の透過水集水管に連通して設けた膜
モジュールが開示されている。 【0005】また、特開平4−265128号には、濾
過機能を有する多孔体で板状に形成したスペーサに平面
状分離膜を設けた膜モジュールが開示されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の膜モジュールは、膜を膜支持体(または
スペーサ)に固定する接着・融着部分が多いため、製作
コストが高くなるという問題がある。 【0007】また、特公平4−70958号に記載の膜
モジュールは剛性が不十分であり、水流によって膜モジ
ュールどうしの間の被処理水流路幅が不規則に変化する
ため、全膜面に対して膜面堆積物の掃流効果が均等に得
られず、高い濾過速度が得られないばかりでなく、局部
的に膜面堆積物が蓄積してしまうという問題がある。 【0008】また、特開平4−265128号に記載の
膜モジュールの場合、上記の剛性の問題は解消されるも
のの、多孔体内を濾液が流れるときの抵抗が大きく、高
い透過流束が得られないという問題がある。 【0009】本発明は上記問題を解決するもので、膜モ
ジュールの全膜面に対して膜面掃流が均等に得られると
ともに、高い透過流束が得られ、かつ低コストで製作で
きる膜濾過装置を提供することを目的とするものであ
る。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の膜モジュールは、処理槽内の被処理水に浸
漬して複数の膜モジュールを配列し、この膜モジュール
の膜透過側を膜透過液吸引管を通じて負圧として膜透過
液を取り出す手段と膜モジュールに対して膜面平行流を
供給する手段を設けた膜透過装置の膜モジュールであっ
て、剛性を有する膜支持骨材を複数本並列に配置し、各
膜支持骨材の一端を、これらの膜支持骨材と交わる方向
の膜支持骨材で連結するとともに、各膜支持骨材の他端
を、膜透過液吸引間に連通する集水キャップに脱着自在
に連結して、各膜支持骨材の間に膜透過液流路を形成し
た膜支持体を構成し、膜支持体の表面を覆って袋状に形
成した有機濾過膜を配置し、有機濾過膜を水密を保つよ
うに集水キャップの周縁部に接着もしくは融着により固
定したものである。 【0011】 【0012】 【作用】上記構成において、剛性を有する膜支持骨材で
膜支持体を構成したことにより、膜モジュールは剛性を
持って製作され、膜モジュールどうしの間の被処理水流
路幅が流れの影響を受けて不均等になることが防止され
る。これにより、全膜面に対して掃流が均等に得られ、
局部的に膜面付着物が堆積することが防止されるため、
高い濾過速度が確保される。また、膜透過液は膜支持体
を構成する複数の膜支持骨材どうしの間に流れ込み、次
いで集水キャップに流入するため、その摩擦抵抗は小さ
く、これによっても高い濾過速度が得られる。 【0013】また、膜支持骨材の他端を、集水キャップ
に脱着自在に連結したため、この膜支持骨材で構成され
た膜支持体を集水キャップから容易に取り外し、膜支持
体を再利用することができる。 【0014】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の膜モジュールが配置される一実施
例の膜濾過装置の全体構成を説明する断面図であり、曝
気槽1の内部に、浸漬型膜濾過装置2と散気管3が設け
られている。曝気槽1は、原水供給管4から供給される
原水5の浄化処理を行うものであり、底部に汚泥引抜ポ
ンプ6が汚泥引抜管7を介して接続されている。 【0015】膜濾過装置2は、原水5の活性汚泥処理な
どで生じた曝気槽混合液8の固液分離を行うものであ
り、上下両面が開放された方形の箱枠9の内部に複数個
の膜モジュール10が垂直に一定間隔をおいて並列に設
けられ、膜モジュール10は頂部を水没せしめて浸漬さ
れている。 【0016】散気管3は、空気などの酸素を含有する曝
気用気体11を膜モジュール10の間に吹き込むもので
あり、膜濾過装置2の直下に配置され、給気管12を介
してブロワー13に接続されている。 【0017】また、膜モジュール10は膜透過液吸引管
14を介して膜透過液槽15に連通しており、膜透過液
吸引管14の途中には膜透過液16を吸引する吸引ポン
プ17が介装されている。 【0018】図2〜図5は本発明の一実施例の膜モジュ
ールを示し、図2、図3は膜モジュールの縦断面図、図
4はその横断面図、図5は図3の一部拡大図である。膜
モジュールは、膜支持体18と多孔質材19と濾過膜2
0で構成されている。 【0019】膜支持体18は、プラスチックまたはステ
ンレスなどからなる剛性を有する膜支持骨材21を複数
本並列に配列し、その一端を、これらの膜支持骨材21
と交わる方向の別の膜支持骨材22で連結することによ
り、剛性を有する枠体として構成されている。膜支持骨
材21,22の断面形状は図示したような円形、または
楕円形、方形などに形成されている。 【0020】複数本の膜支持骨材21の他端は、図1に
示した膜透過液吸引管14に連通するプラスチックまた
はステンレスなどで形成された集水キャップ24の端面
の開口25に挿入され、融着または接着または溶接固定
されていて、これにより、膜支持骨材21,22の間
に、集水キャップ24に至る膜透過液流路が形成されて
いる。集水キャップ24には、膜透過液16を膜モジュ
ール10の外部に導く吸引ノズル26が設けられてい
て、この吸引ノズル26が上で説明した膜透過液吸引管
14に接続している。 【0021】精密濾過膜または限外濾過膜である濾過膜
20は、図4に示したように、袋状に形成されて膜支持
体18の両側の表面を覆って設けられており、水密を保
つように集水キャップ24の周縁部において接着あるい
は融着により固定されている。膜支持体18と濾過膜2
0との間には、膜支持体18の膜支持骨材21,22を
取り囲んでフェルトまたは不織布またはラシャ等、3次
元方向に微小連通孔を有する素材からなる多孔質材19
が設けられて濾過膜20を保護している。 【0022】以下、上記構成における作用を説明する。
原水供給管4から曝気槽1内に送られた原水5は、ブロ
ワー13から給気管12および散気管3を経て膜モジュ
ール10の間に吹き出される曝気用気体11により曝気
され、活性汚泥処理された混合液8となる。 【0023】この混合液8は、吸引ポンプ17より、膜
透過液吸引管14を通して膜支持骨材21,22の間に
形成された膜透過液流路内に与えられる吸引負圧によ
り、濾過膜20によって固液分離される。濾過膜20を
透過した清浄な膜透過液16は順次、膜支持骨材21,
22間の膜透過液流路、集水キャップ24、吸引ノズル
26、膜透過液吸引管14を通って膜透過液槽15に送
られる。 【0024】また、膜モジュール10の間を上昇する曝
気用気体11は、その気泡のエアリフト作用により膜モ
ジュール10の間に膜面に平行な上昇流を生じさせ、こ
の上昇流によって濾過膜20の膜面付着物が離脱され
る。 【0025】このとき、膜透過液16は、上記したよう
に、膜支持骨材21,22間に形成された膜透過液流路
に流れ込んだ後に、この断面形状の大きい流路を通って
膜透過液吸引管14に送られるため、大きな摩擦抵抗を
受けることなく流動し、濾過効率の向上が図られる。ま
た、濾過膜20は多孔質材19によって膜支持体18と
濾過膜20の間に常に所定の間隙が維持される状態にお
いて膜支持体18に保持され、濾過膜20の全面に吸引
力が作用するので、有効濾過面積の減少が防止され、こ
れによっても濾過効率の向上が図られる。 【0026】また、剛性を有する膜支持骨材21,22
で膜支持体18を構成したことにより、膜モジュール1
0は剛性を持って製作され、膜モジュール10どうしの
間の被処理水流路幅が流れにより不均等になることが防
止される。これにより、全膜面に対して掃流が均等に得
られ、局部的に膜面付着物が堆積することが防止される
ので、これによっても高い濾過速度が確保される。 【0027】さらに、濾過膜20を袋状に形成して集水
キャップ24に固定する構成としたため、容易に接着ま
たは融着固定でき、製作コストが低くなる。図6および
図7は本発明の他の実施例の膜モジュールを示し、図6
は膜モジュールの集水部を示した正面図、図7はその縦
断面図である。この実施例の膜モジュールは上で図2〜
図5を用いて説明した膜モジュールとほぼ同じなので、
同一構成および同一作用を有する部材に同じ符号を付し
てその説明を省略し、構成の異なる集水部について説明
する。 【0028】集水キャップ27は、内側面に、弾性を有
する段部28を開口の周縁部に沿って設けており、両内
側面の段部28,28に挟み込んで複数本の膜支持骨材
21を脱着自在に設けている。膜支持骨材21の一端2
9は、段部28,28間に挿入されるため、その他の部
分よりも小さい外径で形成されている。 【0029】この実施例の構成によっても、上記実施例
と同じ作用が得られるとともに、集水キャップ27と膜
支持体18の膜支持骨材21とを嵌合わせ構造として、
集水キャップ27に固定して濾過膜20を設けたため、
濾過膜20が寿命に達したときは、集水キャップ27は
廃棄して膜支持体18を容易に取り外し、この膜支持体
18を再利用できる。 【0030】さらに、上記した実施例の構成に代えて、
膜支持骨材と集水キャップを一体成形してもよい。 【0031】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、膜支持体
を剛性を有する枠体として膜モジュールに剛性を持たせ
たことにより、膜面に沿った被処理水の流れが激しくな
っても膜モジュール間の被処理水流路幅に変化を生じる
ことなく、全膜面に対して均等に掃流を供給することが
でき、局部的な膜面付着物の堆積を防止できる。また、
膜透過液は、膜支持骨材どうしの間に確保される空間を
流れるため、流動するときの摩擦抵抗は小さくなる。こ
れらの結果、高い濾過速度、透過流束が得られる。ま
た、このとき、濾過膜を袋状とすることにより、膜モジ
ュールの製作を容易にし、コストを低減することができ
る。 【0032】さらに、集水キャップと膜支持体を嵌合わ
せ構造として、集水キャップに固定して袋状の濾過膜を
設けることにより、濾過膜が寿命に達したときは、集水
キャップは廃棄して膜支持体を容易に取り外し、この膜
支持体を再利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜モジュールが配置される一実施例の
膜濾過装置の全体構成を説明する断面図である。 【図2】本発明の一実施例の膜モジュールの縦断面図で
ある。 【図3】図2の膜モジュールの他の方向からの縦断面図
である。 【図4】図2の膜モジュールの横断面図である。 【図5】図3の膜モジュールの一部拡大図である。 【図6】本発明の他の実施例の膜モジュールの集水部を
示した正面図である。 【図7】図6に示した膜モジュールの集水部の縦断面図
である。 【符号の説明】 1 曝気槽(処理槽) 2 膜濾過装置 3 散気管 8 混合液(被処理水) 10 膜モジュール 14 膜透過液吸引管 18 膜支持体 20 有機濾過膜 21,22 膜支持骨材 24,27 集水キャップ
膜濾過装置の全体構成を説明する断面図である。 【図2】本発明の一実施例の膜モジュールの縦断面図で
ある。 【図3】図2の膜モジュールの他の方向からの縦断面図
である。 【図4】図2の膜モジュールの横断面図である。 【図5】図3の膜モジュールの一部拡大図である。 【図6】本発明の他の実施例の膜モジュールの集水部を
示した正面図である。 【図7】図6に示した膜モジュールの集水部の縦断面図
である。 【符号の説明】 1 曝気槽(処理槽) 2 膜濾過装置 3 散気管 8 混合液(被処理水) 10 膜モジュール 14 膜透過液吸引管 18 膜支持体 20 有機濾過膜 21,22 膜支持骨材 24,27 集水キャップ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 和泉 清司
大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47
号 株式会社クボタ内
(56)参考文献 特開 平4−265128(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 処理槽内の被処理水に浸漬して複数の膜
モジュールを配列し、この膜モジュールの膜透過側を膜
透過液吸引管を通じて負圧として膜透過液を取り出す手
段と膜モジュールに対して膜面平行流を供給する手段を
設けた膜透過装置の膜モジュールであって、剛性を有す
る膜支持骨材を複数本並列に配置し、各膜支持骨材の一
端を、これらの膜支持骨材と交わる方向の膜支持骨材で
連結するとともに、各膜支持骨材の他端を、膜透過液吸
引間に連通する集水キャップに脱着自在に連結して、各
膜支持骨材の間に膜透過液流路を形成した膜支持体を構
成し、膜支持体の表面を覆って袋状に形成した有機濾過
膜を配置し、有機濾過膜を水密を保つように集水キャッ
プの周縁部に接着もしくは融着により固定したことを特
徴とする膜モジュール。
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TW83108340A TW255835B (en) | 1994-01-07 | 1994-09-09 | Filtration membrane module |
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- 1994-01-07 JP JP00035294A patent/JP3418443B2/ja not_active Expired - Fee Related
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