JPH11160261A - 示差走査熱量計 - Google Patents

示差走査熱量計

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JPH11160261A
JPH11160261A JP9330650A JP33065097A JPH11160261A JP H11160261 A JPH11160261 A JP H11160261A JP 9330650 A JP9330650 A JP 9330650A JP 33065097 A JP33065097 A JP 33065097A JP H11160261 A JPH11160261 A JP H11160261A
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/20Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating the development of heat, i.e. calorimetry, e.g. by measuring specific heat, by measuring thermal conductivity
    • G01N25/48Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating the development of heat, i.e. calorimetry, e.g. by measuring specific heat, by measuring thermal conductivity on solution, sorption, or a chemical reaction not involving combustion or catalytic oxidation
    • G01N25/4806Details not adapted to a particular type of sample
    • G01N25/4826Details not adapted to a particular type of sample concerning the heating or cooling arrangements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドリフトが小さく応答性に優れた示差走査熱
量計を提供すること。 【解決手段】 試料温度はプログラム温度に従い炉温制
御器で粗制御されると同時に、検出器温度制御器により
精密に温度制御される。また、試料と参照に温度差が生
じると、示差熱補償回路により直ちに温度差が零に復帰
するように試料と参照の近傍に個別に設けられたヒータ
への供給電力が調節され、供給電力の差が示差熱流とし
て出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は試料の物理的または
化学的な性質が温度につれてどのように変化するかを測
定する熱分析装置に関する。特に、温度を定速で変化さ
せたとき、参照物質に比べ試料が余分に発生または吸収
する熱流を測定し分析する示差走査熱量計に関する。
【0002】
【従来の技術】示差走査熱量計は、試料と参照(熱的に
安定な基準物質で通常、アルミナなどが用いられる)を
対称的に配置し、両者の温度を一定の速度で変化させた
ときに参照物質に比べて試料が余分に発生または吸収す
る熱流を示差的に検出し分析するための装置である。
【0003】試料の温度を定速で上げる場合、試料の熱
容量が大きくなるに従って試料による熱吸収が増える。
すなわち、示差熱流信号の絶対値は大きくなる。このと
き、示差熱流信号の絶対値は、試料・参照間の熱容量差
と昇温速度とに比例することから、既知の昇温速度、参
照熱容量を元に示差熱流信号から試料の熱容量を知るこ
とができる。
【0004】一方、試料が融解する際には一時的に試料
による熱吸収が大きくなり、時系列的に記録された、示
差熱流信号をグラフ化すると、示差熱流信号は吸熱ピー
クを描く。また、同様な記録方法に従えば、試料に結晶
化が生じると、示差熱流信号は発熱ピークを描く。単位
時間が一定の長さに対応するように設定された時間軸に
対して描かれたこれら吸発熱ピークの面積は、試料が転
移に際して放出または吸収した熱量(転移熱)に比例す
るため、あらかじめ既知の転移熱を測定し信号値を校正
しておけば、示差熱流信号から容易に試料の転移熱を求
めることができる。
【0005】以上のような有用な性質を持つ示差熱流信
号を得るため、示差走査熱量計が様々な材料の分析に広
く用いられている。従来の示差走査熱量計は、以下の2
種類に大別される。一方は入力補償型と呼ばれている。
それは、対称に形成された試料用と参照用の二つの独立
した熱量計が組み合わされて成り、それぞれ、抵抗体温
度センサーと熱流フィードバック用のヒータとを備えて
いる。両温度センサーで検出される温度の平均値は、温
度プログラム器の定速で変化する温度出力と比較され、
両者が一致するように熱流フィードバック用のヒータに
より二つの熱量計が加熱される。また、両温度センサー
の温度出力に差が生じると、差が零に戻るように直ちに
両ヒータの電力が加減される。このとき、両ヒータに毎
秒供給される電力の差は、示差熱流信号として記録され
る。
【0006】他方は熱流束型と呼ばれている。それは、
熱良導体で形成された熱溜の内部に試料用と参照用の温
度センサーが対称な相等しい熱流路を形成するように固
定されている。熱溜の温度は、温度プログラム器の定速
で変化する温度出力と比較され、両者が一致するように
熱溜に巻かれたヒータによりフィードバック制御され
る。試料と参照の間の温度差は示差熱電対により検出さ
れる。このとき、試料・参照間の温度差を熱溜・試料間
の熱抵抗で割ると、電位差を抵抗で割って電流が求めら
れるのと類似の要領で、試料と参照への熱流の差である
示差熱流を求めることができる。すなわち、熱流束型示
差走査熱量計では、試料・参照間の温度差を表す示差熱
電対の出力を適切に増幅し、示差熱流信号として出力お
よび記録する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】入力補償型の示差走査
熱量計は応答性に優れており、2秒以下の熱補償時定数
を実現できる。しかし、ベースライン性能に関しては、
熱流束型の示差走査熱量計ほどの安定性は得られにくか
った。この最大の理由は、入力補償型センサーが測定中
周囲部材と大きな温度差を生じる結果、絶えずセンサー
から外界へ比較的大量の熱リークを発生しベースライン
におけるドリフト要因となるためである。
【0008】一方、熱流束型の示差走査熱量計はベース
ライン安定性に優れているが、通常、3秒を越える熱補
償時定数を持つため、熱流信号のピークが鈍る、複数ピ
ークの分離が悪くなるなどの欠点を有していた。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、熱良導体から成り内部に試料を収納する
ための空間を有する熱溜と、前記熱溜の内部に固定され
金属抵抗体による対称な回路パターンが施された絶縁基
板から成る検出器と、前記検出器内の金属抵抗体の抵抗
値を検出することにより検出器の温度を測定する温度測
定回路と、前記検出器内の対称な一対の金属抵抗体回路
の抵抗値を比較することにより検出器に載置された試料
と参照との温度差を検出する示差熱検出回路と、時間ご
との温度目標値を出力するプログラム温度関数発生器
と、前記プログラム温度関数発生器の出力に応じて前記
熱溜の温度を制御する熱溜温度制御器と、前記プログラ
ム温度発生器の出力と前記温度測定回路の出力との比較
結果に基づき前記検出器内の金属抵抗体回路に流す電流
値を制御することにより前記検出器の温度を制御する検
出器温度制御器と、前記示差熱検出回路の出力が絶えず
零に戻るように前記検出器内の対称な一対の金属抵抗体
の各に適切な電流を流すための示差熱補償回路と、を備
えている。
【0010】試料と参照は、プログラム温度に応じて温
度制御される熱溜から検出器を介した熱伝導により大ま
かに温度制御される。また、参照温度は検出器温度制御
器によりプログラム温度に一致するように精密に温度制
御される。さらに、試料と参照に温度差が生じると、示
差熱補償回路により直ちに温度差が零に復帰するように
試料と参照の近傍に個別に設けられたヒータへの供給電
力が調節される。
【0011】この結果、試料・参照とも、プログラム温
度に従って温度制御され、試料の参照に比べた吸発熱の
差異は、試料と参照の近傍に個別に設けられたヒータへ
の供給電力の差として検出され、示差走査熱量計の機能
を果たす。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
示した実施例に基づき説明する。図1中、1は試料入り
の試料容器であり、2は熱的に安定な参照物質を入れた
参照容器である。試料容器1、参照容器2は、白金によ
る回路パターンが施された十文字状のアルミナ平板から
なる検出器3に載置されている。検出器3は、その中心
部をインコネル製のネジにより、円筒状で断面がほぼH
字形状をなす銀製の熱溜5の中央部にネジ止めされてい
る。熱溜5の上部には銀製の熱溜蓋4が設けられ、熱溜
5と熱溜蓋4により試料容器1、参照容器2および検出
器3が包まれている。熱溜5の側面には、絶縁被覆を施
された炉温制御ヒータ6が巻かれている。
【0013】熱分析のためのプログラム温度信号を発生
するプログラム温度関数発生器7には炉温制御回路8が
接続されている。そして、炉温制御回路8は、炉温制御
回路8に接続された炉温制御ヒータ6の出力を適切に調
節して熱溜5の温度がプログラム温度関数に対応して変
化するように制御する。一方、検出器3には、試料側測
温抵抗端子3aと3b、参照側測温抵抗端子3cと3
d、試料側補償ヒータ端子3eと3f、参照側補償ヒー
タ端子3gと3hからなる計8個の端子が設けられてい
る。
【0014】また、検出器3の詳細は、図2に示すとお
り、各端子3a〜3hの他に、試料側と参照側に分かれ
て、試料側には試料側測温抵抗パターン31と試料側補
償ヒータパターン33、参照側には参照側測温抵抗パタ
ーン32と参照側補償ヒータパターン34が施されてい
る。各パターン31〜34の表面は釉薬(図示せず)に
よる薄膜状のコーティングが施され、表面の絶縁性が保
たれている。各端子3a〜3hには小孔が設けられ、銀
製1.6mmのネジとナット(図示せず)により銀製リ
ード線が各端子3a〜3hに、それぞれ機械的に固定さ
れている。なお、各端子3a〜3hへのリード線接続に
ついては、耐熱性を考慮し、高温銀ロウであるBAg−
8などを用いたロウ付け処理に置き換えることもでき
る。
【0015】図1に示したとおり、参照側測温抵抗端子
3c、3dは抵抗検出回路9に接続され、抵抗検出回路
9は抵抗/温度変換器10に接続されている。プログラ
ム温度関数発生器7と抵抗/温度変換器10は温度比較
演算回路11に接続されている。試料側測温抵抗端子3
a、3b、参照側測温抵抗端子3c、3dはいずれも抵
抗比較回路12に接続され、抵抗比較回路12は示差熱
補償演算回路13に接続されている。
【0016】温度比較演算回路11と示差熱補償回路1
3とは加算器14および減算器16に、それぞれ、接続
されている。加算器14は参照側ヒータ電流制御回路1
5に接続されており、減算器16は試料側ヒータ電流制
御回路17に接続されている。各ヒータ電流制御回路1
5、17の出力は、参照側補償ヒータ端子3gと3h、
および、試料側補償ヒータ端子3eと3fに送られ、そ
れぞれの両端子間に流れる電流を制御している。したが
って、参照側ヒータ電流制御回路17と試料側ヒータ電
流制御回路15は、試料の温度が参照に比べて高くなる
と、参照側補償ヒータ端子3g、3h間に流れる電流値
を増加させると同時に、試料側補償ヒータ端子3e、3
f間に流れる電流値を減少させる形で動作する。
【0017】演算器18は、試料側ヒータ電流制御回路
15と参照側ヒータ電流制御回路17に接続され、両回
路15、17の出力に基づき、試料側測温抵抗パターン
31と参照側測温抵抗パターン32でそれぞれ消費され
る時間当たりの消費電力の差を算出し、示差熱流信号と
して出力する。次に、図1に示す装置の動作について説
明する。
【0018】まず、測定者は、熱溜蓋4をあけ、測定し
たい試料を詰めた試料容器1と、測定しようとする温度
域で熱的な安定性が確認されている参照物質を詰めた参
照容器2とを検出器3の上の所定の場所に置き、熱溜蓋
4を閉じる。次に、測定者の測定開始指示に従い、測定
者により入力されたプログラム温度信号がプログラム温
度関数発生器7から出力される。プログラム温度関数発
生器7から出力されたプログラム温度信号の内、一系統
は炉温制御回路8に送られ、炉温制御回路8の働きによ
り熱溜5の温度がプログラム温度に対し、絶対温度単位
で92%となるように制御される。従って、熱溜5の温
度は常にプログラム温度よりもやや低めに制御される。
なお、室温以下での測定の際には、適宜、図示しない冷
却用部材を併用するが、その場合でもやはり、熱溜5の
温度はプログラム温度よりも低く制御されることに変わ
りはない。
【0019】熱溜5は熱良導体である銀で作られている
ため、熱溜5の内部に温度勾配が生じると直ちに熱の移
動が起こり温度分布を解消する働きがある。熱溜5の中
央部に固定された検出器3には熱溜5からの熱が伝えら
れ、検出器3を介して試料容器1の内部の試料と参照容
器2の内部の参照物質とにそれぞれ熱が伝搬し、結果的
に、試料と参照物質はそれぞれ、絶対温度単位でプログ
ラム温度の92%に近づくように制御される。
【0020】参照容器2の温度は下部に配置された検出
器3の参照側温度検出抵抗パターン32(図2参照)の
抵抗値により検出される。すなわち、参照側測温抵抗パ
ターン32の両端をなす参照側測温抵抗端子3c、3d
は、抵抗検出回路9に接続されており、抵抗検出回路9
で検出された抵抗値は抵抗/温度変換器10で温度信号
に変換され、参照容器2の温度を表す信号となる。
【0021】プログラム温度関数発生器7が出力する温
度信号と抵抗/温度変換器10が出力する温度信号は温
度比較演算回路11で比較され、さらに、比較結果に対
して所定の演算が施されて出力される。温度比較演算回
路11の働きをより具体的に述べれば、温度関数発生器
7と抵抗/温度変換器10の出力差に対して、良く知ら
れたPID(比例・積分・微分)演算が施され、演算結
果が出力される。
【0022】温度比較演算回路11の出力は加算器1
4、減算器16を介して、それぞれ、参照側ヒータ電流
制御回路15と試料側ヒータ電流制御回路17に送られ
る。参照側ヒータ電流制御回路15は、参照側補償ヒー
タ端子3g、3hを介して、参照側補償ヒータパターン
34(図2参照)に電流を流し、試料側ヒータ電流制御
回路17は、試料側補償ヒータ端子3e、3fを介し
て、試料側補償ヒータパターン33(図2参照)に参照
側と等しい電流を流す。参照側測温抵抗パターン32、
抵抗検出回路9、抵抗/温度変換器10、プログラム温
度関数発生器7、温度比較演算回路11、参照側ヒータ
電流制御回路15、参照側補償ヒータパターン34から
なる一連の構成は負帰還ループを形成しており、参照容
器2の温度をプログラム温度に一致させる働きをする。
すなわち、第一の負帰還ループは、プログラム温度と参
照温度の差である絶対温度単位で約8%のずれを解消す
るように動作する。一方、試料容器1と参照容器2の温
度は、それぞれ、試料側測温抵抗パターン31(図2参
照)と参照側測温抵抗パターン32との抵抗値によって
検出され、抵抗比較回路12で比較される。抵抗比較回
路12はブリッジ回路(図示せず)の構成となってお
り、抵抗比較回路12の出力信号は試料側測温抵抗パタ
ーン31と参照側測温抵抗パターン32の抵抗値の差を
表している。また、抵抗比較回路12の出力である抵抗
差信号は、試料容器1と参照容器2の温度差を表してい
ることから、抵抗比較回路12の出力を良く知られた示
差熱(DTA)信号として扱うこともできる。
【0023】抵抗比較回路12の出力は示差熱補償演算
回路13に送られ、ここで比例演算が施(増幅)された
後、加算器14と減算器16とに出力される。加算器1
4、減算器16は、それぞれ、温度比較演算回路11と
示差熱補償演算回路13の出力同志の和と差を、おのお
の、参照側ヒータ電流制御回路15と試料側ヒータ電流
制御回路17に出力し、試料側補償ヒータパターン3
3、参照側補償ヒータパターン34への電流が制御され
る。試料側測温抵抗パターン31、参照側測温抵抗パタ
ーン32、抵抗比較回路12、示差熱補償演算回路1
3、参照側ヒータ電流制御回路15、試料側ヒータ電流
制御回路17、試料側補償ヒータパターン33、参照側
補償ヒータパターン34からなる一連の構成は、全体と
して、第二の負帰還ループを形成しており、試料容器1
と参照容器2の温度を近づける働きを続け、結果的に両
者の温度は常にほぼ一致している。
【0024】一定の速度で試料を昇温する測定の過程
で、試料に熱収支を伴う転移が発生すると、試料の温度
は一時的に上昇または降下が生じようとし、試料容器1
と参照容器2の間に温度差が生じるが、この差は、前記
第二の負帰還ループにより直ちに零に戻されるた。従っ
て、試料側補償ヒータパターン33と参照側補償ヒータ
パターン34で消費された電力(抵抗値×電流値の二
乗)の差を求めることで、試料が参照物質に比べどれだ
け余分に熱を吸収または放出したかを知ることができ
る。
【0025】この電力差は演算器18で算出され、示差
熱流信号として出力され、試料の分析に供され、示差走
査熱量計としての機能が実現される。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、試料と
参照の温度は、炉温制御器で粗制御されると同時に、検
出器温度制御器によりプログラム温度に一致するように
精密に温度制御される。また、試料と参照に温度差が生
じると、示差熱補償回路により直ちに温度差が零に復帰
するように試料と参照の近傍に個別に設けられたヒータ
への供給電力が調節され、供給電力の差が示差熱流とし
て出力される。
【0027】この結果、試料や参照とそれらを取り囲む
熱溜との間の温度差が小さいので、試料や参照は外界か
ら断熱され外界との直接の熱交換が抑制され、示差熱流
信号にドリフトが生じにくくなり、入力補償型の示差走
査熱量計の欠点が解消されるという効果が得られる。ま
た、試料に熱収支を伴う転移が生じた場合、示差熱補償
回路により直ちに温度差が零に復帰するように試料と参
照の近傍に個別に設けられたヒータへの供給電力を制御
でき、さらにその際の制御パラメータである比例係数を
最適に調節できるため、応答性の良い示差熱流信号が得
られ、熱流束型の示差走査熱量計の欠点も併せて解消さ
れるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す一部断面図入り
ブロック図である。
【図2】図2は実施例に用いた検出器のパターン図であ
る。
【符号の説明】
1 試料容器 2 参照容器 3 検出器 3a、3b 試料側測温抵抗端子 3c、3d 参照側測温抵抗端子 3e、3f 試料側補償ヒータ端子 3g、3h 参照側補償ヒータ端子 4 熱溜蓋 5 熱溜 6 炉温制御ヒータ 7 プログラム温度関数発生器 8 炉温制御回路 9 抵抗検出回路 10 抵抗/温度変換器 11 温度比較演算回路 12 抵抗比較回路 13 示差熱補償演算回路 14 加算器 15 参照側ヒータ電流制御回路 16 減算器 17 試料側ヒータ電流制御回路 18 演算器 31 試料側測温抵抗パターン 32 参照側測温抵抗パターン 33 試料側補償ヒータパターン 34 参照側補償ヒータパターン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱良導体から成り内部に試料を収納する
    ための空間を有する熱溜と、前記熱溜の内部に固定され
    金属抵抗体による対称な回路パターンが施された絶縁基
    板から成る検出器と、前記検出器内の金属抵抗体の抵抗
    値を検出することにより検出器の温度を測定する温度測
    定回路と、前記検出器内の対称な一対の金属抵抗体回路
    の抵抗値を比較することにより検出器に載置された試料
    と参照との温度差を検出する示差熱検出回路と、時間ご
    との温度目標値を出力するプログラム温度関数発生器
    と、前記プログラム温度関数発生器の出力に応じて前記
    熱溜の温度を制御する熱溜温度制御器と、前記プログラ
    ム温度発生器の出力と前記温度測定回路の出力との比較
    結果に基づき前記検出器内の金属抵抗体回路に流す電流
    値を制御することにより前記検出器の温度を制御する検
    出器温度制御器と、前記示差熱検出回路の出力が絶えず
    零に戻るように前記検出器内の対称な一対の金属抵抗体
    の各に適切な電流を流すための示差熱補償回路とを備
    え、熱流束型の低ドリフト性と入力補償型の高応答性を
    両立させることを特徴とする示差走査熱量計。
  2. 【請求項2】 前記検出器の温度は前記プログラム温度
    関数発生器の出力であるプログラム温度に一致するよう
    に負帰還制御され、前記熱溜の温度は前記プログラム温
    度関数発生器の出力であるプログラム温度に対して絶対
    温度で80%と100%の間になるように負帰還制御さ
    れることを特徴とする請求項第1項記載の示差走査熱量
    計。
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