JPH11156190A - 排ガスの浄化触媒及び浄化方法 - Google Patents

排ガスの浄化触媒及び浄化方法

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JPH11156190A
JPH11156190A JP9326293A JP32629397A JPH11156190A JP H11156190 A JPH11156190 A JP H11156190A JP 9326293 A JP9326293 A JP 9326293A JP 32629397 A JP32629397 A JP 32629397A JP H11156190 A JPH11156190 A JP H11156190A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中に含まれる有害成分の有機塩素化合
物、窒素酸化物及び可燃性ガスを効率良く除去する。 【解決手段】 図1の下側図表はX線回析スペクトルで
最上段は本発明のTi−(Mn、V)触媒、第3段はマ
ーカとしてのMnV26であり、第4段はMn(V
32である。本図に示すXRDスペクトルから明らか
なようにMnとVからなる複合酸化物Mn(VO32
びMnV26の存在が確認され、格子面間隔で4.37
Å、3.54Å、3.28Å、3.16Å、3.09
Å、3.04Åに対応するX線回折ピークを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中に含まれ
る有害成分の有機塩素化合物、窒素酸化物及び可燃性ガ
スを効率良く浄化する排ガスの浄化触媒及び浄化方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ、産業廃棄物、下水汚泥等を焼
却する焼却炉から発生する排ガス中には、有害成分の窒
素酸化物(以下NOxと記載)、炭化水素(以下HCと
記載)及び一酸化炭素(以下COと記載)等の可燃性ガ
スと共に極めて微量であるが猛毒の有機塩素化合物、例
えば芳香族系のポリ塩化ジベンゾダイオキシン(以下P
CDDと記載)、ポリ塩化ジベンゾフラン(以下PCD
Fと記載)、クロロベンゼンが含まれており、これらの
有害成分を除去し排ガスを浄化することは環境保全上重
要である。排ガス中に含まれる芳香族系有機塩素化合物
を浄化する技術に触媒を用い酸化分解する方法があり、
公知例としての特開平2−35914号公報には排ガス
を150℃以上に昇温し、酸化チタン、酸化バナジウ
ム、酸化タングステン、白金、パラジウムの中から選ば
れた少なくとも一種の成分を含む触媒を用いる方法が開
示されている。また、排ガス中に含まれるNOx、有機
塩素化合物及びCOを浄化する技術の公知例として特開
平5−245343号公報にはA成分としてTi、S
i、Zr、Al、Vから選択し、Vを必ず含む一種の金
属の単独系酸化物または二種以上の金属の複合多元系酸
化物群から選ばれる一種以上と、B成分としてPt、P
d、Ruから選ばれる一種またはその酸化物を含む触媒
を用いる方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の技
術は必ずしもその性能が十分とは云えず、除去率を向上
させるために触媒量を増加すること、触媒層の反応温度
を高めることが必要となる。触媒量を増加する方法は設
備が大型になり触媒のコストが上昇する。そして触媒層
の反応温度を高める方法は排ガスを昇温するための熱エ
ネルギが増加し運転コストが上昇する。何れにしても排
ガス浄化のためのコストが大幅に増加することは避けら
れない。本発明の目的は、排ガス中に含まれる有害成分
の有機塩素化合物、窒素酸化物及び可燃性ガスを効率良
く除去することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、活性成分と
してTi、Mn、Vを含み、MnとVの複合酸化物を含
むことにより達成される。上記目的は、活性成分として
Ti、Mn、Vを含み、全体の50重量%以上はTiの
酸化物であり、MnとVの複合酸化物を含むことにより
達成される。MnとVの複合酸化物がMn(VO32
MnV26、MnVO3の何れかであることが望まし
い。MnとVの複合酸化物の格子面間隔で4.37±
0.2Å、3.54±0.2Å、3.28±0.2Å、
3.16±0.2Å、3.09±0.2Å、3.04±
0.2Åのいずれかに対応するX線回折ピークを含むこ
とが望ましい。更に活性成分としてWまたはMoの少な
くともいずれかを含むことが望ましい。 活性成分の原
子比がTi 50〜95%、Mn 0.01〜20%、V
0.5〜40%、W 0〜20%、Mo 0〜20%であ
ることが望ましい。触媒の97重量%以上がTi、M
n、V、W、Moからなる群から選ばれた元素の酸化物
からなることが望ましい。上記目的は、バナジウム酸化
物及びマンガン酸化物に溶媒を加えて混練し、該第1の
混合物を乾燥後に焼成し、該焼成物にチタン酸化物と溶
媒を加えて混練し、該第2の混合物を乾燥後に焼成する
ことにより達成される。有機塩素化合物及び酸素を含む
排ガスを温度50〜600℃で上記の触媒に接触させて
酸化分解して浄化することが望ましい。有機塩素化合物
及び酸素を含む排ガスを温度100〜300℃で上記の
触媒に接触させて酸化分解して浄化することが望まし
い。有機塩素化合物、窒素酸化物及び可燃性ガスを含む
排ガスに窒素酸化物還元剤を添加し、温度50〜600
℃で上記の触媒に接触させて浄化することが望ましい。
有機塩素化合物、窒素酸化物及び可燃性ガスを含む排ガ
スに窒素酸化物還元剤を添加し、温度100〜300℃
で上記の触媒に接触させて浄化することが望ましい。上
記の触媒を有機塩素化合物のうちの芳香族有機塩素化合
物に適用することが望ましい。上記の触媒を有機塩素化
合物のうちのポリ塩化ジベンゾダイオキシンまたはポリ
塩化ジベンゾフランに適用することが望ましい。上記の
触媒を下水汚泥焼却炉またはごみ焼却炉から排出される
排ガスに適用することが望ましい。上記構成の触媒に含
まれるMnとVの複合酸化物は、MnとVの相互作用が
強まり、活性成分であるVの酸化還元反応速度が大きく
なり、MnとVの複合酸化物の形態がMn(VO32
MnV26、MnVO3であれば有害成分の高い除去率
が得られる。触媒活性成分の原子比がMn 1〜16
%、V 0.5〜40%で高い除去率を長期に維持でき
る。Mnの原子比が20%、Vの原子比が40%を超え
るとTi上でMn、Vまたは複合酸化物が高分散しにく
くなり高い触媒活性が得られない。 また、W、Moの
原子比が20%以下であればTi−(Mn−V)系の活
性を保持したまま対SOx性が向上して触媒の寿命が長
くなり、ハニカム成型性も向上する。W、Moの原子比
が20%以上であればWまたはMoが触媒表面の活性点
を被覆し、活性が低下する。そして上記構成の触媒は反
応温度50〜600℃、好ましくは100〜300℃で
排ガス中に含まれる有害成分の有機塩素化合物、窒素酸
化物及び可燃性ガスを効率良く除去することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の基本的な実施の形
態を説明する。本発明の触媒は極めて高い性能を有して
いるが、製造に関して特に困難な点は無く通常の製造技
術である沈殿法、酸化物混合法、混練法、担持法、含浸
法等が適用できる。触媒の成型には通常の押出し成型
法、打錠成型法、転動造粒法等の目的に応じた成型技術
を適用できる。触媒の形状は、円柱状、円管状、板状、
リボン状、ハニカム状、ペレット状に成型できる。特に
板状、ハニカム状に成型すれば排ガス中に含まれるダス
トが触媒表面に付着することを防止でき、活性の低下及
び圧力損失の増加を低減できる。また、触媒成分の少量
をシリカ、アルミナ、ジルコニア等に担持したり、シリ
カ、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、酸性白土、活
性白土、珪藻土の担体成分と触媒成分とを十分に混練し
触媒に混合して使用できる。そして、担体成分の水溶性
塩から触媒成分と同時に共沈させたり、担体成分の水酸
化物を混練して使用できる。特に担体または担体成分の
使用は触媒コストを低減せしめる点からも好ましい。本
発明の触媒の活性成分であるマンガンの原料としては、
各種の酸化マンガン、酢酸マンガン、硝酸マンガン、硝
酸マンガンアンモニウム、硫酸マンガン、炭酸マンガ
ン、塩化マンガン、硼酸マンガン、蓚酸マンガン、安息
香酸マンガン、蟻酸マンガン、燐酸マンガン、ステアリ
ン酸マンガン、ナフテン酸マンガン、マンガンアセチル
アセテート、エチルヘキサンマンガンが使用できる。バ
ナジウムの原料としては、各種の酸化バナジウム、メタ
バナジン酸塩及び硫酸バナジル、蓚酸バナジル、ハロゲ
ン化バナジウムが使用できる。更に、上記マンガンの原
料、バナジウムの原料をそれぞれ水、蓚酸を用いて溶解
させ両者を混合した後、その混合液を蒸発乾固させるこ
と、またはアンモニア水で沈殿を生成させることによ
り、マンガンとバナジウムを原子レベルで均一に混合で
きマンガンとバナジウムの複合酸化物を調整する上で好
ましい。チタンの原料としては、酸化チタンまたは加熱
により酸化チタンを生成する各種の化合物、例えばチタ
ン酸、水酸化チタン、硫酸チタンが使用できる。触媒製
造時に汎用される各種のチタン化合物、例えばハロゲン
化チタン、硫酸チタンを水、アンモニア水、苛性アルカ
リ、炭酸アルカリで沈殿させ水酸化物とした後加熱分解
により酸化物を生成することもできる。
【0006】ここで、触媒製造の一例を挙げてその内容
を説明する。所定量のメタバナジン酸アンモニウム
(NH4VO3)、硝酸マンガン Mn(NO32・6H2
Oに蒸留水を加え、この混合物を十分に混練する。得ら
れたペースト状の混合物を乾燥させた後、300〜80
0℃の温度で1〜10時間焼成する。本発明の触媒を用
いる有機塩素化合物系の除去反応の適用対象としては、
PCDD、PCDF、クロロベンゼン、クロロフェノー
ル、ポリ塩テトラクロロエチレンの塩素を含むものであ
り、特に芳香族塩素化合系が好適な除去反応の対象とな
る。排ガス中に含まれる有害成分の有機塩素化合物、窒
素酸化物及び可燃性ガスを除去する際の排ガス空間速度
は100,000/h以下とし、好ましくは1,000
〜50,000/hの範囲に設定する。反応温度は50
〜600℃、好ましくは100〜300℃とし、反応圧
力は特に限定しない。排ガスに添加する窒素酸化物還元
剤は、アンモニアまたは尿素が好ましい。そして、触媒
を保有する反応器の形式は固定床、移動床、流動床の何
れでも適用できる。
【0007】次に、本発明の詳細な実施の形態を比較例
と対比しながら説明する。 実施の形態1 メタバナジン酸アンモニウム (NH4VO3)2.2g
に硝酸マンガン Mn(NO32・6H2O2.16g及
び蒸留水10mlを加え十分に混練する。得られたペー
スト状の混合物を120℃で乾燥させた後、500℃の
温度で2時間焼成する。この焼成品に酸化チタン(Ti
2)20g及び蒸留水30mlを加え十分に混練す
る。得られたペースト状の混合物を120℃で乾燥させ
た後、500℃の温度で2時間焼成して触媒を得た。以
後この触媒をTi−(Mn、V)触媒と記載する。Ti
−(Mn、V)触媒は原子比でTi:Mn:V=10
0:3:7.5の組成を有する。図1は本発明の実施の
形態のTi−(Mn、V)触媒のX線回析結果を表す図
表である。本図の上側図表はTi−(Mn、V)触媒の
X線回析(以後XRDと記載)ピークを示し、本図の下
側図表はXRDスペクトルで最上段はTi−(Mn、
V)触媒、第2段はマーカとしてのTiO2であり、第
3段はマーカとしてのMnV26であり、第4段はMn
(VO32であり、最下段はマーカとしてのV25であ
る。本図に示すXRDスペクトルから明らかなようにM
nとVからなる複合酸化物Mn(VO32及びMnV2
6の存在が確認され、格子面間隔で4.37Å、3.
28Å、3.16Å、3.09Å、3.04Åに対応す
るX線回折ピークを含む。比較例としてTi、Mn、V
の三元素を本実施の形態のように分離せず同時に混練、
焼成したTi−Mn−V触媒と、Ti、Vの二元素を混
練、焼成したTi−V触媒のXRD分析を行ったとこ
ろ、Mn、Vはそれぞれの単独酸化物で存在し、本実施
の形態のようなMnとVからなる複合酸化物は認められ
なかった。
【0008】次に、本実施の形態の触媒の活性試験につ
いて説明する。活性試験装置は常圧流通型であり、反応
管は内径16mmの耐熱ガラス(パイレックス)製で、
反応管内に外径5mmの耐熱ガラス(パイレックス)製
の熱伝対保護管を挿入している。この反応管を電気炉内
に装着して反応温度50〜600℃に昇温する。反応管
の中央に10〜20メッシュに整粒した各種触媒4.5
mlを充填し、下記組成の有機塩素化合物としてクロロ
ベンゼンを含む模擬排ガスを空間速度(以下SVと記
載)10,000/hで流通させ、有機塩素化合物の分
解率を測定した。 模擬排ガス組成 O2 10% H2O 20% クロロベンゼン 約1000ppm NO 200ppm NH3 200ppm N2 残部 図2は本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示す
図表である。本図に示すように本実施の形態のTi−
(Mn、V)触媒は、比較例のTi−Mn−V触媒、T
i−V触媒及びTi−Ag−V触媒より活性が高い。
【0009】実施の形態2 実施の形態1で調整したTi−(Mn、V)触媒及び比
較例の触媒を用い、実施の形態1の触媒活性試験条件の
うちの有機塩素化合物をクロロベンゼンからo−ジクロ
ロベンゼン、o−クロロフェノールのそれぞれに変え、
下記のガス組成で触媒活性試験を行った。 模擬排ガス組成 図3は本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示す
図表である。本図に示すように本実施の形態のTi−
(Mn、V)触媒(原子比でTi:Mn:V=100:
3:7.5)は、有機塩素化合物のo−ジクロロベンゼ
ン、o−クロロフェノールの何れに対しても比較例のT
i−Mn−V触媒(原子比でTi:Mn:V=100:
3:7.5)、Ti−V触媒(原子比でTi:V=10
0:7.5)より活性が高い。
【0010】実施の形態3 実施の形態1で調整したTi−(Mn、V)触媒及び実
施の形態1と同じ比較例の触媒を用い、模擬排ガス組成
以外は実施の形態1と同じ触媒活性試験条件でNOx除
去率に関する触媒活性試験を行った。 模擬排ガス組成 O2 10% H2O 20% クロロベンゼン 約1000ppm NO 200ppm NH3 240ppm N2 残部 図4は本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示す
図表である。本図に示すように本実施の形態のTi−
(Mn、V)触媒は、低い温度領域及び高い温度領域で
Ti−Mn−V触媒より活性が高く、脱硝触媒として実
用化されているTi−V触媒よりも活性が高い。本実施
の形態によれば排ガス中にクロロベンゼンのような有機
塩素化合物が存在してもNOx除去率には影響せず、T
i−(Mn、V)触媒を用いて有機塩素化合物、NOx
を同時に高い除去率で浄化することができる。
【0011】実施の形態4 実施の形態1で調整したTi−(Mn、V)触媒及び比
較例のTi−Mn−V触媒(原子比Ti:Mn:V=1
00:3:7.5)、Ti−V触媒(原子比Ti:V=
100:7.5)、Ti−V−W触媒(原子比Ti:
V:W=100:7.5:5.7)を用い、SV 2
0,000/h、下記の模擬排ガス組成で炭化水素プロ
パン(C38)の除去率に関する触媒活性試験を行っ
た。 模擬排ガス組成 O2 10% H2O 20% C38 150ppm N2 残部 図5は本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示す
図表である。本図に示すように本実施の形態のTi−
(Mn、V)触媒は、低い温度領域でTi−Mn−V触
媒、Ti−W−V触媒及びTi−V触媒よりも格別に活
性が高い。本実施の形態によれば排ガス中に炭化水素、
一酸化炭素のような可燃性ガスが存在しても高い除去率
で浄化することができる。
【0012】実施の形態5 Ti−(Mn、V)触媒(原子比でTi:Mn:V=1
00:3:7.5)の形状をハニカム及び板状に調整
し、比較例のTi−Mn−V触媒(原子比でTi:M
n:V=100:3:7.5)及びTi−V−W触媒
(原子比でTi:V:W=100:7.5:5.7)の
形状をハニカム及び板状に調整し、実施の形態1の触媒
活性試験条件のうちの有機塩素化合物をPCDDとPC
DFの混合ガスに変えてSV 10,000/hで触媒
活性試験を行った。 模擬排ガス組成 O2 10% H2O 20% PCDD 200〜1000ng/Nm3 PCDF 200〜1000ng/Nm3 NO 100〜250ppm NH3 240ppm N2 残部 図6は本発明の他の実施の形態及び比較例の触媒活性を
示す図表である。本図の縦軸はPCDDとPCDFの混
合ガスの分解率を表し、ハニカム及び板状Ti−(M
n、V)触媒は比較例に対し高い活性を有する。
【0013】実施の形態6 Ti−(Mn、V)触媒のうちのTiに対するMnの原
子比を変え、実施の形態1と同じ方法で調整し、本実施
の形態のTi−(Mn、V)触媒および比較例のTi−
Mn−V触媒について温度210℃としそれ以外の条
件、模擬排ガス組成、SVは実施の形態1と同じとし有
機塩素化合物の分解率を測定した。図7は本発明の実施
の形態及び比較例の触媒活性を示す図表である。本図に
示すように本実施の形態のTi−(Mn、V)触媒は、
Tiに対するMnの原子比0.2〜20%の範囲で比較
例のTi−Mn−V触媒より活性が高く、特に1〜16
%の範囲で著しく高くなる。
【0014】実施の形態7 本実施の形態のTi−(Mn、V)−W触媒は実施の形
態1のTi−(Mn、V)触媒にWを加え原子比でT
i:Mn:V:W=100:3:7.5:5.7となる
ように調整し、Ti−(Mn、V)−Mo触媒は実施の
形態1のTi−(Mn、V)触媒にMoを加え原子比で
Ti:Mn:V:Mo=100:3:7.5:5.7と
なるように調整し、比較例としてTi−V触媒(原子比
でTi:V=100:7.5)を用い、実施の形態1の
模擬排ガスにSOxを加えSVは実施の形態1と同じと
し50時間後の有機塩素化合物の分解率を測定した。 模擬排ガス組成 O2 10% H2O 20% クロロベンゼン 約1000ppm NO 200ppm NH3 200ppm SO2 200ppm N2 残部 図8は本発明の他の実施の形態の触媒加速劣化試験結果
を示す図表である。本図に示すように比較例のTi−V
触媒は50時間後に活性が50%に低下したが、本実施
の形態のTi−(Mn、V)−W触媒及びTi−(M
n、V)−Mo触媒は、活性低下が僅かに留まった。W
及びMoを含むTi−(Mn、V)−W−Mo触媒も同
様な効果を有する。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、触媒に含まれるMnと
Vの複合酸化物により活性成分であるVの酸化還元反応
速度が大きくなり、排ガス中に含まれる有害成分の有機
塩素化合物、窒素酸化物及び可燃性ガスを効率良く除去
する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のTi−(Mn、V)触媒
のX線回析結果を表す図表である。
【図2】本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示
す図表である。
【図3】本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示
す図表である。
【図4】本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示
す図表である。
【図5】本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示
す図表である。
【図6】本発明の他の実施の形態及び比較例の触媒活性
を示す図表である。
【図7】本発明の実施の形態及び比較例の触媒活性を示
す図表である。
【図8】本発明の他の実施の形態の触媒加速劣化試験結
果を示す図表である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性成分としてTi、Mn、Vを含み、
    該MnとVの複合酸化物を含むことを特徴とする排ガス
    の浄化触媒。
  2. 【請求項2】 活性成分としてTi、Mn、Vを含み、
    全体の50重量%以上はTiの酸化物であり、前記Mn
    とVの複合酸化物を含むことを特徴とする排ガスの浄化
    触媒。
  3. 【請求項3】 前記MnとVの複合酸化物がMn(VO
    32、MnV26、MnVO3の何れかであることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の排ガスの浄化
    触媒。
  4. 【請求項4】 前記MnとVの複合酸化物の格子面間隔
    で4.37±0.2Å、3.54±0.2Å、3.28
    ±0.2Å、3.16±0.2Å、3.09±0.2
    Å、3.04±0.2Åのいずれかに対応するX線回折
    ピークを含むことを特徴とする請求項1から請求項3の
    うちのいずれかの請求項に記載の排ガスの浄化触媒。
  5. 【請求項5】 更に活性成分としてWまたはMoの少な
    くともいずれかを含むことを特徴とする請求項1から請
    求項4のうちのいずれかの請求項に記載の排ガスの浄化
    触媒。
  6. 【請求項6】 前記活性成分の原子比がTi 50〜95
    %、Mn 0.01〜20%、V 0.5〜40%、W
    0〜20%、Mo 0〜20%であることを特徴とする
    請求項5に記載の排ガスの浄化触媒。
  7. 【請求項7】 触媒の97重量%以上がTi、Mn、
    V、W、Moからなる群から選ばれた元素の酸化物から
    なることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の
    排ガスの浄化触媒。
  8. 【請求項8】 バナジウム酸化物及びマンガン酸化物に
    溶媒を加えて混練し、該第1の混合物を乾燥後に焼成
    し、該焼成物にチタン酸化物と溶媒を加えて混練し、該
    第2の混合物を乾燥後に焼成することを特徴とする排ガ
    スの浄化触媒製造方法。
  9. 【請求項9】 有機塩素化合物及び酸素を含む排ガスを
    温度50〜600℃で請求項1から請求項7のうちのい
    ずれかの請求項に記載の触媒に接触させて酸化分解して
    浄化することを特徴とする排ガスの浄化方法。
  10. 【請求項10】 有機塩素化合物及び酸素を含む排ガス
    を温度100〜300℃で請求項1から請求項7のうち
    のいずれかの請求項に記載の触媒に接触させて酸化分解
    して浄化することを特徴とする排ガスの浄化方法。
  11. 【請求項11】 有機塩素化合物、窒素酸化物及び可燃
    性ガスを含む排ガスに窒素酸化物還元剤を添加し、温度
    50〜600℃で請求項1から請求項7のうちのいずれ
    かの請求項に記載の触媒に接触させて浄化することを特
    徴とする排ガスの浄化方法。
  12. 【請求項12】 有機塩素化合物、窒素酸化物及び可燃
    性ガスを含む排ガスに窒素酸化物還元剤を添加し、温度
    100〜300℃で請求項1から請求項7のうちのいず
    れかの請求項に記載の触媒に接触させて浄化することを
    特徴とする排ガスの浄化方法。
  13. 【請求項13】 前記有機塩素化合物が芳香族有機塩素
    化合物であることを特徴とする請求項9から請求項12
    のうちのいずれかの請求項に記載の排ガスの浄化方法。
  14. 【請求項14】 前記有機塩素化合物がポリ塩化ジベン
    ゾダイオキシンまたはポリ塩化ジベンゾフランであるこ
    とを特徴とする請求項9から請求項12のうちのいずれ
    かの請求項に記載の排ガスの浄化方法。
  15. 【請求項15】 前記排ガスは下水汚泥焼却炉またはご
    み焼却炉から排出されることを特徴とする請求項9から
    請求項12のうちのいずれかの請求項に記載の排ガスの
    浄化方法。
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CN114602458A (zh) * 2022-03-22 2022-06-10 江苏理工学院 一种Mn(VO3)2/V2O5催化剂及其制备方法和应用

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