JP7110630B2 - ポリエチレン樹脂組成物及び容器 - Google Patents
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Description
(a)密度が950~970kg/m3である。
(b)JIS K6924-1に準拠して温度190℃、荷重21.18Nで測定したメメルトマスフローレート(以下、MFRという)が0.1~10g/10分である。
(c)密度が890~915kg/m3である。
(d)MFRが0.1~10g/10分である。
(e)密度が930~949kg/m3である。
(f)MFRが0.1~10g/10分である。
(g)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において2つのピークを示し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0~7.0の範囲である。
(h)分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中にヘキシル基以上の長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有する。
(i)密度が918~925kg/m3である。
(j)MFRが0.1~2.0g/10分である。
(k)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.0以下。
(l)日本薬局方に規定の強熱残分試験法による残分が0.02重量%以下。
(m)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.0以下。
(n)50℃におけるn-ヘプタン抽出量が1.5wt%以下。
なお、メタロセン触媒は、触媒の調製時、メタロセン錯体の活性化や溶媒中の不純物の除去など、必要に応じてトリエチルアルミニウムやトリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムを用いてもよい。
実施例、比較例に用いた樹脂の諸性質は下記の方法により評価した。
MFR(メルトマスフローレート)は、JIS K6922-1に準拠して測定を行った。
密度は、JIS K6922-1に準拠して密度勾配管法で測定した。
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)およびピークトップ分子量(Mp)は、GPCによって測定した。GPC装置(東ソー(株)製(商品名)HLC-8121GPC/HT)およびカラム(東ソー(株)製(商品名)TSKgel GMHhr-H(20)HT)を用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4-トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正した。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
分子量分別は、カラムとしてガラスビーズ充填カラム(直径:21mm、長さ:60cm)を用い、カラム温度を130℃に設定して、サンプル1gをキシレン30mLに溶解させたものを注入する。次に、キシレン/2-エトキシエタノールの比率が50/50体積%のものを展開溶媒として用い、留出物を除去する。その後、キシレンを展開溶媒として用い、カラム中に残った成分を留出させ、ポリマー溶液を得る。得られたポリマー溶液に5倍量のメタノールを添加しポリマー分を沈殿させ、ろ過および乾燥することにより、分子量分別成分を得た。この成分について、上述のGPC装置を使用し、Mnを測定し、Mnが10万以上である成分であることを確認した。また、この成分の重量を測定し、分子量分別前の試料の重量で除することによって、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合(重量%)とした。尚、キシレン/2-エトキシエタノールの比率において、キシレン比率が50体積%未満の展開溶媒を使用すると、分子量分別品のMnが10万以下となることを確認している。
日本薬局方に規定の強熱残分試験法に準拠し、試料50gを精秤した後、白金皿に入れてガスバーナーにより燃焼させ、さらに電気炉で650℃、1時間の条件で完全灰化させたときの残留物の重量を秤量し、初期重量に対する百分率を求めることによって算出した。
200メッシュパスの粉砕試料約10gを精秤し、400mlのn-ヘプタンを加えて50℃で2時間抽出を行い、抽出液から溶媒を蒸発させて、乾燥固化させて得た抽出物の重量の初期重量に対する百分率を求めることによって算出した。
長鎖分岐数は、日本電子(株)製JNM-GSX400型核磁気共鳴装置を用いて、13C-NMRによってヘキシル基以上の分岐数を測定した。溶媒はベンゼン-d6/オルトジクロロベンゼン(体積比30/70)である。主鎖メチレン炭素(化学シフト:30ppm)1,000個当たりの個数として、α-炭素(34.6ppm)およびβ-炭素(27.3ppm)のピークの平均値から求めた。
溶融張力の測定用試料は、サンプルに耐熱安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、イルガノックス1010TM;1,500ppm、イルガフォス168TM;1,500ppm)を添加したものを、インターナルミキサー(東洋精機製作所製、商品名ラボプラストミル)を用いて、窒素気流下、190℃、回転数30rpmで30分間混練したものを用いた。
(1)高密度ポリエチレン
(A)-1
[変性粘土の調製]
脱イオン水4.8L、エタノール3.2Lの混合溶媒に、メチルジオレイルアミン;(C18H35)2(CH3)N 531gと37%塩酸83.3mLを加え、メチルジオレイルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液に合成ヘクトライト1,000gを加え終夜撹拌し、得られた反応液をろ過した後、固体分を水で十分洗浄した。固体分を乾燥させたところ、1,180gの有機変性粘土化合物を得た。赤外線水分計で測定した含液量は0.8%であった。次に、この有機変性粘土化合物を粉砕し、平均粒径を6.0μmに調製した。
[重合触媒の調製]
5Lのフラスコに、[変性粘土化合物の調製]の項で得た有機変性粘土化合物450g、ヘキサン1.4kgを加え、その後トリイソブチルアルミニウムのヘキサン20重量%溶液1.78kg(1.8モル)、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド7.06g(18ミリモル)を加え、60℃に加熱して1時間撹拌した。反応溶液を45℃に冷却し、2時間静置した後に傾斜法で上澄液を除去した。次に、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン1重量%溶液1.78kg(0.09モル)を添加し、45℃で30分間反応させた。反応溶液を45℃で2時間静置した後に傾斜法で上澄液を除去し、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン20重量%溶液0.45kg(0.45モル)を加え、ヘキサンで再希釈して全量を4.5Lとし重合触媒を調製した。
[(A)-1の製造]
内容量300Lの重合器に、ヘキサンを135kg/時、エチレンを20.0kg/時、水素6NL/時および[重合触媒の調製]の項で得られた重合触媒を連続的に供給した。また、助触媒として液中のトリイソブチルアルミニウムの濃度を0.93ミリモル/kgヘキサンとなるように、それぞれ連続的に供給した。重合温度は85℃に制御した。得られた高密度ポリエチレン((A)-1)はMFR=1.0g/10分、密度952kg/m3であった。
[変性粘土の調製]
(A)-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
(A)-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[(A)-2の製造]
内容量300Lの重合器に、ヘキサンを135kg/時、エチレンを20.0kg/時、水素16NL/時および[重合触媒の調製]の項で得られた重合触媒を連続的に供給した。また、助触媒として液中のトリイソブチルアルミニウムの濃度を0.93ミリモル/kgヘキサンとなるように、それぞれ連続的に供給した。重合温度は85℃に制御した。得られた高密度ポリエチレン((A)-2)はMFR=6.0g/10分、密度960kg/m3であった。
(A)-4
[変性粘土の調製]
(A)-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
(A)-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[(A)-4の製造]
内容量300Lの重合器に、ヘキサンを135kg/時、エチレンを20.0kg/時、ブテン-1を0.4kg/時、水素8NL/時および[重合触媒の調製]の項で得られた重合触媒を連続的に供給した。また、助触媒として液中のトリイソブチルアルミニウムの濃度を0.93ミリモル/kgヘキサンとなるように、それぞれ連続的に供給した。重合温度は85℃に制御した。得られた高密度ポリエチレン((A)-4)はMFR3.0g/10分、密度945kg/m3であった。
(2)直鎖状低密度ポリエチレン
(B)-1
[変性粘土の調製]
1,500mlに37%塩酸30mlおよびN,N-ジメチル-ベヘニルアミンを106g加え、N,N-ジメチル-ベヘニルアンモニウム塩酸塩水溶液を調製した。平均粒径7.8μmのモンモリロナイト300g(クニミネ工業製、商品名クニピアFをジェット粉砕機で粉砕することによって調製した)を上記塩酸塩水溶液に加え、6時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濾過し、得られたケーキを6時間減圧乾燥し、変性粘土化合物370gを得た。
[重合触媒の調製]
窒素雰囲気下の20Lステンレス容器にヘプタン3.3L、トリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(20重量%希釈品)をアルミニウム原子当たり1.13mol(0.9L)および上記で得られた変性粘土化合物50gを加えて1時間撹拌した。そこへジフェニルメチレン(4-フェニル-インデニル)(2,7-ジ-t-ブチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロライドをジルコニウム原子当たり1.25mmol加えて12時間撹拌した.得られた懸濁系に脂肪族系飽和炭化水素溶媒(出光石油化学製、商品名IPソルベント2835)5.8Lを加えることにより、触媒を調製した。(ジルコニウム濃度0.125mmol/L)
[(B)-1の製造]
高温高圧重合用に装備された槽型反応器を用い、エチレンおよび1-ヘキセンを連続的に反応器に圧入して、全圧を90MPa、1-ヘキセン濃度を18mol%、水素濃度を7mol%になるように設定した。そして反応器を1,500rpmで撹拌し、上記により得られた重合触媒を反応器の供給口より連続的に供給し、平均温度を200℃に保ち重合反応をいった。得られた直鎖状低密度ポリエチレン((B)-1)はMFR=3.5g/10分、密度910kg/m3であった。
[変性粘土の調製]
(B)-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
(B)-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[(B)-2の製造]
高温高圧重合用に装備された槽型反応器を用い、エチレンおよび1-ヘキセンを連続的に反応器に圧入して、全圧を90MPa、1-ヘキセン濃度を18mol%、水素濃度を5mol%になるように設定した。そして反応器を1,500rpmで撹拌し、上記により得られた重合触媒を反応器の供給口より連続的に供給し、平均温度を200℃に保ち重合反応をいった。得られた直鎖状低密度ポリエチレン((B)-2)はMFR=2.0g/10分、密度907kg/m3であった。
[変性粘土の調製]
(B)-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
(B)-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[(B)-3の製造]
高温高圧重合用に装備された槽型反応器を用い、エチレンおよび1-ヘキセンを連続的に反応器に圧入して、全圧を90MPa、1-ヘキセン濃度を23mol%、水素濃度を1mol%になるように設定した。そして反応器を1,500rpmで撹拌し、上記により得られた重合触媒を反応器の供給口より連続的に供給し、平均温度を200℃に保ち重合反応をいった。得られた直鎖状低密度ポリエチレン((B)-3)はMFR=0.8g/10分、密度900kg/m3であった。
[変性粘土の調製]
(B)-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
(B)-1と同様の方法により重合触媒を調製した。
[(B)-4の製造]
高温高圧重合用に装備された槽型反応器を用い、エチレンおよび1-ヘキセンを連続的に反応器に圧入して、全圧を90MPa、1-ヘキセン濃度を20mol%、水素濃度を15mol%になるように設定した。そして反応器を1,500rpmで撹拌し、上記により得られた重合触媒を反応器の供給口より連続的に供給し、平均温度を200℃に保ち重合反応をいった。得られた直鎖状低密度ポリエチレン((B)-5)はMFR=12g/10分、密度907kg/m3であった。
(B)-5:下記市販品を用いた。東ソー(株)製、(商品名)ニポロン-Z ZF220(MFR=2.0g/10分、密度=913kg/m3)
(B)-6
[変性粘土の調製]
(B)-1と同様の方法により変性粘土化合物を調製した。
[重合触媒の調製]
窒素雰囲気下の20Lステンレス容器にヘプタン2.5L、トリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(20重量%希釈品)をアルミニウム原子当たり4.5mol(3.6L)および上記で得られた変性粘土化合物300gを加えて1時間撹拌した。そこへジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロライドをジルコニウム原子当たり10mmol加えて12時間撹拌した.得られた懸濁系に脂肪族系飽和炭化水素溶媒(出光石油化学製、商品名IPソルベント2835)8.7Lを加えることにより、触媒を調製した。(ジルコニウム濃度0.67mmol/L)。
[(B)-6の製造]
高温高圧重合用に装備された槽型反応器を用い、エチレンおよび1-ヘキセンを連続的に反応器に圧入して、全圧を90MPa、1-ヘキセン濃度を20mol%、水素濃度を4mol%になるように設定した。そして反応器を1,500rpmで撹拌し、上記により得られた重合触媒を反応器の供給口より連続的に供給し、平均温度を200℃に保ち重合反応を行なった。得られた直鎖状低密度ポリエチレン((B)-4)はMFR=2.5g/10分、密度921kg/m3であった。
(3)エチレン系重合体
(C)-1
[変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF-3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより122gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド/0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:11.5wt%)。
[(C)-1の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を58mg(固形分7.0mg相当)加え、80℃に昇温後、1-ブテンを8.3g加え、分圧が0.85MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:850ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで49.0gのポリマーを得た(活性:7,000g/g触媒)。このポリマーのMFRは3.7g/10分、密度は939kg/m3であり、融点は125.4℃であった。また、数平均分子量は20,304、重量平均分子量は75,200であり、分子量40,730および216,240の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.06個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.17個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの14.3wt%であった。また、溶融張力は50mNであった。
[変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF-3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸17.5g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)49.4g(140mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより132gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7-トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.4wt%)。
[(C)-2の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を52mg(固形分6.4mg相当)加え、70℃に昇温後、1-ブテンを17.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:590ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで61.8gのポリマーを得た(活性:9,700g/g触媒)。このポリマーのMFRは1.6g/10分、密度は930kg/m3であり、融点は118.3℃であった。また、数平均分子量は17,639、重量平均分子量は86,656であり、分子量30,500および155,300の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.14個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.27個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの20.1wt%であった。また、溶融張力は75mNであった。
[変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF-3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸18.8g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)53.0g(150mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより135gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを0.3485g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:10.7wt%)。
[(C)-3の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を75mg(固形分8.0mg相当)加え、85℃に昇温後、分圧が1.20MPaになるようにエチレンガスを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで63.2gのポリマーを得た(活性:7,900g/g触媒)。このポリマーのMFRは0.25g/10分、密度は948kg/m3であり、融点は131.5℃であった。また、数平均分子量は11,431、重量平均分子量は43,000であり、分子量18,100および189,200の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.05個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.17個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの9.2wt%であった。また、溶融張力は95mNであった。
[変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF-3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸18.8g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)53.0g(150mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより135gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド/0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:11.9wt%)。
[(C)-4の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を54mg(固形分6.4mg相当)加え、70℃に昇温後、1-ブテンを17.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:580ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで37.6gのポリマーを得た(活性:5,900g/g触媒)。このポリマーのMFRは0.07g/10分、密度は925kg/m3であり、融点は114.4℃であった。また、数平均分子量は26,313、重量平均分子量は146,261であり、分子量42,800および260,800の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.20個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.37個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの32.7wt%であった。また、溶融張力は150mNであった。
[変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF-3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより122gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド/0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mLを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:11.5wt%)。
[(C)-5の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を70mg(固形分8.4mg相当)加え、80℃に昇温後、1-ブテンを2.4g加え、分圧が0.90MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:750ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで63.0gのポリマーを得た(活性:7,500g/g触媒)。このポリマーのMFRは16g/10分、密度は954kg/m3であり、融点は135.2℃であった。また、数平均分子量は15,500、重量平均分子量は52,700であり、分子量27,900および179,000の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.05個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.16個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの6.5wt%であった。また、溶融張力は35mNであった。
(S)-1
[変性粘土の調製]
1Lのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF-3)300mL及び蒸留水300mLを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mLで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより122gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[重合触媒の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gをヘキサン165mLに懸濁させ、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4406gおよびトリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(1.18M)85mLを添加して60℃で3時間撹拌した。静置して室温まで冷却後に上澄み液を抜き取り、1%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液200mLにて2回洗浄した。洗浄後の上澄み液を抜き出し、5%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液にて全体を250mLとした。次いで、別途ジフェニルメチレン(1-シクロペンタジエニル)(9-フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.062gのヘキサン10mL懸濁液に20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.71M)5mlを加えることにより調製した溶液を添加して、室温で6時間撹拌した。静置して上澄み液を除去、ヘキサン200mLにて2回洗浄後、ヘキサンを200mL加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)。
[(S)-1の製造]
2Lのオートクレーブにヘキサンを1.2L、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0mL、(2)で得られた触媒懸濁液を92mg(固形分11.0mg相当)加え、85℃に昇温後、1-ブテンを16.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで59.7gのポリマーを得た(活性:5,430g/g触媒)。このポリマーのMFRは12g/10分であり、密度は932kg/m3であり、融点は119.8℃であった。数平均分子量は19,567、重量平均分子量は74,304であり、分子量35,500の位置にピークが観測された。また、ポリマー中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.04個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.07個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの12.5wt%であった。また、溶融張力は15mNであった。
(4)高圧法低密度ポリエチレン
(D)-1:下記市販品を用いた。
(D)-2:下記市販品を用いた。
(D)-3:下記市販品を用いた。
(D)-4:下記市販品を用いた。
(D)-5:下記市販品を用いた。
~成形および容器評価~
以下に、実施例および比較例で用いた成形性及び容器の評価方法を示す。
~表面光沢性の評価~
500ml角型ボトル用金型、及び50mmφの押出スクリューを備えたブロー成形機(タハラ社製)を用いて、成形温度210℃、吐出量7kg/h、ダイギャップ1.4mmの条件で評価樹脂の500ml角型ボトルを成形した。得られたボトルの表面の光沢性を目視観察し、評価した。
×:表面が平滑であるが、光沢性がない
××:表面が梨地であり、光沢性がない
~耐ドローダウン性の評価~
前記ブロー成形機(タハラ社製)を用いて、成形温度210℃、吐出量7kg/h、ダイギャップ1.4mmで評価樹脂のパリソンを押し出した。パリソンがリップから250mm垂下するまでにかかる時間を垂下時間として評価した。
×:垂下時間10秒以上15秒未満
××:垂下時間10秒未満
~容器の評価~
~透明性の評価~
実施例に記載の方法で製造した容器、及び121℃の温度で20分間滅菌処理した後の容器の胴部から平均厚さ500μm、幅9.5mm、長さ50mmのサンプル片を切り出し、日立製作所製「紫外可視分光光度計220A」を用いて、純水中で波長450nmの透過率を測定し、滅菌前後の透明性を評価した。尚、滅菌処理後に55%以上の光線透過率を維持した場合を透明性が良好と判断した。
実施例に記載の方法で製造した容器に純水400mlを充填し、容器をヒートシールにて密閉し、オートクレーブ内にセットした。日本薬局方に準拠し、高圧蒸気滅菌法により、121℃の温度で20分間滅菌処理した後、容器を取り出し、容器の外観を以下の項目について観察して評価した。
変形:容器の波打ち状態を観察した。
1μm以上の微粒子数が0個/10mlであることが確認された超純水を、実施例に記載の方法で製造した容器に充填密封した後、121℃で20分間の熱水滅菌処理を実施し、1日放置後、HIAC/ROYCO社製微粒子カウンター「M-3000・4100・HR-60HA」を用いて1μm以上の微粒子数を測定した。尚、これらの操作は、すべてクラス1000のクリーンルーム中で行った。微粒子数が10個/ml以下である場合をクリーン性が良好な医療容器の目安とした。
(1)樹脂組成物の製造
製造例で得られた高密度ポリエチレン(A-1)と直鎖状低密度ポリエチレン(B-1)とエチレン系重合体(C-1)、高圧法低密度ポリエチレン(D-1)を20:20:35:25(重量部)の比率でドライブレンドし、これをプラコー社製50mm径単軸押出機にてストランド状に溶融押出し、ペレタイザーを用いてペレット状に造粒を行った。バレルの温度はC1;180℃、C2;200℃、C3;220℃、ダイヘッド;220℃とした。
500ml角型ボトル用金型、及び50mmφの押出スクリューを備えたブロー成形機(タハラ社製)を用いて、成形温度180℃、吐出量7.0kg/h、ダイギャップ1.4mmの条件で評価樹脂の500ml角型ボトルを成形した。このボトルの胴部の平均肉厚は500μmであった。結果を表1に示す。
高密度ポリエチレン(A)と直鎖状低密度ポリエチレン(B)とエチレン系重合体(C)と高圧法低密度ポリエチレン(D)の種類及びブレンド比率を表1のように変えた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
高密度ポリエチレン(A)と直鎖状低密度ポリエチレン(B)とエチレン系重合体(C
)又は(S)と高圧法低密度ポリエチレン(D)の種類及びブレンド比率を表2のように
変えた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
Claims (6)
- 下記特性(a)~(b)を満足する高密度ポリエチレン(A)20~30重量部、下記特性(c)~(d)を満足する直鎖状低密度ポリエチレン(B)20~40重量部、下記特性(e)~(h)を満足するエチレン系重合体(C)25~35重量部、下記特性(i)~(j)を満足する高圧法低密度ポリエチレン(D)5~25重量部((A)、(B)、(C)及び(D)の合計は100重量部)を含むことを特徴とするポリエチレン樹脂組成物。
(a)密度が950~970kg/m3である。
(b)JIS K6924-1に準拠して温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトマスフローレート(以下、MFRという)が0.1~10g/10分である。
(c)密度が890~915kg/m3である。
(d)MFRが0.1~10g/10分である。
(e)密度が930~949kg/m3である。
(f)MFRが0.1~10g/10分である。
(g)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において2つのピークを示し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0~7.0の範囲である。
(h)分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中にヘキシル基以上の長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有する。
(i)密度が918~925kg/m3である。
(j)MFRが0.1g/10分以上2.0g/10分未満である。 - 請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物からなる容器。
- 121℃での滅菌処理後に、純水中、波長450nmで測定した光線透過率が55%以上となることを特徴とする請求項2に記載の容器。
- 容器が、少なくとも薬液を収容する収容部を備えた医療容器であることを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の容器。
- 容器が輸液製剤容器、アンプル製剤容器、キット製剤容器及び点眼薬容器からなる群か
ら選ばれる1種であることを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載の容器。 - 請求項2~5のいずれかに記載のブロー成形容器。
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