JP2013154585A - ポリオレフィン系積層成形用フィルム - Google Patents

ポリオレフィン系積層成形用フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】
製膜性が良好で、低温成形性に優れたポリオレフィン系積層成形用フィルムを提供すること。
【解決手段】
少なくとも表層と中間層とを有する積層構成であって、当該表層は、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)とを含む樹脂組成物(A)からなるポリオレフィン層であり、当該中間層は、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)と、顔料(b)とを含む樹脂組成物(B)からなるポリオレフィン層であるポリオレフィン系積層成形用フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、成形性、製膜性に優れたポリオレフィン系積層成形用フィルムに関する。本発明のポリオレフィン系積層成形用フィルムは、特に、メンブレンプレス成形、真空プレス成形及び圧空プレス成形に適している。
従来から、積層化粧フィルムは、家具、キャビネット、食器棚等の金属または木質系の材料に貼り合わされて幅広く使用されており、また、積層化粧フィルムを複雑な曲面を有する被着体に対してメンブレンプレス成形に施し、被着体の輪郭にフィルムを貼着することも行われてきた。
メンブレンプレス成形とは、所望の厚みで所望の着色または表面印刷した熱可塑性の化粧フィルムを、その軟化点近傍まで加熱し、これを所定の形状の被着体、例えば木材、合板、集成材、あるいはパーチクルボード、ハードボード等の木質系材料からなる複雑な曲面を有する被着体にかぶせ、この上にさらに、例えばゴム膜のような伸縮自在のメンブレンをかぶせて、空気または液体の圧力をかけて、被着体の輪郭に合わせて化粧フィルムを貼着する成形方法である。
メンブレンプレス成形に用いられる積層化粧フィルムとして、従来は、基材フィルムとして不透明塩化ビニル樹脂フィルムに印刷インキ層を設け、保護フィルムとして透明塩化ビニル樹脂フィルムを熱ラミネートによって貼り合わせて積層したものが使われていた。これらの塩化ビニル樹脂系積層化粧フィルムは、塩化ビニル樹脂が持つ着色性、エンボス加工性、印刷適性などの自由度が高く、意匠性のある化粧フィルムとして最も使用されていた。
しかしながら、塩化ビニル樹脂系積層化粧フィルムは、燃焼時に塩化水素ガスが発生する可能性があることから、廃棄における焼却処理が一般の焼却場で忌避される傾向があり、この化粧材の代替品がのぞまれていた。
そこで、近年は、塩化ビニル樹脂フィルムに代えて、加工性の優れた共重合成分による非晶質または低結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが使用されてきており、例えば、非晶質ポリエステル樹脂を主成分とする基材フィルム層と、非晶質ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂からなる透明保護フィルム層からなる積層化粧フィルムが加工性と耐溶剤性に優れるフィルムとして提案されている(特許文献1)。
特開2000−233480号公報
ところで、従来の塩化ビニル樹脂系積層化粧フィルムは100〜120℃程度という比較的低温の成形温度でメンブレンプレス成形や真空プレス成形等が可能であったが、例えば、非晶質または低結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムのような非塩化ビニル樹脂による代替品を用いた場合であっても、温度等の設定条件を大きく変えずにそのまま成形加工できることが望ましい。
そこで、本発明は、非晶質または低結晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムと積層して用いることができ、塩化ビニル樹脂並みの低温成形性に優れ、製膜性が良好で連続生産した場合に目やにが発生することがないポリオレフィン系積層成形用フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討したところ、特定のポリエチレン系樹脂の組合わせを含む樹脂組成物をポリオレフィン層として用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、
(1)少なくとも表層と中間層とを有する積層構成であって、当該表層は、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)とを含む樹脂組成物(A)からなるポリオレフィン層であり、当該中間層は、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)と、顔料(b)とを含む樹脂組成物(B)からなるポリオレフィン層であるポリオレフィン系積層成形用フィルム、
(2)前記樹脂組成物(A)及び前記樹脂組成物(B)は、いずれも、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)との質量比が0.1:9.9〜9.9:0.1である(1)に記載のポリオレフィン系積層成形用フィルム、
(3)前記樹脂組成物(A)と前記樹脂組成物(B)とは、それぞれ、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)との質量比が異なる(1)又は(2)に記載のポリオレフィン系積層成形用フィルム、及び
(4)前記樹脂組成物(B)におけるメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)の質量割合が、前記樹脂組成物(A)におけるメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)の質量割合よりも多い(3)に記載のポリオレフィン系積層成形用フィルム、
を提供するものである。
本発明により、優れた低温成形性を保持しながら製膜性にも優れた、ポリオレフィン系積層成形用フィルムが提供される。本発明の成形用フィルムは、メンブレンプレス成形、真空プレス成形及び圧空プレス成形に適しており、例えば、非晶質ポリエステル樹脂フィルムと積層するなど併用して、これらの成形用途のフィルムとして好適に使用することができる。
本発明が提供する成形用フィルムは、少なくとも表層と中間層とを有する積層構成のポリオレフィン系積層成形用フィルムである。
表層
本発明において、表層は、少なくとも直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)とを含む樹脂組成物(A)からなるポリオレフィン層である。
直鎖状低密度ポリエチレン(a1)
本発明においては、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)としては、密度が0.90〜0.95g/cm、融点が110〜130℃、好ましく115〜125℃であるものを用いるのが好ましい。商業的に入手できるものとしては、例えば、日本ポリエチレン製ノバテックLL、プライムポリマー製ウルトゼックス、ネオゼックス、モアテック等が挙げられる。
メタロセン系ポリエチレン(a2)
本発明におけるメタロセン系ポリエチレン(a2)とは、メタロセン系触媒を用いて重合して得られたエチレンを主成分とするエチレンとα−オレフィン等の共重合可能な他の単量体との共重合体を意味する。α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン等の炭素数3〜18程度のα−オレフィンが挙げられる。本発明におけるメタロセン系ポリエチレン(a2)としては、密度が0.86〜0.92g/cm、融点が60〜125℃、好ましく80〜120℃であるものを用いるのが好ましい。商業的に入手できるものとしては、例えば、日本ポリエチレン製カーネル、プライムポリマー製エボリュー等が挙げられる。
低密度ポリエチレン(a3)
本発明における低密度ポリエチレン(a3)とは、高圧法で重合した低密度ポリエチレンを意味する。密度は0.90〜0.95g/cm、融点が100〜125℃、好ましく105〜120℃であるものを用いるのが好ましい。商業的に入手できるものとしては、例えば、日本ポリエチレン製ノバテックLDが挙げられる。
本発明においては、樹脂組成物(A)における直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)との質量比が好ましくは0.1:9.9〜9.9:0.1、より好ましくは1:9〜9:1、さらに好ましくは2:8〜8:2である。(樹脂組成物(A)がメタロセン系ポリエチレン(a2)及び低密度ポリエチレン(a3)の両方を含む場合は、上記質量比の数値はa2とa3の合計を表す。以下同様である。)直鎖状低密度ポリエチレン(a1)の量が0.1以上であればフィルム製膜上の観点から有利であり、また、9.9以下であれば真空成形性において有利である。
本発明の樹脂組成物(A)には、必要に応じて、ポリオレフィン系樹脂に配合される公知の酸化防止剤、中和剤、滑剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、安定剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、充填剤、剛性を付与する無機フィラー、及び柔軟性を付与するエラストマー等を、本発明の効果を阻害しない範囲において用いてよく、ポリオレフィン系樹脂以外の他の材料、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アイオノマー、生分解性樹脂、植物由来樹脂などを添加することも可能である。
また、本発明の樹脂組成物(A)は、後述する顔料(b)を含むこともできる。ただし、中間層よりも顔料(b)の量は少なくすることが好ましく、全く含まないことがより好ましい。その理由は、できるだけ表裏層に顔料成分を含まないようにすることによって、製膜時に目やにの原因となることを防止できるからである。
中間層
本発明において、中間層は、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)と、顔料(b)とを含む樹脂組成物(B)からなるポリオレフィン層である。
中間層における直鎖状低密度ポリエチレン(a1)、メタロセン系ポリエチレン(a2)、及び低密度ポリエチレン(a3)として使用できる樹脂はそれぞれ前述のとおりであり、表層に用いるものと同じ樹脂を選択してもよいし、異なる樹脂を選択してもよい。また表層には直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)を用い、中間層には直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と低密度ポリエチレン(a3)を用いる等、異なる樹脂群から選択をすることもできる。
本発明においては、樹脂組成物(B)における直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)との質量比が好ましくは0.1:9.9〜9.9:0.1、より好ましくは1:9〜9:1、さらに好ましくは2:8〜8:2である。(樹脂組成物(B)がメタロセン系ポリエチレン(a2)及び低密度ポリエチレン(a3)の両方を含む場合は、上記質量比の数値はa2とa3の合計を表す。以下同様である。)直鎖状低密度ポリエチレン(a1)の量が0.1以上であればフィルム製膜上の観点から有利であり、また、9.9以下であれば真空成形性において有利である。
中間層に用いる樹脂組成物(B)としては、表層に用いる樹脂組成物(A)とは、それぞれ、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)との質量比が異なるようにすることが好ましい。この場合、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)の質量割合は、中間層に用いる樹脂組成物(B)の方を多くすることが好ましい。この理由は、フィルム全体としてメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)の量を多く添加することによって、できるだけフィルムの真空成形性を向上させる一方、表層のメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)の量を少なくすることによって、金属ロールとゴムロールでニップして冷却固化する際に、フィルムがロールに粘着することを防止でき、外観が安定したフィルムを製膜できるようになるためである。
顔料(b)
本発明の樹脂組成物(B)は顔料(b)を含む。顔料(B)としては、酸化チタン、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化タングステン、酸化亜鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、キノフタロン、イソインドリン、アントラキノン、アントロン、キサンテン、ジケトピロロピロール、ペリレン、ペリノン、キナクリドン、インジゴイド、ジオキサジン、フタロシアニン、アゾメチン等の有機顔料のもの等を用いることができる。本発明において中間層に顔料(B)を含ませる理由は、表層に顔料を添加すると製膜時に目やにの原因になりやすいためである。通常、顔料マスターバッチを添加して含有させることができる。
積層構成
本発明においては、ポリオレフィン系積層成形用フィルムは、表層/中間層の2層構成とすることができるが、さらに裏層を設けて、表層/中間層/裏層の3層構成とすることが好ましい。この理由は両面にフィラーや顔料の添加量が少ない層を積層する事で製膜時の目やにの発生を有効に抑制でき、さらには、フィルムに対して印刷を施したり、他のフィルムや接着層などを積層させる等の二次加工を行う際に、フィルム表面の印刷適性や密着性を向上でき、また、低分子量成分のブリードアウトを防止できることによって、前記の効果を経時的に安定して得ることができるからである。
この場合、裏層は表層と同様の樹脂組成物(A)から構成することができる。
本発明の樹脂組成物(A)及び樹脂組成物(B)において、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)、顔料(b)、および添加剤を配合する方法としては、特に制限されるものではなく、公知の方法が挙げられる。例えば、直鎖状低密度ポリエチレンとメタロセン系ポリエチレン、場合により低密度ポリエチレンをペレット状態のままスーパーミキサー、ヘンシェルミキサーなどでドライブレンドし、成形機のホッパーに直接供給する方法や、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等で混合し、その混合物を、押出機で一度溶融混練する方法が挙げられる。
本発明におけるポリオレフィン系積層成形用フィルムの加工法としては、公知の成形方法を利用できる。例えば、Tダイによる押出成形、インフレーションフィルム成形、カレンダー成形などが挙げられ、連続的にポリオレフィン層フィルムを製造する方法としては、一般的な方法として、押出成形法が挙げられるが、特に本発明においては押出し成形法が適している。以下、押出成形法によるポリオレフィン系積層成形用フィルムの製造方法に関して詳細に述べる。
複数台の押出機に上記に記載の方法でブレンドした原料を投入し、押出機を通って溶融状態となった樹脂原料を、フィードブロック等の合流装置部分で合流させ、ダイスなどから平板状に押し出し、これを表面が平滑に回転する一対のロールで挟み込みながら連続的に冷却固化と表面への平滑性賦与を行う方法、ロールの代わりに表面が平滑なベルト(例えばスチールベルト)を1つあるいは2つ用いる方法、一旦表面の平滑性にかまわず平板状に固化させたものを再度加熱した上で表面が平滑なロールやベルトを押し当て、最終的に表面が平滑なシートを得る方法、さらに溶融状態の樹脂材料を円筒状に押し出し周囲から水流や気流によって冷却固化する方法等が挙げられる。
また、非連続的に製造する方法としては、一旦何らかの方法で平板状にした表面が平滑でないシートを、表面が平滑な一対の板の間に置き熱を加えながら板同士を押しつけることによって表面を平滑にする方法、溶融状態の樹脂原料を表面が平滑な一対の板の間に供給し板で圧力を加えながら冷却固化させる方法等が挙げられる。
以上に述べた製造方法のうち、品質の安定性や生産性の面からは、表面が平滑なロールやスチールベルトで連続的に成形する方法が好ましい。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して、具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
尚、以下の実施例及び比較例で使用した材料、評価した特性の測定方法等は、次の通りである。
[使用材料]
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE):UF961(日本ポリエチレン、融点:125℃、密度:0.935g/cm
メタロセン系ポリエチレン(MePE):SP0540(プライムポリマー製、融点:93℃、密度:0.903g/cm
低密度ポリエチレン(LDPE):LC500(日本ポリエチレン製、融点:108℃、密度:0.918g/cm
高密度ポリエチレン(HDPE):HF560(日本ポリエチレン製、融点:135℃、
密度:0.96g/cm
顔料MB:LDPE 30%、酸化チタン70%の顔料マスターバッチ
[製膜性]
Tダイ押出成形機を用いて製膜時に、良好な外観のフィルムを製膜できるかについて、下記の基準で評価を行った。
◎:より安定して製膜可能
○:製膜可能(実用範囲内)
△:目やにが発生してロングラン適性がない
×:外観が良好なフィルムを製膜できない
[真空成形性]
三和興業株式会社製PLAVAC(型式TV44)にて、フィルム温度が80℃になるように加熱して真空成形性を実施して真空成形性を評価した。
◎:更に均一に加工が可能
○:均一に加工が可能
×:穴が空く
[実施例1〜4、比較例1〜4]
各々表1に記載されている配合により、ペレット状態でドライブレンドし、3台の東芝機械製単軸押出機(表層及び裏層用:30φmm、L/D=28、中間層用:50φmm、L/D=32)のホッパーに、ブレンドした原料を投入し、表層及び裏層用、中間層用押出機温度をC1:190℃、C2:200℃、C3:210℃、C4:210℃、C5:210℃のように設定し、セレクターを通し、フィードブロック部(温度設定 210℃)にて、表層/中間層/裏層の2種3層構成に合流させ、650mm幅Tダイ(温度設定210℃ リップ開度 0.7mm)から押出した。厚み構成は、10μm/80μm/10μmになるよう各押出機回転数を設定した。押出された溶融樹脂は、冷却ロールを備えた巻き取り機(冷却ロール700mm幅×φ350mm、ロール温度23℃)にて冷却固化、巻取りし、0.1mmの実施例1〜4および比較例1〜4のポリオレフィン系積層成形用フィルムを各々得た。得られた各フィルムについて、製膜性及び真空成形性を評価した結果を表1に示す。
Figure 2013154585
表1より、本発明のポリオレフィン系積層成形用フィルムは、フィルムの製膜時に目やにの発生がなく製膜性が良好であり、真空成形性において優れていることが示される。実施例2〜4のフィルムは実施例1のフィルムより製膜性は優れており、広い製膜条件の範囲内で安定した製膜性を得ることができるものであった。また、実施例1,4のフィルムは実施例2,3のフィルムより真空成形性が優れており、より深い深絞り成形においても優れた成形性を有するものであった。中でも、フィルムの中間層におけるメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)の量が表裏層よりも多い実施例4は、製膜性、真空成形性のいずれにおいても優れるものであった。
このように、本発明により、優れた低温成形性を保持しながら、製膜性にも優れ、メンブレンプレス成形、真空プレス成形及び圧空プレス成形に好適に使用することができる成形用フィルムを提供することができる。

Claims (4)

  1. 少なくとも表層と中間層とを有する積層構成であって、当該表層は、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)とを含む樹脂組成物(A)からなるポリオレフィン層であり、当該中間層は、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)と、メタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)と、顔料(b)とを含む樹脂組成物(B)からなるポリオレフィン層であるポリオレフィン系積層成形用フィルム。
  2. 前記樹脂組成物(A)及び前記樹脂組成物(B)は、いずれも、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)との質量比が0.1:9.9〜9.9:0.1である請求項1に記載のポリオレフィン系積層成形用フィルム。
  3. 前記樹脂組成物(A)と前記樹脂組成物(B)とは、それぞれ、直鎖状低密度ポリエチレン(a1)とメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)との質量比が異なる請求項1又は2に記載のポリオレフィン系積層成形用フィルム。
  4. 前記樹脂組成物(B)におけるメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)の質量割合が、前期樹脂組成物(A)におけるメタロセン系ポリエチレン(a2)及び/又は低密度ポリエチレン(a3)の質量割合よりも多い請求項3に記載のポリオレフィン系積層成形用フィルム。
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