JPH11155807A - 軟性内視鏡用灌流シース - Google Patents

軟性内視鏡用灌流シース

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JPH11155807A
JPH11155807A JP9330269A JP33026997A JPH11155807A JP H11155807 A JPH11155807 A JP H11155807A JP 9330269 A JP9330269 A JP 9330269A JP 33026997 A JP33026997 A JP 33026997A JP H11155807 A JPH11155807 A JP H11155807A
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endoscope
tube
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sheath
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Yasuo Goto
康雄 後藤
Nariyasu Kishioka
成泰 岸岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は観察対象部位への挿入性が良
く、かつ灌流性能を損なうことのない軟性内視鏡用灌流
シースを提供することにある。 【構成】本発明は、内視鏡1の挿入部2に外装して使用
する内視鏡用灌流シース70が、口金部76を本体部7
2と、内視鏡挿入部2を水密状態に保持するシール部材
78と、上記内視鏡挿入部よりも高い可撓性を有するチ
ューブ部材と、上記チューブ部材の先端に設けられ、少
なくとも上記チューブ部材内が負圧となったとき、内周
面が上記内視鏡挿入部の周面に気密な状態で密着可能な
シール用弁部とを具備し、上記チューブ部材内を吸引す
る際、上記チューブ部材は内視鏡挿入部に密着するよう
に変形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡挿入部に外
装して臓器内の灌流に使用される軟性内視鏡用灌流シー
スに関する。
【0002】
【従来の技術】泌尿器科や産婦人科、一般外科等の診療
分野において、例えば膀胱内や子宮内等の臓器内を内視
鏡にて観察する際、出血や組織浮遊物などにより臓器内
の視野が濁る場合がある。この場合、通常は内視鏡に設
けられたチャンネルを通じて送液を行い、臓器内視野を
明瞭にする方法がとられている。
【0003】近年、患者の苦痛低減、及び治療可能な臓
器部位の拡大を図るために、挿入部がより細い軟性内視
鏡が使用されるようになった。しかし、挿入部が細い軟
性内視鏡では挿入部に設けられるチャンネルの径の大き
さにかなり厳しい制限がある。このため、狭いチャンネ
ルからの送液だけでは臓器内の濁りを除去するのには不
十分な場合が多く、臓器内視野を明瞭にすることが困難
な場合が多かった。
【0004】ところで、このような灌流方式で、臓器内
視野の濁りを解消するものは、特に硬性鏡の分野におい
てのものであった。すなわち、特公昭57−58940
号公報や実開昭62−183812号公報に示されるよ
うに、内視鏡挿入部の周囲に被嵌するシースを設け、こ
のシースの内周と内視鏡挿入部の外周との間のクリアラ
ンスを通じて送液を行うものがあり、また、実開平3−
36602号公報に示されるように、内視鏡挿入部の周
囲に2重シースを被嵌し、送液と吸引を同時に行うよう
にして、積極的に灌流を促し、視野を明瞭にするものが
あった。
【0005】しかし、これら従来の灌流シースはそれ自
体が硬性なものであり、これを軟性内視鏡のものに用い
ることができない。この硬性シースを軟性鏡と単純に組
み合わせた場合、軟性内視鏡の挿入部が硬性なものとな
り、挿入部が軟性であるというメリットを損なう。そこ
で、シースをポリウレタン等の軟性樹脂チューブで形成
するという考え方もあるかもしれない。しかし、単純に
軟性チューブを用いた場合、つまり、軟性鏡挿入部の柔
らかさを損なわないような柔軟性や肉厚を有する軟性チ
ューブを用いる場合、挿入部の外周とシースの内周との
間には、クリアランスがあるために、体腔内に挿入する
際、軟性チューブの先端が体壁に突き当たり、また、軟
性チューブの外周が体腔内壁により全体的にしごかれ
て、軟性チューブが軸方向に潰されてしまい、体内への
挿入が不可能となる。また、これを改善しようとして、
上記クリアランスを小さくすると、灌流する流路空間が
極端に少なくなり、本来のシースの使用目的である灌流
に重大な支障を来たす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであり、その目的とするところは観
察対象部位への挿入性が良く、かつ灌流性能を損なうこ
とのない軟性内視鏡用灌流シースを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、内視鏡挿入部
に外装して使用する内視鏡用灌流シースにおいて、上記
灌流シースは、吸引手段および送水手段に接続可能な接
続手段を有し、かつ上記内視鏡挿入部を挿通する内孔を
有する本体部と、上記本体部に設けられ、上記内孔に挿
入した内視鏡挿入部を水密状態に保持するシール部材
と、上記本体部の先端側に設けられ、上記内視鏡挿入部
が挿通可能な径を有し、上記内視鏡挿入部よりも高い可
撓性を有するチューブ部材と、上記チューブ部材の先端
に設けられ、少なくとも上記チューブ部材内が負圧とな
ったとき、内周面が上記内視鏡挿入部の周面に気密な状
態で密着可能なシール用弁部とを具備し、上記接続手段
を通じて吸引手段により上記チューブ部材内を吸引する
際、上記チューブ部材は内視鏡挿入部に密着するように
変形することを特徴とするものである。
【0008】上記本体部の接続手段に吸引手段を接続
し、吸引を行った際、上記チューブ部材は内視鏡挿入部
に密着するように変形し、内視鏡挿入部に保持される。
また、観察時は上記接続手段に送水手段を接続すること
で、チューブ部材の内径と内視鏡挿入部とのクリアラン
スより送水を行うようにした。
【0009】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]図1乃至図5
を参照して、本発明の第1の実施形態に係る軟性内視鏡
用灌流シースを説明する。
【0010】(構成)図1は軟性内視鏡に灌流シースを
組み合わせた状態の概略的な説明図である。内視鏡1は
軟性挿入部2とこれの基端に連結された操作部3とから
成る。挿入部2は基端側から可撓管(軟性部)5、湾曲
管(湾曲部)6及び先端構成部7を順次連結して成る。
【0011】上記操作部3は、湾曲管6を湾曲制御可能
なレバー部8と接眼部9を有し、さらに、外部光源(図
示せず)に接続可能なコネクター(図示せず)を有した
ライトガイドケーブル10が接続されている。また、操
作部3の本体部材11にはその先端上壁部分に位置して
ルアーテーパ口金部12が設けられている。ルアーテー
パ口金部12の内孔は、上記挿入部2及び操作部3にわ
たり形成されたチャンネル13に接続されている。チャ
ンネル13は挿入部2の先端構成部7の先端面に開口し
て形成された先端開口14に接続されている。尚、上記
ルアーテーパ口金部12には、後述する送水手段や吸引
手段に接続可能な口金部15を有するコック付き鉗子挿
入アダプター16が着脱自在に接続されるようになって
いる。
【0012】コック付き鉗子挿入アダプター16は図5
で示す如く構成されている。すなわち、コック付き鉗子
挿入アダプター16は鉗子挿通孔21を形成した円筒状
の本体部材22を有し、この本体部材22の中間部には
コック部23が設けられている。本体部材22の一端部
には上記内視鏡1のルアーテーパ口金部12に嵌着して
装着可能なルアーテーパ部24が形成されている。この
ルアーテーパ部24の手前部分には固定ナット25を螺
合するねじ部26が設けられている。そして、内視鏡1
のルアーテーパ口金部12にルアーテーパ部24を嵌着
して内視鏡のルアーテーパ口金部12に固定ナット25
を係着することにより内視鏡1のルアーテーパ口金部1
2にコック付き鉗子挿入アダプター16を装着すること
ができるようになっている。
【0013】固定ナット25のねじ込み側端にはストッ
パーリング27が取り付けられており、固定ナット25
の他端には内視鏡1のルアーテーパ口金部12に係着す
る切欠き部28が設けられている。固定ナット25の外
周面には、ある程度大きな角間隔をあけて軸方向に沿う
複数の、十分大きな溝29が設けられている。
【0014】また、本体部材22の他端部には、フラン
ジ部31が設けられている。このフランジ部31には弁
部材32が着脱可能に取り付けられている。フランジ部
31の手前にはねじ部33が形成され、このねじ部33
には上記弁部材32を押し付ける押圧ナット34が螺合
されている。
【0015】上記弁部材32はシリコンゴム等の弾性材
料によって略円筒状に形成されたものであり、その外周
には少なくとも1つの環状の外周溝35が形成されてい
る。また、弁部材32の内周には上記外周溝35に相対
する部位に位置して内方へ突き出す円環突条の突部36
が形成されている。弁部材32の基端側には閉塞壁37
が形成されており、この閉塞壁37の外側面は略半球状
の凹曲面38となっている。そして、この凹曲面38を
有した閉塞壁37には通常閉塞したスリット孔39が形
成されている。
【0016】押圧ナット34は上記ねじ部33に螺合す
るものであるが、その中間内面部は上記弁部材32の外
径とほぼ同径の内径を有している。また、基端側には弁
部材32の閉塞壁37に相対する位置に小径の鍔部から
なる押圧部41が形成されている。また、最基端には上
記スリット孔39に相対して位置する開口部42が形成
されている。さらに、押圧ナット34の外周面には上記
固定ナット25の場合と同様の、ある角間隔をあけて軸
方向に沿う複数本の、十分大きな溝43が形成されてい
る。
【0017】また、本体部材22における中間中央部に
は鉗子挿通孔21に通じる側孔45が本体部材の22の
軸に垂直な向きで設けられている。この側孔45には上
記コック部23の口金パイプ46が接続されている。上
記口金パイプ46の先端部には口金部47が形成されて
いる。そして、この口金部47にはシリンジや送液チュ
ーブ等が接続されるようになっている。
【0018】上記コック部23は口金パイプ46の内孔
を開閉するものであり、これはテフロン等の樹脂材料で
形成されたコックメス部57とステンレス等の金属材料
から形成されたコックオス部58から成り、コックメス
部57とコックオス部58との関係は着脱自在ではある
が、水密を保つ程度の締まりばめとなっている。また、
コックメス部57には側孔45に連通する弁孔59と弁
座孔61が設けられている。コックオス部58にはその
弁孔59の内径と同径な弁孔62が設けられている。
【0019】そして、コックオス部58は、コックメス
部57に設けられたストッパー部63に突き当たるまで
挿入して嵌合させた状態で、コックメス部57の反対側
から突き出する長さを有する。また、コックオス部58
の嵌合端部64は、緩やかな先細りテーパ状に形成され
ている。
【0020】ここで、上記内視鏡側のルアーテーパ口金
部12と鉗子挿入アダプター16のルアーテーパ部24
の両者は腐食防止のため、ステンレス製であり、その少
なくとも1方の表面には、接続時のステンレス同士の噛
み合いを防止し、かつ着脱を容易にするために、5〜4
0%のPTFEまたはボロンを含有したメッキにより処
理が施してある。
【0021】次に、上記内視鏡1の挿入部2に被嵌して
装着される本発明の灌流シース70について説明する。
図3はその装着状態の灌流シース70の縦断面図であ
る。灌流シース70はチューブ部材71とその基端に接
続された手元本体部72から成る。チューブ部材71は
その略全長にわたり内径が内視鏡1の挿入部2の外径よ
りも大き目に形成されている。また、このチューブ部材
71の可撓性は、内視鏡1の挿入部2、特にその可撓管
5の部分よりも高い。チューブ部材71の基端部分は他
の部分よりも内外径が大きく形成されており、この基端
部の内径は手元本体部72の内孔73の内径に等しい。
チューブ部材71と手元本体部72は同軸的に配設さ
れ、チューブ部材71の基端部分がその手元本体部72
の内孔73の先端部分に嵌め込まれて接着等により取着
固定されている。
【0022】このチューブ部材71はその内側が負圧に
なることにより上記挿入部2の外径と等しい略円形状に
縮小する変形が可能なものであり、かつ挿入部2の弾性
を損なうことのない特性の材料により形成されている。
この材料としては例えばポリウレタン等の伸展性のある
樹脂素材から成っている。
【0023】チューブ部材71の先端部分には、基端側
部分よりも肉厚が薄く、かつ先端側程薄く小径になるテ
ーパ状の弁部75が形成されている。このため、弁部7
5は他の部分より柔軟であり、上記挿入部2の外周に気
密状態で密着するようになっている。この弁部75の部
分をチューブ部材71と一体に形成することなく、他の
部材や他の材料により形成してもよい。
【0024】上記手元本体部72の側壁には内孔73に
連通する口金部76が設けられており、この口金部76
は、体腔内に内視鏡1を挿入する場合に吸引手段を接続
し、または体腔内に対する送水及び排水を行って灌流す
る場合に送水手段または吸引手段を接続する接続手段を
構成するものである。さらに、手元本体部72の基端側
には上記内孔73と相対する位置に、内視鏡1の挿入部
2が気密状態で挿入可能な径の挿入口77を有したシー
ル部材78が着脱自在に装着されている。
【0025】一方、図2は管路切替え弁機構80を用い
る特別の場合を示すものである。すなわち、上記内視鏡
1のルアーテーパ口金部12に装着されたコック付き鉗
子挿入アダプター16の口金部47には第1のチューブ
体81aを接続し、灌流シース70の口金部76には第
2のチューブ体81bを接続する。各チューブ体81
a,81bはその途中に組み込まれた管路切替え弁機構
80を介して吸引手段、例えば既存の吸引ポンプ82
と、送水手段83に接続されている。切替え弁機構80
は、単独もしくは連動して動作が可能な複数の弁部84
a,84bを有し、この各弁部84a,84bを制御部
(図示せず)の指令によって適宜切り換えることによ
り、上記チューブ体81a,81bを通じて吸引または
送水を行うようになっている。
【0026】(作用)術者は、灌流シース70を用いて
内視鏡1を使用する場合、まず、灌流シース70の手元
本体部72にあるシール部材78の挿入口77から内視
鏡1の挿入部2を差し込む。このとき、灌流シース70
の後端部側はそのシール部材78により気密な状態にな
る。
【0027】患者の体内86へ内視鏡1の挿入部2を挿
入する前に、内視鏡1のライトガイドケーブル10を光
源装置に接続すると共に、上記内視鏡1のルアーテーパ
口金部12に装着したコック付き鉗子挿入アダプター1
6の口金部47には例えば既存の送水機器(送水手段)
を接続し、一方、灌流シース70における手元本体部7
2の口金部76には既存の吸引機器(手段)を接続す
る。このとき、内視鏡1と灌流シース70は図3(a)
で示す状態にあり、内視鏡挿入部2とチューブ部材71
の間にはクリアランスが形成されている。
【0028】尚、図2で示すような切替弁機構84を使
用する場合には、チューブ体81a,81bを内視鏡1
のルアーテーパ口金部12と灌流シース70の手元本体
部72に設けられた口金部76にそれぞれ接続し、この
チューブ体81a,81bを切替え弁機構80を介して
既存の吸引ポンプ82及び送水手段83に接続する。
【0029】次に、灌流シース70の口金部76に通じ
る吸引器を稼働させる。図3(a)で示す如く、灌流シ
ース70の手元側はシール部材78により封止され、灌
流シース70の先端側はチューブ部材71のテーパ状の
柔軟な弁部75が挿入部2の外周に密着して封止されて
いるため、吸引器を稼働させると、灌流シース70の内
部は負圧となる。その結果、伸展性のあるチューブ部材
71はその内外の圧力差により内径側に縮小する変形を
起こし、図3(b)(c)に示す如く、内視鏡1の挿入
部2の周面に強く密着する付着状態となる。この密着状
態ではチューブ部材71が内視鏡1の挿入部2と一体化
されると共に、その外径が縮小し、体内挿入部分が細径
化する。
【0030】そこで、図3(b)で示す如く、術者は灌
流シース70ごと、患者の体内へ内視鏡1の挿入部2を
挿入する。挿入部2の先端が観察対象位置に達したら、
術者は観察を開始する。この際、術者は必要に応じて操
作部3のレバー部8を操作し、湾曲部6を湾曲させ、挿
入部2の先端構成部7を必要な向きに向ける。尚、灌流
シース70に対する吸引作用は継続してもよいが、通
常、吸引を解除して内視鏡1の挿入部2と灌流シース7
0を切り離して内視鏡1を自由に動かせるようにする。
【0031】また、観察対象部位内で出血等が生じてお
り、視野が明瞭でないときは、内視鏡1のルアーテーパ
口金部12に装着したコック付き鉗子挿入アダプター1
6の口金部47に例えば既存の吸引機器を接続すると共
に、灌流シース70の口金部76に送水機器を接続す
る。そして、送水機器により送水を行うと、図4で示す
如く、その送水圧力によりチューブ部材71は膨らみ、
その内径は挿入部2の外径よりも大きくなり、かつチュ
ーブ部材71の先端にあるテーパ状の弁部75は肉厚が
薄く柔軟なために押し開き、挿入部2の外径よりも大き
くなって開口する。送水液の圧力によりチューブ部材7
1の内面と挿入部2の外面との間にその圧力に応じたク
リアランスを形成し、そのクリアランスを通じて、確実
に十分な液量の水が体内へ流入する。同時に吸引機器を
稼働させることにより体内に流入した水が内視鏡1のチ
ャンネル13を通じて排出される。このような送水と排
水を同時に行うことによって、観察対象部位内には灌流
が起き、その送水と排水を継続することにより、観察対
象部位内の視野は明瞭なまま保たれる。
【0032】一方、図2で示した管路切替え弁機構80
を用いる場合には次のように使用する。すなわち、上記
内視鏡1のルアーテーパ口金部12に装着されたコック
付き鉗子挿入アダプター16の口金部47に第1のチュ
ーブ体81aを接続し、灌流シース70の口金部76に
は第2のチューブ体81bを接続する。そして、内視鏡
1を体腔内に挿入する際には灌流シース70に吸引ポン
プ82が接続され、吸引作用を働かせ得る状態に設定
し、一方、内視鏡1のチャンネル33側には作用停止状
態または送水状態に任意に設定できるように切替え弁機
構80を切り替える。この状態で吸引を行うと、灌流シ
ース70のチューブ部材71は内視鏡1の挿入部2の外
周に密着する状態になり、内視鏡1の挿入が容易であ
る。
【0033】また、体腔内に内視鏡1及び灌流シース7
0を挿入した状態で灌流を行う場合には灌流シース70
に送水手段83が接続され、内視鏡1に吸引ポンプ82
が接続する状態に管路切替え弁機構80を切り換え、そ
れぞれの作用が働くようにすると、前述したと同様の灌
流を行うことができる。
【0034】次に、コック付き鉗子挿入アダプター16
の作用について説明する。通常、鉗子類を挿通しない状
態で灌流しながら観察している際は、スリット孔39に
より灌流液が外部に漏れることはない。術者がスリット
孔39より鉗子類を挿通した際、その鉗子類が細い場合
や、弁部材32の円環状の突部36が鉗子類との摩擦で
劣化している場合は、押圧ナット34をさらにねじ込
む。これにより押圧ナット34の押圧部41が弁部材3
2の凹曲面38側を押圧することになる。弁部材32に
は外周溝35が設けられているため、この部分が最も変
形しやすく、外周溝35に相対する位置に設けられてい
る円環状突部36は内径を縮小する方向に積極的に変形
し、鉗子類と弁部材32のシールが確実に行われるよう
になる。また、鉗子類を目的の位置で固定したい場合に
も、同様の操作を行い、弁部材32の内径を縮小させ、
鉗子類を固定する。
【0035】使用後は、内視鏡1からコック付き鉗子挿
入アダプター16を取り外し、そのコック付き鉗子挿入
アダプター16を本体部材22、コックオス部58、押
圧ナット34、固定ナット25および弁部材32に分解
し、洗滌、消毒、滅菌等を行う。なお、コックオス部5
8をコックメス部57から挿脱する際には端部64を押
すことにより挿脱する。
【0036】(効果)灌流シース70の先端部分は、内
視鏡1の挿入部2に対し、通常、気密状態にあるため、
灌流シース70側に吸引手段を接続し、吸引した場合、
チューブ部材71内は十分に負圧になり、チューブ部材
71は縮小すると共に内視鏡1の挿入部2に密着して保
持される。従って、チューブ部材71を装着した状態で
内視鏡1の挿入部2を患者体内に挿入する時、チューブ
部材71がめくれてしまうような事態を防ぎ、確実かつ
円滑に挿入することができる。
【0037】また、管路切替え弁機構80を用いる場合
には吸引と送水の切替が簡便になるため、術者がいちい
ち管路を接続し直す手間が無くなり、手技に専念するこ
とが可能となる。
【0038】また、上記コック付き鉗子挿入アダプター
16によれば、次のような効果が得られる。弁部材32
の劣化に拘わらず、確実に灌流液の漏れを防ぐことが可
能となり、術野を汚すことを防ぎ、術者も安心して手技
に集中できる。また、任意の位置で鉗子類を固定できる
ため、術者も安心して内視鏡1の操作等、他の手技に集
中できる。コック構造が、コックメス部57とコックオ
ス部58との締まりばめによる嵌合なので、組立分解が
容易であり、術者のメンテナンス時の負担が軽減する。
また、ステンレスとテフロンによる嵌合なので、コック
部23の開閉動作および組立分解の際のコックオス部5
8の挿脱が滑らかに行え、術者にとってとても扱いやす
い。コックオス部58の長さをコックメス部57から突
出する長さとしたため、コック部23の分解の際、突出
した部分を押して分解することが出来る。さらに、突出
する端部64を先細りのテーパ形状としたため、突出部
を押していくにつれ、コックメス部57の内面との接触
が少なくなり挿脱しやすくなり、コック挿脱時の術者の
負担が軽減する。押圧ナット34および固定ナット25
の外周面に大きな溝43,29を設けたため、分解した
際、押圧ナット34および固定ナット25が不用意に転
がってしまうことがなく、メンテナンスの際、術者にと
ってとても扱いやすい。
【0039】[第2の実施形態]図6及び図7を参照し
て本発明の第2の実施形態について説明する。 (構成)この第2の実施形態は前述した内視鏡1の変形
例である。この内視鏡1の操作部3は、挿入部2内に挿
通された、送気・送水・処置具等を挿通するチャンネル
用チューブ(図示せず)の基端側に連通しているルアー
テーパ口金部101を備える。操作部3の中間部分は把
持部102を形成している。操作部3の基端側には略球
形状の湾曲制御部103を備え、この湾曲制御部103
の部分からは軟性管からなるユニバーサルコード104
が、内視鏡1の長手方向に対してほぼ垂直に突出してい
る。このユニバーサルコード104の末端には、光源装
置(図示せず)に接続されるコネクター部105が設け
られている。
【0040】上記操作部3の先端側部分にはルアーテー
パ口金部101とは反対側に位置して、ピン部材105
a,105bがユニバーサルコード104の外径よりも
大きな間隔をあけて、内視鏡1の長手方向に並んで設け
られている。ピン部材105a,105bの先端部分
は、操作部3から突き出し、ユニバーサルコード104
の直径よりも短い長さで相反する方向に略直角に屈曲し
ている。そして、このピン部材105a,105bに
は、これらのピン部材105a、105bに係止可能な
少なくとも2つの穴106を有するゴムバンド107が
係止されている。
【0041】(作用)術者は、内視鏡1の操作部3に設
けたピン部材105a,105bの一方に、ゴムバンド
107の一方の穴106を係止する。内視鏡1を把持す
る手および内視鏡1を操作するのに邪魔にならない程度
に、ユニバーサルコード104を湾曲させて、操作部3
に設けた両方のピン部材105a、105bの間に、ユ
ニバーサルコード104の一部を配置する。ピン部材1
05a,105bに、ゴムバンド107の穴106を係
止し、ユニバーサルコード104を操作部3に固定す
る。その結果、術者は図7で示す如く、内視鏡1を把持
することができる。このような状態で、後は通常どおり
内視鏡1をセッティングし、手技を行う。
【0042】この構成によると、ユニバーサルコード1
04を簡便かつ着脱自在に操作部3に固定することが出
来、左(右)手把持用の内視鏡1において右(左)手で
把持した際や、光源などの配置に応じて、ユニバーサル
コード104の向きを変えることができるため、ユニバ
ーサルコード104が術者の前を横切り、手技の妨げと
なることがなくなり、術者の負担が軽減し、安心して内
視鏡操作を容易に行うことが可能となる。
【0043】[第3の実施形態]図8に基づいて第3の
実施形態を説明する。ただし、第2の実施形態と同一の
構成は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0044】(構成)本実施形態は内視鏡1の操作部3
の先端側部分の構成が第2の実施形態と異なるものであ
る。操作部3の先端側部分のルアーテーパ口金部101
と反対側部位には、弾性部材からなる把持部材111が
設けられている。把持部材111には、ユニバーサルコ
ード104の外径と同径、もしくは若干小さい内径を持
ち、ユニバーサルコード104の外径よりも小さい幅で
切り欠かれている切り欠き部112が設けられている。
【0045】(作用)術者は、内視鏡1を把持する手お
よび内視鏡1を操作するのに邪魔にならない程度にユニ
バーサルコード104を湾曲させて、把持部材111の
切り欠き部112にユニバーサルコード104の一部分
を押し付けて取り付ける。なお、把持部材111は、弾
性変形可能なため、押しつけていくと切り欠き部112
がユニバーサルコード104の外径まで広がりそれに取
り付く。これ以外は上述した第2の実施形態のものと同
様である。後は、通常どおり内視鏡1をセッティング
し、手技を行う。
【0046】(効果)第2の実施形態の効果に加え、よ
り簡便に、ユニバーサルコード104を着脱固定するこ
とができ、術中でも即座に着脱が行えるため、ユーザー
の術式を損なうことがない。また、ユニバーサルコード
104を把持するための手段が内視鏡1と一体のため、
部材の紛失等が無く、メンテナンスが容易となり、ユー
ザーの負担が軽減する。
【0047】(第4の実施形態)図9に基づいて第4の
実施形態を説明する。ただし、第3の実施形態と同一の
構成は、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0048】(構成)本実施形態は、把持部材111が
第3の実施形態と異なる。その他の構成は、第3実施形
態と同様である。図9で示すように、把持部材111は
内視鏡1とは別部材であり、その一端部には切り欠き部
112を設け、他端部には内視鏡1の操作部3の先端側
部分の外径より若干小さい内径を持ち、操作部3の外径
よりも小さい幅で開口部分が切り欠かれている切り欠き
部113を設けたものである。
【0049】(作用)術者は、内視鏡1の操作部3の先
端側部分に把持部材111の切り欠き部113を押し付
けて取り付ける。なお、把持部材111は、弾性変形可
能なため、押し付けていくと切り欠き部113が操作部
3の先端側部分の外径まで広がり取り付く。これ以降
は、第3の実施形態の作用と同様である。
【0050】(効果)第3の実施形態の効果に加え、内
視鏡1から把持部材111を着脱することが可能なの
で、既存の内視鏡1と組合せて使用することができ、新
たに、ユニバーサルコード104を固定する手段を設け
た内視鏡1を購入する必要が無く、ユーザーにとって経
済的である。
【0051】[第5の実施形態]図10に基づいて本発
明の第5の実施形態を説明する。ただし、第2の実施形
態と同一の構成は、同一の符号を付し、詳細な説明は省
略する。
【0052】(構成)本実施形態は把持部材111が第
4の実施形態と異なる。その他は、第4の実施形態と同
様である。すなわち、この実施形態では把持部材111
の他にゴムバンド121を用いている。ゴムバンド12
1の一端には1つの孔122が設けられ、他端には適当
な間隔をあけて複数の孔123がゴムバンド121の長
手方向に並べて設けられている。把持部材111は一端
部に切り欠き部112を設け、他端面部には凹曲面12
4を設けている。この凹曲面124は内視鏡1の操作部
3の外径よりも大きな弧を有する。把持部材111の凹
曲面124を正面とすると、把持部材111の両側面に
は端部がゴムバンド121の孔122,123の直径よ
りも若干大きな直径を有するピン部材125が設けられ
ている。
【0053】(作用)術者は、一方のピン部材125に
ゴムバンド121の一端の1つの孔122を係止する。
把持部材111を操作部3の先端側にゴムバンド121
により巻装し取り付け、ゴムバンド121の複数の孔1
23の内、締め具合がちょうど良いものを選んで他方の
ピン部材125に係止する。以降は、第4の実施形態の
作用と同様である。
【0054】(効果)第4の実施形態の効果に加え、様
々な操作部の形状や大きさによらず、把持部材111を
取り付けることができるため、あらゆるユーザーが既に
用いている内視鏡に対応することができる。また、術者
の任意の位置に、把持部材111を取り付けることがで
きるため、術者の手技の妨げにならない。
【0055】[第6の実施形態]図10及び図11に基
づいて本発明の第6の実施形態を説明する。ただし、第
2の実施形態と同一の構成は、同一の符号を付し、詳細
な説明は省略する。
【0056】(構成)本実施形態はその把持部材111
が第5の実施形態と異なる。その他の構成は第5の実施
形態と同様である。すなわち、把持部材111はピン部
材125が設けられている側の部材(以下、内視鏡把持
部131)と、切り欠き部112が設けられている側の
部材(以下、ユニバーサルコード把持部132)の2体
からなる。内視鏡把持部131の、ユニバーサルコード
把持部132との接合面133には、内径Xを有する円
筒穴134が設けられており、ユニバーサルコード把持
部132の、内視鏡把持部131との接合面133に
は、円筒穴134と嵌合する外径Yを有するピン部材1
36が設けられている。なお、円筒穴134の内径X
と、ピン部材136の外径Yの関係は、回動固定自在で
容易に外れない程度の締まりばめとなっている。
【0057】(作用)図12で示す如く、術者は、ユニ
バーサルコード104を把持する際に、ユニバーサルコ
ード把持部132を回転し、任意の角度αに固定する。
その他の作用は、第5の実施形態と同様である。
【0058】(効果)第5の実施形態の効果に加え、ユ
ニバーサルコード104を止める角度を任意に設定でき
ることで、よりユーザーが使いやすいようにセッティン
グすることができ、術者の負担が軽減する。
【0059】本発明は上記実施形態のものに制限される
ものではなく、要旨の範疇において種々の変形例が考え
られるものである。また、上記説明によれば以下のよう
な事項が得られる。各事項はそれらの任意の組み合わせ
も可能なものである。 [付記] (灌流シースのシリーズ) 1.内視鏡挿入部に外装して使用する内視鏡用灌流シー
スにおいて、上記灌流シースは、吸引手段および送水手
段に接続可能な接続手段を有し、かつ上記内視鏡挿入部
を挿通する内孔を有する本体部と、上記本体部に設けら
れ、上記内孔に挿入した内視鏡挿入部を水密状態に保持
するシール部材と、上記本体部の先端側に設けられ、上
記内視鏡挿入部が挿通可能な径を有し、上記内視鏡挿入
部よりも高い可撓性を有するチューブ部材と、上記チュ
ーブ部材の先端に設けられ、少なくとも上記チューブ部
材内が負圧となったとき、内周面が上記内視鏡挿入部の
周面に気密な状態で密着可能なシール用弁部とを具備
し、上記接続手段を通じて吸引手段により上記チューブ
部材内を吸引する際、上記チューブ部材は内視鏡挿入部
に密着するように変形することを特徴とする軟性鏡用灌
流シース。
【0060】2.内視鏡挿入部に外装して使用する内視
鏡用灌流シースにおいて、上記灌流シースは、吸引手段
および送水手段に接続可能な口金を有する本体部と上記
本体部の基端側に設けられ、上記内視鏡挿入部を水密状
態で挿入可能なシール部材と、上記本体部の先端側に設
けられ、上記内視鏡挿入部が挿通可能な径を有し、上記
内視鏡挿入部よりも高い可撓性を有するチューブ部材
と、上記チューブ部材の先端に設けられ、基端側から先
端側に向かって、内径が上記内視鏡挿入部が気密状態で
挿入可能な径にまで縮小し、かつ肉厚が減少するテーパ
弁部とから成り、上記吸引送水用口金より吸引を行った
際、上記チューブ体は内視鏡挿入部に密着するように変
形可能としたことを特徴とする軟性鏡用灌流シース。
【0061】(内視鏡のシリーズ) 1.光源装置へ接続されるユニバーサルコードが、内視
鏡操作部から突出している内視鏡において、上記操作部
にユニバーサルコードの少なくとも1部を着脱自在に固
定可能な把持部材を設けたことを特徴とする内視鏡。 2.第1項に記載の把持部材が、上記操作部にユニバー
サルコードの少なくとも1部を着脱自在に固定可能なゴ
ムバンドと、上記ゴムバンドが係止可能なピン部材から
なることを特徴とする請求項1記載の内視鏡。 3.請求項1記載の把持部材が、上記操作部にユニバー
サルコードの少なくとも1部を着脱自在に固定可能な切
り欠き部を有することを特徴とする請求項1記載の内視
鏡。 4.第1項に記載の把持部材に、把持部材自体を内視鏡
操作部に着脱自在に取り付け可能な切り欠き部を有する
ことを特徴とする第1項に記載の内視鏡。 5.第1項に記載の把持部材に、把持部材自体を内視鏡
操作部に着脱自在に取り付け可能なゴムバンドと上記ゴ
ムバンドが係止可能なピン部材を設けたことを特徴とす
る請求項1記載の内視鏡。 6.第1項に記載の把持部材を内視鏡長手方向と垂直な
軸に対して回動固定自在に設けたことを特徴とする第1
項に記載の内視鏡。
【0062】(内視鏡のシリーズの従来技術)従来の一
般的な内視鏡は、光源装置に接続されるユニバーサルコ
ードが、内視鏡操作部より内視鏡長手方向に対し略垂直
に突出している。また、ユニバーサルコードの術者に対
する突出方向は、一般的な右利きの術者が使用すること
を考慮して設計されている。すなわち、一般的な右利き
の術者は、通常、内視鏡を用いて手技を行う際、左手に
より内視鏡を把持し、利き手である右手により内視鏡挿
入部の操作および処置具による処置等の繊細な操作を行
う。そのため、左手により内視鏡を把持した際に、ユニ
バーサルコードが術者の前を横切る等、手技の妨げとな
らないように、ユニバーサルコードが術者の左手方向に
突出するように内視鏡操作部に設けられている。なお、
内視鏡を使用する部屋のレイアウト制約がない限り、当
然、光源装置も術者の左側にセッティングされるのが通
例である。
【0063】しかし、左利きの術者および分野や手技に
よっては、右手で内視鏡を把持する術者もいる。例え
ば、泌尿器科の術者は、硬性内視鏡(通常、右手で把持
する)の使用経験を持つ術者が多いため、右利きであっ
ても右手で内視鏡を把持する術者が多い。
【0064】(内視鏡のシリーズの課題)左(右)手把
持用の内視鏡を右(左)手で把持した場合、光源装置を
術者の左(右)側にセッティングして光源装置にユニバ
ーサルコードを接続すると、術者の前をユニバーサルコ
ードが横切り、手技の妨げとなってしまう。また、光源
装置を術者の右側にセッティングした場合でも、ユニバ
ーサルコードが大きな弧を描いて湾曲し、術者の右
(左)手方向に向かうことになる。この様な状態では、
術者が内視鏡をねじる等の操作をした時に、術者の前で
大きくユニバーサルコードが振れることになり、やはり
手技の妨げとなってしまう。上記の問題点を解決する手
段として、特公平3−139323に示されるように、
内視鏡の操作部の中心軸を中心に、回動自在にユニバー
サルコードの基端部が連結される回転部を設けた内視鏡
がある。しかし、このような内視鏡は、水密等も考慮す
ると構造が複雑となり、従来の内視鏡に比べ、高価なも
のとなってしまう。
【0065】(内視鏡のシリーズの目的)構造が簡単
で、ユニバーサルコードの取り回しが楽で、ユニバーサ
ルコードが手技の妨げにならない内視鏡を提供すること
にある。
【0066】
【課題を解決するための手段および作用】第1、2、3
項に係る作用は、内視鏡操作部にユニバーサルコードを
着脱自在に固定可能なゴムバンドと、上記ゴムバンドが
係止可能なピン部材、または、内視鏡操作部にユニバー
サルコードを着脱自在に固定可能な切り欠き部を有する
等の把持部材を設けたことにより、ユニバーサルコード
を上記操作部に固定できることである。第4項に係る作
用は、内視鏡操作部にユニバーサルコードを着脱自在に
固定可能な切り欠き部を有する把持部材に、把持部材自
体を内視鏡操作部に着脱自在に取り付け可能な切り欠き
部を設けたことにより、従来の内視鏡にユニバーサルコ
ードを固定する手段を付加できることである。第5項に
係る作用は、内視鏡操作部にユニバーサルコードを着脱
自在に固定可能な切り欠き部を有する把持部材に、把持
部材自体を内視鏡操作部に着脱自在に取り付け可能なゴ
ムバンドと上記ゴムバンドが係止可能なピン部材を設け
たことにより、内視鏡の把持部の形状および大きさによ
らず、従来の内視鏡にユニバーサルコードを固定する手
段を付加できることである。第6項に係る作用は、内視
鏡操作部にユニバーサルコードを着脱自在に固定可能な
切り欠き部を有する把持部材を内視鏡長手方向と垂直な
軸に対して回動固定自在に設けたことにより、請求項1
〜5の作用に加え、ユニバーサルコードを任意の角度で
固定できることである。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、挿
入時に、内視鏡挿入部とシースとのクリアランスに与え
た負圧(吸引圧)によりシース挿入部分が内視鏡挿入部
に密着するため、患者への挿入時、シース挿入部分がし
ごかれ、弛むことが無く、術者の手技を妨げることがな
い。また、シースが内視鏡挿入部に密着することで、全
体の外径が細くなるため、挿入性はさらに高まる。ま
た、観察時は、逆に上記クリアランスに送水圧をかける
ことで確実にクリアランスを確保することが可能とな
り、常に明瞭な視野が得られるため、術者が安全に手技
を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の灌流シースを内視鏡に組み込
んだ状態の説明図。
【図2】第1の実施形態の灌流シースを内視鏡に組み込
んだ他の接続状態の説明図。
【図3】第1の実施形態の灌流シースを内視鏡に組み込
んだ状態の断面図。
【図4】第1の実施形態の灌流シースの使用状態の説明
図。
【図5】(a)はコック付き鉗子挿入アダプターの縦断
面図、(b)中A−A線に沿う部分の断面図。
【図6】第2の実施形態における内視鏡の説明図。
【図7】第2の実施形態における内視鏡の使用状態の説
明図。
【図8】第3の実施形態における内視鏡に使用するコー
ド把持部材の斜視図。
【図9】第4の実施形態における内視鏡の説明図。
【図10】第5の実施形態における内視鏡に使用するコ
ード把持部材の説明図。
【図11】第6の実施形態における内視鏡に使用するコ
ード把持部材の説明図。
【図12】第6の実施形態におけるコード把持部材の使
用状態の説明図。
【符号の説明】
1…内視鏡、2…挿入部、70…灌流シース、71…チ
ューブ部材、72…手元本体、75…弁部、76…口金
部、78…シール部材、80…管路切替え弁機構。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内視鏡挿入部に外装して使用する内視鏡用
    灌流シースにおいて、上記灌流シースは、 吸引手段および送水手段に接続可能な接続手段を有し、
    かつ上記内視鏡挿入部を挿通する内孔を有する本体部
    と、 上記本体部に設けられ、上記内孔に挿入した内視鏡挿入
    部を水密状態に保持するシール部材と、 上記本体部の先端側に設けられ、上記内視鏡挿入部が挿
    通可能な径を有し、上記内視鏡挿入部よりも高い可撓性
    を有するチューブ部材と、 上記チューブ部材の先端に設けられ、少なくとも上記チ
    ューブ部材内が負圧となったとき、内周面が上記内視鏡
    挿入部の周面に気密な状態で密着可能なシール用弁部と
    を具備し、 上記接続手段を通じて吸引手段により上記チューブ部材
    内を吸引する際、上記チューブ部材は内視鏡挿入部に密
    着するように変形することを特徴とする軟性鏡用灌流シ
    ース。
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