JPH11165750A - 合成樹脂容器、その予備成形体、それらの口部構造およびその口部に装着される封止部材 - Google Patents

合成樹脂容器、その予備成形体、それらの口部構造およびその口部に装着される封止部材

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JPH11165750A
JPH11165750A JP33421097A JP33421097A JPH11165750A JP H11165750 A JPH11165750 A JP H11165750A JP 33421097 A JP33421097 A JP 33421097A JP 33421097 A JP33421097 A JP 33421097A JP H11165750 A JPH11165750 A JP H11165750A
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剛美 渋谷
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和久 中井
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貴義 工藤
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    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0223Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by shape
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    • B29C2949/00Indexing scheme relating to blow-moulding
    • B29C2949/07Preforms or parisons characterised by their configuration
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    • B29C2949/0792Closure

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器の口部構造と封止部材とにより、その密
封性を向上させ、容器内部の殺菌効率を向上させる。 【解決手段】 封止部材15にて密封可能な合成樹脂容
器またはその予備成形体の口部10の構造であって、口
部10の端面14から容器またはその予備成形体の内部
に向かって所定範囲の内周面21の面粗度が10μm以
下である口部10と、その口部10に密封可能な封止部
材15であって、口部10の内周面21に挿嵌される挿
嵌部27の外周に帯状凸部25が設けられ、その帯状凸
部25の条数が1個である封止部材15とを挿嵌するこ
とによって、密封性が向上し、容器内部の殺菌効率が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂容器、そ
の予備成形体、それらの口部構造およびその口部に装着
される封止部材に関する。
【0002】
【従来の技術】飲料物等の合成樹脂容器として、スクリ
ューキャップまたは打栓式キャップを装着できる口部と
本体部とを備えた合成樹脂容器(以下、容器という)が
知られている。この容器は、射出成形によって製造され
た予備成形体をブロー成形することにより得られてい
る。この種の容器は、主に飲料物を充填することから無
菌充填用ボトルといわれ、充填物に菌を混入させないた
めに予め容器の内外面を殺菌した後、飲料物を充填し、
前記スクリューキャップまたは前記打栓式キャップを装
着している。
【0003】容器の殺菌は、通常、過酸化水素水等の薬
液で洗浄する方法または薬液を噴霧する方法により行わ
れている。薬液を噴霧する方法による容器内面の殺菌
は、容器内部に薬液を噴霧した後、封止部材で所定時間
密封することにより行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の容器内部の殺菌
において、容器の口部内面または口部端面に、傷、凹凸
または変形があると、封止部材による密封が不十分にな
り、噴霧した薬液が漏れて殺菌効果が低下するおそれが
ある。そのため、噴霧する薬液量を多くしたり、密封時
間を長くする必要があり、作業効率が悪化する。
【0005】本発明は、十分な密封状態を維持して殺菌
効果を向上できる合成樹脂容器、その予備成形体、それ
らの口部構造およびその口部に装着される封止部材の提
供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の実施形態
を示す図面に対応付けて本発明を説明する。但し、本発
明は図示の形態に限定されない。
【0007】請求項1の発明は、封止部材15にて密封
可能な樹脂成形体の口部10の構造であって、口部10
の端面14から樹脂成形体の内部に向かって所定範囲A
の内周面21の面粗度を10μm以下とすることによ
り、上述した目的を達成する。この発明によれば、封止
部材15による密封が十分となり、殺菌効果を向上させ
ることができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の口部10の
構造において、所定範囲Aを口部10の軸線Xの方向に
5mm以上確保するよう設定した。この発明によれば、
封止部材15の外周面16に小さな傷があっても密封を
損なうことがなく、殺菌効果を向上させることができ
る。
【0009】請求項3の発明は、封止部材15にて密封
可能な樹脂成形体の口部10の構造であって、口部10
の端面14から樹脂成形体の内部に向かって所定範囲B
の内周面21を直径Dが一定の円筒面に形成し、所定範
囲Bの内周面21の面粗度を10μm以下とすることに
より、上述した目的を達成する。この発明によれば、円
筒面と同様な円筒形状の封止部材15で密封する際に、
その密封が十分となり、殺菌効果を向上させることがで
きる。
【0010】請求項4の発明は、請求項3の口部10の
構造において、所定範囲Bの内周面21を口部10の軸
線Xの方向に3mm以上確保するよう設定した。この発
明によれば、封止部材15の外周面16に小さな傷があ
っても密封を損なうことがなく、殺菌効果を向上させる
ことができる。
【0011】請求項5の発明は、封止部材15にて密封
可能な樹脂成形体の口部10の構造であって、口部10
の端面14には、口部10の軸線Xと直交し、幅が0.
5mm以上、面粗度が10μm以下の平坦部Cを形成す
ることによって、上述した目的を達成する。この発明に
よれば、口部10の端面14での密封性を維持して殺菌
効果を向上させることができる。
【0012】請求項6の発明は、樹脂成形体の口部10
に密封可能な封止部材15であって、口部10の内周面
21に挿嵌される挿嵌部27の外周に帯状凸部25が設
けられ、その帯状凸部25の条数を1個とすることによ
り、上述した目的を達成する。この発明によれば、帯状
凸部25に小さな傷があっても密封を損なうことがな
く、殺菌効果を向上させることができる。
【0013】請求項7の発明は、請求項7の封止部材1
5において、その帯状凸部25を、直径dが一定で10
μm以下の面粗度に形成することにより、上述した目的
を達成する。この発明によれば、封止部材15による密
封が十分となり、殺菌効果を向上させることができる。
【0014】請求項8の発明は、請求項1乃至5の何れ
かに記載の口部10の構造を備えた合成樹脂容器2であ
り、請求項9の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載
の口部10の構造を備えた合成樹脂容器2の予備成形体
1である。これらの発明によれば、封止部材15との密
封性に優れた合成樹脂容器2およびその予備成形体1を
提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明が適用された飲料用
の合成樹脂容器2を、図2はその容器2の予備成形体1
をそれぞれ示している。予備成形体1は合成樹脂を素材
とする射出成形にて製造され、容器2はその予備成形体
1をブロー成形して製造される。予備成形体1は、スク
リューキャップまたは打栓式キャップを装着する口部1
0とそれに続く中空円筒状の本体部4とを有しており、
ブロー成形時には本体部4のみが膨張して容器2の本体
部5が形成される。予備成形体1の口部10はブロー成
形時に金型内で拘束され、膨張しない。そのため、容器
2の口部10は予備成形体1の口部10の形状に等し
い。従って、以下では予備成形体1および合成樹脂容器
2の各口部について等しい符号を使用する。
【0016】図3は本発明の口部構造の一例を示す軸方
向の断面図である。この図から明らかなように、口部1
0の内周には、口部10の軸線Xに沿ってほぼ円筒状の
内周面21が形成されている。一方、口部10の外周に
はスクリューキャップと螺合するネジ部11が設けら
れ、そのネジ部11の下方にはキャップ係止リング12
およびサポートリング13が形成されている。口部10
には封止部材15(図6参照)が挿嵌され、口部10の
内周面21と封止部材15の外周面16との圧接によっ
て容器内部が密封される。口部10の端面14から所定
範囲Aの内周面21の面粗度を10μm以下、更に好ま
しくは5μm以下、にすることによって、封止部材15
による密封が十分となり、殺菌効果を向上させることが
できる。面粗度が10μmを超えると、口部10の所定
範囲Aの内周面21の凹凸が大きくなるため、封止部材
15による密封が不十分となるおそれがある。
【0017】また、所定範囲Aを3mm以上、好ましく
は5mm以上確保することによって、内周面21と封止
部材15の外周面16との封止面が広くなり、容器の密
封性を向上することができる。広い封止面が確保できる
ため、封止部材15の外周面16に小さな傷があっても
密封性の低下が起こりにくい。
【0018】なお、口部10の軸線Xに沿って形成され
た内周面21の形状は、円筒状であっても、テーパー状
であってもよい。
【0019】図4は本発明の口部構造の他の一例を示す
軸方向の断面図である。口部10の内周面21のうち、
所定範囲Bの内周面21が一定の直径Dの円筒面に形成
されている。この所定範囲Bは、封止部材15(図6参
照)を挿嵌した際に、その外周面16と相対すれば、内
周面21の何れに設けられていてもよい。この所定範囲
Bの内周面21の面粗度を10μm以下、更に好ましく
は5μm以下、にすることによって、封止部材15の外
周面16との圧接が十分となり、密封性を維持し、殺菌
効果を向上させることができる。面粗度が10μmを超
えると、口部10の所定範囲Bの内周面21の凹凸が大
きくなるため、封止部材15による密封が不十分となる
おそれがある。
【0020】また、所定範囲Bを3mm以上確保するこ
とによって、直径Dが一定な内周面21と封止部材15
の外周面16との封止面が広くなり、容器の密封性をよ
り向上することができる。広い封止面が確保できるた
め、封止部材15の外周面16に小さな傷があっても密
封性の低下が起こりにくい。
【0021】なお、所定範囲Bの内周面21以外の内周
面の形状は、円筒状であっても、テーパー状であっても
よい。
【0022】図5は本発明の口部構造の他の一例を示す
軸方向の断面図である。口部10の端面14には、口部
10の軸線Xと直交する平坦部Cを有している。平坦部
Cは、端面14上に幅0.5mm以上、面粗度10μm
以下で形成されている。このため、封止部材15の当接
面17(図6参照)と平坦部Cとが密着して容器の密封
性を向上させ、殺菌効果を向上させることができる。平
坦部Cの幅が0.5mm未満で、面粗度が10μmを超
えると、封止部材15の当接面17の小さな傷によって
密封性の低下が起こるおそれがある。また、平坦部C
は、端面14の内面側エッジ部18および外面側エッジ
部19が曲面状になっているため、その幅が確保されれ
ば端面14の何れに位置していてもよい。
【0023】さらに、この口部10の端面14の構造
と、図3または図4において上述した口部10の内周面
21の構造とを組み合わせることもできる。この組み合
わせによって、容器の密封性を更に向上させることがで
きる。
【0024】図6は本発明の封止部材の一例を示す軸方
向の断面図である。封止部材15は、低密度ポリエチレ
ンまたはポリプロピレン等のようなある程度弾性を有す
る樹脂からなり、口部10の端面14に当接する当接面
17と、口部10に挿嵌される挿嵌部27とからなる円
形のキャップ形状に形成されている。挿嵌部27を口部
10に挿嵌すると、口部10の内周面21には挿嵌部2
7の外周面16に設けられた任意の幅Eを有する帯状凸
部25が圧接する。帯状凸部25の直径dは、口部10
の所定範囲A、Bの内周面21の直径Dよりも大きい。
帯状凸部25は、挿嵌部27を口部10に挿嵌した際
に、図3から図5に示す所定範囲A、Bの内周面21に
相対する位置に設けられている。このため、封止部材1
5の帯状凸部25と口部10の内周面21とが強く圧接
し、十分な密封を維持して殺菌効果を向上できる。
【0025】また、密封性は、帯状凸部25の幅Eを広
くするほど向上する。帯状凸部25の幅Eが広い場合
は、帯状凸部25に傷が付いても、帯状凸部25を上下
に貫く傷とならないため、密封性が維持される。帯状凸
部25の幅Eが狭い場合は、帯状凸部25に傷が付く
と、帯状凸部25を上下に貫く傷になるため、密封性が
維持されないことがある。一方、帯状凸部25の幅E
は、封止部材15と口部10との構造により限られてし
まうため、帯状凸部25を二条以上とすると、その幅E
が狭くなり、密封性が維持されなくなるおそれがある。
すなわち、密封性を維持することができる幅Eの広い帯
状凸部25を得るためには、帯状凸部25を一条とする
ことが好ましい。一条にすることにより、帯状凸部25
の幅Eは、封止部材15と口部10との構造上の制約の
範囲内で、広くすることができる。一条に形成された帯
状凸部25は、口部10の内周面21と圧接し、帯状凸
部25に小さな傷が付いていても、その帯状凸部25を
上下に貫かないため、密封性の低下が起こらない。
【0026】また、帯状凸部25の幅Eの面粗度を10
μm以下にすることによって、より一層密封性が増し、
殺菌効果を向上させることができる。さらに、封止部材
15の当接面17の面粗度を10μm以下にすることに
よって、封止部材15は、口部10の端面14と内周面
21とに圧接して、より一層密封性を増し、殺菌効果を
向上させることができる。
【0027】図7は封止部材25を口部10に挿嵌した
ときの一例を示す軸方向の断面図である。
【0028】上述した樹脂成形体の口部10の構造およ
びその口部10に装着される封止部材15は、飲料物を
充填する合成樹脂容器2またはその予備成形体1に適用
され、それらの容器内に噴霧された薬液の密封性を維持
し、殺菌効果を向上させることができる。合成樹脂容器
2およびその予備成形体1の形状、大きさ、肉厚、材質
等は、通常使用されているものを適用することができ、
特に限定しない。
【0029】口部10は、予備成形体1の成形の際に使
用する射出成形金型の形状によって、その内周面21が
テーパー状または直径Dが一定の円筒状に成形される。
さらに、その端面14も平坦部Cを有する形状に成形す
ることができる。また、射出成形金型の面粗度、成形温
度および脱型条件によって、内周面21や端面14の面
粗度およびその所定範囲A、Bを規定して成形すること
ができる。内周面21や端面14の面粗度は、内周面2
1や端面14にかかる部分の金型の面粗度を1μm以
下、成形金型の温度範囲を1〜25℃、脱型条件として
予備成形体1の表面温度を85℃以下とすることによ
り、10μm以下にできる。
【0030】封止部材15も口部10と同様に、射出成
形金型の形状によって、その挿嵌部27の外周面16上
の帯状凸部25をテーパー状または直径dが一定の円筒
状に成形できる。また、射出成形金型の面粗度、成形温
度および脱型条件によって、帯状凸部25または当接面
17の面粗度を規定して成形することができる。面粗度
は、帯状凸部25または当接面17にかかる部分の金型
の面粗度を5μm以下、成形金型の温度範囲を1〜30
℃、脱型条件として封止部材15の表面温度を85℃以
下とすることにより、10μm以下にできる。
【0031】
【実施例】〔実施例1〕上記の口部10において、内周
面21の所定範囲Aが5mm以上で、その面粗度が10
μm以下であり、端面14の平坦部Cの幅が0.5mm
以上で、その面粗度が10μm以下になるように、該当
部分の金型の面粗度を1μm以下、成形時の金型温度を
14℃、脱型条件として予備成形体1の表面温度を70
℃以下および金型形状を設定して図2に示す構造の予備
成形体1を製造した。この予備成形体1を、2軸延伸ブ
ロー成形して、上記と同じ値の口部10を有した図1に
示す構造の容器2を製造した。
【0032】また、封止部材15において、帯状凸部2
5の直径dが口部10の内周面21の直径Dよりも大き
く、その外周面16の面粗度が10μm以下になるよう
に、該当部分の金型の面粗度を1μm以下、成形時の金
型温度を14℃、脱型条件として封止部材15の表面温
度を50℃以下および金型形状を設定して図6に示す構
造の封止部材15を製造した。
【0033】面粗度は、表面粗さ形状測定器「サーフコ
ム590A」(東京精密(株)製)で測定し、基準長さ
を10mmとしたときの最大高さの値(μm)で示し
た。所定範囲Aの長さは、万能投影機(三豊精機(株)
製)により、100倍で測定した。
【0034】こうして得られた容器2と封止部材15と
により(以下、実施品という)、密封性試験を行った。
一方、面粗度が何れも10μm以上となる容器2と封止
部材15とを用いて(以下、比較品という)、密封性試
験を行った。
【0035】まず、実施品と比較品とをそれぞれ100
0個ずつ用意し、それぞれの容器2の内部に35%過酸
化水素水を一定時間噴霧し、直ちにそれぞれの封止部材
15を装着して3分間静置した。その後、容器2の側面
から注射器を刺し、容器2の内部に培地を充填させた。
注射器の注入口は、すぐにホットメルトで密閉した。こ
の容器2を40℃の恒温槽に3日間保存した後、容器2
の内部に菌が発生していないことを確認した。
【0036】こうして準備された容器2の口部10を、
106 個/mlの菌液に浸し、30℃の恒温槽に1日保
存後、3℃の恒温槽に1日保存し、さらに40℃の恒温
槽に7日間保存した。その後、実施品と比較品のそれぞ
れにおいて、菌が発生した容器2を数えた。その結果を
表1に示す。
【0037】
【表1】 この結果から、本発明の口部10を備えた容器2と本発
明の封止部材15とにより、容器2の密封性を向上させ
ることができた。
【0038】〔実施例2〕容器2と封止部材15は、実
施例1と同様に製造されたものを使用し、ヘリウムリー
ク試験を行った。試験は、以下のサンプルについて行っ
た。 サンプルA:実施例1の実施品の口部と封止部材とを溶
着したもの。 サンプルB:実施例1の実施品に同じ。 サンプルC:実施例1の実施品にポリプロピレンのライ
ナー材付きアルミキャップで巻締め、密封したもの。 サンプルD:実施例1の比較品に同じ。
【0039】上記サンプルA〜Dのそれぞれの容器2を
逆さまにして、容器2にヘリウムガスを満たし、直ちに
封止部材15により封止した(サンプルAは、封止後、
すぐに溶着した)。封止したサンプル33を、図8に示
したヘリウムリーク試験器のチャンバー28の中に入
れ、サンプル33からのヘリウムリーク量を経時的に測
定した。テストの結果を図9のヘリウムリーク量の経時
的な測定結果を示すグラフに示した。
【0040】この結果から、本発明の口部10と本発明
の封止部材15とにより、口部と封止部材を溶着したも
のと同等の、高い密封性が得られた。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4の口
部構造によれば、口部の内周面の面粗度を10μm以下
にすることによって、封止部材による密封性を向上でき
るので、密封性の低下に基づく殺菌作業の効率低下を招
くことなく殺菌できる。請求項5の口部構造によれば、
口部の端面に平坦部を設け、その平坦部の面粗度を10
μm以下にすることによって、端面における密封性を高
めることができ、一層殺菌効果が向上する。
【0042】請求項6および7の封止部材によれば、口
部の内周面に強く圧接できるため、十分な密封を維持し
て、殺菌効果を向上できる。
【0043】さらに、請求項8の合成樹脂容器および請
求項9の予備成形体によれば、密封性に優れた口部を備
えているため、内部の殺菌効果が向上し、殺菌作業も容
易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された飲料用の合成樹脂容器の一
例を示す図である。
【図2】本発明が適用された飲料用の合成樹脂容器の予
備成形体の一例を示す図である。
【図3】本発明の口部構造の一例を示す軸方向の断面図
である。
【図4】本発明の口部構造の他の一例を示す軸方向の断
面図である。
【図5】本発明の口部構造の他の一例を示す軸方向の断
面図である。
【図6】本発明の封止部材の一例を示す軸方向の断面図
である。
【図7】本発明の封止部材を口部に挿嵌したときの一例
を示す軸方向の断面図である。
【図8】ヘリウムリーク試験器の概略図である。
【図9】ヘリウムリーク量の経時的な測定結果を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 予備成形体 2 合成樹脂容器 4 本体部 5 本体部 10 口部 11 ネジ部 12 キャップ係止リング 13 サポートリング 14 端面 15 封止部材 16 外周面 17 当接面 18 内面側エッジ部 19 外面側エッジ部 21 内接面 25 帯状凸部 27 挿嵌部 28 チャンバー 29 ニューマチックバルブ 30 ヘリウムリークディテクター 31 メカニカルブースターポンプ 32 油回転ポンプ 33 サンプル X 軸線 A 所定範囲 B 所定範囲 C 平坦部 D 直径 d 直径 E 幅

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 封止部材にて密封可能な樹脂成形体の口
    部構造であって、前記口部の端面から前記樹脂成形体の
    内部に向かって所定範囲の内周面の面粗度が10μm以
    下であることを特徴とする樹脂成形体の口部構造。
  2. 【請求項2】 前記所定範囲が前記口部の軸線方向に5
    mm以上確保されていることを特徴とする請求項1記載
    の口部構造。
  3. 【請求項3】 封止部材にて密封可能な樹脂成形体の口
    部構造であって、前記口部の端面から前記樹脂成形体の
    内部に向かって所定範囲の内周面が直径一定の円筒面に
    形成されていることを特徴とする樹脂成形体の口部構
    造。
  4. 【請求項4】 前記所定範囲が前記口部の軸線方向に3
    mm以上確保されていることを特徴とする請求項3記載
    の口部構造。
  5. 【請求項5】 封止部材にて密封可能な樹脂成形体の口
    部構造であって、前記口部の端面には、当該口部の軸線
    と直交し、幅が0.5mm以上、面粗度が10μm以下
    の平坦部が形成されていることを特徴とする樹脂成形体
    の口部構造。
  6. 【請求項6】 樹脂成形体の口部に密封可能な封止部材
    であって、前記口部の内周面に挿嵌される挿嵌部の外周
    に帯状凸部が設けられ、前記帯状凸部の条数が1個であ
    ることを特徴とする封止部材。
  7. 【請求項7】 前記帯状凸部が、直径一定で、外周面の
    面粗度が10μm以下であることを特徴とする請求項6
    記載の封止部材。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至5の何れかに記載の口部構
    造を備えた合成樹脂容器。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至5の何れかに記載の口部構
    造を備えた合成樹脂容器の予備成形体。
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