JPH11166081A - ポリエチレン系樹脂組成物、バッグインボックス内 装容器及びその製法 - Google Patents

ポリエチレン系樹脂組成物、バッグインボックス内 装容器及びその製法

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JPH11166081A
JPH11166081A JP33451797A JP33451797A JPH11166081A JP H11166081 A JPH11166081 A JP H11166081A JP 33451797 A JP33451797 A JP 33451797A JP 33451797 A JP33451797 A JP 33451797A JP H11166081 A JPH11166081 A JP H11166081A
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JP
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polyethylene
resin composition
density
density polyethylene
low
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Application number
JP33451797A
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English (en)
Inventor
Junichi Terada
淳一 寺田
Tatsuya Morita
達也 森田
Naoharu Yoshii
直治 吉井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な加工特性及び機械特性、折り畳み易
さ、耐ピンホール性において優れた特性を発現する、段
ボール箱等の外装用機に内装される食品用途、工業用
途、医療用途向けの薄肉成形容器を供するに好適なバッ
グインボックス内装容器用のポリエチレン系樹脂組成
物、その樹脂組成物からなるバッグインボックス内装容
器および製法を提供すること。 【解決手段】 特定の密度、メルトフローレートの直鎖
状低密度ポリエチレンに、特定の密度、メルトフローレ
ート、分子量分布及び溶融張力の高圧法低密度ポリエチ
レンを配合すること、及び特定の添加剤をさらに添加す
ることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物、並びに
その樹脂組成物からなり、特定の加工特性と引張強度、
曲げ弾性率、耐屈曲疲労性有するバッグインボックス用
内装容器およびその製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエチレン系樹脂
組成物及びその樹脂組成物からなるバッグインボックス
内装容器に関するものである。さらに詳しくは、良好な
加工特性及び機械強度、常温、低温での折り畳み易さ、
耐屈曲疲労性において優れた特性を発現する、段ボール
箱等の外装容器に内装される食品用途、工業用途向けの
薄肉成形容器を供するに好適なポリエチレン系樹脂組成
物及びその樹脂組成物からなるバッグインボックス内装
容器及びその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バッグインボックスは、薄肉成形容器や
フィルム袋を内装容器とし、段ボール箱等を外装容器と
する複合形態の液体容器で、現在、醤油、食酢、みり
ん、ソース、日本酒、調味液などの食品用途や、洗剤、
次亜塩素酸ソーダ、バッテリー液、現像液、農薬、接着
剤などの工業用途に使用されている。
【0003】内装容器として用いられる薄肉成形容器は
真空成形法あるいはブロー成形法で得られる。真空成形
法とは、2枚のシートを真空成形して、溶着し、あらか
じめ射出成形された口部を物理的に取り付ける内装容器
成形法で、ブロー成形法より薄肉化、厚みの均一化にお
いて有利である。また、該成形法で得られる薄肉成形容
器は、インフレーションフィルムやラミネートフィルム
をヒートシールして得られるフィルム袋に比べて、溶着
部に安定性があるため液漏れに対する安全性が高い、落
下、振動等の実用強度に優れる、あるいは剛性が高いこ
とから充填や使用時のハンドリング性に優れるといった
特長を内装容器として有している。
【0004】しかしながら、近年さらなる高性能化・差
別化の市場要求があり、耐屈曲疲労性、耐ピンホール性
に加えて、特に低温流通へも対応できるように実用特性
を改良することが切望されている。さらに、真空成形法
あるいはブロー成形法は製造設備費が比較的高いことか
らコストがやや高い傾向にあり、コストダウンにつなが
る安定生産、生産性の向上も要求されている。
【0005】従来、真空成形法用樹脂として、高圧法低
密度ポリエチレン、エチレンと酢酸ビニルの共重合体
(EVA)あるいは直鎖状ポリエチレンにEVAや高圧
法低密度ポリエチレンを配合したポリエチレン樹脂組成
物が用いられている。高圧法低密度ポリエチレンを単独
で用いた場合には折り畳み性、耐屈曲疲労性、耐ピンホ
ール性の改良が、一方、EVAを単独で用いた場合には
耐屈曲疲労性、耐ピンホール性は改良がそれぞれ必要と
されている。これに応えるために、直鎖状ポリエチレン
を採用し、さらにEVAや高圧法低密度ポリエチレンを
配合する方法が提案されている。
【0006】たとえば、特開平4−189769号公報
には、直鎖状ポリエチレンと低密度ポリエチレンとから
なる合成樹脂製バッグインボックス用内装容器が記載さ
れている。これによれば、溶着部の剥離防止、折り切れ
防止に効果があると述べられている。また、特開平9−
169359号公報には、メタロセン系オレフィン重合
用触媒存在化にエチレンとα−オレフィンとを共重合さ
せたエチレン系共重合体、あるいは該共重合体と高圧法
低密度ポリエチレンとからなるバッグインボックス用ポ
リエチレン樹脂性内装容器が提案されている。これによ
れば耐ピンホール性、耐屈曲性を改良できるとされてい
る。
【0007】しかしながら、いずれの方法も、上述の低
温流通対応等の市場要求を充足するような特性の付与に
ついては述べられていない。すなわち、上記のさらなる
高性能化・差別化といった市場要求にも十分応えている
とはいえず、バッグインボックス内装容器あるいは該内
装容器用樹脂として依然改良の余地を残したままである
といわざるを得ないのが現状である。また、コストダウ
ンにつながる加工性の確保についての検討も不十分と言
わざるを得なく、容器性能、経済性をともに満足できる
ようなバッグインボックス内装容器用の樹脂あるいはバ
ッグインボックス内装容器の出現が待たれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な状況を鑑みなされたものであって、良好な加工特性及
び機械強度、常温、低温での折り畳み易さ、耐屈曲疲労
性において優れた特性を発現する、段ボール箱等の外装
容器に内装される食品用途、工業用途向けの薄肉成形容
器を供するに好適なバッグインボックス内装容器用ポの
エチレン系樹脂組成物及びその樹脂組成物からなるバッ
グインボックス内装容器及びその製法を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を実現するために鋭意研究を重ねた結果、特定の密度、
メルトフローレートのメタロセン化合物を触媒として重
合して得られる直鎖状低密度ポリエチレンに、特定の密
度、メルトフローレート、分子量分布及び溶融張力を有
する高圧法低密度ポリエチレンを特定の比率で配合し
て、特定の密度、メルトフローレート及び溶融張力を有
する樹脂組成物とし、さらに熱安定剤を添加すること
で、その目的に適合することを見いだし、この知見に基
づいて本発明に至った。
【0010】即ち、本発明の第1は、直鎖状低密度ポリ
エチレン(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)とか
らなるポリエチレン系樹脂組成物において、直鎖状低密
度ポリエチレン(A)がメタロセン化合物を触媒とした
重合法で得られるエチレンと炭素数3〜20のα−オレ
フィンとからなる共重合体で、密度0.88〜0.94
g/cm3、メルトフローレート0.1〜20g/10
minであり、高圧法低密度ポリエチレン(B)が、密
度0.91〜0.93g/cm3、メルトフローレート
0.1〜20g/10min、分子量分布5以上、溶融
張力8g以上であり、しかも、配合割合が(A)40〜
90重量%、(B)10〜60重量%であり、密度0.
89〜0.93g/cm3、メルトフローレート0.1
〜10g/10min、溶融張力8g以上であることを
特徴とするポリエチレン系樹脂組成物、である。
【0011】本発明の第2は、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)とからなる
ポリエチレン系樹脂組成物において、直鎖状低密度ポリ
エチレン(A)がメタロセン化合物を触媒とした重合法
で得られるエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィン
とからなる共重合体で、密度0.88〜0.94g/c
3、メルトフローレート0.1〜20g/10min
であり、高圧法低密度ポリエチレン(B)が、密度0.
91〜0.93g/cm3、メルトフローレート0.1
〜20g/10min、分子量分布5以上、溶融張力8
g以上であり、しかも、配合割合が(A)40〜90重
量%、(B)10〜60重量%であり、密度0.89〜
0.93g/cm3、メルトフローレート0.1〜10
g/10min、溶融張力8g以上であり、(A)+
(B)の合計100重量部に対して、フェノール系熱安
定剤及び、又はリン系熱安定剤からなる熱安定剤0.0
1〜0.5重量部を含有していることを特徴とするポリ
エチレン系樹脂組成物、である。
【0012】本発明の第3は、引張強度250kg/c
2以上、常温曲げ弾性率4000kg/cm2以下、低
温曲げ弾性率8000kg/cm2以下、耐屈曲疲労性
80%以上の本発明の第1又は第2記載のポリエチレン
系樹脂組成物からなることを特徴とするバッグインボッ
クス内装容器、である。本発明の第4は、ネックイン1
60mm以下、ドローダウン性10〜90秒、かつ引張
強度250kg/cm2以上、常温曲げ弾性率4000
kg/cm2以下、低温曲げ弾性率8000kg/cm2
以下、耐屈曲疲労性80%以上の本発明の第1又は第2
2記載のポリエチレン系樹脂組成物からなることを特徴
とするバッグインボックス内装容器、である。
【0013】本発明の第5は、本発明の第1又は第2記
載のポリエチレン系樹脂組成物を真空成形法で成形する
ことを特徴とする本発明の第3又は第4記載のバッグイ
ンボックス内装容器の製法、である。以下、本発明を詳
細に説明する。直鎖状低密度ポリエチレン(A)は、メ
タロセン化合物を触媒に用いた重合法で得られるエチレ
ンと炭素数が3〜20のα−オレフィンとのランダム共
重合体である。メタロセン化合物を触媒とした重合法と
は、例えば、国際公開番号WO95/15985号の再
公表特許に記載されている重合法をいう。
【0014】即ち、メタロセン化合物を触媒とした重合
法は、下記成分(I)、成分(II)、成分(III)
を含む触媒を用いる重合法のことである。成分(I)
は、下記式(1)で表される少なくとも1種の遷移金属
化合物である。
【0015】
【化1】
【0016】{式(1)中、Mは、ジルコニウム、チタ
ン、及びハフニウムよりなる群からえらばれる遷移金属
であり、R1は、シクロペンタジエニル骨格を有する配
位子、または窒素、リン、砒素アンチモンまたはビスマ
スをヘテロ原子として含む炭素数1〜4の複素5員環配
位子、または窒素、リンまたは酸素が配位座を占めるヘ
テロ3座配位子であり、これらの配位子の各々は置換さ
れていないか、あるいは炭素数1〜20のアルキル基、
炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルキ
ル基が少なくとも一個の炭素数6〜20のアリール基で
置換されたアラルキル基、および炭素数6〜20のアリ
ール基が少なくとも一個の炭素数1〜20のアルキル基
で置換されたアルキルアリール基よりなる群から選ばれ
る少なくとも一個の置換基で置換されており、この場合
一つの置換基が配位子の少なくとも二つの部分を置換し
ていてよく、さらにアルキル基は直鎖状、分岐状または
環状であり、また上記置換基は少なくとも一つが酸素、
窒素、硫黄またはリンを介して配位子と結合していても
よく、さらにまた置換基を構成する炭素の少なくとも一
個が珪素であってもよい。
【0017】R2、R3およびR4は、各々独立に、シク
ロペンタジエニル骨格を有する配位子、窒素、リン、砒
素、アンチモンまたはビスマスをヘテロ原子として含む
炭素数1〜4の複素5員環配位子、窒素、リンまたは酸
素が配位座を占めるヘテロ3座配位子、炭素数1〜20
のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1
〜20のアルキル基が少なくとも一個の炭素数6〜20
のアリール基で置換されてなるアラルキル基、炭素数6
〜20のアリール基が少なくとも一個の炭素数1〜20
のアルキル基で置換されたアルキルアリール基、−SO
3R(Rは置換されていないか、または少なくとも一個
のハロゲンで置換された炭素数1〜8の炭化水素基)、
ハロゲン原子、または水素原子であり、この場合アルキ
ル基は直鎖状、分岐状または環状であり、またアルキル
基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基は
酸素、窒素、硫黄またはリンを介して遷移金属と結合す
るヘテロ原子配位子を形成していてもよく、またアルキ
ル基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基
を構成する炭素の少なくとも一個は珪素であってもよ
く、またシクロペンタジエニル骨格を有する配位子、お
よび窒素、リン、砒素、アンチモンまたはビスマスをヘ
テロ原子として含む炭素数1〜4の複素5員環配位子、
および窒素、リンまたは酸素が配位座を占めるヘテロ3
座配位子の各々は置換されていないか、あるいは炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、
炭素数1〜20のアルキル基が少なくとも一個の炭素数
6〜20のアリール基で置換されてなるアラルキル基、
および炭素数6〜20のアリール基が少なくとも一個の
炭素数1〜20のアルキル基で置換されてなるアルキル
アリール基よりなる群から選ばれる少なくとも一個の置
換基で置換されており、この場合一つの置換基が配位子
の少なくとも二つの部分を置換していてよく、さらにア
ルキル基は直鎖状、分岐状または環状であり、また上記
置換基は少なくとも一つが酸素、窒素、硫黄またはリン
を介して配位子と結合していてもよく、さらにまた置換
基を構成する炭素の少なくとも一個が珪素であってもよ
い。
【0018】aは、1以上の整数であり、b、c、d
は、0〜3の整数であるが、但し、a+b+c+d=4
であり、R1、R2、R3およびR4の各々は、遷移金属M
に結合しており、R0は、R2、R3およびR4から選ばれ
る1個とR1とを結合する炭素数1〜20のアルキレン
基、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数1〜20の
アルキリデン基、シリレン基、またはシリレン基が炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数1〜20のアルキル基が少なくとも一個の炭
素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基、
および炭素数6〜20のアリール基が少なくとも一個の
炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアルキルアリ
ール基よりなる群から選ばれる少なくとも一個の置換基
で置換されてなる置換シリレン基であり、そしてxは0
または1である。} 成分(II)は、表面に水酸基を有する微粒子状無機固
体(b−1)に、
【0019】
【化2】
【0020】{式(2)中、R6は炭素数1〜12の直
鎖状、分岐状または環状アルキル基である。}で表され
るアルキルオキシアルミニウム単位を繰返単位として有
する有機アルミニウムオキシ化合物(b−2)が、担持
された無機固体成分である。成分(III)は、有機ア
ルミニウム化合物であり、下記式(3)または式(4)
で表される。
【0021】
【化3】
【0022】{式(3)中、R7は、炭素数1〜12の
アルキル基、炭素数6〜20のアリール基であり、X
は、ハロゲンまたは水素であり、アルキル基は直鎖状、
分岐状または環状であり、eは、1〜3の整数であ
る。}
【0023】
【化4】
【0024】{式(4)中、R7は、上記と同様であ
り、Yは、−OR8基、−OSiR9 3基、−OAlR10 2
基、−NR11 2基、−SiR12 3基または−N(R13)A
lR14 2基であり、eは、1または2であり、R8
9、R10およびR14は、各々独立に、炭素数1〜12
のアルキル基、または炭素数6〜20のアリール基であ
り、R11は、水素、炭素数1〜12のアルキル基、炭素
数6〜20のアリール基、シリル基または シリル基が
少なくとも一個の炭素数1〜12のアルキル基で置換さ
れてなる置換シリル基であり、R12およびR13は、各々
独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、上記のア
ルキル基はいずれの場合も直鎖状、分岐状または環状で
ある。} エチレンとの共重合に用いられる炭素数が3〜20のα
−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、
1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、
1−オクタデセン、1−エイコセン、3ーメチルー1−
ブテン、4−メチル−1−ペンテン、6−メチル−1−
ヘプテンなどが挙げられる。
【0025】本発明に用いる直鎖状低密度ポリエチレン
(A)として、上記のメタロセン化合物を触媒として重
合して得られる直鎖状低密度ポリエチレンを用いること
ができる。さらに、直鎖状低密度ポリエチレン(A)
は、2種類以上の上記直鎖状低密度ポリエチレンの組み
合わせであってもよい。また、The Dow Che
mical Co.製のエチレン/1−オクテン共重合
体(登録商標ELITE、AFFINITY、ENGA
GE)を直鎖状低密度ポリエチレン(A)として用いる
ことができる。上記同様、2種類以上の組み合わせであ
ってもよい。
【0026】直鎖状低密度ポリエチレン(A)は、密度
が0.88〜0.94g/cm3、好ましくは0.89
〜0.93g/cm3である。密度が上記範囲である直
鎖状低密度ポリエチレン(A)は、真空成形時の溶着性
が良好なポリエチレン系樹脂組成物を提供する上で、ま
た、機械強度、常温、低温での折り畳み易さ、耐屈曲性
に優れた内装容器を提供する上で好適である。また、メ
ルトフローレートは、0.1〜20g/10minであ
る。好ましくは0.5〜10g/10minである。メ
ルトフローレートが上記範囲である直鎖状ポリエチレン
(A)は、生産性を向上させる加工性を発現する上で好
適である。
【0027】本発明における高圧法低密度ポリエチレン
(B)としては、1000〜3500kg/cm2、2
00〜350℃でラジカル重合して得ることができるも
のでり、密度は0.91〜0.93g/cm3、メルト
フローレートは0.1〜20g/10min、好ましく
は0.5〜10g/10minで、分子量分布が5以
上、好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上、溶
融張力は8g以上、好ましくは9g以上である。このよ
うな特性を有する高圧法低密度ポリエチレンは、生産性
を高く維持したままネックイン改良効果を発現し、また
優れた外観を有する内装容器を提供する上で好適であ
る。
【0028】なお、高圧法低密度ポリエチレン(B)
は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、他のα−
オレフィン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等との共
重合体であってもよい。本発明の第1、重包装用に好適
な、ポリエチレン系樹脂組成物は、配合割合が(A)4
0〜90重量%、好ましくは50〜80重量%、(B)
10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%であ
る。上記範囲よりも(A)が少ないと、機械強度、折り
畳み易さ、耐屈曲疲労性において満足できるレベルを下
回ることがある。一方、上記範囲より(B)が少ない
と、真空成形法におけるネックインの改良効果が不十分
で、成形に支障をきたすことがある。
【0029】本発明の第2、重包装用に好適な、ポリエ
チレン系樹脂組成物は、(A)+(B)の合計100重
量部に対して、フェノール系熱安定剤及び、又はリン系
熱安定剤からなる熱安定剤0.01〜0.5重量部、好
ましくは0.03〜0.4重量部を含有していることが
必要である。ここで、フェノール系熱安定剤としては、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(ジブ
チルヒドロキシトルエン)、n−オクタデシル−3−
(4−ヒドロキ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プ
ロピオネート、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メ
タン等、リン系熱安定剤としてはテトラキス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−
ジ−ホスフォナイト等が挙げられる。
【0030】フェノール系熱安定剤及び、またはリン系
熱安定剤が上記範囲より少ないと、押出時に熱劣化を受
け、ゲルの発生を招来することもある。また、上記範囲
より多いと変色等の問題となることもある。バッグイン
ボックス内装容器用のポリエチレン系樹脂組成物には、
アンチブロッキング剤、有機あるいは無機顔料、紫外線
吸収剤などの公知の添加剤を必要に応じて添加すること
ができる。
【0031】本発明のバッグインボックス内装容器用に
好適な、ポリエチレン系樹脂組成物は、公知の方法を利
用して製造することができる。例えば、直鎖状低密度ポ
リエチレン(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)及
びフェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤などの添加剤
を一軸押出機、二軸押出機あるいはニーダー等を用い
て、溶融混練することによって得ることができる。上記
添加剤は高圧法低密度ポリエチレンに配合し、二軸押出
機で溶融混練することにより造粒し、マスターバッチ
(以下、(C)という)にして添加することもできる。
また、これらのドライブレンドによっても得ることがで
きる。
【0032】上記のようにして得られるバッグインボッ
クス内装容器用のポリエチレン系樹脂組成物は、密度が
0.89〜0.93g/cm3、好ましくは0.90〜
0.92g/cm3、メルトフローレートが0.1〜1
0g/10min、好ましくは0.5〜5g/10mi
n、溶融張力が8g以上、好ましくは9g以上である。
バッグインボックス内装容器用のポリエチレン系樹脂組
成物の密度、メルトフローレート、溶融張力は、前記と
同じ方法で測定される。
【0033】本発明の第3、バッグインボックス内装容
器は、該内装容器を形成するバッグインボックス内装容
器用のポリエチレン系樹脂組成物の引張強度が250k
g/cm2以上、好ましくは300kg/cm2以上、常
温曲げ弾性率が4000kg/cm2以下、好ましくは
3500kg/cm2以下、低温曲げ弾性率が8000
kg/cm2以下、好ましくは7000kg/cm2
下、耐屈曲疲労性が80%以上、好ましくは90%以上
である。
【0034】引張強度、常温曲げ弾性率、低温曲げ弾性
率が上記範囲内であると強靱で折り畳みやすく、特に低
温でも取り扱いが容易な内装容器を提供する上で好適で
ある。また、耐屈曲疲労性が上記範囲内であると、耐ピ
ンホール性に優れた内装容器を提供する上で極めて好適
である。なお、引張強度、常温曲げ弾性率、低温曲げ弾
性率及び耐屈曲疲労性は、プレス成形法で得られるシー
トからサンプルを作製して、以下の方法で求めることが
できる。
【0035】本発明の第4、バッグインボックス内装容
器は、該内装容器を形成するバッグインボックス内装容
器用のポリエチレン系樹脂組成物のネックインが160
mm以下、好ましくは150mm以下、ドローダウン性
が10〜90秒、好ましくは20〜80秒、かつ引張強
度が250kg/cm2以上、好ましくは300kg/
cm2以上、常温曲げ弾性率が4000kg/cm2
下、好ましくは3500kg/cm2以下、低温曲げ弾
性率が8000kg/cm2以下、好ましくは7000
kg/cm2以下、耐屈曲疲労性が80%以上、好まし
くは90%以上である。
【0036】ネックインが160mmを越えるとシート
幅が不足して、所定のサイズに合わせ内装容器を安定に
生産することが困難になることもある。また、ドローダ
ウン性が10秒より短いと、シートの落下速度が速く成
形サイクルに追随できなくなり、シートだるみが発生し
たり、樹脂のロス量が増加するので生産安定性や生産性
に支障をきたすことがある。一方で、ドローダウン性が
90秒を越えると、シートの落下速度が遅く高い生産性
を維持できなくなるおそれもある。良好な加工性とは上
記のようなネックインとドローダウン性を両立させるこ
とで、これによりコストダウンにつながる安定生産、生
産性の向上の要求を満足することが可能になる。
【0037】本発明の第5は、本発明の第1又は第2記
載のポリエチレン系樹脂組成物を真空成形法で成形する
ことを特徴とする本発明の第3又は第4記載のバッグイ
ンボックス内装容器の製法である。真空成形法とは上述
したように、2枚のシートを真空成形して、溶着し、あ
らかじめ射出成形された口部を物理的に取り付ける内装
容器成形法で、ブロー成形法より薄肉化、厚みの均一化
において有利で、耐ピンホール性、耐屈曲性、低温特性
付与において極めて好適である。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいて本発明を
さらに具体的に説明する。なお、用いた重合体、物性評
価法は以下の通りである。 (1)直鎖状ポリエチレン(A);エチレン/1−オク
テン共重合体を用いた。当該共重合体を得るための重合
に用いたメタロセン化合物からなる触媒は、(n−ブチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムクロリド、ある
いはエチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ドで、また、有機アルミニウムオキシ化合物として多孔
質シリカに担持させたメチルアルミノキサンと、有機ア
ルミニウム化合物としてトリイソブチルアルミニウムを
使用した。メタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ
化合物の量比は、ジルコニウム換算およびアルミニウム
換算すると1:500(モル比)で、有機アルミニウム
オキシム化合物と有機アルミニウム化合物の量比はアル
ミニウム換算で63:37(モル比)とした。
【0039】触媒の調製溶媒、メチルアルミノキサンの
多孔質シリカへの担持化溶媒にはトルエンを用いた。重
合は温度70℃、圧力7kg/cm2Gの条件下で行っ
た。直鎖状低密度ポリエチレン(A)の密度、メルトフ
ローレートの制御は、上記の重合法において1−オクテ
ンの量、あるいはシリカの種類、メタロセン化合物の種
類、量さらには重合温度等の一部の条件をかえることに
よって行った。
【0040】また、実施例および比較例には直鎖状低密
度ポリエチレン(A)として、エチレン/1−オクテン
共重合体(The Dow Chemical Co.
製、登録商標ELITE、5110、同5400、EN
GAGE、EG8200)も用いた。 (2)高圧法低密度ポリエチレン(B);上述の高圧ラ
ジカル重合法で得られたものを使用した。 (3)マスターバッチ(C);フェノール系熱安定剤と
してn−オクタデシル−3−(4−ヒドロキ−3,5−
ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、リン系熱安
定剤としてテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフォナイトを
低密度ポリエチレンに配合し、二軸押出機で溶融混練す
ることにより造粒して、マスターバッチ(C)とした。 (4)密度 190℃、2.16kg荷重の条件下のメルトフローレ
ート測定時に得られるストランドを、熱水で1時間ボイ
ル処理、23℃で1時間冷却した後、密度勾配管で測定
した。 (5)メルトフローレート ASTM D−1238に従い190℃、2.16kg
荷重の条件下で測定した。 (6)分子量分布 GPC法により求められる重量平均分子量(Mw)と数
平均分子量(Mn)を用い、その比(Mw/Mn)を算
出することにより求めた。 (7)溶融張力 190℃、せん断速度27sec-1で孔径2.09mm
(L/D=3.8)のオリフィスより押し出される溶融
状態のストランドを2m/minの速度で引き取るとき
の引取張力として測定した。
【0041】(8)プレス成形法:アルミ箔の上に置い
た厚み1mmの金型に樹脂を入れ、さらにアルミ箔で覆
う。これを、(株)神藤金属工業所製の圧縮成形機(S
FA−37型)を用いて、200℃、15kg/cm2
で3分間加圧後、同圧力で9回加圧、放圧を繰り返して
ガス抜きを行う。圧力を200kg/cm2に上げ、同
様に5回加圧、放圧を繰り返してガス抜きを行い、2分
間加圧する。ついで、100kg/cm2下、20〜3
0℃/分で10分間冷却してプレスシートを作成し、引
張強度、曲げ弾性率、耐屈曲疲労性に供した。 (9)引張強度:プレスシートをJIS 3号ダンベル
で打ち抜いてサンプル片とし、JISK−7127に準
じて、引張速度50mm/minで測定した。 (10)曲げ弾性率:プレスシートから15mm幅で短
冊状に切り出してサンプル片を作製し、ASTM D−
747に準じて、常温曲げ弾性率は23℃で、低温曲げ
弾性率は−20℃で測定した。 (11)耐屈曲疲労性:プレスシートから15mm幅で
短冊状に切り出してサンプル片を作製し、日東理学工業
(株)製ゲルボフレックステスターで1万回捻り屈曲
後、引張速度500mm/minで測定して得られる引
張強度を、捻り屈曲を施していない短冊状サンプルの引
張強度で除して得られる保持率(%)を耐屈曲疲労性と
した。 (12)ネックイン及びドローダウン性 300mm幅、リップクリアランス0.6mmのストレ
ートマニホールドタイプのTダイを備えた山口製作所製
30φ押出機から、温度275℃、押出量5.9kg/
hrで樹脂を押し出す。ダイ直下50cmの位置でシー
トの幅(mm)を測定し、ダイの幅300mmからそれ
を減じた値をネックインとした。ドローダウン性は、ダ
イより押し出されたシートがダイ直下50cmに到達す
るまでの時間(秒)を測定することにより求めた。 (13)折り畳み性:溶着部を境に口部の取り付けられ
た側を上部、反対側を下部とし、溶着部を折り畳み線と
して両部の内面同士が接触するように下部を内側に折り
込む。この折り込みの際のシワの発生の有無、量、コー
ナー部の反転の可否、折り畳み部の厚みの3項目によっ
て、次の3段階に評価した。なお、常温折り畳み性は2
3℃で、低温折り畳み性は−20℃で測定した。
【0042】 ○ ;3項目全部がいずれも良好のもの △ ;いずれか1項目でも不具合が生じたもの × ;3項目全てに問題があるもの (14)耐ピンホール性 内装容器は800mm幅、リップクリアランス1.3m
mのストレートマニホールドタイプのTダイを備えた6
5mmφ押出機2台から樹脂温度200℃で樹脂をシー
ト状に押し出して真空成形することにより得たものを評
価した。
【0043】折り畳んだ内装容器を5個積層し、ヤマト
科学(株)製振とう機に固定し、60回/分で8時間振
動させた。取り外した各内装容器に水を満たして1時間
静置し、水漏れの有無、量によって、ピンホール発生の
有無、その発生量を調べ、耐ピンホール性を次の3段階
に評価した。 ○ ;水漏れしない △ ;僅かに水漏れが発生し、水漏れが満たした水量の
5%未満のもの × ;水漏れが発生し、水漏れが満たした水量の5%以
上のもの
【0044】
【実施例1】用いた直鎖状低密度ポリエチレン(A)
は、上記メタロセン化合物を触媒にした重合法で得られ
たエチレン/1−オクテン共重合体で、密度0.920
g/cm3、メルトフローレート1.0g/10min
のものである。また、高圧法低密度ポリエチレン(B)
は、密度0.918g/cm3、メルトフローレート
2.0g/10min、分子量分布14.1、溶融張力
14.0gである。配合割合は、(A)を60重量%、
(B)を40重量%とし、さらにマスターバッチ(C)
を配合し、ドライブレンドした後に、一軸押出機で溶融
混練することにより造粒した。
【0045】得られたポリエチレン系樹脂組成物は、密
度0.919g/cm3、メルトフローレート1.3g
/10min、溶融張力13.5gで、添加剤として、
n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキ−3,5−ジ−
t−ブチルフェニル)プロピオネートを2000pp
m、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフォナイトを800
ppmそれぞれ含有している。
【0046】得られたポリエチレン系樹脂組成物の樹脂
物性、加工性、内装容器の物性を上述の方法で評価し
た。表1に樹脂組成を、表2に加工性、樹脂物性及び内
装容器の評価結果を示した。
【0047】
【実施例2、3】密度、メルトフローレートの異なる直
鎖状低密度ポリエチレンを用いた以外は実施例1と同様
の方法で、加工性、樹脂物性及び内装容器の評価を行っ
た。表1に樹脂組成を、表2に加工性、樹脂物性及び内
装容器の評価結果を示した。
【0048】
【実施例4】高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度、
メルトフローレートを変えた以外は実施例1と同様にし
て、加工性、樹脂物性及び内装容器の評価を行った。表
1に樹脂組成を、表2に加工性、樹脂物性及び内装容器
の評価結果を示した。
【0049】
【実施例5、6】実施例1、2において、直鎖状低密度
ポリエチレン(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)
の配合割合を変えた以外は実施例1、2と同様にして、
加工性、樹脂物性及び内装容器の評価を行った。表1に
樹脂組成を、表2に加工性、樹脂物性及び内装容器の評
価結果を示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【実施例7】直鎖状低密度ポリエチレン(A)として、
The Dow ChemicalCo.製の登録商標
ELITE、5110(エチレン/1−オクテン共重合
体)を用いた。それ以外は、実施例1と同様の方法で、
加工性、樹脂物性及び内装容器の評価を行った。表3に
樹脂組成を、表4に加工性、樹脂物性及び内装容器の評
価結果を示した。
【0053】
【実施例8】直鎖状低密度ポリエチレン(A)として、
The Dow ChemicalCo.製の登録商標
ELITE、5400(エチレン/1−オクテン共重合
体)を用いた。それ以外は、実施例1と同様の方法で、
加工性、樹脂物性及び内装容器の評価を行った。表3に
樹脂組成を、表4に加工性、樹脂物性及び内装容器の評
価結果を示した。
【0054】
【実施例9】直鎖状低密度ポリエチレンとして、The
Dow Chemical Co.製の登録商標EL
ITE、5400(エチレン/1−オクテン共重合体)
と同製の登録商標ENGAGE、EG8200(エチレ
ン/1−オクテン共重合体)とをそれぞれ83%、17
%でドライブレンドしたものを用いた。それ以外は、実
施例1と同様の方法で、加工性、樹脂物性及び内装容器
の評価を行った。表3に樹脂組成を、表4に加工性、樹
脂物性及び内装容器の評価結果を示した。
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】表1〜表4から明らかなように、本発明の
ポリエチレン系樹脂組成物は、機械強度に優れ、常温は
もちろん、低温においても折り畳み易く、優れた耐ピン
ホール性を発現し、かつネックイン、ドローダウン性が
良好で、真空成形法においても高生産性を維持すること
が可能でバッグインボックス内装容器用のポリエチレン
系樹脂組成物として極めて好適であることがわかる。
【0058】
【比較例1〜4】比較例1〜4に用いたポリエチレン系
樹脂組成物の樹脂組成を表5に、その加工性、樹脂物
性、内装容器の評価結果を表6にそれぞれまとめて示し
た。
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】
【発明の効果】本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、
機械強度に優れ、常温はもちろん、低温においても折り
畳み易く、優れた耐ピンホール性を発現し、ネックイ
ン、ドローダウン性といった加工性も良好で、バッグイ
ンボックス内装容器用のポリエチレン系樹脂組成物とし
て極めて好適なものである。
【0062】当該樹脂からなる本発明のバッグインボッ
クス内装容器は、外観が良好で、低温でも折り畳みやす
いことから充填、使用時のハンドリング性に優れ、低温
流通にも対応でき、また、耐ピンホール性がよいことか
ら液漏れに対する安全性も高く、さらには成形性が良好
なことから生産性にも優れ、段ボール箱等に内装される
食品用途、工業用途、医療用途向けの薄肉成形容器に好
適に供される得るものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直鎖状低密度ポリエチレン(A)と高圧
    法低密度ポリエチレン(B)とからなるポリエチレン系
    樹脂組成物において、直鎖状低密度ポリエチレン(A)
    がメタロセン化合物を触媒とした重合法で得られるエチ
    レンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなる共重
    合体で、密度0.88〜0.94g/cm3、メルトフ
    ローレート0.1〜20g/10minであり、高圧法
    低密度ポリエチレン(B)が、密度0.91〜0.93
    g/cm3、メルトフローレート0.1〜20g/10
    min、分子量分布5以上、溶融張力8g以上であり、
    しかも、配合割合が(A)40〜90重量%、(B)1
    0〜60重量%であり、密度0.89〜0.93g/c
    3、メルトフローレート0.1〜10g/10mi
    n、溶融張力8g以上であることを特徴とするポリエチ
    レン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)+(B)の合計100重量部に対
    して、フェノール系熱安定剤及び、又はリン系熱安定剤
    からなる熱安定剤0.01〜0.5重量部を含有する請
    求項1記載のポリエチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 引張強度250kg/cm2以上、常温
    曲げ弾性率4000kg/cm2以下、低温曲げ弾性率
    8000kg/cm2以下、耐屈曲疲労性80%以上の
    請求項1又は請求項2記載のポリエチレン系樹脂組成物
    からなることを特徴とするバッグインボックス内装容
    器。
  4. 【請求項4】 ネックイン160mm以下、ドローダウ
    ン性10〜90秒、かつ引張強度250kg/cm2
    上、常温曲げ弾性率4000kg/cm2以下、低温曲
    げ弾性率8000kg/cm2以下、耐屈曲疲労性80
    %以上の請求項1又は請求項2記載のポリエチレン系樹
    脂組成物からなることを特徴とするバッグインボックス
    内装容器。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載のポリエチレ
    ン系樹脂組成物を真空成形法で成形することを特徴とす
    る請求項3又は請求項4記載のバッグインボックス内装
    容器の製法。
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