JP2022124557A - ポリエチレン樹脂組成物、積層体および医療容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐熱性に優れ、126℃での滅菌処理後も内面融着せず、かつ高い透明性が保持されるポリエチレン系樹脂組成物およびこれよりなる医療容器を提供する。【解決手段】 特定の物性を有する高密度ポリエチレン(A)20~50重量%、エチレン系重合体(B)80~50重量%からなるポリエチレン樹脂組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエチレン樹脂組成物、それよりなる積層体およびこの積層体を用いた医療容器に関する。さらに詳しくは、高温の滅菌処理による透明性の低下が少なく、積層体の内層同士等の融着(内面融着)が生じない、輸液バッグやプラアンプルのような薬液、血液等を充填する医療容器に好適なポリエチレン樹脂組成物、それよりなる積層体およびこの積層体を用いた医療容器に関するものである。
薬液、血液等を充填する医療容器には、異物の混入や薬剤配合による変化を確認するための透明性、滅菌処理等に耐えられる耐熱性、薬液の排出を容易にするための柔軟性、容器内への水蒸気や酸素の滲入による薬液等の変質や品質の低下を抑制するためのガスバリア性、さらに容器からの微粒子溶出の低減(低微粒子性)などが要求される。また、これらの容器に内容物を充填した製品には、加熱滅菌処理が行われることが一般的である。特に、直接血液中に投与される輸液製剤などは、無菌状態に保つことが厳しく求められるため、121℃での滅菌処理がグローバルスタンダードとなりつつある。その中でも、滅菌処理に要する時間やコストを少なくするため、126℃での高温滅菌処理を行うことが望まれ、126℃の高温滅菌処理に耐えられる耐熱性が強く要求されている。
従来、このような医療容器としてガラス製容器が使用されていたが、衝撃や落下による容器の破損、薬液投与時の容器内への外気の浸入による汚染等の問題があるため、耐衝撃性に優れ、柔軟で内容液の排出が容易なプラスチック製容器が用いられるようになった。プラスチック製容器としては、軟質塩化ビニル樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂および高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂が用いられている。しかし、軟質塩化ビニル樹脂は可塑剤が薬液中に溶出するなど衛生面で問題があり、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂は耐熱性に劣る。上述の透明性と耐熱性を満足する容器の原料としてポリプロピレンが広く用いられているが、ポリプロピレンは三級炭素が繰り返し存在し、本質的に酸化劣化しやすいため、酸化防止剤の添加が必須となり、クリーン性が課題となっている。また、ポリエチレン系樹脂においても、透明性や柔軟性を満足するために密度を低くすると耐熱性が低下し、耐熱性を満足するために密度を高くすると透明性や柔軟性が低下するなどの問題がある。
近年、透明性に優れるシングルサイト系触媒で製造された直鎖状ポリエチレンが開発され、それらを原料としたフィルムを積層させることで前記問題を解決する方法(特許文献1~3参照)が提案されている。しかしながら、それらの積層体においても透明性がなお不十分であり、成形した容器のヒートシール部等の衝撃強度も十分とは言えず改良が望まれていた。
このような状況下で、透明性と耐熱性を両立するポリエチレン容器を生産するために、ポリエチレンを主成分とした樹脂組成物や多層容器、さらには特定の物性を有するポリエチレン系樹脂などの種々提案がなされている(特許文献4~7参照)。
また、特定の物性を有するポリエチレン系樹脂を含む材料により構成された内層と中間層および外層を積層させることで、121℃滅菌処理後も容器の変形、シワが発生せず、シール部の強度の優れた容器を得る方法(特許文献8参照)が提案されている。この方法によれば、確かに滅菌処理後に容器は変形しないが、透明性が低下する問題は解決しておらず、改良が望まれていた。
また、外層と内層の間に配置された中間層に特定量の結晶核剤を配合することにより、124℃で滅菌可能な耐熱性を有する輸液バッグ用積層体を得る方法(特許文献9参照)が提案されている。しかしながら、この方法においても滅菌処理により透明性が低下する問題は解決されていない。
さらに、121℃での滅菌処理後も変形せず、高い透明性が保持されるポリエチレン樹脂組成物からなる積層体を得る方法(特許文献10参照)が提案されている。しかしながら、本発明者らの更なる研究の結果、この方法においても126℃での高温滅菌処理には耐熱性が不十分であり、容器の接触する部分(積層体の内層同士等)が融着することが判明したため、改良が必要である。
特開平8-309939号公報 特開平7-125738号公報 特開平8-244791号公報 特開2002-265705号公報 特開2005-7888号公報 特開2015-42557号公報 特開2008-18063号公報 特開2003-237002号公報 特開2012-85742号公報 特開2015-096190号公報
本発明の目的は、特に、従来の医療容器用ポリエチレン樹脂で透明性との両立が困難であった耐熱性に優れ、126℃での高温滅菌処理後も積層体の内層同士等が融着(内面融着)せず、高い透明性が保持されるポリエチレン系樹脂組成物、それよりなる積層体、およびこの積層体を用いた医療容器を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を行なった結果、特定の物性を有するポリエチレン系樹脂を特定量配合したポリエチレン樹脂組成物を医療容器の内層、又は内層および外層に用いることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の[1]及至[8]に存する。
[1]下記特性(a)~(c)を満足する高密度ポリエチレン(A)20~50重量%、および下記特性(d)~(g)を満足するエチレン系重合体(B)50~80重量%((A)、(B)の合計は100重量%)を含み、下記特性(h)~(i)を満足するポリエチレン樹脂組成物。
(a)密度が945~970kg/mである。
(b)190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレート(以下、MFRという)が0.1~30.0g/10分である。
(c)13C-NMRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個当りのヘキシル基以上の分岐数(LCB)が、0.5個未満である。
(d)密度が945~954kg/mである。
(e)MFRが0.1~1.0g/10分である。
(f)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.0~5.0の範囲である。
(g)13C-NMRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個当りのヘキシル基以上の分岐数(LCB)が、0.5~2.0個である。
(h)密度が951~957kg/mである。
(i)MFRが0.1~1.5g/10分である。
[2]少なくともA層、B層、C層をこの順に有する3層以上の積層体であって、A層、又はA層およびC層が上記[1]に記載のポリエチレン樹脂組成物からなり、B層が熱可塑性樹脂からなることを特徴とする積層体。
[3]B層の熱可塑性樹脂がポリエチレンを含む樹脂組成物である上記[2]に記載の積層体。
[4]上記[2]又は[3]に記載の積層体よりなり、A層を内層とすることを特徴とする医療容器。
[5]薬液を収容する収容部を備えた医療容器であって、少なくとも前記収容部は上記[2]又は[3]に記載の積層体からなり、A層を内層とすることを特徴とする上記[4]に記載の医療容器。
[6]薬液を収容する収容部が、フィルム状の袋であることを特徴とする上記[5]に記載の医療容器。
[7]薬液を収容する収容部が、ボトル状であることを特徴とする上記[5]に記載の医療容器。
[8]126℃での滅菌処理後に、積層体同士の接触部分(内層同士)の剥離強度が3N/15mm未満であり、かつ純水中、波長450nmで測定した光線透過率が65%以上となることを特徴とする上記[4]~[7]に記載の医療容器。
本発明の樹脂組成物からなる積層体は、水冷インフレーション成形時の成形安定性、透明性および耐熱性に優れ、さらに126℃での高温滅菌処理後も透明性を維持し、かつ内面融着しないため、高い透明性と耐熱性が求められる医療用輸液バッグやプラアンプルのような医療容器に好適に用いることができる。
以下に、本発明に関わるポリエチレン樹脂、樹脂組成物、それよりなる積層体およびこの積層体を用いた医療容器について説明する。
[1]高密度ポリエチレン(A)
本発明に用いる高密度ポリエチレン(A)は、エチレン単独重合体、またはエチレンとα-オレフィンの共重合体である。
本発明に用いる高密度ポリエチレン(A)は、JIS K6922-1に準拠し、190℃、荷重21.18Nで測定したMFRが0.1~30g/10分である。MFRが0.1g/10分未満だと、成形加工時に押出機の負荷が大きくなると共に、成形時に表面荒れおよび幅方向に厚みムラが生じるため好ましくない。また、MFRが30g/10分を超える場合、透明性が低下するため好ましくない。
高密度ポリエチレン(A)は、JIS K6922-1に準拠した密度が945~970kg/m、好ましくは950~965kg/mである。密度が945kg/m未満だと126℃での高温滅菌処理により内面融着が生じる等耐熱性が不足し、970kg/mを超える場合、透明性が低下するため好ましくない。
高密度ポリエチレン(A)は、13C-NMRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個当りのヘキシル基以上の分岐数(LCB)が、0.5個未満である。LCBが0.5個以上だと内面融着が生じる等耐熱性が不足するため好ましくない。 高密度ポリエチレン(A)は、例えばスラリー法、溶液法、気相法等の製造法により製造することが可能である。該高密度ポリエチレン(A)を製造する際には、一般的にマグネシウムとチタンを含有する固体触媒成分および有機アルミニウム化合物からなるチーグラー触媒、シクロペンタジエニル誘導体を含有する有機遷移金属化合物と、これと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および/又は有機金属化合物からなるメタロセン触媒、バナジウム系触媒等を用いることができ、該触媒によりエチレンを単独重合またはエチレンとα-オレフィンを共重合することにより製造することが可能である。
α-オレフィンとしては、一般にα-オレフィンと称されているものでよく、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1、4-メチル-1-ペンテン等の炭素数3~12のα-オレフィンであることが好ましい。エチレンとα-オレフィンの共重合体としては、例えばエチレン・ヘキセン-1共重合体、エチレン・ブテン-1共重合体、エチレン・オクテン-1共重合体等が挙げられる。
高密度ポリエチレン(A)としては、市販品として入手したものであってもよく、例えば、東ソー(株)製(商品名)ニポロンハード 5110、4030等を挙げることができる。
高密度ポリエチレン(A)は、例えば特許3319051号等に記載の方法により得ることができる。
[2]エチレン系重合体(B)
本発明に用いるエチレン系重合体(B)は、JIS K6922-1に準拠し、190℃、荷重21.18Nで測定したMFRが0.1~1.0g/10分である。MFRが0.1g/10分未満だと、成形加工時に押出機の負荷が大きくなると共に、成形時に表面荒れおよび幅方向に厚みムラが生じるため好ましくない。また、MFRが1.0g/10分を超える場合、透明性が低下するため好ましくない。
エチレン系重合体(B)は、JIS K6922-1に準拠した密度が945~954kg/mである。密度が945kg/m未満だと126℃での高温滅菌処理により内面融着が生じる等耐熱性が不足し、954kg/mを超える場合、透明性が低下するため好ましくない。
また、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、GPCという。)による分子量測定において重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.0~5.0の範囲であり、好ましくは、3.5~4.5の範囲である。さらに13C-NMRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個当りのヘキシル基以上の分岐数(LCB)が、0.5~2個である。Mw/Mnが3.0未満だと透明性が低下し、5.0を超える場合も、透明性が低下するため好ましくない。また、LCBが0.5個未満だと透明性が低下し、2個を超える場合は工業的に生産が難しい。
エチレン系重合体(B)は、メタロセン触媒を用いて製造される。用いるメタロセン触媒は、一つのメタロセン錯体、活性化助触媒、および必要に応じて有機アルミニウム化合物を構成成分として有し、マクロモノマーの合成と同時に、マクロモノマーとエチレン、あるいはマクロモノマーとエチレンおよび炭素数3~6のオレフィンとの共重合を行うことが好ましい。マクロモノマーとは、末端にビニル基を有するオレフィン重合体であり、エチレン単独重合、あるいはエチレンと炭素数3~6のオレフィンを共重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン系重合体である。
マクロモノマーの合成と、マクロモノマーとエチレン、あるいはマクロモノマーとエチレンと炭素数3~6のオレフィンの共重合をするメタロセン触媒のメタロセン錯体として、非架橋型ビス(インデニル)ジルコニウム錯体、非架橋型ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム錯体、架橋型ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム錯体、架橋型ビス(インデニル)ジルコニウム錯体、架橋型(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウム錯体、架橋型(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム錯体もしくは架橋型(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウム錯体を用いた触媒であることが好ましい。メタロセン錯体の具体例としては、例えばビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7-ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7-トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1-シクロペンタジエニル)(9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1-シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(1-シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド等のジクロライドおよび上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を例示することができる。また上記遷移金属化合物のジルコニウム原子をチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することもできるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、1種または複数種を用いてもよいが、特に1種を用いることが好ましい。
メタロセン触媒の構成成分として用いる活性化助触媒は、メタロセン錯体、またはメタロセン錯体と有機アルミニウム化合物の反応物を、オレフィンの重合が可能な活性種に変換する役割を果たす化合物を示し、メタロセン錯体からカチオン性化合物を生成させる化合物であることが好ましく、生成したカチオン性化合物は、オレフィンを重合することが可能な重合活性種として作用する。活性化助触媒は、重合活性種を形成した後、生成したカチオン性化合物に対して弱く配位または相互作用するものの、該活性種と直接反応しない化合物を提供する化合物である。
活性化助触媒の具体的な例として、メチルアルミノキサンなどのアルキルアルミノキサン、シリカゲル担持アルキルアルミノキサン、トリス(ペンタフルオエオフェニル)ホウ素などのトリス(フッ素化アリール)ホウ素、N,N-ジメチルアンモニウム-テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素などのテトラキス(フッ素化アリール)ホウ素塩などのホウ素化合物、これらのシリカゲル担持物、および粘土鉱物、有機化合物で処理した粘土鉱物などを挙げることができるが、これら活性化助触媒の中で有機化合物にて処理した粘土鉱物を用いることが好ましい。
活性化助触媒として、有機化合物で処理した粘土鉱物を用いる場合、用いる粘土鉱物は、スメクタイト群に属する粘土鉱物が好ましく、具体例としてモンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライトなどを挙げることができる。また、これら粘土鉱物を複数混合して用いることも可能である。
なお、有機化合物処理とは、粘土鉱物層間に有機イオンを導入し、イオン複合体を形成することを示す。有機化合物処理で用いられる有機化合物としては、N,N-ジメチル-n-オクタデシルアミン塩酸塩、N,N-ジメチル-n-エイコシルアミン塩酸塩、N,N-ジメチル-n-ドコシルアミン塩酸塩、N,N-ジメチルオレイルアミン塩酸塩、N,N-ジメチルベヘニルアミン塩酸塩、N-メチル-ビス(n-オクタデシル)アミン塩酸塩、N-メチル-ビス(n-エイコシル)アミン塩酸塩、N-メチル-ジオレイルアミン塩酸塩、N-メチル-ジベヘニルアミン塩酸塩、N,N-ジメチルアニリン塩酸塩などのアルキルアンモニウム塩を例示することができる。
メタロセン触媒は、メタロセン錯体を活性化助触媒と反応させる方法等のメタロセン触媒の調製方法に特に制限はない。
なお、メタロセン触媒は、触媒の調製時、メタロセン錯体の活性化や溶媒中の不純物の除去など、必要に応じてトリエチルアルミニウムやトリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムを用いてもよい。
エチレン系重合体(B)を製造する際には、重合温度-100~120℃で行うことが好ましく、特に生産性を考慮すると20~120℃が好ましく、さらには60~120℃の範囲で行うことが好ましい。また、重合時間は10秒~20時間の範囲が好ましく、重合圧力は常圧~300MPaの範囲で行うことが好ましい。
重合性単量体としては、エチレンと炭素数3~6のα-オレフィンであり、エチレンと炭素数3~6のα-オレフィンの供給割合として、炭素数3~6のα-オレフィン/エチレン(モル比)が、0~0.2、好ましくは0~0.15の供給割合を用いることができる。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。その場合に用いる水素の量は、水素/エチレン(モル比)が、0~0.002(水素濃度:2,000ppm)、好ましくは0~0.0005(水素濃度:500ppm)の供給割合を用いることができる。
重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段階以上に分けて行うことも可能である。また、エチレン・α-オレフィン共重合体は、重合終了後に従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
重合はスラリー状態、溶液状態または気相状態で実施することができ、特に、重合をスラリー状態で行う場合にはパウダー粒子形状の整ったエチレン系重合体を効率よく、安定的に生産することができる。また、エチレン系重合体(B)は、特開2011-105934号公報等の公知の方法により得ることができる。
[3]ポリエチレン樹脂組成物
本発明の一態様であるポリエチレン樹脂組成物は、前述の高密度ポリエチレン(A)およびエチレン系重合体(B)を、従来公知の方法、例えばヘンシェルミキサー、V-ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合する方法、あるいはこのような方法で得られた混合物をさらに一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練した後、造粒することによって得ることができる。
高密度ポリエチレン(A)およびエチレン系重合体(B)の配合割合は、高密度ポリエチレン(A)が20~50重量%、エチレン系重合体(B)が50~80重量%である。高密度ポリエチレン(A)が20重量%未満だと得られた積層体の耐熱性が不足して内面融着が生じ、50重量%を超える場合は得られた積層体の透明性が低下するため好ましくない。エチレン系重合体(B)が50重量%未満だと得られた積層体の透明性が低下し、80重量%を超える場合は得られた積層体の耐熱性が不足して内面融着するため好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、MFRが0.1~1.5g/10分、密度が951~957kg/mの範囲にある場合は、成形安定性が良く、126℃での高温滅菌処理後の透明性が優れ、内面融着が生じないため好ましい。MFRが0.1g/10分未満だと押出特性が低下するため好ましくなく、MFRが1.5g/10分を超える場合は透明性が低下するため好ましくない。
本発明の一態様である積層体に、エチレン系重合体(B)を前記範囲内で配合した場合は、エチレン系重合体(B)を配合しない場合に比べて、滅菌処理後も高いレベルの透明性を維持することが可能となる。
本発明の一態様であるポリエチレン樹脂組成物には、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、通常用いられる公知の添加剤、例えば酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、有機系あるいは無機系の顔料、紫外線吸収剤、分散剤等を適宜必要に応じて配合することができる。本発明に関わる樹脂組成物に前記の添加剤を配合する方法は特に制限されるものではないが、例えば、重合後のペレット造粒工程で直接添加する方法、また、予め高濃度のマスターバッチを作製し、これを成形時にドライブレンドする方法等が挙げられる。
また、上記ポリエチレン樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない程度の範囲内で、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体ゴム、ポリ-1-ブテン等の他の熱可塑性樹脂を配合して用いることもできる。
[4]積層体
本発明の一態様である積層体は、少なくともA層、B層、C層をこの順に有する3層以上の積層体であって、A層、又はA層およびC層が下記のポリエチレン樹脂組成物からなり、B層が熱可塑性樹脂からなる。
下記特性(a)~(c)を満足する高密度ポリエチレン(A)20~50重量%、および下記特性(d)~(g)を満足するエチレン系重合体(B)50~80重量%((A)、(B)の合計は100重量%)を含み、下記特性(h)~(i)を満足するポリエチレン樹脂組成物。
(a)密度が945~970kg/mである。
(b)MFRが0.1~30.0g/10分である。
(c)13C-NMRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個当りのヘキシル基以上の分岐数(LCB)が、0.5個未満である。
(d)密度が945~954kg/mである。
(e)MFRが0.1~1.0g/10分である。
(f)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.0~5.0の範囲である。
(g)13C-NMRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個当りのヘキシル基以上の分岐数(LCB)が、0.5~2.0個である。
(h)密度が951~957kg/mである。
(i)MFRが0.1~1.5g/10分である。
該高密度ポリエチレン(A)およびエチレン系重合体(B)の配合割合は、上記範囲内であればA層とC層で同一であっても異なっていてもかまわない。
B層に用いる熱可塑性樹脂は特に限定されないが、透明性と耐熱性のバランスに優れる樹脂を使用することが好ましい。例えば、ポリエチレンを含む樹脂組成物が挙げられ、ポリエチレンとして、東ソー(株)製(商品名)FY12およびFY14が、透明性および耐熱性の観点から好適である。また、本発明の効果を損なわない範囲において、ポリプロピレン等のポリエチレン以Cの樹脂をB層に用いても構わない。
B層に用いる熱可塑性樹脂は、例えば特開2015-096190号公報等に記載の方法により得ることができる。
本発明の積層体は、A層とB層とC層(A層がヒートシール層)をこの順に有するものであれば、その他の層構成については特に限定されない。層の数については、前記A層/B層/C層からなる三層が最も好ましいが、それに限らず、A層/B層/C層におけるB層の中にさらに層を構成させたA層/B層/中心層/B層/C層という層構成や、B層とC層、またはA層とB層の間に、必要に応じて適宜他の層を設けることができる。そのような他の層としては、接着層、ガスバリア層、紫外線吸収層等が挙げられる。例えば、A層/接着層/B層/ガスバリア層/C層といった五層構造をとることもできる。また、C層のさらに外側に新たな層を設けることもできる。なお、層の間の記号/は、隣接する層であることを表している。
尚、接着層を構成する接着剤としては、ポリウレタン系接着剤、酢酸ビニル接着剤、ホットメルト接着剤、あるいは無水マレイン酸変性ポリオレフィン、アイオノマー樹脂等の接着性樹脂が挙げられる。層構成に接着層を含める場合は、A層、B層、C層等の必須構成層を、これらの接着剤とともに共押出することにより積層することができる。
本発明における積層体の全体厚みは特に限定されず、必要に応じて適宜決定することができるが、好ましくは0.01~1mm、より好ましくは0.1~0.5mmである。
各層の厚み比は特に限定されないが、滅菌処理等による変形や融着を防ぐため密度を高めたC層やA層は厚みを薄くし、透明性を高めるため密度を低くしたB層の厚みは厚くした方が、透明性と耐熱性のバランスが良くなるため好ましい。各層の厚み比としては、A層:B層:C層=1~30:40~98:1~30程度(但し、全体の合計を100とする)がよい。
本発明の積層体は、126℃で20分間高温滅菌処理を行った、滅菌後の光線透過率が65%以上であることが透明性の観点から好ましく、積層体の内層同士等の接触部分の剥離強度が3N/15mm未満で融着(内面融着)が生じないことが耐熱性の観点から好ましい。
本発明の積層体の製造方法は特に限定されないが、水冷式または空冷式共押出多層インフレーション法、共押出多層Tダイ法、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法等により多層フィルムまたはシートとする方法が挙げられる。これらの中で、水冷式共押出多層インフレーション法または共押出多層Tダイ法を用いるのが好ましい。特に、水冷式共押出多層インフレーション法を用いた場合、透明性、衛生性等の点で多くの利点を有する。また、多層ブロー成形法により積層体をボトル状に成形してもよい。
[5]医療容器
本発明の一態様である医療容器は、前記積層体からなり、A層を内層とするものである。また、本発明の一態様である医療容器は、薬液を収容する収容部を備えた医療容器であって、少なくとも収容部が前記積層体からなり、A層を内層とするものである。
本発明の医療容器は、126℃で20分間高温滅菌処理を行った、滅菌後の光線透過率が65%以上であることが透明性の観点から好ましく、積層体の内層同士等の接触部分の剥離強度が3N/15mm未満で融着(内面融着)が生じないことが耐熱性の観点から好ましい。
薬液を収容する収容部の形状は、フィルム状の袋やボトル状である物を例示できる。
前記積層体を、水冷式または空冷式共押出多層インフレーション法、共押出多層Tダイ法、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法等によりフィルム状に成形した場合は、得られたフィルムを2枚重ね合わせて、周辺部をヒートシールすることで、袋状の収容部を成形することができる。また、得られたフィルムを真空成形、圧空成形などの熱板成形により、収容部となる凹部を成形した後、凹部同士が対向するように重ね合わせて、周辺部をヒートシールすることで収容部を成形することもできる。この際、薬液の注出入口となるポート部は、前記収容部の成形時に同時にヒートシールして形成させてもよいし、収容部の形成とポート部の形成を別工程で行なうことも可能である。前期積層体を、多層ブロー成形法等によりボトル状に成形して、収容部を成形させることも可能である。多層ブロー成形では、積層体からなるパリソンを押出成形し、金型でパリソンを挟み込んだ後、パリソン中に清浄エアーを吹き込むことでボトル状の収容部を形成させることができる。また、ポート部の形成は、収容部との一体成形用金型を使用する方法、ポート部を収容部にヒートシールする方法、インサートブロー成形により収容部の成形と同時に一体化する方法等が挙げられる。
本発明のポリエチレン製医療容器の用途としては、医療関係全般に用いることができ、例えば血液バッグ、血小板保存バッグ、輸液(薬液)バッグ、医療複室容器、人工透析用バッグ、点眼容器、注射液アンプル等が挙げられる。
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。
A.樹脂
実施例、比較例に用いた樹脂の諸性質は下記の方法により評価した。
<密度>
密度は、JIS K6922-1に準拠して密度勾配管法で測定した。
<MFR>
MFR(メルトフローレート)は、JIS K6922-1に準拠して測定を行った。
<分子量、分子量分布>
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は、GPCによって測定した。GPC装置(東ソー(株)製(商品名)HLC-8121GPC/HT)およびカラム(東ソー(株)製(商品名)TSKgel GMHhr-H(20)HT)を用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4-トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正した。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
<長鎖分岐>
炭素原子1000個当りの長鎖分岐数は、Bruker社製 AVANCE600核磁気共鳴装置を用いたカーボン核磁気共鳴(13C-NMR)法によって、重合体のカーボン核磁気共鳴(13C-NMR)スペクトルを測定し、下記算出方法より、重合体中の炭素原子数1000個当りの長鎖分岐の数を求めた。測定温度は130℃に設定し、溶媒は1,2-ジクロロベンゼン/1,2-ジクロロベンゼン-d4=75/25(容積比)の混合液を用いた。
<長鎖分岐(LCB))の数の算出方法>
窓関数をガウシャンで処理したNMRスペクトルにおいて、5~50ppmにピークトップを有するすべてのピークのピーク面積の総和を1000として、炭素原子数7以上の分岐が結合したメチン炭素に由来するピークのピーク面積から長鎖分岐の数(炭素原子数7以上の分岐の数)を求めた。本測定条件においては、38.22~38.27ppm付近にピークトップを有するピークのピーク面積から長鎖分岐の数(炭素原子数7以上の分岐の数)を求めた。当該ピークのピーク面積は、高磁場側で隣接するピークとの谷のケミカルシフトから、低磁場側で隣接するピークとの谷のケミカルシフトまでの範囲でのシグナルの面積とした。なお、本測定条件においては、エチレン-1-オクテン共重合体の測定において、ヘキシル分岐が結合したメチン炭素に由来するピークのピークトップの位置が38.21ppmであった。
実施例、比較例では、下記の方法により製造した樹脂および市販品を用いた。
(1)高密度ポリエチレン
A-1:下記市販品を用いた。
東ソー(株)製、(商品名)ニポロンハード 5110(MFR=0.9g/10分、密度=961kg/m)A-1の基本特性評価結果を表1に示す。
A-2:下記市販品を用いた。
東ソー(株)製、(商品名)ニポロンハード 4030(MFR=5.0g/10分、密度=965kg/m)A-2の基本特性評価結果を表1に示す。
A-3:下記市販品を用いた。
東ソー(株)製、(商品名)ニポロンハード 1000(MFR=20g/10分、密度=964kg/m)A-3の基本特性評価結果を表1に示す。
A-4
[[有機変性粘土の調製]
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF-3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン((C1835(CH)N、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、(商品名)リポミンM2O)63.7g(120mmol)を添加し、45℃に加熱した後、合成ヘクトライト(BYK社製、(商品名)ラポナイトRD)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより130gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に[有機変性粘土の調製]で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド0.392g(1ミリモル)及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。室温まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、220mLのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを220ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)。
[A-4の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、[重合触媒の調製]で得られた触媒懸濁液を200mg(固形分24mg相当)加え、85℃に昇温後、分圧が0.90MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:450ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで205gのポリマーを得た。このポリマーのMFRは1.0g/10分であり、密度は952kg/mであった。A-4の基本特性評価結果を表1に示す。
Figure 2022124557000001
(2)エチレン系重合体
B-1
[変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF-3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより122gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はスプレードライして、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド/0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)。
[B-1の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、[重合触媒の調製]で得られた触媒懸濁液を358mg(固形分43mg相当)加え、70℃に昇温後、1-ブテンを1.2g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:765ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで65gのポリマーを得た。このポリマーのMFRは0.4g/10分であり、密度は947kg/mであった。また、数平均分子量(Mn)は3.2×10、重量平均分子量は13.0×10、Mw/Mnは4.1、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.8個であった。B-1の基本特性評価結果を表2に示す。
B-2
[変性粘土の調製]
B-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
B-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[B-2の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、[重合触媒の調製]で得られた触媒懸濁液を358mg(固形分43mg相当)加え、70℃に昇温後、1-ブテンを4.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:1600ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで86gのポリマーを得た。このポリマーのMFRは2.0g/10分であり、密度は941kg/mであった。また、数平均分子量(Mn)は2.0×10、重量平均分子量は9.5×10、Mw/Mnは4.5、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり1.6個であった。B-2の基本特性評価結果を表2に示す。
B-3
[変性粘土の調製]
B-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
B-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[B-3の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、[重合触媒の調製]で得られた触媒懸濁液を358mg(固形分43mg相当)加え、70℃に昇温後、1-ブテンを2.9g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:1260ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで68gのポリマーを得た。このポリマーのMFRは1.0g/10分であり、密度は945kg/mであった。また、数平均分子量(Mn)は2.4×10、重量平均分子量は10.3×10、Mw/Mnは4.3、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.8個であった。B-3の基本特性評価結果を表2に示す。
B-4
[変性粘土の調製]
B-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
B-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[B-4の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、[重合触媒の調製]で得られた触媒懸濁液を358mg(固形分43mg相当)加え、70℃に昇温後、1-ブテンを0.7g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:850ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで110gのポリマーを得た。このポリマーのMFRは1.0g/10分であり、密度は951kg/mであった。また、数平均分子量(Mn)は2.6×10、重量平均分子量は10.7×10、Mw/Mnは4.1、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり1.0個であった。B-4の基本特性評価結果を表2に示す。
B-5
[変性粘土の調製]
B-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
B-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[B-5の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、[重合触媒の調製]で得られた触媒懸濁液を358mg(固形分43mg相当)加え、70℃に昇温後、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:2000ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで291gのポリマーを得た。このポリマーのMFRは2.0g/10分であり、密度は958kg/mであった。また、数平均分子量(Mn)は2.0×10、重量平均分子量は9.1×10、Mw/Mnは4.5、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり1.5個であった。
B-5の基本特性評価結果を表2に示す。
B-6
[変性粘土の調製]
B-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
B-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[B-6の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、[重合触媒の調製]で得られた触媒懸濁液を358mg(固形分43mg相当)加え、70℃に昇温後、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:843ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで291gのポリマーを得た。このポリマーのMFRは0.2g/10分であり、密度は941kg/mであった。また、数平均分子量(Mn)は2.8×10、重量平均分子量は11.0×10、Mw/Mnは4.0、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり1.0個であった。
B-6の基本特性評価結果を表2に示す。
Figure 2022124557000002
<樹脂組成物>
上記の高密度ポリエチレン(A)およびエチレン系重合体(B)を実施例、比較例に記載の比率でドライブレンドを行った。
B.積層体および密封容器
実施例、比較例に用いた積層体および医療容器は下記の方法により製造し、滅菌処理を行なった。
<積層体および医療容器の製造>
三層水冷インフレーション成形機(プラコー社製)を用いて、シリンダ温度180℃、水槽温度15℃、引取速度6m/分でフィルム幅135mm、フィルム厚み250μmの三層フィルムを成形した。中間層には、東ソー(株)製ポリエチレン(商品名)ニポロン-P FY12(MFR=1.7g/10分、密度=916kg/m)を使用した。各層の厚みは、外層および内層が20μm、中間層が210μmとなるように成形した。次いで、前記三層フィルムから長さ195mmのサンプルを切出し、一方の端をヒートシールして袋状にした後、超純水を300ml充填し、ヘッドスペースを50ml設けてヒートシールして医療容器を作製した。さらに、前記三層フィルムから長さ180mmのサンプルを切り出し、一方の端をヒートシールして袋状にした後、幅80mm×長さ170mmの離型フィルムを挿入し、真空包装して密着容器を作製した。
<滅菌処理>
前記医療容器を、蒸気滅菌装置((株)日阪製作所製)を用いて、温度126℃で20分間滅菌処理を行なった。
実施例、比較例に用いた樹脂組成物および積層体、医療容器の諸性質は下記の方法により評価した。
<透明性>
前記三層フィルムおよび滅菌処理後の医療容器から、幅10mm×長さ50mmの試験片を切出し、紫外可視分光光度計(型式V-730、日本分光(株)製)を用いて、純水中で波長450nmにおける光線透過率を測定した。滅菌処理後に65%以上の光線透過率が維持される場合を透明性が良好な医療容器の目安とした。
<内面融着性(耐熱性)>
前記三層フィルムおよび滅菌処理後の密着容器から、幅15mm×長さ100mmの試験片を切出し、引張試験機(型式RTE-1210、(株)オリエンテック製)を用いて、剥離強度を測定した。滅菌処理後に3N/15mm未満の剥離強度が維持される場合を内面融着しない良好な医療容器の目安とした。
実施例1
表3に示す樹脂組成物を用いて、水冷インフレーション成形機により三層フィルムを成形し、成形安定性およびフィルムの表面平滑性、透明性を評価した。尚、フィルムの厚みは250μmとした。次いで、得られたフィルムをヒートシールし、超純水を充填した医療容器および得られたフィルムをヒートシールし、離型シートを挿入した密着容器を作製して、126℃で高圧蒸気滅菌を行い、滅菌後の透明性および内面融着性を評価した。評価結果を表4に示す。
実施例2~9、比較例1~12
内外層に用いる樹脂組成物を表3、4に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして三層フィルム、医療容器および密着容器を作製し、評価を行った。評価結果を表5および表6に示す。
Figure 2022124557000003
Figure 2022124557000004
Figure 2022124557000005
Figure 2022124557000006

Claims (8)

  1. 下記特性(a)~(c)を満足する高密度ポリエチレン(A)20~50重量%、および下記特性(d)~(g)を満足するエチレン系重合体(B)50~80重量%((A)、(B)の合計は100重量%)を含み、下記特性(h)~(i)を満足するポリエチレン樹脂組成物。
    (a)密度が945~970kg/mである。
    (b)190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレート(以下、MFRという)が0.1~30.0g/10分である。
    (c)13C-NMRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個当りのヘキシル基以上の分岐数(LCB)が、0.5個未満である。
    (d)密度が945~954kg/mである。
    (e)MFRが0.1~1.0g/10分である。
    (f)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.0~5.0の範囲である。
    (g)13C-NMRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個当りのヘキシル基以上の分岐数(LCB)が、0.5~2.0個である。
    (h)密度が951~957kg/mである。
    (i)MFRが0.1~1.5g/10分である。
  2. 少なくともA層、B層、C層をこの順に有する3層以上の積層体であって、A層、又はA層およびC層が請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物からなり、B層が熱可塑性樹脂からなることを特徴とする積層体。
  3. B層の熱可塑性樹脂がポリエチレンを含む樹脂組成物である請求項2に記載の積層体。
  4. 請求項2又は3に記載の積層体よりなり、A層を内層とすることを特徴とする医療容器。
  5. 薬液を収容する収容部を備えた医療容器であって、少なくとも前記収容部は請求項2又は3に記載の積層体からなり、A層を内層とすることを特徴とする医療容器。
  6. 薬液を収容する収容部が、フィルム状の袋であることを特徴とする請求項5に記載の医療容器。
  7. 薬液を収容する収容部が、ボトル状であることを特徴とする請求項5に記載の医療容器。
  8. 126℃での滅菌処理後に、積層体同士の接触部分(内層同士)の剥離強度が3N/15mm未満であり、かつ純水中、波長450nmで測定した光線透過率が65%以上となることを特徴とする請求項4~7のいずれかに記載の医療容器。
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