JPH1096703A - 抵抗体による熱伝導パラメータセンシング方法及びセンサ回路 - Google Patents

抵抗体による熱伝導パラメータセンシング方法及びセンサ回路

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JPH1096703A
JPH1096703A JP9204967A JP20496797A JPH1096703A JP H1096703 A JPH1096703 A JP H1096703A JP 9204967 A JP9204967 A JP 9204967A JP 20496797 A JP20496797 A JP 20496797A JP H1096703 A JPH1096703 A JP H1096703A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲温度に影響されない熱伝導パラメータ
(湿度,流速等)のセンシング法、センサ回路を提供す
る。 【解決手段】 RSは抵抗体センサ、RXは所定温度の抵
抗体センサと等しい抵抗値の基準抵抗、Rは同じ値の定
抵抗で、A1,A2は第1及び第2演算増幅器である。増
幅器A1により増幅器A2の出力Voutを(−RS
R)倍して得られるυ1とVout間電圧をRXとRで分
割する演算増幅器A2の入力υ2が0か否かを判別する。
υ2>0だとi1が増加しRSが発熱し、高温になると、
抵抗温度係数が正の場合にRSは大きくなりRS=RX
近づき、バランス点はυ2=0,RS=RXとなる。測定
は、RXを低温と高温の2点に設定し、バランス時のi1
=Vout/Rから、温度にあたるパワーi1 2・RL
求める。2点の測定により周囲温度の影響をなくせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗体によるセン
サに関し、より詳細には、測定雰囲気中に設置された抵
抗体センサを周囲温度と平衡を保つ一定の低温度に加熱
したときの電力から周囲温度を求め、同じく一定の高温
度に加熱したときの電力及び以前に求めた周囲温度とか
ら測定雰囲気の熱伝導性(湿度,流速等)に応じて変化
する熱変移を得て、周囲温度の影響を受けることなく雰
囲気の熱伝導性を求めることができるセンサ技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】混合気体を構成する所定の気体濃度は、
該気体の分子量に応じて変化する熱伝導率の差から求め
ることができる。熱伝導性を利用した湿度計は、この原
理に基づいてなされたもので、定電流又は定電圧で加熱
された抵抗体から放熱される放熱量の湿度差によって生
ずる抵抗体の抵抗値変化量から湿度を求めている。ま
た、熱伝導性を利用した気体流速計は、定電流又は定電
圧で加熱された抵抗体の温度が加熱電力による発熱量と
流体流れによる放熱量とつり合う温度となることを利用
したもので、流体の比熱,密度が知られていると、流体
の流速を求めることができる。これらの熱伝導性を利用
した湿度計や流速計は、電力加熱された抵抗体の温度変
化による抵抗値の変化から雰囲気の湿度や流速を求める
ものであるから、雰囲気温度の補正が必要である。この
ため、湿度計や流速計においては、湿度や流体流れ等に
よる熱伝導性の影響を検出する抵抗体の他に、周囲温度
検出用の抵抗体を備えている。
【0003】この方式では、周囲温度検出用抵抗と熱伝
導性検出用抵抗とは同じ一定条件で加熱される。しか
し、両抵抗間の特性の違いは避け難く、誤差の原因とな
り、また、周囲温度検出用抵抗は、外気と遮断されてい
るので、外気と接触している熱伝導性検出用抵抗とは熱
応答差があり、高い応答性が要求される計測対象の場合
は、検出誤差が生ずるという問題があった。この問題を
解決するために、本出願人は、先に、一個の抵抗体を用
いて、これを低温と高温の2段の温度で加熱する方式を
提案した。すなわち、抵抗体を低電力で加熱したときの
低温抵抗体は、雰囲気の湿度や流速影響を殆ど受けない
抵抗特性を有し、高電力加熱して高温となった高温抵抗
体は、雰囲気の湿度や流速影響を受けることを利用した
ものである。
【0004】具体的には、例えば、湿度センサの場合、
抵抗体のセンサを切換スイッチで切り換えた4mAの定電
流パルスで駆動してセンサ両端の低温検出電圧Vsを求
める。しかし、低温検出電圧Vsは周囲温度に正しく比
例した値ではないため、周囲温度Taと対応するように
補正係数Kを乗算して乗算値KVsをホールドしてお
く。次に、8mAの定電流パルスを印加して高温検出電圧
Vpを求めて(Vp−KVs)=Vを演算して湿度Vを
求めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一個の抵抗体のセンサ
を用いてセンサを低温で加熱して周囲温度を求める従来
の方式では、補正係数Kを乗算して周囲温度Taに対応
する電圧を求めている。このために、補正係数回路を必
要とし、回路構成が煩雑となり、精度が上がらない。
【0006】本発明は、こうした従来技術における問題
点に鑑みてなされたもので、従来の低温、高温いずれも
定電流パルス駆動したことによる回路構成の煩雑さや、
精度の不充分さを改良し、より簡単な手順及び回路構成
で精度を向上させるため、センサを一定の低温度に加熱
したときのセンサ温度の温度平衡条件から周囲温度を求
め、また、一定の高温度に加熱したときのセンサ温度の
温度平衡条件に関与する周囲温度を打ち消して熱伝導特
性に応じる放熱で生ずる温度変化から周囲温度に影響さ
れない湿度,流速等の熱伝導パラメータを求めるセンサ
技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、周囲
温度Taの雰囲気に置かれた抵抗体をセンサとし、該セ
ンサを周囲温度と温度平衡を保つ一定の低温度TLとな
るように低電力PLで加熱し、該電力PLと予め知られた
該センサの温度TL時の電力・温度変換係数θLとから、 Ta=TL−PL・θL により周囲温度Taを求める第1の過程と、前記センサ
を周囲温度と温度平衡を保ち一定の高温度THとなるよ
うに高電力PHで加熱し、該電力PHと予め知られた該セ
ンサの温度TH時の電力・温度変換係数θH及び前記第1
の過程で求めた周囲温度Taとから、 X=TH−PH・θH−Ta により雰囲気の熱伝導性に応じて変化する熱変移温度X
を求め、得た熱変移温度Xから該雰囲気における湿度,
流速等の熱伝導パラメータを求める第2の過程を含むこ
とを特徴とするものである。
【0008】請求項2の発明は、抵抗体センサへの印加
電力を制御することにより該抵抗体センサを所定温度で
動作させ、動作時の抵抗体センサへの印加電力を検出す
るセンサ回路において、前記抵抗体センサを負帰還抵抗
として有する第1の演算増幅器と第2の定抵抗を正帰還
抵抗として有する第2の演算増幅器との間に前記所定温
度での前記抵抗体センサのn倍の抵抗値をもつ基準抵抗
を縦続接続し、前記第2の演算増幅器の出力を前記第2
の定抵抗の(1/n)倍の抵抗値をもつ第1の定抵抗を
介して前記第1の演算増幅器へ負帰還し、前記第1の演
算増幅器の正入力端子及び前記第2の演算増幅器の負入
力端子を接地してなることを特徴とするものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、前記基準抵抗又は前記第1の定抵抗又は前記第2の
定抵抗として、定抵抗と該定抵抗に印加する電圧を可変
の設定値に基づき制御する制御回路とを回路要素とし、
該可変の設定値に従い該定抵抗に対し比例関係にある抵
抗値を生成する抵抗可変手段を用いることを特徴とする
ものである。
【0010】請求項4の発明は、抵抗体センサと抵抗値
が該抵抗体センサの所定温度の抵抗値と等しい基準抵抗
および等しい抵抗値の第1及び第2の定抵抗とからなる
ループ回路を構成し、前記抵抗体センサを負帰還抵抗と
して有する第1の演算増幅器と前記定抵抗と等しい抵抗
値の第3の定抵抗を負帰還抵抗として有する第2の演算
増幅器との間に前記第1の定抵抗を縦続接続し、前記第
1及び第2の演算増幅器の正入力端子を接地し、前記ル
ープ回路における前記第1及び第2演算増幅器それぞれ
の負入力端子への接続点から前記基準抵抗と第2の定抵
抗を介する該ループ回路上の接続点の出力をVou
1、前記第2演算増幅器の出力をVout2とし、前記
センサの温度をT、センサの抵抗温度係数をαとしたと
き、該Tを、
【0011】
【数2】
【0012】から求めることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の抵抗体による熱
伝導パラメータセンシング方法の一実施形態のプロセス
を概略的に示す図である。本実施形態において用いるセ
ンサ抵抗体自体は、従来技術の説明に述べた抵抗体と変
わるところがなく、詳述しない。センシングのプロセス
を図1にもとづき説明すると、まず、センサ抵抗体に通
電を開始し(ステップS1),予じめ定められている低
温度TL(なお、この温度は、センサ抵抗体の置かれる
雰囲気の熱伝導性の影響が無視できる温度に選ぶ)にお
いてセンサ抵抗体が示す抵抗値(参照抵抗値)となるよ
うに通電電流を制御する(ステップS2)。この場合
に、抵抗体による発熱により抵抗値が変化するが、周囲
温度と温度平衡を保った状態で参照抵抗値となるように
制御される。ここでは、任意の手段により用意される参
照抵抗値を、検出センサ抵抗と比較し、比較結果として
両者が等しくなるように通電電流を制御し、その時の電
力PLを検出する(ステップS3)。そして、検出した
電力PLより下記(1)式にもとづき周囲温度Taを算
出する(ステップS4)。 Ta=TL−PL・θL …(1) ここに、θLは、低温度TLと同様に、予じめ定められて
おり、温度TLにおいて用意される電力・温度変換係数
である。この方法によれば、センサ温度TLは周囲温度
等と無関係な一定値に設定できるのでθLが予め高精度
に求められる。
【0014】次にセンサ抵抗体への通電を大きくして、
予じめ定められている高温度TH(なお、この温度は、
センサ抵抗体が置かれる雰囲気の熱伝導性がより大きく
影響する温度に選ぶ)で作動し(ステップS5)、上記
した低温度作動と同じ要領で高温度作動時の通電による
高電力PHを検出する(ステップS6)、そして、検出
した電力PH、及び上記ステップS4により算出した周
囲温度Taより下記(2)式にもとづき熱変移温度Xを
算出する(ステップS7)。 X=TH−PH・θH−Ta …(2) ここに、θHは、高温度THと同様に、予じめ定められて
おり、温度THにおいて用意される電力・温度変換係数
であり、θHも前述のとおり予め高精度に求められる。
また、算出される熱変移温度Xは、高温度においてセン
サ抵抗体が置かれる雰囲気の熱伝導性が影響することに
より生じる変化分に相当する温度である。ステップS7
において、周囲温度TaをステップS4で求めた値で補
っているが、これは、本発明の方法によって1つの抵抗
体センサにより少なくとも2度行われる測定プロセスの
1度のプロセスで周囲温度を求めることによって、周囲
温度が異なる条件にあっても、周囲温度の変化を補償
し、周囲温度に関わらずに雰囲気の熱伝導性を求めるこ
とができることを意味する。この後のステップS8とし
て、求めた熱変移温度Xが示す熱伝導性に係わる雰囲気
を特定の熱伝導パラメータである、例えば、湿度,流速
に関係付け、すなわち、Xと湿度、或いはXと流速の関
係を実験的に求めておき、その関係にもとづいて湿度,
流速を算出する。
【0015】次に、本発明によるセンサ回路の実施例に
ついて説明する。このセンサ回路は、上記した抵抗体セ
ンサによるセンシング方法の実施にあたってその主要な
部分を占めるところの予定の温度(低温度TL,高温度
H)に対応する抵抗値で抵抗体センサを作動させ、そ
の時の通電による電力(低電力PL,高電力PH)を検出
するために必要な回路と位置付けることができる。図2
は、本発明のセンサ回路の一実施例を示す図である。図
2において、RSは抵抗体センサ、RXは基準抵抗で、所
定温度における抵抗体センサの抵抗値と、ここでは、等
しい抵抗値をもつものとし、R1,R2も、ここでは、い
ずれも等しい値をもつ定抵抗とする。A1,A2は第1及
び第2演算増幅器である。本センサ回路の構成は、抵抗
体センサRSを負帰還抵抗として有する第1の演算増幅
器A1と第2の定抵抗R2を正帰還抵抗として有する第2
の演算増幅器A2との間に所定温度での抵抗体センサRS
と等しい抵抗値をもつ基準抵抗Rxを縦続接続し、第2
の演算増幅器A2の出力を第2の定抵抗R2と等しい抵抗
値をもつ第1の定抵抗R1を介して第1の演算増幅器A1
へ負帰還し、第1の演算増幅器A1の正入力端子及び第
2の演算増幅器A2の負入力端子を接地してなり、Vo
utを出力として検出する。この検出出力電圧Vout
からVout/R1=i1として通電電流が求まる。
【0016】この回路の動作をより詳細に説明すると、
第1の演算増幅器A1によりVoutを(−RS/R1
倍してυ1が得られる。第1の演算増幅器A1の出力端
(電位υ1)と第2の演算増幅器A2の出力端(電位Vo
ut)間電圧をRXとR2で分割し、第2の演算増幅器の
入力端の電位υ2が0Vか否かを第2の演算増幅器A2
判別する。ここに、Voutを正だとすると RX>RSならばυ2>0 RX<RSならばυ2<0 となる。そして、ダイオードDによりVoutは負にな
り得ないから、υ2>0だと第2の演算増幅器A2出力は
正の電圧を出力し、それによりi1が増加し、RSが発熱
する。発熱により高温なると、抵抗温度係数が正の場合
にRSは大きくなる。こうしてRSが大きくなり、RS
XからRS=RXに近づくことになり、そのバランス点
はυ2=0,RS=RXとなる。実際の測定は、RXを低温
Lに設定し、RS=RXとなって低温TLでバランスして
いる時、センサパワーはi1 2・RLである(RLは低温T
Lにおけるセンサ抵抗)。i1=Vout/R1だから、
1を高精度抵抗にしておき、Voutを正確に測れ
ば、パワーは正確に求められる。RXは抵抗体センサの
所定温度の抵抗値と等しい基準抵抗として用意される
が、熱伝導パラメータを求める本発明のセンシング方法
ではTLとTHに相当する2つの抵抗値を与える必要があ
る。この2つの抵抗値は、別々の抵抗を切り換えて用い
るという方法で実施できる(図示せず)。
【0017】上記したように、センサ回路の実施例に用
いる基準抵抗は、基本的には、TL(低温)及びTH(高
温)の抵抗体センサの抵抗値に合う2つの抵抗を用意す
れば良いが、抵抗体センサのバラツキや使用条件によっ
て精度を出すには、調整する必要があり、そのために用
いる基準抵抗として多数の抵抗値をもった抵抗を用意し
その中から切り換え選択して基準抵抗を設定するという
方法をとることができる。しかしながら、この方法は、
回路構成上、大型化と精度のトレードオフの関係が生じ
る。この不利益を解消する方法として次に示す抵抗可変
手段が提供される。図3は、図2のセンサ回路において
基準抵抗として抵抗可変手段を用いた実施例を示す図で
ある。図3に示すセンサ回路において、抵抗可変手段V
Xは、抵抗可変信号によって任意の等価抵抗値を生成
するもので、この抵抗可変手段VRXを備えることによ
り、所定の低温度及び高温度に相当する基準抵抗を接続
したと同等の動作電圧、或いは電流を端子間に発生さ
せ、本発明のセンサ回路として最適な回路が得られるこ
とになる。この抵抗可変手段をより詳細に説明すると、
この抵抗可変手段は、2端子間に与えられた電圧を任意
倍した電圧が定抵抗(基準抵抗)両端に加わるようにな
され、この基準の定抵抗に流れる電流が2端子の少なく
とも一つに流れるように構成することを基本とする。ま
た、この抵抗可変手段は、入出力の関係が比例関係をな
し、その比例関係を設定により任意に可変とした能動型
4端子コンポーネント(例えば減衰率を可変としたD/
Aコンバータ)の帰還抵抗を高精度の基準抵抗とし、も
う一方の入出力端子間を短絡する(同電位にする)こと
により、2入力端子間に基準抵抗(帰還抵抗)に所定の
比例係数を乗じた等価抵抗を生成するものとして構成で
き、さらに、比例関係の設定を例えばデジタル値で与え
ることにより電子的動作で所望の抵抗に等価な抵抗とし
て機能させ、当該センサとしての回路動作を可能とす
る。こうした抵抗可変手段をセンサ回路に用いることに
より精度上、回路構成上利点が多いが、さらに、抵抗体
センサや測定環境条件の違いに対しても容易に対応する
ことができ、当該センサ回路としてのメリットも大き
い。
【0018】次に、本発明による他のセンサ回路の実施
例を説明する。図4は、本発明のセンサ温度を求めるセ
ンサ回路の実施例を示す回路図であり、図4中、R′s
は抵抗温度係数αのセンサ抵抗、R0は抵抗が所定温度
におけるセンサ抵抗と等しい抵抗値を有する基準抵抗で
ある。図4に示す回路は、センサ抵抗R′sの温度Tを
高精度に求める回路で、センサ抵抗R′s、該センサ抵
抗R′sの基準温度、例えば0℃における抵抗値が等し
い基準抵抗R0、第1の定抵抗R10、第1と等しい抵抗
値の第2の低抵抗R12とからなるループ回路を有してい
る。該ループ回路のセンサ抵抗R′sと基準抵抗R0
の接続点は、第1の演算増幅器A1の負入力端子とな
り、第1の演算増幅器A1の正入力端子は接地され、セ
ンサ抵抗R′sは第1の演算増幅器A1の負帰還抵抗と
なっている。ループ回路の第1の定抵抗R10と第2の定
抵抗R12との接続点は、第2の演算増幅器A2の負入力
端子となり、該第2の演算増幅器の正入力端子は接地さ
れ、第3の定抵抗R11(=R10)は第2の演算増幅器A
2の負帰還抵抗となっている。
【0019】図4に示す回路において、負帰還抵抗R11
を流れる電流をi1、第1の定抵抗R10を流れる電流を
2、センサ抵抗R′sを流れる電流をi3として整理す
ると、 Vout2=αT・Vout1 …(3) が得られる。但し、αはセンサ抵抗R′sの抵抗温度係
数、Tはセンサ温度である。(3)式より、
【0020】
【数3】
【0021】すなわち、センサ温度Tは、センサ抵抗の
抵抗温度係数αと出力Vout1,Vout2が定まれ
ば、上記式から求められる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に対応する効果:周囲温度Taの雰囲気内に置
かれた抵抗体をセンサとし、該センサを周囲温度と温度
平衡を保ち、一定の低温度TLとなるように停電力PL
加熱し、該電力PLと既知の該センサの温度TL時の電力
・温度変換係数θLとから、 Ta=TL−PL・θL により周囲温度Taを求め、前記センサを周囲温度と温
度平衡を保ち、一定の高温度THとなるように高電力PH
で加熱し、該電力PHと既知の該センサの温度TH時の電
力・温度変換係数θH及び上記で求めた周囲温度Taと
から、 X=TH−PH・θH−Ta により雰囲気の熱伝導性に応じて変化する熱変移温度X
を得、周囲温度Taの影響を受けない熱変移温度Xから
熱伝導パラメータ(湿度,流速等)を求めるので、従来
の定電流又は電圧でセンサを駆動し、検出値に補正係数
を乗算するといった煩雑かつ精度的にも不充分な周囲温
度の補償手順を必要とせず、手順を簡単化し精度良く安
定した熱伝導パラメータの計測を可能とする。
【0023】請求項2,3に対応する効果:請求項1の
発明を実施するために用いるセンサ回路を提供するもの
で、第1と第2の演算増幅器の間に縦続接続された基準
抵抗を低温(TL),高温(TH)時の抵抗体センサの抵
抗値を生成するように設定(切り換え)することにより
同一のセンサ回路の出力から周囲温度Ta及び熱変移温
度Xを求めることができ、回路構成が簡単で高精度の測
定が可能となる。また、基準抵抗として能動型4端子コ
ンポーネントを備える抵抗可変手段を用いることによ
り、より一層、回路構成の簡単化及び高精度測定が可能
となる。
【0024】請求項4に対応する効果:抵抗体センサと
抵抗値が該抵抗体センサの所定温度の抵抗値と等しい基
準抵抗および等しい抵抗値の第1及び第2の定抵抗とか
らなるループ回路を構成し、前記抵抗体センサを負帰還
抵抗として有する第1の演算増幅器と前記定抵抗と等し
い抵抗値の第3の定抵抗を負帰還抵抗として有する第2
の演算増幅器との間に前記第1の定抵抗を縦続接続し、
前記第1及び第2の演算増幅器の正入力端子を接地し、
前記ループ回路における前記第1及び第2演算増幅器そ
れぞれの負入力端子への接続点から前記基準抵抗と第2
の定抵抗を介する該ループ回路上の接続点の出力をVo
ut1、前記第2演算増幅器の出力をVout2とし、前
記センサの温度をT、抵抗体センサの抵抗温度係数をα
としたとき、該Tを、
【0025】
【数4】
【0026】から求めるので、センサ抵抗のバラツキが
ある場合でも、基準抵抗を選ぶことにより、簡単で正確
なセンサ温度が検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の抵抗体による熱伝導パラメータセン
シング方法の一実施形態のプロセスを概略的に示す図で
ある。
【図2】 本発明のセンサ回路の一実施例を示す図であ
る。
【図3】 図2のセンサ回路において基準抵抗として抵
抗可変手段を用いた実施例を示す図である。
【図4】 本発明のセンサ温度を求めるセンサ回路の実
施例を示す回路図である。
【符号の説明】
1…第1の演算増幅器、A2…第2の演算増幅器、
1,R2…定抵抗、R0…抵抗温度係数がαで所定温度
における基準抵抗、R10…第1の定抵抗、R11…第3の
定抵抗、R12…第2の定抵抗、RH…高温加熱時のセン
サ抵抗と等しい抵抗値の基準抵抗(高温抵抗)、RL
低温加熱時のセンサ抵抗と等しい抵抗値の基準抵抗(低
温抵抗)、RS…センサ抵抗、R′S…抵抗温度係数αの
センサ抵抗、VRX…可変抵抗手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲温度Taの雰囲気に置かれた抵抗体
    をセンサとし、該センサを周囲温度と温度平衡を保つ一
    定の低温度TLとなるように低電力PLで加熱し、該電力
    Lと予め知られた該センサの温度TL時の電力・温度変
    換係数θLとから、 Ta=TL−PL・θL により周囲温度Taを求める第1の過程と、前記センサ
    を周囲温度と温度平衡を保ち一定の高温度THとなるよ
    うに高電力PHで加熱し、該電力PHと予め知られた該セ
    ンサの温度TH時の電力・温度変換係数θH及び前記第1
    の過程で求めた周囲温度Taとから、 X=TH−PH・θH−Ta により雰囲気の熱伝導性に応じて変化する熱変移温度X
    を求め、得た熱変移温度Xから該雰囲気における湿度,
    流速等の熱伝導パラメータを求める第2の過程を含むこ
    とを特徴とする抵抗体による熱伝導パラメータセンシン
    グ方法。
  2. 【請求項2】 抵抗体センサへの印加電力を制御するこ
    とにより該抵抗体センサを所定温度で動作させ、動作時
    の抵抗体センサへの印加電力を検出するセンサ回路にお
    いて、前記抵抗体センサを負帰還抵抗として有する第1
    の演算増幅器と第2の定抵抗を正帰還抵抗として有する
    第2の演算増幅器との間に前記所定温度での前記抵抗体
    センサのn倍の抵抗値をもつ基準抵抗を縦続接続し、前
    記第2の演算増幅器の出力を前記第2の定抵抗の(1/
    n)倍の抵抗値をもつ第1の定抵抗を介して前記第1の
    演算増幅器へ負帰還し、前記第1の演算増幅器の正入力
    端子及び前記第2の演算増幅器の負入力端子を接地して
    なることを特徴とするセンサ回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のセンサ回路において、前
    記基準抵抗又は前記第1の定抵抗又は前記第2の定抵抗
    として、定抵抗と該定抵抗に印加する電圧を可変の設定
    値に基づき制御する制御回路とを回路要素とし、該可変
    の設定値に従い該定抵抗に対し比例関係にある抵抗値を
    生成する抵抗可変手段を用いることを特徴とするセンサ
    回路。
  4. 【請求項4】 抵抗体センサと抵抗値が該抵抗体センサ
    の所定温度の抵抗値と等しい基準抵抗および等しい抵抗
    値の第1及び第2の定抵抗とからなるループ回路を構成
    し、前記抵抗体センサを負帰還抵抗として有する第1の
    演算増幅器と前記定抵抗と等しい抵抗値の第3の定抵抗
    を負帰還抵抗として有する第2の演算増幅器との間に前
    記第1の定抵抗を縦続接続し、前記第1及び第2の演算
    増幅器の正入力端子を接地し、前記ループ回路における
    前記第1及び第2演算増幅器それぞれの負入力端子への
    接続点から前記基準抵抗と第2の定抵抗を介する該ルー
    プ回路上の接続点の出力をVout1、前記第2演算増
    幅器の出力をVout2とし、前記センサの温度をT、
    センサの抵抗温度係数をαとしたとき、該Tを、 【数1】 から求めることを特徴とするセンサ回路。
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