JPH11162891A - 半導体レ−ザ基板劈開装置 - Google Patents

半導体レ−ザ基板劈開装置

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JPH11162891A
JPH11162891A JP34432197A JP34432197A JPH11162891A JP H11162891 A JPH11162891 A JP H11162891A JP 34432197 A JP34432197 A JP 34432197A JP 34432197 A JP34432197 A JP 34432197A JP H11162891 A JPH11162891 A JP H11162891A
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JP
Japan
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semiconductor laser
crystal substrate
substrate
laser crystal
laser substrate
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JP34432197A
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Koichi Nitori
耕一 似鳥
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザ結晶基板から半導体レーザバー
を作製する際の劈開不良のない半導体レーザ基板劈開装
置を提供する。 【解決手段】 少なくとも、劈開方向に沿って傷部2が
形成された半導体レーザ基板1を取り付ける取付部材3
と、半導体レーザ基板1の上部を覆うカバー部材4と、
取付部材3及びカバー部材4を保持するためのホルダ7
a、7bと、取付部材3の下方に配置され、この取付部
材に取り付けられる半導体レーザ基板1の突き上げる突
き上げ部材6とを備えた半導体レーザ基板劈開装置にお
いて、カバー部材4の上方に保持されるように、その一
端がホルダ7a、7bに保持される板状部材5を有し、
突き上げ部材6により半導体レーザ基板1を突き上げた
際、板状部材5からの反作用によって半導体レーザ基板
1を傷部2から劈開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レ−ザ素子
が形成された半導体基板を短冊状に劈開するための半導
体レ−ザ基板劈開装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板上に半導体レ−ザ結晶が形成
された半導体レ−ザ結晶基板から半導体レ−ザ素子を作
製するためには、この半導体レ−ザ結晶基板1を共振器
長幅の短冊状の半導体レーザバ−に劈開することが必要
である。次に、この半導体レーザバ−を共振器長となる
方向と直角方向に所定の長さに分割することにより、半
導体レーザ素子が得られる。半導体レーザ結晶基板から
劈開形成された半導体レーザバーの両側面は共振器面と
なるため、半導体レーザ素子からのレーザ光を放出の際
に、発熱による劣化や効率の高い発光が得られるよう
に、欠けやひび割れが生じることなく作製することが要
求される。以下に従来の半導体レーザ劈開装置を用いて
半導体レーザバーを作製する方法について、図3乃至図
5を用いて説明する。図3は、半導体レーザ結晶基板を
粘着シートとカバーシートの間に配置した平面図であ
る。図4は、半導体レーザ基板劈開装置を示す断面図で
ある。図5は、半導体レーザバーを示す斜視図である。
まず、半導体レーザ基板劈開装置の構成について説明す
る。図3に示すように、半導体基板1a上に半導体レー
ザ結晶1bが形成された半導体レーザ結晶基板1の半導
体基板1a側にスクライブ傷2が等間隔に形成され、こ
の半導体レーザ結晶基板1は、スクライブ傷2が形成さ
れた半導体基板1a側を上にし、半導体レーザ結晶1b
側を粘着シート3に対向配置させ、粘着シート3に貼り
付けられている。このスクライブ傷2は、半導体レーザ
結晶基板1の劈開方向と平行になるように形成されてい
る。尚、言うまでもなく、粘着シート3には粘着剤が塗
布されている。半導体レーザ結晶基板1及び粘着シート
3上には、粘着シート3よりやや小さい形状のカバーシ
ート4が載置されている。即ち、半導体レーザ結晶基板
1は、粘着シート3とカバーシート4の間に挟まれてい
る。更に、粘着シート3の外形とほぼ等しく、かつ半導
体レーザ結晶基板1の形状よりも大きい開口部12aを
有するホルダー12が、粘着シート3とカバーシート4
によって挟まれた半導体レーザ結晶基板1の上に載置さ
れている。この際、ホルダー12の周辺部は、カバーシ
ート4が載置された以外の露出した粘着シート部分3a
と接着するので、粘着シート3とカバーシート4に挟ま
れた半導体レーザ結晶基板1とホルダー12は、一体化
されることになる。この後、粘着シート3とカバーシー
ト4に挟まれた半導体レーザ結晶基板1と一体化したホ
ルダー12は、開口部8aを有し、かつホルダー12を
収容可能な収容部8bを有したホルダー固定台8上に載
置されている。次に、ホルダー12が収納されたホルダ
ー固定台8上には、ホルダー押え9が載置され、ホルダ
ー押え9側からホルダー固定台8側にネジ10で止める
ことによって、粘着シート3とカバーシート4に挟まれ
た半導体レーザ結晶基板1と一体化したホルダー12が
ホルダー固定台8に固定されている。
【0003】更に、粘着シート3を介して半導体レーザ
結晶基板1と反対側、即ち、粘着シート3の下方には、
半導体レーザ結晶基板1よりもやや長い帯板状の刃を有
するカッターナイフ6が半導体レーザ結晶基板1の劈開
方向に平行かつ、スクライブ傷2に対向して設けられて
いる。なお、このカッターナイフ6は、カッター固定具
11に収納し、固定されている。
【0004】次に、従来の半導体レーザ基板劈開装置の
動作について説明する。図6(A)に示したように、半
導体レーザ結晶基板1と反対側の粘着シート3の下方に
配置されたカッターナイフ6をスクライブ傷2に対向配
置し、カッターナイフ6を上方に移動し、このカッター
ナイフ6を粘着シート3に接触させる。この状態から、
半導体レーザ結晶基板1が劈開されるまで突き上げるこ
とによって、半導体レーザ結晶基板1の劈開を行うこと
ができる。
【0005】次に、従来の半導体レーザ基板劈開装置を
用いて、半導体レーザバーを作製する方法について説明
する。まず、図6(A)に示すように、粘着シート3を
介してスクライブ傷2に対向する位置にカッターナイフ
6を移動する。このカッターナイフ6により粘着シート
3側から半導体レーザ結晶基板1へ突き上げることによ
ってスクライブ傷2を基準として半導体レーザ結晶基板
1を劈開方向に沿って劈開する。更に、粘着シート3を
介して、半導体レーザ結晶基板1に形成したスクライブ
傷2に対向する位置にカッターナイフ6を順次移動し、
同様な操作を行って、次々と半導体レーザ結晶基板1を
劈開する。このようにして、図5に示すような短冊状の
半導体レーザバー13が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
レーザ結晶基板1をスクライブ傷2に沿って劈開する毎
に、粘着シート3は、カッターナイフ6によって上方に
突き上げられるので、その都度粘着シート3は、伸びを
生じるため半導体レーザ結晶基板1を完全に劈開し終わ
るまでには、粘着シート3に大きな伸びが生じ、半導体
レーザ結晶基板1に形成したスクライブ傷2とカッター
ナイフ6の位置決めを最後まで正確に行うことができな
かった。又、図5に示すように、半導体レーザバー13
のスクライブ傷2が形成された側と反対側、即ち、粘着
シート3と接着する半導体レーザ結晶1b側の稜線部分
13aに欠けやひび割れが生じやすく、良好な共振器面
13bを得ることができなかった。このため、半導体レ
ーザ結晶基板1を劈開する都度、カッターナイフ6とス
クライブ傷2の位置合せを行うことが必要になり、欠け
やひび割れを生じないようにするため突き上げ量を毎回
調節する必要が生じ、作業効率を低下させ、製造歩留ま
りが低かった。
【0007】ここで、半導体レーザバー13の稜線部分
13aに欠けやひび割れが発生する原因について図6及
び図7を用いて以下に説明する。図6は、半導体レーザ
結晶基板1が劈開される過程を説明する図である。図7
は、半導体レーザ結晶基板1が剛体である場合の半導体
レーザ結晶基板1が劈開される過程を説明する図であ
る。図6(A)に示すようなカッターナイフ6を粘着シ
ート3を介して半導体レーザ結晶基板1と反対側、即
ち、粘着シート3の下方に配置した初期状態から、カッ
ターナイフ6を上方に移動させ、粘着シート3を介して
半導体レーザ結晶基板1を上方に突き上げると、半導体
レーザ結晶基板1は、半導体レーザ結晶1b面に接する
カバーシート4からの抗力N1により、弾性変形してカ
バーシート4側から粘着シート3側に反りを生じる(図
6(A))。なお、抗力N1は、カッターナイフ6によ
り粘着シート3を介して半導体レーザ結晶基板1を突き
上げる力(突き上げ力)N2の反作用によって生じる力
であるので、抗力N1は突き上げ力N2と等しくなる。
又、半導体レーザ結晶基板1の突き上げ力N2は、突き
上げ量に比例するので、この突き上げ量を大きくする
と、半導体レーザ結晶基板1に働く抗力N1も大きくす
ることができる。ところで、半導体レーザ結晶基板1が
剛体である場合には、図7に示すように、カバーシート
4からの抗力N3によって、弾性変形しないので、半導
体レーザ結晶基板1に作用する力の位置は、カッターナ
イフ6が粘着シート3を介して接する作用点Dと突き上
げ力N2の反作用で生じるカバーシート4からの抗力N3
が作用する作用点Dより上方にあり、かつこの作用点D
の対角方向にある半導体レーザ結晶基板1の端、即ち、
抗力N3が作用するする作用点Cとなる。この作用点C
とDを結ぶ対角長さと作用点C(D)に作用する力N3
(N2)の積からなる力のモーメントが働くことによ
り、半導体レーザ結晶基板1が劈開されることになる。
この結果、半導体レーザ結晶基板1はスクライブ傷2に
沿って劈開されるので、欠けやひび割れを生じることな
く、良好な共振器面を有した半導体レーザバーを得るこ
とができるのである。
【0008】しかしながら、実際の半導体レーザ結晶基
板1は剛体ではないので、図6(A)に示すように、弾
性変形を生じ、カバーシート4側から粘着シート3側方
向にカッターナイフ6により、粘着シート3を介して半
導体レーザ結晶基板1を突き上げた突き上げ力N2の反
作用によるカバーシート4からの抗力N1は、この反り
を生じた半導体レーザ結晶基板1部分の面全体に渡って
分散して作用するので、この半導体レーザ結晶基板1の
作用点Cに作用する力は抗力N1よりも大幅に小さくな
り、力学的モーメントは減少する。このため、半導体レ
ーザ結晶基板1を劈開する力学的モーメントを得るため
には、大きい抗力を必要とするために、カッターナイフ
6により、更に、突き上げ量を増して、半導体レーザ結
晶基板1を突き上げることになる。カッターナイフ6に
よる半導体レーザ結晶基板1の突き上げる力N2は、突
き上げ量とほぼ比例関係にあるので、半導体レーザ結晶
基板1の突き上げ量を増加することによって、半導体レ
ーザ結晶基板1に作用する力学的モーメントを増すこと
ができる。半導体レーザ結晶基板1からの劈開分離は、
この半導体レーザ結晶基板が劈開されるまで、カッター
ナイフ6により半導体レーザ結晶基板1を突き上げる突
き上げ量を増加させて行われる。こうして、半導体レー
ザ結晶基板1から劈開分離された半導体レーザバーが得
られる。
【0009】ところで、図6(B)に示すように、カバ
ーシート4から半導体レーザ結晶基板1への抗力N
1は、半導体レーザ結晶基板1の面全体に渡って作用す
るようになるので、カッターナイフ6が接する作用点D
とスクライブ傷2を結ぶ方向、即ち、せん断方向Qに作
用する。半導体レーザ結晶基板1をせん断する力、即ち
せん断力の大きさは、半導体レーザ結晶基板1の厚さに
比例するので、半導体レーザ結晶基板1の厚さが厚いほ
ど大きな力が必要となる。一般的に、劈開方向Pが半導
体レーザ結晶基板1に垂直方向であるのに対して、せん
断方向Qは、せん断力の加わった方向に作用するので、
劈開方向Pとせん断方向Qは交差することになる。
【0010】このように、カバーシート4から半導体レ
ーザ結晶基板1への抗力N1が半導体レーザ結晶基板1
の面に作用している条件のもとで、半導体レーザ結晶基
板1の劈開を行う場合、初期段階では、図6(B)に示
すように、半導体レーザ結晶基板1は十分な厚さを有し
ているので、抗力N1は、半導体レーザ結晶基板1をせ
ん断する力をいないため、半導体レーザ結晶基板1は、
抗力N1の作用によってはせん断方向Qにせん断され
ず、劈開方向P方向に沿って劈開される。図6(C)に
示すように、半導体レーザ結晶基板1の劈開が進んだ後
期では、半導体レーザ結晶基板1の厚さが薄くなるの
で、カバーシート4から半導体レーザ結晶基板1への抗
力N1は、せん断力に等しくなるため、半導体レーザ結
晶基板1は、せん断方向Q方向にせん断されることにな
る。
【0011】劈開方向Pは、結晶方位に沿った割れ易い
方向であるのに対して、せん断方向Qは、劈開方向Pと
一致しない方向であるので、このせん断力により劈開分
離された半導体レーザ結晶基板1の側面は、欠けやひび
割れ等の劈開不良を生じることになる。図5に示す半導
体レーザバー13は、このようにして半導体レーザ結晶
基板1から劈開分離されたものであり、この半導体レー
ザバーから作製された半導体レーザ素子には、半導体レ
ーザ素子中に転位や結晶欠陥が生じ、半導体レーザ素子
の信頼性を低下させる原因となる。又、このように劈開
不良を生じた半導体レーザ素子では、設計通りの半導体
レーザ特性が得られず、半導体レーザ素子の動作におけ
る発振しきい値が上昇してしまうといった問題を生じて
いた。
【0012】そこで、本発明は、上記のような問題点を
解消するためになされたもので、半導体レーザ結晶基板
から半導体レーザバーを作製する際の劈開不良のない半
導体レーザ基板劈開装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ基
板劈開装置による第1の発明は、少なくとも、劈開方向
に沿って傷部が形成された半導体レーザ基板を取り付け
る取付部材と、前記半導体レーザ基板の上部を覆うカバ
ー部材と、前記取付部材及び前記カバー部材を保持する
ためのホルダと、前記取付部材の下方に配置され、この
取付部材に取り付けられる前記半導体レーザ基板の突き
上げる突き上げ部材とを備えた半導体レーザ基板劈開装
置において、前記カバー部材の上方に保持されるよう
に、その一端が前記ホルダに保持される板状部材を有
し、前記突き上げ部材により前記半導体レーザ基板を突
き上げた際、前記板状部材からの反作用によって前記半
導体レーザ基板を前記傷部から劈開することを特徴とす
る。
【0014】第2の発明は、少なくとも、劈開方向に沿
って傷部が形成された半導体レーザ基板を貼り付ける粘
着部材と、前記粘着部材を保持するためのホルダと、前
記粘着部材の下方に配置され、前記粘着部材に粘着され
る前記半導体レーザ基板を突き上げる突き上げ部材と、
前記半導体レ−ザ基板の上方に保持されるようにその一
端が前記ホルダに保持される板状部材とを有し、前記突
き上げ部材により前記半導体レーザ基板を突き上げた
際、前記突き上げ部材の作用によって生じる前記板状部
材からの反作用によって前記半導体レーザ基板を前記傷
部から劈開することを特徴とする。
【0015】第3の発明は、請求項1記載の半導体レー
ザ基板劈開装置において、前記カバー部材は、伸縮自在
の材料からなることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例について図1
を用いて説明する。図1は、本発明における半導体レー
ザ基板劈開装置を用いて半導体レーザ結晶基板を劈開す
る工程を示す断面図である。従来例と同一構成には同一
符号を用い、その説明を省略する。
【0017】本発明の半導体レーザバーの作製に用いる
半導体レ−ザ基板劈開装置は、従来例の半導体レ−ザ基
板劈開装置のホルダーの間に半導体レーザ結晶基板1を
覆う形状を有する板バネ5を挿入したものである。
【0018】まず初めに、本発明の第1実施例における
半導体レ−ザ基板劈開装置の構成について説明する。半
導体基板1a上に形成された半導体レーザ結晶1bを有
する半導体レーザ結晶基板1の半導体基板1a側には、
スクライブ傷2が等間隔に形成され、この半導体レーザ
結晶基板1は、半導体レーザ結晶1b側を粘着シート3
に対向配置させ、粘着シート3上に貼り付けられてい
る。このスクライブ傷2は、半導体レーザ結晶基板1の
劈開方向と平行になるように形成されている。半導体レ
ーザ結晶基板1及び粘着シート3は、粘着シート3より
やや小さい形状のカバーシート4で覆われている。即
ち、半導体レーザ結晶基板1は、粘着シート3とカバー
シート4の間に挟まれている。更に、粘着シート3の外
形とほぼ等しく、かつ半導体レーザ結晶基板1の形状よ
りも大きい開口部7cを有するホルダー7aが、粘着シ
ート3とカバーシート4によって挟まれた半導体レーザ
結晶基板1の上に載置されている。この際、ホルダー7
の周辺部はカバーシート4が載置された以外の露出した
粘着シート部分3aと接着するので、粘着シート3とカ
バーシート4に挟まれた半導体レーザ結晶基板1とホル
ダー7aは、一体化されることになる。粘着シート3と
カバーシート4に挟まれた半導体レーザ結晶基板1と一
体化したホルダー7aは、開口部8aを有し、かつホル
ダー7aを収容可能な収容部8bを有したホルダー固定
台8上に載置されている。更に、ホルダ7a上には、ホ
ルダ7aと同形状のホルダ7bが弾性を有する板バネ5
を介して載置されている。板バネ5は、板バネ5の固定
位置から半導体レーザ結晶基板1を十分に覆うことがで
きる形状にしてある。板バネ5の材料としては、後述す
るカッターナイフ6で粘着シート3を突き上げた時に半
導体レーザ結晶基板1を傷つけない硬さや弾性変形しに
くいのものが好ましい。このため、板バネ5の材料とし
ては、例えば、塩化ビニルやプラスチックがある。又、
カバーシート4は、半導体レーザ結晶基板1に塑性変形
を与えないようにするために、伸縮自在の材料であるこ
とが好ましい。このため、カバーシート4の材料として
は、例えば、シリコンゴムやサランラップがある。
【0019】又、ホルダー7b及びホルダー固定台8上
には、ホルダー押え9が配置され、ホルダー押え9側
は、ホルダー固定台8にネジ10によって止めされてい
る。
【0020】粘着シート3を介して、半導体レーザ結晶
基板1と反対側即ち、粘着シート3の下方には、半導体
レーザ結晶基板1よりもやや長い帯板状の刃を有するカ
ッターナイフ6が半導体レーザ結晶基板1の劈開方向に
平行かつ、スクライブ傷2に対向して配置されている。
なお、このカッターナイフ6は、カッターナイフ固定具
11に固定されている(図1(A))。
【0021】次に、本発明の第1実施例の半導体レーザ
基板劈開装置の動作について説明する。粘着シート3を
介してスクライブ傷2に対向配置したカッターナイフ6
を移動する。次に、図1(A)に示すように、このカッ
ターナイフ6を粘着シート3側から半導体レーザ結晶基
板1を上方に突き上げることによって、スクライブ傷2
を基準として、半導体レーザ結晶基板1をスクライブ傷
2に沿って劈開分離する。更に、カッターナイフ6を順
次スクライブ傷2に対向配置して、同様の操作を行っ
て、半導体レーザ結晶基板1の劈開を行う。
【0022】次に、本発明の第1実施例の半導体レーザ
結晶基板劈開装置を用いて半導体レーザバーを作製する
方法について説明する。まず、図1(A)に示すよう
に、粘着シート3を介してスクライブ傷2にカッターナ
イフ6を対向配置する。次に、図1(B)に示すよう
に、このカッターナイフ6により粘着シート3側からカ
バーシート4の方向に突き上げる。粘着シート3を介し
てカッタ−ナイフ6と接する半導体レーザ結晶基板1の
位置が、カッターナイフ6による突き上げ力N2が作用
する作用点Bとなる。この際、カバーシート4を介し
て、板バネ5と半導体レーザ結晶基板1の位置が突き上
げ力N2の反作用で生じる抗力N1が作用する作用点Aと
なる。
【0023】このようにして、半導体レーザ結晶基板1
が板バネに押し付けられて固定されると、抗力N1は板
バネ5とカバーシート4を介して半導体レーザ結晶基板
1の作用点Aに加わることになるので、この抗力N1
作用する作用点Aとカッターナイフ6による突き上げ力
2が作用する作用点Bとの長さの積の力学的モーメン
トにより、半導体レーザ結晶基板1が、スクライブ傷2
に沿って劈開されることになる。この後、図1(C)に
示すように、カッターナイフ6を粘着シート3を介して
順次スクライブ傷2に移動して、同様な操作を繰り返
し、半導体レーザ結晶基板1の劈開を行う。この際、抗
力N1は、半導体レーザ結晶基板1のみに作用し、カバ
ーシート4に覆われた半導体レーザ結晶基板1の面には
加えられないので、半導体レーザ結晶基板1は弾性変形
を生じないのである。即ち、この半導体レーザ結晶基板
1の面に加えられるせん断力は、非常に小さく抑えるこ
とができる。このため、半導体レーザ結晶基板1は、剛
体と同様にみなすことができるので、この半導体レーザ
結晶基板1から得られた半導体レーザバーは、欠けやひ
び割れのない共振器面を有する形状となる。
【0024】又、劈開方向への力は結晶が割れやすい方
向であるので、わずかな力の作用で割ることができるた
め、カッターナイフ6による半導体レーザ結晶基板1の
突き上げ量を最小限に押さえることができる。このた
め、粘着シート3の伸びが抑制されるので、半導体レー
ザ結晶基板1に形成したスクライブ傷2とカッターナイ
フ6の位置決めを最後まで正確に行うことができる。更
に、半導体レーザ結晶基板1を劈開する都度、カッター
ナイフ6とスクライブ傷2の位置合わせを行う必要がな
くなるので、作業効率が向上する。
【0025】次に、本発明の第2実施例を図2を用いて
説明する。本発明の第2実施例は図1で示した第1実施
例のカバーシート4を半導体レーザ結晶基板1上から除
去したものである。従来例及び第1実施例と同一構成に
は同一符号を用い、その説明を省略する。図2(A)に
示すように、粘着シート3を介してスクライブ傷2にカ
ッターナイフ6対向配置する。次に、図2(B)に示す
ように、このカッターナイフ6により粘着シート3側か
らカバーシート4の方向に突き上げる。この際、粘着シ
−ト3を介して、カッターナイフ6が、半導体レ−ザ結
晶基板1と接した位置Bが突き上げ力N2が作用する作
用点Bとなる。また、板バネ5が、半導体レ−ザ結晶基
板1と接した位置Aが突き上げ力N2の反作用で生じる
抗力N1が作用する作用点Aとなる。本発明の第1実施
例のようにカバーシート4がないので、カッターナイフ
6により粘着シート3を介して、半導体レーザ結晶基板
1を突き上げた際に、半導体レーザ結晶基板1は、板バ
ネ5と直接、接することになる。このため、本発明の第
1実施例で用いたカバーシート4からの半導体レーザ結
晶基板1への作用する抗力がないので、板バネ5と半導
体レーザ結晶基板1の接した点にだけ作用することにな
り、劈開分離される半導体レーザ結晶基板11の面には
せん断力が作用しないため、更に、劈開不良がない良好
な半導体レーザバーを得ることができる。この場合、カ
ッターナイフ6により半導体レーザ結晶基板1が突き上
げられた際に、半導体レーザ結晶基板1が粘着シート3
にしっかり固定されるように、粘着シート3は強い粘着
力を有する材料が必要となる。この粘着シート材料とし
ては、例えば、紫外線硬化型シートがある。以上のよう
に、半導体レーザ結晶基板1から欠けやひび割れが大幅
に低減された良好な半導体レーザバーが得られ、その製
造歩留まりを向上させることができる。また、半導体レ
ーザ結晶基板1を劈開する都度、カッターナイフ6とス
クライブ傷2の位置合せを行う必要がなくなり、作業効
率を向上させることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明の半導体レーザ基板劈開装置によ
れば、突き上げ部材により、半導体レーザ基板を突き上
げた際、板状部材からの作用によって前記半導体レーザ
基板を劈開するので、前記半導体レーザ基板から劈開し
て得られた半導体レーザバーは、欠けやひび割れが大幅
に減少させた劈開を行うことができる。又、前記半導体
レーザ基板は劈開方向に劈開されるので、非常に小さい
力の作用で割ることができるため、突き上げ部材による
粘着部材の突き上げ量を最小限に押さえることができ
る。この結果、粘着部材の伸びが抑制されるので、前記
半導体レーザ基板に形成した傷部と突き上げ部材の位置
決めを正確に行うことができる。この結果、前記半導体
レーザ基板を劈開する作業効率及び前記半導体レーザバ
ーの製造歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の半導体レーザ基板劈開装
置を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例の半導体レーザ基板劈開装
置を示す断面図である。
【図3】粘着シートとカバーシートの間に設けられた半
導体レーザ結晶基板を示す図である。
【図4】従来の半導体レーザ基板劈開装置を示す断面図
である。
【図5】従来の半導体レーザバーを示す斜視図である。
【図6】従来の半導体レーザ結晶基板が劈開される過程
を示す図である。
【図7】半導体レーザ結晶基板が剛体である場合の導体
レーザ結晶基板が劈開される過程を説明する図である。
【符号の説明】
1…半導体レーザ結晶基板、1a…半導体基板、1b…
半導体レーザ結晶、2…スクライブ傷、3…粘着シー
ト、3a…粘着シート露出部、4…カバーシート、5…
板バネ、6…カッターナイフ、7a、7b、12…ホル
ダ、8…ホルダ固定台、8a…開口部、8b…収納部、
9…ホルダ押え、10…ネジ、11…カッターナイフ固
定具、13…半導体レーザバー、13a…稜線部分、1
3b…共振器面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、劈開方向に沿って傷部が形成
    された半導体レーザ基板を取り付ける取付部材と、前記
    半導体レーザ基板の上部を覆うカバー部材と、前記取付
    部材及び前記カバー部材を保持するためのホルダと、前
    記取付部材の下方に配置され、この取付部材に取り付け
    られる前記半導体レーザ基板の突き上げる突き上げ部材
    とを備えた半導体レーザ基板劈開装置において、前記カ
    バー部材の上方に保持されるように、その一端が前記ホ
    ルダに保持される板状部材を有し、前記突き上げ部材に
    より前記半導体レーザ基板を突き上げた際、前記板状部
    材からの反作用によって前記半導体レーザ基板を前記傷
    部から劈開することを特徴とする半導体レーザ基板劈開
    装置。
  2. 【請求項2】少なくとも、劈開方向に沿って傷部が形成
    された半導体レーザ基板を貼り付ける粘着部材と、前記
    粘着部材を保持するためのホルダと、前記粘着部材の下
    方に配置され、前記粘着部材に粘着される前記半導体レ
    ーザ基板を突き上げる突き上げ部材と、前記半導体レ−
    ザ基板の上方に保持されるようにその一端が前記ホルダ
    に保持される板状部材とを有し、前記突き上げ部材によ
    り前記半導体レーザ基板を突き上げた際、前記突き上げ
    部材の作用によって生じる前記板状部材からの反作用に
    よって前記半導体レーザ基板を前記傷部から劈開するこ
    とを特徴とする半導体レーザ基板劈開装置。
  3. 【請求項3】前記カバー部材は、伸縮自在の材料からな
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ基板劈
    開装置。
JP34432197A 1997-11-28 1997-11-28 半導体レ−ザ基板劈開装置 Pending JPH11162891A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011243804A (ja) * 2010-05-19 2011-12-01 Disco Abrasive Syst Ltd 板状物の分割装置

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