JP4662199B2 - 湿度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検出雰囲気内の湿度を検出する湿度検出装置に関するものである。
従来、この種の湿度検出装置においては、下記特許文献1にて開示された熱伝導式湿度検出装置がある。この熱伝導式湿度検出装置によれば、被検出雰囲気内に晒される両発熱抵抗体が互いに異なる各一定温度を維持するように通電制御される。そして、この通電制御状態にて生ずる両発熱抵抗体の端子電圧の差が両発熱抵抗体間の電圧差として求められ、この電圧差に基づき上記被検出雰囲気内の相対湿度が検出される。
特開平8−136491号公報
ところで、上述の熱伝導式湿度検出装置において、上記被検出雰囲気内の相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧差との間の関係を調べたところ、この関係が、上記被検出雰囲気内の環境温度をパラメータとして、例えば、図11及び図12にて示すような各グラフとして得られた。
ここで、図11のグラフは、環境温度を80(℃)とした場合の上記被検出雰囲気内の相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧差との間の関係を示し、また、図12のグラフは、環境温度を90(℃)とした場合の上記被検出雰囲気内の相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧差との間の関係を示す。
これら両グラフを検討してみると、図11のグラフでは、相対湿度が両発熱抵抗体間の電圧差の増大(或いは減少)に伴い増大(或いは減少)している。従って、環境温度が80(℃)である場合には、相対湿度が電圧差に対し一義的に決まる。
しかしながら、図12のグラフでは、電圧差が相対湿度に対し極値を有するように変化している。このため、環境温度が90(℃)である場合には、相対湿度が上記極値の両側において或る電圧差に対し2つ存在し一義的には決まらない場合が生ずる。
以上のことから、両発熱抵抗体間の電圧差を用いたのでは、環境温度によっては、相対湿度が一義的に決まらず、当該相対湿度の検出精度の低下を招くという不具合が生ずる。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、被検出雰囲気内の環境温度の広い範囲に亘り、湿度を精度よく検出するようにした湿度検出装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明に係る湿度検出装置は、請求項1の記載によれば、
被検出雰囲気内に晒される複数の発熱抵抗体(211、221、330)を備えている。
当該湿度検出装置は、複数の発熱抵抗体のうち2つの発熱抵抗体の各抵抗値を互いに異なる各一定温度に対応する各値にそれぞれ維持するように当該2つの発熱抵抗体を通電制御する定温度制御手段(230、240、480)と、
被検出雰囲気内の環境温度を検出する温度検出手段(390)と、
定温度制御手段による通電制御状態にて生ずる上記2つの発熱抵抗体の各端子電圧の比を電圧比として算出する電圧比算出手段(430)と、
この電圧比算出手段による算出電圧比と温度検出手段による検出環境温度との間の所定の関係に基づき被検出雰囲気内の湿度を決定する湿度決定手段(431)とを備えることを特徴とする。
このように、上記所定の関係が、定温度制御手段による通電制御状態にて生ずる上記2つの発熱抵抗体の各端子電圧の比及び被検出雰囲気内の環境温度との間において成立することを利用すれば、被検出雰囲気内の湿度が上記算出電圧比及び上記検出環境温度から一義的に決まる。
ここで、上記所定の関係は上記環境温度の広い範囲において成立するので、当該所定の関係を利用することで、湿度の検出が、広い環境温度の範囲に亘り、精度よくなされ得る。
また、本発明に係る湿度検出装置は、請求項2の記載によれば、
複数の凹部(311)を間隔をおいて裏面側から形成してなる半導体基板(310)と、この半導体基板の表面に形成される絶縁層(320)と、この絶縁層の表面に上記各凹部に対応して形成される複数の発熱抵抗体(211、221、330)と、これら発熱抵抗体を覆うように上記絶縁層の表面に形成される保護層(350、360)とを有し、被検出雰囲気内に晒される検出素子(300)を備えている。
当該湿度検出装置は、複数の発熱抵抗体のうち2つの発熱抵抗体の各抵抗値を互いに異なる各一定温度に対応する各値にそれぞれ維持するように当該2つの発熱抵抗体を通電制御する定温度制御手段(230、240、480)と、
被検出雰囲気内の環境温度を検出する温度検出手段(390)と、
定温度制御手段による通電制御状態にて生ずる上記2つの発熱抵抗体の各端子電圧の比を電圧比として算出する電圧比算出手段(430)と、
この電圧比算出手段による算出電圧比と温度検出手段による検出環境温度との間の所定の関係に基づき被検出雰囲気内の湿度を決定する湿度決定手段(431)とを備えることを特徴とする。
このように、上記構成の検出素子を備える湿度検出装置においても、請求項1に記載の発明と同様に上記所定の関係を利用することで、当該請求項1に記載の発明と同様の作用効果を達成し得る。
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1或いは2に記載の湿度検出装置において、湿度決定手段は、被検出雰囲気内の湿度が上記検出環境温度の上昇及び上記算出電圧比の増大(或いは上記検出環境温度の低下及び上記算出電圧比の減少)に応じて増大(或いは減少)するという関係を上記所定の関係として、上記湿度の決定を行うことを特徴とする。
このように、上記所定の関係が、被検出雰囲気内の湿度、定温度制御手段による通電制御状態にて生ずる両発熱抵抗体の各端子電圧の比及び被検出雰囲気内の環境温度との間において成立する関係であっても、この関係を利用することで、上記湿度が上記算出電圧比及び上記検出環境温度から一義的に決まる。従って、請求項1或いは2に記載の発明と同様の作用効果がより一層確実に達成され得る。
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項2に記載の湿度検出装置において、温度検出手段は、半導体基板の表面上に形成される薄膜抵抗体であって、
当該薄膜抵抗体はその抵抗値の変化に基づき被検出雰囲気内の環境温度を検出する薄膜抵抗体であることを特徴とする。
このように、温度検出手段として、半導体基板の表面上に形成されてなる薄膜抵抗体を採用したので、この薄膜抵抗体の抵抗値が、上記環境温度の変化に伴い迅速に変化する。従って、請求項2に記載の発明と同様の作用効果をより一層精度よく達成し得る。
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項1〜4のいずれか1つに記載の湿度検出装置において、上記互いに異なる各一定温度のうち、一方の一定温度は、100(℃)以上250(℃)以下の範囲内の温度であり、他方の一定温度は、300(℃)以上500(℃)以下の範囲内の温度であることを特徴とする。
これによっても、請求項1〜4に記載の発明と同様の作用効果を達成し得る。ここで、上記一方の一定温度の下限値を100(℃)としたのは、当該一方の一定温度に維持される発熱抵抗体上に結露を発生させないためである。また、上記他方の一定温度の上限値を500(℃)としたのは、被検出雰囲気が可燃性ガスである水素ガスを含む場合に、水素の下限爆発温度が540(℃)程度であることから、水素の爆発を未然に防止するためである。また、上記一方の一定温度の上限値を250(℃)とし、上記他方の一定温度の下限値を300(℃)としたのは、上記電圧比の湿度に対する変化量を大きくして湿度の検出精度を適正に確保するためである。
なお、請求項1或いは2に記載の上記所定の関係及び請求項3に記載の上記関係は、マップデータ等のデータとして、メモリに予め記憶されていてもよい。また、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明に係る湿度検出装置の第1実施形態を示しており、この湿度検出装置は、例えば、水素ガスを含む被検出雰囲気内の湿度を検出するのに用いられる。
当該湿度検出装置は、装置ユニット100(図1参照)と、制御回路200(図2参照)とにより構成されている。装置ユニット100は、図1にて示すごとく、ケーシング110、蓋体120及びコネクタ130を備えている。ケーシング110は両ケーシング部材111、112を有しており、当該両ケーシング部材111、112は、その各開口部にて互いに嵌合されて、ケーシング110を構成している。
ここで、ケーシング部材111は、ガス導入筒113を備えており、このガス導入筒113は、ケーシング部材111の底壁中央から外方へ円筒状に延出し、ガス導入口部114にて、外方に開口している。なお、図1にて、符号115は、Oリングを示す。このOリングは、当該湿度検出装置の取り付け箇所によっては、廃止してもよい。
蓋体120は、図1にて示すごとく、ケーシング部材111の内側からガス導入筒113内に同軸的に嵌装されており、当該蓋体120は、図1及び図3にて示すごとく、円筒部材121を備えている。この円筒部材121は、その底壁側円筒部にて、図1にて示すごとく、ガス導入筒113の小径穴部内に同軸的に嵌装されており、当該円筒部材121は、その環状底壁122(図3参照)にて、ガス導入口部114にその内面側から着座している。なお、円筒部材121は、その環状底壁122の中空部にて、ガス導入口部114を通り外方に開口している。
また、円筒部材121は、その基端側環状フランジ部123にて、ガス導入筒113の基端側に形成した大径穴部内にパッキン等の環状シール(図示しない)を介し接着剤でもって気密的に接着嵌装されている。なお、上述のように環状シールを介し接着剤で接着することに代えて、溶着に依ってもよい。
また、蓋体120は、円筒部材121内に設けた撥水フィルタ124及び金網125を備えている。撥水フィルタ124は、その外周部にて、円筒部材121の環状底壁122と環板状スペーサ126との間に挟持されており、この撥水フィルタ124は、ガス導入口部114及び円筒部材の環状底壁122の中空部からスペーサ126内への水滴の浸入や粉塵の侵入を防止する。
金網125は、その外周部にて、環板状スぺーサ126と円筒状スペーサ127の環状底壁との間に挟持されており、この金網125は、次のような役割を果たす。即ち、後述する発熱抵抗体330(図4参照)への通電に伴い当該発熱抵抗体に電流が流れて当該発熱抵抗体の温度が水素ガスの下限爆発温度を上回ることで、水素ガスがスペーサ127内で発火した場合に、金網125は、スペーサ127の内部からその外方へ逸火することを防止する。
なお、スペーサ127は、円筒部材121の円筒部内に同軸的に圧入により嵌装されて、その環状底壁にて、金網125、環状スペーサ126及び撥水フィルタ124を、円筒部材121の環状底壁122の内面上に固定している。
コネクタ130は、ケーシング部材111の図1にて図示右側壁に組み付けられており、このコネクタ130は、その複数のコネクタピン131(図1では、一コネクタピンのみを示す)にて、ケーシング111の右側壁を通し配線板180の配線パターン部(図示しない)に電気的に接続されている。なお、当該コネクタ130は、ケーシング部材111と一体で構成されていてもよい。
当該装置ユニット100は、図1及び図3にて示すごとく、検出素子300、敷き板140及び取り付け板150を備えており、検出素子300は、敷き板140及び取り付け板150と共に、円筒部材121内に支持されている。取り付け板150は、図3にて示すごとく、その断面L字状外周部151にて、円筒部材121の環状フランジ部123内に同軸的にかつ気密的に固定されている。敷き板140は、熱伝導率の小さい材料でもって形成されており、この敷き板140は、取り付け板150の外面(スペーサ127側の面)の中央部に接着剤でもって接着されている。検出素子300は、敷き板140の外面(スペーサ127側の面)に接着剤で接着されて、スペーサ127内に露呈している。
また、当該装置ユニット100は、複数本のピン状ターミナル160〜164及びヒータ170を備えており、各ターミナル160〜164は、取り付け板150に挿通されている。ヒータ170は、両ターミナル160、163の各先端部間に電気的に接続されており、このヒータ170は、両ターミナル160、163を介する給電により検出素子300を加熱してこの検出素子300に付着する結露や不純物成分を乾燥焼失させる。
特に、雰囲気温度を検出する測温抵抗体を検出素子300の表面上に設ける場合、測温抵抗体でもって検出する温度が、検出素子300の表面に付着した結露や不純物に起因して実際の雰囲気温度よりも低くなり、温度の検出精度を低下させるという事態の発生を招くことを防止する効果がある。なお、検出素子300は、後述する各電極膜370(図4参照)にて、ターミナル161、162及び164の各先端部にワイヤボンディングにより電気的に接続されている。
配線板180は、ケーシング110内に設けられており、この配線板180は、その外周部にて、ケーシング部材111の開口端部に支持されている。なお、当該配線板180には、各ターミナル160〜164が、その基端部にて、嵌着されて配線板180の上記配線パターン部に電気的に接続されている。
制御回路200は、図1にて示すごとく、ケーシング110内にて配線板180の裏面に実装されており、この制御回路200は、当該配線板180の上記配線パターン部を介し、コネクタ130のコネクタピン131及び各ターミナル160〜164に電気的に接続されている。
次に、上述した検出素子300の構成につき図4及び図5を参照して説明する。検出素子300はマイクロマシニング技術を用いて製造されているもので、当該検出素子300は、図4にて示すごとく、シリコン製半導体基板310及び上下両側絶縁層320を備えている。上側絶縁層320は、半導体基板310の表面に形成されており、一方、下側絶縁層320は、半導体基板310の裏面に形成されている。なお、上側絶縁層320は、半導体基板310の表面に形成した酸化シリコン膜321と、この酸化シリコン膜321上に積層した窒化シリコン膜322でもって構成されている。また、下側絶縁層320は、半導体基板310の裏面に形成した酸化シリコン膜321と、この酸化シリコン膜321上に積層した窒化シリコン膜322でもって構成されている。
ここで、半導体基板310には、図4にて図示左右両側凹部311が、上側絶縁層320の裏面側において、間隔をおいて形成されている。また、下側絶縁層320は、各凹部311に対応する部位にて、それぞれ除去されて、各凹部311の開口部として形成されている。これにより、上側絶縁層320は、その裏面のうち各凹部311に対する各対応裏面部にて、当該各凹部311の開口部を通して外方に露呈している。なお、半導体基板310は、各凹部311以外の部位にて基板部312を構成する。
また、検出素子300は、図4及び図5にて示すごとく、左右両側発熱抵抗体330並びに左側、中央側及び右側の各配線膜340を備えている。左側発熱抵抗体330は、上側絶縁層320の表面のうち左側凹部311に対応する部位上に渦巻き状に形成されており、一方、右側発熱抵抗体330は、上側絶縁層320の表面のうち右側凹部311に対応する部位上に渦巻き状に形成されている。本第1実施形態において、両発熱抵抗体330は、後述する各配線膜340と共に、白金抵抗材料でもって形成されている。
左側配線膜340は、図4にて示すごとく、上側絶縁層320の表面の左側部上において、半導体基板310の基板部312に対応して位置し、図5にて示すごとく、左側発熱抵抗体330の一端と一体となるように形成されている。中央側配線膜340は、上側絶縁層320の表面の中央部上にて、半導体基板310の基板部312に対応して位置し、左側発熱抵抗体330の他端及び右側発熱抵抗体330の一端と一体となるように形成されている。また、右側配線膜340は、上側絶縁層320の表面の右側部上にて、半導体基板310の基板部312に対応して位置し、右側発熱抵抗体330の他端と一体となるように形成されている。
また、当該検出素子300は、図4及び図5にて示すごとく、内側保護層350及び外側保護層360並びに左側、中央側及び右側の各電極膜370を備えており、内側保護層350は、各配線膜340及び各発熱抵抗体330を覆うように、上側絶縁層320の表面上に形成されている。また、外側保護層360は、内側保護層350上に積層状に形成されている。
ここで、内側保護層350及び外側保護層360には、左側、中央側及び右側の各コンタクトホール361が、内側保護層350及び外側保護層360のうち左側、中央側及び右側の各配線膜340に対応する各部位に形成されている。これにより、左側、中央側及び右側の各配線膜340は、その表面にて、左側、中央側及び右側の各コンタクトホール361を通り外方に露呈している。左側、中央側及び右側の各電極膜370は、左側、中央側及び右側の各コンタクトホール361を通して左側、中央側及び右側の各配線膜340上に形成されている。
本第1実施形態では、検出素子300において、左側発熱抵抗体330、左側及び中央側の各配線膜340並びに左側及び中央側の各電極膜370が、主として、左側熱伝導式湿度検出部380を構成し、右側発熱抵抗体330、中央側及び右側の各配線膜340並びに中央側及び右側の各電極膜370が、主として、右側熱伝導式湿度検出部380を構成する。
また、当該検出素子300は、図5にて示すごとく、測温抵抗体390を備えており、この測温抵抗体390は、白金(Pt)を含む測温抵抗材料でもって、図5にて図示上側にて、上側絶縁層320と内側保護層350との間に薄膜抵抗体として形成されている。これにより、当該測温抵抗体390は、当該湿度検出装置を配置した被検出雰囲気内の温度(以下、環境温度ともいう)を検出する。本第1実施形態では、測温抵抗体390の温度抵抗係数は両発熱抵抗体330の各温度抵抗係数とほぼ同一となっている。
また、各電極膜391は、内側絶縁層350及び外側保護層360に形成した各コンタクトホール(図示しない)内にて測温抵抗体390の左右両端部上に形成されている。なお、この測温抵抗体390は、両電極膜391を介しターミナル(図示しない)を介し配線板180の上記配線パターン部に接続されている。
次に、上述した制御回路200の構成について図2を参照して説明する。制御回路200は、両ブリッジ回路210、220を備えており、ブリッジ回路210は、図2にて示すごとく、湿度検出用発熱抵抗体211及び各固定抵抗212、213、214でもって、ホイートストーンブリッジ回路を形成するように構成されている。
このブリッジ回路210において、湿度検出用発熱抵抗体211は、検出素子300の左側熱伝導式湿度検出部380を構成する左側発熱抵抗体330でもって構成されている。ここで、発熱抵抗体211は、その一端にて、接地されており、当該発熱抵抗体211の他端は、固定抵抗212、固定抵抗213及び固定抵抗214を介し接地されている。
しかして、当該ブリッジ回路210は、発熱抵抗体211及び固定抵抗214の共通端子(一側電源端子)及び両固定抵抗212、213の共通端子(他側電源端子)の間に、定温度制御回路230から制御電圧を受けて作動する。そして、この作動のもと、当該ブリッジ回路210は、湿度検出用発熱抵抗体211の抵抗値の変化に基づき発熱抵抗体211及び固定抵抗212の共通端子(ブリッジ回路210の一側出力端子)と両固定抵抗213、214の共通端子(ブリッジ回路210の他側出力端子)との間に生ずる電位差を出力する。
定温度制御回路230は、演算増幅回路250の出力(後述する)に応じて、湿度検出用発熱抵抗体211の抵抗値を一定温度(例えば、200(℃))に対応する値に維持するように、内蔵直流電源(図示しない)の出力電圧に基づき、ブリッジ回路210への上記制御電圧を形成する。なお、発熱抵抗体211(330)の抵抗値は当該発熱抵抗体211の温度の上昇(又は低下)に応じて増大(又は減少)する。
また、ブリッジ回路220は、図2にて示すごとく、湿度検出用発熱抵抗体221及び各固定抵抗222、223、224でもって、ホイートストーンブリッジ回路を形成するように構成されている。このブリッジ回路220において、湿度検出用発熱抵抗体221は、検出素子300の右側熱伝導式湿度検出部380を構成する右側発熱抵抗体330でもって構成されている。ここで、発熱抵抗体221は、その一端にて、接地されており、当該発熱抵抗体221の他端は、固定抵抗222、固定抵抗223及び固定抵抗224を介し接地されている。
しかして、ブリッジ回路220は、発熱抵抗体221及び固定抵抗224の共通端子(一側電源端子)及び両固定抵抗222、223の共通端子(他側電源端子)の間に、定温度制御回路240から制御電圧を受けて作動する。そして、この作動のもと、当該ブリッジ回路220は、湿度検出用発熱抵抗体221の抵抗値の変化に基づき発熱抵抗体221及び固定抵抗222の共通端子(ブリッジ回路220の一側出力端子)と両固定抵抗223、224の共通端子(ブリッジ回路220の他側出力端子)との間に生ずる電位差を出力する。
定温度制御回路240は、演算増幅回路260の出力(後述する)に応じて、湿度検出用発熱抵抗体221の抵抗値を一定温度(例えば、300(℃))に対応する値に維持するように、内蔵直流電源(図示しない)の出力電圧に基づき、ブリッジ回路220への上記制御電圧を形成する。なお、発熱抵抗体221の抵抗値は当該発熱抵抗体211の温度の上昇(又は低下)に応じて増大(又は減少)する。また、両定温度制御回路230、240の各制御電圧の出力は、電源スイッチ281のオンに同期して開始されるようになっている。
演算増幅回路250は、ブリッジ回路210の両出力端子間に生ずる電位差を増幅して増幅電位差を定温度制御回路230及びマイクロコンピュータ270に出力する。演算増幅回路260は、ブリッジ回路220の両出力端子間に生ずる電位差を増幅して増幅電位差を定温度制御回路240及びマイクロコンピュータ270に出力する。
マイクロコンピュータ270は、直流電源280から電源スイッチ281を介し給電されて作動し、図6にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行する。この実行中において、マイクロコンピュータ270は、測温抵抗体390の検出環境温度や両演算増幅回路250、260の各出力電位差に基づき、相対湿度の算出に要する各種の処理を行う。なお、上記コンピュータプログラムは、マイクロコンピュータ270のROMに当該マイクロコンピュータにより読み出し可能に記憶されている。
以上のように構成した本第1実施形態において、当該湿度検出装置の装置ユニット100が上記被検出雰囲気内に配置されているものとする。このような状態にて、上記被検出雰囲気内のガス流が装置ユニット100のガス導入筒113内にそのガス導入口部114から流入すると、当該ガス流は、撥水フィルタ124及び金網125を通り円筒状スペーサ127内に流入し、然る後、検出素子300に到達する。これに伴い、当該ガス流が、検出素子300に接触するようにして外側保護層360の表面付近にて流動する。
このような状態において、電源スイッチ281がオンされ、マイクロコンピュータ270が直流電源280から給電されると、当該マイクロコンピュータ270は、図6のフローチャートに従い上記コンピュータプログラムの実行を開始する。この開始に伴い、ステップ400において、マイクロコンピュータ270に内蔵のソフトタイマーの起動処理がなされる。従って、当該ソフトタイマーがそのリセット起動により計時を開始する。
ついで、上記ソフトタイマーの計時時間が所定の待ち時間を経過するまで、ステップ410においてNOとの判定が繰り返される。なお、上記所定の待ち時間は、定温度制御回路230による制御のもと発熱抵抗体211の温度が上記一定温度(200(℃))になるとともに定温度制御回路240による制御のもと発熱抵抗体221が上記一定温度(300(℃))になるに要する時間(例えば、0.5(秒))に設定されている。
また、電源スイッチ281のオンに同期して、両定温度制御回路230、240による各制御電圧の出力が開始される。これに伴い、定温度制御回路230がブリッジ回路210の両電源端子間に制御電圧を出力すると、当該ブリッジ回路210が当該制御電圧でもって通電される。そして、このブリッジ回路210の両出力端子間から出力される電位差が演算増幅回路250により増幅されて定温度制御回路230にフィードバックされる。従って、ステップ410におけるNOとの判定の繰り返し中において、発熱抵抗体211の抵抗値が上記一定温度(200(℃))に対応する値を維持するように、当該発熱抵抗体211が定温度制御回路230により通電制御される。このことは、発熱抵抗体211が上記一定温度(200(℃))になるように通電制御されることを意味する。
また、定温度制御回路260がブリッジ回路220の両電源端子間に制御電圧を出力すると、当該ブリッジ回路220が当該制御電圧でもって通電される。そして、このブリッジ回路220の両出力端子間から出力される電位差が演算増幅回路260により増幅されて定温度制御回路240にフィードバックされる。従って、ステップ410におけるNOとの判定の繰り返し中において、発熱抵抗体221の抵抗値が上記一定温度(300(℃))に対応する値を維持するように、当該発熱抵抗体221が定温度制御回路240により通電制御される。このことは、発熱抵抗体221が上記一定温度(300(℃))になるように通電制御されることを意味する。
然る後、上記ソフトタイマーの計時時間が上記所定の待ち時間を経過すると、ステップ410においてYESと判定され、次のステップ411において、変数N=0とクリアされる。ついで、ステップ420において、両演算増幅回路250、260の各増幅電位差及び測温抵抗体390の検出環境温度Tの入力処理がなされる。
ついで、ステップ430において、電圧比Rvの算出処理がなされる。ここで、電圧比Rvは、発熱抵抗体221の端子電圧の発熱抵抗体211の端子電圧に対する比をいう。このステップ430の処理では、電圧比Rvが、両演算増幅回路250、260からの各増幅電位差に基づき算出される。
このようにして電圧比の算出が終了すると、次のステップ431において、上記被検出雰囲気内の相対湿度Hの決定処理がなされる。この決定処理では、相対湿度Hが、この相対湿度、電圧比Rv及び環境温度Tの間の所定の関係を表すマップデータに基づき環境温度T及び電圧比Rvから決定される。但し、上記マップデータは、マイクロコンピュータ270のROMに予め記憶されている。なお、当該マップデータの記憶は、上記ROMに限ることなく、適宜なメモリでおこなってもよい。
ここで、上記マップデータの導入根拠について説明する。検出素子300を上記被検出雰囲気内に晒すように配置して、当該被検出雰囲気内の相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧比との間の関係を調べたところ、この関係が、上記被検出雰囲気内の環境温度をパラメータとして、例えば、図7及び図8にて示すような各グラフとして得られた。
ここで、図7のグラフは、環境温度を80(℃)とした場合の上記被検出雰囲気内の相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧比との間の関係を示し、また、図8のグラフは、環境温度を90(℃)とした場合の上記被検出雰囲気内の相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧比との間の関係を示す。
これら両グラフを検討してみると、図7のグラフでは、相対湿度が電圧比との関係において略正比例的に変化していることが分かる。また、図8のグラフでは、相対湿度が、折れ線的ではあるが、電圧比の増大(或いは減少)に伴い増大(或いは減少)していることが分かる。また、環境温度が80(℃)或いは90(℃)と異なる温度にある場合でも、相対湿度は、電圧比の増大(或いは減少)に伴い増大(或いは減少)することは実測済みである。
よって、相対湿度と電圧比とは、環境温度をパラメータとして、共に、増大(或いは減少)する関係にあり、本明細書の冒頭にて述べた相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧差との間の関係のように極値を示すことはない。換言すれば、相対湿度は、環境温度をパラメータとするものの、電圧比との関係において一義的に決まることが分かった。また、電圧比と環境温度との関係についても調べてみたところ、電圧比は、環境温度の上昇(或いは低下)に伴い増大(或いは減少)することも分かった。
従って、上記所定の関係は、被検出雰囲気内の相対湿度、当該被検出雰囲気内の環境温度及び電圧比との間においては、電圧比が、相対湿度の増大及び環境温度の上昇(或いは相対湿度の減少及び環境温度の低下)に応じて増大(或いは減少)するという関係にあることが分かった。換言すれば、上記所定の関係が、相対湿度が、環境温度の上昇及び電圧比の増大(或いは環境温度の低下及び電圧比の減少)に応じて増大(或いは減少)する関係にあることが分かった。
以上のことから、環境温度の広い範囲、例えば、被検出雰囲気内の水蒸気の熱伝導率が極値を有するような温度変動の広い範囲に亘り、相対湿度を環境温度及び電圧比に応じて一義的に決め得るといえる。
例えば、上述のように発熱抵抗体211の一定温度を200(℃)とし、発熱抵抗体221の一定温度を300(℃)とすれば、環境温度が−40(℃)〜+100(℃)という広い範囲以内にあっても、相対湿度を環境温度及び電圧比に応じて一義的に決め得る。そこで、本第1実施形態では、上述のように相対湿度、電圧比及び環境温度の間に成立する所定の関係を上記マップデータとして導入した。
ついで、ステップ440において、N=N+1=1と加算更新され、ステップ450において、変数N=所定回数Noか否かが判定される。現段階では、N=1であることから、ステップ450において、N=1<No(=10)に基づき、NOと判定され、コンピュータプログラムがステップ420に戻る。
以後、ステップ440における変数Nの加算更新値がN=Noとなるまで、ステップ420〜ステップ450を通る循環処理が繰り返される。然る後、N=Noとなり、ステップ450における判定がYESになると、次のステップ460において、ステップ431にて決定済みの全ての相対湿度の平均値が算出され検出相対湿度として出力される。
以上説明したように、本第1実施形態によれば、上述のように被検出雰囲気内の相対湿度、両発熱抵抗体の電圧比及び被検出雰囲気内の環境温度との間で成立する所定の関係をマップデータとして導入し、このマップデータを用いて、定温度制御回路230、240による上記通電制御状態にて生ずる両発熱抵抗体211、221の各端子電圧の電圧比及び被検出雰囲気内の環境温度に基づいて相対湿度を決定するようにした。
ここで、上述のように、相対湿度、両発熱抵抗体の電圧比及び被検出雰囲気内の環境温度との間で成立する所定の関係は、相対湿度が、環境温度の上昇及び電圧比の増大(或いは環境温度の低下及び電圧比の減少)に応じて増大(或いは減少)する関係である。
従って、上記マップデータを用いれば、相対湿度が電圧比及び環境温度に基づき一義的に決定されるので、湿度検出装置としての湿度検出精度を向上できる。しかも、上記所定の関係は環境温度の広い範囲において成立するので、当該所定の関係を利用することで、湿度の検出が、広い環境温度の範囲に亘り、精度よくなされ得る。また、測温抵抗体390は、上述のごとく、両発熱抵抗体211、221の各温度抵抗係数とほぼ同一の温度抵抗係数を有する薄膜抵抗体で形成されている。このため、測温抵抗体390の抵抗値及び両発熱抵抗体211、221の各抵抗値が上記環境温度の変化に伴いほぼ同様に変化する。従って、相対湿度の検出精度がより一層向上し得る。また、測温抵抗体390は、薄膜抵抗体であるため、当該薄膜抵抗体の抵抗値が環境温度の変化に伴い迅速に変化し得る。
なお、検出素子300は、上述のごとくマイクロマシニング技術を用いて製造されているので、この検出素子300、ひいては当該湿度検出装置の小型化、高速応答化及び低消費電力化を確保しつつ、上記作用効果を達成し得る。また、検出素子300において、測温抵抗体390は、半導体基板310上に設けられているので、検出素子300に対し、別途の温度センサを設ける必要がなく、被検出雰囲気内の空間をより一層狭くしても、当該湿度検出装置による湿度検出が可能となる。
(第2実施形態)
図9及び図10は、本発明に係る湿度検出装置の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、上記第1実施形態において、マイクロコンピュータ270が、図9から分かるように、定温度制御回路230に代えて、この定温度制御回路230の出力制御電圧をブリッジ回路210に直接出力するとともに、定温度制御回路240に代えて、この定温度制御回路240の出力制御電圧をブリッジ回路220に直接出力するようにした構成となっている。これに伴い、本第2実施形態では、両定温度制御回路230、240が廃止されている。
また、本第2実施形態では、マイクロコンピュータ270が、図6のフローチャートに代えて、図10にて示すフローチャートに従い、上記コンピュータプログラムを実行するように変更されている。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本第2実施形態において、上記第1実施形態にて述べたと同様に当該湿度検出装置が上記被検出雰囲気内に晒されているものとする。
このような状態において、電源スイッチ281がオンされ、マイクロコンピュータ270が直流電源280から給電されると、当該マイクロコンピュータ270は、図10のフローチャートに従い上記コンピュータプログラムの実行を開始する。この開始に伴い、ステップ470において、両発熱抵抗体211、221の定温度制御処理がなされる。
この定温度制御処理では、制御電圧が、演算増幅回路250の出力に応じて、湿度検出用発熱抵抗体211の抵抗値を一定温度(例えば、200(℃))に対応する値に維持するように、直流電源280の出力電圧に基づき形成されてブリッジ回路210に出力される。また、他の制御電圧が、演算増幅回路260の出力に応じて、湿度検出用発熱抵抗体221の抵抗値を一定温度(例えば、300(℃))に対応する値に維持するように、直流電源280の出力電圧に基づき形成されてブリッジ回路220に出力される。
これにより、発熱抵抗体211が上記一定温度(例えば、200(℃))に維持されるとともに、発熱抵抗体221が上記一定温度(例えば、300(℃))に維持される。
このような状態にて、ステップ411以後の処理が上記第1実施形態と同様になされる。その結果、上記第1実施形態と同様の作用効果が達成され得る。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)発熱抵抗体211の温度は、上記一定温度(200(℃))に限ることなく、100(℃)〜250(℃)の範囲以内の一定温度であればよく、また、発熱抵抗体221の温度は、上記一定温度(300(℃))に限ることなく、300(℃)〜500(℃)の範囲以内の一定温度であればよい。
ここで、発熱抵抗体211の一定温度の下限値を100(℃)としたのは、発熱抵抗体211上に結露を発生させないためである。また、発熱抵抗体221の一定温度の上限値を500(℃)としたのは、上記被検出雰囲気に含まれる水素の下限爆発温度が540(℃)程度であることから、水素の爆発を未然に防止するためである。また、発熱抵抗体211の一定温度の上限値を250(℃)とし、発熱抵抗体221の一定温度の下限値を300(℃)としたのは、上記電圧比の湿度に対する変化量を大きくして湿度の検出精度を適正に確保するためである。
(2)上記被検出雰囲気内の環境温度が所定の温度未満か否かであるかによって、両発熱抵抗体211、221の各一定温度を変更するようにしてもよい。例えば、上記所定の温度、即ち、環境温度が50(℃)未満である場合には、上記被検出雰囲気内の飽和水蒸気量が少ないために絶対湿度が低い。従って、電圧比の湿度に対する感度を良好にするには、発熱抵抗体211の一定温度を100(℃)とするとともに発熱抵抗体221の一定温度を400(℃)とするとよい。
また、環境温度が50(℃)以上の場合には、当該環境温度が例えば100(℃)であっても、両発熱抵抗体211、221の通電制御による温度制御が低消費電力のもとで容易に行えるように、発熱抵抗体211の一定温度を200(℃)とするとともに発熱抵抗体221の一定温度を300(℃)とするとよい。
(3)上記各実施形態における発熱抵抗体の数は2つに限ることなく、3つ以上であってもよい。
(4)測温抵抗体390は、薄膜抵抗体に限ることなく、サーミスタ等の温度検出可能な各種の抵抗体であってもよい。
(5)測温抵抗体390に代えて、検出素子300とは別体の測温抵抗体その他の温度センサを採用してもよい。この場合、当該温度センサは、検出素子300を配置した被検出雰囲気内に配置することが望ましい。
(6)発熱抵抗体211、221(300)は、上記実施形態とは異なり、当該発熱抵抗体の温度の上昇(或いは低下)に応じて減少(或いは増大)するように抵抗値を変化させる発熱抵抗体であってもよい。この場合、上記実施形態にて述べた電圧比Rvは、両発熱抵抗体211、221のうち抵抗値の大きい方を基準に算出するようにする。
(7)図6のステップ410における判定基準である所定の待ち時間は、0.5(秒)に限ることなく、適宜変更してもよく、要するに、両発熱抵抗体211、221をその定温度制御により上記各対応の一定温度にし得る時間であればよい。
(8)両発熱抵抗体211、221の各温度抵抗係数は、測温抵抗体390の温度抵抗係数とは、必ずしも同一でなくてもよい。
(9)発熱抵抗体330及び配線膜340の形成材料としては、高温において化学的耐久性が高く、かつ温度抵抗係数が大きいことが望ましい。
(10)水素ガスに限らず、都市ガス等の可燃性ガスを含む被検出雰囲気内の相対湿度の検出に本発明を適用してもよい。
本発明に係る湿度検出装置の第1実施形態における装置ユニットの断面図である。 上記第1実施形態における制御回路を示すブロック図である。 図1の蓋体に対する検出素子の組み付け構造を示す断面図である。 図3の検出素子の断面図である。 図3の検出素子の平面図である。 図2のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートである。 上記第1実施形態における被検出雰囲気内の相対湿度と電圧比との関係を環境温度を80(℃)として示すグラフである。 上記第1実施形態における被検出雰囲気内の相対湿度と電圧比との関係を環境温度を90(℃)として示すグラフである。 本発明の第2実施形態における制御回路図である。 図9のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートである。 従来の湿度検出装置における相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧差との関係を環境温度80(℃)として示すグラフである。 従来の湿度検出装置における相対湿度と両発熱抵抗体間の電圧差との関係を環境温度90(℃)として示すグラフである。
符号の説明
211、221、330…発熱抵抗体、230、240…定温度制御回路、
280…直流電源、250、260…演算増幅回路、270…マイクロコンピュータ、
300…検出素子、310…半導体基板、311…凹部、320…絶縁層、
350…内側保護層、360…外側保護層、390…測温抵抗体。

Claims (5)

  1. 環境温度が変動する被検出雰囲気内に晒される複数の発熱抵抗体を備えてなる湿度検出装置において、
    前記複数の発熱抵抗体のうち2つの発熱抵抗体の各抵抗値を互いに異なる各一定温度に対応する各値にそれぞれ維持するように当該2つの発熱抵抗体を通電制御する定温度制御手段と、
    前記被検出雰囲気内の環境温度を検出する温度検出手段と、
    前記定温度制御手段による通電制御状態にて生ずる前記2つの発熱抵抗体の各端子電圧の比を電圧比として算出する電圧比算出手段と、
    前記電圧比算出手段による算出電圧比と前記温度検出手段による検出環境温度との間の所定の関係に基づき前記被検出雰囲気内の湿度を決定する湿度決定手段とを備えることを特徴とする湿度検出装置
  2. 複数の凹部を間隔をおいて裏面側から形成してなる半導体基板と、この半導体基板の表面に形成される絶縁層と、この絶縁層の表面に前記各凹部に対応して形成される複数の発熱抵抗体と、これら発熱抵抗体を覆うように前記絶縁層の表面に形成される保護層とを有し、環境温度が変動する被検出雰囲気内に晒される検出素子を備えてなる湿度検出装置において、
    前記複数の発熱抵抗体のうち2つの発熱抵抗体の各抵抗値を互いに異なる各一定温度に対応する各値にそれぞれ維持するように当該2つの発熱抵抗体を通電制御する定温度制御手段と、
    前記被検出雰囲気内の環境温度を検出する温度検出手段と、
    前記定温度制御手段による通電制御状態にて生ずる前記2つの発熱抵抗体の各端子電圧の比を電圧比として算出する電圧比算出手段と、
    前記電圧比算出手段による算出電圧比と前記温度検出手段による検出環境温度との間の所定の関係に基づき前記被検出雰囲気内の湿度を決定する湿度決定手段とを備えることを特徴とする湿度検出装置。
  3. 前記湿度決定手段は、前記検出雰囲気内の湿度が前記検出環境温度の上昇及び前記算出電圧比の増大(或いは前記検出環境温度の低下及び前記算出電圧比の減少)に応じて増大(或いは減少)するという関係を前記所定の関係として、前記湿度の決定を行うことを特徴とする請求項1或いは2に記載の湿度検出装置。
  4. 前記温度検出手段は、前記半導体基板の表面上に形成される薄膜抵抗体であって、
    当該薄膜抵抗体はその抵抗値の変化に基づき前記被検出雰囲気内の環境温度を検出する薄膜抵抗体であることを特徴とする請求項2に記載の湿度検出装置。
  5. 前記互いに異なる各一定温度のうち、一方の一定温度は、100(℃)以上250(℃)以下の範囲内の温度であり、他方の一定温度は、300(℃)以上500(℃)以下の範囲内の温度であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の湿度検出装置。
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