JPH10291586A - 水槽組立用単位板、水槽及び水槽の組立方法 - Google Patents
水槽組立用単位板、水槽及び水槽の組立方法Info
- Publication number
- JPH10291586A JPH10291586A JP9116403A JP11640397A JPH10291586A JP H10291586 A JPH10291586 A JP H10291586A JP 9116403 A JP9116403 A JP 9116403A JP 11640397 A JP11640397 A JP 11640397A JP H10291586 A JPH10291586 A JP H10291586A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- water tank
- unit
- side wall
- unit plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】 多数の単位板を相互に接続して水槽を組み立
てるに際し、すべての接続部に支柱を立てる必要をなく
して支柱の数を減らし、また梁の数も減らして水槽の組
み立てを容易にする。 【解決手段】 長手方向に貫通する複数個の中空部を内
部に持った長尺板であって、幅方向の両側に係止部を持
ち、水槽の高さに相当する長さを持った板を単位板と
し、長手方向を上下に向けて水槽の底の周りに単位板を
立設し、気密に接続して水槽の側壁とし、側壁の外側に
は単位板の継ぎ目を少なくとも1個所飛び越して支柱を
立設し、支柱間に梁材をさしわたして水槽とする。
てるに際し、すべての接続部に支柱を立てる必要をなく
して支柱の数を減らし、また梁の数も減らして水槽の組
み立てを容易にする。 【解決手段】 長手方向に貫通する複数個の中空部を内
部に持った長尺板であって、幅方向の両側に係止部を持
ち、水槽の高さに相当する長さを持った板を単位板と
し、長手方向を上下に向けて水槽の底の周りに単位板を
立設し、気密に接続して水槽の側壁とし、側壁の外側に
は単位板の継ぎ目を少なくとも1個所飛び越して支柱を
立設し、支柱間に梁材をさしわたして水槽とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水槽組立用単位
板、水槽及び水槽の組立方法に関するものである。とく
に、この発明は、水槽組立用単位板が長尺のものであっ
て、水槽の高さ方向には継ぎ目を発生させないで水槽の
壁を構成することができ、その結果、補強材の使用を少
なくして水槽を組み立てることができるという特色を持
った単位板に関するものである。
板、水槽及び水槽の組立方法に関するものである。とく
に、この発明は、水槽組立用単位板が長尺のものであっ
て、水槽の高さ方向には継ぎ目を発生させないで水槽の
壁を構成することができ、その結果、補強材の使用を少
なくして水槽を組み立てることができるという特色を持
った単位板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一定の形状をした単位板を多数互いに接
続して、水槽を組み立てることは公知である。この場
合、単位板は正方形又は長方形の形状とされ、その四辺
には接続のために接続縁が付設されていた。だから、こ
のような単位板を使用して水槽を組み立てるときには、
例えば水槽の側壁を組み立てようとすると、単位板を上
下方向にも水平方向にも接続して行く必要があった。
続して、水槽を組み立てることは公知である。この場
合、単位板は正方形又は長方形の形状とされ、その四辺
には接続のために接続縁が付設されていた。だから、こ
のような単位板を使用して水槽を組み立てるときには、
例えば水槽の側壁を組み立てようとすると、単位板を上
下方向にも水平方向にも接続して行く必要があった。
【0003】このように単位板を上下方向にも水平方向
にも接続して作った側壁は、これを水槽として使用した
場合に、接続部で撓み易いので、すべての接続部を撓ま
ないように補強する必要があった。そのため側壁の外側
には上下に延びるすべての接続部に支柱を立て、また水
平に延びるすべての接続部には梁を渡して支柱に固定す
る必要があった。このために、多数の支柱と梁とを使用
する必要が生じ、従って水槽の組み立てが煩瑣になると
いう欠点があった。
にも接続して作った側壁は、これを水槽として使用した
場合に、接続部で撓み易いので、すべての接続部を撓ま
ないように補強する必要があった。そのため側壁の外側
には上下に延びるすべての接続部に支柱を立て、また水
平に延びるすべての接続部には梁を渡して支柱に固定す
る必要があった。このために、多数の支柱と梁とを使用
する必要が生じ、従って水槽の組み立てが煩瑣になると
いう欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述の欠
点を改良しようとして生まれたものである。すなわち、
この発明は、多数の単位板を相互に接続して水槽を組み
立てるに際し、すべての接続部に支柱を立てる必要をな
くして支柱の数を減らし、また梁の数も減らして水槽の
組み立てを容易にしようとするものである。
点を改良しようとして生まれたものである。すなわち、
この発明は、多数の単位板を相互に接続して水槽を組み
立てるに際し、すべての接続部に支柱を立てる必要をな
くして支柱の数を減らし、また梁の数も減らして水槽の
組み立てを容易にしようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】これまでの水槽組立用単
位板は、直角四辺形の四辺のすべてに接続のための接続
縁を設けることとされて来たが、この発明者は、単位板
を長尺のものとし、長手方向の両端には接続縁を設けな
いものとすることにした。例えば、水槽の側壁を構成す
るのに、側壁の上端から下端までの長さを持った長尺板
を単位板として用い、長尺板の長手方向の両端には接続
縁を設けないで、幅方向の両端にだけ接続縁を設けてお
き、長手方向を垂直にして長尺板を立て、幅方向の両端
にある接続縁を相互に接続して垂直方向には継ぎ目のな
い側壁を作ることを試みた。すると、単位板のすべての
接続部に支柱を立てる必要がなくなり、従って支柱の数
を減らし、また梁の数も減らして組み立てを簡単にする
ことができることを見出した。
位板は、直角四辺形の四辺のすべてに接続のための接続
縁を設けることとされて来たが、この発明者は、単位板
を長尺のものとし、長手方向の両端には接続縁を設けな
いものとすることにした。例えば、水槽の側壁を構成す
るのに、側壁の上端から下端までの長さを持った長尺板
を単位板として用い、長尺板の長手方向の両端には接続
縁を設けないで、幅方向の両端にだけ接続縁を設けてお
き、長手方向を垂直にして長尺板を立て、幅方向の両端
にある接続縁を相互に接続して垂直方向には継ぎ目のな
い側壁を作ることを試みた。すると、単位板のすべての
接続部に支柱を立てる必要がなくなり、従って支柱の数
を減らし、また梁の数も減らして組み立てを簡単にする
ことができることを見出した。
【0006】この発明者は、上記の場合に用いる単位板
としては、長手方向に貫通した複数個の中空部を内部に
持った構造の長尺板が適していることを見出した。ま
た、この発明者は、接続のためには、長尺板の幅方向の
両端に端の全長にわたって延びていて、長尺板の表又は
裏方向に向かって開口する断面U字状の係止部を用いる
のが適していることを見出した。また、この発明者は、
上述のような構造の長尺板はこれを合成樹脂で作るのが
適していることを見出した。この発明は、このような知
見に基づいて完成されたものである。
としては、長手方向に貫通した複数個の中空部を内部に
持った構造の長尺板が適していることを見出した。ま
た、この発明者は、接続のためには、長尺板の幅方向の
両端に端の全長にわたって延びていて、長尺板の表又は
裏方向に向かって開口する断面U字状の係止部を用いる
のが適していることを見出した。また、この発明者は、
上述のような構造の長尺板はこれを合成樹脂で作るのが
適していることを見出した。この発明は、このような知
見に基づいて完成されたものである。
【0007】上述のように、長手方向に貫通した複数個
の中空部を内部に持った構造の長尺板であって、幅方向
の両側に側縁の全長にわたって板の表又は裏方向に向か
って開口する断面U字状の係止部を突設した長尺板は、
例えば意匠登録第417515号公報及び意匠登録第4
20666号公報に記載されており、屋根材又は型材と
して用いることが知られている。しかし、この長尺板は
水槽を組み立てるための単位板として用いられていな
い。
の中空部を内部に持った構造の長尺板であって、幅方向
の両側に側縁の全長にわたって板の表又は裏方向に向か
って開口する断面U字状の係止部を突設した長尺板は、
例えば意匠登録第417515号公報及び意匠登録第4
20666号公報に記載されており、屋根材又は型材と
して用いることが知られている。しかし、この長尺板は
水槽を組み立てるための単位板として用いられていな
い。
【0008】この発明は、上述のような構造の長尺板を
水槽組立用単位板として使用することに関するものであ
る。すなわち、この発明は、長手方向に貫通する複数個
の中空部を内部に持った長尺の合成樹脂製板であって、
幅方向の両側に側縁の全長にわたり、板の表又は裏方向
に向かって開口する断面U字状の係止部を突設し、水槽
の高さに相当する一連の長さを持った合成樹脂製の水槽
組立用単位板を提供するものである。
水槽組立用単位板として使用することに関するものであ
る。すなわち、この発明は、長手方向に貫通する複数個
の中空部を内部に持った長尺の合成樹脂製板であって、
幅方向の両側に側縁の全長にわたり、板の表又は裏方向
に向かって開口する断面U字状の係止部を突設し、水槽
の高さに相当する一連の長さを持った合成樹脂製の水槽
組立用単位板を提供するものである。
【0009】また、この発明は、上記の単位板を用いて
組み立てた水槽を提供するものである。すなわち、この
発明は、長手方向に貫通する複数個の中空部を内部に持
った長尺の合成樹脂製板であって、幅方向の両側に側縁
の全長にわたり、板の表又は裏方向に向かって開口する
断面U字状の係止部を備え、水槽の高さに相当する一連
の長さを持った板を単位板とし、長手方向を上下に向け
て水槽の底の周りに単位板を立設し、隣接する単位板の
係止部同士をパッキンの介在により気密に接続して水槽
の側壁とし、側壁の外側では単位板の継ぎ目を少なくと
も1個所飛び越して継ぎ目に沿い上下に一連に延びる支
柱を立設し、隣接する上記の支柱間には側壁の上部と下
部とに梁材をさしわたして固定してなる、水槽を提供す
るものである。
組み立てた水槽を提供するものである。すなわち、この
発明は、長手方向に貫通する複数個の中空部を内部に持
った長尺の合成樹脂製板であって、幅方向の両側に側縁
の全長にわたり、板の表又は裏方向に向かって開口する
断面U字状の係止部を備え、水槽の高さに相当する一連
の長さを持った板を単位板とし、長手方向を上下に向け
て水槽の底の周りに単位板を立設し、隣接する単位板の
係止部同士をパッキンの介在により気密に接続して水槽
の側壁とし、側壁の外側では単位板の継ぎ目を少なくと
も1個所飛び越して継ぎ目に沿い上下に一連に延びる支
柱を立設し、隣接する上記の支柱間には側壁の上部と下
部とに梁材をさしわたして固定してなる、水槽を提供す
るものである。
【0010】さらに、この発明は、上述のような構造の
長尺板を用いて水槽を組み立てる方法をも提供するもの
である。すなわち、この発明は、長手方向に貫通する複
数個の中空部を内部に持った長尺の合成樹脂製板であっ
て、幅方向の両側に側縁の全長にわたり、板の表又は裏
方向に向かって開口する断面U字状の係止部を備え、水
槽の高さに相当する一連の長さを持った板を単位板と
し、単位板の端に露出する中空部を詰物によって塞ぎ、
単位板の長手方向を上下に向けて水槽の底の周りに単位
板を立て、底の周りに付設された下縁材の突出部に単位
板の下端を当接し、隣接する単位板の係止部同士をパッ
キンの介在により気密に接続して水槽の側壁とし、側壁
の外側では単位板の継ぎ目を少なくとも1個所飛び越し
て、継ぎ目に沿い上下に一連に延びる支柱を立設し、隣
接する一連に延びる支柱間には側壁の上部と下部とに梁
材をさしわたして固定することを特徴とする、水槽の組
立方法を提供するものである。
長尺板を用いて水槽を組み立てる方法をも提供するもの
である。すなわち、この発明は、長手方向に貫通する複
数個の中空部を内部に持った長尺の合成樹脂製板であっ
て、幅方向の両側に側縁の全長にわたり、板の表又は裏
方向に向かって開口する断面U字状の係止部を備え、水
槽の高さに相当する一連の長さを持った板を単位板と
し、単位板の端に露出する中空部を詰物によって塞ぎ、
単位板の長手方向を上下に向けて水槽の底の周りに単位
板を立て、底の周りに付設された下縁材の突出部に単位
板の下端を当接し、隣接する単位板の係止部同士をパッ
キンの介在により気密に接続して水槽の側壁とし、側壁
の外側では単位板の継ぎ目を少なくとも1個所飛び越し
て、継ぎ目に沿い上下に一連に延びる支柱を立設し、隣
接する一連に延びる支柱間には側壁の上部と下部とに梁
材をさしわたして固定することを特徴とする、水槽の組
立方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明をその実施の一例につい
て図面に基づき説明すると次のとおりである。図1は、
この発明に係る水槽組立用単位板の一部切欠斜視図であ
る。図2は、図1に示した単位板の接続状態を示した一
部切欠斜視図である。図3は、この発明に係る水槽の一
部切欠縦断面図である。図4ないし図6は、この発明で
用いる半端な単位板を示している。図7及び図9は、こ
の発明によって作られた水槽の斜視図である。図8は、
この発明に係る水槽の一部切欠縦断面図である。
て図面に基づき説明すると次のとおりである。図1は、
この発明に係る水槽組立用単位板の一部切欠斜視図であ
る。図2は、図1に示した単位板の接続状態を示した一
部切欠斜視図である。図3は、この発明に係る水槽の一
部切欠縦断面図である。図4ないし図6は、この発明で
用いる半端な単位板を示している。図7及び図9は、こ
の発明によって作られた水槽の斜視図である。図8は、
この発明に係る水槽の一部切欠縦断面図である。
【0012】この発明に係る水槽組立用単位板1は、図
1に示したように長尺の板であるが、内部に板の長手方
向に貫通する中空部11を複数個持っている。また、単
位板1は幅方向の両側に係止部12と13とを備えてい
る。複数個の中空部11を持った構造は、これを別様に
云えば、平坦な表面部14と平坦な裏面部15とが平行
に並んでいる間に同方向に延びる複数個のリブ16がさ
しわたされて一体となったものだ、と云うことができ
る。すなわち、複数個の中空部11は表面部14と裏面
部15とに沿って一列に並んでいる。中空部11は等し
い大きさであることが望ましいが、違った大きさのもの
であってもよい。
1に示したように長尺の板であるが、内部に板の長手方
向に貫通する中空部11を複数個持っている。また、単
位板1は幅方向の両側に係止部12と13とを備えてい
る。複数個の中空部11を持った構造は、これを別様に
云えば、平坦な表面部14と平坦な裏面部15とが平行
に並んでいる間に同方向に延びる複数個のリブ16がさ
しわたされて一体となったものだ、と云うことができ
る。すなわち、複数個の中空部11は表面部14と裏面
部15とに沿って一列に並んでいる。中空部11は等し
い大きさであることが望ましいが、違った大きさのもの
であってもよい。
【0013】係止部12と13とは、何れも板の幅方向
の両側にあって、側縁の全長にわたって存在し、板の表
又は裏方向に向かってU字状に開口している。係止部1
2と13とは全く同じU字状を呈していて板と一体にな
っている。図1では一方の係止部12が表面部14がわ
に向かって開口し、他方の係止部13が裏面部15がわ
に向かって開口し、両者は開口方向を全く逆にしている
が、同じ方向に向かって開口していてもよい。係止部1
2と13とは、同じ方向に向かって開口するときは、板
の中心に対して面対称の関係にあり、逆の方向に向かっ
て開口するときは板の中心に対して中心対称の関係にな
っている。
の両側にあって、側縁の全長にわたって存在し、板の表
又は裏方向に向かってU字状に開口している。係止部1
2と13とは全く同じU字状を呈していて板と一体にな
っている。図1では一方の係止部12が表面部14がわ
に向かって開口し、他方の係止部13が裏面部15がわ
に向かって開口し、両者は開口方向を全く逆にしている
が、同じ方向に向かって開口していてもよい。係止部1
2と13とは、同じ方向に向かって開口するときは、板
の中心に対して面対称の関係にあり、逆の方向に向かっ
て開口するときは板の中心に対して中心対称の関係にな
っている。
【0014】係止部12と13とは、何れもUの字の底
に当たる外面が、それぞれ裏面部15又は表面部14と
面一にされている。また係止部12と13とは、開口し
ている溝内にUの字の突出した壁が嵌まり込めるように
作られ、互いに咬み合うようにされている。
に当たる外面が、それぞれ裏面部15又は表面部14と
面一にされている。また係止部12と13とは、開口し
ている溝内にUの字の突出した壁が嵌まり込めるように
作られ、互いに咬み合うようにされている。
【0015】単位板1の内部では、複数個のリブ16が
互いに平行に延び、且つ表面部14と裏面部15と直交
したままであって、従って中空部11が直角四辺形の断
面を持ったままであってもよいが、その交差部が肉盛り
されてそこに断面が三角形の肉厚部が形成されているこ
とが好ましい。断面が三角形の肉厚部の中では、図1に
示したように、表面部又は裏面部側への接触幅が大きく
て、リブ16側への接触幅が小さくされた形状のものが
好ましい。とくに、前者の接触幅が後者の接触幅の1.
5〜2.5倍となったものが好ましい。
互いに平行に延び、且つ表面部14と裏面部15と直交
したままであって、従って中空部11が直角四辺形の断
面を持ったままであってもよいが、その交差部が肉盛り
されてそこに断面が三角形の肉厚部が形成されているこ
とが好ましい。断面が三角形の肉厚部の中では、図1に
示したように、表面部又は裏面部側への接触幅が大きく
て、リブ16側への接触幅が小さくされた形状のものが
好ましい。とくに、前者の接触幅が後者の接触幅の1.
5〜2.5倍となったものが好ましい。
【0016】単位板1は、合成樹脂を材料として係止部
12と13とを含めて一体に成形されている。合成樹脂
としては硬質の合成樹脂が用いられる。例えば、塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエステル樹脂など、色々な樹脂を用
いることができる。その中では、ポリエステル樹脂、と
くに繊維で補強されたポリエステル樹脂が好ましく、と
りわけガラス繊維で補強されたポリエステル樹脂を用い
ることが好ましい。単位板1は、横断面の形状が一定の
ものであるから、これらの樹脂を材料として押出成形又
は引き抜き成形法により、連続した長尺物として作るこ
とができる。
12と13とを含めて一体に成形されている。合成樹脂
としては硬質の合成樹脂が用いられる。例えば、塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエステル樹脂など、色々な樹脂を用
いることができる。その中では、ポリエステル樹脂、と
くに繊維で補強されたポリエステル樹脂が好ましく、と
りわけガラス繊維で補強されたポリエステル樹脂を用い
ることが好ましい。単位板1は、横断面の形状が一定の
ものであるから、これらの樹脂を材料として押出成形又
は引き抜き成形法により、連続した長尺物として作るこ
とができる。
【0017】単位板1は、図1の断面形状を持った長い
素材から、所望の水槽の高さ分だけ切り取って作られ
る。従って単位板1の長手方向の端は図1に示すように
複数個の中空部11が開口したままの形になっている。
すなわち、長手方向の両端には従来の単位板のように接
続のための接続縁が全く形成されていない。この発明で
は、この単位板の両端に露出している中空部を発泡スチ
ロールの板などの詰物により塞いで、単位板の中へ空気
又は水の侵入を防いだのち、その長手方向が上下に向く
ように配置して水槽の底の周りに立設し、隣接する単位
板の係止部同士を接続して側壁とする。
素材から、所望の水槽の高さ分だけ切り取って作られ
る。従って単位板1の長手方向の端は図1に示すように
複数個の中空部11が開口したままの形になっている。
すなわち、長手方向の両端には従来の単位板のように接
続のための接続縁が全く形成されていない。この発明で
は、この単位板の両端に露出している中空部を発泡スチ
ロールの板などの詰物により塞いで、単位板の中へ空気
又は水の侵入を防いだのち、その長手方向が上下に向く
ように配置して水槽の底の周りに立設し、隣接する単位
板の係止部同士を接続して側壁とする。
【0018】図1に示した単位板を係止部12と13と
の咬み合わせによって接続する態様が図2に示されてい
る。図2において単位板aは、まずその係止部13が単
位板bの係止部12と向き合う位置に置かれる。次いで
係止部12と13との間に横断面が乙の字状のパッキン
cを介在させる。その後に、係止部13の開口内に係止
部12の突出部を挿入する。すると係止部12と係止部
13とはパッキンを介して気密に接続され、その結果、
単位板aとbとは気密に接続されることとなる。こうし
て水槽の側壁を組み立てる。
の咬み合わせによって接続する態様が図2に示されてい
る。図2において単位板aは、まずその係止部13が単
位板bの係止部12と向き合う位置に置かれる。次いで
係止部12と13との間に横断面が乙の字状のパッキン
cを介在させる。その後に、係止部13の開口内に係止
部12の突出部を挿入する。すると係止部12と係止部
13とはパッキンを介して気密に接続され、その結果、
単位板aとbとは気密に接続されることとなる。こうし
て水槽の側壁を組み立てる。
【0019】パッキンは、横断面がU又は図2にcで示
したように乙の字状の一定の形をした長尺体である。パ
ッキンは柔軟又は弾性に富んだ材料、例えば合成ゴムで
作られている。合成ゴムとしてはスチレン・ブタジエン
ゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いることが好ま
しい。パッキンの形状及び厚みは単位板の両側に設けら
れた係止部同士が咬み合ったとき、その間に生じる隙間
を丁度充填するに足るものとすることが好ましい。また
パッキンは、その表面に長手方向に延びる小さな突条を
多数備えたものであってもよい。パッキンはこれが単位
板間に介在せしめられたとき、その側縁が単位板の表面
又は裏面から僅かに突出していても、また逆に僅かに引
き込んでいてもよい。
したように乙の字状の一定の形をした長尺体である。パ
ッキンは柔軟又は弾性に富んだ材料、例えば合成ゴムで
作られている。合成ゴムとしてはスチレン・ブタジエン
ゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いることが好ま
しい。パッキンの形状及び厚みは単位板の両側に設けら
れた係止部同士が咬み合ったとき、その間に生じる隙間
を丁度充填するに足るものとすることが好ましい。また
パッキンは、その表面に長手方向に延びる小さな突条を
多数備えたものであってもよい。パッキンはこれが単位
板間に介在せしめられたとき、その側縁が単位板の表面
又は裏面から僅かに突出していても、また逆に僅かに引
き込んでいてもよい。
【0020】この発明では、上述のようにして側壁を組
み立てるとともに、別に水槽の底を予め作っておく。水
槽の底は、図3に示したように、コンクリートの底盤P
の上にH型鋼から成る架台Qを固定し、その上に上述の
単位板を水平に並べ、さきに説明したのと同様にパッキ
ンを挟み単位板同士を接続して、底Rとする。底Rの端
には型鋼例えば断面がコ又はL字状の型鋼からなる下縁
材20が付設され、上端が底Rから突出している。側壁
10は、こうして作られた下縁材20の突出部に接して
底Rの周縁の上に単位板の長手方向を上下に向けて立設
される。底Rと側壁10との継ぎ目Sは、例えばシリコ
ン樹脂のようなシール材を詰めて水漏れを防ぐ。なお、
図3において、30は支柱であって単位板の継ぎ目に沿
って立設され、下端が架台Qに固定されている。
み立てるとともに、別に水槽の底を予め作っておく。水
槽の底は、図3に示したように、コンクリートの底盤P
の上にH型鋼から成る架台Qを固定し、その上に上述の
単位板を水平に並べ、さきに説明したのと同様にパッキ
ンを挟み単位板同士を接続して、底Rとする。底Rの端
には型鋼例えば断面がコ又はL字状の型鋼からなる下縁
材20が付設され、上端が底Rから突出している。側壁
10は、こうして作られた下縁材20の突出部に接して
底Rの周縁の上に単位板の長手方向を上下に向けて立設
される。底Rと側壁10との継ぎ目Sは、例えばシリコ
ン樹脂のようなシール材を詰めて水漏れを防ぐ。なお、
図3において、30は支柱であって単位板の継ぎ目に沿
って立設され、下端が架台Qに固定されている。
【0021】単位板1は、所定の幅を持ったものを次々
と接続して側壁又は底壁を作るのが原則である。ところ
が、水槽によっては半端な幅の単位板を必要とすること
がある。このような場合には、所定の幅を持った単位板
の一側を切断して使用する。このとき図4に示したよう
な開放端が生じ、そこには中空部が露出している。そこ
で、この開放端を閉ざすために中空部の露出面に図4に
示した補助材を当接する。補助材には図4に示したよう
に2個の突条が付設されていて、この突条が開放端へ嵌
まり込み係止されるようになっている。必要ならば接着
剤で止める。こうして補助材により中空部の露出を塞い
で、普通の単位板1と同様に使用する。
と接続して側壁又は底壁を作るのが原則である。ところ
が、水槽によっては半端な幅の単位板を必要とすること
がある。このような場合には、所定の幅を持った単位板
の一側を切断して使用する。このとき図4に示したよう
な開放端が生じ、そこには中空部が露出している。そこ
で、この開放端を閉ざすために中空部の露出面に図4に
示した補助材を当接する。補助材には図4に示したよう
に2個の突条が付設されていて、この突条が開放端へ嵌
まり込み係止されるようになっている。必要ならば接着
剤で止める。こうして補助材により中空部の露出を塞い
で、普通の単位板1と同様に使用する。
【0022】図4に示した補助材が使用できる場合は、
補助材を付設した端が壁の端に来たときである。切断し
た半端な単位板が壁の途中にあって、切断端でさらに別
の単位板と接続することが必要な場合には、図5に示し
たような補助材を用いる。図5に示した補助材は、図4
に示した補助材にさらに係止部が余分に付設されてい
る。この係止部は、突条と反対側に設けられて横向きに
開口している。この係止部は単位板1に付設された係止
部12又は13と同形同大のものである。従って、この
係止部を利用してさらに定尺の単位板と接続することが
できる。こうして、この補助材を使用することにより、
半端なパネルを壁の途中に入れることができる。
補助材を付設した端が壁の端に来たときである。切断し
た半端な単位板が壁の途中にあって、切断端でさらに別
の単位板と接続することが必要な場合には、図5に示し
たような補助材を用いる。図5に示した補助材は、図4
に示した補助材にさらに係止部が余分に付設されてい
る。この係止部は、突条と反対側に設けられて横向きに
開口している。この係止部は単位板1に付設された係止
部12又は13と同形同大のものである。従って、この
係止部を利用してさらに定尺の単位板と接続することが
できる。こうして、この補助材を使用することにより、
半端なパネルを壁の途中に入れることができる。
【0023】また、水槽のかど部、すなわち側壁同士が
直交する部分を構成するには、図6に示したようにす
る。すなわち、正規の単位板の一側を切断して半端な単
位板を作り、切断によって生じた中空部の開口端に図4
に示した補助材を当接して開口を塞ぎ、こうして得た半
端な単位板を2個直交させ、その当接部分に内側及び外
側からシール材を充填するか、又はその代わりに断面L
形のつなぎ材を接着して、かど部を構成する。
直交する部分を構成するには、図6に示したようにす
る。すなわち、正規の単位板の一側を切断して半端な単
位板を作り、切断によって生じた中空部の開口端に図4
に示した補助材を当接して開口を塞ぎ、こうして得た半
端な単位板を2個直交させ、その当接部分に内側及び外
側からシール材を充填するか、又はその代わりに断面L
形のつなぎ材を接着して、かど部を構成する。
【0024】こうして作られた水槽の側壁の外側では、
図7に示すように、単位板の継ぎ目を少なくとも1個所
飛び越して、継ぎ目に沿い上下に一連に延びる支柱30
が立設される。図7では、上下に一連に延びる支柱30
は、1つの側壁の両端とその中央とに設けられているだ
けである。一連に延びる支柱30の中間に設けられてい
る支柱31は、何れも一連のものでなくて、途中で梁材
40によって切断されている。支柱31も、単位板の継
ぎ目19を1つ飛び越して設けられている。従って、上
下に一連に延びる支柱30は、3個の継ぎ目を飛び越し
て設けられたことになる。
図7に示すように、単位板の継ぎ目を少なくとも1個所
飛び越して、継ぎ目に沿い上下に一連に延びる支柱30
が立設される。図7では、上下に一連に延びる支柱30
は、1つの側壁の両端とその中央とに設けられているだ
けである。一連に延びる支柱30の中間に設けられてい
る支柱31は、何れも一連のものでなくて、途中で梁材
40によって切断されている。支柱31も、単位板の継
ぎ目19を1つ飛び越して設けられている。従って、上
下に一連に延びる支柱30は、3個の継ぎ目を飛び越し
て設けられたことになる。
【0025】上下に一連に延びる支柱30間には梁材4
0がさしわたされて固定されている。梁材40は支柱3
0の上部と下部との少なくとも2個所に設けられる。梁
材40は支柱30の間で一連のものとなっている。図7
では支柱の上部と下部との間にも一連の梁材41が設け
られているが、梁材41は単位板1の長さが大きい場合
に必要に応じて設けられる。
0がさしわたされて固定されている。梁材40は支柱3
0の上部と下部との少なくとも2個所に設けられる。梁
材40は支柱30の間で一連のものとなっている。図7
では支柱の上部と下部との間にも一連の梁材41が設け
られているが、梁材41は単位板1の長さが大きい場合
に必要に応じて設けられる。
【0026】図7に示された支柱30は水槽のかど部に
位置しているために特異な形状をしている。すなわち、
各支柱30が型鋼例えばC型鋼で作られており、2本の
支柱30がそれぞれCの字の開口を外側へ向け1つのか
どを接して直交する状態になっており、その間に頂角が
直角の切片32が溶接されて全体が一体となり、複合支
柱が形成されている。この複合支柱が架台Qの端に固定
されて水槽のかどを構成している。
位置しているために特異な形状をしている。すなわち、
各支柱30が型鋼例えばC型鋼で作られており、2本の
支柱30がそれぞれCの字の開口を外側へ向け1つのか
どを接して直交する状態になっており、その間に頂角が
直角の切片32が溶接されて全体が一体となり、複合支
柱が形成されている。この複合支柱が架台Qの端に固定
されて水槽のかどを構成している。
【0027】中間支柱31の下端は架台Qに固定されて
いるが、中間支柱31のそのほかの部分は梁材40又は
41に固定されている。
いるが、中間支柱31のそのほかの部分は梁材40又は
41に固定されている。
【0028】こうして組み立てられた側壁の上端外側に
は、型鋼からなる上縁材が付設される。上縁材の付設さ
れる状態は図8に示されている。図8では、L型鋼から
成る上縁材60が側壁10の上端に沿って外側から当接
され、側壁10の内側上端にはところどころに固定具6
1が当接され、側壁10を貫通するボルトにより固定具
61が上縁材60に固定され、さらに上縁材60は支柱
30に固定されて、側壁10の上端は強固なものとなっ
ている。対向する側壁の間には、こうして付設された固
定具61の間に引張材50がさしわたされ固定されて、
側壁10の上端は水圧を受けても開き難いものとなって
いる。こうして、図9に示されたようなこの発明に係る
水槽が完成される。なお、上縁材60の外側へ突出する
部分は、水槽に蓋を付設するとき、蓋の縁を固定するの
に使用される。
は、型鋼からなる上縁材が付設される。上縁材の付設さ
れる状態は図8に示されている。図8では、L型鋼から
成る上縁材60が側壁10の上端に沿って外側から当接
され、側壁10の内側上端にはところどころに固定具6
1が当接され、側壁10を貫通するボルトにより固定具
61が上縁材60に固定され、さらに上縁材60は支柱
30に固定されて、側壁10の上端は強固なものとなっ
ている。対向する側壁の間には、こうして付設された固
定具61の間に引張材50がさしわたされ固定されて、
側壁10の上端は水圧を受けても開き難いものとなって
いる。こうして、図9に示されたようなこの発明に係る
水槽が完成される。なお、上縁材60の外側へ突出する
部分は、水槽に蓋を付設するとき、蓋の縁を固定するの
に使用される。
【0029】単位板1の中空部11内には発泡体を充填
して断熱性を高めたり、充填材又は補強材を挿入して撓
みを少なくすることができる。
して断熱性を高めたり、充填材又は補強材を挿入して撓
みを少なくすることができる。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、長尺の合成樹脂製板
であって、幅方向の両側に側縁の全長にわたって断面U
字状の係止部が設けられたものを単位板とするから、長
手方向の両端には格別接続縁が必要とされないために、
長尺の素材から水槽の高さに相当する長さを切り取るこ
とによって直ちに単位板が得られ、従って高さ方向には
継ぎ目のない単位板を容易に得ることができる。従っ
て、この単位板は断面V字状の係止部を次々と横方向に
接続して行くだけで、水槽の壁を容易に構成できること
となる。また、長尺の合成樹脂製板は長手方向に貫通す
る複数個の中空部を内部に持っているから、軽量であっ
てその割合に長手方向に撓みにくくなっており、また断
熱性も良好となっている。その上に、係止部は断面がU
字状になっているから、パッキンを介して互いに咬み合
わせることにより、容易に水漏れのない接続部を構成す
ることができる。また、中空部内には必要に応じて発泡
体、その他の充填材を充填することにより、断熱性、強
度などを一層向上させることができる。こうして、この
発明の単位板によれば、容易に水槽を組み立てることが
できる。
であって、幅方向の両側に側縁の全長にわたって断面U
字状の係止部が設けられたものを単位板とするから、長
手方向の両端には格別接続縁が必要とされないために、
長尺の素材から水槽の高さに相当する長さを切り取るこ
とによって直ちに単位板が得られ、従って高さ方向には
継ぎ目のない単位板を容易に得ることができる。従っ
て、この単位板は断面V字状の係止部を次々と横方向に
接続して行くだけで、水槽の壁を容易に構成できること
となる。また、長尺の合成樹脂製板は長手方向に貫通す
る複数個の中空部を内部に持っているから、軽量であっ
てその割合に長手方向に撓みにくくなっており、また断
熱性も良好となっている。その上に、係止部は断面がU
字状になっているから、パッキンを介して互いに咬み合
わせることにより、容易に水漏れのない接続部を構成す
ることができる。また、中空部内には必要に応じて発泡
体、その他の充填材を充填することにより、断熱性、強
度などを一層向上させることができる。こうして、この
発明の単位板によれば、容易に水槽を組み立てることが
できる。
【0031】また、この発明によれば、上述のような単
位板を用い、これを接続して水槽の底壁を構成すること
もできるが、最も有利なのはこの単位板を接続して水槽
の側壁を構成する場合である。単位板は水槽の高さに相
当する一連の長さを持っているから、単位板の長手方向
を上下に向けて水槽の底の周りに単位板を立設し、隣接
する単位板の係止部同士をパッキンの介在により気密に
接続してこれを側壁にすると、この側壁には上下方向に
は単位板の継ぎ目がないために、横方向すなわち水平方
向の継ぎ目も自然と補強され、従って水槽の外側では従
来の継ぎ目のようにすべての継ぎ目に上下に一連に延び
る支柱を立てて補強する必要がなくなる。そのために、
この発明によれば、少なくとも1個所の継ぎ目を飛び越
して上下に一連に延びる支柱を立設するだけで足り、ま
た上下に一連に延びる隣接する支柱間には側壁の上部と
下部とに一連に延びる梁材をさしわたすだけで、充分な
補強を行うことができる。上下に一連に延びる支柱と梁
材が節約できることは、大きな利益となる。なぜなら
ば、一連に延びる支柱と梁材とは、何れも通常型鋼で作
られているため、重量が大きくて取り付けに多大の労力
が必要とされるものだからである。こうして、この発明
に係る水槽は、資材と労力とを節約して容易に作ること
ができるものであり、しかも水漏れのおそれのない良質
のものとなる。
位板を用い、これを接続して水槽の底壁を構成すること
もできるが、最も有利なのはこの単位板を接続して水槽
の側壁を構成する場合である。単位板は水槽の高さに相
当する一連の長さを持っているから、単位板の長手方向
を上下に向けて水槽の底の周りに単位板を立設し、隣接
する単位板の係止部同士をパッキンの介在により気密に
接続してこれを側壁にすると、この側壁には上下方向に
は単位板の継ぎ目がないために、横方向すなわち水平方
向の継ぎ目も自然と補強され、従って水槽の外側では従
来の継ぎ目のようにすべての継ぎ目に上下に一連に延び
る支柱を立てて補強する必要がなくなる。そのために、
この発明によれば、少なくとも1個所の継ぎ目を飛び越
して上下に一連に延びる支柱を立設するだけで足り、ま
た上下に一連に延びる隣接する支柱間には側壁の上部と
下部とに一連に延びる梁材をさしわたすだけで、充分な
補強を行うことができる。上下に一連に延びる支柱と梁
材が節約できることは、大きな利益となる。なぜなら
ば、一連に延びる支柱と梁材とは、何れも通常型鋼で作
られているため、重量が大きくて取り付けに多大の労力
が必要とされるものだからである。こうして、この発明
に係る水槽は、資材と労力とを節約して容易に作ること
ができるものであり、しかも水漏れのおそれのない良質
のものとなる。
【0032】また、この発明によれば、上述のように水
槽の高さに相当する一連の長さを持った単位板を用い、
長手方向を上下に向けてこの単位板を水槽の底の周りに
立設し、隣接する単位板の係止部同士の間にパッキンを
介在させて係止部同士を気密に接続して横方向の接続だ
けで水槽の側壁を作ることができるから、この側壁は上
下方向に継ぎ目がないものとなるので側壁の立設が容易
であって、また側壁を容易に水漏れのないものとするこ
とができる。とくに、単位板の接続に際しては、従来の
ように、ボルトとナットとを使用しないから、それらの
ものを運搬する必要がなく、ボルト挿通のための孔あけ
をする必要がなく、さらに孔にボルトを通しナットを回
転させる必要もないから、側壁の組み立てが従来法に比
べて極めて容易である。また、側壁の外側では単位板の
継ぎ目を少なくとも1個所飛び越して継ぎ目に沿い上下
に一連に延びる支柱を立設し、こうして立設した一連に
延びる支柱間には側壁の上部と下部とに梁材をさしわた
して固定することによって、側壁を撓みの少ないものと
し、支柱が立設されていない継ぎ目のところで側壁が水
圧によって裂け目を生じるのを確実に防止することがで
きる。その後さらに対向する側壁の上部に引張材をさし
わたして固定することによって、一層側壁の撓みを小さ
くすることができ、水槽を水漏れのない強固なものとす
ることができる。こうして、この発明方法によれば、支
柱と梁材とを節約して容易に強固な水槽を作ることがで
きる。この発明は、このような利点をもたらすものであ
る。
槽の高さに相当する一連の長さを持った単位板を用い、
長手方向を上下に向けてこの単位板を水槽の底の周りに
立設し、隣接する単位板の係止部同士の間にパッキンを
介在させて係止部同士を気密に接続して横方向の接続だ
けで水槽の側壁を作ることができるから、この側壁は上
下方向に継ぎ目がないものとなるので側壁の立設が容易
であって、また側壁を容易に水漏れのないものとするこ
とができる。とくに、単位板の接続に際しては、従来の
ように、ボルトとナットとを使用しないから、それらの
ものを運搬する必要がなく、ボルト挿通のための孔あけ
をする必要がなく、さらに孔にボルトを通しナットを回
転させる必要もないから、側壁の組み立てが従来法に比
べて極めて容易である。また、側壁の外側では単位板の
継ぎ目を少なくとも1個所飛び越して継ぎ目に沿い上下
に一連に延びる支柱を立設し、こうして立設した一連に
延びる支柱間には側壁の上部と下部とに梁材をさしわた
して固定することによって、側壁を撓みの少ないものと
し、支柱が立設されていない継ぎ目のところで側壁が水
圧によって裂け目を生じるのを確実に防止することがで
きる。その後さらに対向する側壁の上部に引張材をさし
わたして固定することによって、一層側壁の撓みを小さ
くすることができ、水槽を水漏れのない強固なものとす
ることができる。こうして、この発明方法によれば、支
柱と梁材とを節約して容易に強固な水槽を作ることがで
きる。この発明は、このような利点をもたらすものであ
る。
【図1】この発明に係る水槽組立用単位板の一部切欠斜
視図である。
視図である。
【図2】図1に示した単位板の接続状態を示した一部切
欠斜視図である。
欠斜視図である。
【図3】この発明に係る水槽の一部切欠縦断面図であ
る。
る。
【図4】この発明で用いる半端な水槽組立用単位板の一
部切欠分解斜視図である。
部切欠分解斜視図である。
【図5】図4の半端な水槽組立用単位板の接続状態を示
した断面図である。
した断面図である。
【図6】図4の半端な水槽組立用単位板を別様に接続す
る状態を示した断面図である。
る状態を示した断面図である。
【図7】この発明に係る水槽の斜視図である。
【図8】この発明に係る水槽の一部切欠縦断面図であ
る。
る。
【図9】この発明に係る方法によって組み立てられた他
の水槽の斜視図である。
の水槽の斜視図である。
a、b 単位板 c パッキン P コンクリートの底盤 Q 架台 R 水槽の底壁 1 水槽組立用単位板 10 側壁 11 中空部 12、13 係止部 14 表面部 15 裏面部 16 リブ 17 肉厚部 18、19 継ぎ目 20 下縁材 30 上下方向に一連となった支柱 31 上下方向に切断されている支柱 40 水平方向に一連となった梁材 41 中間の梁材 50 引張材 60 上縁材 61 固定具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 誠治 大阪府池田市天神1−9−6 203 (72)発明者 神田 利広 大阪府吹田市昭和町17−9 303
Claims (10)
- 【請求項1】 長手方向に貫通する複数個の中空部を内
部に持った長尺の合成樹脂製板であって、幅方向の両側
に側縁の全長にわたり、板の表又は裏方向に向かって開
口する断面U字状の係止部を備え、水槽の高さに相当す
る一連の長さを持った板から成る水槽組立用単位板。 - 【請求項2】 単位板の少なくとも一側を切断して中空
部を露出させ、中空部の露出面に補助材を当接して露出
を塞ぎ、これを半端な単位板とすることを特徴とする、
請求項1に記載の水槽組立用単位板。 - 【請求項3】 補助材が露出した中空部へ嵌まり込む突
条を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の水
槽組立用単位板。 - 【請求項4】 補助材がさらに係止部を備えていること
を特徴とする、請求項2又は3に記載の水槽組立用単位
板。 - 【請求項5】 中空部の一部又は全部に発泡体、充填材
又は補強材が入れられていることを特徴とする、請求項
1−4の何れか1つの項に記載の水槽組立用単位板。 - 【請求項6】 長手方向に貫通する複数個の中空部を内
部に持った長尺の合成樹脂製板であって、幅方向の両側
に側縁の全長にわたって板の表又は裏方向に向かって開
口する断面U字状の係止部を備え、水槽の高さに相当す
る一連の長さを持った板を単位板とし、長手方向を上下
に向けて水槽の底の周りに単位板を立設し、隣接する単
位板の係止部同士をパッキンの介在により気密に接続し
て水槽の側壁とし、側壁の外側では単位板の継ぎ目を少
なくとも1個所飛び越して、継ぎ目に沿い上下に一連に
延びる支柱を立設し、隣接する上記の支柱間には側壁の
上部と下部とに梁材をさしわたして固定してなる水槽。 - 【請求項7】 側壁の上端に上縁材を当接して支柱に固
定し、対向する側壁の上縁材の間に引張材をさしわたし
固定してなる、請求項6に記載の水槽。 - 【請求項8】 長手方向に貫通する複数個の中空部を内
部に持った長尺の合成樹脂製板であって、幅方向の両側
に側縁の全長にわたり、板の表又は裏方向に向かって開
口する断面U字状の係止部を備え、水槽の高さに相当す
る一連の長さを持った板を単位板とし、単位板の端に露
出する中空部を詰物によって塞ぎ、単位板の長手方向を
上下に向けて水槽の底の周りに単位板を立て、底の周り
に付設された下縁材の突出部に単位板の下端を当接し、
隣接する単位板の係止部同士をパッキンの介在により気
密に接続して水槽の側壁とし、側壁の外側では単位板の
継ぎ目を少なくとも1個所飛び越して、継ぎ目に沿い上
下に一連に延びる支柱を立設し、隣接する一連に延びる
支柱間には側壁の上部と下部とに梁材をさしわたして固
定することを特徴とする、水槽の組立方法。 - 【請求項9】 単位板の接続によって側壁が長過ぎるも
のとなる場合には、それら単位板のうちの1つの単位板
の一側を長過ぎる部分だけ切断して中空部を露出させ、
露出した中空部に補助材を当接して中空部を塞ぎ、これ
を半端な単位板として所望の長さの側壁とすることを特
徴とする、請求項8に記載の水槽の組立方法。 - 【請求項10】 側壁の上端に上縁材を当接して支柱と
側壁とに固定し、対向する側壁に設けられた上縁材間に
引張材をさしわたすことを特徴とする、請求項8又は9
に記載の水槽の組立方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9116403A JPH10291586A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 水槽組立用単位板、水槽及び水槽の組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9116403A JPH10291586A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 水槽組立用単位板、水槽及び水槽の組立方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10291586A true JPH10291586A (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=14686194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9116403A Withdrawn JPH10291586A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 水槽組立用単位板、水槽及び水槽の組立方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10291586A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113013741A (zh) * | 2021-04-06 | 2021-06-22 | 北京中科中电电力工程管理有限公司 | 一种开关柜及其安装工艺 |
-
1997
- 1997-04-18 JP JP9116403A patent/JPH10291586A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113013741A (zh) * | 2021-04-06 | 2021-06-22 | 北京中科中电电力工程管理有限公司 | 一种开关柜及其安装工艺 |
CN113013741B (zh) * | 2021-04-06 | 2023-07-25 | 北京中科中电电力工程管理有限公司 | 一种开关柜及其安装工艺 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102183762B1 (ko) | 외부를 보강한 내진 기능을 갖는 물탱크 | |
KR960706442A (ko) | 냉동된 콘테이너와 게이블 프레임(gable frame)(A REFRIGERATED CONTAINER AND A GABLE FRAME) | |
US5201786A (en) | Prefabricated building | |
KR100197759B1 (ko) | 건축물의 콘크리트기둥과 철골보 연결용 접합구조물 | |
JPH10291586A (ja) | 水槽組立用単位板、水槽及び水槽の組立方法 | |
JP3378064B2 (ja) | 防音壁 | |
CN216516314U (zh) | 污水处理箱 | |
JPH11165795A (ja) | 水槽の組立方法 | |
KR100209016B1 (ko) | 합성수지제 탱크구조물 및 그의 제조방법 | |
KR970070368A (ko) | 건축용 구조물 | |
KR0137603Y1 (ko) | 조립식 패널 | |
KR20210047524A (ko) | 건축용 판넬 조립구조 | |
KR20210066225A (ko) | 기둥과 보의 접합부 코어 | |
KR200340788Y1 (ko) | 건축용 조립식 판넬의 연결 구조 | |
KR20060060145A (ko) | 중공단면의 조립식 복합소재 패널용 코너 커넥터 및 이를이용한 구조물 | |
KR20030048301A (ko) | 건축용 골조 | |
KR102312189B1 (ko) | 건식패드 일체형 무용접, 무보강 pdf 내진물탱크 | |
JP2807206B2 (ja) | 外壁パネル | |
JPH10101186A (ja) | パネル組立式タンク | |
KR20220050555A (ko) | 건축용 판넬 조립구조 | |
KR101732721B1 (ko) | 콘크리트 충전 튜브 상부플랜지를 갖는 하이브리드보 | |
CA1152717A (en) | Panel, in particular for self-supporting roof structures and self-supporting roof structures assembled of such panels | |
JPS6341458Y2 (ja) | ||
JP3053499U (ja) | 組立て壁面パネル | |
JP2742029B2 (ja) | 屋根構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040706 |