JPH10323948A - 貼合用共押出多層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
貼合用共押出多層フィルムおよびその製造方法Info
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Abstract
好な貼合用多層フィルムを提供する。 【解決手段】 外層(A)/中間層(B)/内層(C)
からなる多層フィルムであって、外層(A)および内層
(C)が樹脂(1)からなり、中間層(B)が樹脂
(2),(3)及び(4)からなる樹脂組成物である貼
合用共押出多層フィルムを用いる。 (1)エチレン・α−オレフィン共重合体 (2)樹脂(1)より少なくとも0.003g/cm3
高い密度であるエチレン・α−オレフィン共重合体 (3)樹脂(1)と同じ密度またはそれ以下の密度であ
るエチレン・α−オレフィン共重合体 (4)高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレン
Description
成形によるポリエチレン・フィルムにおいて、これまで
にない高透明性と高耐衝撃性を合わせ持つ、物性バラン
スの良好な貼合用多層フィルムに関するものである。
ン等からなる包装基材は、透明性や機械的強度に優れる
が、ヒートシール温度が高いため包装速度を速くするこ
とができない、ヒートシール時にフィルムが収縮し包装
外観が悪い、あるいはシール強度が低い等の問題があ
る。このため、上記の包装基材が単独で使用されること
は少なく、通常はヒートシール層を設けた積層フィルム
として使用される。
イロン等の基材フィルムと、インフレーション成形やキ
ャスト成形により別に製造したヒートシールフィルムと
を、ドライラミネート法、サンドラミネート法等の種々
の方法で貼り合わせる製造法が一般的であり、貼り合わ
せ用のヒートシール層を有するフィルムを当業界では
「貼合用フィルム」と呼称している。
カル重合法により製造される低密度ポリエチレン(以下
「LDPE」と略すことがある)、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体(以下「EVA」と略すことがある)、アイ
オノマー、高密度ポリエチレン(以下「HDPE」と略
すことがある)、エチレン・α−オレフィン共重合体
(いわゆる直鎖状低密度ポリエチレン、以下「L−LD
PE」と略すことがある)等が一般的に使用される。
ル性は良好であるが、耐熱性やホットタック性(製袋工
程における高速充填性の目安となる)および引張強度等
に劣り、屈曲により屈曲部にピンホールが発生しやす
い。HDPEは、ヒートシール強度には優れているが、
低温ヒートシール性や透明性に劣り、またキャスト成形
時のネックインが大きく加工性が悪い。アイオノマー
は、ヒートシール強度やホットタック性に優れるが、押
出加工性に劣り、フィルムにフィッシュアイが発生しや
すい。これに対しL−LDPEは、引張り強度、ヒート
シール強度、ホットタック性、および夾雑物シール性に
優れるため、貼合用フィルム材料として多用されてい
る。
して、広く採用されているインフレーション成形では、
L−LDPEフィルムの透明性の改良および耐衝撃性の
改良が要求されている。特に、食品包装を主とする包装
用フィルムでは、内容物の視認性や製品外観の向上をも
たらすことから、より透明度の高いフィルムが、また充
填した製品の破袋による不良率低減をもたらすことか
ら、より耐衝撃性の高いフィルムが望まれている。
フィルムの透明性は、これを構成する樹脂の密度が低く
なると向上する傾向にある。ところが単なる樹脂の低密
度化は、フィルムの腰強さ(剛性)の低下や、耐ブロッ
キング性の低下を引き起こすため、フィルム作業性が低
下したり、あるいはブロッキング防止剤の多量添加の必
要から透明性が低下するという短所を持っていた。逆に
単なる樹脂の高密度化は、透明性の低下だけでなく、耐
衝撃性も低下するという問題がある。
透明性と耐衝撃性に優れ、物性バランスの良好な貼合用
多層フィルムを提供することである。
の解決のため鋭意検討の結果、貼合用多層フィルムにお
いて、特定の樹脂組成物を中間層に配することにより、
高透明性と高耐衝撃性を合わせ持つフィルムが得られる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。すなわち
本発明の貼合用共押出多層フィルムは、外層(A)/中
間層(B)/内層(C)からなる多層フィルムであっ
て、外層(A)および内層(C)が下記の樹脂(1)か
らなり、中間層(B)が下記の樹脂(2),(3)及び
(4)からなる樹脂組成物であることを特徴とするもの
である。
高い密度であるエチレン・α−オレフィン共重合体 (3)樹脂(1)と同じ密度またはそれ以下の密度であ
るエチレン・α−オレフィン共重合体 (4)高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレン ここで、基材と貼り合わせる貼合面を外層(A)、ヒー
トシール層となる層を内層(C)としている。
−LDPE)]本発明の多層フィルムを構成する樹脂
(1)、(2)および(3)として用いられるエチレン
・α−オレフィン共重合体は、チーグラー触媒、酸化ク
ロム触媒、酸化モリブデン触媒、メタロセン触媒等の触
媒存在下、エチレンとα−オレフィンとを共重合させて
得られる。用いる触媒としては、チーグラー触媒、メタ
ロセン触媒が好ましく、特に好ましくはメタロセン触媒
である。
ィンとは、一般式R−CH=CH2(式中Rは炭素数1
以上のアルキル基を示す)で表されるもので、その具体
例を示せば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネ
ン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、
オクタデセン等が挙げられる。これらα−オレフィンの
中でも、共重合体成膜後のフィルムサンプルにおける引
張強度、引裂強度、衝撃強度、ヒートシール強度等に優
れる炭素数5〜10のものが好ましく、特に好ましくは
1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチ
ル−1−ペンテンである。該共重合体は、これらα−オ
レフィンの少なくとも1種をエチレンと共重合すること
により得られ、具体的には、エチレン・1−ヘキセン共
重合体、エチレン・1−ヘプテン共重合体、エチレン・
1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペ
ンテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン
三元共重合体等が挙げられる。
内層(C)を構成する樹脂(1)として用いられるエチ
レン・α−オレフィン共重合体樹脂の密度は、好ましく
は0.910〜0.942g/cm3、さらに好ましく
は0.913〜0.935g/cm3、特に好ましくは
0.915〜0.930g/cm3である。該重合体の
密度が0.910g/cm3以上であると、フィルムの
腰強さがより適度になり、該重合体の密度が0.942
g/cm3以下であると、フィルムの衝撃強度がより大
きくなり好ましい。該重合体のMFRは好ましくは0.
5〜20g/10分、さらに好ましくは0.7〜10g
/10分、特に好ましくは0.8〜5g/10分であ
る。該重合体のMFRが0.5g/10分以上である
と、成形時の樹脂流動性がより良くなり、該重合体のM
FRが20g/10分以下であると、成形時の成膜安定
性がより良くなり好ましい。
成する樹脂(2)として用いられるエチレン・α−オレ
フィン共重合体は、樹脂(1)より少なくとも0.00
3g/cm3高い密度、好ましくは0.010g/cm3
以上高い密度、さらに好ましくは0.015g/cm3
以上高い密度である。外層(A)、内層(C)に異なる
密度の樹脂(1)が用いられる場合、高い方の密度を基
準とする。樹脂(2)が樹脂(1)を上回る密度差が
0.003g/cm3未満では、フイルムの透明性改良
効果が十分でなく好ましくない。該重合体のMFRは好
ましくは0.5〜20g/10分、さらに好ましくは
0.7〜10g/10分、特に好ましくは0.8〜5g
/10分である。該重合体のMFRが0.5g/10分
以上であると、成形時の樹脂流動性がより良くなり、該
重合体のMFRが20g/10分以下であると、成形時
の成膜安定性がより良くなり好ましい。
成する樹脂(3)として用いられるエチレン・α−オレ
フィン共重合体は、樹脂(1)と同じまたはそれ以下の
密度である。外層(A)、内層(C)に異なる密度の樹
脂(1)が用いられる場合、高い方の密度を基準とす
る。該重合体の密度が樹脂(1)の密度を越えて高い
と、フィルムの耐衝撃性改良効果が十分でなく好ましく
ない。該重合体のMFRは好ましくは0.5〜20g/
10分、さらに好ましくは0.7〜10g/10分、特
に好ましくは0.8〜5g/10分である。該重合体の
MFRが0.5g/10分以上であると、成形時の樹脂
流動性がより良くなり、該重合体のMFRが20g/1
0分以下であると、成形時の成膜安定性がより良くなり
好ましい。
ン(LDPE)]本発明の多層フィルムを構成する樹脂
(4)として用いられる高圧ラジカル法による低密度ポ
リエチレンは、エチレン単独をたとえば圧力1000〜
4000kg/cm2、温度230〜360℃の条件
で、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤の存在下、管状反
応器または槽型反応器内で重合して得られるものであ
る。
成する樹脂(4)として用いられる高圧ラジカル法によ
る低密度ポリエチレンは、好ましくは密度0.915〜
0.930g/cm3、MFR0.1〜10g/10分
である。該重合体の密度が0.915g/cm3以上で
あると、フィルムの腰強さがより適度になり、密度が
0.930g/cm3以下であると、フィルムの透明性
がより良くなり好ましい。また該重合体のMFRが0.
1g/10分以上であると、成形時の樹脂流動性がより
良くなり、該重合体のMFRが10g/10分以下であ
ると、成形時の成膜安定性がより良くなり好ましい。
多層フィルムを構成する外層(A)および内層(C)
は、樹脂(1)のエチレン・α−オレフィン共重合体か
らなるが、さらに成形安定性のため樹脂(4)を添加し
てもよい。樹脂(4)の添加量は樹脂(1)100重量
部に対して好ましくは1〜50重量部、さらに好ましく
は5〜40重量部、特に好ましくは10〜30重量部で
ある。添加量が50重量部以下であると、フィルムの透
明性がより良くなり好ましい。
(1)は、同一のエチレン・α−オレフィン共重合体で
も良く、異なるエチレン・α−オレフィン共重合体でも
良い。
エチレンを添加する場合、外層(A)と内層(C)で同
一の低密度ポリエチレン添加でも良く、異なる低密度ポ
リエチレン添加でも良い。また添加量について、外層
(A)と内層(C)で同一の添加量でも良く、異なる添
加量でも良い。
構成する中間層(B)は、樹脂(2)、樹脂(3)及び
樹脂(4)の3樹脂の組成物からなる。中間層(B)の
組成物中、樹脂(2)が配合されず樹脂(3)と樹脂
(4)だけの場合、フィルムの透明性改良効果が十分で
なく好ましくない。中間層(B)の組成物中、樹脂
(3)が配合されず樹脂(2)と樹脂(4)だけの場
合、フィルムの耐衝撃性が低下して好ましくない。中間
層(B)の組成物中、樹脂(4)が配合されず樹脂
(2)と樹脂(3)だけの場合、フィルムの透明性改良
効果が十分でなく好ましくない。
が、樹脂(2)を5〜35重量%、樹脂(3)を10〜
55重量%、樹脂(4)を10〜40重量%の範囲で配
合することが好ましい。
(C)]本発明の多層フィルムの(A),(B),
(C)3層のうちの1層以上に、密度0.860〜0.
910g/cm3、MFR0.5〜20g/10分のエ
チレン・α−オレフィン共重合体を、該層の樹脂100
重量部に対し1〜100重量部添加することにより、本
発明の効果を保持したまま、さらにフィルムの耐衝撃性
や低温ヒートシール性を向上させることが可能である。
該重合体の密度が0.860g/cm3未満では、フィ
ルム同士がくっついてブロッキングしやすくなり、密度
が0.910g/cm3を越えると、フィルムの耐衝撃
性や低温ヒートシール性の改良効果が十分でなく、各々
好ましくない。該重合体のMFRが0.5g/10分未
満では溶融混練性が不良となり、20g/10分を越え
るとブロッキングしやすくなり、各々好ましくない。ま
た該重合体の添加量が100重量部を越えると、フィル
ムの剛性が低下して好ましくない。
造においては、フィルム表面のベタつき原因となる低分
子量成分の少ないメタロセン触媒の使用が好ましい。
(B)/内層(C)の3層を基本構成としているが、本
発明の効果を損なわない範囲で、4層以上の多層フィル
ムであっても良い。
おける各層の組成物の調製は、上記の各成分を種々公知
の方法、たとえばヘンシェルミキサー、Vブレンダー、
リボンブレンダー、タンブラブレンダーなどで機械的に
混合する方法や、押出機、バンバリーミキサー、ニーダ
ー、熱ロール等を用いて溶融混練後に造粒あるいは粉砕
する方法などを、用いることができる。このうち生産性
の点から、一軸押出機または二軸押出機を用いて溶融混
練する方法が一般的である。
を損なわない程度の範囲内で、必要に応じて酸化防止
剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、滑剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、着色剤、充填剤、造核剤、透明化
剤、有機過酸化物、可塑剤、難燃剤等の、一般に熱可塑
性プラスチックに用いられる添加剤を使用してもよい。
レーション法、水冷インフレーション法、Tダイキャス
ト法等があるが、実際のフィルム加工現場では煩雑なサ
イズ変更や樹脂変更の要求があり、これに対応できる操
作性の観点から、水冷インフレーション法やTダイキャ
スト法は汎用性に欠けるため、現実には前述のように空
冷インフレーション成形法が一般に広く採用されてい
る。このような背景から、本発明における共押出多層フ
ィルムは、空冷インフレーション法での成膜時に効果が
十分発現されるように検討されたものであるため、製造
法として空冷インフレーション法による成膜が好まし
い。
機で各加工温度130〜280℃にて溶融混練を行い、
3層用ダイ内接着型のサーキュラーダイに導入した後、
空冷インフレーション成形法により、共押出多層フィル
ムが成膜される。加工温度が130℃未満または280
℃を超える場合、成膜安定性が低下して好ましくない。
るものではないが、多層フィルムに十分かつ経済的な機
械的強度を付与するため30〜80μmが好ましく、4
0〜60μmが更に好ましい。本発明の多層フィルムの
層間厚み比は特に限定するものではないが、多層フィル
ムに十分かつ経済的な機械的強度を付与するためと、成
形バランスや生産性の点から、(A)/(B)/(C)
=1/1/1〜1/2/1が好ましい。
材フィルムとの貼合により、食品包装用、ストレッチ包
装用、農業用等の各種用途に利用される。貼り合わせる
方法は、ドライラミネート法、サンドイッチラミネート
法等の従来公知の方法が採用される。本発明の多層フィ
ルムの貼り合わせ対象となる基材としては、紙、アルミ
箔等の金属箔、セロハン、熱可塑性樹脂等が挙げられ、
目的や被包装物に応じて適宜選択される。また、これら
基材との貼合(接着)を補強する目的で、多層フィルム
の外層側表面にコロナ放電処理等の表面処理を行うこと
が好ましい。
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
価は、以下に示す方法によって実施した。
ィルムをリング状に固定し、1インチの衝撃頭をもつ振
り子でフィルムを打ち抜き、それに要したエネルギーを
測定した。
れた密度0.920g/cm3、MFR2g/10分、
コモノマーが1−ヘキセンのエチレン・α−オレフィン
共重合体(1)を、外層(A)および内層(C)の共通
原料とした。
935g/cm3、MFR2g/10分、コモノマー1
−ヘキセンのエチレン・α−オレフィン共重合体(2)
30重量%と、樹脂(1)と同一のエチレン・α−オレ
フィン共重合体(3)50重量%と、高圧ラジカル重合
にて製造された密度0.924g/cm3、MFR1g
/10分の高圧法低密度ポリエチレン(4)20重量%
のブレンド物を、中間層(B)の原料とした。
(C))を3機の各押出機(外層用,中間層用,内層
用)により180℃で溶融混練して均等な吐出量を保
ち、3層用ダイ内接着型のサーキュラーダイに導入した
後、ブロー比2.2で空冷インフレーション成形を行
い、厚さが50μmの3層共押出フィルム(外層/中間
層/内層=1/1/1)を得た。得られた3層フィルム
の各種物性の評価結果を表1に示す。
(A)および内層(C)の共通原料である樹脂(1)1
00重量部に対し、高圧ラジカル重合にて製造された密
度0.924g/cm3、MFR1g/10分の高圧法
低密度ポリエチレン(4)を18重量部配合したもの
を、外層(A)および内層(C)の共通原料とした以外
は、「実施例1」と同様にして3層共押出フィルムを得
た。得られた3層フィルムの各種物性の評価結果を表1
に示す。
れた密度0.963g/cm3、MFR2g/10分、
コモノマーが1−ヘキセンのエチレン・α−オレフィン
共重合体(2)10重量%と、チーグラー触媒により製
造された密度0.918g/cm3、MFR2g/10
分、コモノマーが1−ヘキセンのエチレン・α−オレフ
ィン共重合体(3)70重量%と、高圧ラジカル重合に
て製造された密度0.924g/cm3、MFR1g/
10分の高圧法低密度ポリエチレン(4)20重量%の
ブレンド物を、中間層(B)の原料とし、外層(A)お
よび内層(C)の共通原料として「実施例2」と同一の
ものを用い、「実施例1」と同様の加工法により3層共
押出フィルムを得た。得られた3層フィルムの各種物性
の評価結果を表1に示す。
(B)の原料100重量部に対し、メタロセン触媒によ
り製造された密度0.900g/cm3、MFR2g/
10分、コモノマーが1−ヘキセンのエチレン・α−オ
レフィン共重合体を15重量部配合したものを、中間層
(B)の原料とした以外は、「実施例3」と同様の原料
を用いた。これを「実施例1」と同様の加工法により3
層共押出フィルムを得た。得られた3層フィルムの各種
物性の評価結果を表1に示す。
(C)の原料100重量部に対し、メタロセン触媒によ
り製造された密度0.900g/cm3、MFR2g/
10分、コモノマーが1−ヘキセンのエチレン・α−オ
レフィン共重合体を15重量部配合したものを内層
(C)の原料とした以外は、「実施例2」と同様にして
3層共押出フィルムを得た。得られた3層フィルムの各
種物性の評価結果を表1に示す。
(B)の原料において、樹脂(2)を配合せず、樹脂
(3)80重量%と、樹脂(4)20重量%のブレンド
物を、中間層(B)の原料とした以外は、「実施例1」
と同様にして3層共押出フィルムを得た。得られた3層
フィルムの各種物性の評価結果を表2に示す。
れた密度0.925g/cm3、MFR2g/10分、
コモノマーが1−ヘキセンのエチレン・α−オレフィン
共重合体100重量%を、中間層(B)の原料とした以
外は、「実施例1」と同様にして3層共押出フィルムを
得た。得られた3層フィルムの各種物性の評価結果を表
2に示す。 <比較例3>「実施例2」における中間層(B)の原料
において、樹脂(2)を配合せず、樹脂(3)80重量
%と、樹脂(4)20重量%のブレンド物を、中間層
(B)の原料とした以外は、「実施例2」と同様にして
3層共押出フィルムを得た。得られた3層フィルムの各
種物性の評価結果を表2に示す。
(B)の原料において、樹脂(3)を配合せず、樹脂
(2)80重量%と、樹脂(4)20重量%のブレンド
物を、中間層(B)の原料とした以は、「実施例2」と
同様にして3層共押出フィルムを得た。得られた3層フ
ィルムの各種物性の評価結果を表2に示す。
(B)の原料において、樹脂(4)を配合せず、樹脂
(2)50重量%と、樹脂(3)50重量%のブレンド
物を、中間層(B)の原料とした以外は、「実施例2」
と同様にして3層共押出フィルムを得た。得られた3層
フィルムの各種物性の評価結果を表2に示す。
(B)の原料において、樹脂(2)の代わりとしてチー
グラー触媒により製造された密度0.922g/c
m3、MFR2g/10分、コモノマーが1−ヘキセン
のエチレン・α−オレフィン共重合体30重量%を配合
した以外は、「実施例2」と同様にして3層共押出フィ
ルムを得た。得られた3層フィルムの各種物性の評価結
果を表2に示す。
することにより、高透明性(低ヘーズ値)と高耐衝撃性
(高インパクト衝撃強度値)を合わせ持つ、物性バラン
スの良好な貼合用多層フィルムを得ることができる。
Claims (8)
- 【請求項1】外層(A)/中間層(B)/内層(C)か
らなる多層フィルムであって、外層(A)および内層
(C)が下記の樹脂(1)からなり、中間層(B)が下
記の樹脂(2),(3)及び(4)からなる樹脂組成物
であることを特徴とする貼合用共押出多層フィルム。 (1)エチレン・α−オレフィン共重合体 (2)樹脂(1)より少なくとも0.003g/cm3
高い密度であるエチレン・α−オレフィン共重合体 (3)樹脂(1)と同じ密度またはそれ以下の密度であ
るエチレン・α−オレフィン共重合体 (4)高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレン - 【請求項2】樹脂(1)が密度0.910〜0.942
g/cm3、メルトフローレート(MFR)0.5〜2
0g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体、樹
脂(2)が密度0.913〜0.970g/cm3、M
FR0.5〜20g/10分のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体、樹脂(3)が密度0.910〜0.942
g/cm3、MFR0.5〜20g/10分のエチレン
・α−オレフィン共重合体、樹脂(4)が密度0.91
5〜0.930g/cm3、MFR0.1〜10g/1
0分の高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレンで
ある請求項1に記載の貼合用共押出多層フィルム。 - 【請求項3】外層(A)および内層(C)が、樹脂
(1)100重量部に対し樹脂(4)を1〜50重量部
配合した樹脂組成物である請求項1〜2に記載の貼合用
共押出多層フィルム。 - 【請求項4】中間層(B)が、樹脂(2)5〜35重量
%、樹脂(3)10〜55重量%、樹脂(4)10〜4
0重量%の範囲で配合した樹脂組成物である請求項1〜
3に記載の貼合用共押出多層フィルム。 - 【請求項5】(A),(B),(C)3層のうちの1層
以上が、密度0.860〜0.910g/cm3、MF
R0.5〜20g/10分のエチレン・α−オレフィン
共重合体を、該層の樹脂100重量部に対し1〜100
重量部を配合した樹脂組成物である請求項1〜4に記載
の貼合用共押出多層フィルム。 - 【請求項6】エチレン・α−オレフィン共重合体(1)
〜(3)のうち、少なくとも1つがメタロセン触媒から
製造されたものである請求項1〜5に記載の貼合用共押
出多層フィルム。 - 【請求項7】エチレン・α−オレフィン共重合体(1)
〜(3)が、エチレンと炭素数5〜10のα−オレフィ
ンとの共重合体である請求項1〜6に記載の貼合用共押
出多層フィルム。 - 【請求項8】外層(A)/中間層(B)/内層(C)か
らなる多層フィルムであって、各層の樹脂組成物を、3
機の各押出機で各加工温度130〜280℃にて溶融混
練を行い、3層用ダイ内接着型のサーキュラーダイに導
入した後、空冷インフレーション成形法にて成膜するこ
とを特徴とする請求項1〜7に記載の貼合用共押出多層
フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13493597A JP3804183B2 (ja) | 1997-05-26 | 1997-05-26 | 貼合用共押出多層フィルムおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13493597A JP3804183B2 (ja) | 1997-05-26 | 1997-05-26 | 貼合用共押出多層フィルムおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10323948A true JPH10323948A (ja) | 1998-12-08 |
JP3804183B2 JP3804183B2 (ja) | 2006-08-02 |
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ID=15140007
Family Applications (1)
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1997
- 1997-05-26 JP JP13493597A patent/JP3804183B2/ja not_active Expired - Fee Related
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