JP3331070B2 - 雰囲気検出装置 - Google Patents

雰囲気検出装置

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JP3331070B2 JP27005994A JP27005994A JP3331070B2 JP 3331070 B2 JP3331070 B2 JP 3331070B2 JP 27005994 A JP27005994 A JP 27005994A JP 27005994 A JP27005994 A JP 27005994A JP 3331070 B2 JP3331070 B2 JP 3331070B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雰囲気検出装置に関
し、より詳細には、測定雰囲気中で加熱される抵抗体セ
ンサを有し、該センサに周囲雰囲気に感応しない程度の
小電流を流して周囲温度に関連した出力電圧を検出する
とともに、該センサに周囲雰囲気に感応する比較的大き
な電流を流して周囲温度及び周囲雰囲気に関連した出力
電圧を検出し、両出力電圧の差より周囲雰囲気を検出す
るようにした雰囲気検出装置に係り、例えば、温度計,
湿度計,ガス濃度計,赤外線計,分圧計,流量計,真空
計、露点計や熱線式風速計などの各種計器に利用できる
ものである。
【0002】
【従来の技術】混合気体雰囲気に含まれる所定の気体濃
度を、当該所定気体の分子量に応じて変化する熱伝導率
の差に基づいて熱的に検出する方法が知られている。こ
の原理を利用した雰囲気計の中で、特に、湿度計は、利
用範囲が拡く、半導体等電子機器部品,光学精密機器,
繊維,食品等各工業面のプロセスにおける湿度制御用と
しての品質管理面や,病院,ビル等の環境管理面の検出
端として広く利用されているので、以下、雰囲気計を湿
度計に適用した場合を例に説明するが、本発明は湿度計
に限定されるものではなく、混合気体濃度の異なる一般
の雰囲気計、具体的には、前述の各種計器に関するもの
である。而して、例えば、湿度計の湿度検出の原理とし
ては、大別して湿気によって電気的および機械的に変化
する変化量を検出するものがあるが電気的および機械的
なものでも各種の原理に基づくものがある。
【0003】この中で気体の熱伝導率を利用した湿度計
は応答性が優れ、しかも信頼性が高いことが知られてい
る。等方性物体内の所定断面の上下面を通り法線方向に
単位時間に流れる熱量は、法線方向の温度傾斜と断面積
に比例するが、この比例定数が熱伝導率である。気体の
熱伝導率は定圧比熱の関数であり、且つ定圧比熱は気体
分子量の関数である。従って、空気だけの場合と、空気
中に分子量の異なるガス成分や水分が含まれている場合
とでは熱伝導率が異なる。気体の熱伝導率の違いを利用
した湿度計は、加熱された抵抗体から雰囲気中に放熱さ
れる放熱量の差によって生ずる抵抗体の抵抗値変化量か
ら湿度を求めるものである。
【0004】図2は、本出願人が先に提案した前述の雰
囲気検出装置の一例としての湿度計の原理を説明するた
めの図で、説明を解り易くするために、従来の湿度計の
湿度測定原理と対比して説明する。図2において、白抜
き矢印(a1)→(b1)→(c1)→(d1)は本出願人
による湿度測定のフロー、(a1)→(b1),(a2
→(b2)→(b3)は従来の湿度測定のフローを示す。
図2(a1)は、湿度検出素子の構造図、図2(a2)は
温度補償素子構造図であり、図中、1は抵抗体(センサ
と呼ぶ)、2は封止キャップ、3はメッシュ、4は均熱
板(ベース)、5はリードピンで、図2(a1)に示し
た湿度検出素子は、高熱伝導材のベース4にハーメチッ
クシールを介して所定の微小間隔を隔て貫通配設された
平行なリードピン5の先端に、検出素子1を溶着してメ
ッシュ3を有する封止キャップ2をベース4に固着した
ものである。検出素子1としては、正の温度特性を有す
る、例えば、白金、タングステン、ニクロム、カンタ
ル、又は負の温度係数を有する、例えば、SiC(炭化
けい素)、TaN(窒化タンタル)等の微細線もしくは
薄膜、サーミスタ等の微小感温素子が接続される。
【0005】上述の検出素子1の抵抗値は、低温又は高
温で加熱されたとき、周囲温度および湿度に応じて変化
するものであり、その熱容量は非常に小さくしてある。
このため、検出素子1は微細線又は微小体からなる微小
感温素子をマイクロブリッジ構造で使用し、加熱時は微
小時間で所定の熱平衡温度に到達し、加熱電力を停止し
たときは、ただちに周囲温度に戻るようにしている。
【0006】また、図2(a2)に示した温度補償素子
1は、図2(a1)に示した湿度検出素子1と同一規格
で、メッシュのない封止キャップで検出素子1を密閉し
たものである。以下、以上の構造をもった図2(a1
に示した湿度検出素子と図2(a2)に示した温度補償
素子を用いた従来の湿度検出原理と、図2(a1)に示
した湿度検出素子のみを用いた、本出願人が先に提案し
た湿度検出原理について説明する。
【0007】図3(a),(b)は、湿度検出素子の電圧
電流特性図であり、図3(a)は、湿度特性を示す図
で、図2(a1)の湿度検出素子において、周囲温度が
30℃一定で湿度が200g/m3の時の電圧電流特性
1(点線)と0g/m3の時の電圧電流特性A2(実
線)を示す特性曲線、図3(b)は温度特性を示す図
で、湿度0g/m3における温度20℃の時の電圧電流
特性B1(点線)、30℃の時の電圧電流特性B2(実
線)、40℃の時の電圧電流特性B3(点線)を示す特
性曲線で、横軸に検出素子印加電圧、縦軸に検出素子印
加電流を示す。
【0008】図3(a)の湿度特性を示す30℃におけ
る電圧電流曲線では、湿度検出素子への印加電流が2m
A以下の小さい加熱電流では、A1曲線とA2曲線とが略
々重なって対応する電圧は約0.8V以下を示してお
り、この低電流加熱時では、湿度の影響を受けない温度
特性のみを示し、検出素子印加電流が8mAの大電流で
は、A1曲線は略3V(ボルト)、A2曲線は略4Vを示
し、大電流加熱では湿度が大きい程検出素子に生ずる電
圧が小さくなり、湿度に対応した電圧を得ることができ
る。
【0009】図3(b)の温度特性を示す湿度0g/m
3における電圧電流曲線では、検出素子の周囲には湿度
がないので、検出素子に定電流、例えば、2mAを印加
した場合、検出素子の両端に生ずる電圧は曲線B1
2,B3に示すように周囲温度が高い程高く、周囲温度
が低い程小さいことを示めす。
【0010】図2において、図2(b1),(b2),(b3),
(c1),(d1)は、共に、横軸に絶体湿度(g/m3)、
縦軸に出力電圧(V)を示したグラフである。図2(b
1)は、図2(a1)に示した湿度検出素子1に8mAの
電流を印加したときの周囲温度が20℃,30℃,40
℃における絶対湿度と出力電圧との関係を示した直線B
11,B12およびB13を示した図であり、出力電圧と絶体
湿度とは負の比例関係にあり、周囲温度に比例する。
【0011】一方、図2(a2)に示した温度補償素子
では、図2(b2)に示すように、出力電圧は、当然乍
ら絶対湿度に無関係で周囲温度のみに比例して変化す
る。周囲温度が20℃,30℃,40℃の直線を各々B
21,B22およびB23とする。
【0012】図2(b1)と図2(b2)とから同一の周
囲温度での絶体湿度に対応する出力を減算する。直線B
13,からB23を、B12からB22を、B11からB21を各々
減算すると、図2(b3)に示すように、周囲温度によ
らず、絶体湿度のみに負の比例関係にある絶体湿度と出
力電圧との関係直線B33が得られる。
【0013】図2(a1)に示した湿度計においては、
検出素子1を低電流、例えば1mAで駆動したときは、
図2(a),(b)に示すように、絶対湿度に影響され
ず周囲湿度20℃,30℃および40℃のみに比例した
出力電圧が得られ、図2(c1)に示す平行直線c1,c
2,c3が得られる。これは図2(b2)と同一の関係を
示すものであり、図2(c1)と図2(b1)の関係とか
ら、図2(d1)に示すように、図2(b3)の特性と等
しい絶対湿度のみに負の比例関係にある出力直線B0
得られる。
【0014】以上の説明において、湿度検出素子を定電
流で駆動した場合について述べたが、検出素子1の熱容
量は極めて小さく応答性が優れているので時間幅の短い
パルス電流で駆動してもよい。また、定電圧又は定電圧
パルス駆動でもよい。
【0015】図4は、図2(a1)に示した湿度検出素
子の駆動方式を説明するための図であり、図4(a1
はパルス電流駆動方式、図4(a2)はパルス電圧駆動
方式を示す。即ち、この湿度検出素子は、図3(a)の
湿度特性曲線および図2(b)の温度特性曲線に従った
駆動であれば駆動パルスが定電流の場合でも定電圧の場
合でもよい。図4(a1)に示した定電流パルス駆動の
場合は、定電流パルス電源6と検出素子1とを直列接続
して検出素子1の両端電圧Voutを検出する。図4
(a2)のパルス電圧駆動方式においては、定電圧パル
ス電源7と検出抵抗R0および検出素子1とを直列接続
して検出抵抗R0の両端電圧Voutを検出する。何れ
の場合も検出素子1に対し、駆動時の温度値が異なる2
種類の定電流又は定電圧パルスが印加される。
【0016】図4(b)は、図4(a1)電流パルス駆
動時における電流パルス列の一例を示す図で、検出素子
1に対し時間t1から時間t2に到る間は、波高値2m
A,パルス幅50ms(ミリ秒)の小パルス電流を印加
し、続いて、時間t2からt3に到る間は、波高値8mA
でパルス幅50msの大パルス電流を印加する。時間t
3からt4に到る100msの休止時間を置いて、再び同
じ時間幅の2mA,8mAの小電流パルスと大電流パル
スによる電流パルス列により駆動される。
【0017】図4(c)は、図4(b)に示した電流パ
ルス駆動により検出素子1間に発生する電圧(Vou
t)の電圧パルス列を示すもので、電流パルスの立ち上
げにおいては時間遅れを伴う電圧パルスが生ずる。この
ため、電圧検出は電圧値が安定したc1,c2の時間幅内
で行うことが必要である。尚、図4(b)に示した駆動
電流パルス列の時間t3〜t4間の休止期間は、8mAの
パルス電流印加後、検出素子1の発熱温度が略周囲温度
になる時間幅を選んだものである。
【0018】図4(b)においては、小電流パルスと大
電流パルスとを連続して検出素子1に印加したが、小電
流を印加してから所定の安定時間を経てから大電流を印
加することでもよいが、各駆動電流パルス毎に時間遅れ
が生ずるので高応答性の検出はできない。これに対して
図4(b)に示した駆動方法によると、図4(d)に点
線d1にて示すように、大電流パルスを印加したときの
出力電圧の応答性が小電流駆動による予熱のため高めら
れる。
【0019】図5(a),(b)は、大電流パルス駆動連
続して小電流パルス電流駆動したときの電流パルス波形
および電圧パルス出力波形を示したもので、最初、時間
幅T1で温湿度検出のための大電流パルス(8mA)で
駆動し、その後連続して時間幅T2の温度検出の小電流
パルス(2mA)で駆動した場合、出力電圧は図5
(b)のB1に示すように、大電流パルス駆動時の立ち
上げの時間遅れが大きくなり、同様に、B2に示すよう
に、立ち下げ時の時間遅れも大きくなるので、小電流パ
ルス駆動時の出力電圧安定時間が長くなり応答性のすぐ
れた検出ができなくなる。
【0020】図6(a),(b),(c),(d)は、図
2(a1)に示した湿度検出素子の環境変化と出力特性
との関係を説明するための図で、図6(a)は時間軸上
の温度変化、図6(b)は時間軸上の湿度変化、図6
(c)は印加電流波形、図6(d)は上記温度変化およ
び湿度変化に対応した印加電流による検出出力電圧波形
を示す。
【0021】印加電流は所定休止時間をもち2mAの小
電流パルスに続いて印加する8mAの大電流パルスから
なる連続したパルス電流で、このパルス電流は時間t0
〜t1,t1〜t2,t2〜t3の間に1回出力される。一
方、温度変化は図6(a)に示すように一定温度30℃
から時間t1〜t2の期間に20℃,30℃,40
℃に変化し、その他の期間では30℃に保たれているも
のとする。また、湿度変化は図6(b)に示すように一
定湿度20g/m3から時間t2〜t3の期間に10
g/m3又は30g/m3に変化するものである。
【0022】従って、時間t0〜t1の期間では温度、湿
度共に一定、時間t1〜t2の期間では温度のみ変化し時
間t2〜t3の期間では湿度のみ変化している。この結
果、検出出力電圧波形は、図6(d)に示すように時間
0〜t1の期間では温度、湿度一定に対応する出力電圧
となり、時間t1〜t2の期間では、湿度一定であり温度
のみに比例した出力電圧となり、大電流駆動時の出力電
圧から小電流駆動時の出力電圧を減算した減算値は一定
となり、この場合、湿度影響はない。これに対して、湿
度のみが変化する時間t2〜t3の期間では、小電流駆動
時の出力電圧は湿度,,の場合でも一定で、大電
流駆動時のみ湿度影響を受け変化する。このときの出力
電圧は、湿度の大きいでは小さく、湿度の小さいで
大きい電圧となる。次に、このような演算を行う駆動回
路に基づいて説明する。
【0023】図7は、図2(a1)に示した検出素子を
用いて湿度測定を行う場合の駆動回路の一例を示すブロ
ック図で、図中、11は一定の電流を検出素子(セン
サ)1に供給する回路(定電流回路)、12は係数設定
回路、13はホールド回路、14は減算回路、15は出
力端子で、定電流回路11には、検出素子1と一端が接
地された基準抵抗Rとの直列抵抗が負荷され、基準抵抗
Rの電圧は定電流回路11の反転入力端に帰還されてお
り、非反転入力端にはa,bおよびc接点を有するスイ
ッチSW1が接続される。スイッチSW1のa接点には、
基準電圧VREF1,b接点にはVREF2,c接点は接地さ
れ、基準電圧VREF1およびVREF2は、 VREF1=2R(mV) (1) VREF2=8R(mV) (2) が設定されている。
【0024】更に、定電流回路11の出力端にはa,b
接点を有するスイッチSW2が接続され、a接点には、
低温加熱時の温度を湿度を演算する時の周囲温度に換算
するための係数Kを設定する、例えば、Kに応じて増幅
度可変な係数設定回路12が接続され、b接点には、減
算回路14の一方の入力端に接続され、高温加熱時の大
電流を流したときの出力電圧V3を入力する。
【0025】係数設定回路12と減算回路14との間に
は、a接点およびc接点を有するスイッチSW3および
ホールド回路13が接続されている。スイッチSW3
a接点はホールド回路13に接続されている。
【0026】以上の如く構成された駆動回路のスイッチ
SW1,SW2およびSW3は連動しており、切換により
スイッチSW1,SW2,SW3の各々のa,b,c接点
が同時に切換えられる。a接点に切換えたとき、定電流
回路11の反転入力端に接続された基準抵抗Rには基準
電圧VREF1に等しい電圧が印加され検出素子1には2
mAの定電流が流れる。同様にb接点に切換えたとき、
基準抵抗Rには基準電圧VREF2に等しい電圧が印加さ
れ検出素子1には8mAの定電流が流れる。
【0027】図8は、図7に示した駆動回路の各部にお
ける波形図であり、以下、図7と図8とにより駆動回路
の動作を説明する。スイッチSW1(SW2,SW3も同
期駆動)は図8(a),(b)の電圧波形の駆動電圧パ
ルスにより時間t1〜t2および時間t2〜t3の期間で切
換えられ、切換に応じて検出素子1には、図8(c)に
isにて示す駆動電流2mAおよび8mAが流れる。a
接点に切換えられたときスイッチSW2のa接点には、
周囲温度に比例した図8(d)に示す電圧V1が出力さ
れる。電圧V1は係数設定回路12に入力し予め設定さ
れた係数Kが乗算され、図8(e)に示す電圧V2(=
KV1)が出力される。スイッチSW2がa接点に切換え
られたとき、出力される電圧V1は、周囲温度に正しく
比例した値でないために周囲温度と対応するように電圧
1を補正するための係数で K=(V3−湿度変化分)/V1 (3) で与えられる。
【0028】ホールド回路13は、図8(f)に示すよ
うに、電圧V2と等しいV′2(=V2)を出力する。減
算回路18には電圧V3とV′2(=V2)が入力して図
8(h)に示す絶対湿度に比例した電圧Vが出力され
る。すなわち、 V=V3−V2 (4) が得られる。
【0029】図9は、上述のごとくして使用するのに好
適な従来の雰囲気検出装置の一例を説明するための構成
図で、図9(a)は平面図、図9(b)は図9(a)の
B−B線断面図を示し、図中、21は例えばSi基板、
22は該Si基板21に設けられた空洞で、周知のよう
に、該空洞22の上部には、例えば、SiO2,Ta2
5等のような絶縁膜23からなる橋23aが架けられ、
該橋23aの上には、例えば、Pt,NiCr等からな
る抵抗体パターン24が配設され、更に、該抵抗体パタ
ーン(マイクロヒータ)24の上には、SiO1,Ta2
5等からなる保護膜25が設けられ、ボンデングワイ
ヤ26より抵抗体パターン24aを通して前記抵抗体パ
ターン24に電流が流され、該抵抗体パターン24は、
その発熱部もしくは感温(熱)部Aが加熱される。
【0030】上述のごとき検出器を用いて、例えば、湿
度を測定する場合を例に説明すると、抵抗体パターン2
4の抵抗値が周囲の温度及び湿度に依存するため、例え
ば、最初に湿度感度が0になるような微少電流を流して
周囲温度に関する抵抗値を測定し、次いで、湿度感度を
有する電流を流して周囲温度及び湿度に関する抵抗値を
測定し、次いで、この温度及び湿度に関する測定値から
前記温度に関する測定値を差し引いて、周囲の湿度を測
定するようにしている。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】而して、上述のごとき
雰囲気センサは高速発熱立上り特性であるため、湿度や
ガスなどの雰囲気の濃度や流量の検出に利用する場合、
測定間隔は秒レベルの設定で実用上問題がない観点か
ら、パルス発熱の間欠駆動で充分である。このパルス発
熱におけるメリットとして、 a.消費電力がほぼパルスデュティ比の割合に低減す
る。 b.抵抗発熱体の寿命が、ほぼ休止時間分長くなる。 デメリットとして、 a.休止時間中に離脱しにくいガスや結露が発生する
と、なかなか元の状態に復帰できない。特に、発熱体熱
容量が小さいため、従来の大容量のセンサより深刻であ
る。 b.小電流駆動と大電流駆動を行うため、切り換え回路
を必要とし、その分コスト高となる。
【0032】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、特に、常時は、雰囲気センサが、例えば1
00℃位に加熱される程度の小電流を流しておいて、該
雰囲気センサにガスや水分が付着しないようにすること
を目的としてなされたものであり、更には、雰囲気検出
時のみ該雰囲気センサに、例えば400℃位に加熱され
る電流を流すようにし、もって、小電流時と大電流時で
の切り換え回路をなくすことを目的としてなされたもの
である。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)所定温度において周囲の雰囲気に
感度を有する雰囲気センサを有し、該雰囲気センサに該
雰囲気センサが周囲の雰囲気に感度を有しない小電流を
流して該雰囲気センサの出力電圧を測定するとともに、
該雰囲気センサに該雰囲気センサが周囲の雰囲気に感度
を有する大電流を流して該雰囲気センサの出力電圧を測
定し、両出力電圧の差より周囲雰囲気を検出するように
した雰囲気検出装置において、前記雰囲気センサに常時
小電流を流して該雰囲気センサを低温加熱するようにし
たことを特徴とするものであり、更には、(2)雰囲気
検出時、前記雰囲気センサの出力電圧を測定し、次い
で、前記雰囲気センサに前記大電流を流して前記雰囲気
センサの出力電圧を測定し、次いで、両出力電圧の差を
得るようにしたこと、或いは、(3)前記雰囲気センサ
に前記大電流を流す直前に前記雰囲気センサの出力電圧
を測定し、該雰囲気センサに前記大電流を流した直後に
該雰囲気センサの出力電圧を測定するようにしたことを
特徴としたものである。
【0034】
【作用】雰囲気センサに、常時、該雰囲気センサを10
0℃位に加熱する小電流を流しておき、該雰囲気センサ
にガスや水分が付着しないようにし、或いは、雰囲気検
出時、該雰囲気センサに印加する電流を、切り換え回路
を用いることなく、該雰囲気センサが感度を有する温度
に発熱し得るように大きな電流を流す。
【0035】
【実施例】図7に示したように、本出願人が先に提案し
た雰囲気センサにおいては、小電流源VREF1と大電流源
REF2を有し、これらをスイッチSW1で切り換えるよ
うにしている。また、雰囲気センサを駆動する駆動電源
電流が図4(b)に示すように、パルス波形であるた
め、休止期間が長く、その間に雰囲気センサにガスや水
分が付着し、これが検出誤差の原因となる。
【0036】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、前述のごとき雰囲気センサに、図1(a)
に示すように、常時、該雰囲気センサが略100℃位に
発熱されるような電流I1を流しておき、これによっ
て、雰囲気センサにガスや水分が付着するのを防止し、
更には、雰囲気検出時のみ、該雰囲気センサに該雰囲気
センサが周囲の雰囲気(例えば湿度)に感度を有する電
流I2を流し、例えば、図1(a)において、小電流を
流しているt1〜t2の期間で周囲温度を検出し、大電流
を流しているt2〜t3の期間で周囲雰囲気(例えば、周
囲湿度+周囲温度)を検出する。
【0037】図1(b)は、測定タイミング用のクロッ
クパルス、図1(c)は、周囲温度検出のタイミングパ
ルス、図1(d)は、周囲温湿度検出のタイミングパル
ス、図1(e)は、検出出力電圧パルスで、図示のよう
に、周囲温度の検出は、好ましくは、雰囲気センサを高
温加熱する直前のタイミングT1で行い、雰囲気の検出
は、雰囲気センサを高温加熱している期間、好ましく
は、高温加熱を開始した直後のタイミングT2で行う。
【0038】上述のように、本発明においては、雰囲気
センサは、常時は、約100℃程度に低温発熱されてお
り、これにより、該雰囲気センサにガスや水分が付着す
るのを防止しており、周囲温度の検出は、この低温発熱
期間中に行い、雰囲気の検出は、該雰囲気センサを高温
加熱させている期間に行うようにしたものであり、この
ようにすれば、高温加熱時、単に雰囲気センサに印加す
る電流の大きさを増すだけであり(換言すれば、低温加
熱時2mA、高温加熱時8mAとすれば、6mAの定電
流源を準備しておき、この定電流源を雰囲気センサに接
続し、或いは、切り離せばよいので)、図7に示したよ
うな切り換え回路は不要となり、その分コストを安くで
きる。また、前述のように、周囲温度の検出タイミング
と周囲雰囲気の検出タイミングをできるだけ近づけるよ
うにすると、周囲雰囲気の状態が変化しても、その変化
分が小さく、従って、周囲雰囲気の状態変化の影響を受
けることなく、より正確に周囲雰囲気を検出することが
できる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、雰囲気センサを常時低温加熱しているので、
該雰囲気センサに周囲のガスや水分が付着するようなこ
とがなく、より正確に周囲雰囲気を検出することができ
る。また、雰囲気検出時は、定電流源をオン・オフさせ
て雰囲気センサに印加する電流を増大し、或いは、元の
低電流状態に戻せばよいので、従来技術のような切り換
え回路を必要とせず、その分コストを安くできる。ま
た、周囲温度の検出タイミングと周囲雰囲気の検出タイ
ミングを接近させることにより、雰囲気の状態変化の影
響を受けることなく、より正確に周囲雰囲気を検出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による雰囲気検出装置の動作タイミン
グを説明するためのタイミングチャートである。
【図2】 本出願人が先に提案した雰囲気検出装置の一
例としての湿度計の原理を説明するための図である。
【図3】 湿度検出素子の電圧電流特性図である。
【図4】 図2(a1)に示した湿度検出素子の駆動方
式を説明するための図である。
【図5】 本出願人が先に提案した湿度検出素子駆動す
る電流パルス波形および電圧パルス出力波形を示した図
である。
【図6】 図2(a1)に示した湿度検出素子の環境変
化と出力特性との関係を説明するための図である。
【図7】 図2(a1)に示した検出素子を用いて湿度
測定を行う場合の駆動回路の一例を示すブロック図であ
る。
【図8】 図7に示した駆動回路の各部における波形図
である。
【図9】 従来の雰囲気検出装置の一例を説明するため
の構成図である。
【符号の説明】
1…抵抗体(センサ)、2…封止キャップ、3…メッシ
ュ、4…均熱板、5…リードピン、6…定電流源、7…
定電圧源、11…定電流源、12…係数設定回路、13
…ホールド回路、14…減算回路、15…出力端子、2
1…基板、22…空洞、23…絶縁膜、24…抵抗体パ
ターン、25…保護膜、26…ボンデングワイヤ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/00 - 27/24 G01N 25/64 G01F 1/68 - 1/699

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定温度において周囲の雰囲気に感度を
    有する雰囲気センサを有し、該雰囲気センサに該雰囲気
    センサが周囲の雰囲気に感度を有しない小電流を流して
    該雰囲気センサの出力電圧を測定するとともに、該雰囲
    気センサに該雰囲気センサが周囲の雰囲気に感度を有す
    る大電流を流して該雰囲気センサの出力電圧を測定し、
    両出力電圧の差より周囲雰囲気を検出するようにした雰
    囲気検出装置において、前記雰囲気センサに常時小電流
    を流して該雰囲気センサを低温加熱するようにしたこと
    を特徴とする雰囲気検出装置。
  2. 【請求項2】 雰囲気検出時、前記雰囲気センサの出力
    電圧を測定し、次いで、前記雰囲気センサに前記大電流
    を流して前記雰囲気センサの出力電圧を測定し、次い
    で、両出力電圧の差を得るようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の雰囲気検出装置。
  3. 【請求項3】 前記雰囲気センサに前記大電流を流す直
    前に前記雰囲気センサの出力電圧を測定し、該雰囲気セ
    ンサに前記大電流を流した直後に該雰囲気センサの出力
    電圧を測定するようにしたことを特徴とする請求項2に
    記載の雰囲気検出装置。
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