JP3539093B2 - 計測装置の温調装置 - Google Patents

計測装置の温調装置

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JP3539093B2
JP3539093B2 JP28019496A JP28019496A JP3539093B2 JP 3539093 B2 JP3539093 B2 JP 3539093B2 JP 28019496 A JP28019496 A JP 28019496A JP 28019496 A JP28019496 A JP 28019496A JP 3539093 B2 JP3539093 B2 JP 3539093B2
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oven
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正和 小林
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Shimadzu Corp
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体クロマトグラフ
等の計測装置のオーブンの温度を制御する温調装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高速液体クロマトグラフのカラムオーブ
ンの温調装置としては、アナログ回路によるPID制御
を行なって加熱出力や冷却出力を決定しているのが一般
的である。PID制御は、オーブン等の対象物の検出温
度と、設定しようとする目標温度との差、その積分値、
及びその微分値にそれぞれ係数をかけて出力を決定す
る。また、マイクロコンピュータを用いて温調制御を行
なうものもあるが、その場合でもアナログ回路の動作を
デジタル的にシミュレートして計算するのが一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】PID制御では温度
差、積分値、微分値にそれぞれ係数をかけて出力を決定
するだけであり、目標温度に到達させるのに必要な熱量
を計算しているわけではない。そのため、係数の設定に
よってはオーバーシュートが大きくなったり、安定に達
するまでに長時間かかったり、安定時でも安定性がよく
ないなどの問題が起こりやすい。これらの問題が起こら
ないようにするための係数の設定は容易ではない。本発
明はPID制御以外の方法により、オーバーシュートや
安定性に優れた温調装置を提供することを目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】図1に概略を示す。温調
装置として、加熱部のみ又は加熱部と冷却部を含み、計
測装置のオーブンの温度を調節する熱源部と、少なくと
もオーブン内温度を検出する温度センサを備えている。
さらに備えられた到達温度予測部2は温度センサにより
検出された温度及びオーブンの熱容量のデータを用い、
ある時点から加熱も冷却も行なわなかった場合に一定時
間後にオーブン内が到達するであろう温度を予測する。
最適熱量算出部4は到達温度予測部2による到達予測温
度と目標温度との差を埋めるための熱量を計算する。熱
源出力電圧算出部6は最適熱量算出部4により算出され
た熱量に相当する熱源出力電圧を計算し熱源部へ出力す
る。
【0005】オーブンの形式としては、オーブン内に設
置されたカラムなどの対象物を熱源から空気を媒体とし
て温調するものと、オーブン内でカラムなどの対象物を
良熱伝導性の金属ブロックと接触させ、その金属ブロッ
クを熱源と接触させて温調するものがある。温度センサ
は、前者の場合には熱源には接触させずにオーブン内の
空間に配置され、後者の場合には金属ブロックに接触し
て設けられるのが普通である。したがって、本発明での
「オーブン内温度」は、空気を媒体とする前者の場合は
オーブン内の空気の温度を意味し、金属ブロックを用い
る後者の場合は金属ブロックの温度を意味する。
【0006】
【実施例】図2は一実施例を表わし、高速液体クロマト
グラフのカラムオーブンとその温調装置を表わしたもの
である。オーブン容器10は一定の保温性能を持つ容器
であり、カラムを収納し、熱を発生させるヒータ12を
備えている。14はヒータ12から発生した熱を容器1
0内に放熱する放熱フィンである。ヒータ12に電力を
供給するために容器10の外部に電源装置16が設けら
れている。ヒータ12、放熱フィン14及び電源装置1
6は熱源部を構成している。
【0007】容器10内にはオーブン内温度を検出する
温度センサ18が配置され、容器10の外部にはオーブ
ンの周囲の外気温度を検出する温度センサ20が設けら
れている。温度センサ18,20からその都度温度検出
信号を取り込み、オーブン内の温度が目標温度になるよ
うに電源装置16からヒータ12への電力供給を制御す
るために、マイクロコンピュータ22が設けられてい
る。マイクロコンピュータ22は図1に示される到達温
度予測部2、最適熱量算出部4及びヒータ出力電圧算出
部6の機能を実現するものである。
【0008】次に、この実施例の動作を図1〜図3を参
照して説明する。温調動作が開始されると、マイクロコ
ンピュータ22はセンサ18からオーブン内の温度T2
を取り込む(ステップS1)。その温度検出が2回目以
降である場合にはオーブン内温度の微分値(dT2/d
t)を計算する(ステップS2)。また、温度センサ2
0から外気温度T3を取り込む(ステップS3)。
【0009】ここで、T2,T3以外に、放熱フィン14
の温度をT1(検出されない)、放熱フィン14の熱容
量をC1、オーブン内の空気の熱容量をC2とおくと、あ
る時点でヒータ12への通電を中止したとした場合を考
えると、T2はフィン14にある余剰の熱量(もしくは
不足の熱量)により変化していき、 T2'≒T2+(T1−T2)×C1/(C1+C2) (1) 付近の温度で平衡に達すると予測される。ただし、ここ
ではオーブンから外へ逃げる熱は考えないことにする。
ここで、(T1−T2)は直接測定されないが、オーブン
内温度の時間に対する変化率(dT2/dt)がフィン
14からオーブン内へ流れ込む熱量に比例し、更にそれ
がフィン14とオーブン内温度との温度差(=T1
2)に比例するという関係が成り立つため、 (T1−T2)≒A×(dT2/dt) (1a) とおいて以降の処理を行なうことができる。このときの
係数Aは理論計算又は実測により求めることができる。
このようにしてオーブン到達温度T2'を計算により予測
する(ステップS4)。
【0010】オーブン到達温度T2'を目標温度Tsetに
一致させるまでオーブン温度を上げるために必要な熱量
Qを計算により推測する(ステップS5)。 Q=(Tset−T2')×(C1+C2) (2) である。
【0011】一方、単位時間当りオーブンから外へ逃げ
る熱量ΔQ23を計算する(ステップS6)。ΔQ23
(T2−T3)に概ね比例し、 ΔQ23=(T2−T3)×A23 (3) により求めることができる。ここで、比例係数A23は、
一般にはオーブンの材質や構造から理論計算することも
できるし、実測により求めることもできる。
【0012】次に、適当な時間長Δt(ヒータ能力やオ
ーブン内の温度の変化のしやすさ等に依存する)を設定
し、ΔQ23を考慮した最適熱量Q(t)を計算する(ス
テップS7)。Q(t)は、 Q(t)=Q+ΔQ23×Δt (4) である。発生熱量Q(t)はヒータ電圧と比例関係にあ
り、その比例係数は理論計算又は実測により容易にもと
めることができる。例えば、ヒータ特性やオーブンの熱
容量を入力してQ(t)に相当するヒータ出力電圧を計
算する(ステップS8,S9)。その出力電圧に基づい
て電源装置16からヒータ12への通電量を制御する
(ステップS10)。この操作を一定時間ごとに繰り返
す。
【0013】図3の動作では、S5のステップではオー
ブンから外へ逃げる熱量を考慮していないが、S5でそ
の熱量を考慮して必要な熱量Qを推測するようにしても
よい。実施例では放熱フィン14の温度を検出していな
いが、放熱フィン14の温度T1を検出するセンサを更
に設け、オーブン内温度T2の変化率を用いずに、
(1)式を用いて直接T2'を計算するようにしてもよ
い。オーブンにさらに冷却装置を設けることもできる。
その場合は(4)式の右辺に冷却装置による吸熱量の項
を加える。
【0014】オーブンの断熱特性などのために、オーブ
ンから外へ逃げる熱量が正確に求められない装置の場
合、実際に温調を行なってみて、その結果から外へ逃げ
る熱量を計算し、それによって(3)式のΔQ23の修正
を行なうことにより、正確な温調を行なうことができ
る。オーブン内に回転数が可変のファンが装備されてい
る場合、(1a)式の比例係数Aをファンの回転数の関
数とすることができる。その関数は理論計算又は実測に
より求めることができる。
【0015】実施例ではオーブン内温度としてオーブン
内の空気の温度を検出しているが、金属ブロックを用い
る形式のオーブンの場合にはオーブン内の空気の温度に
代えて金属ブロックの温度を検出して図3と同様の動作
を行なえばよい。
【0016】また、実施例では外気温度T3を検出する
センサを設けているが、外気温度T3を検出しなくても
温調を行なうことができる。その場合の動作は次のよう
に行なえばよい。 (1)外気温度を検出のに代えて、外気温度を特定の値
とみなして外へ逃げる熱量を推測する。 (2)実際に温調してみる。 (3)温調した結果から現実に外へ逃げている熱量を求
める。 (4)プロセス(2)と(3)を繰り返す。
【0017】
【発明の効果】本発明は、温度センサにより検出された
温度及びオーブンの熱容量のデータを用い、ある時点か
ら加熱も冷却も行なわなかった場合に一定時間後にオー
ブン内が到達するであろう到達予測温度と目標温度との
差を埋めるための熱量を計算し、その熱量に相当する熱
源出力電圧を計算し出力してオーブン温度を温調するよ
うにしたので、短時間で目標温度に到達し、高い安定性
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を概略的に示すブロック図である。
【図2】一実施例を示す概略断面図である。
【図3】一実施例の動作を示すフローチャート図であ
る。
【符号の説明】
2 到達温度予測部 4 最適熱量算出部 6 ヒータ出力電圧算出部 12 ヒータ 14 放熱フィン 18,20 温度センサ 22 マイクロコンピュータ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−92613(JP,A) 特開 平9−171009(JP,A) 特開 平6−186217(JP,A) 特開 平6−10861(JP,A) 特開 平4−355364(JP,A) 特開 平1−241585(JP,A) 特開 昭59−140526(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 30/54

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱部のみ又は加熱部と冷却部を含み、
    計測装置のオーブンの温度を調節する熱源部と、 少なくともオーブン内温度を検出する温度センサと、 前記温度センサにより検出された温度及びオーブンの熱
    容量のデータを用い、ある時点から加熱も冷却も行なわ
    なかった場合に一定時間後に前記オーブン内が到達する
    であろう温度を予測する到達温度予測部と、 到達温度予測部による到達予測温度と目標温度との差を
    埋めるための熱量を計算する最適熱量算出部と、 最適熱量算出部により算出された熱量に相当する熱源出
    力電圧を計算し前記熱源部へ出力する熱源出力電圧算出
    部と、を備えたことを特徴とする温調装置。
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