JP3370801B2 - 温度補償付き雰囲気検出装置 - Google Patents

温度補償付き雰囲気検出装置

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JP3370801B2
JP3370801B2 JP27003994A JP27003994A JP3370801B2 JP 3370801 B2 JP3370801 B2 JP 3370801B2 JP 27003994 A JP27003994 A JP 27003994A JP 27003994 A JP27003994 A JP 27003994A JP 3370801 B2 JP3370801 B2 JP 3370801B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雰囲気計に関し、より
詳細には、測定雰囲気中で加熱される少なくとも2つの
センサ(周囲温度測定用及び周囲雰囲気測定用)を有
し、これらセンサの抵抗値の差に基づいて周囲雰囲気を
検出する自己温度補償型の雰囲気計に関するもので、例
えば、温度計,湿度計,ガス濃度計,赤外線計,分圧
計,流量計,真空計、露点計や熱線式風速計などの各種
計器に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】混合気体雰囲気に含まれる所定の気体濃
度を、当該所定気体の分子量に応じて変化する熱伝導率
の差に基づいて熱的に検出する方法が知られている。こ
の原理を利用した雰囲気計の中で、特に、湿度計は、利
用範囲が拡く、半導体等電子機器部品,光学精密機器,
繊維,食品等各工業面のプロセスにおける湿度制御用と
しての品質管理面や,病院,ビル等の環境管理面の検出
端として広く利用されているので、以下、本発明による
雰囲気計を湿度計に適用した場合を例に説明するが、本
発明は湿度計に限定されるものではなく、混合気体濃度
の異なる一般の雰囲気計、具体的には、前述の各種計器
に関するものである。而して、例えば、湿度計の湿度検
出の原理としては、大別して湿気によって電気的および
機械的に変化する変化量を検出するものがあるが電気的
および機械的なものでも各種の原理に基づくものがあ
る。しかし、信頼性や寿命等に問題があり、また一般に
応答性が劣るものが多かった。
【0003】この中で気体の熱伝導率を利用した湿度計
は応答性が優れ、しかも信頼性が高いことが知られてい
る。等方性物体内の所定断面の上下面を通り法線方向に
単位時間に流れる熱量は、法線方向の温度傾斜と断面積
に比例するが、この比例定数が熱伝導率である。気体の
熱伝導率は定圧比熱の関数であり、且つ定圧比熱は気体
分子量の関数である。従って、空気だけの場合と、空気
中に分子量の異なるガス成分や水分が含まれている場合
とでは熱伝導率が異なる。気体の熱伝導率の違いを利用
した湿度計は、加熱された抵抗体から雰囲気中に放熱さ
れる放熱量の差によって生ずる抵抗体の抵抗値変化量か
ら湿度を求めるものである。
【0004】図16は、従来の湿度計の構造を示す部分
断面図で、湿度計10は、高熱導性のアルミニウム等の
均熱板6上に温度補償素子1と、雰囲気(湿度)検出素
子2とを近接して配設した構成となっている。温度補償
素子1と、雰囲気検出素子2とは共に検出チップ4に設
けられた空洞4a上に同一寸法規格の抵抗体5をマイク
ロブリッジ形状に配設し、このチップ4を均熱板6に固
着された高熱伝導性のベース8上に固着し、抵抗体5間
をハーメチックシールにより絶縁されたリードピン9を
介してボンデングしたものである。温度補償素子1と雰
囲気検出素子2との相違は、温度補償素子1では抵抗体
が封止キャップ3で定常圧の乾燥空気中で密封されて
いるのに対して、雰囲気検出素子2では封止キャップ3
の上部面が通気可能なメッシュ7で覆われている点であ
る。
【0005】図示のように構成された湿度計は、温度補
償素子1と雰囲気検出素子2の抵抗体5が共にリードピ
ン9を介して一定の電力で加熱される。温度補償素子1
の抵抗体5は、封止キャップ3内で一定圧力の乾燥空気
により覆われているため、外気の湿度影響を受けること
なく周囲環境の気温のみにより変化して外気温を検出す
る。
【0006】一方、雰囲気検出素子2の抵抗体5の抵抗
は、封止キャップ3上面がメッシュ7で覆われているの
で湿気を含む雰囲気の温度および湿度に応じて変化す
る。従って、雰囲気検出素子2の抵抗体5の抵抗値から
温度補償素子1の抵抗体5の抵抗値を減算することによ
り湿度による抵抗変化分が算出される。抵抗値の変化
は、実際には電圧値として検出される。
【0007】しかし、封止キャップ3で密封された温度
補償素子1は、周囲温度が急速に変化すると抵抗体5と
封止キャップ3との間には熱伝導を緩慢にする熱伝導率
の小さい空気のバッファ層があるため、封止キャップ3
の外周の外気温度変動に迅速に追従できず周囲温度検出
の応答が遅れてしまう。
【0008】一方、メッシュ7を有する雰囲気検出素子
2では加熱される抵抗体5に雰囲気温度が直接に伝わる
ため応答が速い。このため、雰囲気が急激に変化する場
合、検出素子2で検出された雰囲気温度と温度補償素子
1で検出された雰囲気温度との間に誤差が生ずる。
【0009】図17(a),(b),(c)は、従来の湿度計
の雰囲気温度検出の応答遅れによる検出誤差発生を説明
するための図である。図17(a)に示すように、雰囲
気温度Tが時間t0(0秒)からt1(0.01秒)まで
20℃あったものが、t2(0.02秒)後に急にT=4
0℃まで上昇し、時間t2以後一定温度T=40℃に保
持された場合、それぞれの時間において、図17(b)
の検出素子2の温度変化成分(電圧で示す)は図17
(b)に、また温度補償素子1の温度変化成分は図17
(c)に斜線にて示すように検出され、温度補償素子1
においては、かなりの時間遅れをもって検出される。
【0010】すなわち、周囲温度が時間t1(0.01
秒)に温度T=20℃から一様に上昇を初めた場合、検
出素子2からは、図17(b)に示すように、周囲温度
Tの変化に迅速に応じて直ちにΔE1bが検出される
が、温度補償素子1では、T=20℃の状態のままの温
度が検出される。時間t1〜t2(0.01〜0.02秒)
および時間t2以降において検出素子2は、図17
(b)に示すように、周囲温度Tの変化に迅速に応答
し、温度変化分ΔE1bおよびΔE2bが検出されるのに
対し、温度補償素子1は、図17(c)に示すように、
時間t2(0.02秒)までは温度変化分はなく、時間t
2以降温度変化分ΔE3cが検出される、つまり、キャッ
プ外周の温度変動に追従できず、応答が遅れてしまう。
この結果、ΔE1b,ΔE2bおよびΔE3b−ΔE3cの
検出遅れに相当する湿度検出誤差が発生する。従って、
これらの素子を短時間電力印加して用いる間欠駆動方式
とした場合には、温度補償素子1が検出する温度は、明
らかに、周囲温度と異なってしまう。
【0011】上述のごとき温度補償素子および雰囲気検
出素子を有する雰囲気検出装置は、乾燥空気を一定圧力
で封入しないと、封入気体の熱伝導率が変わってしま
い、温度補償素子自体の温度検出特性が変化して、補償
の役目をなさなくなることがある。
【0012】さらに、温度補償素子内に封入された空気
の一定圧力が補償基準となって周囲湿度を検出するもの
であるから、周囲湿度の圧力(外気圧)が変われば熱伝
導率も変化するので、基準の効果が小さくなる。従っ
て、乾燥空気の湿度と乾燥空気を一定圧力で封入する封
入条件管理は精密さを要し、これらのバラツキは生産時
に特性バラツキとなって現れ、同時に検出素子と温度補
償素子の組み合せバランスが難しく、結果として歩留り
率が低くなる。
【0013】さらに温度補償素子の乾燥空気の封入圧力
は一定であるから、周囲の気象条件や高所地域で使用す
ると検出対象となる気体の圧力すなわち熱伝導率が変わ
るので、もし、温度補償素子内の圧力が使用条件に従っ
て外気圧と同様に変化すると温度補償が可能であるが、
特に、封止キャップは、気圧変動で変形し、内圧も変化
する柔軟性のある素材および構造をしていないから、正
確な検出値が得られない。
【0014】また、検出対象の雰囲気が部分的にムラで
ある時、図16に示した従来例においては、検出素子と
温度補償素子との間の距離が比較的大きいので、検出さ
れた信号はそれぞれの場所の状態での比較値となり、一
点(同一位置)の検出位置での値でないバラバラの検出
位置での値を示すこととなり意味がない。そのため、検
出素子と温度補償素子はできるだけ近い距離が好まし
く、好ましくは、ひとつの基板上に合体させれば良い。
【0015】上述のごとき実情に鑑みて、本出願人は、
先に、特定の気体濃度を測定する雰囲気中で、検出素子
(センサ)を加熱する場合、加熱電力が小さいときは、
特定の気体濃度影響を殆ど受けずに雰囲気温度のみによ
り抵抗値が変化し、その抵抗値は周囲温度の関数とな
り、加熱電力が大きいときは、センサの抵抗値が雰囲気
温と特定の気体濃度との関数になることを利用して、セ
ンサをメッシュを有する封止キャップ内にマイクロブリ
ッジ形状に配設して特定の気体濃度影響を受けない小電
力と、特定の気体濃度影響を受ける大電力とで連続して
加熱して、センサを大電力駆動したときの抵抗値から小
電力駆動したときの抵抗値を減算して同一センサによる
同一場所での特定の気体濃度を算出する雰囲気検出装置
について提案した。
【0016】図18は、本出願人が先に提案した前述の
雰囲気検出装置の一例としての湿度計の原理を説明する
ための図で、説明を解り易くするために、従来の湿度計
の湿度測定原理と対比して説明する。図18において、
白抜き矢印(a1)→(b1)→(c1)→(d1)は本出
願人による湿度測定、(a1)→(b1),(a2)→
(b2)→(b3)は従来の湿度測定のフローを示す。図
18(a1)は、湿度検出素子の構造図、図18(a2
は温度補償素子構造図であり、図中、3は封止キャッ
プ、5は抵抗体(センサと呼ぶ)、6は均熱板(ベー
ス)、7はメッシュ、9はリードピンで、図18
(a1)に示した湿度検出素子は、高熱伝導材のベース
にハーメチックシールを介して所定の微小間隔を隔て
貫通配設された平行なリードピン9の先端に、検出素子
5を溶着してメッシュ7を有する封止キャップ3をベー
ス6に固着したものである。検出素子5としては、正の
温度特性を有する、例えば、白金、タングステン、ニク
ロム、カンタル、又は負の温度係数を有する、例えば、
SiC(炭化けい素)、TaN(窒化タンタル)等の微
細線もしくは薄膜、サーミスタ等の微小感温素子が接続
される。
【0017】上述の検出素子5の抵抗値は、低温又は高
温で加熱されたとき、周囲温度および湿度に応じて変化
するものであり、その熱容量は非常に小さくしてある。
このため、検出素子5は微細線又は微小体からなる微小
感温素子をマイクロブリッジ構造で使用し、加熱時は微
小時間で所定の熱平衡温度に到達し、加熱電力を停止し
たときは、ただちに周囲温度に戻るようにしている。
【0018】また、図18(a2)に示した温度補償素
子5は、図18(a1)に示した湿度検出素子5と同一
規格で、メッシュのない封止キャップで検出素子5を密
閉したものである。以下、以上の構造をもった図18
(a1)に示した湿度検出素子と図18(a2)に示した
温度補償素子を用いた従来の湿度検出原理と、図18
(a1)に示した湿度検出素子のみを用いた、本出願人
が先に提案した湿度検出原理について説明する。
【0019】図19(a),(b)は、湿度検出素子の電
圧電流特性図であり、図19(a)は、湿度特性を示す
図で、図18(a1)の湿度検出素子において、周囲温
度が30℃一定で湿度が200g/m3の時の電圧電流
特性A1(点線)と0g/m3の時の電圧電流特性A
2(実線)を示す特性曲線、図19(b)は温度特性を
示す図で、湿度0g/m3における温度20℃の時の電
圧電流特性B1(点線)、30℃の時の電圧電流特性B2
(実線)、40℃の時の電圧電流特性B3(点線)を示
す特性曲線で、横軸に検出素子印加電圧、縦軸に検出素
子印加電流を示す。
【0020】図19(a)の湿度特性を示す30℃にお
ける電圧電流曲線では、湿度検出素子への印加電流が2
mA以下の小さい加熱電流では、A1曲線とA2曲線とが
略々重なって対応する電圧は約0.8V以下を示してお
り、この低電流加熱時では、湿度の影響を受けない温度
特性のみを示し、検出素子印加電流が8mAの大電流で
は、A1曲線は略3V(ボルト)、A2曲線は略4Vを示
し、大電流加熱では湿度が大きい程検出素子に生ずる電
圧が小さくなり、湿度に対応した電圧を得ることができ
る。
【0021】図19(b)の温度特性を示す湿度0g/
3における電圧電流曲線では、検出素子の周囲には湿
度がないので、検出素子に定電流、例えば、2mAを印
加した場合、検出素子の両端に生ずる電圧は曲線B1
2,B3に示すように周囲温度が高い程高く、周囲温度
が低い程小さいことを示めす。
【0022】図18において、図18(b1),(b2),
(b3),(c1),(d1)は、共に、横軸に絶体湿度(g/m
3)、縦軸に出力電圧(V)を示したグラフである。図
18(b1)は、図18(a1)に示した湿度検出素子5
に8mAの電流を印加したときの周囲温度が20℃,3
0℃,40℃における絶対湿度と出力電圧との関係を示
した直線B11,B12およびB13を示した図であり、出力
電圧と絶体湿度とは負の比例関係にあり、周囲温度に比
例する。
【0023】一方、図18(a2)に示した温度補償素
子では、図18(b2)に示すように、出力電圧は、当
然乍ら絶対湿度に無関係で周囲温度のみに比例して変化
する。周囲温度が20℃,30℃,40℃の直線を各々
21,B22およびB23とする。
【0024】図18(b1)と図18(b2)とから同一
の周囲温度での絶体湿度に対応する出力を減算する。直
線B13,からB23を、B12からB22を、B11からB21
各々減算すると、図18(b3)に示すように、周囲温
度によらず、絶体湿度のみに負の比例関係にある絶体湿
度と出力電圧との関係直線B33が得られる。
【0025】図18(a1)に示した湿度計において
は、検出素子5を低電流、例えば1mAで駆動したとき
は、図19(a),(b)に示すように、絶対湿度に影
響されず周囲湿度20℃,30℃および40℃のみに比
例した出力電圧が得られ、図18(c1)に示す平行直
線c1,c2,c3が得られる。これは図18(b2)と同
一の関係を示すものであり、図18(c1)と図18
(b1)の関係とから、図18(d1)に示すように、図
18(b3)の特性と等しい絶対湿度のみに負の比例関
係にある出力直線B0が得られる。
【0026】以上の説明において、湿度検出素子を定電
流で駆動した場合について述べたが、検出素子5の熱容
量は極めて小さく応答性が優れているので時間幅の短い
パルス電流で駆動してもよい。また、定電圧又は定電圧
パルス駆動でもよい。
【0027】図20は、図18(a1)に示した湿度検
出素子の駆動方式を説明するための図であり、図20
(a1)はパルス電流駆動方式、図20(a2)はパルス
電圧駆動方式を示す。即ち、この湿度検出素子は、図1
9(a)の湿度特性曲線および図19(b)の温度特性
曲線に従った駆動であれば駆動パルスが定電流の場合で
も定電圧の場合でもよい。図20(a1)に示した定電
流パルス駆動の場合は、定電流パルス電源11と検出素
子5とを直列接続して検出素子5の両端電圧Voutを
検出する。図20(a2)のパルス電圧駆動方式におい
ては、定電圧パルス電源12と検出抵抗R0および検出
素子5とを直列接続して検出抵抗R0の両端電圧Vou
tを検出する。何れの場合も検出素子5に対し、駆動時
の温度値が異なる2種類の定電流又は定電圧パルスが印
加される。
【0028】図20(b)は、図20(a1)電流パル
ス駆動時における電流パルス列の一例を示す図で、検出
素子5に対し時間t1から時間t2に到る間は、波高値2
mA,パルス幅50ms(ミリ秒)の小パルス電流を印
加し、続いて、時間t2からt3に到る間は、波高値8m
Aでパルス幅50msの大パルス電流を印加する。時間
3からt4に到る100msの休止時間を置いて、再び
同じ時間幅の2mA,8mAの小電流パルスと大電流パ
ルスによる電流パルス列により駆動される。
【0029】図20(c)は、図20(b)に示した電
流パルス駆動により検出素子5間に発生する電圧(Vo
ut)の電圧パルス列を示すもので、電流パルスの立ち
上げにおいては時間遅れを伴う電圧パルスが生ずる。こ
のため、電圧検出は電圧値が安定したc1,c2の時間幅
内で行うことが必要である。尚、図20(b)に示した
駆動電流パルス列の時間t3〜t4間の休止期間は、8m
Aのパルス電流印加後、検出素子5の発熱温度が略周囲
温度になる時間幅を選んだものである。
【0030】図20(b)においては、小電流パルスと
大電流パルスとを連続して検出素子5に印加したが、小
電流を印加してから所定の安定時間を経てから大電流を
印加することでもよいが、各駆動電流パルス毎に時間遅
れが生ずるので高応答性の検出はできない。これに対し
て図20(b)に示した駆動方法によると、図20
(d)に点線d1にて示すように、大電流パルスを印加
したときの出力電圧の応答性が小電流駆動による予熱の
ため高められる。
【0031】図21(a),(b)は、大電流パルス駆動
連続して小電流パルス電流駆動したときの電流パルス波
形および電圧パルス出力波形を示したもので、最初、時
間幅T1で温湿度検出のための大電流パルス(8mA)
で駆動し、その後連続して時間幅T2の温度検出の小電
流パルス(2mA)で駆動した場合、出力電圧は図21
(b)のB1に示すように、大電流パルス駆動時の立ち
上げの時間遅れが大きくなり、同様に、B2に示すよう
に、立ち下げ時の時間遅れも大きくなるので、小電流パ
ルス駆動時の出力電圧安定時間が長くなり応答性のすぐ
れた検出ができなくなる。
【0032】図22(a),(b),(c),(d)は、
図18(a1)に示した湿度検出素子の環境変化と出力
特性との関係を説明するための図で、図22(a)は時
間軸上の温度変化、図22(b)は時間軸上の湿度変
化、図22(c)は印加電流波形、図22(d)は上記
温度変化および湿度変化に対応した印加電流による検出
出力電圧波形を示す。
【0033】印加電流は所定休止時間をもち2mAの小
電流パルスに続いて印加する8mAの大電流パルスから
なる連続したパルス電流で、このパルス電流は時間t0
〜t1,t1〜t2,t2〜t3の間に1回出力される。一
方、温度変化は図22(a)に示すように一定温度30
℃から時間t1〜t2の期間に20℃,30℃,4
0℃に変化し、その他の期間では30℃に保たれている
ものとする。また、湿度変化は図22(b)に示すよう
に一定湿度20g/m3から時間t2〜t3の期間に
10g/m3又は30g/m3に変化するものである。
【0034】従って、時間t0〜t1の期間では温度、湿
度共に一定、時間t1〜t2の期間では温度のみ変化し時
間t2〜t3の期間では湿度のみ変化している。この結
果、検出出力電圧波形は、図22(d)に示すように時
間t0〜t1の期間では温度、湿度一定に対応する出力電
圧となり、時間t1〜t2の期間では、湿度一定であり温
度のみに比例した出力電圧となり、大電流駆動時の出力
電圧から小電流駆動時の出力電圧を減算した減算値は一
定となり、この場合、湿度影響はない。これに対して、
湿度のみが変化する時間t2〜t3の期間では、小電流駆
動時の出力電圧は湿度,,の場合でも一定で、大
電流駆動時のみ湿度影響を受け変化する。このときの出
力電圧は、湿度の大きいでは小さく、湿度の小さい
で大きい電圧となる。次に、このような演算を行う駆動
回路に基づいて説明する。
【0035】図23は、図18(a1)に示した検出素
子を用いて湿度測定を行う場合の駆動回路の一例を示す
ブロック図で、図中、15は一定の電流を検出素子(セ
ンサ)5に供給する回路(定電流回路)、16は係数設
定回路、17はホールド回路、18は減算回路、19は
出力端子で、定電流回路15には、検出素子5と一端が
接地された基準抵抗Rとの直列抵抗が負荷され、基準抵
抗Rの電圧は定電流回路15の反転入力端に帰還されて
おり、非反転入力端にはa,bおよびc接点を有するス
イッチSW1が接続される。スイッチSW1のa接点に
は、基準電圧VREF1,b接点にはVREF2,c接点は接
地され、基準電圧VREF1およびVREF2は、 VREF1=2R(mV) (1) VREF2=8R(mV) (2) が設定されている。
【0036】更に、定電流回路15の出力端にはa,b
接点を有するスイッチSW2が接続され、a接点には、
低温加熱時の温度を湿度を演算する時の周囲温度に換算
するための係数Kを設定する、例えば、Kに応じて増幅
度可変な係数設定回路16が接続され、b接点には、減
算回路18の一方の入力端に接続され、高温加熱時の大
電流を流したときの出力電圧V3を入力する。
【0037】係数設定回路16と減算回路18との間に
は、a接点およびc接点を有するスイッチSW3および
ホールド回路17が接続されている。スイッチSW3
a接点はホールド回路17に接続されている。
【0038】以上の如く構成された駆動回路のスイッチ
SW1,SW2およびSW3は連動しており、切換により
スイッチSW1,SW2,SW3の各々のa,b,c接点
が同時に切換えられる。a接点に切換えたとき、定電流
回路15の反転入力端に接続された基準抵抗Rには基準
電圧VREF1に等しい電圧が印加され検出素子5には2
mAの定電流が流れる。同様にb接点に切換えたとき、
基準抵抗Rには基準電圧VREF2に等しい電圧が印加さ
れ検出素子5には8mAの定電流が流れる。
【0039】図24は、図23に示した駆動回路の各部
における波形図であり、以下、図23と図24とにより
駆動回路の動作を説明する。スイッチSW1(SW2,S
3も同期駆動)は図24(a),(b)の電圧波形の駆
動電圧パルスにより時間t1〜t2および時間t2〜t3
期間で切換えられ、切換に応じて検出素子5には、図2
4(c)にisにて示す駆動電流2mAおよび8mAが
流れる。a接点に切換えられたときスイッチSW2のa
接点には、周囲温度に比例した図24(d)に示す電圧
1が出力される。電圧V1は係数設定回路16に入力し
予め設定された係数Kが乗算され、図24(e)に示す
電圧V2(=KV1)が出力される。スイッチSW2がa
接点に切換えられたとき、出力される電圧V1は、周囲
温度に正しく比例した値でないために周囲温度と対応す
るように電圧V1を補正するための係数で K=(V3−湿度変化分)/V1 (3) で与えられる。
【0040】ホールド回路17は、図24(f)に示す
ように、電圧V2と等しいV′2(=V2)を出力する。
減算回路18には電圧V3とV′2(=V2)が入力して
図24(h)に示す絶対湿度に比例した電圧Vが出力さ
れる。すなわち、 V=V3−V2 (4) が得られる。
【0041】図25は、上述のごとくして使用するのに
好適な従来の雰囲気検出装置の一例を説明するための構
成図で、図25(a)は平面図、図25(b)は図25
(a)のB−B線断面図を示し、図中、21は例えばS
i基板、22は該Si基板21に設けられた空洞で、周
知のように、該空洞22の上部には、例えば、Si
2,Ta25等のような絶縁膜23からなる橋23a
が架けられ、該橋23aの上には、例えば、Pt,Ni
Cr等からなる抵抗体パターン24が配設され、更に、
該抵抗体パターン(マイクロヒータ)24の上には、S
iO1,Ta25等からなる保護膜25が設けられ、ボ
ンデングワイヤ26より抵抗体パターン24aを通して
前記抵抗体パターン24に電流が流され、該抵抗体パタ
ーン24は、その発熱部もしくは感温(熱)部Aが加熱
される。
【0042】上述のごとき検出器を用いて、例えば、湿
度を測定する場合を例に説明すると、抵抗体パターン2
4の抵抗値が周囲の温度及び湿度に依存するため、例え
ば、最初に湿度感度が0になるような微少電流を流して
周囲温度に関する抵抗値を測定し、次いで、湿度感度を
有する電流を流して周囲温度及び湿度に関する抵抗値を
測定し、次いで、この温度及び湿度に関する測定値から
前記温度に関する測定値を差し引いて、周囲の湿度を測
定するようにしている。
【0043】上述のごとき検出装置においては、センサ
部の材料及びその配置をアレンジすることにより、例え
ば、温度,湿度,ガス,赤外線,圧力,真空度,加速
度,流量・流速等を被測定対象の物理現象として、以下
の1乃至7の原理、すなわち、 1.電気抵抗体の抵抗値変化として、 2.雰囲気を脱吸着させる感応膜を有し、該感応膜の電
気抵抗値が変化するものとして、 3.雰囲気を脱吸着させる感応膜を有し、該感応膜の静
電容量が変化するものとして、 4.雰囲気を脱吸着させる感応膜を有し、該感応膜の重
量変化を共振周波数変化として、 5.雰囲気を脱吸着させる感応膜を有し、該感応膜の化
学反応により反応熱を生じ、この熱を別の抵抗体の抵抗
値変化として、 6.温度変化を熱電対膜の出力電圧変化として、 利用することにより測定される。而して、前記1乃至6
の測定原理を用いて被測定対象の物理量を測定する場
合、その測定値は、温度により影響を受けるものである
から、被測定対象の温度が正確に分っていないと、意味
のない測定結果になってしまう。
【0044】上述のように、本出願人は、先に、周囲温
度が変動する条件下で、正確な温度検出ができる方式と
して、大印加電力時の温度検出値の温度補償をするため
に、小印加電力時の温度検出値を用いることを提案し、
これを実現する信号処理方式として、小印加電力時に、
温度に対する出力電圧値V1を得、これを一定の換算値
をもとに増幅を行ってV2を得、また、大印加電力時に
温湿度に対する出力電圧値V3を得、V3−V2により温
度補償後の湿度測定値を分離検出するようにした。この
ようにすると、微小熱容量のマイクロヒータは熱時定数
が小さく、高速応答であるため、大小の印加電力を短時
間で切り換えてもこの分離検出ができる。これにより、
1個のマイクロヒータ(湿度検出素子)で雰囲気の状態
を検出できるようになり、さらに以下のメリットが生じ
た。 a.温度補償素子との組み合わせによるバラツキ・出力
バランス調整が不必要になった。 b.温度補償素子との組み合わせによるバラツキで経時
特性管理が不必要になった。 c.周囲の気圧変動に対応できる。 d.検出素子が2個から1個になり、サイズが更に小型
化可能となった。 e.消費電力が約1/2になった。 f.補償と検出が同一位置ででき、高精度に検出でき
る。 g.補償と検出の温度応答時がほぼ同一にでき、高精度
に検出できる。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本出願人が先
に提案した検出装置は、小印加電力時の出力電圧値V1
が微小であるため、これを増幅するとどうしても増幅回
路等のノイズやリニアリティの影響が現れてしまい、温
度補償が必ずしも十分とは言えなかった。温度補償の精
度を向上させるためには、増幅時のノイズ等が影響しな
いV1の値としたいが、そのためには、V1を大きな値と
して得たい。しかし、温度のみ検出するためにヒータは
低い発熱温度でなければならない。
【0046】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、V1用に温湿度検出用ヒータと別に新たな
マイクロヒータを一チップ内に併設するようにしたも
ので、このV1用パターンは低い発熱温度でも高電圧を
発生するように設計したものである。ただし、抵抗体の
膜厚を1/4又は線巾を1/4にすれば4倍の電圧が得
られるように考えられるが、ほぼ同一の熱容量であるか
ら、消費電力が増した分だけ発熱温度が上昇してしまい
(電圧も4倍以上になってしまう)、単に、V1用パタ
ーンの動作抵抗値を上げる手段では実現しない。
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、 (1)空洞を有する基板と、該空洞の上に橋架された複
数のブリッジと、該複数のブリッジのうちの1つのブリ
ッジ上に配設された雰囲気センサと、前記複数のブリッ
ジの他のブリッジ上に配設された温度センサとを有し、
前記雰囲気センサには該雰囲気センサが周囲の雰囲気に
感応する高発熱温度にさせ、前記温度センサには該温度
センサが周囲温度のみ検出できる低発熱温度にさせ、両
センサの出力電圧の差を得て周囲雰囲気を検出するよう
にしたこと、更には、 (2)前記雰囲気センサと温度センサがそれぞれホイー
トストンブリッジ回路の隣接する辺を構成し、両センサ
に流す電流を異ならしめたこと、更には、 (3)前記温度センサが、単一のブリッジ上に複数個形
成されていること、更には、 (4)温度センサ用のブリッジを複数個有し、各ブリッ
ジ上に温度センサを1又は複数個有すること、更には、 (5)前記温度センサ用のブリッジ上に配設されている
温度センサが直列に接続されいること、更には、 (6)前記温度検出用のブリッジ上に配設されているセ
ンサが並列接続可能に配設されていること、更には、 (7)前記温度検出用センサの抵抗値が、雰囲気検出用
センサの抵抗値よりも大きいこと、更には、 (8)前記温度検出用のセンサと雰囲気検出用のセンサ
の寸法を一にし、かつ、前記温度検出用センサの熱容
量を大きくし、該温度検出用センサに流す電流を前記雰
囲気検出センサに流す電流と同じにしたこと、更には、 (9)前記空洞が前記基板を貫通する貫通空洞であり、
該貫通空洞の上下面にブリッジを有し、一方のブリッジ
に温度検出用センサを、他方のブリッジに雰囲気検出用
センサを有すること、更には、 (10)前記基板上にトリミング用の抵抗パターンを有
し、該抵抗パターンをトリミングして前記温度検出用セ
ンサに流れる電流を調整するようにしたこと、更には、 (11)前記温度検出用センサに、常時、前記雰囲気検
出用センサに、水分等を付着させないように、小電流を
流して、前記雰囲気検出用センサを加熱すること、更に
は、 (12)前記雰囲気センサが負の温度係数を有する発熱
材料であることを特徴としたものである。
【0048】
【作用】空洞を有する基板と、該空洞の上部に配設され
たブリッジと、該ブリッジの上に配設された雰囲気セン
サとを有し、該雰囲気センサに電流を流して該雰囲気セ
ンサの抵抗を測定し、その抵抗値より周囲雰囲気の温度
に依存する被測定対象を測定する熱依存性の検出装置に
おいて、前記空洞上に更に別のブリッジを設けるととも
に、該ブリッジ上に周囲温度検出用の抵抗体を有し、該
抵抗体の抵抗値により前記雰囲気センサによって検出さ
れた被測定対象の検出値を補正する。
【0049】
【実施例】
〔実施例1〕図1は、本発明による検出装置の一実施例
を説明するための平面図で、図中、31は、例えば、S
iの基板、32,32′は該基板31に形成された空洞
で、該空洞32は基板31を貫通した貫通空洞でも、或
いは、図25に示したような底部を有する非貫通の空洞
でもよい。基板31の上部には、図25に示したよう
に、例えば、SiO2,Ta25等の絶縁膜が施こさ
れ、この絶縁膜から成る複数(図示例の場合、3個)の
ブリッジ331,332,333が空洞32の上部に形成
されている。図示例の場合、被測定対象として湿度を想
定しており、そのため、これらブリッジ331,332
333上には、例えば、Pt,NtCr等から成る温湿
度検出用の抵抗体パターン341(雰囲気センサ)及び
温度検出用の抵抗体パターン342a,342b,343a
343b(温度センサ)、及び、これらの抵抗体パターン
に電力を供給し、或いは、これら抵抗体パターンの抵抗
値を検出するための導体パターン351,352,353
が配設されている。なお、これらパターンの上には、例
えば、図25に示したように、SiO2,Ta25等か
ら保護膜が形成されている。
【0050】而して、発熱部の発熱温度を低く維持し、
しかも、大きな出力V1を得るためには、同一のマイク
ロパターンを増幅率に応じた個数分直列接続すればよ
く、図1において、342a,342b,343a,34
3bは、空洞32上に配設されたブリッジの上に直列接続
されてた温度検出用の抵抗体であり、341は温湿度検
出用の抵抗体である。
【0051】図2は、図1に示した検出装置の使用例を
示す図で、図2(a)はブロック図、図2(b)は電気
回路図で、湿度検出時は、図2(a)に示すように4個
の直列接続の抵抗体342a,342b,343a,343b
2mAの微小電流を流し、同時に、抵抗体341に大電
流(8mA)を流し、これら両抵抗間の電位差をとるよ
うにしたもので、このようにすれば、一回の操作で湿度
の検出ができる。すなわち、抵抗体342a,342b,3
3a,343bには、2mAしか流さないので、これら各
抵抗の発熱量は従来の場合と同じであるが、本発明にお
いては、これらを4個(増幅率に応じた個数)直列に接
続しているので、増幅器を使用することなく、直接増幅
したのに等しい出力電圧を得ることができる。
【0052】図3は、図1に示した検出装置の駆動方法
を説明するための図で、図3(a)は定電流駆動の場
合、図3(b)は定電圧駆動の場合を示し、定電流駆動
の場合は、温度検出用抵抗体(温度センサ)342a,3
2b,343b,343aに流れる電流を、これら抵抗体が
ほとんど発熱しない程度の低電流(例えば、2mA)に
し、温湿度検出用抵抗体(雰囲気センサ)341に流れ
る電流を、該雰囲気センサ341が被測定雰囲気に感度
を有する温度まで高めるに必要な大電流(例えば、8m
A)にし、定電圧駆動の場合は、温度センサに印加する
電圧と雰囲気センサに印加する電圧とを等しくし、結果
的に、温度センサに流れる電流を小さくし(例えば、2
mA)、雰囲気センサに流れる電流を大きく(例えば、
8mA)している。
【0053】図2(b)に示した回路例においては、雰
囲気センサ(341)と温度センサ(342a,342b
343b,343a)とがそれぞれホィートストンブリッジ
の隣り合う辺を構成しているので、抵抗R1,R2を調整
することにより、雰囲気センサに流れる電流を、例え
ば、8mAに設定し、温度検出用センサに流れる電流
を、例えば、2mAに設定することができ、これによっ
て、それぞれに流す電流を切り換えることなく、一回の
操作で、雰囲気センサの出力(周囲温度+被測定対象の
雰囲気)と温度センサの出力(周囲温度)との差を求め
ることができ、これより、被測定対象である周囲雰囲気
を求めることができる。
【0054】しかし、本発明は、上記実施例に限定され
るものではなく、図3(c),(d)に示す方法、例え
ば、最初に温度センサに微小電流を流して周囲温度を測
定し、次いで、雰囲気センサに該センサが被測定対象で
ある周囲雰囲気に感応する電流を流して、周囲温度及び
周囲雰囲気を測定し、次いで、これらの差を求めること
によって、周囲雰囲気を測定するようにしてもよく、こ
のようにすると、温度補償出力電圧が、温湿度出力電圧
とほぼ同一のレベルであるため、信号処理回路をより簡
便なものとすることができ、かつ、精度が高いものとす
ることができる。更には、温度センサと雰囲気センサと
が別体に構成されているので、図3(c)に示したよう
な2段階波形のパルス電流を用いなくても、また、ホィ
ートストンブリッジに構成しなくても、図2(e)に示
すように、温度センサと雰囲気センサに別々に、それぞ
れ対応した電流、例えば、2mA及び8mAを同時に、
流すことによって、前記ホィートストンブリッジの場合
と同様に、雰囲気測定と同時に温度補償を行うことがで
きる。
【0055】図4は、本発明の他の実施例を説明するた
めの平面図で、図中、31は基板、32は該基板31に
形成された空洞で、該空洞32の上には、雰囲気センサ
341と温度センサ342,343が架橋されている。而
して、この実施例は、温度センサ342と343を独立し
て設け(図1に示した実施例においては、基板31上に
予め直列接続されて設けられている)、外部回路側で、
直、並列に任意に接続できるようにして使用勝手を拡大
したものであり、更には、温度センサと雰囲気センサを
同一構成のものとし、これにより、バラツキの低減、経
時安定性、チップ面積の低減等に役立つようにしたもの
である。
【0056】図5は、図4に示した検出装置の使用例を
示す図で、図5(a)は温度検出時、図5(b)は温湿
度検出時の状態を示し、温度検出時には、図5(a)に
示すように、3つのセンサ341,342,343をスイ
ッチSWにて直列に接続し、これらに、定電流源11よ
り、例えば、3mAの電流を流して、出力端子OUTに
3.5Vを得るように、温湿度検出時には、図5(b)
に示すように、温湿度センサ341のみを接続し、これ
に、定電流源11より9mAを流すようにすると、出力
端子OUTには3.5Vの出力電圧が得られる。なお、
この場合、温度センサと温湿度センサとは、前述のよう
に、同一の構成であるから、いずれを温湿度検出用に用
いてもよいく、例えば、1回目の温湿度測定時には、3
1のセンサを用い、2回目の温湿度測定時には、342
のセンサを用いるというように、温湿度測定に用いるセ
ンサを順次スキャンさせて変えていくと、図示の場合、
寿命を約3倍にすることができる。
【0057】図6は、本発明の他の実施例を説明するた
めの平面図で、図中、31は基板、32,32′は空
洞、341は温湿度センサ(高温駆動)、344は温度セ
ンサ(低温駆動)、351,352はリードパターン、3
6はボンディングワイヤ、37はリードフレーム、38
はフレームベース、39はパッケージベースで、この実
施例は、温度センサ344として、温湿度センサ341
り静抵抗値の大きい、例えば、パターン長の長い、或い
は、比抵抗の大きい材料を使用したものを用い、単一の
温度センサで、図1或いは図4に示した複数個分の温度
センサの役目をさせるようにしたものである。なお、こ
の場合、温度センサ344は、フレームベース、パッケ
ージベース等のベースの保有熱の影響を受けやすいよう
にするため、ベースに近い側に配設する。
【0058】図7は、本発明の他の実施例を説明するた
めの図で、図7(a)は平面図、図7(b)は図7
(a)のB−B線断面図で、図中、341は雰囲気セン
サ、345は温度センサで、この実施例は、温度センサ
345として、サイズは雰囲気センサ341と同じものを
使用し、熱容量を雰囲気センサより大きくしたものであ
る。具体的には、図7(b)に示すように、温度センサ
341の抵抗体(ヒータ)の上の電気絶縁層の上に更に
電気絶縁層40を設け(換言すれば、温度センサ345
のヒータ上の絶縁層の厚みを温湿度センサ341のヒー
タ上の絶縁層の厚みより厚くして)、もって、該温度セ
ンサ345の熱容量を大きくし、これにより、該温度の
センサにも大きめの電流を印加可能とし、例えば、温湿
度センサに印加する電流と同じ大きさの電流を印加可能
とし、駆動電源を雰囲気センサと共通化し、駆動電源回
路を簡略化したものである。なお、この実施例による
と、雰囲気センサと温度センサとは同一サイズのパター
ンに形成可能であり、そのため、2つのパターンのバラ
ツキを外観によって管理することができ、また、パター
ンの電気抵抗値も同一であるので、電気抵抗検査を簡単
に行うことができる。しかも、電気絶縁層40の厚みの
制御も、検出素子完成後でも追加工程で精度よく実現で
きる。
【0059】図8は、本発明の他の実施例を説明するた
めの図で、図8(a)は表面図、図8(b)は裏面図、
図8(c)は図8(a)のC−C線断面図で、この実施
例は、空洞32を基板31を貫通する貫通穴とし、この
貫通穴32の上下面にそれぞれ前述の温度センサ345
と雰囲気センサ341を設け、温度センサ345側の保護
絶縁層40の厚さを雰囲気センサ341側の保護絶縁層
401より厚くし、もって、図7に示した実施例と同
様、温度センサ345側の熱容量を大きくしたものであ
る。なお、図7,図8に示した実施例において、熱容量
増加層40としては、例えば、SiO2,Si34等の
絶縁材料、或いは、金属材料を使用可能であり、また、
温度検出用パターンにIr、Rh,NiCrなどの高比
抵抗材料(=高出力電圧)を温湿度検出用パターンにP
t,Auなどの低比抵抗材料(=低出力電圧)を選定す
るとよい。
【0060】図9は、図7及び図8に示した検出装置の
駆動方法を説明するための図で、前述のように、図7,
図8に示した実施例においては、温度センサの熱容量を
大きくしてあるため、該温度センサに大きな電流を流し
ても該温度センサの温度がほとんど発熱せず、低い発熱
温度を実現できる。そのため、図9(a)に示すよう
に、温度検出時と、温湿度検出時とで、同じ大きさの電
流(例えば、8mA)を流すことができ、従って、駆動
回路を共用することが可能となり、その分、駆動回路が
簡単になる。なお、図9(b)に、その時の出力電圧波
形を示す。更に、図7,図8に示した実施例において
は、温度センサと雰囲気センサとが別々にあるので、図
9(c),(d)に示すように、それぞれに別々に同一
の電流(例えば、8mA)を流すようにすることもでき
る。
【0061】温度センサと温湿度センサの特性を組み合
せることにより、さらに高精度の測定が期待できる。同
一基板上のできるだけ近い位置に配置したパターンであ
るため比較的特性はそろったものであるが、さらに精度
を高めるため、組み合せ歩留りを高めるため、抵抗体の
部分部分の抵抗値チェックとトリミングを行うと良い。
ところが、マイクロセンサは空洞上に支持された構造で
あるため、そのパターン局所のプロービング(抵抗値測
定のための探針測定)やレーザトリマーに耐えられる強
度を持たない。そこで、空洞の上以外の基板上に抵抗チ
ェック電極とトリミングパターンを設置することとする
が、その場合に、この調整パターンをどちらのセンサに
接続させた方がより効果が得られるかを検討すると、 a.高温動作により温湿度検出センサに湿度検出の機能
を持たない調整パターンを付加するとS/Nに不利であ
る。 b.低温動作により温度検出するセンサに調整パターン
を付加すると、調整部の抵抗値(出力電圧)は基板の温
度すなわちほぼ周囲雰囲気の温度に依存性を持つので、
温度検出値に有利に作用する。なお、調整パターンの抵
抗体を抵抗温度係数の非常に小さい材料で構成してもよ
い。 により、温度検出センサに取りつけた方が好ましい。な
お、センサパターンとトリミングパターンの各々につい
て製造時は検査した方が好ましいので、中間位置に抵抗
チェック電極を設けるものとする。特に、全体の抵抗値
は規格内であっても、(センサに欠落があって抵抗大)
+(トリミングパターンショートで抵抗小)=規格内の
場合の可能性があるからである。
【0062】図10は、上述のごとき観点に基づいてな
された本発明の他の実施例を説明するための平面図で、
図中のb−b′間の抵抗体パターンが本発明によって付
加されたトリミング抵抗パターンで、製造時、この部分
の抵抗体パターンをトリミングして特性のそろった精度
の高いものにする。なお、このトリミング用抵抗パター
ンは、パターンの下側に空洞を設けないようにする。も
し、このパターンが空洞の上であるとすると、トリミン
グ時、レーザによる収熱でパターンが変形し、或いは、
パターンの削除による細りで局部発熱が発生し、断線に
至るおそれがある。
【0063】図11は、図10に示した検出装置の製造
方法の一例を説明するための工程図で、図10のA−A
線断面図である。まず、基板31を準備し(図11
(a))、次いで、該基板31の上にSiO2等の下部
絶縁層41を形成し(図11(b))、その上全面に抵
抗体層34(35)を形成する(図11(c))。次い
で、この抵抗体層にパターン341,342a,342b
351,352等を形成し(図11(d))、次いで、抵
抗値の検査、レーザトリミング、抵抗値の検査を繰り返
し行い、所望の抵抗値を得る。
【0064】図12は、上述の抵抗値検査の一例を説明
するための図で、端子aは、温度センサ342a,342b
の抵抗値、及び、トリミング抵抗値(トリミング用抵抗
体パターン352′)検査用端子、端子bは、トリミン
グ抵抗352′の抵抗値調整検査用及びブリッジ回路接
続用端子で、端子ab間、及びac間の抵抗値を測定
し、端子cb間の抵抗値が所望の抵抗値にるようにb
b′間の抵抗値(トリミングパターン352′の抵抗
値)を調整する。
【0065】上述のようにして、抵抗値検査、レーザト
リミング、抵抗値検査を行った後、上部絶縁層40を形
成し(図11(e))、最後に、雰囲気検出用抵抗体3
1、温度検出用抵抗体342a,342b等の下部の基板
31に空洞32を形成する(図11(f))。なお、上
述のように、トリミングは上部絶縁層40を被覆する前
に行うが、これによって、トリミング部分の抵抗体層の
歪み等が被覆によって緩和されて信頼性が高まる。な
お、トリミング抵抗体の抵抗体層は、別の電気抵抗材料
で形成してもよい。
【0066】また、マイクロセンサは高速発熱立上り特
性であるため、湿度やガスなどの雰囲気の濃度や流量の
検出に利用する場合、測定間隔は秒レベルの設定で実用
上問題がない観点から、パルス発熱の間欠駆動で充分で
ある。このパルス発熱におけるメリットとして、 a.消費電力がほぼパルスデュティ比の割合に低減す
る。 b.抵抗発熱体の寿命が、ほぼ休止時間分長くなる。 デメリットとして、 a.休止時間中に離脱しにくいガスや結露が発生する
と、なかなか元の状態に復帰できない。特に、発熱体熱
容量が小さいため、従来の大容量のヒータより深刻であ
る。 このデメリットを改善する方法として、 (1)パルス発熱をせずに常時発熱させる。発熱温度
は、動作時に300℃前後とすると、待機時は水分結露
をさせないよう100℃前後を維持するような段階的駆
動が好ましい。 (2)(1)の方法で、さらに長寿命化をねらうため、
マイクロセンサ近傍に別のガス・水分脱着用の常時10
0℃前後を維持する専用のヒータを設ける。このように
すると、マイクロセンサの寿命は期待できる長寿命化が
実現する。なお、100℃で熱分解した脱着物が再付着
し、トラブルを起こさないように、マイクロセンサの近
傍(周囲)に設置する必要がある。
【0067】図13は、上述の観点に基いてなされた本
発明の一実施例を説明するための平面図で、図中、34
1は雰囲気(周囲湿度及び温度)センサ(マイクロセン
サ)、342,343は周囲温度センサ兼吸着ガス(吸着
物)離脱用ヒータ(マイクロヒータ)で、本発明は、マ
イクロセンサ341の近傍に、該マイクロセンサ341
水分やガスが付着しないようにマイクロヒータ342
343を設けたもので、図14に示すように、待機時、
これらマイクロヒータ342,343を、例えば、100
℃に加熱しておき、これによって、マイクロセンサ34
1にガスや水分が付着しないようにし、測定時は、これ
らマイクロヒータ342,343を、例えば、150℃に
加熱して周囲温度を検出し、マイクロセンサ341を、
例えば、400℃に加熱して雰囲気(例えば、周囲温度
及び湿度)を検出する。
【0068】なお、以上には、温度センサ及び雰囲気セ
ンサに、図15(a)に示すようなPt等の正の温度係
数を有する発熱材料を用いることを前提として説明した
が、図15(b)に示すように、負の温度特性を有する
材料を使用すれば、小電流I1であっても大きな出力電
圧V1を得ることができ、前述の各実施例と同様の効果
を達成することができる。すなわち、電流値依存性があ
って、小電流印加でV1大,大電流印加でV3小であれ
ば、従来の1個のマイクロセンサ、及び、その回路で容
易に処理できる。ただし、V3とV1が近い値であるこ
と、I11≪I33であること、温湿度依存性は従来と
同等であること、不純物拡散Si,SiC等の発熱材料
を用いることとする。この場合、小印加電力(温度検出
時)で大きな出力電圧が得られるため、従来の1個のマ
イクロセンサによる2段階印加で充分高精度の温度補償
が可能となる。なお、温度検出用にはSiやSiC、温
湿度検出用にはPtやNiCr,Irなどの材料を、2
つのヒータとして組み合せることも可能である。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、以下のような効果が達成される。センサを発
熱させて周囲雰囲気の被測定対象を測定するセンサにお
いては、センササイズが大きくなるほど熱容量が増し、
応答速度は遅くなるが、温度補償用の検出センサを高出
力電圧にするために熱容量を増す場合は、この遅さが懸
念されるが、発熱温度が低いため、その温度に到達する
時間が短かくてよいことがわかり、何ら問題がない。基
板上に温度検出センサを配置してもよいが、基板の熱容
量はあまりにも大きく周囲雰囲気の温度になじむのに時
間を要してしまうので、やはり空洞部上に配置した方
が、温湿度検出センサの検出特性をより正確に温度補償
することになる。湿度補償センサと温湿度検出センサの
組み合せで使うことになるが、これらが同一基板上のご
く近傍に製作されているため、微細加工技術のバラツキ
から見ても組み合せ精度は高い。温度検出部と温湿度検
出部の双方が同一条件で暴露されているため、温度検出
部をパッケージシールする方式と比較し、気圧変動に対
応できる。温度補償と温度検出が同時にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による温度補償付雰囲気検出装置の一
実施例を説明するための平面図である。
【図2】 図1に示した検出装置の使用例を示す電気回
路図である。
【図3】 図1に示した検出装置の駆動方法を説明する
ための電流,電圧波形図である。
【図4】 本発明の他の実施例を説明するための平面図
である。
【図5】 図4に示した検出装置の使用例を示す電気回
路図である。
【図6】 本発明の他の実施例を説明するための平面図
である。
【図7】 本発明の他の実施例を説明するための平面図
及び断面図である。
【図8】 本発明の他の実施例を説明するための表面
図,裏面図,及び断面図である。
【図9】 図7及び図8に示した検出装置の駆動方法を
説明するための電圧,電流波形図である。
【図10】 本発明の他の実施例を説明するための平面
図である。
【図11】 図10に示した検出装置の製造方法の一例
を説明するための工程図である。
【図12】 図11に示した検出装置の抵抗値検査の一
例を説明するための電気回路図である。
【図13】 本発明の他の実施例を説明するための平面
図である。
【図14】 図13に示した検出装置の使用例を説明す
るための電気回路図である。
【図15】 負の温度係数を有するセンサ(従来)と負
の温度係数(本発明)を有するセンサと比較して説明す
るための図である。
【図16】 従来の湿度計の構造を示す部分断面図であ
る。
【図17】 従来の湿度計の雰囲気温度検出の応答遅れ
による検出誤差発生を説明するための図である。
【図18】 本出願人が先に提案した雰囲気検出装置の
一例としての湿度計の原理を説明するための図である。
【図19】 湿度検出素子の電圧電流特性図である。
【図20】 図18(a1)に示した湿度検出素子の駆
動方式を説明するための図である。
【図21】 本出願人が先に提案した湿度検出素子駆動
する電流パルス波形および電圧パルス出力波形を示した
図である。
【図22】 図18(a1)に示した湿度検出素子の環
境変化と出力特性との関係を説明するための図である。
【図23】 図18(a1)に示した検出素子を用いて
湿度測定を行う場合の駆動回路の一例を示すブロック図
である。
【図24】 図23に示した駆動回路の各部における波
形図である。
【図25】 従来の雰囲気検出装置の一例を説明するた
めの構成図である。
【符号の説明】
31…Siの基板、32,32′…空洞、331,3
2,333…ブリッジ、341…雰囲気センサ、342
343,344…温度センサ、351,352…リードパタ
ーン、36…ボンディングワイヤ、37…リードフレー
ム、38…フレームベース、39…パッケージベース、
40…電気絶縁層、41…下部絶縁層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/00 - 27/24 G01N 25/64 G01F 1/68 - 1/699

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空洞を有する基板と、該空洞の上に橋架
    された複数のブリッジと、該複数のブリッジのうちの1
    つのブリッジ上に配設された雰囲気センサと、前記複数
    のブリッジの他のブリッジ上に配設された温度センサと
    を有し、前記雰囲気センサには該雰囲気センサが周囲の
    雰囲気に感応する高発熱温度にさせ、前記温度センサに
    は該温度センサが周囲温度のみ検出できる低発熱温度に
    させ、両センサの出力電圧の差を得て周囲雰囲気を検出
    するようにしたことを特徴とする温度補償付雰囲気検出
    装置。
  2. 【請求項2】 前記雰囲気センサと温度センサがそれぞ
    れホイートストンブリッジ回路の隣接する辺を構成し、
    両センサに流す電流を異ならしめたことを特徴とする請
    求項1に記載の温度補償付雰囲気検出装置。
  3. 【請求項3】 前記温度センサが、単一のブリッジ上に
    複数個形成されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の温度補償付雰囲気センサ。
  4. 【請求項4】 温度センサ用のブリッジを複数個有し、
    各ブリッジ上に温度センサを1又は複数個有することを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の温度補償
    付雰囲気検出装置。
  5. 【請求項5】 前記温度センサ用のブリッジ上に配設さ
    れている温度センサが直列に接続されいることを特徴
    とする請求項4に記載の温度補償付雰囲気検出装置。
  6. 【請求項6】 前記温度検出用のブリッジ上に配設され
    ているセンサが並列接続可能に配設されていることを特
    徴とする請求項4に記載の温度補償付雰囲気検出装置。
  7. 【請求項7】 前記温度検出用センサの抵抗値が、雰囲
    気検出用センサの抵抗値よりも大きいことを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の温度補償付雰囲気検
    出装置。
  8. 【請求項8】 前記温度検出用のセンサと雰囲気検出用
    のセンサの寸法を一にし、かつ、前記温度検出用セン
    サの熱容量を大きくし、該温度検出用センサに流す電流
    を前記雰囲気検出センサに流す電流と同じにしたことを
    特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の温度補償
    付雰囲気検出装置。
  9. 【請求項9】 前記空洞が前記基板を貫通する貫通空洞
    であり、該貫通空洞の上下面にブリッジを有し、一方の
    ブリッジに温度検出用センサを、他方のブリッジに雰囲
    気検出用センサを有することを特徴とする請求項1乃至
    8のいずれかに記載の温度補償付雰囲気検出装置。
  10. 【請求項10】 前記基板上にトリミング用の抵抗パタ
    ーンを有し、該抵抗パターンをトリミングして前記温度
    検出用センサに流れる電流を調整するようにしたことを
    特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の温度補償
    付雰囲気検出装置。
  11. 【請求項11】 前記温度検出用センサに、常時、前記
    雰囲気検出用センサに、水分等を付着させないように、
    小電流を流して、前記雰囲気検出用センサを加熱するこ
    とを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の温
    度補償付雰囲気検出装置。
  12. 【請求項12】 前記雰囲気センサが負の温度係数を有
    する発熱材料であることを特徴とする請求項1乃至11
    のいずれかに記載の温度補償付雰囲気検出装置。
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