JP7181731B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は排水処理装置に関する。
従来より、精密ろ過膜(MF(Microfiltration)膜)や限外ろ過膜(UF(Ultrafiltration)膜)を用いて下水等の排水を処理する膜分離活性汚泥法が排水処理方法として知られている(例えば、特許文献1~3参照。)。膜分離活性汚泥法では、通常、排水に含まれる比較的大きな夾雑物を分離除去する分離除去工程、分離除去工程において除去されなかった夾雑物のうち比較的重い夾雑物を沈殿させる沈澱工程、分離除去工程及び沈澱工程で除去されなかった夾雑物や排水に含まれる有機物を微生物によって除去する生物処理工程、並びに、生物処理工程後の排水をMF膜やUF膜で濾過する膜濾過工程が実行され、各工程が実行された後の排水処理水は河川等に放流される。
ところで、膜濾過工程では、排水を濾過するためのMF膜やUF膜の表面に夾雑物及び溶解性物質が付着するファウリングが発生する虞がある。これに対応して、MF膜やUF膜の近傍に散気管が配置され、散気管から大量の気泡がMF膜やUF膜に曝気されることにより、MF膜やUF膜へのファウリングが防止されている。
特開昭62-180704号公報 特開平7-185269号公報 特開平10-015573号公報
しかしながら、膜濾過工程において、大量の気泡をMF膜やUF膜に曝気する際の消費電力量は大きく、消費電力量の削減が要請されている。消費電力量は膜濾過工程が実行されなければ削減されるところ、簡単且つ迅速な排水処理が損なわれるため、膜濾過工程が実行されないことは妥当でない。また、近年、MF膜やUF膜以外の膜を用い、生物処理工程を実行しないことによって排水処理の更なる迅速化を図ることが要請されている。そうすると、微生物が除去していた夾雑物や有機物も膜濾過工程において除去しなければならず、排水処理で使用される膜へのファウリングは一層深刻化する。
すなわち、排水処理に使用される膜へのファウリングを軽減するとともに、排水処理に必要な消費電力量を削減することができないという問題がある。
本発明の目的は、排水処理に使用される膜へのファウリングを軽減するとともに、排水処理に必要な消費電力量を削減することができる排水処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の排水処理装置は、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、前記第1の除去手段を固定する回転軸と、前記第1の除去手段から離間して前記回転軸に固定されるとともに、前記排水及び前記駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、を備え、前記第1の除去手段、前記回転軸、及び前記第2の除去手段は第1の膜モジュールを構成し、前記第1の膜モジュールは前記回転軸を中心に回転することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の第2の排水処理装置は、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、を備え、前記第1の除去手段は前記第2の除去手段に対して変位する変位手段を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の第3の排水処理装置は、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、前記第1の除去手段を固定する第1の固定手段と、夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、前記第2の除去手段を固定する第2の固定手段と、を備え、前記第1の固定手段は前記第2の固定手段に対して変位することを特徴とする。
本発明によれば、排水処理に使用される膜へのファウリングを軽減するとともに、排水処理に必要な消費電力量を削減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置を概略的に示す側面図である。 図1の排水処理装置を左方向から見た正面図である。 図1の排水処理装置における1つの膜モジュールの構造を概略的に示す断面図である。 図3におけるFO膜に供給された駆動溶液がFO膜を浸透した水分と混合して固定ボスの混合液通過部に移動するまでの詳細を説明するための図である。 図4のFO膜が複数のFO膜部材からなる様子を概略的に示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る排水処理装置におけるFO膜を概略的に示す図である。 図6のFO膜を備える排水処理装置を概略的に示す側面図である。 図7の排水処理装置の変形例を概略的に示す図である。 図8の排水処理装置の変形例を概略的に示す図である。 図7のFO膜が複数のFO膜部材からなる様子を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る排水処理装置を概略的に示す縦方向断面図である。 図11の排水処理装置の上面図である。 図11の排水処理装置のA-A線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る排水処理装置を概略的に示す側面図である。
図1の排水処理装置は、排水中に浸漬され、半透膜としての正浸透膜1(以下、「FO(Forward Osmosis)膜1」という。」を有する。FO膜1には溶質濃度の異なる2種類の溶液が接触し、低濃度側の溶媒が高濃度側の溶液に移動する正浸透作用に基づいてFO膜1は排水中の夾雑物及び溶解性物質を除去する。このとき、半透膜としてFO膜1ではなく、MF膜、UF膜又はRO(Reverse Osmosis)膜を用いると、排水から夾雑物及び溶解性物質を除去するためにMF膜、UF膜又はRO膜に対して強い圧力を加える必要があるが、FO膜1を用いると、そのような圧力を加える必要はない。したがって、FO膜1はMF膜、UF膜及びRO膜に比べてエネルギー効率に関し優位な膜である。
本実施の形態では、FO膜1は排水(供給溶液)に浸漬されるとともに、FO膜1の内部に形成された流路に海水等の駆動溶液(DS(Draw Solution))を流通させる。駆動溶液は排水よりも溶質濃度が高いため、FO膜1が排水から受ける圧力は駆動溶液から受ける圧力よりも高く、正浸透作用によって排水に含まれる水分のみがFO膜1を浸透してFO膜1内部の駆動溶液に移動し、夾雑物及び溶解性物質はFO膜1の排水側の表面に残存する。その後、FO膜1を浸透した水分は、駆動溶液とともにFO膜1の内部に形成された流路から流出して排水処理装置から排出される。
図1の排水処理装置は第1の膜モジュール10a、第2の膜モジュール10b、及び第3の膜モジュール10cを備え、第1の膜モジュール10a、第2の膜モジュール10b、及び第3の膜モジュール10cの各々は、複数の円板状のFO膜1と、これを一定間隔で固定する回転軸2とから構成されている。また、1つの膜モジュールを構成する複数のFO膜1は、隣接する膜モジュールを構成するFO膜1と交互に重なり合うように設置されている。
具体的に、第1の膜モジュール10aは、FO膜1a(第1の除去手段)と、FO膜1aを固定する回転軸2aと、FO膜1aから離間して回転軸2aに固定されたFO膜1aa(第2の除去手段)と、その他のFO膜1とを備え、回転軸2aを中心に回転する。また、第2の膜モジュール10bは、FO膜1b(第3の除去手段)と、FO膜1bを固定する回転軸2b(他の回転軸)と、FO膜1bから離間して回転軸2bに固定されたその他のFO膜1とを備え、回転軸2bを中心に回転する。第2の膜モジュール10bを構成するFO膜1bは、第1の膜モジュール10aを構成するFO膜1a及びFO膜1aaの間に介在するように設置される。
図1の排水処理装置によれば、排水中に浸漬された第1の膜モジュール10a、第2の膜モジュール10b、及び第3の膜モジュール10cの各々はゆっくりと回転する。これにより、第1の膜モジュール10a、第2の膜モジュール10b、及び第3の膜モジュールの各々が有するFO膜1表面の近傍にせん断流が発生するので、FO膜1に対して大量の気泡を曝気することなくFO膜1の表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができ、もって、排水処理に使用されるFO膜1へのファウリングを軽減するとともに、排水処理に必要な消費電力量を削減することができる。
また、図1の排水処理装置によれば、1つの膜モジュールを構成する複数のFO膜1は、隣接する膜モジュールを構成するFO膜1と交互に重なり合うように設置されているので、FO膜1表面の近傍に発生するせん断流の勢いを向上させることができる。
膜モジュールの回転方向は特に限定されることはなく、隣接する膜モジュールの回転方向は同一方向であっても逆方向であってもよいが、第1の膜モジュール10a、第2の膜モジュール10b、及び第3の膜モジュールのいずれも同一方向に回転するのがよい(図2)。これにより、FO膜1表面の近傍にせん断流がより効率的に発生するので、FO膜の表面に蓄積したファウリング物質をより効果的に除去することができる。
図3は、図1の排水処理装置における1つの膜モジュールの構造を概略的に示す断面図である。
図3の膜モジュールは、複数のFO膜1と、回転軸2と、固定ボス3とを備え、複数のFO膜1は固定ボス3によって一定間隔で回転軸2に固定されている。回転軸2は、両端に設けた軸受け6により、排水で満たされた排水処理槽に当該膜モジュールが水没する状態で取り付けられている。回転軸2内部の右端部には駆動溶液をFO膜1に供給するための供給部30が設けられ、供給部30はスイベルジョイント9に接続されている。また、回転軸2内部の左端部には、FO膜を浸透した水分及び駆動溶液の混合液を集水する集水部31が設けられ、集水部31はスイベルジョイント9に接続されている。固定ボス3の内部は、供給部30から供給された駆動溶液が通過する駆動溶液通過部32と、FO膜を浸透した水分及び駆動溶液の混合液が通過する混合液通過部33とを有し、これらは駆動溶液通過部32を通過する駆動溶液及び混合液通過部33を通過する混合液が混合しないように区分されている。
駆動溶液は回転軸2の右側にあるスイベルジョイント9を介して回転軸2の右端部にある供給部30に流入し、次いで、固定ボス3の駆動溶液通過部32を経由してFO膜1に供給される。また、FO膜1を浸透した水分及び駆動溶液の混合液は、固定ボス3の混合液通過部33を経由して回転軸2の左端部にある集水部31に流入し、次いで、スイベルジョイント9を介して膜モジュールの外部で集水される。このような構成を有する図3の膜モジュールは駆動装置7に接続され、駆動装置7を駆動させることにより回転軸2を中心に回転する。
図4は、図3におけるFO膜1に供給された駆動溶液がFO膜1を浸透した水分と混合して固定ボス3の混合液通過部33に移動するまでの詳細を説明するための図である。
図4のFO膜1は、FO膜1の外周部方向に延びる供給管4(供給手段)を備え、供給管4の両側にはFO膜1に駆動溶液を供給する多数の穴(以下、「供給孔」という。)が設けられている。また、FO膜1は、FO膜1の外周部方向に延びる集水管5(集水手段)を備え、集水管5の両側にはFO膜1を浸透した水分及び駆動溶液の混合液を集水する多数の穴(以下、「集水孔」という。)が設けられている。固定ボス3、供給管4及び集水管5は一体に形成され、FO膜1を取り付けるための保持器を構成している。
図4において、固定ボス3の駆動溶液通過部32を通過した駆動溶液は供給管4の両側に設けられた供給孔からFO膜1の内部に形成された流路に流入する。このとき、FO膜1は排水に浸漬しているため、FO膜1が排水から受ける圧力は駆動溶液から受ける圧力よりも高く、FO膜1の正浸透作用によって排水中の水分がFO膜1内に浸透する。浸透した水分はFO膜1内部の流路において駆動溶液と混合し集水管5に向かって流通する。FO膜1を浸透した水分及び駆動溶液の混合液は集水管5の両側の集水孔から集水管5に集水され、次いで、集水管5から固定ボス3の混合液通過部33に移動する。このように、FO膜1が複数の供給孔を有する供給管4及び複数の集水孔を有する集水管5(集水手段)を備えることにより、FO膜1に効率的に駆動溶液を供給し効果的な膜分離を行うことができる。
なお、本実施の形態で使用するFO膜1は内部に駆動溶液が流通する流路を有するが、例えば、駆動溶液が流通する流路材層の両面にFO膜を積層した構造のものを使用することができる。
図4のFO膜1自体やFO膜1の近傍には、ブラシ、スポンジ及びゴム板等のワイパー機構(清掃手段)や邪魔板を設けることができる。これにより、FO膜が回転した際に、ワイパー機構を備えたFO膜に対向するFO膜の表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができ、また、邪魔板を設けることによってせん断流の勢いを向上させてFO膜の表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができる。例えば、FO膜1a又はFO膜1aaに設けた供給管4及び集水管5の少なくともいずれか一方の表面にワイパー機構を設けて回転させることにより、隣接するFO膜1bの表面に蓄積したファウリング物質を効率的に除去することができる。また、FO膜1bに設けた供給管4及び集水管5の少なくともいずれか一方の表面にワイパー機構を設けて回転させることにより、隣接するFO膜1a又はFO膜1aaの表面に蓄積したファウリング物質を効率的に除去することができる。
FO膜1は内部に流路が形成されているため、駆動溶液の圧力及び浸透圧力によって膨張し又は収縮する場合がある。このような膨張や収縮を防止するため、FO膜の内部又は外部に支持材(補強手段)を設けることができる。FO膜の内部に支持材を設ける場合には、例えば、ポリエステル等の樹脂製の多孔体や不織布等を支持材として用い、支持材の表面上にFO膜1を積層した積層構造とすることができる。また、FO膜1の外部に支持材を設ける場合には、ナイロンやポリエチレン等の樹脂製の網をFO膜の表面上に設置することができる。このような支持体を設けることにより、FO膜1の膨張や収縮を防止し、FO膜1に十分な強度を付与することができる。
FO膜1の外部に樹脂製の網を設ける場合には、その網の表面にさらに細毛等の清掃手段を設けることができる。このような構成により、FO膜が回転する際に補強手段に設けた細毛等の清掃手段が清掃機能を示すため、対向するFO膜の表面に蓄積したファウリング物質をさらに効率的に除去することができる。
図5は、図4のFO膜1が複数のFO膜部材からなる様子を概略的に示す図である。
FO膜1は、固定ボス3、供給管4及び集水管5から構成される複数の保持器を備え、各保持器はFO膜部材を備える。FO膜部材が保持器に取り付けられたとき、そのFO膜部材が取り付けられた保持器が有する供給管4からそのFO膜部材に駆動溶液が供給され、そのFO膜部材を浸透した水分及び駆動溶液の混合液は保持器が有する集水管5に集水される。すなわち、各FO膜部材が排水処理を実行するので、保持器に取り付けられた複数のFO膜部材のうち1つのFO膜部材を取り外しても、他のFO膜部材によって排水処理を継続して実行することができる。換言すれば、保持器へのFO膜部材毎の着脱が可能になるので、例えば、一のFO膜部材の正浸透作用がファウリング物質によって阻害されたときに一のFO膜部材のみ交換することができ、もって、FO膜1のメンテナンスを容易にすることができる。
本実施の形態では、4枚のFO膜部材が各保持器に取り付けられて1枚の円盤状のFO膜1が構成される。各保持器に取り付けられるFO膜部材は、例えば、扇状や二等辺三角形状等でよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態では、第1の実施の形態で上述したFO膜1と基本的に同じ機能を有するFO膜11a,11bを用いた排水処理装置について説明する。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る排水処理装置におけるFO膜11a,11bを概略的に示す図である。
図6に示すFO膜11a(第1の除去手段)及びFO膜11b(第2の除去手段)は平膜型の膜であり、排水処理槽内の排水に浸漬されて使用される。FO膜11a,11bはその機能、用途について実質的に同一であり、第2の実施の形態において、FO膜11a,11bが排水に浸漬されたとき、FO膜11aはFO膜11bに対して変位することを前提とする。FO膜11a,11bの横方向の一端には、駆動溶液が流入する供給管14(供給手段)が設けられ、供給管14にはFO膜と接する部分に多数の穴(供給孔)が設けられている。また、FO膜の横方向の他端には、FO膜11a,11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液を集水する集水管15(集水手段)が設けられ、集水管15にはFO膜11a,11bと接する部分に多数の穴(集水孔)が設けられている。
図6において、駆動溶液は供給管14の上部から供給管14に流入し、供給管14の多数の供給孔(供給孔)からFO膜11a,11bの内部に形成された流路に流入する。このとき、FO膜は排水に浸漬しているため、FO膜が排水から受ける圧力はDSから受ける圧力よりも高く、正浸透作用によって排水中の水分のみがFO膜11a,11b内に浸透し、夾雑物及び溶解性物質はFO膜11a,11bの排水側の表面に残存する。浸透した水分と駆動溶液はFO膜11a,11bの内部の流路において混合され、FO膜11a,11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液は集水管15に向かって流通する。その後、集水管15の多数の穴(集水孔)から集水された混合液は集水管15内を移動し、集水管15の上部を経由して排水処理槽から排出される。このように、FO膜11a,11bが複数の供給孔を有する供給管14及び複数の集水孔を有する集水管15を備えることにより、FO膜11a,11bに効率的に駆動溶液を供給し効果的な膜分離を行うことができる。
図7は、図6のFO膜11a,11bを備える排水処理装置を概略的に示す側面図である。
図7の排水処理装置は、複数枚のFO膜11a,11bの上端部及び下端部がクランク12(変位手段)に固定され、FO膜11a及びFO膜11bが一定間隔で交互に配置されている。クランク12は基軸部分と凹凸部分を有し、基軸部分にFO膜11bが固定され、凹凸部分にFO膜11aが固定されている。クランク12は駆動装置7に接続され、駆動装置7が駆動するとクランク軸が回転し、FO膜11bは固定されたまま、FO膜11aが一定周期で上下動する。このような構成により、FO膜11aがFO膜11bに対して一定周期で変位する。なお、クランク機構12の代わりにカム機構やその他の振動機構を用いてFO膜11aを変位させてもよい。さらに、図7では、FO膜11aのみを上下動させているが、クランクの形状を変えることにより、FO膜11bをFO膜11aと同時に上下動させてもよい。
図7の排水処理装置によれば、FO膜11a,11bが排水中に浸漬され、クランク12に接続されている。クランク12は基軸部分及び凹凸部分を有し、FO膜11bは基軸部分に固定され、FO膜11aは凹凸部分に固定されている。これにより、クランク12が回転すると、FO膜11aはFO膜11bに対して変位し、FO膜11a,11bの表面の近傍にせん断流が発生するので、FO膜11a,11bに対して大量の気泡を曝気することなくFO膜11a,11bの表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができ、もって、排水処理に使用されるFO膜11a,11bへのファウリングを軽減するとともに、排水処理に必要な消費電力量を削減することができる。
図8は、図7の排水処理装置の変形例を概略的に示す図である。
図8の排水処理装置は、その構成、作用が図7の排水処理装置と基本的に同じであり、FO膜11aの下端部が排水処理槽の底面に固定されたゴムやバネ等の伸縮材13(振動手段)に固定されている点で図7の排水処理装置と異なる。
図8において、FO膜11aの下端部を伸縮材13に固定することにより、クランプ12が回転するとFO膜11aが上下動する。これにより、図8の排水処理装置は図7の排水処理装置と同様の効果を奏することができる。伸縮材13の材質は排水に対して耐食性のある樹脂や金属等が用いられ、伸縮材13の強度と長さはFO膜11aのFO膜11bに対する変位の自由度を考慮して適宜設定される。
図9は、図8の排水処理装置の変形例を概略的に示す図である。
図9の排水処理装置は、その構成、作用が図8の排水処理装置と基本的に同じであり、FO膜11aの上端部が直線状の固定部材に固定され、該固定部材がバイブレーター8に接続されている点で図8の排水処理装置と異なる。
具体的に、図9の排水処理装置は、FO膜11bを移動しないよう固定しつつ、FO膜11aの上端部を直線状の固定部材に固定し、FO膜11aの下端部を排水処理槽の底面に固定されたゴムやバネ等の伸縮材に固定するよう構成される。バイブレーター8を用いて該固定部材を所定の周波数で振動させることにより、FO膜11aはFO膜11bに対して一定周期で振動して変位する。図9の排水処理装置は、図7及び図8の排水処理装置に比べてFO膜11aの振動の振幅は小さいが、振動周波数を任意に設定することができ、FO膜11aの振動の振幅を変更することができる。
図9において、FO膜11aの振動方向は上下方向のみならず、FO膜11a、11bが対向していれば横方向や円弧方向であってもよく、いずれの方向でもFO膜11a,11bの表面のファウリング物質を除去する効果がある。FO膜11aの振動方向は、FO膜11aの上端部を固定する固定部材を振動させる方向を調節することにより設定することができ、振動発生機構はバイブレーターに限らず振動性能やコスト面で優位な機構を選定することができる。
本実施の形態で使用する平膜型のFO膜11a,11bには、本発明の第1の実施の形態と同様に、FO膜11a,11b自体やFO膜1の近傍に、ブラシ、スポンジ及びゴム板等のワイパー機構(清掃手段)や邪魔板を設けることができる。これにより、FO膜11aが変位した際に、ワイパー機構を備えたFO膜11a,11bに対向するFO膜11a,11bの表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができ、また、邪魔板を設けることによってFO膜11a,11bの間のせん断流の勢いを向上させてFO膜11a,11bの表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができる。例えば、FO膜11a,11bの横方向に、ワイパー機構を設けることにより、FO膜11aがFO膜11bに対して変位した際に、FO膜11a,11bは互いに対向するFO膜の表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができる。
また、本実施の形態においては、FO膜11a,11bの内部又は外部に支持材(補強手段)を設けることができる。FO膜11a,11bの内部に支持材を設ける場合には、例えば、ポリエステル等の樹脂製の多孔体や不織布等を支持材として用い、支持材の表面上にFO膜11a,11bを積層した積層構造とすることができる。また、FO膜11a,11bの外部に支持材を設ける場合には、ナイロンやポリエチレン等の樹脂製の網をFO膜11a,11bの表面上に設置することができる。このような支持材を設けることにより、FO膜の膨張又は収縮を防止しFO膜11a,11bに十分な強度を付与することができる。
FO膜11a,11bの外部に網等の補強手段を設ける場合には、補強手段の表面にさらに細毛等の清掃手段を設けることができる。このような構成により、FO膜が変位する際に補強手段に設けた細毛等の清掃手段が清掃機能を発揮するため、互いに対向するFO膜11a,11bの表面に蓄積したファウリング物質をさらに効率的に除去することができる。
また、FO膜11a,11bは、FO膜11aを浸透した水分及び駆動溶液の混合液がFO膜11aの内部に形成された流路を通過する方向と、FO膜11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液がFO膜11bの内部に形成された流路を通過する方向とが逆方向となるように設置されるのがよい。排水中の水分がFO膜11a,11bを浸透する際に、その浸透圧によってFO膜11a,11bの一部が膨張又は収縮する場合があるが、このような構成により、隣接するFO膜11a,11b全体としての変形を抑制することができる。
図10は、図7のFO膜11a,11bが複数のFO膜部材からなる様子を概略的に示す図である。
図10において、FO膜11a,11bは3つのFO膜部材が連結されている。これにより、FO膜部材毎の着脱が可能になるので、例えば、一のFO膜部材の正浸透作用がファウリング物質によって阻害されたときに一のFO膜部材を他のFO膜部材に簡単に交換することができる。すなわち、FO膜11a,11bのメンテナンスを容易にすることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本発明の第3の実施の形態では、第2の実施の形態で説明したFO膜11a,11bを用いた排水処理装置であって第2の実施の形態で説明した排水処理装置とは異なる構成の排水処理装置について説明する。
図11は、本発明の第3の実施の形態に係る排水処理装置を概略的に示す縦方向断面図である。
図11の排水処理装置は、上下方向に振動可能な振動フレーム16(第1の固定手段)と、排水処理槽に固定した固定フレーム17(第2の固定手段)とを備える。振動フレーム16には複数枚のFO膜11a(第1の除去手段)が一定間隔で固定されるとともに、固定フレーム17には複数枚のFO膜11b(第2の除去手段)が一定間隔で固定されている。振動フレーム16の上端はカム機構18(変位手段)に連結され、また、振動フレーム16はバネやゴム等の伸縮材により固定フレーム17に連結されている。振動フレーム16が固定フレーム17に連結されているとき、FO膜11a,11bが一定間隔で交互に配置され、振動フレーム16、固定フレーム17、及びFO膜11a,11bは排水処理槽内の排水に浸漬されている。
図12は、図11の排水処理装置の上面図である。
図12において、振動フレーム16は固定フレーム17の内側に嵌合するように設置されている。カム機構18は駆動装置7に連結され、駆動装置7を駆動してカム機構18を回転させることにより、振動フレーム16が伸縮材を介して一定の周期で上下方向に移動する。これにより、振動フレーム16は固定フレーム17に対して一定の周期で変位し、隣接するFO膜11aがFO膜11bに対して相対的に振動する。振動フレーム16の上下の振動幅は、FO膜の深さ方向の幅を考慮し、排水処理槽の底面に振動フレーム16が接触しない範囲で設定される。なお、カム機構18の代わりにクランク機構や種々のバイブレーターを用いて振動フレーム16を振動させてもよい。
図12排水処理装置によれば、振動フレーム16には複数枚のFO膜11aが一定間隔で固定されるとともに、固定フレーム17には複数枚のFO膜11bが一定間隔で固定され、振動フレーム16、固定フレーム17、及びFO膜11a,11bは排水処理槽内の排水に浸漬されている。このとき、振動フレーム16は固定フレーム17の内側に嵌合するように設置されるとともに、FO膜11a,11bが一定間隔で交互に配置されている。振動フレーム16はカム機構18の回転に基づいて一定の周期で上下方向に移動するので、FO膜11aはFO膜11bに対して変位し、FO膜11a,11bの表面の近傍にせん断流が発生する。その結果、FO膜11a,11bに対して大量の気泡を曝気することなくFO膜11a,11bの表面に蓄積したファウリング物質を効果的に除去することができ、もって、排水処理に使用されるFO膜11a,11bへのファウリングを軽減するとともに、排水処理に必要な消費電力量を削減することができる。
図13は、図11の排水処理装置のA-A線に沿う断面図である。
振動フレーム16及び固定フレーム17のそれぞれには、FO膜11a,11bの内部に形成された流路に駆動溶液を供給する供給口と、FO膜11a,11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液を集水する集水口が設けられている。また、図6と同様に、FO膜11a,11bの横方法の一端には、FO膜11a,11bに駆動溶液を流入する供給管14(供給手段)が設けられ、供給管14にはFO膜11a,11bに駆動溶液を供給する多数の穴(供給孔)が設けられている。また、FO膜11a,11bの横方法の他端には、FO膜11a,11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液を集水する集水管15(集水手段)が設けられ、集水管15にはFO膜11a,11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液を集水する多数の穴(集水孔)が設けられている。
図13において、振動フレーム16及び固定フレーム17のそれぞれの供給口に供給された駆動溶液は、FO膜11a,11bの一端にある供給管14に流入し、供給管14の多数の供給孔からFO膜の内部に形成された流路に流入する。このとき、FO膜11a,11bは排水に浸漬しており、FO膜11a,11bが排水から受ける圧力はFO膜11a,11bが駆動溶液から受ける圧力よりも高いため、正浸透作用により排水中の水分はFO膜の内部に浸透し、排水中の夾雑物及び溶解性物質はFO膜11a,11bの排水側の表面に残存する。その結果、FO膜11a,11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液は集水管15を経由し、その後、振動フレーム16の集水口や固定フレーム17の集水口をさらに経由して排水処理槽から排出される。
また、FO膜11a,11bは、FO膜11aを浸透した水分及び駆動溶液の混合液がFO膜11aの内部に形成された流路を通過する方向と、FO膜11bを浸透した水分及び駆動溶液の混合液がFO膜11bの内部に形成された流路を通過する方向とが逆方向となるように設置されるのがよい。排水中の水分がFO膜11a,11bを浸透する際に、その浸透圧によってFO膜11a,11bの一部が膨張又は収縮する場合があるが、このような構成により、隣接するFO膜11a,11b全体としての変形を抑制することができる。
本実施の形態で使用するFO膜11a,11b自体やFO膜11a,11bの近傍には、本発明の第1の実施の形態と同様に、清掃手段や邪魔板を設けることができる。これにより、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。また、本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に、FO膜11a,11bの内部又は外部に支持材(補強手段)を設けることができ、その表面には細毛等の清掃手段を設けることができる。これにより、第2の実施の形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施の形態においても、図10と同様に、FO膜11a,11bが複数のFO膜部材から構成されてもよい。
また、振動フレーム16を伸縮材により固定フレーム17に連結する場合には、伸縮材の強さやフレームの浮力を調整することにより、カム機構18の回転に要する動力を最小にすることができる。さらに、駆動装置7を排水の水面よりも上部に設け、振動フレーム16及び固定フレーム17を含むユニット全体を釣り上げて排水処理槽の外部に取り出せる構成とすることにより、メンテナンス性に優れた排水処理装置とすることができる。
上述した本発明の第1の実施の形態~第3の実施の形態に係る排水処理装置は、FO膜1又はFO膜11a,11bが回転又は変位するという共通の技術的特徴を有し、排水処理に使用される膜へのファウリングを軽減するとともに、排水処理に必要な消費電力量を削減することが可能な排水処理方法を提供することができる。
また、本発明の第1の実施の形態~第3の実施の形態に係る排水処理装置は既存の下水処理場の更新に適用できる。駆動溶液には、精製処理や濾過処理等が施された海水が使用できる場合がある。既存の下水処理場では、標準活性汚泥法(生物処理)が用いられる場合が多いが、本発明の排水処理装置では、生物処理を実行することなく有機物等を除去することができる。なお、本発明の排水処理装置は排出された夾雑物及び溶解性物質に基づいてエネルギーとして利用されるバイオガスを生成することができ、もって、資源の有効活用に寄与することができる。
このように、本発明の排水処理装置は、既存の排水処理場の設備に容易に適用させることができ、複雑な生物処理設備を省いた迅速な処理が可能であるとともに、エネルギー効率の高いプロセス設計を可能とする。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明は、排水処理に使用される膜へのファウリングを軽減するとともに、排水処理に必要な消費電力量を削減することができる。
1,1c FO膜
1a FO膜(第1の除去手段)
1aa FO膜(第2の除去手段)
1b FO膜(第3の除去手段)
2 回転軸
2a 回転軸
2b 他の回転軸
3 固定ボス
4 供給管
5 集水管
6 軸受け
7 駆動装置
8 バイブレーター
9 スイベルジョイント
10 膜モジュール
10a 第1の膜モジュール
10b 第2の膜モジュール
10c 第3の膜モジュール
11a,11b FO膜
12 クランク
13 伸縮材
14 供給管
15 集水管
16 振動フレーム
17 固定フレーム
18 カム機構
30 供給部
31 集水部
32 駆動溶液通過部
33 混合液通過部

Claims (29)

  1. 夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、
    前記第1の除去手段を固定する回転軸と、
    前記第1の除去手段から離間して前記回転軸に固定されるとともに、前記排水及び前記駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、を備え、
    前記第1の除去手段、前記回転軸、及び前記第2の除去手段は第1の膜モジュールを構成し、前記第1の膜モジュールは前記回転軸を中心に回転することを特徴とする排水処理装置。
  2. 前記排水及び前記駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第3の除去手段と、
    前記第3の除去手段を固定する他の回転軸と、をさらに備え、
    前記第3の除去手段及び前記他の回転軸は第2の膜モジュールを構成し、前記第2の膜モジュールは前記他の回転軸を中心に回転し、前記第3の除去手段の一部は前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段の間に介在していることを特徴とする請求項1記載の排水処理装置。
  3. 前記第1の膜モジュールが回転する方向は、前記第2の膜モジュールが回転する方向と同一方向であることを特徴とする請求項記載の排水処理装置。
  4. 前記第1の除去手段又は前記第2の除去手段は、前記駆動溶液を供給する供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する集水手段とを備えることを特徴とする請求項2又は3記載の排水処理装置。
  5. 前記供給手段は前記駆動溶液を供給するための複数の供給孔を有し、前記集水手段は前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水するための複数の集水孔を有することを特徴とする請求項4記載の排水処理装置。
  6. 前記第1の除去手段、前記第2の除去手段、又は前記第3の除去手段は複数の領域からなり、前記供給手段は前記駆動溶液を各前記領域に供給し、前記集水手段は各前記領域に供給された駆動溶液及び前記排水から各前記領域の駆動溶液に移動した水分を集水することを特徴とする請求項4又は5記載の排水処理装置。
  7. 前記第1の除去手段又は前記第2の除去手段に対応する前記供給手段及び前記集水手段は前記第3の除去手段を清掃する第1の清掃手段を有し、前記第3の除去手段に対応する前記供給手段及び前記集水手段は前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段を清掃する第2の清掃手段を有することを特徴とする請求項4乃至6記載のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  8. 前記第1の除去手段、前記第2の除去手段、及び前記第3の除去手段は補強手段を有することを特徴とする請求項乃至7記載のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  9. 前記第1の除去手段又は前記第2の除去手段に対応する前記補強手段は前記第3の除去手段を清掃する第3の清掃手段を有し、前記第3の除去手段に対応する前記補強手段は前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段を清掃する第4の清掃手段を有することを特徴とする請求項8記載の排水処理装置。
  10. 前記第1の膜モジュール及び前記第2の膜モジュールを回転駆動する駆動装置を有することを特徴とする請求項乃至9のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  11. 夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、
    夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、を備え、
    前記第1の除去手段は前記第2の除去手段に対して変位する変位手段を有することを特徴とする排水処理装置。
  12. 前記変位手段は少なくとも前記第1の除去手段の一端に配設されていることを特徴とする請求項11記載の排水処理装置。
  13. 前記変位手段はカム機構、クランク機構、又は振動機構を有することを特徴とする請求項11又は12記載の排水処理装置。
  14. 前記第1の除去手段又は前記第2の除去手段に対して前記駆動溶液を供給する供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する集水手段とを備えることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  15. 前記供給手段は前記駆動溶液を供給するための複数の供給孔を有し、前記集水手段は前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水するための複数の集水孔を有することを特徴とする請求項14記載の排水処理装置。
  16. 前記第1の除去手段に沿って流れる駆動溶液の方向は、前記第2の除去手段に沿って流れる駆動溶液の方向と逆方向であることを特徴とする請求項11乃至15のいずれか1項に記載の排水処理装置
  17. 前記第1の除去手段は前記第2の除去手段を清掃する第1の清掃手段を有し、前記第2の除去手段は前記第1の除去手段を清掃する第2の清掃手段を有することを特徴とする請求項11乃至16のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  18. 前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段は補強手段を有することを特徴とする請求項11乃至17記載のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  19. 前記第1の除去手段が有する補強手段は前記第2の除去手段を清掃する第3の清掃手段を有し、前記第2の除去手段が有する補強手段は前記第1の除去手段を清掃する第4の清掃手段を有することを特徴とする請求項18記載の排水処理装置。
  20. 前記変位手段を駆動する駆動装置を有することを特徴とする請求項11乃至19のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  21. 夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第1の除去手段と、
    前記第1の除去手段を固定する第1の固定手段と、
    夾雑物及び溶解性物質及び水分を含む排水、並びに、水分を含み且つ前記排水以外の駆動溶液の間に配設され、前記排水から受ける圧力が前記駆動溶液から受ける圧力よりも高い場合に前記排水から前記夾雑物及び溶解性物質を取り除き且つ前記排水に含まれる水分を前記駆動溶液に移動する第2の除去手段と、
    前記第2の除去手段を固定する第2の固定手段と、を備え、
    前記第1の固定手段は前記第2の固定手段に対して変位することを特徴とする排水処理装置。
  22. 前記第1の固定手段は前記第2の固定手段に対して変位するための変位手段を介して前記第2の固定手段に接続されていることを特徴とする請求項21記載の排水処理装置。
  23. 前記第1の除去手段又は前記第2の除去手段に対して前記駆動溶液を供給する供給手段と、前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水する集水手段とを備えることを特徴とする請求項21又は22記載の排水処理装置。
  24. 前記供給手段は前記駆動溶液を供給するための複数の供給孔を有し、前記集水手段は前記供給された駆動溶液及び前記排水から前記駆動溶液に移動した水分を集水するための複数の集水孔を有することを特徴とする請求項23記載の排水処理装置。
  25. 前記第1の除去手段に対して供給される駆動溶液が流れる方向は、前記第2の除去手段に対して供給される駆動溶液が流れる方向と逆方向であることを特徴とする請求項21乃至24のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  26. 前記第1の除去手段は前記第2の除去手段を清掃する第1の清掃手段を有し、前記第2の除去手段は前記第1の除去手段を清掃する第2の清掃手段を有することを特徴とする請求項21乃至25のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  27. 前記第1の除去手段及び前記第2の除去手段は補強手段を有することを特徴とする請求項21乃至26記載のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  28. 前記第1の除去手段が有する補強手段は前記第2の除去手段を清掃する第3の清掃手段を有し、前記第2の除去手段が有する補強手段は前記第1の除去手段を清掃する第4の清掃手段を有することを特徴とする請求項27記載の排水処理装置。
  29. 前記変位手段を駆動する駆動装置を有することを特徴とする請求項21乃至28のいずれか1項に記載の排水処理装置。
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