JP3153787B2 - 抵抗体による熱伝導パラメータセンシング方法及びセンサ回路 - Google Patents

抵抗体による熱伝導パラメータセンシング方法及びセンサ回路

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JP3153787B2 JP20496797A JP20496797A JP3153787B2 JP 3153787 B2 JP3153787 B2 JP 3153787B2 JP 20496797 A JP20496797 A JP 20496797A JP 20496797 A JP20496797 A JP 20496797A JP 3153787 B2 JP3153787 B2 JP 3153787B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗体によるセン
サに関し、より詳細には、測定雰囲気中に設置された抵
抗体センサを周囲温度と平衡を保つ一定の低温度に加熱
したときの電力から周囲温度を求め、同じく一定の高温
度に加熱したときの電力及び以前に求めた周囲温度とか
ら測定雰囲気の熱伝導性(湿度,流速等)に応じて変化
する熱変移を得て、周囲温度の影響を受けることなく雰
囲気の熱伝導性を求めることができるセンサ技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】混合気体を構成する所定の気体濃度は、
該気体の分子量に応じて変化する熱伝導率の差から求め
ることができる。熱伝導性を利用した湿度計は、この原
理に基づいてなされたもので、定電流又は定電圧で加熱
された抵抗体から放熱される放熱量の差によって生ずる
抵抗体の抵抗値変化量から湿度を求めている。また、熱
伝導性を利用した気体流速計は、定電流又は定電圧で加
熱された抵抗体の温度が加熱電力による発熱量と流体流
れによる放熱量とつり合う温度となることを利用したも
ので、流体の比熱,密度が知られていると、流体の流速
を求めることができる。これらの熱伝導性を利用した湿
度計や流速計は、電力加熱された抵抗体の温度変化によ
る抵抗値の変化から雰囲気の湿度や流速を求めるもので
あるから、雰囲気温度の補正が必要である。このため、
湿度計や流速計においては、湿度や流体流れ等による熱
伝導性の影響を検出する抵抗体の他に、周囲温度検出用
の抵抗体を備えている。
【0003】この方式では、周囲温度検出用抵抗と熱伝
導性検出用抵抗とは同じ一定条件で加熱される。しか
し、両抵抗間の特性の違いは避け難く、誤差の原因とな
り、また、周囲温度検出用抵抗は、外気と遮断されてい
るので、外気と接触している熱伝導性検出用抵抗とは熱
応答差があり、高い応答性が要求される計測対象の場合
は、検出誤差が生ずるという問題があった。この問題を
解決するために、本出願人は、先に、一個の抵抗体を用
いて、これを低温と高温の2段の温度で加熱する方式を
提案した。すなわち、抵抗体を低電力で加熱したときの
低温抵抗体は、雰囲気の湿度や流速影響を殆ど受けな
い抵抗特性を有し、高電力加熱して高温となった高温抵
抗体は、雰囲気の湿度や流速影響を受けることを利用
したものである。
【0004】具体的には、例えば、湿度センサの場合、
抵抗体のセンサを切換スイッチで切り換えて、4mAの定
電流パルスで駆動してセンサ両端の低温検出電圧Vsを
求める。しかし、低温検出電圧Vsは周囲温度に正しく
比例した値ではないため、周囲温度Taと対応するよう
に補正係数Kを乗算して乗算値KVsをホールドしてお
く。次に、切換スイッチで切り換えて、抵抗体のセンサ
8mAの定電流パルスを印加して高温検出電圧Vpを求
めて(Vp−KVs)=Vを演算して湿度Vを求めてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一個の抵抗体のセンサ
を用いてセンサを低温で加熱して周囲温度を求める従来
の方式では、補正係数Kを乗算して周囲温度Taに対応
する電圧を求めている。このために、補正係数回路を必
要とし、回路構成が煩雑となり、精度が上がらない。
【0006】本発明は、こうした従来技術における問題
点に鑑みてなされたもので、従来の低温、高温いずれも
定電流パルス駆動したことによる回路構成の煩雑さや、
精度の不充分さを改良し、より簡単な手順及び回路構成
で精度を向上させるため、センサを一定の低温度に加熱
したときのセンサ温度の温度平衡条件から周囲温度を求
め、次いで、一定の高温度に加熱したときのセンサ温度
の温度平衡条件に関与する周囲温度を打ち消して熱伝導
特性に応じる放熱で生ずる温度変化を求めることによ
り、一個の抵抗体のセンサを用いて、周囲温度に影響さ
ずに、該センサが置かれた雰囲気の熱伝導性に応じた
特性を示す熱伝導パラメータ、例えば、該雰囲気の湿
度,流速,濃度に代表されるが如き熱伝導パラメータを
高精度に求めるセンサ技術を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、周囲
温度Taの雰囲気に置かれた抵抗体をセンサとし、該セ
ンサを周囲温度と温度平衡を保つ一定の低温度TLとな
るように低電力PLで加熱し、該電力PLと予め知ら
れた該センサの温度TL時の電力・温度変換係数θL
から、 Ta=TL−PL・θL により周囲温度Taを求める第1の過程と、前記センサ
を周囲温度と温度平衡を保ち一定の高温度THとなるよ
うに高電力PHで加熱し、該電力PHと予め知られた該
センサの温度TH時の電力・温度変換係数θH及び前記
第1の過程で求めた周囲温度Taとから、 X=TH−PH・θH−Ta により雰囲気の熱伝導性に応じて変化する熱変移温度X
を求め、得た熱変移温度Xから該雰囲気の熱伝導性に応
じた特性を示す熱伝導パラメータを求める第2の過程を
含むことを特徴とするものである。
【0008】請求項2の発明は、抵抗体センサへの印加
電力を制御することにより該抵抗体センサを所定温度で
動作させ、該所定温度での動作時の前記抵抗体センサへ
の印加電力を検出するセンサ回路において、前記抵抗体
センサを負帰還抵抗として有する第1の演算増幅器と
第2の定抵抗を正帰還抵抗として有する第2の演算増幅
器との間に前記所定温度で動作時の前記抵抗体センサ
のn倍の抵抗値をもつ基準抵抗を縦続接続し、前記第2
の演算増幅器の出力を前記第2の定抵抗の(1/n)倍
の抵抗値をもつ第1の定抵抗を介して前記第1の演算増
幅器へ負帰還し、前記第1の演算増幅器の正入力端子及
び前記第2の演算増幅器の負入力端子を接地してなるこ
とを特徴とするものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、前記基準抵抗又は前記第1の定抵抗又は前記第2の
定抵抗として、定抵抗と該定抵抗に印加する電圧を可変
の設定値に基づき制御する制御回路とを回路要素とし、
該可変の設定値に従い該定抵抗に対し比例関係にある抵
抗値を生成する抵抗可変手段を用いることを特徴とする
ものである。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の抵抗体による熱
伝導パラメータセンシング方法の一実施形態のプロセス
を概略的に示す図である。本実施形態において用いる
抗体センサ自体は、従来技術の説明に述べた抵抗体と変
わるところがなく、詳述しない。センシングのプロセス
を図1にもとづき説明すると、まず、抵抗体センサに
電を開始し(ステップS1),予じめ定められている低
温度TL(なお、この温度は、抵抗体センサの置かれる
雰囲気の熱伝導性の影響が無視できる温度に選ぶ)にお
いて抵抗体センサが示す抵抗値(参照抵抗値)となるよ
うに通電電流を制御する(ステップS2)。この場合
に、抵抗体による発熱により抵抗値が変化するが、周囲
温度と温度平衡を保った状態で抵抗体センサの抵抗値が
参照抵抗値となるように制御される。即ち、任意の手段
により用意される参照抵抗値抵抗体センサ抵抗
比較し、比較結果として両者が等しくなるように通
電電流を制御し、その時の抵抗体センサの消費電力即ち
低電力Lを検出する(ステップS3)。そして、検出
した電力PLより下記(1)式にもとづき周囲温度Ta
を算出する(ステップS4)。 Ta=TL−PL・θL …(1) ここに、θLは、低温度TLと同様に、予じめ定められて
おり、温度TLにおいて用意される電力・温度変換係数
である。この方法によれば、センサ温度TLは周囲温度
等と無関係な一定値に設定できるのでθLが予め高精度
に求められる。
【0014】次に抵抗体センサへの通電を大きくして、
予じめ定められている高温度TH(なお、この温度は、
抵抗体センサが置かれる雰囲気の熱伝導性がより大きく
影響する温度に選ぶ)で作動し(ステップS5)、上記
した低温度作動と同じ要領で高温度作動時の通電による
抵抗体センサの消費電力即ち高電力PHを検出する(ス
テップS6)、そして、検出した電力PH、及び上記
ステップS4により算出した周囲温度Taより下記
(2)式にもとづき熱変移温度Xを算出する(ステップ
S7)。 X=TH−PH・θH−Ta …(2) ここに、θHは、高温度THと同様に、予じめ定められて
おり、温度THにおいて用意される電力・温度変換係数
であり、θHも前述のとおり予め高精度に求められる。
また、算出される熱変移温度Xは、高温度において抵抗
センサが置かれる雰囲気の熱伝導性が影響することに
より生じる変化分に相当する温度である。ステップS7
において、周囲温度TaをステップS4で求めた値で補
っているが、これは、本発明の方法によって1つの抵抗
体センサにより少なくとも2度行われる測定プロセスの
1度のプロセスで周囲温度を求めることによって、周囲
温度が異なる条件にあっても、周囲温度の変化を補償
し、周囲温度に関わらずに雰囲気の熱伝導性を求めるこ
とができることを意味する。この後のステップS8とし
て、求めた熱変移温度Xが示す熱伝導性に係わる雰囲気
に関し、該雰囲気の熱伝導性に応じた特性を示す特定の
熱伝導パラメータ、例えば、該雰囲気の湿度,流速,濃
代表されるが如き熱伝導パラメータを求める。すな
わち、例えば、熱変移温度Xと雰囲気の湿度、或いは
Xと雰囲気の流速の関係を実験的に求めておき、その関
係にもとづいて湿度,流速を算出する。
【0015】次に、前述の熱伝導パラメータセンシング
方法を実現するセンサ回路の実施例について説明する。
このセンサ回路は、上記した抵抗体センサによるセンシ
ング方法の実施にあたってその主要な部分を占めるとこ
ろの予定の温度(低温度TL,高温度TH)に対応する抵
抗値で抵抗体センサを作動させ、その時の通電による電
力(低電力PL,高電力PH)を検出するために必要な回
路と位置付けることができる。図2は、本発明のセンサ
回路の一実施例を示す図である。図2において、RS
抵抗体センサ、RXは基準抵抗で、基準抵抗R X の抵抗値
所定温度における抵抗体センサ S の抵抗値のn倍
(n≧1)の抵抗値を有するものとし、一方、R 1 ,R 2
はそれぞれ第1の定抵抗、第2の定抵抗であり、第1の
定抵抗R 1 の抵抗値は第2の定抵抗R 2 の抵抗値の1/n
倍の抵抗値を有するものとする。1 及び2は第1及び
第2演算増幅器である。尚、以下の説明においては、
説明を簡単にするために、n=1の場合、即ち、所定温
度における抵抗体センサR S と基準抵抗R X が等しい抵抗
値をもち、且つ、第1の定抵抗R 1 と第2の定抵抗R 2
等しい抵抗値をもっている場合について説明する。本セ
ンサ回路の構成は、抵抗体センサRSを負帰還抵抗とし
て有する第1の演算増幅器A1と第2の定抵抗R2を正帰
還抵抗として有する第2の演算増幅器A2との間に所定
温度での抵抗体センサRSと等しい抵抗値をもつ基準抵
抗Rxを縦続接続し、第2の演算増幅器A2の出力を第2
の定抵抗R2と等しい抵抗値をもつ第1の定抵抗R1を介
して第1の演算増幅器A1へ負帰還し、第1の演算増幅
器A1の正入力端子及び第2の演算増幅器A2の負入力端
子を接地してなり、Voutを出力として検出する。こ
の検出出力電圧VoutからVout/R1=i1として
通電電流が求まる。
【0016】この回路の動作をより詳細に説明すると、
第1の演算増幅器A1によりVoutを(−RS/R1
倍して第1の演算増幅器A 1 の出力端の変位υ1が得られ
る。第1の演算増幅器A1の出力端(電位υ1)と第2の
演算増幅器A2の出力端(電位Vout)間電圧を基準
抵抗X第2の定抵抗2 とのそれぞれの抵抗値比例
分割して求められる第2の演算増幅器の入力端の電位υ
20Vか否かを第2の演算増幅器A2が判別する。こ
こに、Voutの電圧を正の値とした場合、X>RSならばυ2>0 RX<RSならばυ2<0 となる。一方、ダイオードDの存在によりVoutは
負になり得ないから、υ2>0であれば第2の演算増
幅器A2出力は正の電圧を出力し、それにより帰還電流
1が増加し、抵抗体センサSが発熱する。発熱により
S 高温なると、抵抗温度係数が正の場合にS
抵抗値は大きくなる。こうしてRS の抵抗値が大きくな
り、RS<RXからRS=RXに近づくことになり、そのバ
ランス点はυ2=0即ちS=RXとなる。実際の測定
は、RXを低温Lに設定し、RS=RXとなって低温
Lでバランスしている時、抵抗体センサR S の消費電力
(低電力)P L はi1 2・RLである(RLは低温Lにお
ける抵抗体センサ S の抵抗値)。ここに、1=Vou
t/R1だから、第1の定抵抗1 の抵抗体を高精度
にしておき、第2の演算増幅器A 2 の出力端の電位
Voutを正確に測れば、前記の抵抗体センサR S の消
費電力(低電力)P L は正確に求められる。RXは抵抗体
センサ S の所定温度の抵抗値と等しい抵抗値となる
準抵抗として用意されるが、熱伝導パラメータを求める
本発明のセンシング方法では低温度L高温度Hに相
当する2つの抵抗値を与える必要がある。この2つの抵
抗値は、切換スイッチにより別々の抵抗を切り換えて用
いるという方法で実施できる(図示せず)。
【0017】上したように、センサ回路の実施例に用
いる基準抵抗 X は、基本的には、TL(低温)及びT
H(高温における抵抗体センサ S の抵抗値に一致す
2つの抵抗を用意すれば良いが、抵抗体センサのバラ
ツキやいかなる使用条件によっても測定精度をあげる
は、抵抗値を調整する必要があり、そのために用いる基
準抵抗として多数の抵抗値をもった抵抗を用意しその中
から切り換え選択して基準抵抗を設定するという方法を
とることができる。しかしながら、この方法は、回路構
成上、大型化と抵抗値の精度向上とのトレードオフの関
係が生じる。この不利益を解消する方法として次に示す
抵抗可変手段が提供される。図3は、図2のセンサ回路
における基準抵抗 X の代わりにとして抵抗可変手段を
用いた実施例を示す図である。図3に示すセンサ回路に
おいて、抵抗可変手段VRXは、抵抗可変信号によって
任意の等価抵抗値を生成するもので、この抵抗可変手段
VRXを備えることにより、所定の低温度 L 及び高温度
H における抵抗体センサR S の抵抗値に相当する基準抵
抗を接続したと同等の動作電圧、或いは電流を端子間に
発生させ、本発明のセンサ回路として最適な回路が得ら
れることになる。尚、前述したように、第1の定抵抗R
1 の抵抗値が第2の定抵抗R 2 の抵抗値の1/n倍の抵抗
値とする場合、基準抵抗としての抵抗可変手段VR X
抵抗値は、所定の低温度T L 及び高温度T H における抵抗
体センサR S の抵抗値のn倍の抵抗値に相当する基準抵
抗を接続したと同等の動作電圧,或いは電流となるよう
に設定することとなる。但し、以下の説明では、上述の
ごとく、説明の簡単化のため、第1の定抵抗R 1 の抵抗
値と第2の定抵抗R 2 の抵抗値とが相等しく、所定温度
L ,T H それぞれにおける抵抗体センサR S の抵抗値と
同じ抵抗値の基準抵抗を接続したと同等の動作電圧,或
いは電流となる場合を示す。この抵抗可変手段をより詳
細に説明すると、この抵抗可変手段は、2端子間に与え
られた電圧を任意倍した電圧が定抵抗両端に加わるよう
になされ、この定抵抗に流れる電流が2端子の少なくと
も一つに流れるように構成することを基本とする。
抵抗可変手段は、入出力の関係が比例関係をなし、その
比例関係を外部から入力した任意のデータ信号の設定値
により任意に可変とした能動型4端子コンポーネント
(例えば減衰率を可変としたD/Aコンバータ)の一方
の入出力端子間に帰還抵抗を接続し、該帰還抵抗を高精
度の抵抗値を有する定抵抗とし、さらに、該帰還抵抗を
接続しないもう一方の入出力端子間を短絡する(同電位
にする)ことにより、2入力端子間に高精度の抵抗値を
有する前記帰還抵抗に前記比例関係から定められる所定
の比例係数を乗じた等価抵抗を前記の基準抵抗として
成するものである。さらに前記比例関係の設定を
るための外部からのデータ信号の設定値を、例えばデジ
タル値で与えることによりデジタル的な電子的動作で所
望の抵抗に等価な抵抗として前記4端子コンポーネン
トを機能させることができ、当該センサ回路における可
変の基準抵抗としての回路動作を可能とする。また、図
3に示す実施例においては、抵抗可変手段VR X を図2
に示す基準抵抗R X の代わりに用いる例を示している
が、かかる抵抗可変手段は、基準抵抗R X に限ることな
く、図2に示す第1の定抵抗R 1 あるいは第2の定抵抗
2 の代わりにも適用することができる。こうした抵抗
可変手段をセンサ回路に用いることによ精度上、回路
構成上利点が多いが、さらに、抵抗体センサや測定環境
条件の違いに対しても容易に対応することができ、当該
センサ回路としてのメリットも大きい。
【0018】次に、前記抵抗体センサの温度を高精度に
求めることができるセンサ回路の構成を示す例を説明す
る。図4は、抵抗体センサの温度を求めるセンサ回路
を示す回路図であり、図4中、R′sは抵抗温度係数
αの抵抗体センサ、すなわち、温度を求めんとしている
対象となる抵抗体センサであり、0は抵抗が所定温
度における抵抗体センサR′sと等しい抵抗値を有する
基準抵抗である。図4に示す回路は、抵抗体センサR
sの温度Tを高精度に求める回路であり抵抗体セン
′s、該抵抗体センサR′sの所定温度、例えば
0℃における抵抗値等しい抵抗値を有する基準抵抗R
0 、第1の定抵抗R10 、第1の定抵抗R 10 と等しい
抵抗値の第2の抵抗R12とからなるループ回路を有し
ている。該ループ回路抵抗体センサR′sと基準抵
抗R0との接続点は、第1の演算増幅器A1の負入力端子
となり、第1の演算増幅器A1の正入力端子は接地さ
れ、抵抗体センサR′sは第1の演算増幅器A1の負帰
還抵抗となっている。前記ループ回路の第1の定抵抗
10と第2の定抵抗R12との接続点は、第2の演算増幅
器A2の負入力端子となり、該第2の演算増幅器 2 の正
入力端子は接地され、第3の定抵抗R11 第2の演算増
幅器A2の負帰還抵抗となっている。ここに、第3の定
抵抗R 11 の抵抗値は、第1の定抵抗R 10 の抵抗値と等し
い値である。
【0019】図4に示す回路において、前記ループ回路
上の前記基準抵抗R 0 と前記第2の定抵抗R 12 との接続
点の出力電位をVout 1 とし、前記第2の演算増幅器
2 の出力電位をVout 2 とした時、第2の演算増幅器
2 負帰還抵抗R11を流れる電流をi1、第1の定抵抗
10を流れる電流をi2抵抗体センサR′sを流れる
電流をi3として整理すると、 Vout2=αT・Vout1 …(3)の関係 が得られる。但し、αは抵抗体センサR′sの抵
抗温度係数、Tは抵抗体センサR′sの温度である。
(3)式より、
【0020】
【数3】
【0021】すなわち、抵抗体センサR′sの温度T
は、抵抗体センサR′sの抵抗温度係数αと出力電位
out1,Vout2 が定まれば、上記(4)から
求められる。換言すれば、抵抗体センサR′sの所定温
度における抵抗値と等しい抵抗値を示す基準抵抗R 0
抵抗値を精度良く求めておくことにより、ループ回路の
平衡状態における出力電位Vout 1 、及びVout 2
高精度で簡単に測定することができ、抵抗体センサR′
sにバラツキがある場合であっても、抵抗体センサR′
sの温度を正確に求めることができる。
【0022】
【発明の効果】請求項1に対応する効果:周囲温度Ta
の雰囲気内に置かれた抵抗体をセンサとし、該センサを
周囲温度と温度平衡を保一定の低温度TLとなるよう
、低電力PLで加熱し、該電力PLと既知の該センサ
温度TL時の電力・温度変換係数θLとから、 Ta=TL−PL・θL により周囲温度Taを求め、前記センサを周囲温度と温
度平衡を保ち、一定の高温度THとなるように高電力
Hで加熱し、該電力PHと既知の該センサの温度T
H時の電力・温度変換係数θH及び上記で求めた周囲温度
Taとから、 X=TH−PH・θH−Ta により雰囲気の熱伝導性に応じて変化する熱変移温度X
を得、周囲温度Taの影響を受けない熱変移温度Xから
該雰囲気の熱伝導性に応じた特性を示す熱伝導パラメー
タ、例えば、該雰囲気の湿度,流速,濃度に代表される
が如き熱伝導パラメータを求めるので、従来の定電流又
電圧でセンサを駆動し、検出値に補正係数を乗算す
るといった煩雑かつ精度的にも不充分な周囲温度の補償
手順を必要とせず、手順を簡単化し精度良く安定した熱
伝導パラメータの計測を可能とする。
【0023】請求項2,3に対応する効果:請求項1の
発明を実施するために用いるセンサ回路を提供するもの
で、第1と第2の演算増幅器の間に縦続接続された基準
抵抗を所定の低温(TL),高温(TH)時の抵抗体セン
サの抵抗値と同一の抵抗値を生成するように設定(切り
換え)することにより同一のセンサ回路の出力から周囲
温度Ta及び熱変移温度Xを求めることができ、回路構
成が簡単で高精度の測定が可能となる。また、前記基準
抵抗として能動型4端子コンポーネント(D/Aコンバ
ータなど)を備える抵抗可変手段を用いることにより、
より一層、回路構成の簡単化及び高精度測定が可能とな
る。
【0024】
【0025】
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の抵抗体による熱伝導パラメータセン
シング方法の一実施形態のプロセスを概略的に示す図で
ある。
【図2】 本発明のセンサ回路の一実施例を示す図であ
る。
【図3】 図2のセンサ回路における基準抵抗 X の代
わりに抵抗可変手段を用いた実施例を示す図である。
【図4】 抵抗体センサ温度を求めるセンサ回路の例
を示す回路図である。
【符号の説明】
1…第1の演算増幅器、A2…第2の演算増幅器、
1,R2…定抵抗、R0…抵抗温度係数がαで所定温度
における基準抵抗、R10…第1の定抵抗、R11…第3の
定抵抗、R12…第2の定抵抗、RH…高温加熱時の抵抗
センサと等しい抵抗値の基準抵抗(高温抵抗)、RL
…低温加熱時の抵抗体センサと等しい抵抗値の基準抵抗
(低温抵抗)、RS抵抗体センサ、R′s…抵抗温度
係数αの抵抗体センサ、VRX…可変抵抗手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−55748(JP,A) 特開 平8−136491(JP,A) 特開 平8−184575(JP,A) 特開 平8−50109(JP,A) 特開 平9−5284(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/18 G01N 25/18 G01N 25/64 G01F 1/68 - 1/699

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲温度Taの雰囲気に置かれた抵抗体
    をセンサとし、該センサを周囲温度と温度平衡を保つ一
    定の低温度TLとなるように低電力PLで加熱し、該
    電力PLと予め知られた該センサの温度TL時の電力・
    温度変換係数θLとから、 Ta=TL−PL・θL により周囲温度Taを求める第1の過程と、前記センサ
    を周囲温度と温度平衡を保ち一定の高温度THとなるよ
    うに高電力PHで加熱し、該電力PHと予め知られた該
    センサの温度TH時の電力・温度変換係数θH及び前記
    第1の過程で求めた周囲温度Taとから、 X=TH−PH・θH−Ta により雰囲気の熱伝導性に応じて変化する熱変移温度X
    を求め、得た熱変移温度Xから該雰囲気の熱伝導性に応
    じた特性を示す熱伝導パラメータを求める第2の過程を
    含むことを特徴とする抵抗体による熱伝導パラメータセ
    ンシング方法。
  2. 【請求項2】 抵抗体センサへの印加電力を制御するこ
    とにより該抵抗体センサを所定温度で動作させ、該所定
    温度での動作時の前記抵抗体センサへの印加電力を検出
    するセンサ回路において、前記抵抗体センサを負帰還抵
    抗として有する第1の演算増幅器と第2の定抵抗を正
    帰還抵抗として有する第2の演算増幅器との間に前記
    所定温度で動作時の前記抵抗体センサのn倍の抵抗値を
    もつ基準抵抗を縦続接続し、前記第2の演算増幅器の出
    力を前記第2の定抵抗の(1/n)倍の抵抗値をもつ第
    1の定抵抗を介して前記第1の演算増幅器へ負帰還し、
    前記第1の演算増幅器の正入力端子及び前記第2の演算
    増幅器の負入力端子を接地してなることを特徴とするセ
    ンサ回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のセンサ回路において、前
    記基準抵抗又は前記第1の定抵抗又は前記第2の定抵抗
    として、定抵抗と該定抵抗に印加する電圧を可変の設定
    値に基づき制御する制御回路とを回路要素とし、該可変
    の設定値に従い該定抵抗に対し比例関係にある抵抗値を
    生成する抵抗可変手段を用いることを特徴とするセンサ
    回路。
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