JPH11158424A - インクジェット記録用カラーインクセット、およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用カラーインクセット、およびインクジェット記録方法

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JPH11158424A
JPH11158424A JP33064797A JP33064797A JPH11158424A JP H11158424 A JPH11158424 A JP H11158424A JP 33064797 A JP33064797 A JP 33064797A JP 33064797 A JP33064797 A JP 33064797A JP H11158424 A JPH11158424 A JP H11158424A
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Hitoshi Kojima
均 小島
Toshiyuki Yano
敏行 矢野
Eisuke Hiraoka
英輔 平岡
Masahiko Nakajo
晶彦 中条
Kaoru Watanabe
薫 渡辺
Hiromi Nagai
浩美 永井
Yasuharu Endo
保晴 遠藤
Takeshi Hashimoto
健 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性に優れ、かつ、2次色であるRGB色
の発色性に優れ、色再現範囲が広いフルカラー画像が得
られる、インクジエット記録用カラーインクセット、お
よびそれを用いたインクジェット記録方法を提供するこ
と。 【解決手段】 それぞれ少なくとも色材、水性有機溶剤
および水を含むシアンインク、マゼンタインクおよびイ
エローインクの3色、好ましくはさらにブラックインク
の4色のインクよりなるインクジェット記録用カラーイ
ンクセットにおいて、前記各色のインク中の色材が特定
の構成からなることを特徴とするインクジェット記録用
カラーインクセット、およびそれを用いたインクジェッ
ト記録方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方式に用いられるインクジェット記録用カラーインク
セット、およびそれを用いたインクジェット記録方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式の原理は、ノズ
ル、スリットあるいは多孔質フィルム等から液体あるい
は溶融固体インクを吐出し、紙、布、フィルム等の記録
媒体に記録を行うものである。インクを吐出する方法に
ついては、静電誘引力を利用してインクを吐出させるい
わゆる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用して
インクを吐出させるいわゆるドロップオンデマンド方式
(圧力パルス方式)、高熱により気泡を形成および成長
させることにより生じる圧力を利用してインクを吐出さ
せるいわゆる熱インクジェット方式等、各種の方式が提
案されており、これらの方式により、極めて高精細の画
像を得ることができる。
【0003】このようなインクジェット記録方式に使用
するインクとしては、各種の水溶性の染料または顔料を
水または水溶性有機溶媒からなる液状媒体に溶解または
分散させたものが知られ、かつ使用されている。上記の
如き従来のインクにおいて種々の改善に関する検討が行
われている。インクジェットプリンターに使用される各
色インク単独の特性に関しては、以下の(1)〜(6)
に示す課題があり、検討されている。
【0004】(1)コピー用紙、ボンド紙等の普通紙上
でもソリッド、ライン濃度ともに高濃度の画像が得られ
ること。 (2)得られる画像が、耐水性、耐光性に優れているこ
と。 (3)ノズル等の吐出口の目詰まりが発生せず、常に吐
出安定性、吐出方向性に優れていること。 (4)長期保存安定性が良いこと。 (5)熱インクジェット方式においては、ヒーター上へ
の焦げつき(Kogation)の発生がないこと。 (6)紙上においてインクの速乾性があること。
【0005】また、前記各色インクを組み合せた、カラ
ー画像を形成するためのカラーインクセットに関して
は、前記各色インク単独の特性に加えて、以下の(7)
〜(8)に示す課題もあり、併せて検討されている。 (7)2次色であるRGB色の色相、彩度などの発色性
が優れ、カラー印字画像の色再現範囲が広いこと。 (8)混色滲み(カラーブリーディング)のないこと。
上記(1)〜(8)に示す要求を満足すべく、従来より
多くの提案がなされている。
【0006】特に普通紙上において、各色インク単独で
高画像濃度が得られ、かつ、耐水性の良い画像を得る提
案が、従来から数多く提案されている。例えば、特開平
3−91577号公報、特開平4−226175公報、
特開平4−233975号公報、特開平4−27967
1号公報、特開平6−93196号公報においては、カ
ルボキシル基を有する染料を用いることによって、耐水
性を向上する方法が提案されている。しかし、このよう
な耐水性を向上させた染料を用いたインクは、印字画像
の色調が悪いという問題がある。また、このようなイン
クは、水分の揮発や、カウンターイオンのアンモニウム
イオンの揮発によって、染料の溶解性が低下し、吐出口
の目詰まりを生じ易く、インクの保存安定性が悪いとい
った、信頼性上の問題も発生しやすい。
【0007】さらに、カラー画像印字時にこれらのイン
クを組み合せて、カラーインクセットとして用いると、
2次色であるRGB色の発色性の悪化が顕著になり、色
再現範囲が狭いカラー画像しか得られないという問題も
ある。一方、上記のフルカラー画像印字時の問題点を改
善するため、特開平6−228482号公報において
は、各色染料を混合する方法が提案されている。しか
し、この場合は、各色インク単独およびカラーインクセ
ットとして用いた時の印字画像の色調、2次色であるR
GB色の発色性、吐出口の目詰まり性は改善されるが、
耐水性が悪いという問題がある。
【0008】近年、ビジネス文書や、家庭での印刷文書
において、2次色であるRGB色の発色性が良く、色再
現範囲が広く、かつ、耐水性が良いフルカラー印字画像
が要求されているが、これらの特性を全て満足できるカ
ラーインクセットは、いまだ実用化されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
現状に鑑み、その問題点を解決し、上記全ての要求を満
足させることを目的としてなされたものである。すなわ
ち、本発明の目的は、インクジェット記録用カラーイン
クセットにおいて、耐水性に優れ、かつ、2次色である
RGB色の発色性に優れ、色再現範囲が広いフルカラー
画像が得られる、インクジエット記録用インクセットを
提供することである。本発明者等は、鋭意検討の結果、
特に、ある特定の染料を組み合せたカラーインクセット
を使用して印字すると、各色インク単独および2次色で
あるRGB色の発色性が非常に良く、色再現範囲も広
く、吐出口の目詰まり性も満足でき、かつ、実用上十分
な耐水性、耐光性を得ることを新たに見出し、本発明を
完成するに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち本発明は、 (i)それぞれ少なくとも色材、水性有機溶剤および水
を含むシアンインク、マゼンタインクおよびイエローイ
ンクの3色のインクよりなるインクジェット記録用カラ
ーインクセットにおいて、前記各色のインク中の色材
が、下記a)〜c)の各構成からなることを特徴とする
インクジェット記録用カラーインクセットである。
【0011】a)シアンインク中の色材 遊離酸の状態で一般式(I)で示される染料および/ま
たは一般式(II)で示される染料と、C.I.アシッド
ブルー9および/またはC.I.ダイレクトブルー19
9との混合物であり、遊離酸の状態で一般式(I)で示
される染料および/または一般式(II)で示される染料
と、C.I.アシッドブルー9および/またはC.I.
ダイレクトブルー199との混合比が、重量比で20:
1から1:1の範囲である構成。 一般式(I)
【0012】
【化15】
【0013】式中、Pcは金属を含むフタロシアニン核
を表し、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に水素原
子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換
アルケニル基、アラルキル基、または置換アラルキル基
を表し、Lは有機結合基を表し、Gは、−COSHおよ
び−COOHから選択された1個または2個の基により
置換された有機基を表し、t+qは3または4であり、
tおよびqはそれぞれ独立に1以上の数である。Xはカ
ルボニル基または下記式(1)〜(3)で示される基を
表す。
【0014】
【化16】
【0015】式(1)〜(3)中、ZはNR4 5 、S
6 またはOR6 を表し、YはH、Cl、Z、SR7
たはOR7 を表し、EはClまたはCNを表す。R4
5、R6 およびR7 は、それぞれ独立に水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
基、アラルキル基、置換アラルキル基、またはR4 とR
5 とが結合された窒素原子とともに5または6員環を形
成する基を表す。
【0016】一般式(I)で示される染料は、少なくと
も1個以上の−COOHと、少なくとも1個以上の−S
3 Hとを有し、−COSHの個数と−COOHの個数
との和が、−SO3 Hの個数と同数以上である。 一般式(II)
【0017】
【化17】
【0018】式中、Pcは金属を含むフタロシアニン核
を表し、R1 は水素原子、アルキル基、置換アルキル
基、アルケニル基、置換アルケニル基、アラルキル基、
または置換アラルキル基を表し、R2 は水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、また
は置換アミノ基を表し、t+qは3または4であり、t
およびqはそれぞれ独立に1以上の数である。 b)マゼンタインク中の色材 遊離酸の状態で一般式(III) で示される染料と、遊離酸
の状態で一般式(IV)で示される染料との混合物であ
り、遊離酸の状態で一般式(III) で示される染料と、遊
離酸の状態で一般式(IV)で示される染料との混合比
が、重量比で20:1から1:1の範囲である構成。 一般式(III)
【0019】
【化18】
【0020】式中、Jは、
【0021】
【化19】
【0022】で示される基を表し、Ar1 およびAr2
はそれぞれ独立にアリール基または置換アリール基を表
し、Ar1 およびAr2 の少なくとも1つは、−COS
Hまたは−COOHから選択された置換基を少なくとも
1つ有する。Lは2価の有機連結基を表し、Xはカルボ
ニル基または下記式(1)〜(3)で示される基を表
す。
【0023】
【化20】
【0024】式(1)〜(3)中、ZはNR1 2 、S
3 またはOR3 を表し、YはH、Cl、Z、SR4
たはOR4 を表し、EはClまたはCNを表す。R1
2、R6 およびR7 は、それぞれ独立に水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケ
ニル基、アラルキル基、置換アラルキル基、またはR 4
とR5 とが結合された窒素原子とともに5または6員環
を形成する基を表す。
【0025】一般式(III) で示される染料は、少なくと
も1個以上の−COOHと、少なくとも1個以上の−S
3 Hとを有し、−COSHの個数と−COOHの個数
との和が、−SO3 Hの個数と同数以上である。 一般式(IV)
【0026】
【化21】
【0027】式中、P1 、P2 およびXは、それぞれ下
記表に挙げられるものが任意に組み合わされて選択され
る。
【0028】
【化22】
【0029】c)イエローインク中の色材 遊離酸の状態で一般式(V)で示される染料と、C.
I.ダイレクトイエロー144および/またはC.I.
ダイレクトイエロー86との混合物、あるいはC.I.
ダイレクトイエロー144および/またはC.I.ダイ
レクトイエロー86からなる染料である構成。 一般式(V)
【0030】
【化23】
【0031】式中、Ar1 およびAr2 はそれぞれ独立
にアリール基または置換アリール基を表し、Ar1 およ
びAr2 の少なくとも1つは、−COSHまたは−CO
OHから選択された置換基を少なくとも1つ有する。J
1 およびJ2 は、それぞれ独立に下記式(1)〜(3)
で示される基を表す。
【0032】
【化24】
【0033】式(1)〜(3)中、R5 は水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子、CN、ウレイド、NHCOR6 から選択される基を
表し、R6 は水素、アルキル基、置換アルキル基、アリ
ール基、置換アリール基、アラルキル基、置換アラルキ
ル基を表す。Tはアルキル基を表し、Wは水素原子、C
N、−CONR1011、ピリジニウム、−COOHから
選択される基を表し、mは炭素数2〜8のアルキレン鎖
を表し、Bは水素原子、アルキル基、または−COOH
を表し、R1 、R2 、R3 、R4 、R10およびR11は、
それぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換アルキル基
を表し、Lは2価の有機連結基を表す。nは0または1
であり、Xはカルボニル基または下記式(4)〜(6)
で示される基を表す。
【0034】
【化25】
【0035】式(4)〜(6)中、ZはOR7 、SR7
またはNR8 9 を表し、YはH、ClまたはCNを表
し、EはClまたはCNを表す。R7 、R8 およびR9
は、それぞれ独立に水素、アルキル基、置換アルキル
基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基、置
換アリール基、アラルキル基、置換アラルキル基、また
はR8 とR9 とが結合された窒素原子とともに5または
6員環を形成する基を表す。
【0036】一般式(V)で示される染料は、少なくと
も1個以上の−COOHを有し、−SO3 Hを有しない
場合には、−COSHの個数と−COOHの個数との和
が2個以上であり、−SO3 Hを有する場合には、−C
OSHの個数と−COOHの個数との和が−SO3 Hの
個数と同数以上である。
【0037】(ii)それぞれ少なくとも色材、水性有機
溶剤および水を含むシアンインク、マゼンタインク、イ
エローインクおよびブラックインクの4色のインクより
なるインクジェット記録用カラーインクセットにおい
て、各色のインク中の色材が、前記シアンインクでは
(i)に記載のa)の構成、前記マゼンタインクでは
(i)に記載のb)の構成、前記イエローインクでは
(i)に記載のc)の構成、および、前記ブラックイン
クでは下記d)の構成から、それぞれなることを特徴と
するインクジェット記録用カラーインクセットである。
【0038】d)ブラックインク中の色材 遊離酸の状態で一般式(VI)で示される染料と、C.
I.ダイレクトイエロー144および/または遊離酸の
状態で一般式(VII) で示される染料との混合物であり、
遊離酸の状態で一般式(VI)で示される染料と、C.
I.ダイレクトイエロー144および/または一般式(V
II) で示される染料との混合比が、重量比で20:1か
ら1:1の範囲である構成。 一般式(VI)
【0039】
【化26】
【0040】式中、Xは水素原子または−COOHを表
し、Yは水素原子、−COOHまたは−SO3 Hを表
す。一般式(VI)で示される染料は、少なくとも1個以
上の−COOHを有する。 一般式(VII)
【0041】
【化27】
【0042】式中、YおよびZは、それぞれ独立に水素
原子または−SO3 Hを表し、R1およびR2 は、それ
ぞれ独立に下記式(1)または(2)で示される基を表
す。
【0043】
【化28】
【0044】式(1)または(2)中、A、GおよびE
は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、−OHおよ
び−COOHから選択される基を表す。J、L、Qおよ
びWは、それぞれ独立に水素原子、−OH、−NH2
よび−SO3 Hから選択される基を表す。
【0045】(iii) 前記各色のインク中の色材の量が、
各色インク全重量に対して1〜10重量%であることを
特徴とする(i)または(ii)に記載のインクジェット
記録用カラーインクセットである。
【0046】(iv)前記各色のインクの25℃における
表面張力γが20〜50mN/mであることを特徴とす
る(i)ないし(iii) に記載のインクジェット記録用カ
ラーインクセットである。
【0047】(v)前記各色のインクの25℃における
粘度ηが1.5〜5.0mPasであることを特徴とす
る(i)ないし(iv)に記載のインクジェット記録用カ
ラーインクセットである。
【0048】(vi)前記各色のインクのpHが6.0〜
10.0であることを特徴とする(i)ないし(v)に
記載のインクジェット記録用カラーインクセットであ
る。
【0049】(vii) 前記各色のインク中の水性有機溶剤
が、アルキレングリコール類もしくは多価アルコール類
の溶剤であることを特徴とする(i)ないし(vi)に記
載のインクジェット記録用カラーインクセットである。
【0050】(viii)前記各色のインク中に、界面活性
剤を含有してなることを特徴とする(i)ないし(vii)
に記載のインクジェット記録用カラーインクセットであ
る。
【0051】(ix)記録信号に応じてインクの液滴をオ
リフィスから吐出させて記録を行うインクジェット記録
方法において、前記インクとして(i)ないし(viii)
に記載のインクジェット記録用インクセットの各色のイ
ンクを用いることを特徴とするインクジェット記録方法
である。
【0052】(x)インクの液滴が、加熱手段による熱
エネルギーを各色のインクに作用させることにより形成
されることを特徴とする(ix)に記載のインクジェット
記録方法である。
【0053】(xi)前記加熱手段に、複数のエネルギー
パルスを作用させることを特徴とする(x)に記載のイ
ンクジェット記録方法である。
【0054】(xii) 前記加熱手段の周囲が、ポリイミド
系樹脂で形成されていることを特徴とする(x)ないし
(xi)に記載のインクジェット記録方法である。
【0055】(xiii)予備吐出工程と記録工程とを有し、
該記録工程が、記録信号に応じてオリフィスから吐出さ
せたインクの液滴を記録媒体に浸透させる工程であるこ
とを特徴とする(ix)ないし(xii) に記載のインクジェ
ット記録方法である。
【0056】本発明の作用やメカニズムの詳細は不明で
あるが、敢えてそのメカニズムを推測するならば、以下
の通りである。前記遊離酸の状態で一般式(I)、(I
I)、(III) 、(IV)、あるいは(V)で示される染料
は、それぞれ単独で用いた場合、耐水性は良いが、印字
画像の色調悪化現象が見られる。これは、紙上での乾燥
時染料が紙中に浸透定着する前に急激に析出するため発
生すると思われ、特に2次色であるRGB色について
は、紙上でのインク量が、各色単独印字時に比べて多い
ので顕著である。これら染料の急激な析出現象は、その
染料の遊離酸構造の水に対する溶解度が比較的小さい
為、局所的な水分蒸発によって、染料濃度が上昇するこ
とによると推定される。従って、上記染料を組み合せた
カラーインクセットを用いると、その染料の組合せ特有
の現象として、2次色であるRGB色の発色性が悪く、
色再現範囲が狭くなると思われる。また、このように染
料の析出性が高いため、吐出口の目詰まりを生ずる場合
もある。
【0057】一方、本発明において、前記遊離酸の状態
で一般式(I)、(II)、(III) 、あるいは(VI)と混
合して用いられるC.I.アシッドブルー9、C.I.
ダイレクトブルー199、遊離酸の状態で一般式(IV)
で示される染料、C.I.ダイレクトイエロー144、
あるいは、遊離酸の状態で一般式(VI)で示される染料
は、上記のような色調悪化現象の問題はなく、2次色で
あるRGB色の発色性も良好であるが、耐水性が十分で
ない。
【0058】従って、上記各染料を適切な割合で混合し
たインクを用い、これを組合せた本発明のインクセット
によれば、紙上での染料の急激な析出を回避できるとと
もに、良好な耐水性を得ることができるものと思われ
る。その結果、2次色であるRGB色の発色性が改善さ
れ、色再現範囲の広い印字画像を得ることができると考
えられる。
【0059】なお、本発明においてイエローインク中の
色材として用いられるC.I.ダイレクトイエロー14
4、および、C.I.ダイレクトイエロー86は、上記
発色性、色再現性、耐水性および吐出口の目詰まり性等
の問題がないため、単独でも、混合しても用いることが
できる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 1.インクセット 本発明のインクセットは、シアンインク、マゼンタイン
ク、およびイエローインク、さらに好ましくはブラック
インクよりなるものであり、各色インクが特定の色材、
およびこれを溶解する水性有機溶剤、水を少なくとも含
む。本発明におけるこれら各インクの成分に就いて説明
する。
【0061】〔各色インク中の色材〕 a)シアンインク中の色材 シアンインク中の色材は、遊離酸の状態で一般式(I)
で示される染料および/または一般式(II)で示される
染料と、C.I.アシッドブルー9および/またはC.
I.ダイレクトブルー199との混合物である。
【0062】一般式(I)
【0063】
【化29】
【0064】式中、Pcは金属(例えば、銅、ニッケ
ル、鉄、チタニウム等)を含むフタロシアニン核を表
し、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に水素原子、
アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アル
ケニル基、アラルキル基、または置換アラルキル基を表
す。これらの置換基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。Lは2価
の有機結合基を表し、具体的には例えば、エチレン基、
プロピレン基等が挙げられる。Gは、−COSHおよび
−COOHから選択された1個または2個の基により置
換された有機基を表し、具体的には例えば、メチル基、
フェニル基等が挙げられる。t+qは3または4であ
り、tおよびqはそれぞれ独立に1以上の数である。X
はカルボニル基または下記式(1)〜(3)で示される
基を表す。
【0065】
【化30】
【0066】式(1)〜(3)中、ZはNR4 5 、S
6 またはOR6 を表し、YはH、Cl、Z、SR7
たはOR7 を表し、EはClまたはCNを表す。R4
5、R6 およびR7 は、それぞれ独立に水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
基、アラルキル基、置換アラルキル基、またはR4 とR
5 とが結合された窒素原子とともに5または6員環を形
成する基を表す。これらの置換基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げら
れ、また窒素原子とともに形成される5または6員環と
しては、例えば、トリアジル環等が挙げられる。遊離酸
の状態で一般式(I)で示される染料は、少なくとも1
個以上の−COOHと、少なくとも1個以上の−SO3
Hとを有し、−COSHの個数と−COOHの個数との
和が、−SO3 Hの個数と同数以上である。
【0067】一般式(II)
【0068】
【化31】
【0069】式中、Pcは金属(例えば、銅、ニッケ
ル、鉄、チタニウム等)を含むフタロシアニン核を表
し、R1 は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、ア
ルケニル基、置換アルケニル基、アラルキル基、または
置換アラルキル基を表す。これらの置換基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が
挙げられる。R2 は水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、アミノ基、または置換アミノ基を表
し、該置換基としては、例えば、エチレン基、プロピレ
ン基等が挙げられる。t+qは3または4であり、tお
よびqはそれぞれ独立に1以上の数である。
【0070】本発明において、シアンインク中で「C.
I.アシッドブルー9および/またはC.I.ダイレク
トブルー199」と混合される染料としては、以上の
「遊離酸の状態で一般式(I)で示される染料」および
「遊離酸の状態一般式(II)で示される染料」が挙げら
れるが、両者の内特に「遊離酸の状態で一般式(II)で
示される染料」が、彩度、耐目詰まり性の点で好まし
い。
【0071】「遊離酸の状態で一般式(I)で示される
染料」の具体例を以下に示す。なお、本発明は、これら
に限定されるものではない。
【0072】
【化32】
【0073】
【化33】
【0074】
【化34】
【0075】
【化35】
【0076】
【化36】
【0077】
【化37】
【0078】
【化38】
【0079】
【化39】
【0080】
【化40】
【0081】
【化41】
【0082】また、「遊離酸の状態で一般式(II)で示
される染料」の具体例を以下に示す。なお、本発明は、
これらに限定されるものではない。
【0083】
【化42】
【0084】
【化43】
【0085】
【化44】
【0086】
【化45】
【0087】シアンインク中の色材における上記各染料
の混合比としては、「遊離酸の状態で一般式(I)で示
される染料および/または一般式(II)で示される染
料」と、「C.I.アシッドブルー9および/または
C.I.ダイレクトブルー199」とが、重量比で2
0:1から1:1の範囲である。20:1を越えて「遊
離酸の状態で一般式(I)で示される染料および/また
は一般式(II)で示される染料」の比率が増加すると、
シアン色の色調の悪化、2次色の発色性悪化、および、
吐出口の目詰まり等の現象が現れ、特に2次色の発色性
の悪化が顕著になる。一方、1:1未満に同比率が減少
すると、耐水性の悪化を生じる。
【0088】b)マゼンタインク中の色材 マゼンタインク中の色材は、遊離酸の状態で一般式(II
I) で示される染料と、遊離酸の状態で一般式(IV)で
示される染料との混合物である。
【0089】一般式(III)
【0090】
【化46】
【0091】式中、Jは、
【0092】
【化47】
【0093】で示される基を表し、Ar1 およびAr2
はそれぞれ独立にアリール基または置換アリール基を表
す。これらの置換基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基等が挙げられ、Ar1 およびAr2 の少なくとも1
つは、−COSHまたは−COOHから選択された置換
基を少なくとも1つ有する。Lは2価の有機連結基を表
し、具体的には例えば、エチレン基、プロピレン基等が
挙げられる。Xはカルボニル基または下記式(1)〜
(3)で示される基を表す。
【0094】
【化48】
【0095】式(1)〜(3)中、ZはNR1 2 、S
3 またはOR3 を表し、YはH、Cl、Z、SR4
たはOR4 を表し、EはClまたはCNを表す。R1
2、R6 およびR7 は、それぞれ独立に水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケ
ニル基、アラルキル基、置換アラルキル基、またはR 4
とR5 とが結合された窒素原子とともに5または6員環
を形成する基を表す。これらの置換基としては、例え
ば、メチル基、エチル基等が挙げられ、また窒素原子と
ともに形成される5または6員環としては、例えば、ト
リアジル環等が挙げられる。
【0096】遊離酸の状態で一般式(III) で示される染
料は、少なくとも1個以上の−COOHと、少なくとも
1個以上の−SO3 Hとを有し、−COSHの個数と−
COOHの個数との和が、−SO3 Hの個数と同数以上
である。
【0097】・一般式(IV)
【0098】
【化49】
【0099】式中、P1 、P2 およびXは、それぞれ下
記表に挙げられるものが任意に組み合わされて選択され
る。
【0100】
【化50】
【0101】上記遊離酸の状態で一般式(III) で示され
るマゼンタ染料のうち、好ましい構造としては、下記遊
離酸の状態一般式(III−a)で示される構造であ
る。
【0102】
【化51】
【0103】式中、Lは上記一般式(III) と同様2価の
有機連結基を表す。ZはNR1 2、SR3 またはOR
3 を表し、R1 、R2 およびR3 は、それぞれ独立に水
素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、
置換アルケニル基、アラルキル基、置換アラルキル基、
またはR1 とR2 とが結合された窒素原子とともに5ま
たは6員環を形成する基を表す。これらの置換基として
は、上記一般式(III)と同様である。
【0104】「遊離酸の状態で一般式(III) で示される
染料」の具体例を以下に示す。なお、本発明は、これら
に限定されるものではない。
【0105】
【化52】
【0106】
【化53】
【0107】
【化54】
【0108】
【化55】
【0109】
【化56】
【0110】
【化57】
【0111】
【化58】
【0112】
【化59】
【0113】
【化60】
【0114】
【化61】
【0115】
【化62】
【0116】また、「遊離酸の状態で一般式(IV)で示
される染料」の具体例を以下に示す。なお、本発明は、
これらに限定されるものではない。
【0117】
【化63】
【0118】
【化64】
【0119】
【化65】
【0120】
【化66】
【0121】
【化67】
【0122】
【化68】
【0123】マゼンタインク中の色材における上記各染
料の混合比としては、「遊離酸の状態で一般式(III) で
示される染料」と、「遊離酸の状態で一般式(IV)で示
される染料」とが、重量比で20:1から1:1の範囲
である。20:1を越えて「遊離酸の状態で一般式(II
I) で示される染料」の比率が増加すると、マゼンタ色
の色調の悪化、2次色の発色性悪化、および、吐出口の
目詰まり等の現象が現れ、特に2次色の発色性の悪化が
顕著になる。一方、1:1未満に同比率が減少すると、
耐水性の悪化を生じる。
【0124】c)イエローインク中の色材 イエローインク中の色材は、遊離酸の状態で一般式
(V)で示される染料と、C.I.ダイレクトイエロー
144および/またはC.I.ダイレクトイエロー86
との混合物、あるいはC.I.ダイレクトイエロー14
4および/またはC.I.ダイレクトイエロー86から
なる染料である。
【0125】・一般式(V)
【0126】
【化69】
【0127】式中、Ar1 およびAr2 はそれぞれ独立
にアリール基または置換アリール基を表し、Ar1 およ
びAr2 の少なくとも1つは、−COSHまたは−CO
OHから選択された置換基を少なくとも1つ有する。こ
れらの置換基としては、例えば、メチル基、エチル基等
が挙げられる。J1 およびJ2 は、それぞれ独立に下記
式(1)〜(3)で示される基を表す。
【0128】
【化70】
【0129】式(1)〜(3)中、R5 は水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子、CN、ウレイド、NHCOR6 から選択される基を
表し、R6 は水素、アルキル基、置換アルキル基、アリ
ール基、置換アリール基、アラルキル基、置換アラルキ
ル基を表す。これらの置換基としては、例えば、メチル
基、エチル基等が挙げられる。Tはアルキル基を表し、
Wは水素原子、CN、−CONR1011、ピリジニウ
ム、−COOHから選択される基を表す。
【0130】mは炭素数2〜8のアルキレン鎖を表し、
具体的には例えば、エチレン基、プロピレン基等が挙げ
られる。Bは水素原子、アルキル基、または−COOH
を表し、R1 、R2 、R3 、R 4 、R10およびR11は、
それぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換アルキル基
を表し、これらの置換基としては、例えば、メチル基、
エチル基等が挙げられる。Lは2価の有機連結基を表
し、具体的には例えば、エチレン基、プロピレン基等が
挙げられる。nは0または1であり、Xはカルボニル基
または下記式(4)〜(6)で示される基を表す。
【0131】
【化71】
【0132】式(4)〜(6)中、ZはOR7 、SR7
またはNR8 9 を表し、YはH、ClまたはCNを表
し、EはClまたはCNを表す。R7 、R8 およびR9
は、それぞれ独立に水素、アルキル基、置換アルキル
基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基、置
換アリール基、アラルキル基、置換アラルキル基、また
はR8 とR9 とが結合された窒素原子とともに5または
6員環を形成する基を表す。これらの置換基としては、
例えば、メチル基、エチル基等が挙げられ、また窒素原
子とともに形成される5または6員環としては、例え
ば、トリアジル環等が挙げられる。
【0133】遊離酸の状態で一般式(V)で示される染
料は、少なくとも1個以上の−COOHを有し、−SO
3 Hを有しない場合には、−COSHの個数と−COO
Hの個数との和が2個以上であり、−SO3 Hを有する
場合には、−COSHの個数と−COOHの個数との和
が−SO3 Hの個数と同数以上である。
【0134】「遊離酸の状態で一般式(V)で示される
染料」の具体例を以下に示す。なお、本発明は、これら
に限定されるものではない。
【0135】
【化72】
【0136】
【化73】
【0137】
【化74】
【0138】
【化75】
【0139】
【化76】
【0140】
【化77】
【0141】
【化78】
【0142】
【化79】
【0143】
【化80】
【0144】
【化81】
【0145】
【化82】
【0146】
【化83】
【0147】
【化84】
【0148】
【化85】
【0149】
【化86】
【0150】イエローインク中の色材は、遊離酸の状態
で一般式(V)で示される染料と、C.I.ダイレクト
イエロー144および/またはC.I.ダイレクトイエ
ロー86との混合物、あるいはC.I.ダイレクトイエ
ロー144および/またはC.I.ダイレクトイエロー
86からなる染料が用いられる。これらを混合して用い
る場合には、各染料の混合比としては、「遊離酸の状態
で一般式(V)で示される染料」が、「C.I.ダイレ
クトイエロー144および/またはC.I.ダイレクト
イエロー86」1重量部に対して、重量比で20重量部
以下である。20重量部を越えて「遊離酸の状態で一般
式(V)で示される染料」の比率が増加すると、イエロ
ー色の色調の悪化、2次色の発色性悪化、および、吐出
口の目詰まり等の現象が見られ、特に2次色の発色性の
悪化が顕著になる。
【0151】d)ブラックインク中の色材 ブラックインク中の色材は、遊離酸の状態で一般式(V
I)で示される染料と、C.I.ダイレクトイエロー1
44および/または遊離酸の状態で一般式(VII)で示さ
れる染料との混合物である。
【0152】・一般式(VI)
【0153】
【化87】
【0154】式中、Xは水素原子または−COOHを表
し、Yは水素原子、−COOHまたは−SO3 Hを表
す。遊離酸の状態で一般式(VI)で示される染料は、少
なくとも1個以上の−COOHを有する。
【0155】・一般式(VII)
【0156】
【化88】
【0157】式中、YおよびZは、それぞれ独立に水素
原子または−SO3 Hを表し、R1およびR2 は、それ
ぞれ独立に下記式(1)または(2)で示される基を表
す。
【0158】
【化89】
【0159】式(1)または(2)中、A、GおよびE
は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、−OHおよ
び−COOHから選択される基を表す。J、L、Qおよ
びWは、それぞれ独立に水素原子、−OH、−NH2
よび−SO3 Hから選択される基を表す。
【0160】上記一般式(VI)で示される染料のうち、
好ましい構造としては、下記一般式(VI−a)でる示
される構造である
【0161】
【化90】
【0162】式中、mは1または2を、nは0または1
をそれぞれ表す。「遊離酸の状態で一般式(VI)で示さ
れる染料」の具体例を以下に示す。なお、本発明は、こ
れらに限定されるものではない。
【0163】
【化91】
【0164】
【化92】
【0165】また、「遊離酸の状態で一般式(VII) で示
される染料」の具体例を以下に示す。なお、本発明は、
これらに限定されるものではない。
【0166】
【化93】
【0167】
【化94】
【0168】
【化95】
【0169】
【化96】
【0170】
【化97】
【0171】
【化98】
【0172】
【化99】
【0173】ブラックインク中の色材における上記各染
料の混合比としては、「遊離酸の状態で一般式(VI)で
示される染料」と、「C.I.ダイレクトイエロー14
4および/または一般式(VII) で示される染料」とが、
重量比で20:1から1:1の範囲である。20:1を
越えて「遊離酸の状態で一般式(VI)で示される染料」
の比率が増加すると、ブラック色のブロンズ化現象など
の色調の悪化、および、吐出口の目詰まり等の現象が見
られ、一方、1:1未満に同比率が減少すると、耐水性
の悪化を生じる。
【0174】e)上記各色材中のカウンターイオン 上記各色材(染料)中の可溶化基(−SO3 - ,−CO
- 等)のカウンターイオンとしては、アルカリ金属イ
オン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオ
ン、アルカノールアンモニウムイオンが挙げられ、耐水
性の点で、アンモニウムイオンが好ましい。
【0175】〔水性有機溶剤〕本発明に用いられる水性
有機溶剤は、上記色材(染料)を溶解する水性の溶剤で
あり、具体的には例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,5−ペンタ
ンジオール、グリセリン、チオジグリコール等の多価ア
ルコール類やポリアルキレングリコール類、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル
類、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、トリエ
タノールアミン、ジメチルスルフォキシド、スルフォラ
ン等、またエタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、ベンジルアルコール等のアルコール類、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン等のアルカノールアミン類などを用いることができる
が、これらに限定されるものではない。
【0176】これら水性有機溶剤の中でも、アルキレン
グリコール類または多価アルコール類が好ましく、特に
エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリ
ンがインク保湿性、染料溶解性の点で好ましい。また、
インクの紙への浸透性を高める為には、グリコールエー
テル類を添加することが好ましく、特にエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテルが好ましい。このような水性有機溶剤は、
単独でも使用できるが、2種以上混合して使用しても良
い。
【0177】〔水〕本発明において用いられる水として
は、水道水、脱イオン水、蒸留水、精製水等、通常の水
であれば如何なるものも使用することができ、pHの調
整や、吐出口の目詰まり性を考慮すると、より純粋な
水、例えば、脱イオン水、蒸留水、精製水が好ましい。
【0178】〔その他の成分〕染料の溶解状態をさらに
安定化させるため、いわゆる界面活性剤、分散剤、包接
化合物等を添加してもよい。界面活性剤としては、ノニ
オン、アニオン、あるいは両性界面活性剤が好ましく、
特にノニオン界面活性剤が好ましい。ノニオン界面活性
剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂
肪酸アルキロールアミド等があげられ、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキ
シプロピレンブロック共重合体が好ましい。アニオン界
面活性剤としては、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、
アルキルフェニルスルフォン酸塩、アルキルナフタレン
スルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩の
フォルマリン縮合物、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステ
ルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルフォン
酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩、およ
びスルフォン酸塩、高級アルキルスルフォンアミドのア
ルキルカルボン酸塩、スルフォコハク酸、エステル塩
等、また両性界面活性剤としては、ベタイン、スルフォ
ベタイン、サルフェートベタイン等が使用し得る。
【0179】その他、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸またはその塩を単量体成分とする水溶性ポリマ
ー、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピ
ロリドン、ポリエチレングリコール、セルロース誘導
体、シクロデキストリン、大環状アミン類、クラウンエ
ーテル類、アセトアミド等を用いることができる。
【0180】分散剤としては、ノニオン系界面活性剤、
アニオン系界面活性剤、あるいは両性界面活性剤等の他
に、スチレン−アクリル酸共重合体やポリビニルアルコ
ール等の高分子分散体等が挙げられる。包接化合物とし
ては、シクロデキストリン、ポリシクロデキストリン、
大環状アミン類、アセトアミド等が挙げられる。
【0181】染料の溶解性をさらに良くするために、p
H調整剤を添加しても良い。pH調整剤としては、アル
カリ金属の水酸化物(MOHで表され、Mは、Li、N
a、K等から選択される。)と含窒素化合物の組合せが
好ましい。上記アルカリ金属の水酸化物の中でも、Li
OH、NaOHが特に好ましい。また上記含窒素化合物
の中でもN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−
アミノエタンスルホン酸、アセトアミドグリシン、N−
カルバモイルメチルイミノジ酢酸、N−トリス(ヒドロ
キシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシンが特に
好ましい。その他、必要に応じてデヒドロ酢酸ナトリウ
ム、安息香酸ナトリウム等の防カビ剤、粘度調整剤、導
電剤、尿素、チオ尿素などの添加剤等を含有させること
も可能である。
【0182】〔各インクの組成割合〕本発明のインクセ
ットにおける各インクは、それぞれ少なくとも色材、水
性有機溶剤および水よりなるが、これらの組成割合とし
ては以下の通りである。上記色材の各インク中ヘの添加
量としては、インク全重量に対し、1〜10重量%が好
ましく、より好ましくは2〜5重量%である。1重量%
未満では印字物の濃度低下が生じやすく、10重量%を
超えると耐目詰まり性が低下しやすくなる。
【0183】上記水性有機溶剤の各インク中ヘの添加量
としては、インク全重量に対し、3〜50重量%が好ま
しく、より好ましくは10〜30重量%である。3重量
%未満では耐目詰まり性が低下しやすく、50重量%を
超えると印字物の乾燥性が低下しやすい。その他の成分
の添加量は、その添加目的に応じて適宜設定すればよ
い。
【0184】〔各インクの物性〕各インクの好ましい物
性に就いて説明する。各インクの25℃における表面張
力としては、インクジェット記録ヘッドとの濡れ性の点
で20〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましく
は、25〜45mN/mの範囲である。各インクの25
℃における粘度としては、吐出安定性の点で1.5〜
5.0mPasの範囲が好ましく、より好ましくは、
1.5〜3.5mPasの範囲である。各インクのpH
としては、染料の溶解性とヘッド部材との接液性の点で
pH6〜10の範囲が好ましく、特にカルボキシル基を
含む染料を用いる場合は、pH8〜10の範囲が好まし
い。
【0185】〔インクセットの構成〕既述の如く、本発
明のインクセットは、シアンインク、マゼンタインク、
およびイエローインクの3色の構成、もしくはこの構成
にさらにブラックインクを加えた4色の構成よりなる。
本発明においては、発色性、鮮鋭性、エッジ強調性等の
観点より、上記4色の構成よりなるものが特に好まし
い。
【0186】2.インクジェット記録方法 以上説明したインクセットは、記録信号に応じてインク
液滴をオリフィスから吐出させて記録を行うインクジェ
ット記録方法に用いることができる。また、インクジェ
ット記録方法に用いられる記録方法としては、静電誘引
力を利用してインクを吐出させるいわゆる電荷制御方
式、ピエゾ素子の振動圧力を利用してインクを吐出させ
るいわゆる圧力パルス方式、およびインクを加熱して気
泡を形成、成長させることにより生じる圧力を利用して
インク液滴を形成するいわゆる熱インクジェット方式等
を挙げることができる。これらの中でも特にフルカラー
画像を小型で安価に提供できる点で、熱インクジェット
方式が好ましい。
【0187】熱インクジェット方式を使用する場合に
は、インクを加熱する発熱体のような加熱手段に複数の
パルスを印加することにより、インク液滴を安定的に形
成することができる。特に、熱インクジェット方式の場
合、記録を行わずに予備吐出を行う工程を追加すること
により、加熱ヘッドのコゲーションを抑制でき、長期に
わたり良好な画像を得ることができる。
【0188】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。実施例1 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル:30モルエチ レンオキサイド(以下「EO」と略す。)付加物 0.1重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.1であった。
【0189】 <シアンインク> ・化合物(I−1)の染料 2 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.1であった。
【0190】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0191】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0192】実施例2 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9 重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5 重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1 重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は、42mN/m、粘度
は、1.7mPas、pHは、9.1であった。
【0193】 <シアンインク> ・化合物(II−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトブルー199 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25 Cにおける表面張力は、38mN/m、粘度
は、2.7mPas、pHは、9.1であった。
【0194】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0195】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0196】実施例3 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2.5 重量部 ・化合物(VII−9)染料 0.2 重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5 重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1 重量部 ・イオン交換水 77.9 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.6mPas、pHは9.1であった。
【0197】 <シアンインク> ・化合物(II−1)の染料 2.2 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 0.2 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.6 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0198】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2.2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.2 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.6 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.2であった。
【0199】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2.2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.2 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.6 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.5mPas、pHは9.1であった。
【0200】実施例4 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 1.8 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 1 重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5 重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1 重量部 ・イオン交換水 77.9 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.0であった。
【0201】 <シアンインク> ・化合物(II−1)の染料 1.8 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 1 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.2 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.0であった。
【0202】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 1.8 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 1.0 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.2 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.1であった。
【0203】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 1.8 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.2 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.2 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0204】実施例5 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.1であった。
【0205】 <シアンインク> ・化合物(II−1)の染料 2 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.1であった。
【0206】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0207】 <イエローインク> ・C.I.ダイレクトイエロー144 2.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは7.1であった。
【0208】実施例6 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.1であった。
【0209】 <シアンインク> ・化合物(II−1)の染料 2 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.1であった。
【0210】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0211】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー86 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.0であった。
【0212】実施例7 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.9重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は41mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.0であった。
【0213】 <シアンインク> ・化合物(II−1)の染料 2 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.1であった。
【0214】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0215】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー86 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.0であった。
【0216】比較例1 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9 重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5 重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1 重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.1であった。
【0217】 <シアンインク> ・化合物(I−1)の染料 2.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0218】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0219】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0220】比較例2 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9 重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5 重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1 重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.1であった。
【0221】 <シアンインク> ・化合物(I−1)の染料 0.5 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 2 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.1であった。
【0222】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0223】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過しインクを調製した。調製したインク
の25℃における表面張力は38mN/m、粘度は2.
6mPas、pHは9.1であった。
【0224】比較例3 ・ブラックインク ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.1であった。
【0225】 <シアンインク> ・化合物(I−1)の染料 2 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.1であった。
【0226】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.2であった。
【0227】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0228】比較例4 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.1であった。
【0229】 <シアンインク> ・化合物(I−1)の染料 2 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.1であった。
【0230】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 0.5 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 2 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0231】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2 重量部 ・C.I.ダイレクトイエロー144 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0232】比較例5 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2 重量部 ・化合物(VII−9)の染料 0.9重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1重量部 ・イオン交換水 78 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.7mPas、pHは9.1であった。
【0233】 <シアンインク> ・化合物(I−1)の染料 2 重量部 ・C.I.アシッドブルー9 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.1であった。
【0234】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2 重量部 ・化合物(IV−1)の染料 0.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.8mPas、pHは9.2であった。
【0235】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0236】比較例6 <ブラックインク> ・化合物(VI−1)の染料 2.5 重量部 ・グリセリン 10 重量部 ・(HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.5 重量部 ・尿素 6 重量部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル (30モルEO付加物) 0.1 重量部 ・イオン交換水 78.4 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は42mN/m、粘度は
1.6mPas、pHは9.1であった。
【0237】 <シアンインク> ・化合物(I−1)の染料 2.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.6mPas、pHは9.1であった。
【0238】 <マゼンタインク> ・化合物(III−1)の染料 2.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は36mN/m、粘度は
2.7mPas、pHは9.2であった。
【0239】 <イエローインク> ・化合物(V−1)の染料 2.5 重量部 ・ジエチレングリコール 20 重量部 ・2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5 重量部 ・(HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5 重量部 ・水酸化ナトリウム 0.30重量部 ・尿素 6 重量部 ・ノニオン性界面活性剤 :プルロニックPE4300(BASF製) 0.2 重量部 ・イオン交換水 61.5 重量部 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クの25℃における表面張力は38mN/m、粘度は
2.5mPas、pHは9.1であった。
【0240】実施例8 実施例1のインクセットから、ブラックを除いた3色の
インクからなるインクセットを作製し、これを実施例8
のインクセットとした。
【0241】〔評価試験〕上記実施例1〜8および比較
例1〜6の各インクセットについて、試作したインクジ
ェットプリントヘッド(シリコンおよびポリイミドによ
りノズルを形成したもの、400dpi)、および、そ
れを登載したサーマルインクジェットプリンターを用い
て以下のテストを実施した。プリントヘッドの駆動条件
は、駆動電圧30V、発熱抵抗体の抵抗値180Ω、周
波数6KHzであった。記録信号に対する印字吐出の駆
動パルスおよび予備吐出の駆動パルスは、印字吐出時、
プレパルス0.5μs、インターバル1.0μs、メイ
ンパルス4.8μs、予備吐出時、プレパルス1.0μ
s、インターバル1.0μs、メインパルス3.8μs
であった。予備吐出は、印字吐出が1×107 パルスを
越えた時点で1×10 5 パルス行った。
【0242】1)画像品質 試作したサーマルインクジェットプリンターに、実施例
1〜8および比較例1〜6の各インクセットを装填し、
ゼロックス4024紙(ゼロックス社製)に、シアン、
マゼンタ、イエロー色および2次色であるRGB色ベタ
画像を印字し、色再現範囲指標として一次色(CMY)
と二次色(RGB)のa*、b*を用いたGamutを
測定し、また、彩度の目視比較官能評価を行った。結果
を下記表1に示す。なお、評価判定基準は以下の通りで
ある。
【0243】a)色再現範囲評価 ○:色再現範囲がひろい(Gamut≧7000)。 △:色再現範囲がやや狭い(6000≦Gamut<7
000)。 ×:色再現範囲が狭い(Gamut<6000)。 b)彩度評価 ○:カラーベタ画像のくすみがとんどない。 △:カラーベタ画像が若干くすみを帯びている。 ×:カラーベタ画像のくすみがはげしい。
【0244】
【表1】
【0245】2)耐水性 上記試作したサーマルインクジェットプリンターに、実
施例1〜8および比較例1〜6の各インクセットを装填
し、FX−L紙(富士ゼロックス社製)とゼロックス4
024紙(ゼロックス社製)に、ベタ画像を印字し濃度
をマクベス濃度計で測定した。印字終了から24時間室
温で放置後、水に3分間浸漬後それを取り出し、乾燥さ
せた後、再度濃度を測定し、印字画像の濃度残存率(試
験前に対する試験後のマクベス濃度の値の割合)を求め
耐水性の指標とした。結果を下記表2に示す。なお、評
価判定基準は以下の通りである。 ○:濃度残存率80%以上 △:濃度残存率50%以上80%未満 ×・濃度残存率50%未満
【0246】3)目詰まり性 上記試作したインクジェットプリントヘッドを用い、実
施例1〜8および比較例1〜6の各インクセットを装填
し、10℃15%RH、および30℃85%RHの雰囲
気中で、所定時間開放放置後、吐出テストを行った。結
果を下記表2に示す。なお、評価判定基準は以下の通り
である。 ○:300秒放置で全色吐出可能。 △:180秒放置で全色吐出可能。 ×:180秒放置で全色吐出不可能。
【0247】4)長期放置後の吐出回復性 上記試作したインクジェットプリントヘッドを用い、実
施例1〜8および比較例1〜6の各インクセットを装填
し、10℃15%RH、および30℃85%RHの雰囲
気中2か月放置後、吸引ポンプでの回復操作を行った後
印字させ、正常な印字ができるまでの回復操作の回数に
より長期放置後の吐出回復性を評価した。結果を下記表
2に示す。なお、評価判定基準は以下の通りである。 ○:回復操作3回以内で全色正常印字可能 △:回復操作4回〜8回で全色正常印字可能 ×:回復操作8回でも全色正常印字が不可能
【0248】
【表2】
【0249】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、普通紙に対
しても画質品質が良好で、各色インク単独および2次色
の発色性が優れ、色再現範囲が広く、さらに、十分な目
詰まり耐性を持ち、常に吐出安定性、吐出方向性に優
れ、長期保存性がよいインクジエット記録用カラーイン
クセット、およびそれを用いたインクジェット記録方法
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中条 晶彦 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 渡辺 薫 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 永井 浩美 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 遠藤 保晴 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 橋本 健 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ少なくとも色材、水性有機溶剤
    および水を含むシアンインク、マゼンタインクおよびイ
    エローインクの3色のインクよりなるインクジェット記
    録用カラーインクセットにおいて、前記各色のインク中
    の色材が、下記a)〜c)の各構成からなることを特徴
    とするインクジェット記録用カラーインクセット。 a)シアンインク中の色材 遊離酸の状態で一般式(I)で示される染料および/ま
    たは一般式(II)で示される染料と、C.I.アシッド
    ブルー9および/またはC.I.ダイレクトブルー19
    9との混合物であり、遊離酸の状態で一般式(I)で示
    される染料および/または一般式(II)で示される染料
    と、C.I.アシッドブルー9および/またはC.I.
    ダイレクトブルー199との混合比が、重量比で20:
    1から1:1の範囲である構成。 一般式(I) 【化1】 式中、Pcは金属を含むフタロシアニン核を表し、
    1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に水素原子、アル
    キル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニ
    ル基、アラルキル基、または置換アラルキル基を表し、
    Lは有機結合基を表し、Gは、−COSHおよび−CO
    OHから選択された1個または2個の基により置換され
    た有機基を表し、t+qは3または4であり、tおよび
    qはそれぞれ独立に1以上の数である。Xはカルボニル
    基または下記式(1)〜(3)で示される基を表す。 【化2】 式(1)〜(3)中、ZはNR4 5 、SR6 またはO
    6 を表し、YはH、Cl、Z、SR7 またはOR7
    表し、EはClまたはCNを表す。R4 、R5、R6
    よびR7 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、置
    換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキ
    ル基、置換アラルキル基、またはR4 とR5 とが結合さ
    れた窒素原子とともに5または6員環を形成する基を表
    す。一般式(I)で示される染料は、少なくとも1個以
    上の−COOHと、少なくとも1個以上の−SO3 Hと
    を有し、−COSHの個数と−COOHの個数との和
    が、−SO3 Hの個数と同数以上である。 一般式(II) 【化3】 式中、Pcは金属を含むフタロシアニン核を表し、R1
    は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル
    基、置換アルケニル基、アラルキル基、または置換アラ
    ルキル基を表し、R2 は水素原子、アルキル基、アルコ
    キシ基、ハロゲン原子、アミノ基、または置換アミノ基
    を表し、t+qは3または4であり、tおよびqはそれ
    ぞれ独立に1以上の数である。 b)マゼンタインク中の色材 遊離酸の状態で一般式(III) で示される染料と、遊離酸
    の状態で一般式(IV)で示される染料との混合物であ
    り、遊離酸の状態で一般式(III) で示される染料と、遊
    離酸の状態で一般式(IV)で示される染料との混合比
    が、重量比で20:1から1:1の範囲である構成。 一般式(III) 【化4】 式中、Jは、 【化5】 で示される基を表し、Ar1 およびAr2 はそれぞれ独
    立にアリール基または置換アリール基を表し、Ar1
    よびAr2 の少なくとも1つは、−COSHまたは−C
    OOHから選択された置換基を少なくとも1つ有する。
    Lは2価の有機連結基を表し、Xはカルボニル基または
    下記式(1)〜(3)で示される基を表す。 【化6】 式(1)〜(3)中、ZはNR1 2 、SR3 またはO
    3 を表し、YはH、Cl、Z、SR4 またはOR4
    表し、EはClまたはCNを表す。R1 、R2、R6
    よびR7 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、置
    換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アラ
    ルキル基、置換アラルキル基、またはR 4 とR5 とが結
    合された窒素原子とともに5または6員環を形成する基
    を表す。一般式(III) で示される染料は、少なくとも1
    個以上の−COOHと、少なくとも1個以上の−SO3
    Hとを有し、−COSHの個数と−COOHの個数との
    和が、−SO3 Hの個数と同数以上である。 一般式(IV) 【化7】 式中、P1 、P2 およびXは、それぞれ下記表に挙げら
    れるものが任意に組み合わされて選択される。 【化8】 c)イエローインク中の色材 遊離酸の状態で一般式(V)で示される染料と、C.
    I.ダイレクトイエロー144および/またはC.I.
    ダイレクトイエロー86との混合物、あるいはC.I.
    ダイレクトイエロー144および/またはC.I.ダイ
    レクトイエロー86からなる染料である構成。 一般式(V) 【化9】 式中、Ar1 およびAr2 はそれぞれ独立にアリール基
    または置換アリール基を表し、Ar1 およびAr2 の少
    なくとも1つは、−COSHまたは−COOHから選択
    された置換基を少なくとも1つ有する。J1 およびJ2
    は、それぞれ独立に下記式(1)〜(3)で示される基
    を表す。 【化10】 式(1)〜(3)中、R5 は水素原子、アルキル基、置
    換アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、CN、ウ
    レイド、NHCOR6 から選択される基を表し、R6
    水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換
    アリール基、アラルキル基、置換アラルキル基を表す。
    Tはアルキル基を表し、Wは水素原子、CN、−CON
    1011、ピリジニウム、−COOHから選択される基
    を表し、mは炭素数2〜8のアルキレン鎖を表し、Bは
    水素原子、アルキル基、または−COOHを表し、
    1 、R2 、R3 、R4 、R10およびR11は、それぞれ
    独立に水素原子、アルキル基、置換アルキル基を表し、
    Lは2価の有機連結基を表す。nは0または1であり、
    Xはカルボニル基または下記式(4)〜(6)で示され
    る基を表す。 【化11】 式(4)〜(6)中、ZはOR7 、SR7 またはNR8
    9 を表し、YはH、ClまたはCNを表し、EはCl
    またはCNを表す。R7 、R8 およびR9 は、それぞれ
    独立に水素、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル
    基、置換アルケニル基、アリール基、置換アリール基、
    アラルキル基、置換アラルキル基、またはR8 とR9
    が結合された窒素原子とともに5または6員環を形成す
    る基を表す。一般式(V)で示される染料は、少なくと
    も1個以上の−COOHを有し、−SO3 Hを有しない
    場合には、−COSHの個数と−COOHの個数との和
    が2個以上であり、−SO3 Hを有する場合には、−C
    OSHの個数と−COOHの個数との和が−SO3 Hの
    個数と同数以上である。
  2. 【請求項2】 それぞれ少なくとも色材、水性有機溶剤
    および水を含むシアンインク、マゼンタインク、イエロ
    ーインクおよびブラックインクの4色のインクよりなる
    インクジェット記録用カラーインクセットにおいて、各
    色のインク中の色材が、前記シアンインクでは請求項1
    に記載のa)の構成、前記マゼンタインクでは請求項1
    に記載のb)の構成、前記イエローインクでは請求項1
    に記載のc)の構成、および、前記ブラックインクでは
    下記d)の構成から、それぞれなることを特徴とするイ
    ンクジェット記録用カラーインクセット。 d)ブラックインク中の色材 遊離酸の状態で一般式(VI)で示される染料と、C.
    I.ダイレクトイエロー144および/または遊離酸の
    状態で一般式(VII) で示される染料との混合物であり、
    遊離酸の状態で一般式(VI)で示される染料と、C.
    I.ダイレクトイエロー144および/または一般式(V
    II) で示される染料との混合比が、重量比で20:1か
    ら1:1の範囲である構成。 一般式(VI) 【化12】 式中、Xは水素原子または−COOHを表し、Yは水素
    原子、−COOHまたは−SO3 Hを表す。一般式(V
    I)で示される染料は、少なくとも1個以上の−COO
    Hを有する。 一般式(VII) 【化13】 式中、YおよびZは、それぞれ独立に水素原子または−
    SO3 Hを表し、R1およびR2 は、それぞれ独立に下
    記式(1)または(2)で示される基を表す。 【化14】 式(1)または(2)中、A、GおよびEは、それぞれ
    独立に水素原子、アルキル基、−OHおよび−COOH
    から選択される基を表す。J、L、QおよびWは、それ
    ぞれ独立に水素原子、−OH、−NH2 および−SO3
    Hから選択される基を表す。
  3. 【請求項3】 前記各色のインク中の色材の量が、各色
    インク全重量に対して1〜10重量%であることを特徴
    とする請求項1または2に記載のインクジェット記録用
    カラーインクセット。
  4. 【請求項4】 前記各色のインクの25℃における表面
    張力γが20〜50mN/mであることを特徴とする請
    求項1ないし3に記載のインクジェット記録用カラーイ
    ンクセット。
  5. 【請求項5】 前記各色のインクの25℃における粘度
    ηが1.5〜5.0mPasであることを特徴とする請
    求項1ないし4に記載のインクジェット記録用カラーイ
    ンクセット。
  6. 【請求項6】 前記各色のインクのpHが6.0〜1
    0.0であることを特徴とする請求項1ないし5に記載
    のインクジェット記録用カラーインクセット。
  7. 【請求項7】 前記各色のインク中の水性有機溶剤が、
    アルキレングリコール類もしくは多価アルコール類の溶
    剤であることを特徴とする請求項1ないし6に記載のイ
    ンクジェット記録用カラーインクセット。
  8. 【請求項8】 前記各色のインク中に、界面活性剤を含
    有してなることを特徴とする請求項1ないし7に記載の
    インクジェット記録用カラーインクセット。
  9. 【請求項9】 記録信号に応じてインクの液滴をオリフ
    ィスから吐出させて記録を行うインクジェット記録方法
    において、前記インクとして請求項1ないし8に記載の
    インクジェット記録用インクセットの各色のインクを用
    いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  10. 【請求項10】 インクの液滴が、加熱手段による熱エ
    ネルギーを各色のインクに作用させることにより形成さ
    れることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット
    記録方法。
  11. 【請求項11】 前記加熱手段に、複数のエネルギーパ
    ルスを作用させることを特徴とする請求項10に記載の
    インクジェット記録方法。
  12. 【請求項12】 前記加熱手段の周囲が、ポリイミド系
    樹脂で形成されていることを特徴とする請求項10ない
    し11に記載のインクジェット記録方法。
  13. 【請求項13】 予備吐出工程と記録工程とを有し、該
    記録工程が、記録信号に応じてオリフィスから吐出させ
    たインクの液滴を記録媒体に浸透させる工程であること
    を特徴とする請求項9ないし12に記載のインクジェッ
    ト記録方法。
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