JPH11158556A - 一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
一方向性電磁鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH11158556A JPH11158556A JP32743897A JP32743897A JPH11158556A JP H11158556 A JPH11158556 A JP H11158556A JP 32743897 A JP32743897 A JP 32743897A JP 32743897 A JP32743897 A JP 32743897A JP H11158556 A JPH11158556 A JP H11158556A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- annealing
- tension
- flattening
- kgf
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、鉄損の低いの度一方向性電磁鋼板
を製造する方法を提供するものである。 【解決手段】 仕上げ焼鈍された一方向性電磁鋼板を連
続平坦化焼鈍するに当たり、ライン内で平坦化及び二次
皮膜焼き付けのため鋼板を昇温する以前に鋼板に加わる
張力を3.0kgf/mm2 未満とすることを特徴とする張力
を付与する二次皮膜を有した一方向性電磁鋼板の製造方
法。
を製造する方法を提供するものである。 【解決手段】 仕上げ焼鈍された一方向性電磁鋼板を連
続平坦化焼鈍するに当たり、ライン内で平坦化及び二次
皮膜焼き付けのため鋼板を昇温する以前に鋼板に加わる
張力を3.0kgf/mm2 未満とすることを特徴とする張力
を付与する二次皮膜を有した一方向性電磁鋼板の製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変圧器等の鉄心に使
用される一方向性電磁鋼板の製造方法に関するものであ
る。
用される一方向性電磁鋼板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一方向性電磁鋼板は主に変圧器や発電機
の鉄心材料に使用されるが、省エネルギー化が要求され
ている昨今、鉄損の少ない鋼板が市場から要求されてい
る。
の鉄心材料に使用されるが、省エネルギー化が要求され
ている昨今、鉄損の少ない鋼板が市場から要求されてい
る。
【0003】ところで一方向性電磁鋼板は、スラブを熱
間圧延し、必要に応じて熱延板焼鈍し、一回または中間
焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延により最終板厚とし、脱
炭焼鈍し、焼鈍分離剤を塗布し仕上げ焼鈍される。仕上
げ焼鈍では二次再結晶現象を利用し{110}<001
>方位粒(ゴス方位粒)を高度に集積させた組織を得
る。加えて、脱炭焼鈍で鋼板表面に形成したSiO2 を
主成分とした酸化皮膜とMgOを主成分とした焼鈍分離
剤が反応しフォルステライトを主成分とする一次皮膜が
形成し、これが鋼板に張力を付与し、鉄損が低減され
る。また、張力付与と絶縁を目的とする二次皮膜が平坦
化焼鈍ラインで塗布焼き付けされ、鋼板に加わる張力を
増加させ、鉄損が低減される。
間圧延し、必要に応じて熱延板焼鈍し、一回または中間
焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延により最終板厚とし、脱
炭焼鈍し、焼鈍分離剤を塗布し仕上げ焼鈍される。仕上
げ焼鈍では二次再結晶現象を利用し{110}<001
>方位粒(ゴス方位粒)を高度に集積させた組織を得
る。加えて、脱炭焼鈍で鋼板表面に形成したSiO2 を
主成分とした酸化皮膜とMgOを主成分とした焼鈍分離
剤が反応しフォルステライトを主成分とする一次皮膜が
形成し、これが鋼板に張力を付与し、鉄損が低減され
る。また、張力付与と絶縁を目的とする二次皮膜が平坦
化焼鈍ラインで塗布焼き付けされ、鋼板に加わる張力を
増加させ、鉄損が低減される。
【0004】仕上げ焼鈍では1200℃程度で高温長時
間焼鈍し、この際コイルにはコイルセット(巻きぐせ)
がつくため、これを矯正するため800℃程度で平坦化
焼鈍される。また、この焼鈍に先だって二次皮膜が塗布
され、平坦化焼鈍と同時に皮膜が焼き付けられる。従っ
て、一般的な平坦化焼鈍のライン構成は、払い出しリー
ル→余剰焼鈍分離剤除去→入側ルーパー→皮膜塗布→焼
鈍(皮膜焼付けと平坦化)→出側ルーパー→巻き取りリ
ール、というものである。
間焼鈍し、この際コイルにはコイルセット(巻きぐせ)
がつくため、これを矯正するため800℃程度で平坦化
焼鈍される。また、この焼鈍に先だって二次皮膜が塗布
され、平坦化焼鈍と同時に皮膜が焼き付けられる。従っ
て、一般的な平坦化焼鈍のライン構成は、払い出しリー
ル→余剰焼鈍分離剤除去→入側ルーパー→皮膜塗布→焼
鈍(皮膜焼付けと平坦化)→出側ルーパー→巻き取りリ
ール、というものである。
【0005】従来、平坦化焼鈍ラインについては、例え
ば特公平6−63042号公報、特開平4−56731
号公報に焼鈍の温度や焼鈍中の鋼板にかかる張力を制御
して低鉄損を得る方法が提案されてきた。しかしなが
ら、仕上げ焼鈍後平坦化焼鈍までの間の鋼板にかかる張
力の鉄損に及ぼす影響については知られていなかった。
ば特公平6−63042号公報、特開平4−56731
号公報に焼鈍の温度や焼鈍中の鋼板にかかる張力を制御
して低鉄損を得る方法が提案されてきた。しかしなが
ら、仕上げ焼鈍後平坦化焼鈍までの間の鋼板にかかる張
力の鉄損に及ぼす影響については知られていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上従来技術の方法で
得られる鉄損は、低鉄損という点では満足できるもので
はなかった。本発明は、従来検討されていなかった仕上
げ焼鈍後平坦化焼鈍までの間の鋼板にかかる張力を狭い
範囲に制御することにより、鉄損の低い製品を得られる
方法を提供するものである。
得られる鉄損は、低鉄損という点では満足できるもので
はなかった。本発明は、従来検討されていなかった仕上
げ焼鈍後平坦化焼鈍までの間の鋼板にかかる張力を狭い
範囲に制御することにより、鉄損の低い製品を得られる
方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、仕上
げ焼鈍された一方向性電磁鋼板を連続平坦化焼鈍するに
当たり、ライン内で二次皮膜焼き付け及び平坦化のため
鋼板を昇温する以前に鋼板に加わる張力を3.0kgf/mm
2 未満とすることを特徴とする張力を付与する二次皮膜
を有した一方向性電磁鋼板の製造方法である。
げ焼鈍された一方向性電磁鋼板を連続平坦化焼鈍するに
当たり、ライン内で二次皮膜焼き付け及び平坦化のため
鋼板を昇温する以前に鋼板に加わる張力を3.0kgf/mm
2 未満とすることを特徴とする張力を付与する二次皮膜
を有した一方向性電磁鋼板の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者は、鉄損の低い一方向性
電磁鋼板を製造する方法を鋭意検討したところ、二次皮
膜焼き付け及び平坦化のため鋼板を昇温する以前に鋼板
に加わる張力を3.0kgf/mm2 未満の狭い範囲に制御す
ることが非常に有効であることを見出した。
電磁鋼板を製造する方法を鋭意検討したところ、二次皮
膜焼き付け及び平坦化のため鋼板を昇温する以前に鋼板
に加わる張力を3.0kgf/mm2 未満の狭い範囲に制御す
ることが非常に有効であることを見出した。
【0009】図1は、本発明者が行なった実験結果の一
例である。高磁束密度一方向性電磁鋼板の通常の方法に
より製鋼から仕上げ焼鈍まで通板されたSi:3.24
%を含有し、板厚0.23mmの鋼板コイルから平坦化焼
鈍入側でサンプル採取した。余剰焼鈍分離剤を除去した
後、30mm幅×300mm長に剪断した。続いて引張試験
機で種々の張力で鋼板に張力を付与し、その後一部の試
料にリン酸Al、クロム酸、コロイダルSiO2 からな
る二次皮膜を4g/m2 塗布し、800℃で焼鈍し皮膜
を焼き付けた。更に800℃×2.5時間の歪取り焼鈍
を行い、磁気特性を測定した。図1には二次皮膜を塗布
した試料の張力と磁気特性の関係を示す。本発明範囲で
ある張力が3.0kgf/mm2 未満で低い鉄損を得られるこ
とが分かる。一方向性電磁鋼板は通常3%程度Siを含
有し、常温における降伏点は35kgf/mm2 程度である。
従って、張力3.0kgf/mm2 という値は降伏点以下で弾
性変形内であり、3.0kgf/mm2 より張力が増加した場
合に鉄損が悪くなるのは塑性変形により歪みが導入され
たためではないことが分かる。
例である。高磁束密度一方向性電磁鋼板の通常の方法に
より製鋼から仕上げ焼鈍まで通板されたSi:3.24
%を含有し、板厚0.23mmの鋼板コイルから平坦化焼
鈍入側でサンプル採取した。余剰焼鈍分離剤を除去した
後、30mm幅×300mm長に剪断した。続いて引張試験
機で種々の張力で鋼板に張力を付与し、その後一部の試
料にリン酸Al、クロム酸、コロイダルSiO2 からな
る二次皮膜を4g/m2 塗布し、800℃で焼鈍し皮膜
を焼き付けた。更に800℃×2.5時間の歪取り焼鈍
を行い、磁気特性を測定した。図1には二次皮膜を塗布
した試料の張力と磁気特性の関係を示す。本発明範囲で
ある張力が3.0kgf/mm2 未満で低い鉄損を得られるこ
とが分かる。一方向性電磁鋼板は通常3%程度Siを含
有し、常温における降伏点は35kgf/mm2 程度である。
従って、張力3.0kgf/mm2 という値は降伏点以下で弾
性変形内であり、3.0kgf/mm2 より張力が増加した場
合に鉄損が悪くなるのは塑性変形により歪みが導入され
たためではないことが分かる。
【0010】図2には比較例で二次皮膜を塗布しなかっ
た試料の張力と磁気特性の関係を示す。仕上げ焼鈍後の
一方向性電磁鋼板の表面にはフォルステライトを主成分
とする一次皮膜を形成しており、これも鋼板に張力を付
与している。図2では鉄損が劣化しないことから、フォ
ルステライトの張力が変化したのではないことが分か
る。
た試料の張力と磁気特性の関係を示す。仕上げ焼鈍後の
一方向性電磁鋼板の表面にはフォルステライトを主成分
とする一次皮膜を形成しており、これも鋼板に張力を付
与している。図2では鉄損が劣化しないことから、フォ
ルステライトの張力が変化したのではないことが分か
る。
【0011】従って、張力が3.0kgf/mm2 未満に鉄損
が低くなる原因は、現在のところ未解明部分が多いが、
一次皮膜と二次皮膜の界面が変化し、鋼板に加わる二次
皮膜の張力が変化するためではないかと考えられる。
が低くなる原因は、現在のところ未解明部分が多いが、
一次皮膜と二次皮膜の界面が変化し、鋼板に加わる二次
皮膜の張力が変化するためではないかと考えられる。
【0012】〔本発明の諸条件および限定理由〕二次皮
膜焼き付け及び平坦化のため鋼板を昇温する以前に鋼板
に加わる張力を3.0kgf/mm2 未満とすると鉄損が低減
する(図1参照)。一般的な平坦化焼鈍のライン構成
は、払い出しリール→余剰焼鈍分離剤除去→入側ルーパ
ー→皮膜塗布→焼鈍(皮膜焼付けと平坦化)→出側ルー
パー→巻き取りリールというものであるから、払い出し
リールから皮膜塗布までの間、例えば余剰焼鈍分離剤除
去や入側ルーパーで鋼板に加わる張力を3.0kgf/mm2
未満とすることが有効である。また、磁区制御のために
平坦化焼鈍ラインに歯車やプレスにより溝加工する装置
を組み込む場合も何ら本発明の効果は損なわれない。
膜焼き付け及び平坦化のため鋼板を昇温する以前に鋼板
に加わる張力を3.0kgf/mm2 未満とすると鉄損が低減
する(図1参照)。一般的な平坦化焼鈍のライン構成
は、払い出しリール→余剰焼鈍分離剤除去→入側ルーパ
ー→皮膜塗布→焼鈍(皮膜焼付けと平坦化)→出側ルー
パー→巻き取りリールというものであるから、払い出し
リールから皮膜塗布までの間、例えば余剰焼鈍分離剤除
去や入側ルーパーで鋼板に加わる張力を3.0kgf/mm2
未満とすることが有効である。また、磁区制御のために
平坦化焼鈍ラインに歯車やプレスにより溝加工する装置
を組み込む場合も何ら本発明の効果は損なわれない。
【0013】張力を付与すると二次皮膜を有した場合に
鋼板を昇温する以前に鋼板に加わる張力を3.0kgf/mm
2 未満とする鉄損が低減する。(図1参照)。張力を付
与する二次皮膜を有しない場合には鋼板に加わる張力は
鉄損に影響しない(図2参照)。
鋼板を昇温する以前に鋼板に加わる張力を3.0kgf/mm
2 未満とする鉄損が低減する。(図1参照)。張力を付
与する二次皮膜を有しない場合には鋼板に加わる張力は
鉄損に影響しない(図2参照)。
【0014】
【実施例】〔実施例1〕仕上げ焼鈍されたSi:3.2
7%を含有し、板厚0.23mmの高磁束密度一方向性電
磁鋼板用のコイルを供試材とした。これを「払い出しリ
ール→ブライドルロール→余剰焼鈍分離剤除去→ブライ
ドルロール→入側ルーパー→ブライドルロール→二次皮
膜塗布→焼鈍(二次皮膜焼付けと平坦化)→ブライドル
ロール→出側ルーパー→ブライドルロール→巻き取りリ
ール」という構成の平坦化焼鈍ラインを通板した。その
後コイルからエプスタイン試料を採取し、歪取焼鈍し磁
気特性を測定した。二次皮膜は、リン酸Al、リン酸M
g、クロム酸、コロイダルSiO2 からなる二次皮膜を
4g/m2 塗布焼き付けした。この時、入側ルーパーに
おいてループカーを操作して鋼板に加わる張力を種々変
化させた。払い出しリール→余剰焼鈍分離剤除去の間は
張力1.0kgf/mm2 で通板し、二次皮膜塗布→焼鈍(二
次皮膜焼付け平坦化)との間は張力0.5kgf/mm2 で通
板し、出側ルーパー→巻き取りリールの間は張力1.0
kgf/mm2 で通板した。表1には入側ルーパーでの張力と
磁気特性の関係を示す。本発明範囲にある張力3.0kg
f/mm2未満の場合に低鉄損を得られることが分かる。
7%を含有し、板厚0.23mmの高磁束密度一方向性電
磁鋼板用のコイルを供試材とした。これを「払い出しリ
ール→ブライドルロール→余剰焼鈍分離剤除去→ブライ
ドルロール→入側ルーパー→ブライドルロール→二次皮
膜塗布→焼鈍(二次皮膜焼付けと平坦化)→ブライドル
ロール→出側ルーパー→ブライドルロール→巻き取りリ
ール」という構成の平坦化焼鈍ラインを通板した。その
後コイルからエプスタイン試料を採取し、歪取焼鈍し磁
気特性を測定した。二次皮膜は、リン酸Al、リン酸M
g、クロム酸、コロイダルSiO2 からなる二次皮膜を
4g/m2 塗布焼き付けした。この時、入側ルーパーに
おいてループカーを操作して鋼板に加わる張力を種々変
化させた。払い出しリール→余剰焼鈍分離剤除去の間は
張力1.0kgf/mm2 で通板し、二次皮膜塗布→焼鈍(二
次皮膜焼付け平坦化)との間は張力0.5kgf/mm2 で通
板し、出側ルーパー→巻き取りリールの間は張力1.0
kgf/mm2 で通板した。表1には入側ルーパーでの張力と
磁気特性の関係を示す。本発明範囲にある張力3.0kg
f/mm2未満の場合に低鉄損を得られることが分かる。
【0015】
【表1】
【0016】〔実施例2〕仕上げ焼鈍されたSi:3.
27%を含有し、板厚0.23mmの高磁束密度一方向性
電磁鋼板用のコイルを供試材とした。これを「払い出し
リール→ブライドルロール→余剰焼鈍分離剤除去→ブラ
イドルロール→入側ルーパー→ブライドルロール→歯車
による溝加工→ブライドルロール→二次皮膜塗布→焼鈍
(二次皮膜焼付けと平坦化)→ブライドルロール→出側
ルーパー→ブライドルロール→巻き取りリール」という
構成の平坦化焼鈍ラインを通板した。その後コイルから
エプスタイン試料を採取し、歪取焼鈍し磁気特性を測定
した。二次皮膜は、リン酸Al、リン酸Mg、クロム
酸、コロイダルSiO2 からなる二次皮膜を4g/m2
塗布焼き付けした。この時、入側ルーパーにおいてルー
プカーを操作して鋼板に加わる張力を種々変化させた。
払い出しリール→余剰焼鈍分離剤除去の間は張力1.0
kgf/mm2 で通板し、歯車による溝加工は張力2.0kgf/
mm2 で通板し、二次皮膜塗布→焼鈍(二次皮膜焼付け平
坦化)との間は張力0.5kgf/mm2 で通板し、出側ルー
パー→巻き取りリールの間は張力1.0kgf/mm2 で通板
した。表2には入側ルーパーでの張力と磁気特性の関係
を示す。本発明範囲にある張力3.0kgf/mm2 未満の場
合に低鉄損を得られることが分かる。
27%を含有し、板厚0.23mmの高磁束密度一方向性
電磁鋼板用のコイルを供試材とした。これを「払い出し
リール→ブライドルロール→余剰焼鈍分離剤除去→ブラ
イドルロール→入側ルーパー→ブライドルロール→歯車
による溝加工→ブライドルロール→二次皮膜塗布→焼鈍
(二次皮膜焼付けと平坦化)→ブライドルロール→出側
ルーパー→ブライドルロール→巻き取りリール」という
構成の平坦化焼鈍ラインを通板した。その後コイルから
エプスタイン試料を採取し、歪取焼鈍し磁気特性を測定
した。二次皮膜は、リン酸Al、リン酸Mg、クロム
酸、コロイダルSiO2 からなる二次皮膜を4g/m2
塗布焼き付けした。この時、入側ルーパーにおいてルー
プカーを操作して鋼板に加わる張力を種々変化させた。
払い出しリール→余剰焼鈍分離剤除去の間は張力1.0
kgf/mm2 で通板し、歯車による溝加工は張力2.0kgf/
mm2 で通板し、二次皮膜塗布→焼鈍(二次皮膜焼付け平
坦化)との間は張力0.5kgf/mm2 で通板し、出側ルー
パー→巻き取りリールの間は張力1.0kgf/mm2 で通板
した。表2には入側ルーパーでの張力と磁気特性の関係
を示す。本発明範囲にある張力3.0kgf/mm2 未満の場
合に低鉄損を得られることが分かる。
【0017】
【表2】
【0018】〔実施例3〕仕上げ焼鈍されたSi:3.
09%を含有し、板厚0.30mmの一方向性電磁鋼板用
のコイルを供試材とした。これを「払い出しリール→ブ
ライドルロール→余剰焼鈍分離剤除去→ブライドルロー
ル→入側ルーパー→ブライドルロール→二次皮膜塗布→
焼鈍(二次皮膜焼付けと平坦化)→ブライドルロール→
出側ルーパー→ブライドルロール→巻き取りリール」と
いう構成の平坦化焼鈍ラインを通板した。その後コイル
からエプスタイン試料を採取し、歪取焼鈍し磁気特性を
測定した。二次皮膜は、リン酸Mg、クロム酸、コロイ
ダルSiO2 からなる二次皮膜を4g/m2 塗布焼き付
けした。この時、入側ルーパーにおいてループカーを操
作して鋼板に加わる張力を種々変化させた。払い出しリ
ール→余剰焼鈍分離剤除去の間は張力1.0kgf/mm2 で
通板し、二次皮膜塗布→焼鈍(二次皮膜焼付け平坦化)
との間は張力0.5kgf/mm2 で通板し、出側ルーパー→
巻き取りリールの間は張力1.0kgf/mm2 で通板した。
表3には入側ルーパーでの張力と磁気特性の関係を示
す。本発明範囲にある張力3.0kgf/mm2 未満の場合に
低鉄損を得られることが分かる。
09%を含有し、板厚0.30mmの一方向性電磁鋼板用
のコイルを供試材とした。これを「払い出しリール→ブ
ライドルロール→余剰焼鈍分離剤除去→ブライドルロー
ル→入側ルーパー→ブライドルロール→二次皮膜塗布→
焼鈍(二次皮膜焼付けと平坦化)→ブライドルロール→
出側ルーパー→ブライドルロール→巻き取りリール」と
いう構成の平坦化焼鈍ラインを通板した。その後コイル
からエプスタイン試料を採取し、歪取焼鈍し磁気特性を
測定した。二次皮膜は、リン酸Mg、クロム酸、コロイ
ダルSiO2 からなる二次皮膜を4g/m2 塗布焼き付
けした。この時、入側ルーパーにおいてループカーを操
作して鋼板に加わる張力を種々変化させた。払い出しリ
ール→余剰焼鈍分離剤除去の間は張力1.0kgf/mm2 で
通板し、二次皮膜塗布→焼鈍(二次皮膜焼付け平坦化)
との間は張力0.5kgf/mm2 で通板し、出側ルーパー→
巻き取りリールの間は張力1.0kgf/mm2 で通板した。
表3には入側ルーパーでの張力と磁気特性の関係を示
す。本発明範囲にある張力3.0kgf/mm2 未満の場合に
低鉄損を得られることが分かる。
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】以上ごとく本発明によれば、鉄損の低い
一方向性電磁鋼板を製造でき、その工業的効果は非常に
大きい。
一方向性電磁鋼板を製造でき、その工業的効果は非常に
大きい。
【図1】二次皮膜を塗布した試料の鋼板に加えた張力と
磁気特性の関係図である。
磁気特性の関係図である。
【図2】二次皮膜を塗布しなかった試料の鋼板に加えた
張力と磁気特性の関係図である。
張力と磁気特性の関係図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 仕上げ焼鈍された一方向性電磁鋼板を連
続平坦化焼鈍するに当たり、ライン内で二次皮膜焼き付
け及び平坦化のため鋼板を昇温する以前に鋼板に加わる
張力を3.0kgf/mm2 未満とすることを特徴とする張力
を付与する二次皮膜を有した一方向性電磁鋼板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32743897A JPH11158556A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32743897A JPH11158556A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11158556A true JPH11158556A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18199180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32743897A Withdrawn JPH11158556A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11158556A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012052230A (ja) * | 2010-08-06 | 2012-03-15 | Jfe Steel Corp | 方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-11-28 JP JP32743897A patent/JPH11158556A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012052230A (ja) * | 2010-08-06 | 2012-03-15 | Jfe Steel Corp | 方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
US9330839B2 (en) | 2010-08-06 | 2016-05-03 | Jfe Steel Corporation | Grain oriented electrical steel sheet and method for manufacturing the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH05112827A (ja) | 磁気特性、皮膜特性ともに優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 | |
KR100293141B1 (ko) | 피막특성과 자기특성이 우수한 일방향성 전자강판과 그 제조방법및그제조방법에사용되는탈탄소둔설비 | |
JPH08134542A (ja) | 打抜き性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JPH07278670A (ja) | 鉄損の低い方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JPH11158556A (ja) | 一方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JPH101779A (ja) | 高張力絶縁皮膜形成剤及びその形成方法ならびに高張力絶縁皮膜を有する方向性電磁鋼板 | |
WO2009093492A1 (ja) | 磁気特性の優れた方向性電磁鋼板 | |
WO2019013355A1 (ja) | 方向性電磁鋼板 | |
JP3098628B2 (ja) | 超高磁束密度一方向性電磁鋼板 | |
JPH08333640A (ja) | 耐熱性と密着性の極めて優れる方向性電磁鋼板とその絶縁被膜形成方法 | |
JPH06158340A (ja) | 鉄心の加工性が優れ、磁気特性の良好な方向性電磁鋼板およびその製造方法 | |
JPH08239771A (ja) | 高張力絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板とその絶縁被膜形成方法 | |
JP3397293B2 (ja) | 超高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JP4317305B2 (ja) | 冷延方向の磁気特性変動が小さい一方向性電磁鋼板を得る冷間圧延方法 | |
JP2762105B2 (ja) | 鉄損特性の良い高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JPH02301571A (ja) | 均一なグラス皮膜を有する方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JPH10273726A (ja) | コイル長手方向の磁気特性の安定した方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JP2001192732A (ja) | 磁気特性が優れた一方向性電磁鋼板を得る冷間圧延方法 | |
JPH024924A (ja) | 鉄心加工性が優れ、磁気特性が優れた方向性電磁鋼板の絶縁皮膜形成方法 | |
JP2738620B2 (ja) | 加工性の優れた高磁束密度超低鉄損方向性電磁鋼板及びその製造方法 | |
JPH0685373B2 (ja) | 超低鉄損方向性けい素鋼板の製造方法 | |
JPH07118749A (ja) | 鉄損の低い方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JP3182667B2 (ja) | 超低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法 | |
JPH1150153A (ja) | 磁束密度が極めて高い方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JPH11323437A (ja) | 製品板厚の厚い一方向性電磁鋼板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050201 |