JP2005246878A - エチレン系樹脂積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも下記の樹脂組成物(1)および(2)の層からなることを特徴とする積層体。(1):(A)メタロセン触媒を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン98〜40重量%、(B)MFRが0.1g/10分未満の高密度ポリエチレン1〜20重量%および(C)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポリエチレン1〜40重量%よりなる樹脂組成物。(2):(D)メタロセン触媒を用いて得られた密度が890〜925kg/m3である直鎖状低密度ポリエチレン99〜60重量%、(E)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポリエチレン1〜40重量%よりなる樹脂組成物。
【選択図】 選択図なし
Description
樹脂組成物(1):
(A)メタロセン触媒を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン98〜40重量%、(B)メルトマスフローレートが0.1g/10分未満の高密度ポリエチレン1〜20重量%、および
(C)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポリエチレン1〜40重量%
よりなる樹脂組成物。
樹脂組成物(2):
(D)メタロセン触媒を用いて得られた密度が890〜925kg/m3である直鎖状低密度ポリエチレン99〜60重量%、
(E)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポリエチレン1〜40重量%
よりなる樹脂組成物。
AlR1 3 (1)
(式中、R1は各々独立して水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基である。)
で表される有機アルミニウム化合物(以下、「成分(b)」と称する)からなる触媒、さらに水を含んでなる触媒、
成分(a)と下記一般式(2)
で表されるアルミノキサン(以下、「成分(c)」と称する)からなる触媒、さらに成分(b)を含んでなる触媒、
成分(a)と下記一般式(4)
[R3R4 y−1M1H][M2Ar4] (4)
(式中、[R3R4 y−1M1H]はカチオンであり、M1は周期表の第15族または第16族から選ばれる元素であり、R3は炭素数1〜30の炭化水素基であり、R4は各々独立して水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基であり、yはM1が第15族元素の時y=3であり、M1が第16族元素の時y=2であり、[M2Ar4]はアニオンであり、M2はホウ素、アルミニウムまたはガリウムであり、Arは各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。)
で表されるプロトン酸塩(以下、「成分(d)」と称する)、下記一般式(5)
[C][M2Ar4] (5)
(式中、Cはカルボニウムカチオンまたはトロピリウムカチオンであり、M2はホウ素、アルミニウムまたはガリウムであり、Arは各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。)
で表されるルイス酸塩(以下、「成分(e)」と称する)または下記一般式(6)
[M3L1 z][M2Ar4] (6)
(式中、M3は周期表の第1族、第8族、第9族、第10族または第11族の金属の陽イオンであり、L1はルイス塩基またはシクロペンタジエニル基であり、zは0≦z≦2であり、M2はホウ素、アルミニウムまたはガリウムであり、Arは各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。)
で表される金属塩(以下、「成分(f)」と称する)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒、さらに成分(b)および/または成分(c)を含んでなる触媒、
成分(a)と下記一般式(7)
M2Ar3 (7)
(式中、M2はホウ素、アルミニウムまたはガリウムであり、Arは各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。)
で表されるルイス酸(以下、「成分(g)」と称する)からなる触媒、さらに成分(b)および/または成分(c)を含んでなる触媒、
成分(a)と成分(g)と成分(d)、成分(e)、成分(f)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒、さらに成分(b)および/または成分(c)を含んでなる触媒、
成分(a)と粘土鉱物(以下、「成分(h)」と称する)からなる触媒、さらに成分(b)を含んでなる触媒、
特開平7−224106号公報、特開平09−59310号公報、特開平10−231312号公報、特開平10−231313号公報等に例示される成分(a)と有機化合物で処理された粘土鉱物(以下、「成分(i)」と称する)からなる触媒、さらに成分(b)を含んでなる触媒が挙げられる。
R−CH=CH2
(式中、Rは炭素数1以上のアルキル基である。)
で表されるものである。その例として、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、オクタデセン等が挙げられる。中でも、本発明の樹脂組成物が成膜された後のフィルムが引張強度、引裂強度、衝撃強度、ヒートシール強度等に優れることから、炭素数5〜10のα−オレフィンが好ましく、特に1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンが好ましい。
積層体の成形は、プラコー社製3層空冷インフレーション成形機を用い、共押出インフレーション法により作製した。各層押出機のシリンダー温度を170℃に保持して押出した樹脂を170℃に加温したサーキュラーダイ(ダイス径175mm、リップクリアランス3mm)に導入し、吐出量45kg/h、ブロー比2.0で、厚さ130μmの3層共押出空冷インフレーションフィルムを作製した。
実施例および比較例に使用したフィルムの物性は、以下に示す方法によって測定した。
5cm×5cmに切り取った積層体の両面に流動パラフィンを塗布し、これを清浄な2枚のガラス板で挟んだ試料を作製し、この試料のヘーズ値をJIS K7105(1981年)に従って、日本電色工業社製ヘーズメーター(型番 300A)を使用して測定した。2枚のガラス板の間に流動パラフィンのみを挟んだ試料のヘーズ値をあらかじめ測定しておき、これをブランク値として測定値から差し引いたものを内部ヘーズ値とした。
JIS K7113(1995年)に従って測定した。積層体フィルムを打抜いて2号形試験片を作製し、島津製作所社製 引張試験機(型番 DCS−100)を使用して試験片が5%変形するのに必要な荷重を測定した。荷重の測定値を試験片の断面積と変形率(値0.05)で除したものを引張割線弾性率値とした。
実施例および比較例に使用した直鎖状低密度ポリエチレンは、以下の方法で製造した。
窒素雰囲気下の20lステンレス容器に、ヘプタン3.3l、トリイソプロピルアルミニウムのヘプタン溶液をアルミニウム原子当たり2.5mol(3.6l)およびジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドをジルコニウム原子当たり10mmol加えて1時間攪拌した。そこへN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートをホウ素原子当たり11mmol加えて12時間攪拌した。得られた懸濁系に脂肪族系飽和炭化水素溶媒(IPソルベント2835(出光石油化学社製))を8.7l加えることにより、触媒を調製した(ジルコニウム濃度0.64mmol/l)。
槽型反応器を用いて重合を行った。エチレン、1−ヘキセンおよびエタンを連続的に反応器内に圧入して、全圧を90MPaに、1−ヘキセン濃度を12.0mol%になるように設定した。そして、反応器を1500rpmで撹拌した。
上記の方法により得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体100重量部に対し、イルガノックス1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.06重量部とイルガフォス168(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.06重量部を添加し、プラコー社製 50mm単軸押出機(型式 PDAー50)により、180℃、60rpmで溶融押出してペレット化した。
重合時の1−ヘキセン濃度を15.0mol%に変更した以外は、参考例1と同様にして重合を行った。その結果、MFR4.0g/分、密度925kg/m3のエチレン−1−ヘキセン共重合体を得た。該エチレン−1−ヘキセン共重合体は、参考例1と同様な方法でペレット化した。
重合時の1−ヘキセン濃度を20.0mol%に、平均温度を195℃に変更した以外は、参考例1と同様にして重合を行った。その結果、MFR2.0g/分、密度920kg/m3のエチレン−1−ヘキセン共重合体を得た。該エチレン−1−ヘキセン共重合体は、参考例1と同様な方法でペレット化した。
LLDPE−3 80重量%とLDPE(東ソー社製 ペトロセン173、密度924kg/m3、MFR0.3g/10分、以下「LDPE−1」と略す)20重量%を配合した樹脂組成物(2)を積層体の一層目とし、LLDPE−1 70重量%とLDPE−1 20重量%とHDPE(東ソー社製 ニポロンハード7300A、密度951kg/m3、MFR0.05g/10分、以下「HDPE−1」と略す)10重量%を配合した樹脂組成物(1)を2層目とし、LLDPE−2 80重量%とLDPE−1 20重量%を配合した熱可塑性樹脂組成物を3層目として各々使用し、〔積層体の成形方法〕に示した方法により積層体を得た。
樹脂組成物(1)をLLDPE−1 60重量%とLDPE−1 20重量%とHDPE−1 20重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
樹脂組成物(1)をLLDPE−1 40重量%とLDPE−1 40重量%とHDPE−1 20重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
実施例1の熱可塑性樹脂組成物を用いず、3層目として実施例1の樹脂組成物(1)を使用した以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
樹脂組成物(1)をLLDPE−1 80重量%とLDPE−1 20重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
樹脂組成物(1)をLLDPE−1 90重量%とHDPE−1 10重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
樹脂組成物(1)をニポロンZF260(チーグラー触媒によりエチレンと1−ヘキセンを共重合したLLDPE、東ソー社製、密度935kg/m3、MFR2.0g/10分、以下「LLDPE−4」と略す)70重量%とLDPE−1 20重量%とHDPE−1 10重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
樹脂組成物(1)をLLDPE−1 70重量%とLDPE−1 20重量%とニポロンハード8500(東ソー社製、密度948kg/m3、MFR0.35g/10分、以下「HDPE−2」と略す)10重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
樹脂組成物(1)をLLDPE−1 70重量%とLDPE−1 20重量%とニポロンハード4010(東ソー社製、密度963kg/m3、MFR5.5g/10分、以下「HDPE−3」と略す)10重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
樹脂組成物(1)をLLDPE−1 70重量%とLDPE−1 20重量%とニポロンハード1300(東ソー社製、密度955kg/m3、MFR30g/10分、以下「HDPE−4」と略す)10重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
樹脂組成物(1)をLLDPE−1 50重量%とLDPE−1 20重量%とHDPE−1 30重量%を配合した樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
実施例1の樹脂組成物(1)を1〜3層の全てに使用した以外は実施例1と同様な方法で積層体を得た。
Claims (3)
- 少なくとも下記の樹脂組成物(1)および(2)の層からなることを特徴とする積層体。
樹脂組成物(1):
(A)メタロセン触媒を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン98〜40重量%、(B)メルトマスフローレートが0.1g/10分未満の高密度ポリエチレン1〜20重量%、および
(C)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポリエチレン1〜40重量%
よりなる樹脂組成物。
樹脂組成物(2):
(D)メタロセン触媒を用いて得られた密度が890〜925kg/m3である直鎖状低密度ポリエチレン99〜60重量%、
(E)高圧ラジカル重合法により得られた低密度ポリエチレン1〜40重量%
よりなる樹脂組成物。 - (C)高圧ラジカル法により得られた低密度ポリエチレンのメルトマスフローレートが1.0g/10分未満であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
- 共押出成形法により成形したことを特徴とする請求項1〜2に記載の積層体。
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