JPH11165477A - 画像形成材料及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成材料及び画像形成方法

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JPH11165477A
JPH11165477A JP9334047A JP33404797A JPH11165477A JP H11165477 A JPH11165477 A JP H11165477A JP 9334047 A JP9334047 A JP 9334047A JP 33404797 A JP33404797 A JP 33404797A JP H11165477 A JPH11165477 A JP H11165477A
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JP9334047A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Hagiwara
清志 萩原
Tomonori Kawamura
朋紀 河村
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度エネルギー光の露光による画像形成方
法において、高解像度かつ露光部の不要な汚れのない高
品質の画像が得られる画像形成材料の提供、及び該材料
を用いる画像形成方法。 【解決手段】 第1の支持体上に画像形成層を有する画
像形成体と、第2の支持体上に被転写層を有する被転写
体から成り、該画像形成層と該被転写層を対面するよう
重ね合わせ、高密度エネルギー光の照射により該画像形
成層の第1の支持体と画像形成層との結合力を低下させ
た後、被転写体と画像形成体を引き離すことにより光照
射部の画像形成層が被転写体に転写される画像形成材料
において、画像形成層表面の60度鏡面光沢が150%
以上であることを特徴とする画像形成材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、十分な濃度を与
え、かつ高解像度の画像が得られ、アブレーション部分
の残色が少ない画像形成材料及び、それを用いる画像形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザー光線等の光エネルギ
ーを集束させ記録材料に照射して、材料の一部を融解変
形させたり、飛散、燃焼あるいは蒸発除去する記録方法
が知られている。これらは、薬品等の処理液を必要とし
ない乾式処理であり、かつ光照射部のみを融解変形、飛
散及び/又は蒸発除去(アブレーション)することから
高コントラストが得られる利点を有しており、レジスト
材料、光ディスク等の光学的記録材料、自身を可視画像
とする画像形成材料等に利用されている。
【0003】例えば、特開平8−334894号、同8
−337053〜337056号、同9−15849号
には、高照度レーザー光によるアブレーションにより、
画像形成層の残存率が少なく、かつ高濃度で高解像度な
画像を形成する方法及び画像形成材料が記載されてい
る。
【0004】上記特許の画像形成方法を用いると、画像
形成層の残存率が少なく、高濃度、高解像度の画像が得
られる。しかしながら、解像度において10μm以下の
小点を安定して再現させるのは難しく、又、小点を再現
させるために更に高照度で画像露光すると、アブレート
部分の残存率が高くなってしまうという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情を
改善するため為されたものであり、その目的は、高濃度
で高解像度の画像が得られる高密度エネルギー光の露光
による画像形成方法において、画像形成時の画像表面の
汚れの改善、画像パターンの更なる高解像度化により従
来のものよりも信頼性が高い画像形成材料及び画像形成
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記構成
によって達成された。
【0007】(1) 第1の支持体上に画像形成層を有
する画像形成体と、第2の支持体上に被転写層を有する
被転写体から成り、該画像形成層と該被転写層を対面す
るよう重ね合わせ、高密度エネルギー光の照射により該
画像形成層の第1の支持体と画像形成層との結合力を低
下させた後、被転写体と画像形成体を引き離すことによ
り光照射部の画像形成層が被転写体に転写される画像形
成材料において、画像形成層表面の60度鏡面光沢度が
150%以上である画像形成材料。
【0008】(2) (画像形成層表面の60度鏡面光
沢度)/(被転写層表面の60度鏡面光沢度)が1.5
〜3.0である(1)に記載の画像形成材料。
【0009】(3) 画像形成層中に金属含有粉体がバ
インダー中に分散された着色剤層を含む(1)又は
(2)に記載の画像形成材料。
【0010】(4) 着色剤層塗布後にカレンダー処理
される(3)に記載の画像形成材料。
【0011】(5) 被転写層の付量が0.3〜3.0
g/m2である(1)、(2)、(3)又は(4)に記
載の画像形成材料。
【0012】(6) (1)〜(5)のいずれか1項に
記載の画像形成材料の画像形成体側から高密度エネルギ
ー光を照射し、第1の支持体と画像形成層との結合力を
低下させた後、被転写体と画像形成体を引き離すことに
より光照射部の画像形成層を除去する画像形成方法。
【0013】(7) 高密度エネルギー光がレーザー光
を集光したものである(6)に記載の画像形成方法。
【0014】以下、本発明について詳述する。
【0015】本発明の画像形成材料は、透明支持体上に
少なくとも露光光源の波長光を吸収可能な色剤、バイン
ダーから成る着色剤層を有することを特徴とする。又、
本発明においては、画像形成層表面の60度鏡面光沢度
が150%以上であることが必須であり、更には170
%以上であることが望ましい。これにより、数μmのド
ットをアブレーションにより安定して抜くことができ
る。
【0016】尚、本発明における60度鏡面光沢度は、
重ね合わせた形態の画像形成材料を剥離し、その表面を
JIS Z 8741に記載された測定方法に則り、デ
ジタル光沢計GMー26D(村上色彩技術研究所製)で
測定したものである。
【0017】透明支持体としては、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ナイロン、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
イミド、ポリエーテルイミド等の各樹脂フィルム、更に
は、これら樹脂を2層以上積層してなる樹脂フィルム等
を挙げることができる。
【0018】本発明において透明支持体とは、露光光源
波長の光を透過可能な支持体のことであり、フィルム状
に延伸しヒートセットしたものが寸法安定性の点で好ま
しく、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸化チタン、
酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等のフィラー
を添加してもよい。
【0019】透明支持体の厚みは10〜500μm程
度、好ましくは25〜250μmである。
【0020】本発明に用いられる色剤は露光光源の波長
光を吸収可能な色剤であり、例えばカーボンブラック等
は紫外線領域から可視、赤外線領域まで広く吸収を有す
る色剤であるので好ましい。又、必要に応じて、本発明
に用いられる色剤は、露光光源の波長光を有しない色
素、顔料などと併用してもよい。
【0021】その他、無機又は有機の顔料、染料が用い
られ、単色、2色混合、3色混合の顔料系化合物で構成
される。無機顔料としては、二酸化チタン、カーボンブ
ラック、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウ
ム、酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウム
のクロム酸塩や鉄、クロム、マンガン、コバルト、ニッ
ケル、銅、亜鉛、チタン、銀、アルミニウム、金、白金
等の金属又はその酸化物等の化合物などの金属含有粉末
が挙げられる。有機顔料としては、アゾ系、チオインジ
ゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフ
ェンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシ
アニン顔料(銅フタロシアニン及びその誘導体)、キナ
クリドン顔料などが挙げられる。又、有機染料として
は、酸性染料、直接染料、分散染料などが挙げられる。
【0022】露光光源の波長が近赤外線の場合、近赤外
光吸収剤としては、シアニン系、ポリメチン系、アズレ
ニウム系、スクワリウム系、チオピリリウム系、ナフト
キノン系、アントラキノン系色素等の有機化合物、フタ
ロシアニン系、アゾ系、チオアミド系の有機金属錯体な
どが好適に用いられ、具体的には特開昭63−1391
91号、同64−33547号、特開平1−16068
3号、同1−280750号、同1−293342号、
同2−2074号、同3−26593号、同3−309
91号、同3−34891号、同3−36093号、同
3−36094号、同3−36095号、同3−422
81号、同3−97589号、同3−103476号等
に記載の化合物が挙げられる。
【0023】本発明に好ましく用いられる金属含有粉末
は、強磁性酸化鉄粉末、強磁性金属粉末、立方晶板状粉
末等が挙げられ、中でも、強磁性金属粉末を好適に用い
ることができる。
【0024】強磁性酸化鉄としては、γ−Fe23、F
34、又はこれらの中間酸化鉄でFeOx(1.33
<x<1.50)で表されるものを挙げることができ
る。強磁性金属粉末としては、Fe、Coを始め、Fe
−Al系、Fe−Al−Ni系、Fe−Al−Zn系、
Fe−Al−Co系、Fe−Al−Ca系、Fe−Ni
系、Fe−Ni−Al系、Fe−Ni−Co系、Fe−
Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn系、Fe−Ni−Si
系、Fe−Ni−Si−Al−Mn系、Fe−Ni−S
i−Al−Zn系、Fe−Ni−Si−Al−Co系、
Fe−Al−Si系、Fe−Al−Zn系、Fe−Co
−Ni−P系、Fe−Co−Al−Ca系、Ni−Co
系、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル磁性粉末
等の強磁性金属粉末が挙げられ、中でもFe系金属粉末
が好ましく、例えばCo含有γ−Fe23、Co被着γ
−Fe23、Co含有Fe34、Co被着Fe34、C
o含有磁性FeOx(4/3<x<3/2)粉末等のコ
バルト含有酸化鉄系磁性粉末が挙げられる。又、耐蝕性
及び分散性の点から見ると、Fe系金属粉末の中で、F
e−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−Ni
系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−
Ni−Si−Al−Co系、Fe−Co−Al−Ca系
等のFe−Al系強磁性粉末が好ましく、更にこの中で
は、強磁性粉末に含有されるFe原子とAl原子との含
有量比が原子数比でFe:Al=100:1〜100:
20であり、かつ強磁性粉末のESCA(X線光電子分
光分析法)による分析深度で100Å以下の表面域に存
在するFe原子とAl原子との含有量比が原子数比でF
e:Al=30:70〜70:30である構造を有する
もの、あるいはFe原子とNi原子とAl原子とSi原
子、更にCo原子とCa原子の少なくとも一つとが強磁
性粉末に含有され、Fe原子の含有量が90原子%以
上、Ni原子の含有量が1〜10原子%、Al原子の含
有量が0.1〜5原子%、Si原子の含有量が0.1〜
5原子%、Co原子又はCa原子の含有量(両者を含有
する場合は合計量)が0.1〜13原子%であり、かつ
強磁性粉末のESCAによる分析深度で100Å以下の
表面域に存在するFe原子とNi原子とAl原子とSi
原子と、Co原子及び/又はCa原子との含有量比が原
子数比でFe:Ni:Al:Si:(Co及び/又はC
a)=100:4以下:10〜60:10〜70:20
〜80である構造を有するものが好ましい。
【0025】尚、強磁性粉末の形状は、長軸径が0.3
0μm以下、好ましくは0.20μm以下である。この
ような強磁性粉末によれば着色剤層の表面性が向上す
る。
【0026】六方晶板状粉末としては、バリウムフェラ
イトやストロンチウムフェライト等の六方晶系フェライ
トを挙げることができ、鉄元素の一部が他の原子(T
i、Co、Zn、In、Mn、Ge、Hb等)で置換さ
れていてもよく、このようなフェライト磁性体はIEE
E trans on MAG,18頁,16巻(19
82)に記載されたものを挙げることができる。この中
で、バリウムフェライト磁性粉末の例としては、Feの
一部が少なくともCo及びZnで置換された平均粒径
(六方晶系フェライトの板面の対角線の高さ)が400
〜900Åであり、板状比(六方晶系フェライトの板面
の対角線の長さを板厚で除した値)が2.0〜10.0
である。又、バリウムフェライト磁性粉末は、更にFe
の一部をTi、In、Mn、Cu、Ge、Sn等の遷移
金属で置換していてもよい。
【0027】立方晶系の磁性粉末を製造する方法は、例
えば目的とするバリウムフェライトを形成するのに必要
な各原子の酸化物、炭酸化物を、硼酸の様なガラス形成
物質とともに溶融し、得られた融液を急冷してガラスを
形成し、次いでこのガラスを所定温度で熱処理して目的
とするバリウムフェライトの結晶粉末を析出させ、最後
にガラス成分を熱処理によって除去するという方法のガ
ラス結晶化法の他、共沈−焼成法、水熱合成法、フラッ
クス法、アルコキシド法、プラズマジェット法等があ
る。
【0028】着色剤層に含有される金属含有粉体の含有
量は、着色剤層形成成分の50〜99重量%程度、好ま
しくは60〜95重量%である。
【0029】バインダー樹脂は、露光光源の波長光を吸
収可能な色剤と金属含有粉体を十分に保持できるもので
あれば、特に制限無く用いることができる。このような
バインダー樹脂としては、ポリウレタン、ポリエステ
ル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビニル系樹脂が代表
的なものであり、これらの樹脂は−SO3M、−OSO3
M、−COOM及び−PO(OM12〔ここに、Mは水
素原子又はアルカリ金属を、M1は水素原子、アルカリ
金属又はアルキル基を表す。〕から選ばれる少なくとも
1種の極性基を有する繰返し単位を含むことが好まし
く、このような極性基を導入した樹脂を用いることによ
り、磁性粉末の分散性を向上させることができる。尚、
この極性基の各樹脂中の含有比率は0.1〜8.0モル
%程度、好ましくは0.2〜6.0モル%である。バイ
ンダー樹脂は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0030】極性基含有塩化ビニルとしては、例えば塩
化ビニル−ビニルアルコール共重合体等水酸基を有する
樹脂と、ClCH2CH2SO3M、ClCH2CH2OS
3M、ClCH2COOM、ClCH2P(=O)(O
12等の極性基及び塩素原子を有する化合物との付加
反応により合成することができる。一例を以下に示す。
【0031】 −CH2C(OH)H−+ClCH2CH2SO3Na→ −CH2C(OCH2CH2SO3Na)H− 極性基含有塩化ビニル系樹脂は、極性基を含む繰返し単
位が導入される不飽和結合を有する反応性モノマーを所
定量オートクレープ等の反応容器に仕込み、ベンゾイル
パーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の一般
的なラジカル重合開始剤や、レドックス重合開始剤、カ
チオン重合開始剤等を用いて重合することにより得ら
れ、スルホン酸又はその塩を導入するための反応性モノ
マーの具体例としては、ビニルスルホン酸、アリルスル
ホン酸、メタクリルスルホン酸、p−スチレンスルホン
酸等の不飽和炭化水素スルホン酸及びこれらの塩を挙げ
ることができる。又、カルボン酸又はその塩を導入する
時には、例えば(メタ)アクリル酸やマレイン酸を用
い、燐酸又はその塩を導入する時には、(メタ)アクリ
ル−2−燐酸エステルを用いればよい。
【0032】更に、バインダー樹脂の熱安定性を向上さ
せるためには、塩化ビニル系共重合体にエポキシ基を導
入することが好ましい。この場合、エポキシ基を有する
繰返し単位の共重合体中における含有率は1〜30モル
%程度、好ましくは1〜20モル%であり、エポキシ基
を導入するためのモノマーとしてはグリシジルアクリレ
ート等を挙げることができる。
【0033】極性基を有するポリエステルは、ポリオー
ルと一部に極性基を有する多塩基酸との脱水縮合反応に
より合成することができ、極性基を有する多塩基酸とし
ては5−スルホイソフタル酸、2−スルホイソフタル
酸、4−スルホイソフタル酸、3−スルホフタル酸、5
−スルホイソフタル酸ジアルキル、2−スルホイソフタ
ル酸ジアルキル、4−スルホイソフタル酸ジアルキル、
3−スルホイソフタル酸ジアルキル及びこれらのアルカ
リ金属塩等が挙げられ、ポリオールとしてはトリメチロ
ールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、トリ
メチロールエタン、ネオペンチルグリコール、ペンタエ
リスリトール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール等を挙げることができ
る。
【0034】極性基を有するポリウレタンは、ポリオー
ルとポリイソシアナートとを反応させることにより合成
することができ、具体的には、ポリオールとしてポリオ
ールと一部に極性基を有する多塩基酸との反応によって
得られるポリエステルポリオールを原料とすることによ
り合成する。又、ポリイソシアナートとしては、ジフェ
ニルメタン−4,4′−ジイソシアナート、2,4−ト
リレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシア
ナート、1,5−ナフタレンジイソシアナート、リジン
イソシアナートメチルエステル等を挙げることができ
る。
【0035】尚、極性基を有するポリウレタンの他の合
成法としては、水酸基を有するポリウレタンと極性基及
び塩素原子を有するClCH2CH2SO3M、ClCH2
CH 2OSO3M、ClCH2COOM、ClCH2P(=
O)(OM12等の化合物との付加反応も有効である。
【0036】その他のバインダー樹脂として、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体等のポリオレフィン系
樹脂、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール
系樹脂、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリメ
チルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリアミド、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂等を併
用しても構わないが、これらを併用する場合は、全バイ
ンダー樹脂の20重量%以下とするのが好ましい。
【0037】着色剤層中のバインダー樹脂の含有率は、
着色剤層形成成分中の1〜50重量%程度、好ましくは
5〜40重量%である。
【0038】着色剤層には、本発明の効果を阻害しない
範囲で、潤滑剤、耐久性向上剤、分散剤、帯電防止剤、
フィラー、硬化剤等の添加剤を含有させてもよい。潤滑
剤としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、
(変性)シリコーンオイル、(変性)シリコーン樹脂、
弗素樹脂、弗化カーボン等を挙げることができ、耐久性
向上剤としてはポリイソシアナート等を挙げることがで
きる。分散剤としては、ラウリル酸やステアリン酸等の
炭素原子数12〜18の脂肪酸やそれらのアミド、アル
カリ金属塩、アルカリ土類金属塩;ポリアルキレンオキ
サイドアルキル燐酸塩、レシチン、トリアルキルポリオ
レフィンオキシ第4級アンモニウム塩;カルボキシル基
及びスルホン基を有するアゾ系化合物等を挙げることが
でき、帯電防止剤としては、カチオン系界面活性剤、ア
ニオン系界面活性剤、非イオン性界面活性剤、高分子帯
電防止剤、導電性微粒子等の他、「11290の化学商
品」化学工業日報社,875〜876頁等に記載の化合
物等を挙げることができる。
【0039】フィラーとしては、無機微粒子や有機樹脂
粒子を挙げることができ、これらは離型剤を兼ねてもよ
い。カーボンブラック、グラファイト、TiO2、Ba
SO4、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、Ca
O、WS2、MoS2、MgO、SnO2、Al23、α
−Fe23、α−FeOOH、SiC、CeO2、B
N、SiN、MoC、BC、WC、チタンカーバイド、
コランダム、人造ダイアモンド、石榴石、ガーネット、
珪石、トリボリ、珪藻土、酸性白土、活性白土、ドロマ
イト等の無機フィラーやポリエチレン樹脂粒子、弗素樹
脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリ
コン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子等の有機フィラーを挙
げることができる。これらの無機・有機樹脂粒子は比重
により異なるが、0.1〜70重量%の添加が好まし
い。
【0040】更に、硬化剤としては、着色剤層を硬化で
きるものであれば特に制限なく用いることができ、この
ような硬化剤としては、例えば前述のバインダー樹脂の
中のポリウレタンを合成する際に用いられるポリイソシ
アナート等を挙げることができる。このような硬化剤を
添加して着色剤層を硬化させることにより、形成された
画像の耐久性を高めるだけではなく、アブレーションを
生じさせた部分の地汚れをなくすことができる。
【0041】これら添加剤の添加量は0〜20重量%程
度、好ましくは0〜15重量%である。又、着色剤層の
厚みは0.05〜5.0μm程度、好ましくは0.1〜
3.0μmの範囲である。着色剤層は単層で構成しても
組成の異なる多層で構成してもよい。
【0042】着色剤層は、例えば磁性粉末、バインダー
樹脂及び必要に応じて潤滑剤、耐久性向上剤、分散剤、
帯電防止剤、充填剤、フィラー、硬化剤等と溶媒とを混
練して高濃度の塗料を調製し、次いで、この高濃度塗料
を希釈して塗布用塗料とし、支持体上に塗布・乾燥させ
て形成する。
【0043】溶媒としては、アルコール類(エタノー
ル、プロパノール等)、セロソルブ類(メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ等)、芳香族類(トルエン、キシ
レン、クロルベンゼン等)、ケトン類(アセトン、メチ
ルエチルケトン等)、エステル系溶剤(酢酸エチル、酢
酸ブチル等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等)、ハロゲン系溶剤(クロロホルム、ジクロル
ベンゼン等)、アミド系溶剤(ジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリドン等)等を用いることができる。
【0044】又、着色剤層成分の混練分散には、二本ロ
ールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、
コボルミル、トロンミル、サンドミル、サンドグライン
ダー、Sqegvariアトライター、高速インペラー
分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパ
ー、高速ミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、オ
ープンニーダー、連続ニーダー等を用いることができ
る。
【0045】支持体上への着色剤層の形成は、例えばエ
クストルージョン方式の押出しコータにより塗布・乾燥
して行う。必要に応じて、磁性粉末の配向を揃えたり、
着色剤層の表面性を均一にするためにカレンダー処理を
行ってもよい。特に高解像度の画像を得るためには、磁
性粉末を配向させる方が、層内の凝集力をコントロール
することが容易になって好ましい。又、画像形成層の表
面性を均一にするためにカレンダー処理を行うことが好
ましい。
【0046】カレンダー処理は、例えば乾燥した画像形
成層を有する支持体をスーパーカレンダー装置に導き、
ここでカレンダー処理することにより行うことができ
る。カレンダー条件としては、温度は60〜120℃が
好ましく、更には70〜110℃が好ましい。圧力は線
圧100〜500kg/cmが好ましく、更には200
〜400kg/cmが好ましい。温度、圧力とも下限値
を下回ると塗膜の強度が不十分で画像の解像度が低下す
る。又、上限を超えると塗膜の皸割れが発生し製品とし
て使用できなくなる。
【0047】尚、着色剤層以外の層も設ける場合、各層
毎に塗布乾燥を繰り返してもよいが、ウェット−オン−
ウェット方式で重層塗布して乾燥させてもよい。その場
合、リバースロール、グラビアロール、エアドクターコ
ータ、ブレードコータ、エアナイフコータ、スクイズコ
ータ、含浸コータ、バーコータ、トランスファロールコ
ータ、キスコータ、キャストコータ又はスプレーコータ
等と押出しコータとの組合せにより塗布することができ
る。尚、ウェット−オン−ウェット方式における重層塗
布においては、下側の層が湿潤状態になったままで上側
の層を塗布するので、上下層間の接着性が向上する。
【0048】画像形成材料の着色剤層の上に更に画像保
護層を設けることも好ましい実施態様である。
【0049】本発明に用いられる画像保護層の一つの形
態は、主として樹脂バインダーから構成されるが、本発
明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて微粒子等の添
加剤を添加してもよい。
【0050】バインダー樹脂は、微粒子を十分に保持で
きるものであれば、特に制限なく用いることができる。
このようなバインダー樹脂としては、ポリウレタン、ポ
リエステル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビニル系樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系
樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等のポリ
オレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール等のポリビニ
ルアセタール系樹脂、ニトロセルロース等のセルロース
系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン系
樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、
ポリアミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキ
シ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセ
タール、ポリビニルホルマール等のアセタール系樹脂、
ポリビニルアルコール、ゼラチン等の水溶性樹脂等があ
る。バインダー樹脂は、1種単独でも、2種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0051】画像保護層中のバインダー樹脂の含有率
は、画像保護層形成成分中の10〜100重量%程度、
好ましくは50〜100重量%である。又、画像保護層
の耐久性を高めるためにポリイソシアナート等の硬化剤
を添加してもよい。画像保護層を硬化する時に選択され
るバインダーとしては、分子内に硬化剤と架橋反応し得
る官能基を有している樹脂を用いること好ましい。具体
的には、硬化剤としてイソシアナート系硬化剤を用いる
場合は、フェノキシ系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロー
ス系樹脂、アセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂など
を用いることが好ましい。
【0052】微粒子としては、無機微粒子や有機樹脂粒
子を挙げることができ、これらは離型剤を兼ねてもよ
い。これらに関しては、前記フィラーで挙げたものと同
様なものが挙げられる。
【0053】上記画像保護層は、画像形成工程におい
て、像様に熱エネルギーを照射することによって画像露
光し、着色剤層の露光部にアブレーションを生ぜしめ被
転写シート上に不要な着色剤層を転写した際に、着色剤
層の露光部上の画像保護層は一緒に被転写シート上に転
写される。
【0054】本発明に用いる被転写シートは、画像露光
時に画像形成材料と隣接させ露光エネルギーによりアブ
レートした不要な着色剤層を受けることが可能な部材で
ある。後述する本発明の画像形成方法において、画像露
光後に剥離して画像を受像するために設ける被転写シー
トは、上記の様な支持体として用いられる樹脂フィルム
を被転写シート支持体として用い、その上に熱可塑性樹
脂を含有する層を積層することで得られる。
【0055】本発明においては、隣接前の画像形成層と
被転写層の表面光沢の比(画像形成層表面の60度鏡面
光沢度)/(被転写層表面の60度鏡面光沢度)が1.
5〜3.0であることが好ましく、更には1.6〜2.
7がより好ましい形態である。
【0056】又、被転写層の付量は0.3〜3.0g/
2であることが好ましく、更には0.5〜2.5g/
2がより好ましい。これらの範囲内にあることで、1
0μm以下の微小ドットをアブレーションにより安定し
て抜くことができるだけでなく、アブレーション部の残
色も少なくすることができる。
【0057】本発明に用いられる被転写層の一つの形態
は、主として樹脂バインダーから構成されるが、本発明
の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて微粒子等の添
加剤を添加してもよい。これらのバインダー樹脂や添加
剤としては、画像保護層の所で挙げたものを同様に用い
ることができる。
【0058】被転写シートを着色剤層又は画像保護層上
に隣接させる場合、支持体に用いられるような樹脂フィ
ルムを被転写シートとして用いる場合には、ポリプロピ
レン等の様なヒートシール性を有するフィルムであれ
ば、着色剤層面とフィルムとを積層してヒートロールや
ホットスタンプを用いて加熱・加圧処理することで被転
写シートとすることができる。
【0059】ヒートシール性の無いフィルムを用いる場
合は、着色剤層上に接着層を設けてフィルムを積層す
る。即ち、樹脂フィルム上に、接着層形成組成物を塗布
・乾燥、又は接着層形成組成物を加熱溶融させ、エクス
トルージョンラミネートした後、着色剤層に接着層面を
重ね、ヒートロールやホットスタンプを用いて加熱・加
圧処理により貼合して被転写シートとする。
【0060】加熱処理としては、ヒートロールでは室温
〜180℃程度、好ましくは30〜160℃で、0.1
〜20kg/cm程度、好ましくは0.5〜10kg/
cmの圧力で、速度1〜200mm/秒、好ましくは5
〜100mm/秒で搬送しながら行う。ホットスタンプ
を用いる場合は室温〜180℃程度、好ましくは30〜
150℃で、0.05〜10kg/cm2程度、好まし
くは0.5〜5kg/cm2の圧力で、0.1〜50秒
程度、好ましくは0.5〜20秒加熱する。
【0061】次に、画像形成方法について述べる。
【0062】本発明では、上述した画像形成材料の構成
から二つの方法により画像形成することができる。以
下、それぞれの画像形成方法に従って詳述する。
【0063】(画像形成方法1)上述の支持体上に着色
剤層が積層された画像形成材料を用いて、基材上に被転
写シートを露光前に対面密着させて画像露光し、着色剤
層の露光部にアブレーションを生ぜしめた後、被転写シ
ートを剥離して着色剤層のアブレーション部分のみを被
転写シート側に転写することにより画像形成を行う。
【0064】画像露光は、アブレーションが起こる光源
であれば特に制限なく用いることができる。その中でも
高解像度を得るためには、エネルギー印加面積が絞り込
める電磁波、特に波長が1nm〜1mmの紫外線、可視
光線、赤外線等が好ましく、このような光エネルギーを
印加し得る光源として、レーザー、発光ダイオード、キ
セノンフラッシュランプ、ハロゲンランプ、カーボンア
ーク灯、メタルハライドランプ、タングステンランプ、
石英水銀ランプ、高圧水銀ランプ等を挙げることができ
る。この際加えられるエネルギーは、画像形成材料の種
類により、露光距離、時間、強度を調整することにより
適時選択することができる。
【0065】上記エネルギーを一括露光する場合には、
所望露光画像のネガパターンを遮光性材料で形成したマ
スク材料を重ね合わせ露光すればよい。発光ダイオード
アレイ等のアレイ型光源を使用する場合や、ハロゲンラ
ンプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ等の
光源を、液晶、PLZT等の光学的シャッター材料で露
光制御する場合には、画像信号に応じたデジタル露光を
することが可能で、この場合には、マスク材料を使用せ
ず直接書込みを行うことができる。しかしながら、この
方法では、光源の他に新たに光学的シャッター材料が必
要であることから、デジタル露光する場合にはレーザー
を光源として用いるのが好ましい。
【0066】光源としてレーザー光を用いた場合、光を
ビーム状に絞り、画像データに応じた走査露光で潜像形
成を行うことが可能であり、更に、露光面積を微小サイ
ズに絞ることが容易で、高解像度の画像形成が可能とな
る。
【0067】用いられるレーザー光源としては、一般に
よく知られている、ルビーレーザー、YAGレーザー、
ガラスレーザーなどの固体レーザー;He−Neレーザ
ー、Arイオンレーザー、Krイオンレーザー、CO2
レーザー、COレーザー、He−Cdレーザー、N2
ーザー、エキシマーレーザーなどの気体レーザー;In
GaPレーザー、AlGaAsレーザー、GaAsPレ
ーザー、InGaAsレーザー、InAsPレーザー、
CdSn2レーザー、GaSbレーザー等の半導体レー
ザー;化学レーザー、色素レーザー等を挙げることがで
き、これらの中でも効率的にアブレーションを起こさせ
るためには、波長が600〜1200nmの可視光から
近赤外領域のレーザーを用いるのが、効率的に光エネル
ギーを熱エネルギーに変換できることから、感度の面で
好ましい。
【0068】又、レーザー光源を複数個まとめて、ある
いは一つのビームを分割してマルチビームのレーザーと
することで高解像度を維持したまま、記録速度を向上さ
せることが可能になる。
【0069】尚、画像露光部分の着色剤層の破壊が少な
く、支持体と着色剤層間の接着力のみ低下するか無くな
るようなアブレーション形態の画像露光が、アブレーシ
ョンにより飛散した着色剤層の微細粉末などが画像露光
中に飛散することなく、均一に画像露光部分を引き抜け
ることから好ましく、光エネルギーの露光方向は、着色
剤層の支持体側から露光するのが好ましい。
【0070】本発明の画像形成方法では、画像露光によ
る着色剤層のアブレーション部分を、被転写シートに隣
接させて像様露光し、その後、被転写シートを引き剥が
すことにより、着色剤層のアブレーション部分のみを被
転写シート側に転写して引き抜くことにより画像が形成
される。この場合の被転写シートは、露光部のアブレー
ションした不要な着色剤層を効率的に除去する目的で、
画像形成材料と被転写シートとを対面させて露光した後
に加圧又は加熱・加圧処理すると、更に画像品質が向上
する。
【0071】画像形成材料と被転写シートとを対面させ
て加圧又は加熱・加圧処理するには、密着性が稼げて気
泡などが混入せずに加圧又は加熱・加圧処理できるもの
であれば特に制限なく用いることができ、加圧する場合
には圧力ロールやスタンパー等を、加熱・加圧処理する
場合にはサーマルヘッド、ヒートロール、ホットスタン
プ等を用いることができる。尚、圧力ロールを用いる場
合の圧力は、通常0.1〜20kg/cm、好ましくは
0.5〜10kg/cmであり、搬送速度は、通常0.
1〜200mm/秒、好ましくは0.5〜100mm/
秒であり、スタンパーを用いる場合の圧力としては、通
常0.05〜10kg/cm2、好ましくは0.5〜5
kg/cm2、又、加圧時間は、通常0.1〜50秒、
好ましくは0.5〜20秒である。
【0072】又、サーマルヘッドは、通常の溶融転写、
昇華転写などに用いられる条件でそのまま使用すること
ができる。ヒートロールを用いる場合の加熱温度は、通
常60〜200℃、好ましくは80〜180℃の範囲で
あり、圧力は、通常0.1〜20kg/cm、好ましく
は0.5〜10kg/cmであり、又、搬送速度は、通
常0.1〜200mm/秒、好ましくは0.5〜100
mm/秒であり、更に、ホットスタンプを用いる場合の
加熱温度は、通常60〜200℃、好ましくは80〜1
50℃の範囲、圧力としては、通常0.05〜10kg
/cm2、好ましくは0.5〜5kg/cm2、又、加熱
時間は、通常0.1〜50秒、好ましくは0.5〜20
秒である。
【0073】又、引き剥がす際の方法としては、剥離
板、剥離ロールによる剥離角度固定方法、手で被転写シ
ートと画像形成材料を固定せずに引き剥がす手剥離方法
など、画像形成に影響を与えなければ種々の剥離方法を
用いることができる。
【0074】上述の説明は、支持体上に着色剤層のみが
積層された画像形成材料で説明したが、支持体と着色剤
層との間に中間層が積層されている場合には、アブレー
ション位置は中間層と着色剤層との間でもよいし、支持
体と中間層との間で良く、又、場合によっては中間層の
一部熱破壊でもよい。
【0075】(画像形成方法2)第2の方法は、上述の
着色剤層上に(必要に応じて接着層を介して)被転写シ
ートが予め積層された画像形成材料を用いて、支持体側
から画像露光し、着色剤層の露光部分にアブレーション
を生ぜしめ、被転写シートを剥離することにより着色剤
層のアブレーション部分のみを被転写シート側に引き抜
くことにより画像形成を行うものである。
【0076】被転写シートを予め積層する方法として
は、押出しラミネート、水や溶剤に分散又は溶解された
樹脂バインダーを塗布・乾燥することによって得られ
る。
【0077】又、この方法においても、画像形成方法1
と同様に、光エネルギーの露光方向は支持体側から露光
するのが好ましく、更に、画像露光部分の着色剤層の破
壊が起こらず、支持体と着色剤層間の接着力のみ低下す
る又は無くなるように画像露光するのが、画像露光部分
を均一に被転写シート側に引き抜くことができることか
ら好ましい。
【0078】上記2通りの画像方法に共通して、着色剤
層に隣接する被転写シートの厚みは5〜300μmであ
ることが好ましく、更には10〜100μmであること
が好ましい。
【0079】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、本実施
例において「部」は、特に断りがない限り「有効成分と
しての重量部」を表す。
【0080】実施例1〜5 〈画像形成材料の作製〉 (画像形成体)厚み188μmの透明ポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルム〔東レ社製:T−60〕
にコロナ放電処理した上に、下記に示すように着色剤層
を設けた。
【0081】 着色剤層形成塗工液 Fe−Al系強磁性金属粉〔Fe:Al原子数比=100:4(全体), 50:50(表面),平均長軸径:0.14μm, Hc:1760エルステッド,σs:120emu/g, BET:53m2/g〕 100部 ポリエステル変性ポリウレタン樹脂〔東洋紡社製:バイロンUR−8200〕 10部 ポリエステル樹脂〔東洋紡社製:バイロン20SS〕 5部 α−アルミナ〔平均粒子径=0.15μm〕 5部 イソシアナート系硬化剤〔日本ポリウレタン工業社製:コロネートHX〕 1.5部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 上記組成物をオープンニーダを用いて混練分散して、金
属から成る磁性粉末を含有する着色剤層形成塗工液を調
製し、押出し塗布で前記支持体上に塗布した後、塗膜が
未乾燥である内に磁場配向処理を行い、続いて乾燥を施
してから、下記条件にてカレンダーで表面処理を行い、
その後60℃で72時間加熱処理して硬化反応を完了さ
せ、透過濃度が濃度計X−rite 310TR〔X−
rite社製〕のビジュアル濃度で約3.2の画像形成
層を形成した。
【0082】(カレンダー処理)直径300mmの金属
ロールの外周に厚み3mmのポリイミド樹脂を巻き付け
たカレンダーロールと、それに対面する直径300mm
の90℃に加熱した金属ロールの間を、300kg/c
mの線圧を掛けながら75m/分の速度で加熱・加圧処
理を行い、画像形成層表面の60度鏡面光沢度を170
とした。
【0083】60度鏡面光沢度の測定はデジタル光沢計
GMー26D(村上色彩技術研究所製)で行った。
【0084】(被転写体)厚み24μmの透明PETフ
ィルム〔ダイヤホイルヘキスト社製:T−100E〕上
に、下記組成の接着層形成塗工液を塗布・乾燥して、付
量1.6g/m2の接着層を形成した。
【0085】次いで、この接着層付被転写体の接着層面
と、画像形成材料の保護層面とを対面させ、加熱・加圧
ロール(搬送速度:30m/s,温度:90℃,圧力:
2.0kg/cm2)で気泡の入らないように加熱・加
圧処理して、支持体上に着色剤層、保護層、被転写体を
この順に積層させた画像形成材料を得た。
【0086】 接着層形成塗工液 ポリウレタン樹脂〔日本ポリウレタン工業社製:ニッポラン3116〕 5部 無機フィラー〔東芝シリコーン社製:トスパール120〕 下記 メチルエチルケトン 50部 トルエン 45部 尚、無機フィラーの添加量は、(画像形成層表面の60
度鏡面光沢度)/(被転写層表面の60度鏡面光沢度)
が表1の値になるように調整して、実施例試料1〜5を
得た。
【0087】〈画像の形成〉半導体レーザー〔シャープ
社製:LT090MD,主波長830nm〕を用い、色
材層表面に焦点を合わせ、支持体側から走査露光するこ
とにより画像露光した。
【0088】次いで、画像形成材料の色材層と接着層の
界面で剥離(剥離角度90度,剥離速度40mm/秒)
することにより、画像露光部を被転写体側に転写して画
像形成を行った。
【0089】形成された画像の解像度、及びアブレーシ
ョン部の微小な汚れを以下の基準で評価した。
【0090】〈画像評価〉 《解像度》ビーム径を直径6μmに集光し(集光部分の
エネルギーが280mj/cm2)、1辺が5mmの正
方形の格子の中に69,444個(露光面積割合10
%)の小点が均一に存在するドット画像を走査露光によ
り形成した。
【0091】その画像部分を濃度計X−rite 31
0TR(前出)のビジュアル濃度を用いて測定し、5段
階評価した。
【0092】 5…0.9〜1.3 4…1.3〜1.7 3…1.7〜2.1 2…2.1〜2.5 1…2.5以上。
【0093】《アブレーション部の汚れ》画像形成材料
のアブレーション部分を濃度計X−rite 310T
Rのビジュアル濃度を用いて測定し、5段階評価した。
尚、表に示した値は支持体自体の着色濃度は差し引いた
値である。
【0094】 5…0.03未満 4…0.03〜0.05 3…0.05〜0.07 2…0.07〜0.10未満 1…0.10以上 結果を表1に示す。
【0095】実施例6〜10 実施例1〜5で用いた着色剤層に、更に同条件のカレン
ダー処理を施して、着色剤層の画像形成層表面の60度
鏡面光沢を185とした。その着色剤シートに、実施例
1〜5記載の被転写シートを設け画像形成材料(実施例
試料6〜10)を得た。尚、被転写シートの無機フィラ
ーの添加量は、(画像形成層表面の60度鏡面光沢度)
/(被転写層表面の60度鏡面光沢度)が表1の値にな
るよう調整した。
【0096】画像形成、評価を実施例1〜5と同様に行
った。
【0097】比較例1 実施例6〜10で用いた着色剤層上に、下記保護層形成
組成物を、色材層硬膜後にワイヤーバーにて塗布、続い
て乾燥し、付量0.05g/m2の保護層を形成し、画
像形成層の60度鏡面光沢度を80とした。
【0098】 保護層形成塗工液 フェノキシ樹脂〔フェノキシアソシエート社製:PKHH〕 1部 シリカ微粒子〔日本シリカ工業社製:Eー743〕 0.1部 シクロヘキサノン 150部 トルエン 150部 この画像形成層に実施例1〜5で用いた被転写シートを
設けた。被転写シートの無機フィラーの添加量は、(画
像形成層表面の60度鏡面光沢度)/(被転写層表面の
60度鏡面光沢度)が表1の値になるよう調整した。
【0099】画像形成、評価は実施例1〜5と同様に行
った。
【0100】比較例2 比較例1の保護層の組成を下記のものに代え、画像形成
層の60度鏡面光沢を130とした以外は同様にして比
較の画像形成材料を得た。
【0101】画像形成、評価を実施例1〜5と同様に行
った。
【0102】 保護層形成塗工液 フェノキシ樹脂[前出、PKHH] 1部 シクロヘキサノン 150部 トルエン 150部 実施例6〜10、比較例1,2の結果も併せて表1に示
す。
【0103】
【表1】
【0104】表の結果から明らかな如く、本発明の試料
では、高解像度かつ露光部の不要な汚れ(残存濃度)の
ない高品質の画像を提供できる。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、高解像度かつ露光部の
不要な汚れのない高品質の画像が得られる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の支持体上に画像形成層を有する画
    像形成体と、第2の支持体上に被転写層を有する被転写
    体から成り、該画像形成層と該被転写層を対面するよう
    重ね合わせ、高密度エネルギー光の照射により該画像形
    成層の第1の支持体と画像形成層との結合力を低下させ
    た後、被転写体と画像形成体を引き離すことにより光照
    射部の画像形成層が被転写体に転写される画像形成材料
    において、画像形成層表面の60度鏡面光沢度が150
    %以上であることを特徴とする画像形成材料。
  2. 【請求項2】 (画像形成層表面の60度鏡面光沢度)
    /(被転写層表面の60度鏡面光沢度)が1.5〜3.
    0であることを特徴とする請求項1記載の画像形成材
    料。
  3. 【請求項3】 画像形成層中に金属含有粉体がバインダ
    ー中に分散された着色剤層を含むことを特徴とする請求
    項1又は2記載の画像形成材料。
  4. 【請求項4】 着色剤層塗布後にカレンダー処理される
    ことを特徴とする請求項3記載の画像形成材料。
  5. 【請求項5】 被転写層の付量が0.3〜3.0g/m
    2であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載
    の画像形成材料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の画
    像形成材料の画像形成体側から高密度エネルギー光を照
    射し、第1の支持体と画像形成層との結合力を低下させ
    た後、被転写体と画像形成体を引き離すことにより光照
    射部の画像形成層を除去することを特徴とする画像形成
    方法。
  7. 【請求項7】 高密度エネルギー光がレーザー光を集光
    したものであることを特徴とする請求項6記載の画像形
    成方法。
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