JPH1081843A - インクジェットインキおよびインクジェットインキセット - Google Patents
インクジェットインキおよびインクジェットインキセットInfo
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- JPH1081843A JPH1081843A JP23742096A JP23742096A JPH1081843A JP H1081843 A JPH1081843 A JP H1081843A JP 23742096 A JP23742096 A JP 23742096A JP 23742096 A JP23742096 A JP 23742096A JP H1081843 A JPH1081843 A JP H1081843A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】被印刷体面での耐水性を充分有しながら,ヘッ
ドでのインキの再溶解性に優れ,ノズルでの吐出安定性
が良好で,かつ耐光性に優れたインクジェットインキお
よびフルカラー画像形成用インクジェットインキセット
の提供。 【解決手段】水性の液体中に顔料を分散してなるインク
ジェットインキにおいて,メチルメタクリレート,エチ
ルアクリレート,メタクリル酸よりなる3元共重合体を
用いるインクジェットインキ、およびエローの顔料がイ
ソインドリノン系有機顔料またはキノフタロン系有機顔
料,マゼンタの顔料がキナクリドン系有機顔料,シアン
の顔料がフタロシアニン系有機顔料,ブラックの顔料が
カーボンブラックである4色の上記インクジェットイン
キからなるフルカラー画像形成用インクジェットインキ
セット。
ドでのインキの再溶解性に優れ,ノズルでの吐出安定性
が良好で,かつ耐光性に優れたインクジェットインキお
よびフルカラー画像形成用インクジェットインキセット
の提供。 【解決手段】水性の液体中に顔料を分散してなるインク
ジェットインキにおいて,メチルメタクリレート,エチ
ルアクリレート,メタクリル酸よりなる3元共重合体を
用いるインクジェットインキ、およびエローの顔料がイ
ソインドリノン系有機顔料またはキノフタロン系有機顔
料,マゼンタの顔料がキナクリドン系有機顔料,シアン
の顔料がフタロシアニン系有機顔料,ブラックの顔料が
カーボンブラックである4色の上記インクジェットイン
キからなるフルカラー画像形成用インクジェットインキ
セット。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,耐水性および耐光
性の優れたインクジェットインキおよびフルカラー画像
形成用インクジェットインキセットに関する。
性の優れたインクジェットインキおよびフルカラー画像
形成用インクジェットインキセットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりインクジェット用記録液として
は,特開昭53−61412号公報,特開昭54−89
811号公報,特開昭55−65269号公報に開示さ
れているように,酸性染料,直接染料,塩基性染料等の
水溶性染料をグリコール系溶剤と水に溶解したものがよ
く用いられている。しかし,水溶性染料としては,記録
液の安定性を得るために,水に対する溶解性の高いもの
が一般的に用いられており,インクジェット記録物の耐
水性が悪く,水をこぼしたりすると容易に記録部分の染
料のにじみを生じるという問題があった。
は,特開昭53−61412号公報,特開昭54−89
811号公報,特開昭55−65269号公報に開示さ
れているように,酸性染料,直接染料,塩基性染料等の
水溶性染料をグリコール系溶剤と水に溶解したものがよ
く用いられている。しかし,水溶性染料としては,記録
液の安定性を得るために,水に対する溶解性の高いもの
が一般的に用いられており,インクジェット記録物の耐
水性が悪く,水をこぼしたりすると容易に記録部分の染
料のにじみを生じるという問題があった。
【0003】このような耐水性の不良を改良するため,
特開昭56−57862号公報に開示されているよう
に,染料の構造を変えたり,塩基性の強い記録液を調製
することが試みられている。また,特開昭50−490
04号公報,特開昭57−36692号公報,特開昭5
9−20696号公報,特開昭59−146889号公
報に開示されているように,記録紙と記録液との反応を
うまく利用して耐水性の向上を図ることも行われてい
る。これらの方法は,ある種の記録紙については著しい
効果をあげているが,インクジェット方式による記録に
おいては種々の記録紙を用いるため,水溶性染料を使用
する記録液では記録物の充分な耐水性が得られないこと
が多い。
特開昭56−57862号公報に開示されているよう
に,染料の構造を変えたり,塩基性の強い記録液を調製
することが試みられている。また,特開昭50−490
04号公報,特開昭57−36692号公報,特開昭5
9−20696号公報,特開昭59−146889号公
報に開示されているように,記録紙と記録液との反応を
うまく利用して耐水性の向上を図ることも行われてい
る。これらの方法は,ある種の記録紙については著しい
効果をあげているが,インクジェット方式による記録に
おいては種々の記録紙を用いるため,水溶性染料を使用
する記録液では記録物の充分な耐水性が得られないこと
が多い。
【0004】また,耐水性の良好な記録液としては,油
溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解したもの,油溶
性染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあるが,溶剤の
臭気や溶剤の排出に対して環境上嫌われることがあり,
大量の記録を行う場合や装置の設置場所によっては,溶
剤回収等の必要性が問題となることがある。したがっ
て,記録物の耐水性をよくするために,水系媒体に顔料
を分散した記録液の開発が行われている。しかし,顔料
は,染料と異なり記録媒体中にて不溶解であり,微小粒
子として分散させることおよび分散状態を安定に保こと
は,非常に困難である。そして,耐水性,耐光性に優れ
る顔料の特長を発揮させながら,記録液の吐出条件の調
整,長期保存安定性,紙等の非記録体への定着,画像の
色,にじみ等の品質につき,染料並みないしそれ以上の
特性をえるためには,さらなる改良を必要としているの
が現状である。
溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解したもの,油溶
性染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあるが,溶剤の
臭気や溶剤の排出に対して環境上嫌われることがあり,
大量の記録を行う場合や装置の設置場所によっては,溶
剤回収等の必要性が問題となることがある。したがっ
て,記録物の耐水性をよくするために,水系媒体に顔料
を分散した記録液の開発が行われている。しかし,顔料
は,染料と異なり記録媒体中にて不溶解であり,微小粒
子として分散させることおよび分散状態を安定に保こと
は,非常に困難である。そして,耐水性,耐光性に優れ
る顔料の特長を発揮させながら,記録液の吐出条件の調
整,長期保存安定性,紙等の非記録体への定着,画像の
色,にじみ等の品質につき,染料並みないしそれ以上の
特性をえるためには,さらなる改良を必要としているの
が現状である。
【0005】また,インクジェット用の記録液において
は,プリンターの高解像度化につれノズル径が細くなっ
てきており,これに伴い着色剤の粒子径も微細化する必
要が生じている。さらに,顔料を分散させた記録液に
は,記録液に対する再溶解性と被印刷体面での耐水性と
いう相反した特性を要求されるが,水溶解性の樹脂を用
いると再溶解性では優位であるが,被印刷体面での耐水
性では充分な特性が得られ難かった。また,耐水性から
水分散性の樹脂を用いると被印刷体面での耐水性は良好
であるが,ヘッド部等にインキが付着すると再溶解性が
なくなり使用にあたっての制約があった。
は,プリンターの高解像度化につれノズル径が細くなっ
てきており,これに伴い着色剤の粒子径も微細化する必
要が生じている。さらに,顔料を分散させた記録液に
は,記録液に対する再溶解性と被印刷体面での耐水性と
いう相反した特性を要求されるが,水溶解性の樹脂を用
いると再溶解性では優位であるが,被印刷体面での耐水
性では充分な特性が得られ難かった。また,耐水性から
水分散性の樹脂を用いると被印刷体面での耐水性は良好
であるが,ヘッド部等にインキが付着すると再溶解性が
なくなり使用にあたっての制約があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,被印
刷体面での耐水性を充分有しながら,ヘッドでのインキ
の再溶解性に優れ,ノズルでの吐出安定性が良好で,か
つ耐光性に優れたインクジェットインキおよびフルカラ
ー画像形成用インクジェットインキセットを提供するこ
とにある。
刷体面での耐水性を充分有しながら,ヘッドでのインキ
の再溶解性に優れ,ノズルでの吐出安定性が良好で,か
つ耐光性に優れたインクジェットインキおよびフルカラ
ー画像形成用インクジェットインキセットを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,水性の液
体中に顔料を分散してなるインクジェットインキにおい
て,メチルメタクリレート,エチルアクリレート,メタ
クリル酸よりなる3元共重合体を用いることにより,耐
水性および耐光性に優れるインクジェットインキが得ら
れることを見出し本発明に至った。また,本発明者ら
は,上記3元共重合体と耐光性に優れる特定のエロー,
マゼンタ,シアン,ブラックの顔料を組み合わせた4色
のインクジェットインキセットを用いることにより,耐
光性に優れるフルカラー画像が形成できることを見出し
た。
体中に顔料を分散してなるインクジェットインキにおい
て,メチルメタクリレート,エチルアクリレート,メタ
クリル酸よりなる3元共重合体を用いることにより,耐
水性および耐光性に優れるインクジェットインキが得ら
れることを見出し本発明に至った。また,本発明者ら
は,上記3元共重合体と耐光性に優れる特定のエロー,
マゼンタ,シアン,ブラックの顔料を組み合わせた4色
のインクジェットインキセットを用いることにより,耐
光性に優れるフルカラー画像が形成できることを見出し
た。
【0008】すなわち,本発明は,水性の液体中に顔料
を分散してなるインクジェットインキにおいて,メチル
メタクリレート,エチルアクリレート,メタクリル酸よ
りなる3元共重合体を用いることを特徴とするインクジ
ェットインキに関する。また,本発明は,エローの顔料
がイソインドリノン系有機顔料またはキノフタロン系有
機顔料,マゼンタの顔料がキナクリドン系有機顔料,シ
アンの顔料がフタロシアニン系有機顔料,ブラックの顔
料がカーボンブラックである4色の上記インクジェット
インキからなるフルカラー画像形成用インクジェットイ
ンキセットに関する。
を分散してなるインクジェットインキにおいて,メチル
メタクリレート,エチルアクリレート,メタクリル酸よ
りなる3元共重合体を用いることを特徴とするインクジ
ェットインキに関する。また,本発明は,エローの顔料
がイソインドリノン系有機顔料またはキノフタロン系有
機顔料,マゼンタの顔料がキナクリドン系有機顔料,シ
アンの顔料がフタロシアニン系有機顔料,ブラックの顔
料がカーボンブラックである4色の上記インクジェット
インキからなるフルカラー画像形成用インクジェットイ
ンキセットに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェットインキ
は,一般には,顔料1〜10重量%,防黴剤0.03〜
0.5重量%,メチルメタクリレート,エチルアクリレ
ート,メタクリル酸よりなる3元共重合体0.5〜10
重量%,水50〜95重量%,水性溶剤0〜25重量%
を含む。
は,一般には,顔料1〜10重量%,防黴剤0.03〜
0.5重量%,メチルメタクリレート,エチルアクリレ
ート,メタクリル酸よりなる3元共重合体0.5〜10
重量%,水50〜95重量%,水性溶剤0〜25重量%
を含む。
【0010】メチルメタクリレート,エチルアクリレー
ト,メタクリル酸よりなる3元共重合体は,顔料の極め
て安定した分散に寄与するものであり,耐光性にも優れ
る。該3元共重合体は,インキ中に0.5〜10重量%
の範囲で含まれると安定な分散と被印刷体への良好な密
着が得られる。該3元共重合体による顔料の分散性は,
インキの粘度が1.5〜30,特に1.5〜15センチ
ポイズ(25℃)の範囲において安定する。メチルメタ
クリレート,エチルアクリレート,メタクリル酸よりな
る3元共重合体の分子量は,10000〜30000で
あることが顔料の分散性およびインキの吐出安定性の面
から好ましい。
ト,メタクリル酸よりなる3元共重合体は,顔料の極め
て安定した分散に寄与するものであり,耐光性にも優れ
る。該3元共重合体は,インキ中に0.5〜10重量%
の範囲で含まれると安定な分散と被印刷体への良好な密
着が得られる。該3元共重合体による顔料の分散性は,
インキの粘度が1.5〜30,特に1.5〜15センチ
ポイズ(25℃)の範囲において安定する。メチルメタ
クリレート,エチルアクリレート,メタクリル酸よりな
る3元共重合体の分子量は,10000〜30000で
あることが顔料の分散性およびインキの吐出安定性の面
から好ましい。
【0011】また,該3元共重合体の酸価は,30〜9
0であることが被印刷体での耐水性およびヘッド部での
インキの再溶解性の面から好ましい。メチルメタクリレ
ート,エチルアクリレート,メタクリル酸よりなる3元
共重合体は,メチルメタクリレート,エチルアクリレー
ト,メタクリル酸を公知の方法で共重合して得られる
が,メタクリル酸1モルに対してメチルメタクリレート
0.2〜5.0モル,エチルアクリレート0.2〜5.
0モルの割合で共重合することにより,耐水性および再
溶解性のバランスが良好な3元共重合体となる。
0であることが被印刷体での耐水性およびヘッド部での
インキの再溶解性の面から好ましい。メチルメタクリレ
ート,エチルアクリレート,メタクリル酸よりなる3元
共重合体は,メチルメタクリレート,エチルアクリレー
ト,メタクリル酸を公知の方法で共重合して得られる
が,メタクリル酸1モルに対してメチルメタクリレート
0.2〜5.0モル,エチルアクリレート0.2〜5.
0モルの割合で共重合することにより,耐水性および再
溶解性のバランスが良好な3元共重合体となる。
【0012】本発明のインクジェットインキには,上記
3元共重合体をインキの液体成分に安定に溶解させてお
くために,アルカリ金属であるナトリウム,カリウムの
水酸化物,脂肪族アミン,エタノールアミン,プロパノ
ールアミン,メチルエタノールアミン等のアルコールア
ミン,モルホリン,N−メチルモルホリン,ジメチルア
ミノエタノール,ジエチルアミノエタノール等を中和剤
として用いることができる。中和剤は,上記3元共重合
体と等モルないし数モル%過剰量用いることにより,溶
解性の維持,耐水性の維持,再溶解性の維持を良好に調
整する。
3元共重合体をインキの液体成分に安定に溶解させてお
くために,アルカリ金属であるナトリウム,カリウムの
水酸化物,脂肪族アミン,エタノールアミン,プロパノ
ールアミン,メチルエタノールアミン等のアルコールア
ミン,モルホリン,N−メチルモルホリン,ジメチルア
ミノエタノール,ジエチルアミノエタノール等を中和剤
として用いることができる。中和剤は,上記3元共重合
体と等モルないし数モル%過剰量用いることにより,溶
解性の維持,耐水性の維持,再溶解性の維持を良好に調
整する。
【0013】顔料としては,カーボンブラックや,フタ
ロシアニンブルー,フタロシアニングリーンなどのフタ
ロシアニン系有機顔料,キナクリドンレッド,キナクリ
ドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料,ベンズイ
ミダゾロン系有機顔料,イソインドリノンエロー,イソ
インドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔
料,キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料
が用いられる。これらの顔料は,特に屋外での耐光性が
良好であり,イソインドリノン系有機顔料またはキノフ
タロン系有機顔料を用いたエローインキ,キナクリドン
系有機顔料を用いたマゼンタインキ,フタロシアニン系
有機顔料を用いたシアンインキ,カーボンブラックを用
いたブラックインキの4色のインキを組合せることによ
り,エロー,マゼンタ,シアン,ブラックのバランスの
とれた耐光性に優れたフルカラー画像を形成することが
できる。
ロシアニンブルー,フタロシアニングリーンなどのフタ
ロシアニン系有機顔料,キナクリドンレッド,キナクリ
ドンマゼンタなどのキナクリドン系有機顔料,ベンズイ
ミダゾロン系有機顔料,イソインドリノンエロー,イソ
インドリノンオレンジなどのイソインドリノン系有機顔
料,キノフタロンエローなどのキノフタロン系有機顔料
が用いられる。これらの顔料は,特に屋外での耐光性が
良好であり,イソインドリノン系有機顔料またはキノフ
タロン系有機顔料を用いたエローインキ,キナクリドン
系有機顔料を用いたマゼンタインキ,フタロシアニン系
有機顔料を用いたシアンインキ,カーボンブラックを用
いたブラックインキの4色のインキを組合せることによ
り,エロー,マゼンタ,シアン,ブラックのバランスの
とれた耐光性に優れたフルカラー画像を形成することが
できる。
【0014】顔料は,水性媒体中でバインダー樹脂とと
もに分散し,あるいは予めバインダー樹脂と分散したの
ち水性媒体にて希釈し,インクジェットインキを製造す
る。分散後の好ましい顔料の粒子径は,レーザー散乱法
による平均粒径において,0.5μ以下,さらに好まし
くは0.2μ以下である。このような粒径であると,記
録時のインキの吐出が安定するほか,インキの製造にお
ける濾過操作が容易であり,インキの経時での沈降も少
なくなる。顔料は,顔料製造直後の水性分散状態のま
ま,あるいは各種微粒子化処理(例えば,アシッドペー
スティング等)を施して用いることが好ましい。顔料
は,インキ中に0.5〜10重量%の範囲で含まれるこ
とが好ましい。これよりも少ないと,画像の濃度,色の
再現が不充分になる。一方,これよりも多いと,吐出の
安定性が著く低下し,ノズルでの目詰まりが頻発し易く
なる。また,記録液の粘度の調整が困難になったりす
る。
もに分散し,あるいは予めバインダー樹脂と分散したの
ち水性媒体にて希釈し,インクジェットインキを製造す
る。分散後の好ましい顔料の粒子径は,レーザー散乱法
による平均粒径において,0.5μ以下,さらに好まし
くは0.2μ以下である。このような粒径であると,記
録時のインキの吐出が安定するほか,インキの製造にお
ける濾過操作が容易であり,インキの経時での沈降も少
なくなる。顔料は,顔料製造直後の水性分散状態のま
ま,あるいは各種微粒子化処理(例えば,アシッドペー
スティング等)を施して用いることが好ましい。顔料
は,インキ中に0.5〜10重量%の範囲で含まれるこ
とが好ましい。これよりも少ないと,画像の濃度,色の
再現が不充分になる。一方,これよりも多いと,吐出の
安定性が著く低下し,ノズルでの目詰まりが頻発し易く
なる。また,記録液の粘度の調整が困難になったりす
る。
【0015】本発明のインクジェットインキにおいて,
水性の液体としては,水および水性溶剤が挙げられる。
水としては,金属イオン等を除去したイオン交換水ない
し蒸留水を用いることができ,水はインキ中に50〜9
5重量%の範囲で含まれることが好ましい。水性溶剤
は,インキのノズル部分での乾燥,固化を防止し,安定
なインキの噴射およびノズルの経時での乾燥を防止し,
保湿剤としても働くものであり,単独ないし混合してイ
ンキ中に0〜25重量%の範囲で用いることが好まし
い。
水性の液体としては,水および水性溶剤が挙げられる。
水としては,金属イオン等を除去したイオン交換水ない
し蒸留水を用いることができ,水はインキ中に50〜9
5重量%の範囲で含まれることが好ましい。水性溶剤
は,インキのノズル部分での乾燥,固化を防止し,安定
なインキの噴射およびノズルの経時での乾燥を防止し,
保湿剤としても働くものであり,単独ないし混合してイ
ンキ中に0〜25重量%の範囲で用いることが好まし
い。
【0016】水性溶剤としては,エチレングリコール,
ジエチレングリコール,プロピレングリコール,トリエ
チレングリコール,ポリエチレンリコール,グリセリ
ン,テトラエチレングリコール,ジプロピレングリコー
ル,ケトンアルコール,ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル,
エチレングリコールモノエチルエーテル,1,2−ヘキ
サンジオール,N−メチル−2−ピロリドン,置換ピロ
リドン,2,4,6−ヘキサントリオール,テトラフル
フリルアルコール,4−メトキシ−4−メチルペタノン
等を例示できる。また,インキの被印刷体での乾燥を速
めることを目的として,メタノール,エタノール,イソ
プロピルアルコール等のアルコール類も用いることがで
きる。
ジエチレングリコール,プロピレングリコール,トリエ
チレングリコール,ポリエチレンリコール,グリセリ
ン,テトラエチレングリコール,ジプロピレングリコー
ル,ケトンアルコール,ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル,
エチレングリコールモノエチルエーテル,1,2−ヘキ
サンジオール,N−メチル−2−ピロリドン,置換ピロ
リドン,2,4,6−ヘキサントリオール,テトラフル
フリルアルコール,4−メトキシ−4−メチルペタノン
等を例示できる。また,インキの被印刷体での乾燥を速
めることを目的として,メタノール,エタノール,イソ
プロピルアルコール等のアルコール類も用いることがで
きる。
【0017】被印刷体が紙のような浸透性の物のときに
は,紙へのインキの浸透をはやめ見掛けの乾燥性を早く
するため,浸透剤を加えることができる。このような浸
透剤としては,水性溶剤として例示したジエチレングリ
コールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル,ア
ルキレングリコール,ポリエチレングリコールモノラウ
リルエーテル,ラウリル硫酸ナトリウム,ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ジ
オクチルスルホコハク酸ナトリウム等を用いることがで
きる。これらは,インキ中に5重量%以下の使用量で十
分な効果があり,これよりも多いと印字の滲み,紙抜け
(プリントスルー)を起こし好ましくなくなる。
は,紙へのインキの浸透をはやめ見掛けの乾燥性を早く
するため,浸透剤を加えることができる。このような浸
透剤としては,水性溶剤として例示したジエチレングリ
コールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル,ア
ルキレングリコール,ポリエチレングリコールモノラウ
リルエーテル,ラウリル硫酸ナトリウム,ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ジ
オクチルスルホコハク酸ナトリウム等を用いることがで
きる。これらは,インキ中に5重量%以下の使用量で十
分な効果があり,これよりも多いと印字の滲み,紙抜け
(プリントスルー)を起こし好ましくなくなる。
【0018】防黴剤は,インキへの黴の発生を防止する
ものであり,デヒドロ酢酸ナトリウム,安息香酸ナトリ
ウム,ソジウムピリジンチオン−1−オキサイド,ジン
クピリジンチオン−1−オキサイド,1,2−ベンズイ
ソチアゾリン−3−オン,1−ベンズイソチアゾリン−
3−オンのアミン塩等が用いられる。これらは,インキ
中に0.03〜0.5重量%の範囲で含まれることが好
ましい。キレート剤は,インキ中の金属イオンを封鎖
し,ノズル部での金属の析出やインキ中での不溶解性物
の析出等を防止するものであり,エチレンジアミンテト
ラアセティックアシド,エチレンジアミンテトラアセテ
ィックアシドのナトリウム塩,エチレンジアミンテトラ
アセティックアシドのジアンモニウム塩,エチレンジア
ミンテトラアセティックアシドのテトラアンモニウム塩
等が用いられる。これらは,インキ中に0〜0.5重量
%の範囲で含まれることが好ましい。
ものであり,デヒドロ酢酸ナトリウム,安息香酸ナトリ
ウム,ソジウムピリジンチオン−1−オキサイド,ジン
クピリジンチオン−1−オキサイド,1,2−ベンズイ
ソチアゾリン−3−オン,1−ベンズイソチアゾリン−
3−オンのアミン塩等が用いられる。これらは,インキ
中に0.03〜0.5重量%の範囲で含まれることが好
ましい。キレート剤は,インキ中の金属イオンを封鎖
し,ノズル部での金属の析出やインキ中での不溶解性物
の析出等を防止するものであり,エチレンジアミンテト
ラアセティックアシド,エチレンジアミンテトラアセテ
ィックアシドのナトリウム塩,エチレンジアミンテトラ
アセティックアシドのジアンモニウム塩,エチレンジア
ミンテトラアセティックアシドのテトラアンモニウム塩
等が用いられる。これらは,インキ中に0〜0.5重量
%の範囲で含まれることが好ましい。
【0019】また,インキのpHを調整し,インキの安
定ないし記録装置中の記録液配管との安定性を得るた
め,アミン,無機塩,アンモニア等のpH調整剤,リン
酸等の緩衝液を用いることができる。また,インキの循
環,移動,あるいはインキ製造時の泡の発生を防止する
ため消泡剤を添加することもできる。さらに,顔料の分
散および画像の品質向上を目的として,アニオン性,非
イオン性,カチオン性,両イオン性の界面活性剤や分散
剤を用いることができる。
定ないし記録装置中の記録液配管との安定性を得るた
め,アミン,無機塩,アンモニア等のpH調整剤,リン
酸等の緩衝液を用いることができる。また,インキの循
環,移動,あるいはインキ製造時の泡の発生を防止する
ため消泡剤を添加することもできる。さらに,顔料の分
散および画像の品質向上を目的として,アニオン性,非
イオン性,カチオン性,両イオン性の界面活性剤や分散
剤を用いることができる。
【0020】アニオン性活性剤としては,脂肪酸塩,ア
ルキル硫酸エステル塩,アルキルアリールスルホン酸
塩,アルキルナフタレンスルホン酸塩,ジアルキルスル
ホン酸塩,ジアルキルスルホコハク酸塩,アルキルジア
リールエーテルジスルホン酸塩,アルキルリン酸塩,ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩,ナフタレン
スルホン酸フォルマリン縮合物,ポリオキシエチレンア
ルキルリン酸エステル塩,グリセロールボレイト脂肪酸
エステル,ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エス
テル等を例示できる。
ルキル硫酸エステル塩,アルキルアリールスルホン酸
塩,アルキルナフタレンスルホン酸塩,ジアルキルスル
ホン酸塩,ジアルキルスルホコハク酸塩,アルキルジア
リールエーテルジスルホン酸塩,アルキルリン酸塩,ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩,ナフタレン
スルホン酸フォルマリン縮合物,ポリオキシエチレンア
ルキルリン酸エステル塩,グリセロールボレイト脂肪酸
エステル,ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エス
テル等を例示できる。
【0021】非イオン性活性剤としては,ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル,ポリオキシエチレンオキシプロピレ
ンブロックコポリマー,ソルビタン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンソルビトール脂肪酸エステル,グリセリン脂
肪酸エステル,ポリオキシエチレン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンアルキルアミン,フッ素系,シリコン
系等の非イオン性活性剤が例示できる。カチオン性活性
剤としては,アルキルアミン塩,第4級アンモニウム
塩,アルキルピリジニウム塩,アルキルイミダゾリウム
塩等を例示できる。両イオン性活性剤としては,アルキ
ルベタイン,アルキルアミンオキサイド,ホスファジル
コリン等が例示できる。
チレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル,ポリオキシエチレンオキシプロピレ
ンブロックコポリマー,ソルビタン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンソルビトール脂肪酸エステル,グリセリン脂
肪酸エステル,ポリオキシエチレン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンアルキルアミン,フッ素系,シリコン
系等の非イオン性活性剤が例示できる。カチオン性活性
剤としては,アルキルアミン塩,第4級アンモニウム
塩,アルキルピリジニウム塩,アルキルイミダゾリウム
塩等を例示できる。両イオン性活性剤としては,アルキ
ルベタイン,アルキルアミンオキサイド,ホスファジル
コリン等が例示できる。
【0022】その他の添加剤として,尿素,ジメチル尿
素等を加えることもできる。また,その他従来より公知
の各種溶剤,添加剤,塩類,合成および天然樹脂等を併
用することもできる。インキの製造については,顔料,
水,必要に応じて分散剤,水性溶剤を混合し,サンドミ
ル,ホモジナイザー,ボールミル,ペイントシェーカ
ー,超音波分散機等で分散した後,3元共重合体の溶解
液を加えて混合する。あるいは,顔料,3元共重合体,
水,必要に応じて分散剤,水性溶剤を混合し,サンドミ
ル,ホモジナイザー,ボールミル,ペイントシェーカ
ー,超音波分散機等で分散する。あるいは,二本ロール
ミルで顔料と3元共重合体をあらかじめ良く混練したの
ち,上記サンドミル等にてさらに分散し,適宜水にて希
釈,他の添加剤を混合する。
素等を加えることもできる。また,その他従来より公知
の各種溶剤,添加剤,塩類,合成および天然樹脂等を併
用することもできる。インキの製造については,顔料,
水,必要に応じて分散剤,水性溶剤を混合し,サンドミ
ル,ホモジナイザー,ボールミル,ペイントシェーカ
ー,超音波分散機等で分散した後,3元共重合体の溶解
液を加えて混合する。あるいは,顔料,3元共重合体,
水,必要に応じて分散剤,水性溶剤を混合し,サンドミ
ル,ホモジナイザー,ボールミル,ペイントシェーカ
ー,超音波分散機等で分散する。あるいは,二本ロール
ミルで顔料と3元共重合体をあらかじめ良く混練したの
ち,上記サンドミル等にてさらに分散し,適宜水にて希
釈,他の添加剤を混合する。
【0023】3元共重合体は,あらかじめ中和剤にて充
分溶解した状態で用いても良く,溶解のため加温するこ
とも有効である。また,分散後,加熱処理を加えてイン
キの安定性を向上させることも有効である。混合攪拌
は,通常の羽を用いた攪拌機による攪拌のほか,高速の
分散機,乳化機等により行うことができる。混合された
インキは,希釈の前あるいは後に,孔径3μ以下のフィ
ルター,好ましくは1.0μ以下のフィルター,さらに
好ましくは0.65μ以下のフィルターにて充分濾過す
ることが好ましい。フィルター濾過に先立って,遠心分
離による濾過を行うこともでき,これによりフィルター
濾過における目詰まりを少なくし,フィルター交換が少
なくてすむ。
分溶解した状態で用いても良く,溶解のため加温するこ
とも有効である。また,分散後,加熱処理を加えてイン
キの安定性を向上させることも有効である。混合攪拌
は,通常の羽を用いた攪拌機による攪拌のほか,高速の
分散機,乳化機等により行うことができる。混合された
インキは,希釈の前あるいは後に,孔径3μ以下のフィ
ルター,好ましくは1.0μ以下のフィルター,さらに
好ましくは0.65μ以下のフィルターにて充分濾過す
ることが好ましい。フィルター濾過に先立って,遠心分
離による濾過を行うこともでき,これによりフィルター
濾過における目詰まりを少なくし,フィルター交換が少
なくてすむ。
【0024】インキは,記録装置の方式にもよるが,粘
度1.5〜30cps(25℃)の液体として調整す
る。表面張力は,25〜60dyn/cmである。pH
は,特に制約されないが7〜12の範囲であり,7〜1
0の弱アルカリ性が好ましい。本発明のインキは,コン
ティヌュアスタイプのプリンターおよびオンデマンドタ
イプのプリンターのいずれにも使用できる。コンティニ
ュアスタイプのプリンターにおいては,液滴が適度に帯
電するようにインキの電導度を調整する。
度1.5〜30cps(25℃)の液体として調整す
る。表面張力は,25〜60dyn/cmである。pH
は,特に制約されないが7〜12の範囲であり,7〜1
0の弱アルカリ性が好ましい。本発明のインキは,コン
ティヌュアスタイプのプリンターおよびオンデマンドタ
イプのプリンターのいずれにも使用できる。コンティニ
ュアスタイプのプリンターにおいては,液滴が適度に帯
電するようにインキの電導度を調整する。
【0025】
(合成例)アクリル樹脂の合成法に従い,メチルメタク
リレート(MMA),エチルアクリレート(EA),メ
タクリル酸(MAA)を下記のモノマー組成(モル比)
で共重合し,3元共重合体を合成した。 MMA EA MAA 酸価 分子量 合成例1 1 0.5 0.5 35 10000 2 1 1.0 2.0 70 20000 3 1 2.0 1.0 60 20000 4 1 2.0 3.0 90 25000 5 1 3.0 1.0 58 28000 6 1 3.0 0.5 40 18000
リレート(MMA),エチルアクリレート(EA),メ
タクリル酸(MAA)を下記のモノマー組成(モル比)
で共重合し,3元共重合体を合成した。 MMA EA MAA 酸価 分子量 合成例1 1 0.5 0.5 35 10000 2 1 1.0 2.0 70 20000 3 1 2.0 1.0 60 20000 4 1 2.0 3.0 90 25000 5 1 3.0 1.0 58 28000 6 1 3.0 0.5 40 18000
【0026】〔実施例1〜12〕サンドミルに,表1に
示す配合比(重量比)の原料を充填して分散したのち,
10000rpmで遠心分離を行い,0.65μのフィ
ルターで濾過してインクジェットインキを作製した。
示す配合比(重量比)の原料を充填して分散したのち,
10000rpmで遠心分離を行い,0.65μのフィ
ルターで濾過してインクジェットインキを作製した。
【0027】
【表1】
【0028】*1 イソインドリノン系有機顔料 *2 イソインドリノン系有機顔料 *3 キノフタロン系有機顔料 *4 ベンズイミダゾロン系有機顔料 *5 キナクリドン系有機顔料 *6 フタロシアニン系有機顔料 *7 カーボンブラック *8 花王(株)製 非イオン性界面活性剤 *9 花王(株)製 非イオン性界面活性剤 *10 ゼネカ(株)製 *11 赤色顔料分散剤 P−〔CH2 NH (CH2)4 N
(CH3)2 〕2 Pはキナクリドン残基 *12 青色顔料分散剤 P−〔CH2 NH (CH2)4 N
(CH3)2 〕2 Pは銅フタロシアニン残基 *13 青色顔料分散剤 P−〔CH2 NH (CH2)4 N
(C2 H5)2 〕2 Pは銅フタロシアニン残基 *14 ゼネカ(株)製 *15 オーリン(株)製 *16 エチレンジアミンテトラアセティックアシドのナ
トリウム塩
(CH3)2 〕2 Pはキナクリドン残基 *12 青色顔料分散剤 P−〔CH2 NH (CH2)4 N
(CH3)2 〕2 Pは銅フタロシアニン残基 *13 青色顔料分散剤 P−〔CH2 NH (CH2)4 N
(C2 H5)2 〕2 Pは銅フタロシアニン残基 *14 ゼネカ(株)製 *15 オーリン(株)製 *16 エチレンジアミンテトラアセティックアシドのナ
トリウム塩
【0029】実施例で得られたインキについて,下記の
方法で分散性を評価した。また,実施例で得られたイン
キをインクジェットプリンター(エプソン(株)製「M
J700V2C」)のカートリッジに入れて記録を行
い,記録物の耐水性,耐摩擦性および耐光性を下記の方
法で評価した。結果を表2に示す。さらに,実施例で得
られたインキを−40℃で一週間保存後,自然解凍した
ところ,初期の粘度を維持しており,安定な噴射特性を
示した。また,50℃の恒温槽で1月保存したところ,
初期の粘度を維持しており,安定な噴射特性を示した。
また,−40℃7時間,室温7時間,50℃7時間のサ
イクルを3回繰り返して行ったところ,初期の印字特性
および記録液の物性値を維持していた。
方法で分散性を評価した。また,実施例で得られたイン
キをインクジェットプリンター(エプソン(株)製「M
J700V2C」)のカートリッジに入れて記録を行
い,記録物の耐水性,耐摩擦性および耐光性を下記の方
法で評価した。結果を表2に示す。さらに,実施例で得
られたインキを−40℃で一週間保存後,自然解凍した
ところ,初期の粘度を維持しており,安定な噴射特性を
示した。また,50℃の恒温槽で1月保存したところ,
初期の粘度を維持しており,安定な噴射特性を示した。
また,−40℃7時間,室温7時間,50℃7時間のサ
イクルを3回繰り返して行ったところ,初期の印字特性
および記録液の物性値を維持していた。
【0030】耐水性 コピー用紙「Xerox402
4」に印字,6時間放置後,水道水中に5分浸漬し,試
験前後のOD値を測定し,残存した率を示した。 耐摩擦性 アート紙にベタ印字した記録物を湿った綿棒
にて3回こすったときの印字部の変化を目視にて評価し
た。 耐光性 塗工合成紙に印字ラミネート後,フェードメ
ーターで500時間暴露し,暴露前後の色差ΔEを示し
た。 分散性 インキを50℃7日間保存後に粒子径の変化
を測定した。 良 :15nm未満の変化 不良:15nm以上の変化
4」に印字,6時間放置後,水道水中に5分浸漬し,試
験前後のOD値を測定し,残存した率を示した。 耐摩擦性 アート紙にベタ印字した記録物を湿った綿棒
にて3回こすったときの印字部の変化を目視にて評価し
た。 耐光性 塗工合成紙に印字ラミネート後,フェードメ
ーターで500時間暴露し,暴露前後の色差ΔEを示し
た。 分散性 インキを50℃7日間保存後に粒子径の変化
を測定した。 良 :15nm未満の変化 不良:15nm以上の変化
【0031】
【0032】
【発明の効果】本発明のインキは,水を媒体しながら,
耐水性の良好な記録物を与えるため,従来は被記録体の
影響により耐水性の不足を生じることの多かった水性イ
ンクジェットインキの用途を拡大できる。また,本発明
のインキは,耐光性に優れた顔料を用いた場合には,耐
光性のバランスが良好なカラー画像が形成できるため,
室内での書類の作成,ダンボールのマーキング,ナンバ
リング等の分野で利用できるだけでなく,屋外でのワイ
ドフォーマット画像の作成にも利用できるようになっ
た。また,本発明のインキは再溶解性に優れるため,偏
向電極にインキが付着した際もインキの付着,堆積によ
るトラブルが少なくなった。
耐水性の良好な記録物を与えるため,従来は被記録体の
影響により耐水性の不足を生じることの多かった水性イ
ンクジェットインキの用途を拡大できる。また,本発明
のインキは,耐光性に優れた顔料を用いた場合には,耐
光性のバランスが良好なカラー画像が形成できるため,
室内での書類の作成,ダンボールのマーキング,ナンバ
リング等の分野で利用できるだけでなく,屋外でのワイ
ドフォーマット画像の作成にも利用できるようになっ
た。また,本発明のインキは再溶解性に優れるため,偏
向電極にインキが付着した際もインキの付着,堆積によ
るトラブルが少なくなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 昭生 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イン キ製造株式会社内
Claims (17)
- 【請求項1】水性の液体中に顔料を分散してなるインク
ジェットインキにおいて,メチルメタクリレート,エチ
ルアクリレート,メタクリル酸よりなる3元共重合体を
用いることを特徴とするインクジェットインキ。 - 【請求項2】メチルメタクリレート,エチルアクリレー
ト,メタクリル酸よりなる3元共重合体の分子量が10
000〜30000であることを特徴とする請求項1記
載のインクジェットインキ。 - 【請求項3】メチルメタクリレート,エチルアクリレー
ト,メタクリル酸よりなる3元共重合体の酸価が30〜
90であることを特徴とする請求項1または2記載のイ
ンクジェットインキ。 - 【請求項4】メチルメタクリレート,エチルアクリレー
ト,メタクリル酸よりなる3元共重合体が、メタクリル
酸1モルに対してメチルメタクリレート0.2〜5.0
モル,エチルアクリレート0.2〜5.0モルの共重合
体であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1
項に記載のインクジェットインキ。 - 【請求項5】メチルメタクリレート,エチルアクリレー
ト,メタクリル酸よりなる3元共重合体を0.5〜10
重量%含むことを特徴とする請求項1ないし4いずれか
1項に記載のインクジェトインキ。 - 【請求項6】顔料1〜10重量%,防黴剤0.03〜
0.5重量%,メチルメタクリレート,エチルアクリレ
ート,メタクリル酸よりなる3元共重合体0.5〜10
重量%,水50〜95重量%を含むことを特徴とする請
求項1ないし5いずれか1項に記載のインクジェットイ
ンキ。 - 【請求項7】メチルメタクリレート,エチルアクリレー
ト,メタクリル酸よりなる3元共重合体の中和剤を含む
ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項に記載
のインクジェットインキ。 - 【請求項8】顔料がカーボンブラックである請求項1な
いし7いずれか1項に記載のインクジェットインキ。 - 【請求項9】顔料がフタロシアニン系有機顔料である請
求項1ないし7いずれか1項に記載のインクジェットイ
ンキ。 - 【請求項10】顔料がキナクリドン系有機顔料である請
求項1ないし7いずれか1項に記載のインクジェットイ
ンキ。 - 【請求項11】顔料がベンズイミダゾロン系有機顔料で
ある請求項1ないし7いずれか1項に記載のインクジェ
ットインキ。 - 【請求項12】顔料がキノフタロン系有機顔料である請
求項1ないし7いずれか1項に記載のインクジェットイ
ンキ。 - 【請求項13】顔料がイソインドリノン系有機顔料であ
る請求項1ないし7いずれか1項に記載のインクジェッ
トインキ。 - 【請求項14】エローの顔料がイソインドリノン系有機
顔料,マゼンタの顔料がキナクリドン系有機顔料,シア
ンの顔料がフタロシアニン系有機顔料,ブラックの顔料
がカーボンブラックである4色の請求項1ないし7いず
れか1項に記載のインクジェットインキからなるフルカ
ラー画像形成用インクジェットインキセット。 - 【請求項15】エローの顔料がキノフタロン系有機顔
料,マゼンタの顔料がキナクリドン系有機顔料,シアン
の顔料がフタロシアニン系有機顔料,ブラックの顔料が
カーボンブラックである4色の請求項1ないし7いずれ
か1項に記載のインクジェットインキからなるフルカラ
ー画像形成用インクジェットインキセット。 - 【請求項16】孔径0.65μm以下のフィルターにて
濾過したことを特徴とする請求項1ないし13いずれか
1項に記載のインクジェットインキ。 - 【請求項17】粘度が1.5〜30センチポイズ(25
℃)であることを特徴とする請求項1ないし13いずれ
か1項に記載のインクジェットインキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23742096A JPH1081843A (ja) | 1996-09-09 | 1996-09-09 | インクジェットインキおよびインクジェットインキセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23742096A JPH1081843A (ja) | 1996-09-09 | 1996-09-09 | インクジェットインキおよびインクジェットインキセット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1081843A true JPH1081843A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=17015100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23742096A Pending JPH1081843A (ja) | 1996-09-09 | 1996-09-09 | インクジェットインキおよびインクジェットインキセット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1081843A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002220555A (ja) * | 2001-01-25 | 2002-08-09 | Konica Corp | インクジェット記録液及び記録方法 |
JP2002220557A (ja) * | 2001-01-29 | 2002-08-09 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | プロセス印刷インキセット |
EP1669423A1 (en) * | 2004-12-10 | 2006-06-14 | Xerox Corporation | Heterogeneous low energy gel ink composition |
EP2105468A1 (en) | 2008-03-27 | 2009-09-30 | FUJIFILM Corporation | Method of producing an organic pigment fine particle dispersion, and ink-jet recording ink and paint using the organic pigment fine particle obtained by the same |
KR100961381B1 (ko) | 2008-08-25 | 2010-06-07 | 주식회사 에이스 디지텍 | 편광판 결함 검출용 마킹 잉크 조성물 |
JP2013018881A (ja) * | 2011-07-12 | 2013-01-31 | Fujifilm Corp | インクジェットインク組成物、及び、インクジェット記録方法 |
JP2020023604A (ja) * | 2018-08-06 | 2020-02-13 | 花王株式会社 | 水系顔料分散体 |
JP2021084913A (ja) * | 2019-11-25 | 2021-06-03 | サンノプコ株式会社 | インク用印刷適性向上剤、これを含有する水性インク組成物 |
-
1996
- 1996-09-09 JP JP23742096A patent/JPH1081843A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002220555A (ja) * | 2001-01-25 | 2002-08-09 | Konica Corp | インクジェット記録液及び記録方法 |
JP2002220557A (ja) * | 2001-01-29 | 2002-08-09 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | プロセス印刷インキセット |
EP1669423A1 (en) * | 2004-12-10 | 2006-06-14 | Xerox Corporation | Heterogeneous low energy gel ink composition |
US7172276B2 (en) | 2004-12-10 | 2007-02-06 | Xerox Corporation | Heterogeneous low energy gel ink composition |
EP2105468A1 (en) | 2008-03-27 | 2009-09-30 | FUJIFILM Corporation | Method of producing an organic pigment fine particle dispersion, and ink-jet recording ink and paint using the organic pigment fine particle obtained by the same |
KR100961381B1 (ko) | 2008-08-25 | 2010-06-07 | 주식회사 에이스 디지텍 | 편광판 결함 검출용 마킹 잉크 조성물 |
JP2013018881A (ja) * | 2011-07-12 | 2013-01-31 | Fujifilm Corp | インクジェットインク組成物、及び、インクジェット記録方法 |
JP2020023604A (ja) * | 2018-08-06 | 2020-02-13 | 花王株式会社 | 水系顔料分散体 |
JP2021084913A (ja) * | 2019-11-25 | 2021-06-03 | サンノプコ株式会社 | インク用印刷適性向上剤、これを含有する水性インク組成物 |
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