JP2000169598A - 包装用フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

包装用フィルムおよびその製造方法

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JP2000169598A
JP2000169598A JP10359997A JP35999798A JP2000169598A JP 2000169598 A JP2000169598 A JP 2000169598A JP 10359997 A JP10359997 A JP 10359997A JP 35999798 A JP35999798 A JP 35999798A JP 2000169598 A JP2000169598 A JP 2000169598A
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weight
density
density polyethylene
packaging film
ethylene
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JP10359997A
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Takao Yazaki
高雄 矢崎
Kikuo Tanaka
喜久雄 田中
Katsuji Okano
勝治 岡野
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Daiya Plastic Kk
Original Assignee
Daiya Plastic Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動充填包装のスタッキング時に、集積され
た袋が飛び出さない、および袋同士の擦り音が気になら
ない袋を与える包装用フィルムの提供。 【解決手段】 袋3の外側となる表面層(A)が、ベッ
ク指数が80〜300秒、表面粗さ(JIS B−06
01)が、中心面平均粗さSRa 1.3〜6.0μ
m、十点平均粗さSRz 15〜40μm、中心面山高
さSRd 5〜20μm、中心面谷深さSRv 7〜2
0μm、中心面粗度SGr 60〜100DOTの表面
層であって、表面層同士の縦方向の静摩擦係数が0.4
0〜0.80あり、表面層同士の縦方向の動摩擦係数が
0.30〜0.70であり、該静摩擦係数と動摩擦係数
の差が0.1以上である物性を示す包装用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨てナプキ
ン、使い捨て紙おむつ、ガ−ゼ製マスク、美顔用スポン
ジ化粧パッド、ティシュペ−パ−、マシュマロ等の弾性
体を包装するに適した包装用フィルムに関する。この種
の弾性体の包装用フィルムは、図5に示すように被包装
物2を3つ折りしたフィルム1で内臓させ、両端部1a
および中央重ね部1bをヒ−トシ−ルまたはコ−ルドシ
−ル1cして袋3を形成、またはフィルムを二つ折り
し、その間に被包装物2を挟み、両端、上部をヒ−トシ
−ルまたはコ−ルドシ−ルして袋を形成して被包装物2
を密閉収納する包装体を形成するのに用いる。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の弾性体包装用フィルム素
材としては、高圧法低密度ポリエチレン(分岐ポリエチ
レン)、直鎖線状ポリエチレン、高密度ポリエチレン等
のエチレン系樹脂が単独、または2種以上の混合物が用
いられてきた。また、2層〜5層の積層構造を採ること
もある。一般には、袋同士の擦りあわせ時のキュッキュ
ッと言う発生音を耳ざわりのないようにできるだけ低く
するためと、袋にソフト感を持たせる、およびヒ−トシ
−ルを容易とする目的で直鎖線状ポリエチレンと高圧法
低密度ポリエチレンの混合物、または直鎖線状ポリエチ
レンと高圧法定密度ポリエチレンと高密度ポリエチレン
の混合物を基材とする表層(A)と、直鎖線状ポリエチ
レン単独、または直鎖線状ポリエチレンと高圧法低密度
ポリエチレンとの混合物、または直鎖線状ポリエチレン
と高圧法低密度ポリエチレンとエチレン・酢酸ビニル共
重合体もしくはエチレン・アクリル酸共重合体の混合物
よりなるヒ−トシ−ル内層(B)からなる肉厚15〜4
0μmの2層構造フィルムが主として使用されている。
【0003】弾性体を収納したこれら包装用フィルム袋
体は、段ボ−ル箱内に500位整列して収納され、街頭
で試供品として配られたり、宣伝用に街頭で配られたり
する。また、10袋、20袋または40袋単位でより大
きい外袋内に収納され、これを薬局、ス−パ−等の売店
で販売される。街頭配布の際、配布人は10袋くらいを
片手に持ち、1または2袋を通行人に手渡す。この際、
指で挟まれた10袋の中央部の袋は指の握力が十分でな
いと滑り飛び出して手から路上に落ちてしまうことがあ
る。よって、ベック指数(JIS P−8119)が
9,000〜20,000秒の透明なポリエチレン系樹
脂フィルムの表面にシリカ微細粉末を含有させたグラビ
ヤ印刷インクでべた印刷し、表面をベック指数400〜
900秒の粗面とし、摩擦係数を大きくし、かかる飛び
出し防止を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかるべた印刷を表面
に有するポリエチレン系樹脂包装フィルムは、包装フィ
ルム製造後、印刷の後加工が必要となり、袋の単価が高
くなる。また、使い捨てナプキン、使い捨てオムツ等が
収納される袋3は、1分当たり300〜350個生産さ
れ、図2に示すように個別包装された袋3をロ−ラ−コ
ンベア4で自動充填装置5の方向に搬送し、止め板を有
する回転板6上に20袋載せられると下方向から仕切板
7が上昇して20袋単位に集め、回転板6を仕切板7と
共にモ−タ−Mで90度回転させた後、押板8を前進さ
せ1対のガイド板9,9内にこの20単位の袋を押し出
し(スタッキングという。)、押板8を後退、上昇さ
せ、再び回転板6を90度逆方向に回転させ、仕切板7
をエヤ−シリンダ−で下降させたのち、回転板6上に2
0袋載せて下方向から仕切板7を上昇して20袋単位に
集積し、再び回転板6を90度回転させた後、押板8を
前進させ1対のガイド板9,9内にこの20単位の袋を
押し出し、この2列の集合体を40袋入る外袋10内に
押板8を前進させて充填し、外袋の充填口を加熱バ−1
1,11でヒ−トシ−ル12して自動充填包装される
(従って、スタッキングおよび充填の回数は1分当たり
約8回)。
【0005】しかしながら、このスタッキングの際、図
4に示すようにときどきガイド板に触れていない中央部
の袋3aが前方または上方に飛び出し、列が乱され、充
填包装が失敗することがしばしばあり、監視員は充填が
失敗した外袋と、飛び出した袋を自動充填包装機械の外
へ取り出す必要があった。本発明は、べた印刷が不要で
あり、1列が20袋、30袋、40袋のスタッキング作
業においても袋の飛び出しがない包装用フィルムの提供
を目的とする。本発明はまた、擦り音が非常に小さく、
また収納物の取り出しが容易なコ−ルドシ−ルが可能な
包装用フィルムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、ベ
ック指数(JIS P−8119)が80〜300秒、
表面粗さ(JIS B−0601)が、中心面平均粗さ
SRa 1.3〜6.0μm、十点平均粗さSRz 1
5〜40μmの物性を示す表面層を有する包装用フィル
ムを提供するものである。かかる構成とすることにより
スタッキング時、袋間の空気の逃げが速いので袋の飛び
出しが防止される。
【0007】本発明の請求項2は、表面層は、表面層の
縦方向同士の静摩擦係数が0.40〜0.80であり、
縦方向同士の動摩擦係数が0.30〜0.70であり、
同一方向における静摩擦係数と動摩擦係数の差が0.1
以上であることを特徴とする、上記に記載の包装用フィ
ルムを提供するものである。袋表面の摩擦係数をかかる
適度の摩擦係数とすることにより、ロ−ルコンベヤ−上
や自動充填装置のガイド板上の袋の滑りを良好とすると
ともに、スタッキング時に袋が飛び出さず、外袋内への
充填包装をスム−ズに行うことができる。
【0008】本発明の請求項3は、上記包装用フィルム
の表面層は、中心面山高さSRd5〜20μm、中心面
谷深さSRv 7〜20μm、中心面粗度SGr 60
〜100DOTの物性を示すことを特徴とする。かかる
物性とすることにより、前記静摩擦係数、動摩擦係数の
物性の実現が可能であり、ロ−ルコンベヤ−上や自動充
填装置のガイド板上の袋の滑りを良好とするとともに、
スタッキング時に袋が飛び出さず、外袋内への充填包装
をスム−ズに行うことができる。
【0009】本発明の請求項4は、上記包装用フィルム
は、坪量12〜80g/m2 であり、表面層は(a)密
度0.880〜0.935g/cm3 の直鎖状低密度ポ
リエチレン 30〜85重量%、(b)密度0.900
〜0.935g/cm3 の高圧法低密度ポリエチレン
5〜40重量%、(c)メタロセン触媒を用いて重合し
て得た密度0.880〜0.935g/cm3 の低密度
ポリエチレン 0〜30重量%、(d)密度0.945
〜0.970g/cm3 の高密度ポリエチレン0〜60
重量%の組成のエチレン系樹脂 100重量部に対し、
平均粒径が0.1〜20μmの無機微細粉末が5〜10
0重量部の割合で配合されたエチレン系樹脂組成物を基
材とする包装用フィルムを提供するものである。かかる
エチレン系樹脂組成物を包装用フィルムの基材とするこ
とにより、袋同士の擦れ音がより小さくなる。
【0010】本発明の請求項5は、上記エチレン系樹脂
組成物を基材とする表面層(A)と、メタロセン触媒を
用いて重合して得られた密度0.880〜0.935g
/cm3 の低密度ポリエチレン 30〜100重量%お
よび密度0.880〜0.935g/cm3 の直鎖線状
ポリエチレン 70〜0重量%を含有するエチレン系樹
脂の内層(B)を少なくとも有する積層フィルムである
包装用フィルムを提供するものである。かかる積層構造
とすることにより、フィルム強度を向上させる。
【0011】本発明の請求項6は、(a)密度0.88
0〜0.935g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン
30〜85重量%、(b)密度0.900〜0.93
5g/cm3 の高圧法低密度ポリエチレン 5〜40重
量%、(c)メタロセン触媒を用いて重合して得た密度
0.880〜0.935g/cm3 の低密度ポリエチレ
ン 0〜30重量%、(d)密度0.945〜0.97
0g/cm3 の高密度ポリエチレン 0〜60重量%の
組成のエチレン系樹脂 100重量部に対し、平均粒径
が0.1〜20μmの無機微細粉末が5〜100重量部
の割合で配合されたエチレン系樹脂組成物の表面層
(A)、(a' )密度0.880〜0.935g/cm
3 の直鎖状低密度ポリエチレン 30〜80重量%およ
び、(b)密度0.900〜0.935g/cm3 の高
圧法低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて重合
して得た密度0.880〜0.935g/cm3 の低密
度ポリエチレンおよび密度0.945〜0.970g/
cm3 の高密度ポリエチレンより選ばれた樹脂 70〜
20重量%の組成のエチレン系樹脂 100重量部に対
し、平均粒径が0.1〜20μmの無機微細粉末が0〜
50重量部の割合で配合されたエチレン系樹脂組成物の
中間層(C)、および、メタロセン触媒を用いて重合し
て得られた密度0.880〜0.935g/cm3 の低
密度ポリエチレン30〜100重量%および密度0.8
80〜0.935g/cm3 の直鎖線状ポリエチレン
70〜0重量%を含有するエチレン系樹脂の内層(B)
を有するA/C/B構造の三層フィルムであって、
【0012】坪量が12〜80g/m2 、包装用フィ
ルム全厚みに占める中間層(c)が占める肉厚割合は4
0〜90%、表面層(A)および内面層(C)の肉厚が
1〜30μm、 表面層がベック指数(JIS P−8119)が80
〜300秒、表面粗さ(JIS B−0601)が、中
心面平均粗さSRa 1.3〜6.0μm、十点平均粗
さSRz 15〜40μm、中心面山高さSRd 5〜
20μm、中心面谷深さSRv 7〜20μm、中心面
粗度SGr 60〜100DOTの表面層であり、 表面層同士の静摩擦係数が縦方向(MD)0.40〜
0.80、横方向(TD)0.40〜0.80であり、
表面層同士の動摩擦係数が縦方向(MD)0.30〜
0.70、横方向(TD)0.35〜0.80であり、
同一方向における静摩擦係数と動摩擦係数の差が0.1
以上である物性を有することを特徴とする包装用フィル
ムを提供するものである。かかる構成とすることによ
り、袋自動充填時の袋のロ−ルコンベア上の滑りがよ
く、かつ袋の飛び出しが防止される。また、袋形成時の
コ−ルドシ−ル、ホットヒ−トシ−ルが可能となる。
【0013】本発明の請求項7は、上記包装フィルム
は、坪量が20〜40g/m2 、引張弾性率(JIS
K−7127)が600〜2000kg/cm2 の包装
用フィルムを提供するものである。かかる薄い厚みの構
成とすることにより、袋の肌ざわりが柔らかく感じられ
る。
【0014】本発明の請求項8は、Tダイより溶融押出
したエチレン系樹脂フィルムを、粒径が2〜30μmの
無機微細粒子と粒径が40〜300μmの微細粒子(但
し、両者の粒径の差は少なくとも30μm以上大きい)
を1:0.3〜1:10の重量比で20〜70重量%、
ゴム80〜30重量%含有するゴムロ−ルと金属チルロ
−ルを用いてエンボス加工することを特徴とする、ゴム
ロ−ル側に接していたフイルムの表面層がベック指数
(JIS P−8119)が80〜300秒、表面粗さ
(JIS B−0601)が、中心面平均粗さSRa
1.3〜6.0μm、十点平均粗さSRz 15〜40
μmの物性を示す表面層であり、表面層同士の縦方向の
静摩擦係数が0.40〜0.80、表面層同士の縦方向
の動摩擦係数が0.30〜0.70であり、該同一方向
における静摩擦係数と動摩擦係数の差が0.1以上であ
る物性を有する包装用フィルムの製造方法を提供するも
のである。かかる構成とすることにより、包装フィルム
の強度低下を招くことなく、スタッキング時の袋飛び出
しがない包装用フィルムを製造することが可能となっ
た。
【0015】
【作用】包装フィルムの表面物性を上記とすることによ
り、スタッキング時の袋飛び出しが防止され、またフィ
ルム素材、層構成を上記とすることにより、肌さわりが
良好でコ−ルドシ−ル、ヒ−トシ−ル可能な包装用フィ
ルムが製造可能となった。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 包装フィルムの製造:本発明の包装フィルムは、袋3の
外側となる表面層(A)がベック指数(JIS P−8
119)が80〜300秒、好ましくは100〜200
秒、表面粗さ(JIS B−0601)が、中心面平均
粗さSRa 1.3〜6.0μm、好ましくは2.0〜
3.0μm、十点平均粗さSRz 15〜40μm、好
ましくは15〜30μm、表面層同士の縦方向(MD)
の静摩擦係数(JIS K−7125)が0.40〜
0.80、好ましくは0.45〜0.75であり、表面
層同士の縦方向の動摩擦係数(JIS K−7125)
が0.30〜0.70、好ましくは0.35〜0.60
であり、該同一方向における静摩擦係数と動摩擦係数の
差が0.1以上である物性を有する包装用フィルムであ
る。
【0017】更にこのものは、表面粗さ(JIS B−
0601)において、中心面山高さSRd 5〜20μ
m、好ましくは7〜12μm、中心面谷深さSRv 7
〜20μm、中心面粗度SGr 60〜100DOTの
表面層を有する包装用フィルムが好ましい。かかる包装
用フィルムは、図1に示すようにTダイ101より熱可
塑性樹脂フィルム102を溶融押出し、このフィルムが
溶融状態を保つうちに、粒径が5〜40μmの無機微細
粒子と粒径が110〜220μmの微細粒子を1:0.
3〜1:5の重量比で25〜55重量%含有するゴムロ
−ル103と金属チルロ−ル104を用いてエンボス加
工することにより製造される。金属ロ−ルは、フィルム
のソフト感をより向上させるために、金属チルロ−ル表
面に線番50〜200のエンボス模様が彫刻されたもの
を用いるのが好ましい。彫刻の模様は、格子模様、紋
(梨地)模様、台形模様、絹目模様、いずれであっても
良い。また、フィルムは表面をオゾン処理、コロナ放電
処理、プラズマ処理等の酸化処理105を行ってもよ
い。
【0018】フィルム素材:フィルムの素材の熱可塑性
樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖線状低
密度ポリエチレン、カミンスキ−触媒を用いて重合して
得られた低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて
重合されて得た低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、プロピレンホモポリマ−、エチレン・プロピレン共
重合体、エチレン・プロピレン・ブテン−1共重合体、
プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・4−メ
チルペンテン−1共重合体およびこれらの混合物等が使
用できる。
【0019】中でも、前記表面層(A)の物性を提現さ
せ、フィルムにソフト感を提現させさせるには表面層の
組成が(a)密度0.880〜0.935g/cm3
直鎖状低密度ポリエチレン 30〜85重量%、好まし
くは45〜75重量%、(b)密度0.900〜0.9
35g/cm3 の高圧法低密度ポリエチレン 5〜40
重量%、好ましくは10〜20重量%、(c)メタロセ
ン触媒を用いて重合して得た密度0.880〜0.93
5g/cm3 の低密度ポリエチレン 0〜30重量%、
好ましくは5〜20重量%、(d)密度0.945〜
0.970g/cm3 の高密度ポリエチレン 0〜60
重量%、好ましくは0〜15重量%の組成のエチレン系
樹脂 100重量部に対し、平均粒径が0.1〜20μ
mの無機微細粉末が5〜100重量%、好ましくは5〜
50重量部の割合で配合されたエチレン系樹脂組成物が
好ましい。
【0020】この組成物は、フィルム素材の融点より3
0〜100度高い温度でヒ−トシ−ルさせるなら単層フ
ィルムであってもよいが、フィルム素材の融点近傍の温
度でコ−ルドシ−ルをも可能とならしめるならシ−ル面
を形成する内層が積層された2層構造以上の積層フィル
ムが好ましい。かかる内層(B)の素材としては、メタ
ロセン触媒を用いて重合して得られた密度0.880〜
0.935g/cm3の低密度ポリエチレン 30〜1
00重量%、好ましくは60〜100重量%および密度
0.880〜0.935g/cm3 の直鎖線状ポリエチ
レン 70〜0重量%、好ましくは40〜0重量%を含
有するエチレン系樹脂が好ましい。
【0021】内層の素材としてメタロセン触媒を用いて
重合して得られた密度0.880〜0.935g/cm
3 の低密度ポリエチレンを主成分とするとコ−ルドシ−
ルされた袋の開封を小さい力(10〜100g/cm
幅)で行うことができる。また、袋の肌ざわりを柔らか
く感じさせる。包装用フィルムは前記表面層(A)と内
層(B)の間に中間層(C)を有していてもよい。かか
る中間層を形成させることにより積層フィルムの成形を
容易としたり、フィルムに特殊機能、例えば着色、ガス
バリヤ−性、帯電防止性を付与することができる。
【0022】ソフト感の面からは、(a)密度0.88
0〜0.935g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン
30〜85重量%、好ましくは45〜75重量%、
(b)密度0.900〜0.935g/cm3 の高圧法
低密度ポリエチレン 5〜40重量%、好ましくは10
〜20重量%、(c)メタロセン触媒を用いて重合して
得た密度0.880〜0.935g/cm3 の低密度ポ
リエチレン 0〜30重量%、好ましくは5〜20重量
%、(d)密度0.945〜0.970g/cm3 の高
密度ポリエチレン 0〜60重量%、好ましくは1〜1
5重量%の組成のエチレン系樹脂 100重量部に対
し、平均粒径が0.1〜20μmの無機微細粉末が5〜
100重量部、好ましくは5〜50重量部の割合で配合
されたエチレン系樹脂組成物の表層(A)、(a' )密
度0.880〜0.935g/cm3の直鎖状低密度ポ
リエチレン 30〜80重量%、好ましくは45〜80
重量%および、(b)密度0.900〜0.935g/
cm3 の高圧法低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を
用いて重合して得た密度0.880〜0.935g/c
3 の低密度ポリエチレンおよび密度0.945〜0.
970g/cm3 の高密度ポリエチレンより選ばれた樹
脂 70〜20重量%、好ましくは55〜20重量%の
組成のエチレン系樹脂 100重量部に対し、平均粒径
が0.1〜20μmの無機微細粉末が0〜50重量部の
割合で配合されたエチレン系樹脂組成物の中間層
(C)、および、メタロセン触媒を用いて重合して得ら
れた密度0.880〜0.935g/cm3 の低密度ポ
リエチレン 30〜100重量%、好ましくは60〜1
00重量%および密度0.880〜0.935g/cm
3 の直鎖線状ポリエチレン 70〜0重量%、好ましく
は40〜0重量%を含有するエチレン系樹脂の内層
(B)を有するA/C/B構造の三層フィルムであっ
て、坪量が12〜80g/m2 、好ましくは20〜40
g/m2 、フィルム全厚みに占める中間層(c)が占め
る肉厚割合が40〜90%、好ましくは40〜80%、
表面層(A)および内面層(C)の肉厚が1〜30μ
m、好ましくは2〜8μmの積層フィルムが良い。
【0023】直鎖線状ポリエチレンとしては、チグラ−
触媒やカミンスキ−触媒を用いてエチレンとα−オレフ
ィンとを重合して得られるエチレン・ブテン−1共重合
体、エチレン・ヘキセン−1共重合、エチレン・ヘプテ
ン−1共重合、エチレン・オクテン−1共重合体、エチ
レン・ブテン−1・ヘキセン−1共重合等が挙げられ
る。かかる直鎖線状ポリエチレンは、日本ポリケム
(株)よりノバテックLLのグレ−ドで、三井化学
(株)よりウルトゼックスのグレ−ドで、米国Dow社
よりDowlexのグレ−ドで、日本ユニカ−(株)よ
りナックフレックスのグレ−ドで販売されており、これ
らフィルムグレ−ドを用いるのが好ましい。
【0024】メタロセン触媒を用いてエチレンとα−オ
レフィンとを重合してポリエチレンを製造する方法は、
国際公開公報WO92/01723号公報に記載される
ようにメタロセン化合物と、該メタロセン化合物と反応
して安定なアニオンとなる化合物からなる触媒用いてエ
チレン40〜98重量%と炭素数3から18のα−オレ
フィン2〜60重量%とを共重合させる。触媒としては
特にメタロセン・アルモキサン触媒が好ましい。メタロ
セン化合物としては、
【0025】
【化1】MLx (式中、MはZr、Ti、Hf、Nb、TaおよびCr
からなる群から選ばれる遷移金属であり、Lは遷移金属
に配位する配位子であり、すくなくとも1個はシクロペ
ンタジエニル骨格を有する配位子であり、シクロペンタ
ジエニル骨格以外の配位子Lは、炭素数1〜12の炭化
水素基、アルコキシ基、アリ−ロキシ基、トリアルキル
シリル基、SO3 R基、ハロゲン原子または水素原子で
あり、xは遷移金属の原子価である。メタロセン化合物
と反応して安定なアニオンとなる化合物とは、カチオン
とアニオンのイオン対から形成されるイオン化合物また
は親電子性化合物であり、
【0026】
【化2】[Q]m+[Y]m- (式中、Qはイオン性化合物のカチオン成分であり、カ
ルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、アンモニ
ウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカ
チオン等が挙げられる。また、Yはイオン性化合物のア
ニオン成分で、有機硼素化合物アニオン、有機アルミニ
ウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニオン、有
機リン化合物アニオン、有機砒素化合物アニオン、有機
アンチモン化合物アニオン等が挙げられる。
【0027】炭素数3から18のα−オレフィンとして
は、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1、4,4
−ジメチルペンテン−1、オクタデセン等が使用され
る。かかる低密度のポリエチレンは、日本ポリケム
(株)よりカ−ネルのグレ−ドで、三井化学(株)より
エボリュ−のグレ−ドで、米国エクソン社よりエスコ−
レンのグレ−ドで販売されており、これらフィルムグレ
−ドを用いるのが好ましい。
【0028】高圧法低密度ポリエチレンは、反応温度2
20度以上、圧力800〜1,700kg/cm2 でエ
チレン単独、またはエチレンとα−オレフィンとを共重
合させて得られる分岐のあるポリエチレンで、かかるポ
リエチレンは日本ポリケム(株)よりノバテックLDの
グレ−ドで、三井化学(株)よりミラソンのグレ−ド
で、日本ポリオレフィン(株)よりジェイレックスLD
のグレ−ドで販売されており、これらフィルムグレ−ド
を用いるのが好ましい。
【0029】高密度ポリエチレンは、日本ポリケム
(株)よりノバテックHDのグレ−ドで、三井化学
(株)よりHizexのグレ−ドで、日本ポリオレフィ
ン(株)よりジェイレックスHDのグレ−ドで販売され
ており、これらフィルムグレ−ドを用いるのが好まし
い。表面層、中間層に使用する平均粒径が0.1〜20
μm、好ましくは3〜12μmの無機微細粉末として
は、炭酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、焼成クレ
イ、バ−ミュキライト、タルク、マイカ、アルミナ、酸
化チタン、酸化亜鉛等が使用される。
【0030】上記樹脂および無機微細粉末成分の他に、
通常加えられる界面活性剤、分散助剤、帯電防止剤、熱
安定剤、滑剤等を0.05〜1重量%の割合で加えても
よい。エンボス加工に用いるゴムロ−ルに配合される粒
径が2〜30μm、好ましくは2〜10μmの無機微細
粒子としては、シリカ、ゼオライト、焼成クレイ、バ−
ミュキライト、タルク、マイカ、アルミナが挙げられ
る。粒径が40〜300μm、好ましくは110〜22
0μmの微細粒子としてはアルミナ、タルク、フェノ−
ル樹脂やメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂粉砕品が挙げら
れる。ゴムロ−ルのゴム成分としては、シリコンゴム、
架橋イソプレンゴム、架橋ブチレン・イソプレン共重合
体ゴム等が使用される。フィルム成形時の金属チルロ−
ルの温度は、5〜60℃、好ましくは10〜40℃であ
る。また、フィルムの線圧は0.2〜30kg/cmで
ある。得られるフィルムは前記静摩擦係数、動摩擦係
数、ベック指数、表面粗さを有する。また、引張弾性率
(JIS K−7127)は坪量12〜40g/m2
フィルムで600〜2000g/cm2 である。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1 下記の表面層用樹脂組成物(A): (a)チグラ−触媒を用いて重合された密度0.914g/cm3 の直鎖状低 密度ポリエチレン(エチレン・ブテン−1共重合体) 68重量部、 (b)密度0.900g/cm3 の高圧法低密度ポリエチレン 17重量部、 (c)メタロセン{錯体エチレン−ビス(4.5.6.7−テトラヒドロイン デニル)ジルコニウムジクロライド}・メチルアルモキサン触媒を用い て重合して得た密度0.912g/cm3 のポリエチレン(エチレン・ ヘキセン−1共重合体:ヘキセン含有量22重量%) 10重量部、 (d)密度0.945〜0.970g/cm3 の高密度ポリエチレン 5重量部、 (e)平均粒径が8μmのゼオライト 7重量部、 (f)帯電防止剤 0.5重量部、
【0032】 下記の中間間用樹脂組成物(C): (a)チグラ−触媒を用いて重合した密度0.914g/cm3 の直鎖状低密 度ポリエチレン 84重量部、 (c)メタロセン・アルモキサン触媒を用いて重合して得た密度0.912g /cm3 のポリエチレン 16重量部、 (e)平均粒径が3μmの炭酸カルシウム 7重量部、 (f)帯電防止剤 0.5重量部、
【0033】 下記の内面層用樹脂(B): (a' )メタロセン・アルモキサン触媒を用いて重合して得た密度0.914 g/cm3 のポリエチレン 100重量部 上記樹脂を、それぞれ別々の押出機を用いて260℃で
溶融混練し、1台の共押出Tダイに供給し、ダイ内でA
/C/B層に積層し、250℃で3層フィルム(肉厚2
5μm:A層/C層/B層=5/15/5μm)を共押
出し、ついでダイ下25cmに設けたエンボスロ−ル
(ゴムロ−ル:粒径 15μmのアルミナ粒子30重量
部、粒径 110μmのアルミナ粒子30重量部、シリ
コンゴム40重量部。金属チルロ−ル:線番110の絹
目彫刻、温度35度)でA層側がゴムロ−ルに、B層側
が金属チルロ−ルに接するように線圧8kg/cmでエ
ンボス加工し、ついで40w/m2 ・分のコロナ放電処
理し、30℃で積層エンボスフィルムを巻き取り、つい
で巻き戻しながら端部100mm幅をスクラップとして
切り取って坪量25g/m2 の包装用フィルムを得た。
【0034】この包装用フィルムの物性は、表面層
(A)がベック指数(JIS P−8119)が120
秒、中心面平均粗さSRa 2.3μm、十点平均粗さ
SRz20.9μm、中心面山高さSRd 15.5μ
m、中心面谷深さSRv 12.1μm、中心面粗度S
Gr 83.8DOT、表面層同士の縦方向(MD)の
静摩擦係数(JIS K−7125)が0.65であ
り、表面層同士の縦方向の動摩擦係数(JIS K−7
125)が0.50であり、表面層同士の横方向(L
D)の静摩擦係数が0.80であり、表面層同士の横方
向の動摩擦係数が0.68であった。また、表面層のフ
ィルムとステンレス板との静摩擦係数が0.35であ
り、動摩擦係数が0.27であった。
【0035】引張弾性率は、縦方向(MD)1800k
g/cm2 、横方向(LD)1700kg/cm2 であ
った。ここで、縦方向とはTダイより押出されたフィル
ムの流れ方向(Tダイに対し、垂直方向)であり、横方
向とはこれに直角な方向(フィルム幅方向)である。こ
のB層面に生理用ナプキンを三つ折りにして置き、包装
用フィルムの両端を折りたたんでこれを内蔵させ、中央
重ね部および両端部を110℃でコ−ルドシ−ルし、縦
100mm、横90mm、高さ27mmのナプキンを収
納した袋よりなる包装体を形成した。この包装体400
袋を1回に20袋、30袋または40袋を1列として2
列を自動充填包装する機械にかけて連続自動充填包装可
能か否か調べた。表1にスタッキング時に袋飛び出しが
生じる袋の列数を不合格として示す。
【0036】 実施例2 下記の表面層用樹脂組成物(A): (a)チグラ−触媒を用いて重合して得た密度0.914g/cm3 の直鎖状 低密度ポリエチレン 70重量部、 (b)密度0.920g/cm3 の高圧法低密度ポリエチレン 15重量部、 (c)メタロセン・アルモキサン触媒を用いて重合して得た密度0.912g /cm3 のポリエチレン 15重量部、 (e)平均粒径が8μmのゼオライト 7重量部、 (f)帯電防止剤 0.5重量部、
【0037】 下記の中間間用樹脂組成物(C): (a)チグラ−触媒を用いて重合して得た密度0.914g/cm3 の直鎖状 低密度ポリエチレン 84重量部、 (c)メタロセン・アルモキサン触媒を用いて重合して得た密度0.912g /cm3 のポリエチレン 16重量部、 (e)平均粒径が3μmの炭酸カルシウム 7重量部、 (f)帯電防止剤 0.5重量部、
【0038】 下記の内面層用樹脂(B): (a' )メタロセン・アルモキサン触媒を用いて重合して得た密度0.914 g/cm3 のポリエチレン 80重量部 (b' )チグラ−触媒を用いて重合した密度0.914g /cm3 の直鎖線状ポ リエチレン(エチレン・ヘキセン−1共重合体) 20重量部 上記樹脂を、それぞれ別々の押出機を用いて260℃で
溶融混練し、1台の共押出Tダイに供給し、ダイ内でA
/C/B層に積層し、250℃で3層フィルム(肉厚2
5μm:A層/C層/B層=5/15/5μm)を共押
出し、ついでダイ下25cmに設けたエンボスロ−ル
(ゴムロ−ル:粒径 15μmのアルミナ粒子30重量
部、粒径 110μmのアルミナ粒子30重量部、シリ
コンゴム40重量部。金属チルロ−ル:線番110の絹
目彫刻、温度35℃)でA層側がゴムロ−ルに、B層側
が金属チルロ−ルに接するように線圧5kg/cmでエ
ンボス加工し、ついで40w/m2 ・分のコロナ放電処
理し、30℃で積層エンボスフィルムを巻き取り、つい
で巻き戻しながら端部100mm幅をスクラップとして
切り取って包装用フィルムを得た。
【0039】比較例1 実施例1において、ゴムロ−ルとして平均粒径15μm
のアルミナ粒子60重量部、シリコンゴム 40重量部
よりなるゴムロ−ルを用いる外は同様にして包装用フィ
ルムを得た。 比較例2 実施例1において、ゴムロ−ルとしてシリコンゴム10
0重量%よりなるゴムロ−ルを用いる外は同様にして包
装用フィルムを得た。 参考例 市販の生理用使い捨てナプキンの袋(エチレン系樹脂フ
ィルムの表面にガラス粉入り印刷インクでべた印刷を施
したもの)の物性を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】以上、実施例はナプキンの袋に用いた例を
示したが、本発明の包装用フィルムは、マスク、紙オム
ツ、ティッシュ、電気機器部品、ワイシャツ、お菓子等
の袋形製材、封筒素材として利用できることは勿論であ
り、用途に応じて経済的な坪量を定めるべきである。
【0042】
【発明の効果】本発明の包装用フィルムは、自動充填包
装のスタッキング時、袋の飛び出しが少なく、一度に4
0袋以上の自動充填包装が可能である。また、コ−ルド
シ−ル可能であり、袋の開封が容易である。さらに、袋
同士の擦れ音が市販品(べた印刷のもの)より2〜4d
Bほど低く、擦れ音が気にならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】包装用フィルムを製造する装置の平面図であ
る。
【図2】自動充填包装の工程を示す図である。
【図3】自動充填包装の工程を示す上面図である。
【図4】自動充填包装の工程を示す平面図である。
【図5】包装体の一部を切り欠いた斜視図である。
【符号の説明】
1 包装用フィルム 2 被包装物 3 袋 4 外袋 101 Tダイ 103 ゴムロ−ル 104 金属チルロ−ル
フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AD01 AD08 BA04 BA15 BA35 BB51 BB66 BB90 CA35 4F071 AA16 AA18 AA19 AA82 AB18 AB21 AB26 AE17 AF28Y AG25 AH04 BA01 BB06 BC01 BC08 BC10 BC15 BC16 4F100 AA00A AA00C AA00H AK05A AK05C AK06A AK06B AK06C AK63A AK63B AK63C AL05A AL05C AT00B BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA25 BA27 CA23A CA23C DD07A DE01A DE01C DE01H GB15 JA13A JA13C JH10 JK07 JK13B JK16A JL08A JL08B JL08C JN18A YY00 YY00A YY00B YY00C 4F207 AA05K AA07K AA08K AE08 AE09 AF01 AG01 AG03 AG05 KA01 KB22 KW42 4J002 BB03W BB03X BB033 BB034 DE146 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 GG02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベック指数(JIS P−8119)が
    80〜300秒、表面粗さ(JIS B−0601)
    が、中心面平均粗さSRa 1.3〜6.0μm、十点
    平均粗さSRz 15〜40μmの物性を示す表面層を
    有する包装用フィルム。
  2. 【請求項2】 表面層は、表面層の縦方向同士の静摩擦
    係数が0.40〜0.80であり、縦方向同士の動摩擦
    係数が0.30〜0.70であり、同一方向における静
    摩擦係数と動摩擦係数の差が0.1以上であることを特
    徴とする、請求項1に記載の包装用フィルム。
  3. 【請求項3】 表面層は、中心面山高さSRd 5〜2
    0μm、中心面谷深さSRv 7〜20μm、中心面粗
    度SGr 60〜100DOTの物性を示すことを特徴
    とする、請求項1または2に記載の包装用フィルム。
  4. 【請求項4】 包装用フィルムは、坪量12〜80g/
    2 であり、表面層は(a)密度0.880〜0.93
    5g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン30〜85重
    量%、(b)密度0.900〜0.935g/cm3
    高圧法低密度ポリエチレン 5〜40重量%、(c)メ
    タロセン触媒を用いて重合して得た密度0.880〜
    0.935g/cm3 の低密度ポリエチレン 0〜30
    重量%、(d)密度0.945〜0.970g/cm3
    の高密度ポリエチレン 0〜60重量%の組成のエチレ
    ン系樹脂 100重量部に対し、平均粒径が0.1〜2
    0μmの無機微細粉末が5〜100重量部の割合で配合
    されたエチレン系樹脂組成物を基材とするものである、
    請求項1、2または3のいずれかに記載の包装用フィル
    ム。
  5. 【請求項5】 包装用フィルムは、エチレン系樹脂組成
    物の表面層(A)と、メタロセン触媒を用いて重合して
    得られた密度0.880〜0.935g/cm3 の低密
    度ポリエチレン 30〜100重量%および密度0.8
    80〜0.935g/cm3 の直鎖線状ポリエチレン
    70〜0重量%を含有するエチレン系樹脂の内層(B)
    を少なくとも有する積層フィルムである、請求項4に記
    載の包装用フィルム。
  6. 【請求項6】 (a)密度0.880〜0.935g/
    cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン 30〜85重量
    %、(b)密度0.900〜0.935g/cm3 の高
    圧法低密度ポリエチレン 5〜40重量%、(c)メタ
    ロセン触媒を用いて重合して得た密度0.880〜0.
    935g/cm3 の低密度ポリエチレン0〜30重量
    %、(d)密度0.945〜0.970g/cm3 の高
    密度ポリエチレン 0〜60重量%の組成のエチレン系
    樹脂 100重量部に対し、平均粒径が0.1〜20μ
    mの無機微細粉末が5〜100重量部の割合で配合され
    たエチレン系樹脂組成物の表面層(A)、(a' )密度
    0.880〜0.935g/cm3 の直鎖状低密度ポリ
    エチレン 30〜80重量%および、(b)密度0.9
    00〜0.935g/cm3 の高圧法低密度ポリエチレ
    ン、メタロセン触媒を用いて重合して得た密度0.88
    0〜0.935g/cm3 の低密度ポリエチレンおよび
    密度0.945〜0.970g/cm3 の高密度ポリエ
    チレンより選ばれた樹脂 70〜20重量%の組成のエ
    チレン系樹脂 100重量部に対し、平均粒径が0.1
    〜20μmの無機微細粉末が0〜50重量部の割合で配
    合されたエチレン系樹脂組成物の中間層(C)、およ
    び、メタロセン触媒を用いて重合して得られた密度0.
    880〜0.935g/cm3 の低密度ポリエチレン
    30〜100重量%および密度0.880〜0.935
    g/cm3 の直鎖線状ポリエチレン 70〜0重量%を
    含有するエチレン系樹脂の内層(B)を有するA/C/
    B構造の三層フィルムであって、 坪量が12〜80g/m2 、包装用フィルム全厚みに
    占める中間層(c)が占める肉厚割合は40〜90%、
    表面層(A)および内面層(C)の肉厚が1〜30μ
    m、 表面層がベック指数(JIS P−8119)が80
    〜300秒、表面粗さ(JIS B−0601)が、中
    心面平均粗さSRa 1.3〜6.0μm、十点平均粗
    さSRz 15〜40μm、中心面山高さSRd 5〜
    20μm、中心面谷深さSRv 7〜20μm、中心面
    粗度SGr 60〜100DOTの表面層であり、 表面層同士の静摩擦係数が縦方向(MD)0.40〜
    0.80、横方向(TD)0.40〜0.80であり、
    表面層同士の動摩擦係数が縦方向(MD)0.30〜
    0.70、横方向(TD)0.35〜0.80であり、
    同一方向における静摩擦係数と動摩擦係数の差が0.1
    以上である物性を有することを特徴とする包装用フィル
    ム。
  7. 【請求項7】 包装フィルムは、坪量が20〜40g/
    2 、引張弾性率(JIS K−7127)が600〜
    2000kg/cm2 のものである、請求項6に記載の
    包装用フィルム。
  8. 【請求項8】 Tダイより溶融押出したエチレン系樹脂
    フィルムを、粒径が2〜30μmの無機微細粒子と粒径
    が40〜300μmの微細粒子(但し、両者の粒径の差
    は少なくとも30μm以上大きい)を1:0.3〜1:
    10の重量比で20〜70重量%、ゴム80〜30重量
    %含有するゴムロ−ルと金属チルロ−ルを用いてエンボ
    ス加工することを特徴とする、ゴムロ−ル側に接してい
    たフイルムの表面層がベック指数(JIS P−811
    9)が80〜300秒、表面粗さ(JIS B−060
    1)が、中心面平均粗さSRa 1.3〜6.0μm、
    十点平均粗さSRz 15〜40μmの物性を示す表面
    層であり、表面層同士の縦方向の静摩擦係数が0.40
    〜0.80、表面層同士の縦方向の動摩擦係数が0.3
    0〜0.70であり、該同一方向における静摩擦係数と
    動摩擦係数の差が0.1以上である物性を有する包装用
    フィルムの製造方法。
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