JPH11165795A - 水槽の組立方法 - Google Patents

水槽の組立方法

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JPH11165795A
JPH11165795A JP9287832A JP28783297A JPH11165795A JP H11165795 A JPH11165795 A JP H11165795A JP 9287832 A JP9287832 A JP 9287832A JP 28783297 A JP28783297 A JP 28783297A JP H11165795 A JPH11165795 A JP H11165795A
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plate
water tank
unit plate
unit
locking
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JP9287832A
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Shusei Uchida
修正 内田
Takashi Kato
貴 加藤
Yasuhiro Yamada
育弘 山田
Satoshi Yamashita
聡志 山下
Seiji Sato
誠治 佐藤
Toshihiro Kanda
利広 神田
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SEKISUI PLANT SYSTEM KK
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SEKISUI PLANT SYSTEM KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長手方向に貫通する複数個の中空部を内部に
持った長尺板であって、幅方向の両側に側縁の全長にわ
たって延びる係止部を備え、係止部が板の表又は裏方向
に向かって開口する断面U字状のもので、長手方向の長
さが水槽の高さに相当する構造の単位板を使用して水槽
を組み立てる場合に、水槽のかど部の組み立てを容易に
しようとするもの。 【解決手段】 水槽のかど部を構成する単位板の一側を
切断して中空部を露出させ、この中空部に適当な形をし
た接続部材を嵌め込んで接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水槽の組立方法
に関するものである。とくに、この発明は、水槽組立用
単位板が長尺のものであって、水槽の高さに相当する一
連の長さを持ち、従って横方向に単位板を接続するだけ
で、所望の高さの水槽を組み立てることができるように
した、水槽の組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一定の形と大きさとを持った単位板を多
数互いに接続して水槽を組み立てることは、例えば、特
開昭58−64984号公報に記載されているように公
知である。この場合、単位板は正方形又は長方形の形状
とされ、その四辺には接続のために接続縁が付設され
た。従って、このような単位板を使用して水槽を組み立
てるときには、四個の接続縁をすべて接続する必要があ
り、そのために水槽の組立てが煩瑣になるという欠点が
あった。つまり、水槽の側壁を組み立てようとするとき
は、単位板を上下方向にも左右方向にも接続して行く必
要があった。
【0003】このように単位板を上下方向にも左右方向
にも接続して水槽を作る場合には、これを作るのに手数
がかかるというだけでなく、得られた水槽の接続部が弱
いために、水を入れると接続部で撓み易く、従ってすべ
ての接続部を撓まないように補強する必要があった。そ
のために、側壁の外側には上下に延びるすべての接続部
に縦補強部材を立て、また水平に延びるすべての接続部
には横補強部材を渡して縦補強部材に固定する必要があ
った。このために、水槽の組み立てが一層煩瑣になると
いう欠点があった。
【0004】そこで、この欠点を改良しようとの試みが
なされた。その試みの一つは、作ろうとする水槽の高さ
に相当する長さを持った長尺板を単位板として使用し、
長手方向を上下に向けて立設し、水平方向に延びる継ぎ
目がない側壁を作ろうとするものである。この場合、単
位板としては、横方向に順次接続するために、長尺板の
幅方向の両側には接続縁を設けるが、長手方向の両側に
は接続縁を設けないものも用いられた。この方法によれ
ば、水槽の底となるべき場所の周縁に、単位板の長手方
向を上下に向けて立設し、単位板を横方向に次々に接続
して行くだけで側壁を作ることができるので、確かに水
槽の組み立てが容易となる。
【0005】上述の試みをさらに改良した単位板が、特
開平9−137974号公報に示されている。その単位
板は、図1に示したように長手方向に貫通する複数個の
中空部11を内部に持った長尺の中空板を基材とし、中
空板の幅方向の両側に断面U字状の係止部12、13を
突設し、係止部12、13におけるUの開口を中空板の
表又は裏方向に向けた構造のものである。
【0006】図1に示した単位板を用いると、これを同
一平面上に延長して行くことは容易である。それは、係
止部を噛み合わせるだけの作業でよいからである。とこ
ろが、この単位板をL字の形に直交する状態に接続する
ことは容易でない。なぜならば、直交状態で接続しよう
とすると、係止部が複雑な形で突き合わせになるからで
ある。従って、この単位板を用いて水槽のかど部を構成
することは容易でない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、図1に示
した構造の単位板を使用して、とくに水槽のかど部を組
み立てることを容易にし、これによって水槽の組み立て
を容易にしようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1に示した単位板を同
一方向に延ばして行くことは、既に述べたように、比較
的容易である。すなわち、図1に示したような2個の単
位板を図3のように同一平面上に並べ、係止部12と1
3とを向き合わせてその間にパッキンを介在させ、係止
部12と13とを噛み合わせるだけで、容易に気密に接
続することができるからである。つまり、このようにし
て、1つの平面上に長く延びる水槽の側壁を容易に作る
ことができる。
【0009】ところが、図1の単位板1を用いて水槽の
かど部を作ろうとすると、前述のように、係止部12と
13とが簡単に噛み合わない形状となって突出するの
で、このままでは接続が容易でない。しかし、水槽のか
ど部を構成すべき2個の単位板のうち、一方の単位板の
一側を切断し、そこに中空部を露出させると、この中空
部を利用して他方の単位板に係止させることが可能とな
る。すなわち、この中空部に適当な形の接続部材を嵌め
込むことにより、2個の単位板を容易にL字状に直交し
た状態に固定することができる。この発明はこのような
知見に基づいて完成されたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明は、長手方向に貫通する
複数個の中空部を内部に持った長尺板であって、幅方向
の両側に側縁の全長にわたって延びる係止部を備え、こ
の係止部が板の表又は裏方向に向かって開口する断面U
字状のものであって、長手方向の長さが水槽の高さに相
当している長尺板を単位板とし、長手方向を上下に向け
て水槽の底の周りに単位板を立設し、隣接する単位板の
係止部同士を気密に接続して水槽の側壁とし、側壁のか
ど部では単位板の一側を切断し中空部を露出させて半端
板とし、この半端板と上記単位板とを直交させ、露出し
た中空部の開口と単位板係止部の開口とを同じ方向に向
けて隣接させ、この2つの開口に跨がる接続部材を当接
して係止させ、一体とすることを特徴とする水槽の組立
方法を提供するものである。
【0011】この発明を実施の一例について図面に基づ
き説明すると、次のとおりである。図1は、既に述べた
ように、この発明で用いることのできる単位板の一部切
欠斜視図である。図2は、同じくこの発明で用いること
のできる他の単位板の一部切欠斜視図である。図3は、
図1の単位板を同一平面上に接続して行く態様を示した
一部切欠斜視図である。図4は、この発明方法で組み立
てた水槽底部の一部切欠縦断面図である。図5は、この
発明で用いる半端板の一部切欠斜視図である。図6は、
図5の半端板を単位板と接続する態様を示した拡大断面
図である。図7は、図1の単位板を直交する状態で接続
する過程を示した平面図である。図8は、図1の単位板
を直交する状態で接続してなる水槽かど部の拡大断面図
である。
【0012】図9は、この発明によって組み立てられた
水槽の斜視図である。図10は、この発明によって組み
立てられた水槽の一部切欠縦断面図である。図11は、
この発明によって組み立てられた他の水槽の斜視図であ
る。図12は、図11のA−A矢視図である。
【0013】この発明で用いられる単位板1は、図1に
示したような長尺板であって、内部に長尺板の長手方向
に貫通する中空部11を複数個有している。また、単位
板1は、幅方向の両側に係止部12と13とを備えてい
る。複数個の中空部11を持った構造は、これを別様に
言えば、平坦な表面部材14と平坦な裏面部材15とが
平行に並んでいる間に、互いに平行に延びる複数個のリ
ブ16がさしわたされて一体となったものだ、と言うこ
とができる。すなわち、複数個の中空部11は表面部材
14と裏面部材15との間に一列に並んでいる。複数個
の中空部11は等しい大きさであることが好ましいが、
違った大きさのものであってもよい。
【0014】係止部12と13とは、何れも長尺板の幅
方向の両側にあって、側縁の全長にわたって存在し、長
尺板の表又は裏方向に向かってU字状に開口している。
係止部12と13とは全く同じU字状を呈していて長尺
板と一体になっている。図1では一方の係止部12が表
面部材14がわに向かって開口し、他方の係止部13が
裏面部材15がわに向かって開口し、両者は開口方向を
全く逆にしているが、同じ方向に向かって開口していて
もよい。係止部12と13とは、同じ方向に向かって開
口するときは、長尺板の中心に対して面対称の関係にあ
り、逆の方向に向かって開口するときは長尺板の中心に
対して中心対称の関係になる。
【0015】Uの字を呈している係止部12と13の底
部の外面と、裏面部材15又は表面部材14の外面と
は、それぞれ面一にされている。また係止部12と13
とは、開口している溝内にUの字の突出した壁が嵌まり
込めるように作られ、互いに噛み合うようにされてい
る。
【0016】単位板1内部の複数個のリブ16は互いに
平行に延びており、且つ表面部材14及び裏面部材15
と直交した状態で一体とされている。従って中空部11
は直角四辺形の断面を保つことになる。しかし、図2に
示すようにその直交部が肉盛りされて、そこに略三角形
の断面形状を有する肉厚部17が形成されていてもよ
い。断面が略三角形の肉厚部17としては、図2に示す
ように、表面部材14又は裏面部材15側への接触幅が
大きくて、リブ16側への接触幅が小さくされた形状の
ものが好ましい。とくに、前者の接触幅が後者の接触幅
の1.5〜2.5倍とされたものが好ましい。その理由
は、このような肉厚部を持った単位板1は、比較的軽い
重量の割には、表面部材14又は裏面部材15に大きな
圧力が加えられても破壊されにくいからである。
【0017】単位板1は、合成樹脂を材料とし、係止部
12と13とを含めて一体に成形されている。合成樹脂
としては硬質の合成樹脂が用いられる。例えば、塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエステル樹脂など、色々な樹脂を用
いることができる。その中では、ポリエステル樹脂、と
くに繊維で補強されたポリエステル樹脂が好ましく、と
りわけガラス繊維で補強されたポリエステル樹脂を用い
ることが好ましい。単位板1は、横断面の形状が一定の
ものであるから、これらの樹脂を材料として押出成形又
は引き抜き成形法により、連続した長尺物として作るこ
とができる。
【0018】単位板1は、図1の断面形状を持った長い
素材から、所望の水槽の高さ分だけ切り取って作られ
る。従って単位板1の長手方向の端は図1に示すように
複数個の中空部11が開口したままの形になっている。
すなわち、長手方向の両端には従来の単位板のように接
続のための接続縁が全く形成されていない。この発明で
は、この単位板の両端に露出している中空部を発泡スチ
ロ−ルの板などの詰物により塞いで、単位板の中へ空気
又は水の侵入を防いだのち、その長手方向が上下に向く
ように配置して水槽の底の周りに立設し、隣接する単位
板の係止部同士を接続して側壁とする。
【0019】図1に示した単位板を係止部12と13と
の噛み合わせによって接続し、同一平面上に延長して行
く態様が図3に示されている。図3において単位板a
を、まずその係止部13が単位板bの係止部12と向き
合う位置に置く。次いで係止部12と13との間に横断
面が乙の字状のパッキンcを介在させる。その後に、係
止部13の開口内に係止部12の突出部を挿入する。す
ると係止部12と13とはパッキンを介して気密に接続
され、その結果、単位板aとbとは気密に接続されるこ
ととなる。こうして水槽の1つの側壁が組み立てられ
る。
【0020】パッキンは、横断面がUの字状又は図3に
cで示したような乙の字状の一定の形をした長尺体であ
る。パッキンは柔軟又は弾性に富んだ材料、例えば合成
ゴムで作られている。合成ゴムとしてはスチレン・ブタ
ジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いること
が好ましい。パッキンの形状及び厚みは単位板の両側に
設けられた係止部同士が噛み合ったとき、その間に生じ
る隙間を丁度充填するに足るものとすることが好まし
い。またパッキンは、その表面に長手方向に延びる小さ
な突条を多数備えたものであってもよい。パッキンはこ
れが単位板間に介在せしめられたとき、その側縁が単位
板の表面又は裏面から僅かに突出していても、また逆に
僅かに引き込んでいてもよい。
【0021】この発明では、上述のようにして側壁を組
み立てるとともに、別に水槽の底を予め作っておく。水
槽の底は、図4に示したように、コンクリ−トの底盤P
の上にH形鋼から成る架台Qを固定し、その上に上述の
単位板を水平に並べ、さきに説明したのと同様にパッキ
ンを挟み単位板同士を接続して、底Rとする。底Rの端
の全周には形鋼(例えば断面がコ字状又はL字状の形
鋼)からなる下縁材20が付設されており、下縁材20
の上端は底Rの上面から上方に突出している。側壁10
は、こうして作られた下縁材20の突出部の内周面に接
して、底Rの周縁の上に単位板の長手方向を上下に向け
て立設される。底Rと側壁10との継ぎ目Sには、例え
ばシリコン樹脂のようなシ−ル材が充填され、水漏れが
防止される。なお、図4において、30は支柱であって
単位板の継ぎ目に沿って立設され、下端が下縁材20も
しくは架台Qに固定される。
【0022】所定の幅を持った単位板1を次々に接続し
て側壁又は底壁を作るのが原則である。ところが、水槽
によっては半端な幅の単位板を必要とすることがある。
このような場合には、所定の幅を持った単位板の一側を
切断して半端板として使用する。このとき図5に示した
ような開放端が生じて、そこに中空部が露出する。そこ
で、この開放端を閉ざすために、中空部の露出面に図5
に示した補助材を当接する。補助材には図5に示したよ
うに2個の突条が付設されていて、この突条が開放端へ
嵌まり込み係止されるようになっている。必要ならば接
着材で止める。こうして補助材により中空部の露出を塞
いで、普通の単位板1と同様に使用する。
【0023】図5に示した補助材が使用できるのは、補
助材を付設した端が壁(底壁・天井など)の端に来たと
きである。切断した半端な単位板が壁(側壁・底壁・天
井など)の途中にあって、切断端でさらに別の単位板と
接続することが必要な場合には、図6に示したような補
助材を用いる。図6に示した補助材は、図5に示した補
助材にさらに係止部が付設されている。この係止部は、
突条と反対側に設けられて横向きに開口している。ま
た、この係止部は単位板1に付設された係止部12又は
13と同形同大のものである。従って、この係止部を利
用してさらに定尺の単位板と接続することができる。こ
うして、この補助材を使用することにより、半端なパネ
ルを壁の途中に組み込むことができる。
【0024】水槽のかど部、すなわち側壁同士がL字状
に直交する継ぎ目を構成するには、図7に示したよう
に、単位板の一側を係止部が含まれた一定幅部分Xだけ
切断して、半端板Yとする。ここに、半端板Yの切断端
は、中空部11が露出した状態となる。この切断端へ単
位板1をL字状に直交する状態で近接させる。このと
き、単位板1のU字状の係止部12の開口を外側へ向け
て、前記露出した中空部11の開放方向と一致させるよ
うにする。
【0025】単位板1の係止部12にはパッキンcを嵌
め、これを半端板Yの端の表面に密接させる。次いで、
露出した中空部11に接続部材2を当接する。接続部材
2には、中空部11内へ嵌まり込む2個の突条21が付
設されており、さらに、突条21から離れて係止部12
内へ嵌まり込む嵌合片22が同じ方向に向けて突設され
ている。そのため、接続部材2を中空部11に当接する
と、接続部材は、中空部11の開口と係止部12の開口
とに跨がり、これら2つの開口を閉じるとともに、半端
板Yと単位板1とを直交状態で固定することとなる。必
要ならば、突条21と嵌合片22とに接着剤を塗布して
固着させる。こうして、図8に示したような水槽のかど
部が構成される。
【0026】上述のようにして作られた水槽の側壁の外
側には、図9に示すように、単位板の継ぎ目が縦方向に
存在することになる。ここに、単位板の継ぎ目を少なく
とも1個所飛び越して、継ぎ目に沿い上下に一連に延び
る支柱30が立設される。図9に示す水槽の平面視長手
方向では、上下に一連に延びる支柱30は、側壁の両側
とその中央とに設けられているだけである。上下に一連
に延びる支柱30の中間に設けられている支柱31は、
何れも一連のものでなくて、途中で梁材40、41によ
って切断されている。支柱31も、単位板の継ぎ目19
を1つ飛び越して設けられている。従って、上下に一連
に延びる支柱30は、3個の継ぎ目を飛び越して設けら
れたことになる。
【0027】上下に一連に延びる支柱30間には梁材4
0がさしわたされて固定されている。梁材40は支柱3
0の上部と下部との少なくとも2個所に設けられる。梁
材40は支柱30の間で一連のものとなっている。図9
では支柱の上部と下部との間にも一連の梁材41が設け
られているが、梁材41は単位板1の長さが大きい場合
に必要に応じて設けられる。
【0028】図9中、水槽のかど部に位置している支柱
30は特異な形状をしている。すなわち、各支柱30が
形鋼例えばC形鋼で作られており、2本の支柱30がそ
れぞれCの字の開口を外側へ向け1つのかどを接して直
交する状態とされており、その間に頂角が直角の切片3
2が溶接されて全体が一体とされ、複合支柱が形成され
ている。この複合支柱が架台Qの端に固定されて水槽の
かどを構成している。
【0029】こうして組み立てられた側壁の上端外側に
は、形鋼からなる上縁材60が付設される。図10に上
縁材60の付設状態が示されている。図10では、L形
鋼から成る上縁材60が側壁10の上端に沿って外側か
ら当接され、側壁10の内側上端にはところどころに固
定具61が当接され、側壁10を貫通するボルトにより
固定具61が上縁材60に固定され、さらに上縁材60
は支柱30に固定されている。つまり、側壁10の上端
は支柱30に強固に固定されている。対向する側壁の間
には、こうして付設された固定具61、61の間に引張
材50がさしわたされ固定されており、側壁10の上端
は水圧を受けても開き難いものとなっている。なお、上
縁材60の外側へ突出する部分は、水槽に蓋を付設する
とき、蓋の縁を固定するのに使用される。また、Tはス
ペーサーである。
【0030】図11はこの発明によって組み立てられた
他の水槽の斜視図であり、図12は図11のA−A矢視
図である。
【0031】単位板1の中空部11内には発泡体を充填
して断熱性を高めたり、充填材又は補強材を挿入して撓
みを少なくすることができる。
【0032】
【発明の効果】この発明によれば、長尺板であって、幅
方向の両側に側縁の全長にわたって断面U字状の係止部
が設けられたものを単位板とし、長手方向の両端には接
続縁が必要とされないために、長尺の素材から水槽の高
さに相当する長さを切り取ることによって直ちに水槽組
立用単位板が得られる。つまり、高さ方向には継ぎ目の
ない水槽組立用単位板を容易に得ることができる。ま
た、この単位板の長手方向を上下に向けて水槽の底の周
りにこれを立設し、幅方向の両側に設けられた係止部を
次々と横方向に接続して行くだけで、水槽の壁を容易に
構成できることとなる。また、長尺の合成樹脂製板は長
手方向に貫通する複数個の中空部を内部に持っているか
ら、軽量であってその割合に長手方向に撓みにくくなっ
ており、断熱性も良好となっている。その上に、係止部
は断面がU字状になっており、Uの字の開口が単位板の
表又は裏方向に向いているから、パッキンを介して係止
部同士を互いに噛み合わせることが容易であり、これを
噛み合わせると容易に水漏れのない接続部を構成するこ
とができる。
【0033】また、この発明によれば、単位板の一側を
切断し中空部を露出させて半端板とし、この半端板と単
位板とを直交させ、露出した中空部の開口と単位板係止
部の開口とを同じ方向に向けて隣接させ、この2つの開
口に跨がる接続部材を当接して係止させることとしたの
で、半端板と単位板とを容易に直交状態で一体にするこ
とができ、これにより同種の単位板を使用して容易に水
槽のかど部を作ることができる。とくに、半端板は単位
板の一側を切断しただけのものであるから簡単に得られ
る。また接続部材も構造の簡単なものであるから、かど
部を構成することが極めて容易である。しかも、このか
ど部の構成は、水槽の側壁の幅方向の寸法の調整にも役
立つので、甚だ有利である。
【0034】また、この発明によれば、得られた水槽の
側壁の上下方向に単位板の接続部がないので、縦方向す
なわち上下方向の継ぎ目が自然と強固なものとなる。そ
こで水槽の外側では、すべての縦方向の継ぎ目に上下に
延びる縦補強部材を添えて補強する必要がなくなる。つ
まり、少なくとも1個所の継ぎ目を飛び越して上下に一
連に延びる支柱を立設するだけで足り、また上下に一連
に延びる隣接する支柱間には側壁の上部と下部あるいは
その中間に一連に延びる梁材をさしわたすだけでも、充
分な補強を行うことができる。上下に一連に延びる支柱
と梁材が節約できることは、大きな利益となる。なぜな
らば、一連に延びる支柱と梁材とは、何れも通常形鋼で
作られているため、重量が大きくて取り付けに多大の労
力が必要とされるものだからである。こうして、この発
明に係る水槽は、資材と労力とを節約して容易に作るこ
とができるものとなり、しかも水漏れのおそれのない良
質のものとなる。
【0035】さらにこの発明によれば、単位板の接続に
際して、従来のように、ボルトとナットとを使用しない
から、それらのものを運搬する必要がなく、ボルト挿通
のための孔あけをする必要がなく、さらに孔にボルトを
通しナットを回転させる必要もないから、側壁の組み立
てが従来法に比べて極めて容易である。こうして、この
発明方法によれば、支柱と梁材のような補強材を節約し
て容易に強固な水槽を作ることができる。この発明は、
このような利点をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明で用いることができる単位板の一部切
欠斜視図である。
【図2】この発明で用いることのできる他の単位板の一
部切欠斜視図である。
【図3】図1の単位板を同一平面上に接続して行く態様
を示した単位板の一部切欠斜視図である。
【図4】この発明方法で組み立てた水槽の一部切欠縦断
面図である。
【図5】この発明で用いる半端板の一部切欠斜視図であ
る。
【図6】図5の半端板を単位板と接続する態様を示した
拡大断面図である。
【図7】図1の単位板を直交する状態で接続する過程を
示した単位板の平面図である。
【図8】図1の単位板を直交する状態で接続してなる水
槽かど部の拡大水平断面図である。
【図9】この発明によって組み立てられた水槽の斜視図
である。
【図10】この発明によって組み立てられた水槽の一部
切欠縦断面図である。
【図11】この発明によって組み立てられた他の水槽の
斜視図である。
【図12】図11のA−A矢視図である。
【符号の説明】
a、b 単位板 c パッキン P コンクリ−トの底盤 Q 架台 R 水槽の底 S 継ぎ目 T スペーサー 1 単位板 10 側壁 11 中空部 12、13 係止部 14 表面部材 15 裏面部材 16 リブ 17 肉厚部 19 継ぎ目 2 接続部材 21 突条 22 嵌合片 20 下縁材 30 上下方向に一連となった支柱 31 上下方向に切断されている支柱 40 梁材 41 中間の梁材 50 引張材 60 上縁材 61 固定具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 誠治 大阪府池田市天神1−9−6−203 (72)発明者 神田 利広 大阪府吹田市昭和町17−9 グリーンネス 樋口303

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に貫通する複数個の中空部を内
    部に持った長尺板であって、幅方向の両側に側縁の全長
    にわたって延びる係止部を備え、この係止部が板の表又
    は裏方向に向かって開口する断面U字状のものであっ
    て、長手方向の長さが水槽の高さに相当している長尺板
    を単位板とし、長手方向を上下に向けて水槽の底の周り
    に単位板を立設し、隣接する単位板の係止部同士を気密
    に接続して水槽の側壁とし、側壁のかど部では単位板の
    一側を切断し中空部を露出させて半端板とし、この半端
    板と上記単位板とを直交させ、露出した中空部の開口と
    単位板係止部の開口とを同じ方向に向けて隣接させ、こ
    の2つの開口に跨がる接続部材を当接して係止させ、一
    体とすることを特徴とする水槽の組立方法。
  2. 【請求項2】 接続部材として、半端板の露出した中空
    部内に嵌まる突条を持つとともに、この突条から離れて
    単位板の係止部に嵌入する嵌合片を突条と並んで持って
    いるものを用いることを特徴とする、請求項1に記載の
    水槽の組立方法。
JP9287832A 1997-10-02 1997-10-02 水槽の組立方法 Withdrawn JPH11165795A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005320845A (ja) * 2004-04-09 2005-11-17 Furukawa Electric Co Ltd:The 雨水貯留槽
KR100978244B1 (ko) 2010-03-29 2010-08-26 주식회사 복주 패널 결합형 저수조
JP2015067301A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 関西保温工業株式会社 タンクの断熱施工方法

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