JP6863014B2 - 湿熱滅菌方法 - Google Patents
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Description
ここで、輸液製剤用の容器の透明性については、日本薬局方にて規定された水準を超えることが義務づけられており、薬液の視認性が確保できる程度の透明性が必要となる。そのため、ポリエチレンを容器原料として用いる製薬メーカーは、一般的に、低密度ポリエチレンを使用しており、121℃での滅菌は不可能であるものの、少しでも滅菌温度を高めて、滅菌時間を短縮するために、滅菌方法の最適化や、容器原料や容器構成の改良を行ってきた。
このような状況下で、滅菌温度の高温化に伴う滅菌後の容器変形を防止するために、滅菌装置の温度、圧力を的確に管理、制御する種々の提案がなされている(例えば特許文献1、2参照)。また、透明性と耐熱性を両立するポリエチレン容器を生産するために、ポリエチレンを主成分とした樹脂組成物や多層容器、さらには特定の物性を有するポリエチレン系樹脂などの種々提案がなされている(例えば特許文献3、4、5参照)。更に、本発明者らは、特定の物性を有するポリエチレン系樹脂を特定量配合したエチレン系樹脂を使用することにより、透明性、耐熱性、クリーン性に優れ、121℃滅菌に対応可能な医療用容器を提供し得ることを見出している(例えば、特許文献6参照)。
(イ)JIS K7151に準拠し、成形温度180℃、冷却温度30℃、予熱圧力0.1MPa、予熱時間5分、加圧10MPa、加圧時間5分にて圧縮成形した、厚み100μmの圧縮成形試験片がHv光散乱測定にて得られる方位角45度での散乱強度分布曲線において、散乱強度の極大値が現れない
(ロ)JIS K6922−2に準拠し測定して得られるDSC(示差走査型熱量計)吸熱曲線より求めた121℃での残存結晶化度が20%以上
に関するものである。
(ロ)残存結晶化度とは、JIS K6922−2に準拠し測定して得られるポリエチレン樹脂組成物のDSC(示差走査型熱量計)吸熱曲線より求まる121℃以上の融解熱量(Q121℃)を使用し、次式により算出した値である(図4参照)。
ここで、Q121℃:実測により求まる121℃以上の融解熱量(J/g)、Qall:ポリエチレンの完全結晶の融解熱量(288.7(J/g))である。
ここで、λ:測定波長(nm)、Ro:球晶半径(nm)、θmax:方位角45度での散乱強度曲線において散乱強度が極大値を示す散乱角(°)
以下に、本発明に関わるエチレン系樹脂、それよりなる容器について説明する。
(a)JIS K6922−1に準拠した密度(以下、密度という)が945〜970kg/m3である。
(b)JIS K6922−1に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(以下、MFRという)が0.1〜10g/10分である。
(c)ヘキシル基以上の長鎖分岐を有さない。
(d)密度が890〜915kg/m3である。
(e)MFRが0.1〜10g/10分である。
(f)密度が930〜960kg/m3である。
(g)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定により得られた分子量分布曲線において、ピークトップの分子量(Mp)が100,000〜1,000,000である。
(h)ヘキシル基以上の長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有する。
(i)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.0以下。
(j)日本薬局方に規定の強熱残分試験法による残分が0.02重量%以下。
(k)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.0以下。
(l)50℃におけるn−ヘプタン抽出量が1.5wt%以下。
また、容器は、押出機およびブロー成形用ダイスを有するブロー・フィル・シール機を使用して製造することもできる。具体的には、筒状の溶融したパリソンを、ブロー成形用ダイスを設置した押出機を用いて成形する。次に、この筒状のパリソンを容器本体部成形用の割型で挟んで、内部に空気を圧入すると同時に、金型面に設置された真空孔よりパリソンを吸引することで容器本体部を成形し、当該容器本体部に、所定および所定量の薬液を充填する。さらに、当該容器の口部を割り型で挟んで、当該口部を封止する融着部と、融着部に連結して設置される捻じ切り部とを成形することによって、容器を製造することができる。
実施例に記載の方法で製造した容器に純水400mlを充填し、容器をヒートシールにて密閉した後、日阪製作所製高温高圧調理殺菌試験機RCS−40RTGN−FAMの処理槽内にセットした。日本薬局方に準拠し、湿熱滅菌法により、121℃の温度で20分間滅菌処理した後、所定の冷却方法により容器を冷却後、取り出し、以下の項目について評価し、滅菌方法の良否を判断した。
〜容器形状〜
容器の波打ち状態を目視観察し、下記基準にて〇のものを良好と判断した。
〜容器の透明性〜
実施例に記載の方法で製造した容器、及び上記滅菌処理した後の容器から厚さ400μm、幅9.5mm、長さ50mmのサンプル片を切り出し、日立製作所製「紫外可視分光光度計220A」を用いて、純水中で波長450nmの透過率を測定し、滅菌後の光線透過率の値、及び滅菌前光線透過率と滅菌後の光線透過率の差が、下記基準にて〇のものを良好と判断した。
△:滅菌後の光線透過率が55%以上、滅菌前後の光線透過率差が10%以上のもの
×:滅菌後の光線透過率が55%以下
〜ポリエチレン樹脂組成物〜
<要件イ>散乱強度分布曲線における極大値の有無
ポリエチエレン樹脂組成物を、JIS K7151に準拠し、成形温度180℃、冷却温度30℃、予熱圧力0.1MPa、予熱時間5分、加圧10MPa、加圧時間5分、にて圧縮成形して、厚み100μmの圧縮成形試験片を得た。この試験片を、光散乱測定装置を使用し、波長632.8nm、出力15mWのレーザー光、及びクロスニコル偏光条件にてHv光散乱測定して得られる方位角45度の散乱強度の散乱角度依存性を示す曲線から、極大値の有無を確認した。極大値を示さないポリエチレン樹脂組成物は、下記実施例、比較例の方法にて成形した容器の滅菌前の透明性が良好であった。
JIS K6922−2に準拠し測定して得られるポリエチレン樹脂組成物のDSC(示差走査型熱量計)吸熱曲線より求まる全融解熱量と121℃以上の融解熱量を使用し、次式により算出した。残存結晶化度が20%以上のポリエチレン樹脂組成物は、下記実施例、比較例の方法にて成形した容器の耐熱性が良好であった。
ここで、Q121℃:実測により求まる121℃以上の融解熱量(J/g)、Qall:ポリエチレンの完全結晶の融解熱量(288.7(J/g))である。
〜樹脂〜
実施例、比較例に用いた樹脂の諸性質は下記の方法により評価した。
MFR(メルトフローレート)は、JIS K6922−1に準拠して測定を行った。
密度は、JIS K6922−1に準拠して密度勾配管法で測定した。
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)およびピークトップ分子量(Mp)は、GPCによって測定した。GPC装置(東ソー(株)製(商品名)HLC−8121GPC/HT)およびカラム(東ソー(株)製(商品名)TSKgel GMHhr−H(20)HT)を用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正した。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
分子量分別は、カラムとしてガラスビーズ充填カラム(直径:21mm、長さ:60cm)を用い、カラム温度を130℃に設定して、サンプル1gをキシレン30mLに溶解させたものを注入する。次に、キシレン/2−エトキシエタノールの比率が5/5のものを展開溶媒として用い、留出物を除去する。その後、キシレンを展開溶媒として用い、カラム中に残った成分を留出させ、ポリマー溶液を得る。得られたポリマー溶液に5倍量のメタノールを添加しポリマー分を沈殿させ、ろ過および乾燥することにより、Mnが10万以上である成分を回収した。
長鎖分岐数は、日本電子(株)製JNM−GSX400型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによってヘキシル基以上の分岐数を測定した。溶媒はベンゼン−d6/オルトジクロロベンゼン(体積比30/70)である。主鎖メチレン炭素(化学シフト:30ppm)1,000個当たりの個数として、α−炭素(34.6ppm)およびβ−炭素(27.3ppm)のピークの平均値から求めた。
(1)高密度ポリエチレン
(A)−1
[変性粘土の調製]
脱イオン水4.8L、エタノール3.2Lの混合溶媒に、ジメチルベヘニルアミン;(C22H45)(CH3)2N 354gと37%塩酸83.3mLを加え、ジメチルベヘニルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液に合成ヘクトライト1,000gを加え終夜撹拌し、得られた反応液をろ過した後、固体分を水で十分洗浄した。固体分を乾燥させたところ、1,180gの有機変性粘土化合物を得た。赤外線水分計で測定した含液量は0.8%であった。次に、この有機変性粘土化合物を粉砕し、平均粒径を6.0μmに調製した。
[重合触媒の調製]
5Lのフラスコに、[変性粘土化合物の調製]の項で得た有機変性粘土化合物450g、ヘキサン1.4kgを加え、その後トリイソブチルアルミニウムのヘキサン20重量%溶液1.78kg(1.8モル)、ビス(n−ブチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド7.32g(18ミリモル)を加え、60℃に加熱して1時間撹拌した。反応溶液を45℃に冷却し、2時間静置した後に傾斜法で上澄液を除去した。次に、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン1重量%溶液1.78kg(0.09モル)を添加し、45℃で30分間反応させた。反応溶液を45℃で2時間静置した後に傾斜法で上澄液を除去し、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン20重量%溶液0.45kg(0.45モル)を加え、ヘキサンで再希釈して全量を4.5Lとし重合触媒を調製した。
[(A)−1の製造]
内容量300Lの重合器に、ヘキサンを135kg/時、エチレンを20.0kg/時、ブテン−1を0.3kg/時、水素5NL/時および[重合触媒の調製]の項で得られた重合触媒を連続的に供給した。また、助触媒として液中のトリイソブチルアルミニウムの濃度を0.93ミリモル/kgヘキサンとなるように、それぞれ連続的に供給した。重合温度は85℃に制御した。得られた高密度ポリエチレン((A)−1)はMFR1.0g/10分、密度952kg/m3であった。また、長鎖分岐は、検出されなかった。
[変性粘土の調製]
(A)−1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
(A)−1と同様の方法により重合触媒を調製した。
(2)直鎖状低密度ポリエチレン
(B)−1
[変性粘土の調製]
1,500mlに37%塩酸30mlおよびN,N−ジメチル−ベヘニルアミンを106g加え、N,N−ジメチル−ベヘニルアンモニウム塩酸塩水溶液を調製した。平均粒径7.8μmのモンモリロナイト300g(クニミネ工業製、商品名クニピアFをジェット粉砕機で粉砕することによって調製した)を上記塩酸塩水溶液に加え、6時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濾過し、得られたケーキを6時間減圧乾燥し、変性粘土化合物370gを得た。
[重合触媒の調製]
窒素雰囲気下の20Lステンレス容器にヘプタン3.3L、トリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(20重量%希釈品)をアルミニウム原子当たり1.13mol(0.9L)および上記で得られた変性粘土化合物50gを加えて1時間撹拌した。そこへジフェニルメチレン(4−フェニル−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドをジルコニウム原子当たり1.25mmol加えて12時間撹拌した.得られた懸濁系に脂肪族系飽和炭化水素溶媒(出光石油化学製、商品名IPソルベント2835)5.8Lを加えることにより、触媒を調製した。(ジルコニウム濃度0.125mmol/L)
[(B)−1の製造]
高温高圧重合用に装備された槽型反応器を用い、エチレンおよび1−ヘキセンを連続的に反応器に圧入して、全圧を90MPa、1−ヘキセン濃度を18mol%、水素濃度を7mol%になるように設定した。そして反応器を1,500rpmで撹拌し、上記により得られた重合触媒を反応器の供給口より連続的に供給し、平均温度を200℃に保ち重合反応をいった。得られた直鎖状低密度ポリエチレン((B)−1)はMFR3.5g/10分、密度910kg/m3であった。
(3)エチレン系重合体
(C)−1
[変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸17.5g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)49.4g(140mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより132gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に[変性粘土の調製]で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.4重量%)。
[(C)−1の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、[重合触媒の調製]で得られた触媒懸濁液を52mg(固形分6.4mg相当)加え、70℃に昇温後、1−ブテンを17.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:590ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで61.8gのポリマーを得た。得られたポリマーの密度は930kg/m3であった。また、数平均分子量は52,300、重量平均分子量は235,400であり、ピークトップの分子量(Mp)は、155,500であった。また、長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.40個であった。
(1)樹脂組成物の製造
製造例で得られた高密度ポリエチレン(A−1)と直鎖状低密度ポリエチレン(B−1)とエチレン系重合体(C−1)を30:60:10(重量部)の比率でドライブレンドし、これをプラコー社製50mm径単軸押出機にてストランド状に溶融押出し、ペレタイザーを用いてペレット状に造粒を行った。バレルの温度はC1;180℃、C2;200℃、C3;220℃、ダイヘッド;220℃とした。
500ml角型ボトル用金型、及び50mmφの押出スクリューを備えたブロー成形機(タハラ社製)を用いて、成形温度180℃、吐出量7.0kg/h、ダイギャップ1.4mmの条件で評価樹脂の500ml角型ボトルを成形した。このボトルの胴部の肉厚は400μmであった。
上記(2)の方法で製造した容器に純水400mlを充填し、容器をヒートシールにて密閉した後、日阪製作所製高温高圧調理殺菌試験機RCS−40RTGN−FAMの処理槽内にセットし、熱電対を備え付けた。蒸気により121℃の温度で20分間滅菌処理した後、15℃に温度制御したチラー水で処理槽内を一気に満たして、容器を冷却後、取り出し、上述の方法で、容器の形状及び透明性を評価し、滅菌方法の良否を判断した。尚、滅菌時の温度はオーバーシュートにより最大124℃まで上昇していた、また、エアーの導入、排出をプログラム制御することにより、加熱、冷却時の圧力を制御した。容器表面温度のプロファイルを図5に示す。この時の冷却速度は、10.9℃/秒であった。ここで、冷却速度は、図6の温度プロファイル拡大図において、温度が時間に対して直線的に低下する温度、時間領域を使用し、図6内に示す低下温度(T)を低下時間(t)で除して求めた。結果を表1に示す。
容器の湿熱滅菌において、冷却に使用するチラー水の温度を30℃に変更した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
容器の湿熱滅菌において、冷却をスプレー水に切り替え、0.3℃/秒にて121℃から徐々に冷却水の温度を低下させるプログラムを使用して容器を冷却した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
高密度ポリエチレン(A)と直鎖状低密度ポリエチレン(B)とエチレン系重合体(C)のブレンド比率を表2のように変えた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
Claims (3)
- 下記(イ)、(ロ)の要件を満足するエチレン系樹脂よりなる容器に内容物が密閉充填された製品の湿熱滅菌方法であって、滅菌工程および冷却工程を含み、前記滅菌工程として、116〜126℃で前記容器を滅菌した後、前記冷却工程として10〜30℃の冷媒で前記製品を冷却することを特徴とする湿熱滅菌方法。
(イ)JIS K7151に準拠し、成形温度180℃、冷却温度30℃、予熱圧力0.1MPa、予熱時間5分、加圧10MPa、加圧時間5分にて圧縮成形した、厚み100μmの圧縮成形試験片がHv光散乱測定にて得られる方位角45度での散乱強度分布曲線において、散乱強度の極大値が現れない
(ロ)JIS K6922−2に準拠し測定して得られるDSC(示差走査型熱量計)吸熱曲線より求めた121℃での残存結晶化度が20%以上 - 冷却工程が、5℃/秒以上15℃/秒以下で製品を冷却することを特徴とする請求項1に記載の湿熱滅菌方法。
- エチレン系樹脂が、下記特性(a)〜(c)を満足する高密度ポリエチレン(A)10〜40重量部、下記特性(d)〜(e)を満足する直鎖状低密度ポリエチレン(B)40〜70重量部および下記特性(f)〜(h)を満足するエチレン系重合体(C)5〜25重量部((A)、(B)及び(C)の合計は100重量部)を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の湿熱滅菌方法。
(a)JIS K6922−1に準拠した密度(以下、密度という)が945〜970kg/m3である。
(b)JIS K6922−1に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(以下、MFRという)が0.1〜10g/10分である。
(c)ヘキシル基以上の長鎖分岐を有さない。
(d)密度が890〜915kg/m3である。
(e)MFRが0.1〜10g/10分である。
(f)密度が930〜960kg/m3である。
(g)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定により得られた分子量分布曲線において、ピークトップの分子量(Mp)が100,000〜1,000,000である。
(h)ヘキシル基以上の長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有する。
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