JPH0534747Y2 - - Google Patents

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JPH0534747Y2
JPH0534747Y2 JP1986015425U JP1542586U JPH0534747Y2 JP H0534747 Y2 JPH0534747 Y2 JP H0534747Y2 JP 1986015425 U JP1986015425 U JP 1986015425U JP 1542586 U JP1542586 U JP 1542586U JP H0534747 Y2 JPH0534747 Y2 JP H0534747Y2
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は液体の分離装置に係り、特に逆浸透膜
や限外過膜などの膜を用いる液体の膜分離装置
に関する。
〔従来の技術〕
膜を用いた液体分離用の膜モジユールとして
は、中空糸型、管状型、スパイラル型及び耐圧板
型がある。これらの膜モジユールはいずれも実質
的に固定されて用いられるものであり、被処理液
を流動させ、膜面の濃度分極を抑制させながら液
を分離する。しかし、これらの膜モジユールは被
処理液が、例えば50cp以上の高粘度液であると
処理性能が著しく低下し、また、被処理液を流動
させ、加圧するためのエネルギーが大きくなると
いう問題があつた。
この問題を改善するために、膜モジユールとし
て回転する円板膜を備えた膜分離手段が試みられ
ている。この膜分離手段は、中空の回転軸の軸方
向に、この回転軸と一体に回転する円板膜を所定
の間隔をおいて、複数枚並列させたものである。
この膜分離手段を被処理液の液槽内に没漬して回
転させることによつて、円板膜の膜透過水を前記
回転軸の中空部に集水して、装置外へ排出する。
この装置は、円板膜自体の回転によつて膜面の濃
度分極を抑制できるので、被処理液を他の手段で
流動させる必要がなく、低エネルギーで液体の分
離を行うことができる。しかし、この装置では円
板膜の円周部では膜面における濃度分極の抑制が
期待通り達成できるが、中心部、すなわち、回転
軸に近い部分では濃度分極の抑制が必ずしも十分
ではないという問題があつた。このため、透過水
量が次第に低下する現象が生じ、円板膜の膜面積
を有効に利用できない欠点があつた。この欠点は
円板膜の並列ピツチが小さい程、並列する円板膜
間の被処理液が円板膜の回転に伴つて共廻りする
傾向によつて増大する。
〔考案が解決しようとする問題点〕
本考案の目的は、前記回転する円板膜を備えた
膜分離手段の欠点を解消し、円板膜の並列ピッチ
が小さい場合においても、膜面における液の濃度
分極の抑制を、円板膜の中心部においても十分に
達成することができる液体の膜分離装置を提供す
ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、上記従来の問題点に着目し、液槽内
に平行に一対の中空回転軸を回転可能に取付ける
とともに各中空回転軸に一定間隔で複数の円板膜
を取付け、各中空回転軸への円板膜取付けピツチ
をずらして相互に干渉しないように中空回転軸を
近接させて隣接する円板膜相互をオーバラツプさ
せ、各円板膜におけるオーバラツプによる交差領
域の面積をそれ以外の面積より小さくなるように
設定配置しつつ前記一対の中空回転軸を同方向に
回転させるように構成したものである。
〔作用〕
隣接した膜分離手段におけるオーバラツプによ
つて形成された各円板膜の交差領域では、円板膜
は互いに反対方向に回転し、円板膜間の被処理液
の攪拌、流動が促進される。このため、膜面にお
ける液の濃度分極を確実に抑制することができ
る。また、特に交差領域は円板膜の一部において
のみ存在し、しかも交差領域の面積はその他の部
分面積より小さいので液透過面積を大きく採つて
液分離効率を最大限にしつつ、交差領域における
被処理液の攪拌、流動を起こさせるための消費エ
ネルギーが少なく、かつ両中空回転軸の消費エネ
ルギーを均等にすることができる。
〔実施例〕
本考案の実施例を以下、図面に基づいて説明す
る。
第1図は本考案に係る実施例装置の平断面図、
第2図はその縦断面図である。液槽10には被処
理液12が張り込んである。被処理液12を管路
14から連続的に、又は間欠的に供給し、処理を
受けた濃縮液は管路16から装置外へ連続的又は
間欠的に排出する。液槽10内には、膜分離手段
18,18が2セツト並設されている。この膜分
離手段18は中空の回転軸20の軸方向に、複数
枚の円板膜22を所定の間隔で並列して取付けた
ものであり、図示しない駆動手段によつて、回転
軸20と円板膜22とを一体に回転させるもので
ある。なお図中、符号24は回転軸20の軸封手
段を示す。並設した膜分離手段18,18の円板
膜22,22はその一部が交互に位置するように
されており、第2図において斜線を付した部分で
交差領域26を形成する。円板膜22は例えば、
多孔質支持体の表面を半透膜で被覆したものであ
り、膜面を透過した透過水は多孔質支持体を通り
抜けて前記回転軸20の中空部に流入するように
されている。
上記の構成において、液槽10内の被処理液1
2は常時、回転する円板膜22と接触することに
なり、被処理液の水頭を膜分離の駆動力として、
液分離が行われる。膜を透過した透過水は前記の
ように円板膜22の支持体を経由して、回転軸2
0の中空部28に至り、装置外に排出される。円
板膜22は前記のように隣接する膜分離手段との
相互関係でその一部が交互に位置するようにされ
ている。
したがつて、円板膜22間に存在する被処理液
は、前記交差領域26において円板膜相互の交差
動により攪拌、流動が促進される。このため、円
板膜の膜面における液の濃度分極を確実に抑制で
きる。図示のように膜分離手段18,18の回転
方向を同方向とすることによつて、交差領域26
における円板膜22の相対移動速度が大きくな
り、攪拌、流動の作用を効果的に発揮する。交差
領域26は円板膜22の一部においてのみ存在す
るので、他部の部分においては各膜分離手段18
における円板膜間の被処理液は緩やかに攪拌、流
動を受ける。すなわち、本装置においては、交差
領域26において液の濃度分極を効果的に抑制す
るとともに、その他の領域では比較的緩やかな条
件で膜による液分離が実行される。このため、液
処理液を膜面全体で攪拌、流動させる場合に比べ
て、膜分離手段を回転させるための消費エネルギ
ーが少なくて済む。円板膜22の各部分は、円板
膜が1回転する毎に、必らず交差領域を通過する
ことになるので、膜面は半連続的に濃度分極の確
実な抑制作用を受けることになる。このため、膜
面全体が安定した液分離作用を長期間にわたつて
継続する。
実験例 活性汚泥(MLSS15000mg/)を被処理液と
して水頭圧0.5Kg/cm2の条件で、膜分離手段を回
転数50rpmで運転した。並設する膜分離手段の円
板膜が交差領域を形成しないように膜分離手段を
十分に引き離して運転した場合の膜透過水量は平
均1.2m3/m2.dであつた。一方、本考案に係る
円板膜が交差領域を形成するように膜分離手段を
近接して運転した場合の膜透過水量は膜分離手段
の回転方向が同方向の場合で1.7m3/m2.d逆方
向の場合で1.5m3/m2.dであつた。すなわち、
本考案によれば25〜40%の膜透過水量の向上が認
められた。
第3図、第4図に本考案を実施する上での円板
膜の取付細部構造を示す。第3図において円板膜
22は、円筒状のスペーサ30を介して回転軸2
0に並列されており、隣接するスペーサ30の端
面と回転軸20の外面が凹部32を形成する。こ
の凹部32に円板膜22の外周部が移動通過する
ようにしてある。本構造によれば、円板膜の径が
大きく、円板膜がたわみ易い場合であつても、そ
のたわみを前記凹部32で規制でき、膜面が相互
にこすれ合つて損傷することを防止できる。
第4図は前記第3図の構造をさらに改善したも
ので、円板膜22の外周部に案内環34を装着し
たものである。この案内環34を凹部32に沿つ
て移動させる。本構造によれば円板膜の外周膜面
と凹部34との接触を防止できるので、より一
層、膜面の保護が十分となる。
前記実施例においては、板状膜として円板状の
膜を説明したが、これに限らず、多角形状の板膜
を用いたものについても本考案は適用できる。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案によれば、2軸の
中空回転軸を設けてこれらに取付けた円板膜をオ
ーバラツプさせるようにし、かつ各円板膜におけ
る交差領域の面積をその他の面積より小さくして
攪拌、流動を均等で小さい回転エネルギーで行わ
せるとともに、液透過効率を最大にできる効率的
な液体の膜分離装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る装置の実施例を示す平断
面図、第2図は同じくその縦断面図、第3図およ
び第4図はそれぞれ円板膜の取付細部構造を示す
平面図である。 10……液槽、12……被処理液、18……膜
分離手段、20……回転軸、22……円板膜、2
6……交差領域、28……中空部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 液槽内に平行に一対の中空回転軸を回転可能に
    取付けるとともに各中空回転軸に一定間隔で複数
    の円板膜を取付け、各中空回転軸への円板膜取付
    けピツチをずらして相互に干渉しないように中空
    回転軸を近接させて隣接する円板膜相互をオーバ
    ラツプさせ、各円板膜におけるオーバラツプによ
    る交差領域の面積をそれ以外の面積より小さくな
    るように設定配置しつつ前記一対の中空回転軸を
    同方向に回転させるように構成したことを特徴と
    する液体の膜分離装置。
JP1986015425U 1986-02-05 1986-02-05 Expired - Lifetime JPH0534747Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986015425U JPH0534747Y2 (ja) 1986-02-05 1986-02-05

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986015425U JPH0534747Y2 (ja) 1986-02-05 1986-02-05

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Publication Number Publication Date
JPS62130703U JPS62130703U (ja) 1987-08-18
JPH0534747Y2 true JPH0534747Y2 (ja) 1993-09-02

Family

ID=30806348

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JP1986015425U Expired - Lifetime JPH0534747Y2 (ja) 1986-02-05 1986-02-05

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6596164B2 (en) 2000-03-27 2003-07-22 Hitachi Plan Engineering & Construction Co., Ltd. Rotary flat membrane separation apparatus

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7062858B2 (ja) * 2016-09-12 2022-05-09 株式会社明治 凝乳食品の製造方法
JP7181731B2 (ja) * 2018-08-27 2022-12-01 国立大学法人高知大学 排水処理装置
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JPS61200808A (ja) * 1985-03-01 1986-09-05 Agency Of Ind Science & Technol 溶液濾過装置
JPS6297604A (ja) * 1985-10-25 1987-05-07 Agency Of Ind Science & Technol 液体膜分離装置

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JPS62130703U (ja) 1987-08-18

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