JP2889910B2 - 雰囲気検出装置 - Google Patents
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Description
し、より詳細には、測定雰囲気中で低高電力で加熱され
る抵抗体の温度を抵抗体の抵抗値の差に基づいて検出し
てガス濃度を検知する自己温度補償型の雰囲気検出装置
に関するもので、例えば、湿度計,混合気体の濃度計,
分圧計や分布計を含め、流量センサー,ガスクロマトグ
ラフ,真空計、露点計や熱線式風速計などの各種計器に
利用できるものである。
度を、当該所定気体の分子量に応じて変化する熱伝導率
の差に基づいて熱的に検出する方法が知られている。こ
の原理を利用した雰囲気計の中で、特に、湿度計は、利
用範囲が広く、半導体等電子機部品,光学精密機器,繊
維,食品等各工業面のプロセスにおける湿度制御用とし
ての品質管理面や,病院,ビル等の環境管理面の検出端
として広く利用されているので、以下、本発明を湿度計
に適用した場合を例に説明するが、本発明は湿度計に限
定されるものではなく、混合気体濃度の異なる一般の雰
囲気計、具体的には、前述の各種計器に適用可能であ
る。而して、例えば、湿度計の湿度検出の原理として
は、大別して湿気によって電気的および機械的に変化す
る変化量を検出するものがあるが、電気的および機械的
なものでも各種の原理に基づくものがある。しかし、信
頼性や寿命等に問題があり、また一般に応答性が劣るも
のが多かった。
は応答性が優れ、しかも信頼性が高いことが知られてい
る。等方性物体内の所定断面の上下面を通り法線方向に
単位時間に流れる熱量は、法線方向の温度傾斜と断面積
に比例するが、この比例定数が熱伝導率である。気体の
熱伝導率は定圧比熱の関数であり、且つ定圧比熱は気体
分子量の関数である。従って、空気だけの場合と、空気
中に分子量の異なるガス成分や水分が含まれている場合
とでは熱伝導率が異なる。気体の熱伝導率の違いを利用
した湿度計は、加熱された抵抗体から雰囲気中に放熱さ
れる放熱量の差によって生ずる抵抗体の抵抗値変化量か
ら湿度を求めるものである。
面図で、湿度計10は、温度補償素子11と、検出素子
12とを、高熱導性のアルミニウム等の均熱板15上に
近接して配設した構成となっている。温度補償素子11
と、検出素子12とは共に検出チップ18上に同一寸法
規格の抵抗体17,17′をマイクロブリッジ形状に配
設し、このチップ18を均熱板15に固着された高熱伝
導性のベース16上に固着し、抵抗体17(17′)間
をハーメチックシールにより絶縁されたリードピン19
を介してボンデングしたものである。温度補償素子11
と検出素子12との相違は、温度補償素子11では抵抗
体17が封止キャップ13で定常圧の乾燥空気中で密封
されているのに対して、検出素子12では封止キャップ
13の上部面が通気可能なメッシュ14で覆われている
点だけである。
償素子11と検出素子12の抵抗体17,17′が共に
リードピン19を介して一定の電力で加熱される。温度
補償素子11の抵抗体17は、封止キャップ11内で一
定圧力の乾燥空気により覆われているため、外気の湿度
影響を受けることなく周囲環境の気温のみにより変化し
て外気温を検出する。
は、封止キャップ13上面がメッシュ14で覆われてい
るので湿気を含む雰囲気の温度および湿度に応じて変化
する。従って、検出素子12の抵抗体17′の抵抗値か
ら温度補償素子11の抵抗体17の抵抗値を減算するこ
とにより湿度による抵抗変化分が算出される。実際には
抵抗値の変化は、電圧値として検出される。
度補償素子11は、周囲温度が急速に変化すると抵抗体
17と封止キャップ13との間には熱伝導を緩慢にする
熱伝導率の小さい空気のバッファ層があるため、封止キ
ャップ13外周の外気温度変動に迅速に追従できず周囲
温度検出の応答が遅れてしまう。
では加熱される抵抗体17′に雰囲気温度が直接に伝わ
るため応答が速い。このため、雰囲気が急激に変化する
場合、検出素子12で検出された雰囲気温度と温度補償
素子11で検出された雰囲気温度との間には誤差が生ず
る。
雰囲気温度検出の応答遅れによる検出誤差発生を説明す
るための図である。図4(a)に示すように、雰囲気温
度Tが時間t0(0秒)からt1(0.01秒)まで20
℃あったものが、t2(0.02秒)後に急にT=40℃
まで上昇し、時間t2以後一定温度T=40℃に保持さ
れた場合、それぞれの時間において、図4(b)の検出
素子12の温度変化成分(電圧で示す)は図4(b)
に、また温度補償素子11の温度変化成分は図4(c)
に斜線にて示すように検出され、温度補償素子11にお
いては、かなりの時間遅れをもって検出される
秒)に温度T=20℃から一様に上昇を初めた場合、検
出素子12からは、図4(b)に示すように周囲温度T
の変化に迅速に応じて直ちにΔE1bが検出されるが、
温度補償素子11では、T=20℃の状態のままの温度
が検出される。時間t1〜t2(0.01〜0.02秒)お
よび時間t2以降において検出素子12は図4(b)に
示すように周囲温度Tの変化に迅速に応答し、温度変化
分ΔE1bおよびΔE2bが検出されるのに対し、温度補
償素子11は、図4(c)に示すように時間t2(0.0
2秒)までは温度変化分はなく、時間t2以降温度変化
分ΔE3cが検出される、つまり、キャップ外周の温度
変動に追従できず、応答が遅れてしまう。この結果、Δ
E1b,ΔE2bおよびΔE3b−ΔE3cの検出遅れに相
当する湿度検出誤差が発生する。従って、これらの素子
を短時間電力印加して用いる間欠駆動方式とした場合に
は、温度補償素子11が検出する温度は、明らかに、周
囲温度と異なってしまう。
3に示した従来の湿度計が、熱伝導率を利用した一般的
な湿度計で、温度補償素子11の空気層による時間遅れ
があるのに対し、図5に示した湿度計20は、バッファ
層となる図4に示した温度補償素子11の空気層を薄く
するために、メッシュ21を有する封止キャップ内のベ
ース22に基板となる検出チップ24を固着し、検出チ
ップ24上に温度補償抵抗17および検出抵抗17′を
それぞれマイクロブリッジ形状に配設し、更に温度補償
抵抗17と検出抵抗17′とを区画するキャップカバー
25を被覆し、検出抵抗17′側に検出孔26を開口し
たものである。
遅れを小さくするため空気層を薄くするキャップカバー
25内に配設されており、そのため熱伝時時間は短かく
なるが、空気層が存在している点では図4の温度補償素
子11と同じである。
示す平断面図で、この湿度計30は、温度補償室31と
検出室32とを均熱スリーブ33により近接して配設
し、検出室32を通気孔34により外気と連通させ、温
度補償室31にはリード35,35に両端を接する温度
補償素子17(抵抗体R11)が、検出室32内にはリー
ド36,36に両端を接合する検出素子17′(抵抗体
R12)が配設されている。
シュを使用した場合と比べて開口面積が小さく、従って
応答性が犠牲になるが、温度補償室31側の熱応答時間
と等しくすることができ、これによって、応答時間差に
もとづく誤差とをなくすことが試みられている。
であり、温度補償抵抗体17(R11)と検出抵抗体1
7′(R12)とは抵抗R13,R14とブリッジ回路を構成
し、端子37,37に接続される直流電源(図示せず)
とR15を介して接続される。出力は検出抵抗体R12と温
度補償抵抗体R11との接続点および抵抗R13とR14との
接続点とに接続された抵抗Rmの両端より、湿度に比例
した電圧として端子38,38を介して出力される。
あるが雰囲気の対流影響を受ける。すなわち、対流の程
度や、更に、通気孔34の孔径や孔位置の精度等の影響
を受けるので、目的とした周囲温度の応答時間のバラン
スをとるのが困難であり、この湿度計も上記問題は根本
的には改善されてはいない。
有する従来例に共通する課題は、乾燥空気を一定圧力で
封入しないと、封入気体の熱伝導率が変わってしまい、
温度補償素子自体の温度検出特性が変化して、補償の役
目をなさなくなることである。
の一定圧力が補償基準となって周囲湿度を検出するもの
であるから、周囲湿度の圧力(外気圧)が変われば熱伝
導率も変化するので、基準の効果が小さくなる。従っ
て、乾燥空気の湿度と乾燥空気を一定圧力で封入する封
入条件管理は精密さを要し、これらのバラツキは生産時
に特性バラツキとなって現れ、同時に検出素子と温度補
償素子の組み合せバランスが難しく、結果として歩留り
率が低くなる。
は一定であるから、周囲の気象条件や高所地域で使用す
ると検出対象となる気体の圧力すなわち熱伝導率が変わ
るので、もし、温度補償素子内の圧力が使用条件に従っ
て外気圧と同様に変化すると温度補償が可能であるが、
従来例の封止キャップは、気圧変動で変形し、内圧も変
化する柔軟性のある素材および構造をしていないから、
正確な検出値が得られない。
ある時、図3および図6に示した従来例においては、検
出素子と温度補償素子との間の距離が比較的大きいの
で、検出された信号はそれぞれの場所の状態での比較値
となり、一点(同一位置)の検出位置での値でないバラ
バラの検出位置での値を示すこととなり意味がない。そ
のため、検出素子と温度補償素子はできるだけ近い距離
が好ましく、図5に示した従来例の様に、ひとつの基板
上に合体させれば良い。とはいっても検出素子と温度補
償素子とはまだ離れた位置にあるので、より正確な測定
には適さない。
先に特定の気体濃度を測定する雰囲気中で、抵抗体を定
電力で加熱する場合、加熱電力が小さいときは、特定の
気体濃度影響を殆ど受けずに雰囲気温度のみにより抵抗
が変化するので抵抗体の抵抗値は周囲温度の関数とな
り、加熱電力が大きいときは、抵抗体の抵抗値が雰囲気
温と特定の気体濃度との関数になることを利用して、抵
抗体をメッシュを有する封止キャップ内にマイクロブリ
ッジ形状に配設して特定の気体濃度影響を受けない小電
力と、特定の気体濃度影響を受ける大電力とで連続して
加熱して、抵抗体を大電力駆動したときの抵抗値から小
電力駆動したときの抵抗値を減算して同一抵抗体による
同一場所での特定の気体濃度を算出するようにした雰囲
気検出装置について提案した。
としての湿度計の原理を説明するための図で、説明を解
り易くするために従来の湿度計の湿度測定原理と対比し
て説明する。図8において、白抜き矢印(a1)→
(b1)→(c1)→(d1)は本発明による湿度測定、
(a1)→(b1),(a2)→(b2)→(b3)は従来
の湿度測定のフローを示す。図8(a1)は、湿度検出
素子の構造図、図8(a2)は温度補償素子構造図であ
り、図中、41は封止キャップ、42はメッシュ、43
はベース、44はハーメチックシール、45,46はリ
ードピン、47は抵抗体(検出素子と呼ぶ)である。
材のベース43上にハーメチックシール44を介して所
定の微小間隔を隔て貫通配設された平行なリードピン4
5と46との先端に、検出素子47を溶着してメッシュ
42を有する封止キャップ41をベース43に固着した
ものである。検出素子47としては、正の温度特性を有
する、例えば、白金、タングステン、ニクロム、カンタ
ル、又は負の温度係数を有する、例えば、SiC(炭化
けい素)、TaN(窒化タンタル)等の微細線もしくは
薄膜、サーミスタ等の微小感温素子が接続される。
高温で加熱されたとき、周囲温度および湿度に応じて変
化するものであり、その熱容量は非常に小さくしてあ
る。このため、検出素子47は微細線又は微小体からな
る微小感温素子をマイクロブリッジ構造で使用し、加熱
時は微小時間で所定の熱平衡温度に到達し、加熱電力を
停止したときは、ただちに周囲温度に戻るようにしてい
る。
検出素子47は、湿度検出素子の検出素子47と同一規
格で、図8(a1)に示した湿度検出素子の封止キャッ
プ41のメッシュ42を取り除いて検出素子47を密閉
したものである。以上の構造をもった図8(a1)に示
した湿度検出素子と図8(a2)に示した温度補償素子
を用いた従来の湿度検出原理と、図8(a1)に示した
湿度検出素子のみを用いた、本発明が適用される湿度検
出原理について、最初に、説明する。
電流特性図であり、図9(a)は、湿度特性を示す図
で、図8(a1)の湿度検出素子において、周囲温度が
30℃一定で湿度が200g/m3の時の電圧電流特性
A1(点線)と0g/m3の時の電圧電流特性A2(実
線)を示す特性曲線、図9(b)は温度特性を示す図
で、湿度0g/m3における温度20℃の時の電圧電流
特性B1(点線)、30℃の時の電圧電流特性B2(実
線)、40℃の時の電圧電流特性B3(点線)を示す特
性曲線で、横軸に検出素子印加電圧、縦軸に検出素子印
加電流を示す。
す電圧電流曲線では、湿度検出素子への印加電流が2m
A以下の小さい加熱電流では、A1曲線とA2曲線とが略
々重なって対応する電圧は約0.8V以下を示してお
り、この低電流加熱時では、湿度の影響を受けない温度
特性のみを示し、検出素子印加電流が8mAの大電流で
は、A1曲線は略3V(ボルト)、A2曲線は略4Vを示
し、大電流加熱では湿度が大きい程検出素子に生ずる電
圧が小さくなり、湿度に対応した電圧を得ることができ
る。
3における電圧電流曲線では、検出素子の周囲には湿度
がないので、検出素子に定電流、例えば、2mAを印加
した場合、検出素子の両端に生ずる電圧は曲線B1,
B2,B3に示すように周囲温度が高い程高く、周囲温度
が低い程小さいことを示めす。
(c1),(d1)は、共に、横軸に絶体湿度(g/m3)、
縦軸に出力電圧(V)を示したグラフである。図8(b
1)は、図8(a1)に示した湿度検出素子47に8mA
の電流を印加したときの周囲温度が20℃,30℃,4
0℃における絶対湿度と出力電圧との関係を示した直線
B11,B12およびB13を示した図であり、出力電圧と絶
体湿度とは負の比例関係にあり、周囲温度に比例する。
では、図8(b2)に示すように、出力電圧は、当然乍
ら絶対湿度に無関係で周囲温度のみに比例して変化す
る。周囲温度が20℃,30℃,40℃の直線を各々B
21,B22およびB23とする。
囲温度での絶体湿度に対応する出力を減算する。直線B
13,からB23を、B12からB22を、B11からB21を各々
減算すると、図8(b3)に示すように、周囲温度によ
らず、絶体湿度のみに負の比例関係にある絶体湿度と出
力電圧との関係直線B33が得られる。
おいては、検出素子47を低電流、例えば1mAで駆動
したときは、図9(a),(b)に示すように、絶対湿
度に影響されず周囲湿度20℃,30℃および40℃の
みに比例した出力電圧が得られ、図8(c1)に示す平
行直線c1,c2,c3が得られる。これは図8(b2)と
同一の関係を示すものであり、図8(c1)と図8
(b1)の関係とから、図8(d1)に示すように、図8
(b3)の特性と等しい絶対湿度のみに負の比例関係に
ある出力直線B0が得られる。
駆動した場合について述べたが、検出素子47の熱容量
は極めて小さく応答性が優れているので時間幅の短いパ
ルス電流で駆動してもよい。また、定電圧又は定電圧パ
ルス駆動でもよい。
一例としての湿度計の湿度検出素子駆動方式を説明する
ための図であり、,図10(a1)はパルス電流駆動方
式、図10(a2)はパルス電圧駆動方式を示す。即
ち、この湿度計は、図9(a)の湿度特性曲線および図
9(b)の温度特性曲線に従った駆動であれば駆動パル
スが定電流の場合でも定電圧の場合でもよい。図10
(a1)に示した定電流パルス駆動の場合は、定電流パ
ルス電源50と検出素子51とを直列接続して検出素子
51の両端電圧Voutを検出する。図10(a2)の
パルス電圧駆動方式においては、定電圧パルス電源52
と検出抵抗53および検出素子51とを直列接続して検
出抵抗53の両端電圧Voutを検出する。何れの場合
も検出素子51に対し、駆動時の温度値が異なる2種類
の定電流又は定電圧パルスが印加される。
ス駆動時における電流パルス列の一例を示す図で、検出
素子51に対し時間t1から時間t2に到る間は、波高値
2mA,パルス幅50ms(ミリ秒)の小パルス電流を
印加し、続いて、時間t2からt3に到る間は、波高値8
mAでパルス幅50msの大パルス電流を印加する。時
間t3からt4に到る100msの休止時間を置いて、再
び同じ時間幅の2mA,8mAの小電流パルスと大電流
パルスによる電流パルス列により駆動される。
流パルス駆動により検出素子51間に発生する電圧(V
out)の電圧パルス列を示すもので、電流パルスの立
ち上げにおいては時間遅れを伴う電圧パルスが生ずる。
このため、電圧検出は電圧値が安定したc1,c2の時間
幅内で行うことが必要である。尚、図10(b)に示し
た駆動電流パルス列の時間t3〜t4間の休止期間は、8
mAのパルス電流印加後、検出素子51の発熱温度が略
周囲温度になる時間幅を選んだものである。
大電流パルスとを連続して検出素子51に印加したが、
小電流を印加してから所定の安定時間を経てから大電流
を印加することでもよいが、各駆動電流パルス毎に時間
遅れが生ずるので高応答性の検出はできない。これに対
して図10(b)に示した駆動方法によると、図10
(d)に点線d1にて示すように、大電流パルスを印加
したときの出力電圧の応答性が小電流駆動による予熱の
ため高められる。
本発明が適用される雰囲気計の一例としての湿度計の環
境変化と出力特性との関係を説明するための図で、図1
1(a)は時間軸上の温度変化、図11(b)は時間軸
上の湿度変化、図11(c)は印加電流波形、図11
(d)は上記温度変化および湿度変化に対応した印加電
流による検出出力電圧波形を示す。
電流パルスに続いて印加する8mAの大電流パルスから
なる連続したパルス電流で、このパルス電流は時間t0
〜t1,t1〜t2,t2〜t3の間に1回出力される。一
方、温度変化は図11(a)に示すように一定温度30
℃から時間t1〜t2の期間に20℃,30℃,4
0℃に変化し、その他の期間では30℃に保たれている
ものとする。また、湿度変化は図11(b)に示すよう
に一定湿度20g/m3から時間t2〜t3の期間に
10g/m3又は30g/m3に変化するものである。
度共に一定、時間t1〜t2の期間では温度のみ変化し時
間t2〜t3の期間では湿度のみ変化している。
(d)に示すように時間t0〜t1の期間では温度、湿度
一定に対応する出力電圧となり、時間t1〜t2の期間で
は、湿度一定であり温度のみに比例した出力電圧とな
り、大電流駆動時の出力電圧から小電流駆動時の出力電
圧を減算した減算値は一定となり、この場合、湿度影響
はない。これに対して、湿度のみが変化する時間t2〜
t3の期間では、小電流駆動時の出力電圧は湿度,
,の場合でも一定で、大電流駆動時のみ湿度影響を
受け変化する。このときの出力電圧は、湿度の大きい
では小さく、湿度の小さいで大きい電圧となる。次
に、このような演算を行う駆動回路に基づいて説明す
る。
電圧パルス駆動した場合の湿度出力回路の実施例を説明
するための図で、図中、61は第1の基準電圧発生回
路、62は第2の基準電圧発生回路、63は定電圧回路
(オペアンプ)、64はオペアンプ、65はA/Dコン
バータ、66はCPU、67は検出素子で、第1の基準
電圧発生回路61は検出素子67に低電圧であるVREF1
を印加する定電圧回路であり、第2の基準電圧発生回路
62は、検出素子67に高電圧であるVREF2を印加する
定電圧回路である。各々の定電圧回路は、CPU66の
端子P01から出力されるタイミングパルスにより駆動さ
れるa接点、b接点および接地されたc接点を有するス
イッチSW1のa接点およびb接点に接続され、スイッ
チSW1は、定電圧回路63の非反転入力に接続され
る。
接地された検出素子67との直列抵抗を負荷し接続点は
反転入力に接続される。この回路構成の定電圧回路63
において検出素子67間の電圧VsはスイッチSW1の
接点に印加される各々の電圧と等しい電圧となる。すな
わち、スイッチSW1が a接点のときVs=VREF1 b接点のときVs=VREF2 c接点のときVs=0 の一定電圧が出力される。
電圧Vs=一定で、基準抵抗Rrを流れる電流isは、
is=Vs/Rsとなり検出素子67には抵抗Rsに応
じた電流が流れる。すなわち、検出素子67の抵抗Rs
が温度または湿度により変化すると電流isもそれに応
じて変化し、基準抵抗Rrを流れる電流isを電圧Vr
(=is・Rr)として増幅回路35で検出する。
であり、例えば、VREF1=0.5V,VREF2=4.5Vと
すると、スイッチSW1がa接点に接続された時間t1の
期間ではVs=0.5V、b接点に接続された時間t2の
期間ではVs=4.5Vとなり、c接点に接続された時
間t3の期間はVs=0Vとなる。定電流加熱時も同様な
タイミング設定がなされる。すなわち、SW1がa接点
に接続された低温加熱は定電流2mA駆動に相当し、S
W2がb接点に接続された高温加熱は、定電流8mA駆
動の場合と同じである。
た回路構成によると、スイッチSW1がa接点にある時
(つまり、低温動作時)に、検出出力が小さく、そのた
め、図12中に68にて示すように、増幅回路を必要と
し、その分、コストアップとなっていた。
決するために、(1)雰囲気中において加熱される抵抗
体の抵抗値の変化に基づいて前記雰囲気中の所定気体を
検知する雰囲気検出装置において、前記抵抗体を該抵抗
体の抵抗変化が雰囲気温度のみに影響される低温度で加
熱する低温駆動回路と、前記抵抗体を該抵抗体の抵抗変
化が雰囲気の温度および所定気体に感応する高温度で加
熱する高温駆動回路と、前記抵抗体両端に生ずる高温に
おける電圧と低温における電圧とを比較する比較検出回
路とからなり、該比較検出回路の出力電圧に応じて前記
雰囲気に含まれる所定気体濃度を検知する雰囲気検出装
置において、前記抵抗体の一端に第1の切換スイッチを
具備し、該第1の切換スイッチにより、前記抵抗体に低
温駆動時と高温駆動時とで異なる付加抵抗値の抵抗を接
続するようにしたこと、更には、(2)前記第1の切換
スイッチと連動する第2の切換スイッチを闘備し、該第
2の切換スイッチを介して前記付加抵抗の端子間電圧を
検出するようにしたことを特徴としたものである。
切り換えて供給し、該検出素子の抵抗変化より、周囲の
雰囲気を検出する電気回路において、前記検出素子に切
換えスイッチより前記電圧又は電流の切換えと連動し
て、異なる値の抵抗を接続するようにし、小電流又は電
圧時(低温動作時)における検出出力を大きくし、増幅
回路等の付設を省略可能にした。
して好適な電気回路の一例を説明するための図で、図
中、1は第1の(低温動作時の)基準電圧発生回路、2
は第2の(高温動作時の)基準電圧発生回路、3は定電
圧回路(オペアンプ)、4はオペアンプ、5はA/Dコ
ンバータ、6はCPU、7は検出素子で、図12に示し
た電気回路とは、基準抵抗Rrを低温時(R1)用と高
温時(R2)に分けるとともに、切換えスイッチSW2を
設け、該スイッチSW2をスイッチSW1と連動して切り
換えるようにした点、及び、増幅回路68を省略した点
で、相違している。
がa接点にある時(低温時)、検出素子(センサ)7の
電圧をVSa、b接点にある時(高温時)の電圧をVSb;
検出素子の抵抗をRSa,RSb;基準抵抗R1,R2の両端
の電圧をVRa,VRbとし、増幅回路4のゲインを1とす
ると、スイッチSW1,SW2がa接点にある時、
あれば、R1を選ぶことによって、検出素子に所定の電
圧をかけて任意の検出出力を得ることができ、雰囲気が
変化すると、検出素子7の抵抗(Rs)の変化に従った
検出出力を得ることができる。スイッチSW1,SW2が
b接点にあるときも全く同様である。
この実施例は、図1に示した実施例に、更にスイッチS
W3を追加し、もって抵抗R1,R2の両端の電圧を検出
し得るようにしたもので、このようにすると、スイッチ
SW2のON抵抗の影響を無視できるため、スイッチS
W2にCMOSスイッチ等、ON抵抗が大きく、ON抵
抗のバラツキの大きいものを使用することができる(C
MOSスイッチの場合、通常、数10Ω〜数100Ωで
ある)。
オペアンプ3,4の入力インピーダンスが非常に大きい
ため、CMOSスイッチのON抵抗は、無視することが
できる。
と、例えば、スイッチSW1,SW2がa接点に接続され
ている時、スイッチのON抵抗をr1,抵抗R1に流れる
電流をi1とすると、検出出力=i1(R1+r)とな
り、抵抗rの誤差分が検出出力に含まれるため、rの誤
差分がR1に比べて無視できる程小さいスイッチしか使
用できない。
によると、簡単な構成により、増幅器の数を減らすこと
ができ、従って、コストダウンを図ることが可能とな
り、更には、CMOSスイッチ等の電子スイッチを用い
て、しかも、誤差なく、周囲雰囲気の状態を検出するこ
とができる。
明するための図である。
説明するための図である。
る。
よる検出誤差発生を説明するための図である。
る。
理を説明するための図である。
の湿度計の湿度検出素子駆動方式を説明するための図で
ある。
の湿度計の環境変化と出力特性との関係を説明するため
の図である。
の湿度計の駆動回路の一例を示すブロック図である。
形図である。
回路、3…定電圧回路(オペアンプ)、4…オペアン
プ、5…A/Dコンバータ、6…CPU、7…検出素
子、SW1,SW2,SW3…切換スイッチ。
Claims (2)
- 【請求項1】 雰囲気中において加熱される抵抗体の抵
抗値の変化に基づいて前記雰囲気中の所定気体を検知す
る雰囲気検出装置において、前記抵抗体を該抵抗体の抵
抗変化が雰囲気温度のみに影響される低温度で加熱する
低温駆動回路と、前記抵抗体を該抵抗体の抵抗変化が雰
囲気の温度および所定気体に感応する高温度で加熱する
高温駆動回路と、前記抵抗体両端に生ずる高温における
電圧と低温における電圧とを比較する比較検出回路とか
らなり、該比較検出回路の出力電圧に応じて前記雰囲気
に含まれる所定気体濃度を検知する雰囲気検出装置にお
いて、前記抵抗体の一端に第1の切換スイッチを具備
し、該第1の切換スイッチにより、前記抵抗体に低温駆
動時と高温駆動時とで異なる付加抵抗値の抵抗を接続す
るようにしたことを特徴とする雰囲気検出装置。 - 【請求項2】 前記第1の切換スイッチと連動する第2
の切換スイッチを具備し、該第2の切換スイッチを介し
て前記付加抵抗の端子間電圧を検出するようにしたこと
を特徴とする請求項1に記載の雰囲気検出装置。
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JP2889910B2 true JP2889910B2 (ja) | 1999-05-10 |
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ID=17335304
Family Applications (1)
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JP5259524A Expired - Fee Related JP2889910B2 (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | 雰囲気検出装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4575846B2 (ja) * | 2005-06-07 | 2010-11-04 | 本田技研工業株式会社 | ガスセンサ |
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1993
- 1993-10-18 JP JP5259524A patent/JP2889910B2/ja not_active Expired - Fee Related
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