JPH11165858A - コンベヤ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さな設置スペースで物品を集品コンベア上
で正確に区分けしつつ搬送することができるコンベア装
置を提供する。 【解決手段】 複数の物品保管供給コンベヤ２と、各物
品保管供給コンベヤ２の物品供給部２ａにわたって設け
られた集品コンベヤ３とから成るコンベヤ装置におい
て、前記集品コンベヤ３はフリーローラコンベヤ３ａ
と、該フリーローラコンベヤ３ａに沿って設けられ物品
搬送方向に駆動される一対のチェーン４ａ，４ｂと、仕
分け又は合流時に認識される物品載置ゾーン６ａ，６
ｂ，６ｃ，６ｄを前記フリーローラコンベヤ上に区画す
るために該チェーン間に所定間隔で設けられ前記フリー
ローラコンベヤ３ａの上に位置するプッシャーバー５と
を備えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、保管されている種
類の異なる物品を順序制御しながら搬送するコンベヤ装
置に関し、特に、省スペースで物品の区分けをより確実
に行うコンベヤ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、大きさや収納物が異なる複数の物
品を入り混ぜて仕分けるため、各種の仕分方式のコンベ
ヤ装置が提案されてきた。これらのコンベヤ装置の仕分
方式は、いずれもコンベヤ上に複数の仕切り（仮想的な
仕切りを含む）を設け、その仕切り間に物品を載置する
ことにより物品を区画して搬送するものであった。

【０００３】図５に従来のコンベヤ装置の一例を示す。
図５によれば、コンベヤ装置は、異なる種類の物品５１
を種類毎に保管すると共に適宜物品を供給する複数の物
品保管供給コンベヤ５２と、物品５１を順序制御しつつ
搬送する集品コンベヤ５３とから構成され、物品保管供
給コンベヤ５２の物品供給側には、出荷要求に基づく所
定のタイミングで集品コンベヤ５３側に物品５１を１個
ずつ供給する物品供給部５４が配設されている。また、
集品コンベヤ５３は物品保管供給コンベヤ５２の物品供
給部５４の並びにわたって設けられ、物品供給部５４か
ら物品５１を受け取ることができるようにしてある。

【０００４】一方、集品コンベヤ５３上の物品供給部５
４側の反対側には、複数の仕切り５５を集品コンベヤ５
３上に突出させベルト又はチェーンにより駆動される桟
付きベルトコンベヤ５６が集品コンベヤ５３の搬送方向
に対して平行に配設されている。これらの仕切り５５間
隔が１つの物品を区分けする物品載置ゾーンを形成して
いる。そして、物品保管供給コンベヤ５２及び集品コン
ベヤ５３は水平面５７に対して傾斜させて配設され、集
品コンベヤ５３上の物品５８が、その自重により桟付き
ベルトコンベヤ５６の仕切り５５に確実に当接され搬送
されるようにしている。

【０００５】このような構成のコンベヤ装置において
は、まず、図示しない制御装置からの出荷要求信号を部
品供給部５４が受け、物品保管供給コンベヤ５２に保管
された物品５１を物品供給部５４から１個ずつ切り出す
ことで物品５１を集品コンベヤ５５上に移送する。移送
された物品５８は傾斜した集品コンベヤ５３上で、その
自重により傾斜の下側に寄せられて、桟付きベルトコン
ベヤ５６に当接する。そして、桟付きベルトコンベヤ５
６が駆動されることにより物品５８が仕切り５５により
矢印方向に押し進められ、物品５８を搬送方向に移動さ
せている。

【０００６】また、前記同様に複数の保管コンベヤと集
品コンベヤとから構成された他の従来のコンベヤ装置と
しては、集品コンベヤが、自走する駆動ローラコンベヤ
から構成されると共に、集品コンベヤ上に所定領域を形
成する仮想の物品載置ゾーンを設け、ローラの回転をエ
ンコーダにより検出して物品の搬送動作を前記ゾーン毎
に監視するものがある。このような構成のコンベヤ装置
においては、集品コンベヤの駆動をエンコーダからの信
号に基づいて制御しつつ、物品保管供給コンベヤに保管
された物品を仮想の物品載置ゾーン内に収まるように切
り出して、物品を集品コンベヤ上で順序制御しつつ搬送
している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のコンベヤ装置にあっては、次のような問題点
がある。まず、図５に示すコンベヤ装置では、物品５８
を搬送するには、物品５８を確実に桟付きベルトコンベ
ヤ５６に当接させる必要があるため、集品コンベヤ５３
の傾斜角θをできるだけ大きく設定する必要がある。こ
のため、集品コンベヤ５３が上下に多段構成されている
場合には、高さ方向により大きなスペースが必要とな
る。

【０００８】また、エンコーダを用いたコンベヤ装置に
あっては、ローラコンベヤの回転をエンコーダにより検
出して物品の搬送動作を追跡する間接的な位置検出方式
であるため、検出された物品の位置と実際の物品の位置
とが一致しないことがある。このため、物品載置ゾーン
幅を広く設定して多少の物品位置の誤差をキャンセル可
能にすることが考えられるが、物品の搬送密度（単位時
間当たりの搬送個数）が減少して搬送効率が低下するこ
とになる。

【０００９】更に、物品の大きさ、重量、底面状態や摩
擦係数によって部品供給部から集品コンベヤ上に到達す
る時間が異なるため、物品の種類によって集品コンベヤ
の異なる位置に載せられることになる。この集品コンベ
ヤは駆動ローラコンベヤであるため、物品が集品コンベ
ヤ上に載せられたと同時に搬送を開始する。従って、物
品が物品載置ゾーン内のどの位置に載置されているかが
不明瞭となる。そして更に、集品コンベヤの起動・停止
回数が多くなると、物品の慣性により起動・停止時に集
品コンベヤ上で僅かながら位置ずれが生じるため、エン
コーダにより検出した物品位置と実際の物品位置とのず
れが大きくなり、物品単位の制御が不能となる事態を生
じることになる。

【００１０】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、小さな設置スペースで物品を集品コ
ンベヤ上で正確に区分けしつつ搬送することができるコ
ンベヤ装置を提供することを目的としている。

【００１１】

【発明を解決するための手段】本発明の上記目的は、複
数の物品保管供給コンベヤ（２）と、各物品保管供給コ
ンベヤ（２）の物品供給部（２ａ）にわたって設けられ
た集品コンベヤ（３）とから成るコンベヤ装置におい
て、前記集品コンベヤ（３）はフリーローラコンベヤ
（３ａ）と、該フリーローラコンベヤ（３ａ）に沿って
設けられ物品搬送方向に駆動される一対のチェーン（４
ａ，４ｂ）と、仕分け又は合流時に認識される物品載置
ゾーン（６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄ）を前記フリーローラ
コンベヤ上に区画するために該チェーン間に所定間隔で
設けられ前記フリーローラコンベヤ（３ａ）の上に位置
するプッシャーバー（５）とを備えていることを特徴と
するコンベヤ装置により達成される。

【００１２】

【作用】物品保管供給コンベヤに載置された物品は、所
定のタイミングで行われる物品供給部の供給動作により
集品コンベヤのフリーローラコンベヤ上に移送される。
そして、フリーローラコンベヤ上を所定の間隔で移動す
るプッシャーバーにより物品は押し進められ、物品は集
品コンベア上でプッシャーバーが形成する物品載置ゾー
ンに１個ずつ区分けされて搬送される。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下に本発明の具体的な実施の形
態を図１〜図４に基づいて説明する。図１は本実施の形
態に係るコンベヤ装置の全体図である。図１によれば、
本実施の形態に係るコンベヤ装置は、異なる種類の物品
１をその種類毎に保管すると共に適宜物品を供給する物
品保管供給コンベヤ２と、物品１を順序制御しつつ搬送
する集品コンベヤ３とから構成され、各物品保管供給コ
ンベヤ２の物品供給側には、跳ね上がり機構により物品
保管供給コンベヤ２から物品１を１個ずつ供給する物品
供給部２ａをそれぞれ配設していると共に、集品コンベ
ヤ３を、各物品供給部２ａから物品１を受け取り可能に
物品保管供給コンベヤ２の配列方向にわたって配設して
いる。

【００１４】集品コンベヤ３には、回転自在のフリーロ
ーラが搬送面に亘り連設されたフリーローラコンベヤ３
ａが備わり、該フリーローラコンベヤ３ａのローラ支持
端両側に、それぞれ搬送方向に対して平行に無端チェー
ン４ａ，４ｂが一対配設されている。この無端チェーン
４ａ，４ｂには、集品コンベヤ３の搬送方向に対して直
角方向のコンベヤ全幅長にわたって棒状のプッシャーバ
ー５が所定の間隔毎に懸架されている。

【００１５】すなわち、図２に示すように、プッシャー
バー５は、無端チェーン４ａ，４ｂの走行と共にフリー
ローラコンベヤ３ａ上を移動し、集品コンベヤ４上の物
品１ａにそれぞれ当接しながら押し進めるものである。
つまり、物品１ａはフリーローラコンベヤ３ａ上をプッ
シャーバー５に押されながら搬送されるようになる。こ
れらのプッシャーバー５の間隔がそれぞれ物品区分け用
の物品載置ゾーン６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄ…を形成し、
コンベヤ装置は、１つの物品載置ゾーンに１個の物品が
収められる形態で各物品を区分けする。

【００１６】また、無端チェーン４ａ，４ｂ及びプッシ
ャーバー５は、集品コンベヤ３の搬送路終端部３ｂで集
品コンベヤ３の搬送路下部に折り返され、搬送路始端部
３ｃに戻るように配設されている。集品コンベヤ駆動装
置７は、無端チェーン４ａ，４ｂを駆動してプッシャー
バー５を集品コンベヤ３上で移動させている。なお、プ
ッシャーバー５の形状は図面では円筒形を呈している
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、
搬送方向後ろ向きに傾斜する斜面を有したスクレーパー
状に形成したものであってもよい。

【００１７】図３は図２の集品コンベヤ３の搬送方向に
対して垂直方向の一断面を示した図である。集品コンベ
ヤ３は、上述の通りコンベヤフレーム３ｄに軸支された
フリーローラコンベヤ３ａのローラの上方に、一対の無
端チェーン４ａ，４ｂをそれぞれ配設すると共に、プッ
シャーバー５は無端チェーン４ａ，４ｂにより軸支され
る構成となっている。このプッシャーバー５の位置は集
品コンベヤ３の搬送の往路に相当し、その復路としての
プッシャーバー５ａがフリーローラコンベヤ３ａの下側
にコンベヤフレーム３ｄの懸架部３ｅに架設されてい
る。なお、集品コンベヤ３の搬送下流側には、図示して
いないが、仕分装置や合流装置等が延設される。本集品
コンベヤ３は物品を所定の順序に整列させる役目だけを
担うものである。

【００１８】次に、このような構成のコンベヤ装置の作
用を説明する。物品保管供給コンベヤ２に保管された物
品のうち、最前列の１個を集品コンベヤ３に移動させる
ために図示しない制御装置から出荷要求信号を発信さ
せ、物品供給部２ａを作動させる。具体的には、所定の
タイミングで制御装置から送信されてくる出荷要求信号
を物品供給部２ａが受け取り、物品供給部２ａの跳ね上
がり機構を作動させる。これにより、物品１が物品供給
部２ａから自由落下により滑り落ち、集品コンベヤ３上
に移動するようになる。集品コンベヤ３の搬送面では、
複数のプッシャーバー５が搬送方向にチェーン駆動され
連続的に移動しており、該プッシャーバー５により物品
仕分用あるいは合流用の複数の物品載置ゾーンが形成さ
れている。図示しない制御装置は、物品がこの物品載置
ゾーン内に収まるように出荷要求信号を適切なタイミン
グで発信している。

【００１９】集品コンベヤ３に移動された物品１ｂは、
まず、フリーローラコンベヤ３ａ上に載り、その後プッ
シャーバー５がチェーン４ａ，４ｂの走行に伴い物品１
ｂに当接するようになる。すると物品１ｂはプッシャー
バー５によって搬送方向下流側に押され、物品１ｂの一
辺がプッシャーバー５に当接するような安定した姿勢で
搬送方向下流側に押し進められる。従って、物品１ｂが
載置される位置はプッシャーバー５に物品１ｂの一部が
当接するため、物品１ｂが物品載置ゾーン内の搬送方向
に対してどの位置に存在するかを容易に把握できるよう
になる。ここにおいて、プッシャーバーは集品コンベヤ
の搬送方向に対して直角方向のほぼ全面にわたって形成
されているため、物品が集品コンベヤのどの位置に載っ
ても、物品は必ずプッシャーに当接するようになり、物
品を確実にかつ安定して搬送させることができる。

【００２０】なお、出荷要求信号の発信タイミングは、
物品の大きさ、重量、底面状況や摩擦係数等に応じて物
品供給部２ａ上から集品コンベヤ３に到達するまでの時
間が異なるため、一般に物品の種類に応じて設定されて
いる。しかし、本実施の形態においては、物品が集品コ
ンベヤに載った直後に搬送を開始するものではなく、１
つの物品載置ゾーン内に載せられた後、プッシャーバー
５により押されるまである程度の時間的裕度が存在す
る。そのため、厳密に出荷要求信号の発信タイミングを
調整する必要はなく、物品が物品載置ゾーンに十分収ま
るようなおよそのタイミングで出荷要求信号を送信する
だけでよい。これにより、区分け制御が簡単化されコン
ベヤ装置の構成をより単純化することができる。このよ
うに、本実施の形態に係るコンベヤ装置は、プッシャー
バーをその搬送路上に設け、物品を当接させつつ押し進
めることで、物品を簡単により確実に区分けして搬送さ
せることができる。

【００２１】このコンベヤ装置を、例えば図４に示す複
数の異なる種類の物品の搬送に適用した場合には、複数
の保管コンベヤに保管された異なる種類の物品が集品コ
ンベヤに順序制御しつつ、かつ、個々の物品を確実に１
つの物品載置ゾーンの所定の位置、すなわち、プッシャ
ーバーの搬送方向の直前位置に保持した状態で搬送する
ことができる。また、集品コンベヤの起動・停止の回数
が増加しても物品位置が搬送方向に変化する等の問題を
生じることはなく、物品は常にプッシャーバーに当接す
る位置に保持される。更に、物品はプッシャーバーに当
接するまで搬送されないため、敢えて広い物品載置ゾー
ンを設定する必要はない。そして、物品に当接するプッ
シャーバーにより物品位置を直接的に把握しているた
め、ローラ回転の検出等の間接的な手法による物品位置
の検出方式より格段に物品位置の検出精度を向上させる
ことができる。

【００２２】

【発明の効果】発明によれば、チェーンにより回転駆動
されるプッシャーバーをフリーローラコンベヤ上に設け
ることにより、少ないスペースで異なる種類の物品を希
望通りの順序で、かつ無駄なく円滑に連続搬送すること
ができ、以て、作業効率を大きく向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係るコンベヤ装置の全体
構成図である。

【図２】集品コンベヤの具体的な搬送方式を説明する図
である。

【図３】図２の集品コンベヤの搬送方向に対して垂直方
向の断面図である。

【図４】複数の物品保管供給コンベヤから供給される物
品を順序制御しつつ搬送する様子を示す図である。

【図５】従来のコンベヤ装置の概略的な構成図である。

【符号の説明】

１，１ａ，１ｂ 物品 ２ 保管コンベヤ ２ａ 物品供給部 ３ 集品コンベヤ ３ａ フリーローラコンベヤ ４ａ，４ｂ 無端チェーン ５ プッシャーバー ６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄ 物品載置ゾーン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の物品保管供給コンベヤ（２）と、
   各物品保管供給コンベヤ（２）の物品供給部（２ａ）に
   わたって設けられた集品コンベヤ（３）とから成るコン
   ベヤ装置において、 前記集品コンベヤ（３）はフリーローラコンベヤ（３
   ａ）と、該フリーローラコンベヤ（３ａ）に沿って設け
   られ物品搬送方向に駆動される一対のチェーン（４ａ，
   ４ｂ）と、仕分け又は合流時に認識される物品載置ゾー
   ン（６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄ）を前記フリーローラコン
   ベヤ上に区画するために該チェーン間に所定間隔で設け
   られ前記フリーローラコンベヤ（３ａ）の上に位置する
   プッシャーバー（５）とを備えていることを特徴とする
   コンベヤ装置。