JP2002181751A - 示差走査熱量計 - Google Patents

示差走査熱量計

Info

Publication number
JP2002181751A
JP2002181751A JP2000379267A JP2000379267A JP2002181751A JP 2002181751 A JP2002181751 A JP 2002181751A JP 2000379267 A JP2000379267 A JP 2000379267A JP 2000379267 A JP2000379267 A JP 2000379267A JP 2002181751 A JP2002181751 A JP 2002181751A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
temperature
circuit pattern
insulating substrate
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000379267A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobutaka Nakamura
信隆 中村
Ryoichi Kinoshita
良一 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2000379267A priority Critical patent/JP2002181751A/ja
Priority to US09/998,356 priority patent/US6508585B2/en
Priority to EP01310439A priority patent/EP1215484A3/en
Publication of JP2002181751A publication Critical patent/JP2002181751A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/20Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating the development of heat, i.e. calorimetry, e.g. by measuring specific heat, by measuring thermal conductivity
    • G01N25/48Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating the development of heat, i.e. calorimetry, e.g. by measuring specific heat, by measuring thermal conductivity on solution, sorption, or a chemical reaction not involving combustion or catalytic oxidation
    • G01N25/4846Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating the development of heat, i.e. calorimetry, e.g. by measuring specific heat, by measuring thermal conductivity on solution, sorption, or a chemical reaction not involving combustion or catalytic oxidation for a motionless, e.g. solid sample
    • G01N25/4866Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating the development of heat, i.e. calorimetry, e.g. by measuring specific heat, by measuring thermal conductivity on solution, sorption, or a chemical reaction not involving combustion or catalytic oxidation for a motionless, e.g. solid sample by using a differential method

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した温度差出力を用いて、熱量補償を行
ない、ドリフトが小さく応答性に優れた示差走査熱量計
を提供すること。 【解決手段】 試料側、参照側の温度差を検出するため
の2種類の金属または合金の回路パターンを設けると共
に、金属抵抗体の回路パターンを設けた絶縁基板を熱溜
に固定し、熱溜を温度制御する。試料と参照の温度差を
検出すると、示差熱補償回路により直ちに温度差が零に
復帰するよう金属抵抗体による補償ヒータへの供給電力
が調節され、供給電力の差が示差熱流として出力され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は試料の物理的または
化学的な性質が温度につれてどのように変化するかを測
定する熱分析装置、特に、温度を定速で変化させたと
き、参照物質に比べ試料が余分に発生または吸収する熱
流を測定し分析する示差走査熱量計に関する。
【0002】
【従来の技術】示差走査熱量計は、試料と参照(熱的に
安定な基準物質で通常、アルミナなどが用いられる)を
対称的に配置し、両者の温度を一定の速度で変化させた
ときに参照物質に比べて試料が余分に発生または吸収す
る熱流を示差的に検出し分析するための装置である。試
料の温度を定速で上げる場合、試料の熱容量が大きくな
るに従って試料による熱吸収が増える。すなわち、示差
熱流信号の絶対値は大きくなる。このとき、示差熱流信
号の絶対値は、試料・参照間の熱容量差と昇温速度とに
比例することから、既知の昇温速度、参照熱容量を元に
示差熱流信号から試料の熱容量を知ることができる。一
方、試料が融解する際には一時的に試料による熱吸収が
大きくなり、時系列的に記録された、示差熱流信号をグ
ラフ化すると、示差熱流信号は吸熱ピークを描く。ま
た、同様な記録方法に従えば、試料に結晶化が生じる
と、示差熱流信号は発熱ピークを描く。単位時間が一定
の長さに対応するように設定された時間軸に対して描か
れたこれら吸発熱ピークの面積は、試料が転移に際して
放出または吸収した熱量(転移熱)に比例するため、あ
らかじめ既知の転移熱を測定し信号値を校正しておけ
ば、示差熱流信号から容易に試料の転移熱を求めること
ができる。以上のような有用な性質を持つ示差熱流信号
を得るため、示差走査熱量計が様々な材料の分析に広く
用いられている。従来の示差走査熱量計は、一般的に以
下の2種類に大別される。一方は入力補償型と呼ばれ、
対称に形成された試料用と参照用の二つの独立した熱量
計が組み合わされて成り、それぞれ、抵抗体温度センサ
ーと熱流フィードバック用のヒータとを備えている。両
温度センサーで検出される温度の平均値は、温度プログ
ラム器の定速で変化する温度出力と比較され、両者が一
致するように熱流フィードバック用のヒータにより二つ
の熱量計が加熱される。また、両温度センサーの温度出
力に差が生じると、差が零に戻るように直ちに両ヒータ
の電力が加減される。このとき、両ヒータに毎秒供給さ
れる電力の差は、示差熱流信号として記録される。入力
補償型の示差走査熱量計は応答性に優れており、2秒以
下の熱補償時定数を実現できる。他方は熱流束型と呼ば
れ、熱良導体で形成された熱溜の内部に試料用と参照用
の温度センサーが対称な相等しい熱流路を形成するよう
に固定されている。熱溜の温度は、温度プログラム器の
定速で変化する温度出力と比較され、両者が一致するよ
うに熱溜に巻かれたヒータによりフィードバック制御さ
れる。試料と参照の間の温度差は示差熱電対により検出
される。このとき、試料・参照間の温度差を熱溜・試料
間の熱抵抗で割ると、電位差を抵抗で割って電流が求め
られるのと類似の要領で、試料と参照への熱流の差であ
る示差熱流を求めることができる。すなわち、熱流束型
示差走査熱量計では、試料・参照間の温度差を表す示差
熱電対の出力を適切に増幅し、示差熱流信号として出力
および記録する。
【0003】熱流束型の示差走査熱量計はベースライン
安定性に優れているが、通常、3秒を越える熱補償時定
数を持つため、熱流信号のピークが鈍る、複数ピークの
分離が悪くなるなどの欠点を有していた。入力補償型で
は2秒以下の熱補償時定数を実現できるものの、ベース
ライン性能に関しては熱流束型の示差走査熱量計ほどの
安定性は得られにくかった。この最大の理由は、入力補
償型センサーが測定中周囲部材と大きな温度差を生じる
結果、絶えずセンサーから外界へ比較的大量の熱リーク
を発生しベースラインにおけるドリフト要因となるため
である。
【0004】一方、これら2方式の示差走査熱量計の欠
点を解決する目的で、入力補償方式の検出器と、熱流束
型の特徴である熱良導体で形成された熱溜とを組み合わ
せた方式のものが開示されている。特開平11-160261で
は、熱良導体で形成された熱溜の内部に金属抵抗体によ
る対称な回路パターンが施された絶縁基板から成る検出
器を固定し、前記検出器内の金属抵抗体の抵抗値を検出
することにより検出器の温度を測定する温度測定回路
と、前記検出器内の対称な一対の金属抵抗体回路の抵抗
値を比較することにより検出器に載置された試料と参照
との温度差を検出する示差熱検出回路と、前記示差熱検
出回路の出力が絶えず零に戻るように前記検出器内の対
称な一対の金属抵抗体の各々に適切な電流を流すための
示差熱補償回路とを備えて、入力補償型と同等以上の応
答性を得ながら熱流束型の特長であるベースラインの安
定性を得る構造の示差走査熱量計が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平11-160261に開
示されているような、熱良導体で形成された熱溜の内部
に金属抵抗体による回路パターンでの温度検出器と補償
ヒーターを持つ絶縁基板を固定した構造の示差走査熱量
計においては、その温度差検出回路はブリッジ回路を用
い、回路パターンの金属抵抗体に電流を流しブリッジ回
路の電位差から抵抗値の検出を行なう。従って温度検出
器である回路パターンの金属抵抗体自身に電流を流すこ
とによる自己発熱を避けることが原理的にできない。温
度差検出をトリガーとして補償ヒータの制御を行なう上
で、初期トリガーとしての温度検出時に自己発熱による
温度変化があると、これを基に補償ヒーターでの負帰還
を行なうため、この変化を増幅することになり、結果と
して安定した温度制御を得ることが難しいという問題が
あった。
【0006】また温度差を検出する示差熱検出回路にお
いて、回路パターンでの自己発熱を少なくするためにブ
リッジ回路への印加電圧を低くすると、温度差に対応す
る電位差も少なくなり電気的な温度差検出感度は低くな
る。一方この温度差検出感度を高くするためには、印加
電圧を上げる必要があり、この場合は回路パターンでの
自己発熱は多くなるというジレンマが生じる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、熱良導体から成り内部に試料及び試料の
参照物質を収納するための空間を有する熱溜と、前記熱
溜の内部に固定され前記試料及び参照を載置する領域を
設定した絶縁基板と、前記絶縁基板上の試料及び参照を
載置する領域にそれぞれ2種類の金属または合金の接合
点を形成する様に施された回路パターンと、前記回路パ
ターンの試料側及び参照側の領域の接合点における熱起
電力差を検出することによりに絶縁基板上に載置された
試料と参照との温度差を検出する示差熱検出回路と、前
記絶縁基板上の試料及び参照を載置する領域にそれぞれ
施された金属抵抗体による第2の回路パターンと、前記
示差熱検出回路の出力が絶えず零に戻るように前記絶縁
基板上の金属抵抗体による第2の回路パターンのそれぞ
れに適切な電流を流すための示差熱補償回路と、時間ご
との温度目標値を出力するプログラム温度関数発生器
と、前記プログラム温度関数発生器の出力に応じて前記
熱溜の温度を制御する熱溜温度制御器とを備えている。
【0008】
【作用】試料と参照は、プログラム温度に応じて温度制
御される熱溜から絶縁基板を介して熱伝導により温度制
御される。温度変化に伴う試料と参照の温度差は、2種
類の金属または合金の接合点を形成する様に施された回
路パターンでのゼーベック効果により発生する熱起電力
差として検出され、示差熱補償回路に出力される。示差
熱補償回路は直ちに温度差が零に復帰するように試料と
参照の載置領域に施されたそれぞれの金属抵抗体への通
電量を調節し、金属抵抗体は試料と参照の近傍に個別に
設けられた入力補償用ヒータとして働く。この結果、試
料の参照に比べた吸発熱の差異は、試料と参照の近傍に
個別に設けられたヒータへの供給電力の差として検出さ
れ、示差走査熱量計の機能を果たす。
【0009】
【実施例】以下、実施例に示した図面に基づき、本発明
を詳細に説明する。
【0010】図1は本発明による示差走査熱量計の構成
図を示す。1は試料入りの試料容器であり、2は熱的に
安定な参照物質を入れた参照容器である。試料容器1、
参照容器2は、試料及び参照を載置する領域を設定した
絶縁基板3に載置されている。実施例では絶縁基板3は
円盤状のアルミナ基板で、試料及び参照を載置する領域
には金とパラジウムによる回路パターンの接合点および
白金による抵抗体の回路パターンが施されている。絶縁
基板3は、その中心部をインコネル製のネジにより、円
筒状で断面がほぼH字形状をなす銀製の熱溜5の中央部
にネジ止めされている。熱溜5の上部には銀製の熱溜蓋
4が設けられ、熱溜5と熱溜蓋4により試料容器1、参
照容器2および絶縁基板3が包まれている。熱溜5の側
面には、絶縁被覆を施された炉温制御ヒータ6が巻かれ
ている。熱分析のためのプログラム温度信号を発生する
プログラム温度関数発生器7には炉温制御回路8が接続
され、炉温制御回路8は、炉温制御回路8に接続された
炉温制御ヒータ6の出力を適切に調節して熱溜5の温度
がプログラム温度関数に対応して変化するように制御す
る。
【0011】一方、絶縁基板3の回路パターンの詳細は
図2に示す。3はアルミナ製の絶縁基板で、中央の貫通
穴38は絶縁基板3を熱溜5の中央部にネジ止めするた
めのものである。円形の領域31、及び32はそれぞれ
試料、参照を載置する領域を示しており、試料容器1、
参照容器2をこの領域内に載置する。33は絶縁基板3
上の試料側領域31内外に施された白金パターンで領域
31内では試料側補償ヒーター43として働き、領域3
1を外れる所からは太い回路パターンでリード線として
の機能を持つ。絶縁基板の端部では外部へのリード線接
続のための端子3a、3bとなる。34は同様に絶縁基
板3上の参照側領域32内外に施された白金パターンで
領域32内では参照側補償ヒーター44として働き、領
域32を外れる所からは太い回路パターンでリード線と
しての機能を持つ。絶縁基板の端部では外部へのリード
線接続のための端子3c、3dとなる。白金パターン3
3及び34は図から明らかな様に試料側、参照側で対称
的に配置されている。示差走査熱量計においては、ノイ
ズ低減や安定性の向上には試料側と参照側の対称性が一
つの重要な要素である。
【0012】白金パターン33及び34はそれぞれ領域
31及び32の部分、つまり試料側補償ヒーター43、
参照側補償ヒーター44の部分では、上面に電気絶縁の
ためのアルミナまたは窒化アルミ等による薄い絶縁膜が
コーティング(図示せず)されている。35、36は絶縁
基板3上にほどこされた金の回路パターンで、領域3
1、及び32の内側では試料側補償ヒーター43、参照
側補償ヒーター44の上面にコーティングされた薄い絶
縁膜上に、四辺形状に施されている。37は絶縁基板3
上にほどこされたパラジウムの回路パターンで、領域3
1、及び32の内側では前記金の回路パターン35,3
6の四辺形状領域の上に接合される形で施されている。
そしてパラジウムの回路パターン37の上面、領域3
1,32の部分では電気絶縁を取る為さらにもう1層ア
ルミナまたは窒化アルミ等による薄い絶縁膜がコーティ
ングされている。白金パターン33及び34と同様に、
金の回路パターン35,36、パラジウムの回路パター
ン37も試料側、参照側で対称的に配置されている。
【0013】図3はこの回路パターンを形成する順序を
示した図で、特に試料側領域31付近を拡大して示して
いる。最初に白金による回路パターン33を絶縁基板3
上に施す。次に領域31の部分に薄いアルミナ絶縁膜を
施す。次にアルミナ絶縁膜上に金の回路パターン35を
施す。次に領域31では金の回路パターン35と重ねて
接合する形でパラジウムの回路パターン37を施す。最
後に領域31の部分に薄いアルミナの絶縁膜を施す。図
4は図3のa−bラインでの断面図を示したもので、1
番下がアルミナ絶縁基板3、その上が白金パターン3
3、その上が薄いアルミナ絶縁膜50、その上が金のパ
ターン35、さらに接合したパラジウムのパターン3
7、最上部が薄いアルミナ絶縁膜51の構造となってい
る。
【0014】金のパターン35,36は絶縁基板の端部
では外部へのリード線接続のための端子3e、3fを形
成し、パラジウムのパターン37は絶縁基板の端部では
外部へのリード線接続のための端子3gを形成する。端
子3eと3fの間の回路は、金−パラジウム−金の示差
接続を形成しており、領域31及び32では図2に示し
た四辺形部分で2種類の金属の面による接合が行なわれ
ている。従ってそれぞれの接合面では、ゼーベック効果
により、その領域での平均温度に対応した起電力が発生
し、端子3eと3fの電圧を計測すると、領域31と3
2での示差温度に対応する起電力差が計測される。また
端子3eと3gの電圧を取りだし、適切な冷接点回路で
補償すると、領域31の温度を計測することができる。
同様に端子3fと3gの電圧を取りだし、適切な冷接点
回路で補償すると、領域32の温度を計測することがで
きる。つまり領域31、32での接合面はそれぞれ試料
側温度センサー40、参照側温度センサー41として機
能する。
【0015】この例では補償ヒータとしての白金の回路
パターンをアルミナ基板上に先に作り、その上に温度セ
ンサーとしての金とパラジウムの回路パターンを作る方
法で説明したが、アルミナ基板上に先に金とパラジウム
の回路パターンを作り、絶縁膜をコーティング後、その
上に補償ヒータとしての白金回路パターンを作っても良
い。
【0016】各端子からのリード線の取り出しは次のよ
うに行なう。端子3e、3fでは金線をリード線とし
て、溶接、圧着、BAg8等の高温ロウ付け、または端
子に貫通穴を設け耐熱性のある銀のねじとナットによる
機械的固定、等の手段で接続する。また端子3gではパ
ラジウム線をリード線として3e、3fと同様の手段で
接続する。端子3a、3b、3c、3dでは銀線をリー
ド線として、BAg8等の高温ロウ付けまたは端子に貫
通穴を設け耐熱性のある銀のねじとナットによる機械的
固定、等の手段で接続する。
【0017】尚、領域31及び32の円形部分は適切な
方法で実際に描かれていても良いが、例えばパラジウム
のパターン上面に施された薄いアルミナ絶縁膜と絶縁基
板3との境界等で判別可能な形でも良い。試料容器1と
参照容器2を載置する領域が適切に判別できれば良い。
【0018】再び図1に戻り、示差温度検出のための端
子3e、3fはリード線を通して増幅器9に接続され、
増幅器9の出力は起電力差から温度差への変換器10に
接続される。変換器10は示差熱補償演算回路11に接
続され、示差熱補償演算回路11は試料側ヒータ電流制
御回路12と参照側ヒータ電流制御回路13に接続され
る。各ヒータ電流制御回路12、13は、試料側補償ヒ
ータ端子3aと3bを通して試料側補償ヒータ43、お
よび、参照側補償ヒータ端子3cと3dを通して参照側
補償ヒータ44に接続される。また演算器14は試料側
ヒータ電流制御回路12と参照側ヒータ電流制御回路1
3に接続される。一方端子3e及び3gはリード線を通
して冷接点補償回路15に接続される。冷接点補償回路
15からの出力は熱起電力−温度変換器16に接続さ
れ、試料側の温度信号が出力される。
【0019】示差熱補償演算回路11は起電力差/温度
差変換器10からの出力に基づき、この出力がゼロにな
るように試料側ヒータ電流制御回路12と参照側ヒータ
電流制御回路13に指令を与える。各ヒータ電流制御回
路12、13の出力は、試料側補償ヒータ43および、
参照側補償ヒータ44に送られ、それぞれのヒータに流
れる電流を制御している。実施例では、試料側ヒータ電
流制御回路12と参照側ヒータ電流制御回路13から適
切な一定電流をそれぞれ試料側補償ヒータ43と参照側
補償ヒータ44に供給し、これに対して示差熱補償演算
回路11は起電力差/温度差変換器10からの出力に基
づき比例演算を行ない適切な増幅を行なった後、試料側
の温度が参照側より低い場合は試料側ヒータ電流制御回
路12からの出力を増加させ、逆に試料側の温度が参照
側より高い場合は試料側ヒータ電流制御回路12からの
出力を減少させる制御を行なっている。演算器14では
各ヒータ電流制御回路12、13の出力に基づき、試料
側補償ヒータ43と参照側補償ヒータ44でそれぞれ消
費される時間当たりの消費電力の差を算出し、示差熱流
信号として出力する。次に、図1に示す装置の動作につ
いて説明する。まず、測定者は、熱溜蓋4をあけ、測定
したい試料を詰めた試料容器1と、測定しようとする温
度域で熱的な安定性が確認されている参照物質を詰めた
参照容器2とを絶縁基板3上の所定の場所に置き、熱溜
蓋4を閉じる。
【0020】次に、測定者の測定開始指示に従い、測定
者により入力されたプログラム温度信号がプログラム温
度関数発生器7から出力される。プログラム温度関数発
生器7から出力されたプログラム温度信号は炉温制御回
路8に送られ、炉温制御回路8の働きにより熱溜5の温
度がプログラム温度となるように制御される。熱溜5は
熱良導体である銀で作られているため、熱溜5の内部に
温度勾配が生じると直ちに熱の移動が起こり温度分布を
解消する働きがある。熱溜5の中央部に固定された絶縁
基板3には熱溜5からの熱が伝えられ、絶縁基板3を介
して試料容器1の内部の試料と参照容器2の内部の参照
物質とにそれぞれ熱が伝搬し、結果的に、試料と参照物
質もそれぞれ、プログラム温度に近づくように制御され
る。実際には絶縁基板3上に載置されている試料、参照
は熱溜5の中央部に対して絶縁基板3内の熱抵抗によ
り、遅れながら温度上昇する。従って熱溜5がプログラ
ム温度に従って定常的に温度上昇すると、絶縁基板3上
に載置されている試料、参照も遅れながら定常的に温度
上昇が行なわれる。一方、測定者の測定開始指示と同時
に、示差熱補償演算回路11、試料側ヒータ電流制御回
路12、参照側ヒータ電流制御回路13の働きによる、
試料側、参照側の温度差をゼロに戻すための制御も開始
する。この結果、参照側の温度は、熱溜5からの定常的
な熱流に、参照側ヒータ電流制御回路13から参照側補
償ヒータ44へ供給される定電流により発生する熱流を
加えた形で、プログラム温度に従い定常的に上昇する。
一方、試料側の温度も、試料に転移等の熱的変化が無い
場合は、熱溜5からの定常的な熱流に加え、参照側の温
度上昇に一致するように(つまり試料側、参照側の温度
差をゼロに戻す様に)試料側ヒータ電流制御回路12か
ら試料側補償ヒータ43に電流が供給され、結果参照側
と同様にプログラム温度に従い定常的に上昇する。従っ
て、試料側温度センサー40、参照側温度センサー4
1、増幅器9、変換器10、示差熱補償演算回路11、
試料側ヒータ電流制御回路12、参照側ヒータ電流制御
回路13、試料側補償ヒータ43および参照側補償ヒー
タ44からなる一連の構成は、全体として負帰還ループ
を形成しており、試料容器1と参照容器2の温度を近づ
ける働きを続け、結果的に両者の温度は常にほぼ一致し
ている。一定の速度で試料を昇温する測定の過程で、試
料に熱収支を伴う転移が発生すると、試料の温度は一時
的に上昇または降下が生じようとし、試料容器1と参照
容器2の間に温度差が生じるが、この差は、前記の負帰
還ループにより直ちに零に戻される。従って、試料側補
償ヒータ43と参照側補償ヒータ44で消費された電力
(抵抗値×電流値の二乗)の差を求めることで、試料が
参照物質に比べどれだけ余分に熱を吸収または放出した
かを知ることができる。この電力差は演算器14で算出
され、示差熱流信号として出力され、試料の分析に供さ
れ、示差走査熱量計としての機能が実現される。
【0021】この装置の一連の動作において重要な点
は、補償ヒータへの負帰還制御のトリガーとなる温度差
検出の構成にある。実施例の構成の示差走査熱量計にお
いて適性な性能を得るには、温度差検出は1/10000deg以
下の安定性が要求される。従来の白金抵抗体による温度
差検出においては、温度の検出としてその抵抗値の精密
な計測が要求され、一般的にはブリッジ回路を組み、抵
抗値検出のための印加電圧をかけ抵抗体に電流を流しブ
リッジ回路に生じる電位差から抵抗値を検出する。しか
しこの方法は抵抗体自身の自己発熱を避けることが原理
的に不可能で、温度検出のために自らの温度を変化させ
てしまう問題を持っている。特に1/10000deg以下の安定
性を持って温度差の検出を必要とする場合、初期トリガ
ーとしての温度検出時に自己発熱による温度変化がある
と、これを基に補償ヒーターでの負帰還を行なうため、
この変化を増幅することになり、結果として安定した温
度制御を得ることが難しかった。
【0022】一方本実施例で示したゼーベック効果によ
る起電力による温度計測では原理的に温度計測が受動的
であり、温度検出に伴い検出器自らが温度変化すること
は無い。従って本実施例で示した構造で温度差を検出し
て補償ヒータで負帰還を行なっても、温度検出系に由来
する温度変動は無いため、結果として1/10000deg以下の
安定性を持った温度制御が可能となる。
【0023】図5は別の回路パターンによる絶縁基板3
(第2例)の詳細図を示す。この例では温度差検出のた
めの回路パターン及び補償ヒータのための回路パターン
が絶縁基板上の同一面上に形成されている。アルミナ製
の絶縁基板3、中央の貫通穴38、試料及び参照を載置
する円形の領域31、32はそれぞれ図2での例と同様
である。絶縁基板3上の試料側領域31内外に施された
試料側白金パターン33は、領域31内では試料側補償
ヒーター43として働き、領域31を外れる所からは太
い回路パターンでリード線としての機能を持つ。また絶
縁基板の端部では外部へのリード線接続のための端子3
a、3bを形成する。34は同様に絶縁基板3上の参照
側領域32内外に施された白金パターンで、領域32内
では参照側補償ヒーター44として働き、領域32を外
れる所からは太い回路パターンでリード線としての機能
を持つ。絶縁基板の端部では外部へのリード線接続のた
めの端子3c、3dとなる。
【0024】図中黒い線で示された回路パターン39a
から39eは絶縁基板3上に施された金の回路パター
ン、白い線で示された回路パターン37aから37fは
同様にパラジウムの回路パターンである。39a及び3
9eは絶縁基板の端部ではそれぞれ端子3e、3fを形
成する。回路パターンは端子3eから39a、37a、
39b、37b、39c、37c、39d、37d、3
9e、端子3fとつながる。39a、37aの接合点、
39b、37bの接合点、39c、37cの接合点、3
9d、37dの接合点、計4点はそれぞれ試料側領域3
1内に形成され、また37a、39bの接合点、37
b、39cの接合点、37c、39dの接合点、37
d、39eの接合点、計4点はそれぞれ参照側領域32
内に形成されている。端子3eと端子3fの間は金とパ
ラジウムの接続が交互に行なわれ、それぞれの接合点は
試料側、参照側で4点ずつの示差配置が行なわれてい
る。つまり端子3eと端子3fの間は試料側、参照側の
温度差に対応する4対の金−パラジウム熱電対での起電
力差が生じる。試料側、参照側での4対の接合点はそれ
ぞれ試料側、参照側の温度センサー40、41となる。
また37e、37fはパラジウムの回路パターンで、一
端はそれぞれ金のパターン39aとパラジウムのパター
ン37aとの接合点、金のパターン39eとパラジウム
のパターン37dとの接合点に接合され、もう一端はそ
れぞれ絶縁基板3の端部の端子3g、3hを形成する。
端子3eと3gは試料側の温度計測、端子3fと3hは
参照側の温度計測を行なうことができる。この例でも温
度計測用回路パターン、補償ヒータ用回路パターンは試
料側、参照側で対称に配置されている。パラジウムのパ
ターン37fは特に設けなくても、図1に示した構造の
示差走査熱量計に組み入れることは可能であるが、パタ
ーンの対称性を維持する目的もあり設けている。
【0025】回路パターンの形成、接合点の形成は例え
ば下記の様にして行われる。まずアルミナ基板(絶縁基
板3)上に適切なマスキングを行なった後、蒸着または
スパッタリング等の手段で白金の回路パターンを形成す
る。次に同様に適切なマスキングを行なった後、金の回
路パターンを蒸着またはスパッタリング等の手段で形
成、その次にまた適切なマスキングを行なった後、パラ
ジウムの回路パターンを蒸着またはスパッタリング等の
手段で形成する。図6は金の回路パターン39bとパラ
ジウムの回路パターン37bの接合部近傍の形成方法を
示す図である。金の回路パターン39bは、図6で斜線
に示した四辺形の部分を接合点となる様にあらかじめ想
定しておき、金の回路パターン作る。次にパラジウムの
回路パターン37bは同様に斜線に示した四辺形の部分
を、既に形成されている金のパターンの接合点想定領域
上に重ねて作る。この結果重なる四辺形部分は接合点と
なり、それ以外はリード線としての金、パラジウムの回
路パターンとなる。この接合点の形状は四辺形でなくて
もその他の形状でも良く、重なる部分を作れば機能を果
たす。最後に、領域31,32の回路パターン上にアル
ミナやガラス等耐熱性のある材料で、薄い絶縁コーティ
ングを行なう。コーティングは端子部を除く全ての表面
を行なっても良い。
【0026】図5の回路パターンを施した絶縁基板3を
図1に示した示差走査熱量計の構成に組み入れても同様
の効果が得られる。端子3e、3fを増幅器9に、端子
3e、3gを冷接点回路15に、端子3a、3b及び3
c、3dをそれぞれ試料側ヒータ電流制御回路12、参
照側ヒータ電流制御回路13に接続することにより図1
の実施例で説明した内容とまったく同様の動作を行なう
ことが可能である。
【0027】図7は別の回路パターンによる絶縁基板3
(第3例)の詳細図を示す。この例でも温度差検出のた
めの回路パターン及び補償ヒータのための回路パターン
は絶縁基板上の同一面上に、且試料側、参照側で対称的
に形成されている。アルミナ製の絶縁基板3、中央の貫
通穴38、試料及び参照を載置する円形の領域31、3
2はそれぞれ図2での例と同様である。絶縁基板3上の
試料側領域31内外に施された試料側白金パターン33
は、領域31内では試料側補償ヒーター43として働
き、領域31を外れる所からは太い回路パターンでリー
ド線としての機能を持つ。また絶縁基板の端部では外部
へのリード線接続のための端子3a、3bを形成する。
34は同様に絶縁基板3上の参照側領域32内外に施さ
れた白金パターンで領域32内では参照側補償ヒーター
44として働き、領域32を外れる所からは太い回路パ
ターンでリード線としての機能を持つ。絶縁基板の端部
では外部へのリード線接続のための端子3c、3dを形
成する。35a〜35d、及び36a〜36cは絶縁基
板3上に施された金の回路パターンで、37a〜37h
は絶縁基板3上に施されたパラジウムの回路パターンで
ある。回路パターンの接続は図7に示した様に、35
a、37a、35b、37b、35c、37c、35
d、37d、36c、37e、36b、37f、36a
と行なわれ、35a及び36aは絶縁基板の端部ではそ
れぞれ端子3e、3fを形成する。また35aと37
a、35bと37b、35cと37cの接合点は試料側
領域31の中に形成され、一方37aと35b、37b
と35c、37cと35dの接合点は絶縁基板3の中央
付近、貫通穴38の近傍に形成されている。同様に36
aと37f、36bと37e、36cと37dの接合点
は参照側領域32の中に形成され、37fと36b、3
7eと36c、37dと35dの接合点は絶縁基板3の
中央付近、貫通穴38の近傍に形成されている。35a
から35dまでの接続は図7から明らかな様に、接合点
の配置が試料側領域31と絶縁基板3の貫通穴38近傍
の間での3対づつの示差配置になっており、試料側領域
31と貫通穴38近傍の温度差を出力できる配置であ
る。同様に36aから35dまでの接続も接合点が参照
側領域32と貫通穴38近傍の間での3対づつの示差配
置になっており、参照側領域32と貫通穴38近傍の温
度差を出力できる配置である。貫通穴38近傍は熱溜5
からの熱流の流入口であり、安定的に熱溜5と近い均一
温度になっている。従って35aから35d経由36a
までの接続における出力は、結果として試料側領域31
と参照側領域32の温度差を出力することとなる。そし
て試料側領域31内に配置された接合点および参照側領
域32内に配置された接合点はそれぞれ試料側、参照側
の温度センサー40、41となる。また37g、37h
はパラジウムの回路パターンで、一端はそれぞれ金のパ
ターン39aとパラジウムのパターン37aとの接合
点、金のパターン36aとパラジウムのパターン37f
との接合点に接合され、もう一端はそれぞれ絶縁基板3
の端部の端子3g、3hを形成する。端子3eと3gは
試料側の温度計測、端子3fと3hは参照側の温度計測
を行なうことができる。尚回路パターン、接合点の作成
は及び表面の絶縁コーティングは、図5で示した例と同
様に行う。
【0028】図7の回路パターンを施した絶縁基板3を
図1に示した示差走査熱量計の構成に組み入れても同様
の効果が得られる。端子3e、3fを増幅器9に、端子
3e、3gを冷接点回路15に、端子3a、3b及び3
c、3dをそれぞれ試料側ヒータ電流制御回路12、参
照側ヒータ電流制御回路13に接続することにより図1
の実施例で説明した内容とまったく同様の動作を行なう
ことが可能である。
【0029】また本実施例では温度計測のための接合点
を金、パラジウムによる2種類の金属で作成している
が、例えば白金と白金ロジウム合金やクロメルとアルメ
ル、クロメルとコンスタンタンといった、金属と合金ま
たは2種類の合金で回路パターンを形成しても同様の効
果が得られる。合金の場合は回路パターンの作成法とし
ては主にスパッタリング等が用いられる。また絶縁基板
3は本実施例ではアルミナ基板で説明したが、耐熱性を
持ち、表面は電気的絶縁性を持つ材料(例えば窒化珪
素、窒化アルミ等のセラミック、ガラス等や、アルミ基
板の表面を均一に酸化処理して酸化アルミナ層を作成し
たもの等)であれば同様の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】絶縁基板上に温度センサーと補償用ヒー
タの回路パターンを形成し、この絶縁基板を熱の良導体
でできた熱溜の内部に固定した構造の示差走査熱量計に
おいて、温度差計測の回路パターンを2種類の金属また
は合金の組み合わせにより形成し、起電力差により検知
することにより、従来の金属抵抗体での温度差計測のよ
うに抵抗体自身の自己発熱が起こることが無く、これに
よりこの温度差をトリガーとする補償ヒータの負帰還制
御にも影響を与えず、安定した温度制御が可能となる。
特に1/10000deg以下の安定性を持った温度差制御が可能
となる効果がある。また本実施例で説明した構造の示差
走査熱量計では、試料や参照とそれらを取り囲む熱溜と
の間の温度差が小さいので、試料や参照は外界から断熱
され外界との直接の熱交換が抑制され、示差熱流信号に
ドリフトが生じにくくなり、入力補償型の示差走査熱量
計の欠点が解消されるという効果が得られると同時に、
試料に熱収支を伴う転移が生じた場合、示差熱補償回路
により直ちに温度差が零に復帰するように試料と参照の
近傍に個別に設けられたヒータへの供給電力を制御で
き、さらにその際の制御パラメータである比例係数を最
適に調節できるため、応答性の良い示差熱流信号が得ら
れ、熱流束型の示差走査熱量計の欠点も併せて解消され
るという効果が得られるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部断面図入りブロッ
ク図である。
【図2】実施例に用いた絶縁基板の回路パターンの詳細
図である。
【図3】回路パターンの形成する順序を示す図。
【図4】図3におけるa−bラインの断面図。
【図5】別の回路パターンによる絶縁基板3(第2例)
の詳細図を示す。
【図6】金のパターン及びパラジウムのパターンの接合
部近傍の形成方法を示す図。
【図7】別の回路パターンによる絶縁基板3(第3例)
の詳細図を示す。
【符号の説明】
1、 試料容器 2、 参照容器 1、 絶縁基板 3a、3b、 試料側補償ヒータ端子 3c、3d、 参照側補償ヒータ端子 3e、3f、 温度差端子 3e、3g、 試料側温度計測端子 4、 熱溜蓋 1、 熱溜 2、 炉温制御ヒータ 3、 プログラム温度関数発生器 4、 炉温制御回路 5、 増幅器 6、 起電力差/温度差変換器 7、 示差熱補償演算回路 8、 試料側ヒータ電流制御回路 9、 参照側ヒータ電流制御回路 10、 演算器 11、 冷接点回路 12、 熱起電力/温度変換器 31、試料側領域 32、参照側領域 33、試料側白金回路パターン 1、参照側白金回路パターン 2、試料側、金の回路パターン 3、参照側、金の回路パターン 4、パラジウムの回路パターン 5、貫通穴 39、金の回路パターン 40、試料側温度センサー 41、参照側温度センサー 43、試料側補償ヒータ 44、参照側補償ヒータ 50、51、薄いアルミナ絶縁膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力補償型の高応答性と熱溜構造を持つ
    熱流束型の低ドリフト性を両立させた構造の示差走査熱
    量計において、熱良導体から成り内部に試料及び試料の
    参照物質を収納するための空間を有する熱溜と、前記熱
    溜の内部に固定され前記試料及び参照を載置する領域を
    設定した絶縁基板と、前記絶縁基板上の試料及び参照を
    載置する領域にそれぞれ2種類の金属または合金の接合
    点を形成する様に施された回路パターンと、前記回路パ
    ターンの試料側及び参照側の領域の接合点における熱起
    電力差を検出することによりに絶縁基板上に載置された
    試料と参照との温度差を検出する示差熱検出回路と、前
    記絶縁基板上の試料及び参照を載置する領域にそれぞれ
    施された金属抵抗体による第2の回路パターンと、前記
    示差熱検出回路の出力が絶えず零に戻るように前記絶縁
    基板上の金属抵抗体による第2の回路パターンのそれぞ
    れに適切な電流を流すための示差熱補償回路と、時間ご
    との温度目標値を出力するプログラム温度関数発生器
    と、前記プログラム温度関数発生器の出力に応じて前記
    熱溜の温度を制御する熱溜温度制御器とを備え、特に前
    記示差熱補償回路への入力としての試料と参照の温度差
    を前記2種類の金属または合金の接合点を形成する様に
    施された回路パターンにより検出する構成として温度差
    検出の際の自己発熱を排除したことを特徴とする示差走
    査熱量計。
  2. 【請求項2】 前記2種類の金属または合金の接合点を
    形成する様に施された回路パターンと前記金属抵抗体に
    よる第2の回路パターンとが絶縁基板上の同一平面上に
    互いに交差することの無い様に施されたことを特徴とす
    る請求項第1項記載の示差走査熱量計。
  3. 【請求項3】 前記絶縁基板上に2種類の金属または合
    金の接合点を形成する様に施された回路パターンの上に
    薄い絶縁層を施し、その上に前記金属抵抗体による第2
    の回路パターンを施したことを特徴とする請求項第1項
    記載の示差走査熱量計。
  4. 【請求項4】 前記絶縁基板上に施された前記金属抵抗
    体による第2の回路パターンの上に薄い絶縁層を施し、
    その上に2種類の金属または合金の接合点を形成する様
    に回路パターンを施したことを特徴とする請求項第1項
    記載の示差走査熱量計。
JP2000379267A 1995-12-29 2000-12-13 示差走査熱量計 Pending JP2002181751A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000379267A JP2002181751A (ja) 2000-12-13 2000-12-13 示差走査熱量計
US09/998,356 US6508585B2 (en) 1995-12-29 2001-11-30 Differential scanning calorimeter
EP01310439A EP1215484A3 (en) 2000-12-13 2001-12-13 Differential scanning calorimeter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000379267A JP2002181751A (ja) 2000-12-13 2000-12-13 示差走査熱量計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002181751A true JP2002181751A (ja) 2002-06-26

Family

ID=18847679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000379267A Pending JP2002181751A (ja) 1995-12-29 2000-12-13 示差走査熱量計

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP1215484A3 (ja)
JP (1) JP2002181751A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010002412A (ja) * 2008-06-13 2010-01-07 Mettler-Toledo Ag 熱分析装置
JP2016514832A (ja) * 2013-03-22 2016-05-23 ウオーターズ・テクノロジーズ・コーポレイシヨン 熱電対列示差走査熱量計センサ
JP2017037031A (ja) * 2015-08-12 2017-02-16 株式会社リガク 熱分析装置用センサユニットおよび熱分析装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10227182B4 (de) 2002-06-18 2013-01-31 Mettler-Toledo Ag Probenhalter für die Differenz-Thermoanalyse
DE102019206214A1 (de) * 2019-04-30 2020-11-05 Linseis Messgeräte GmbH Differentialkalorimeter mit hoher Sensitivität

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5837552A (ja) * 1981-08-28 1983-03-04 Matsushita Electric Works Ltd 含水率測定装置
JPS62195549A (ja) * 1986-02-24 1987-08-28 Seiko Instr & Electronics Ltd 示差走査熱量計
JPH0616015B2 (ja) * 1986-03-31 1994-03-02 株式会社島津製作所 熱分析装置
CH678579A5 (ja) * 1989-04-24 1991-09-30 Mettler Toledo Ag
JPH05223763A (ja) * 1992-02-12 1993-08-31 Rigaku Corp 熱電対を用いた熱分析装置
US5288147A (en) * 1992-11-09 1994-02-22 Ta Instruments, Inc. Thermopile differential thermal analysis sensor
US5779363A (en) * 1995-09-27 1998-07-14 The Johns Hopkins University Capillary calorimetric cell and method of manufacturing same
JPH10160695A (ja) * 1996-12-04 1998-06-19 Agency Of Ind Science & Technol 温度変調示差走査熱量測定装置
JP3434694B2 (ja) * 1997-12-01 2003-08-11 セイコーインスツルメンツ株式会社 示差走査熱量計

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010002412A (ja) * 2008-06-13 2010-01-07 Mettler-Toledo Ag 熱分析装置
JP2016514832A (ja) * 2013-03-22 2016-05-23 ウオーターズ・テクノロジーズ・コーポレイシヨン 熱電対列示差走査熱量計センサ
US9964454B2 (en) 2013-03-22 2018-05-08 Waters Technologies Corporation Thermopile differential scanning calorimeter sensor
JP2017037031A (ja) * 2015-08-12 2017-02-16 株式会社リガク 熱分析装置用センサユニットおよび熱分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1215484A3 (en) 2003-10-15
EP1215484A2 (en) 2002-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6508585B2 (en) Differential scanning calorimeter
JP4579993B2 (ja) 温度制御炉を備えた示差走査熱量計(dsc)
EP2762867B1 (en) Gas sensor with temperature control
US20080052032A1 (en) Differential scanning calorimeter sensor and method
JP3434694B2 (ja) 示差走査熱量計
JPH06130055A (ja) 基準条件の下でガス特性を測定する方法
US7107835B2 (en) Thermal mass flow sensor
JP2003042985A (ja) 示差走査熱量計
JP3370801B2 (ja) 温度補償付き雰囲気検出装置
US7588366B2 (en) Heat flow flux type differential scanning calorimeter
JPH07294541A (ja) 計測装置
JP2002181751A (ja) 示差走査熱量計
JP3193241B2 (ja) 計測装置
JP2001021512A (ja) 熱伝導率測定装置
JP2002340719A (ja) ペルチエ素子を用いた真空計
JP3252375B2 (ja) 流速センサ
JPH1164061A (ja) 流速センサ及び流速計測方法
Stoukatch et al. Non-contact thermal characterization using IR camera for compact metal-oxide gas sensor
EP4350312A1 (en) Calibration method for a differential scanning calorimeter
JPS62231148A (ja) 熱分析装置
JPS5923369B2 (ja) 零位法熱流計
JPH0143903B2 (ja)
JPH09133645A (ja) 熱流制御装置
JPH0537231Y2 (ja)
JPH05223763A (ja) 熱電対を用いた熱分析装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040303

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040526

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070501

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070629

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070711

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070824